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kozotai konkurito no hihakai kensaho ni kansuru kenkyu : choonpa denpa sokudoho o shu to shita asshuku kyodo no suitei

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(1)y稲田大学審査学位論文(博士). p. 一回笠を.叫 べとΞ・1”7jぺ∠X. 9.り9へこーこjs・. 一. 4.1・ -. ンタじ・−y. /^7X 妬ノ. ゛L.一声 −. ク乙’ -. -. 坦白浪百石泣三位を互. ?ら皐=Mjり!.つな‘・y1(,−?Ty こ:ぴ認づご盆ご叉心天. したΞ他脆亙の推定−. ど い. レ0・. 」. ■皿●− 〃. 一一一一. 皿. -=に● .ぺ. W 一一. ・●. −ふI’−㎜ -■ .四¶.. ・'‘-`一. ・ク 乙. ミ・f・ふ ミ〃−− .y.. 記.

(2) 心. 構 遺体コンクリ. トの非破壊検査法に関する研究. 一 超音波伝播速度法を主とした圧縮強度の推定−. 1996年3月. 論文提出者 野. 崎. 喜. 嗣.

(3) に._. 構造体コンクリートの非破壊検査法に関する研究 超音波伝播速度法を主とした圧縮強度の推定. 目 1. 序論 1. 1. −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−--・. 研究の背景. 1. 1. 1. 1.2. 1. 2. −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−. コンクリートT事に於ける品質評価の重要性. 1. 2.2. コンクリートの強度推定に関するもの. 2.3. 長期材令を経た構造体コン. 2.4. 既往の研究の問題点. 一. -. 一一一一. 研究の目的. 3.2. 研究の範囲と項目−−一一. 一 一. 一. 一一−一一一一. 一. 一. -. -. 一 一. 一. 一. -. -. -. 一一. 2バ.1. 研究の目的・項目、使用材料及び実験の方法 一一一一一一一一一一−−−−一一−. 3. 結果の検討. −一一一一一一一一一一一一一一一一. 4. 結. 2. 2. 2. 2.1. 結. -. 一. -. -. -. -. -. -. 一一−一一. -. -. −一一一一一一一一. 一一. 一. 一. 一. 一. -. 一一一一−. 一一. 一. -. 一. -. -. 一. 一. -. -. 一. 3.3. 結果の検討. −−一一−. 結. 一一. 一. -. 一. 一一. 一 一 一. 一. 一 一. -. -. 4. 一 -. 2. 6. 一 -. 2. 9. -. 30. -. 一. 一. 一. 一. 一. -. 2. 一 -. 一 -. -. 一. 一. 一. 一. -. 一. -. 一. -. 一一. 一 一. -. 一. -. -. 語 結. 2. 4 -. 一 一. (I). -. -. 一. 一 一 一. 一. -. -. 一. 一. -. 一 一 一. --. -. -. 一 一一. 3. 0. 3. 5. cx]on. 実験の結果. 一. c7y7 7. 3.2. -. 一. コンクリート中の空隙が超音波伝播に及ぼす影響. 研究の目的・項目、使用材料及び実験の方法. -. 一. 一. 一一. 3.1. 2,3.4. -. 一. 2.2.4. 2. 一. -. 研究の目的・項目、使用材料及び実験の方法. 結果の検討. 2. 一. -. 一 -. 2.2.3. 2. -. コンクリート中の含水分が伝播速度に及ぼす影響−. 実験の結果一一一一一一. 2.3. -. −−−−−−−−−−−−−一一−−−−−−. 2.2.2. -. ’. 実験の結果. -. 9o︲GPPNI. 2. -. 0 0 0 6 7 0. コンクリートの骨材が伝播速度に及ぼす影響. 1. -. ysoiQ・︲s. 2.1. 2. -. 一. 一 一. -. −. 1. 一. -. 一 一. コンクリート中の超音波伝播速度に関する研究. 2. -. -. -. -. 一. 一一一一一一一一. -. 一. 一. 2章. 1. -. 一. 一. 研究の目的と範囲. 引用文献. 2. -. トの強度推定に関するものー. 一一. 3.1. 1. -. 一. り. 3. 1. 一一−−一一−. 一. ー. 1. 1. コンクリートの内部条件が超音波伝播に及ぼす影響に関するもの. ク. 1. -. 一. 本研究に関する既往の研究一一一一一一一一一一一一一一一一一一. 2.1. 1. 一. 一一一一一一一一. コンクリート構造物に対する非破壊検査の意義. 1. 1. 1. 2 3 3 4 4 5 6 6 7 (X). 1. 次.

(4) ●− j・−一一一一. 3. 章. 3. 1. 3. 1. 3. 実物大試験体によるコンクリートの非破壊検査に関する研究 研究の目的・項目、使用材料及び実験の方法 1. 研究の目的、項目. 2. 1. 3. 1. 3. 3. 1. 4. 3. 2. 試験実施の手順. −−−−−−. 実験に使用した材料及び試験体の調合. 実験の結果. 3. 2. 2. シリーズ2の実験結果−−一一. 3. 2. 3. シリーズ3の実験結果. −−−−−. 3. 2. 4. シリーズ4の実験結果. −一一一一. 3. 2. 結. 3. 5. 4. 8. 5. 3. 一 一 一. 5. 6. -. 5. 9. 5. 9. 一一一一一一一一一一 -. −−一一−−−−一一一一一一一一−. シリーズ1の実験結果. 5. 4. -. 測定の項目及び使用機器−−−−−−−−−−−. 1. 一 一. −−−−−−−−−−−−−−−−−−− -. 一 一 -. -. 6. 2. 一. 一 一 一 -. 6. 5. 一. -. 6. 8. 7. 1. 7. 3. 一 一. 7. 3. 一 一. 7. 6. 7. 9. 8. 2. 8. 5. 8. 7. −一一一一一一. 8. 7. −−−−−−−−−−−−−−−−−−−. 9. 2. 9. 5. 9. 6. 9. 8. -. -. -. -. -. -. -. -. -. 一 一. 一. 一. 一. -. -. 一. 一. -. -. コンクリートの強度と非破壊検査結果の回帰分析−一一一一. 3.1. シリーズ1の結果の検討一一−一一一一−一一一一一一一. 3.2. シリーズ2の結果の検討. 一一一一−−一一一一−一一一一. 3. 3.3. シリーズ3の結果の検討. −一一一一−一一一一一一一一−. 3. 3.4. シリーズ3の結果の検討. −一一一一一一一一一一一一一一. 3. 45. −−−−−−−−−−−−−−−−−−−. 2. 3. 45. −−−−−−−−−−−−−−−−−−. 3. 3. 一一. 一. 一. 3. 3.5結. 3. 4. 3. 4. 1. 全データについての回帰分析による推定式の検討. 3. 4. 2. 相関散布図による検討. 3. 4. 3実物大試験体に於ける超音波伝播速度とコア供試体の超音波伝播. −一一一一一一−−一一一一一一−−−−−−−−−−. 強度推定式の適用に関する諸問題の検討. -. -. 一. 一一一一−一一一一一一. 速度の関係−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 3.4.4結 3.5. 4章 4. 4. 一一一一一一一一一一一一一一一一一−−−− 結語−−−−一一−一一−−−−一一−一一−−−. -. 既存建物のコンクリ一卜に対する非破壊検査の適用に関する研究 1. 調査の目的と方法. 一. -. 一. 一. -. -. 101. −--−−−−−−−−−−−−−−−−−−. 101. 1. 1. 調査の目的. 4. 1. 2. 調査対象とした建物−−−−−−−−−−−−−−−−−−−. 1. 0 2. 4. 1. 3. 調査の手順・項目及び方法−−−−一一一一一一一一一一一一. 1. 0 4. 4. 1. 4. 結. 4. 2. 4. 2. 1. R住宅の調査結果. −−−−−−−−--−−−−−−−−−−−. 110. 4. 2. 2. Eビルの調査結果. −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−. 1. −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−. 1. 一一−一一一一一一一−−一一一一一一一一−−一一一一−. 構造体コンクリートの強度と非破壊検査の結果. (2). −一一一一一一. 0 1. 109 1. 10. 13.

(5) -S畠゛. 。-−. 4. 4. 5. 2. 2. 2. 6. 7. 3. 3. 1. 3. 2. 4. 3. 3. 4. 4. 4. 5. 3. 3. 3. Mビルの調査結果. −−−−−−−−−−−−−−. K保育園棟の調査結果. 一一一一一一一一一一一一. M大学校舎の調査結果. −一一一一一一一一一一−. 結. 4. 5. 6. 一. −一一−一一. 4. 結語. −−−−−--−−−−−. 章. 結論. 謝辞. -. -・--−−−−−−−−−−−. 一 一. -. -. -. -. -. −. -. 一. 一. -. 一 一. 一. -. -. 一. -. -. 一. 一. -. 一. 一. 一. -. 一. -. -. -. 一. 一. 一 一 一. -. -. 一. -. -. -. -. -. -. 一 一. -. 本研究に関する筆者の研究. (3). -. -. 一. 1. 2. 0. 1. 2. 2. 一. 1. 2. 5. -. 1. 2. 7. 1. 2. 7. 1. 3. 0. 1. 3. 4. 1. 3. 7. 1. 4. 0. 1. 4. 2. 1. 4. 3. 1. 4. 5. -. -. 一. 一. -. 一 一. 一. 一. 一. 一一一一−−−−−−−−−−−−−−− -. 一. −. コア供試体強度の変動と推定強度の変動の関係 結. 一 一. 一. 既往の強度推定式による推定強度とコア供試体強度との関係. 平均値による検討. 一. 一. 分析の結果と回帰式の算定−一一一一−一一一一. 材令による補正の検討. -. -. −−−−−−−一一一一−一一一一一一−−−. 検査結果に基づく強度推定式の検討. 4. 4. −一一−一一一一一一一一一一. -. ″`リ 7. 4. 4. 4. 2. H住宅の調査結果. ︲ ︲. 4. 4. 3. 2. '︲ ︲. 4. -. 150.

(6) -・=一一一一. 論. 1. 章. 序.

(7) --. 1. 章序. 1.1 L1ス. 論. 研究の背景と意義 コンクリート工事に於ける品質評価の重要性. 関東大震災に於て、鉄筋コンクリート造の耐震性・耐火性が認識され、建築物 の耐震設計法の確立が強調された。日本建築学会(以下建築学会)は、1929年に 鉄筋コンクリートエ事標準仕様書の立案、また’33年に鉄筋コンクリート構造計 算規準を制定している。これらは、建築界の先行きを示す大きな変革の時代を向 かえることを意味するものであった。 鉄筋コンクリート構造は、このような経緯を経て、耐久性および耐火性に優れ た構造物として評価された。その結果、小・中学校の校舎をはじめとして、各種 の庁舎などの公共施設建設に積極的に応用され、この流れは、民間のビル建設に も反映して、多くの建築工事の基幹材料としてコンクリートが用いられるように なった。 しかし/30年代の後半から戦時期に進むにつれて、鉄鋼やセメントコンクリー ト等の材料は軍事用に向けられ、物資統制令によって新築工事は規制され、せっ かく聞かれた非木造化の気運も、代用品の時代へ進んでしまった。. 1930年代から. 拡大したセメントの規格制定の努力やコンクリートの調合設計の合理化を目指し た動きも完全に停止してしまった。 その後、セメント化学・コンクリートエ学の動きが再会されるのは、第二次大 戦後である。. ’50年には、建築基準法が制定され、またセメント・骨材等の川S化、. 標準化が行われ、建築学会による工事標準仕様書の改訂の動きも芽生え、建築界 に於けるコンクリートの利用は新しい局面を向かえることとなった。 一方、コンクリート工事に於ける合理化・機械化の動きも活発化し、’50年代 に始まったレデイーミクストコンクリートエ場の出現で、ようやく品質管理の意識 が広がるようになった。しかし、他方で、’60年代には、コンクリート打設にポン プ圧送技術が登場した。この圧送工法は、とかく配管の閉塞を恐れるあまり、単 位水量を増したスラリ一状の軟練りコンクリートを普及させ、コンクリートの品 質低下が問題視されるようになった。 建築学会の標準仕様書は、こういった背景から、改訂の度毎に、コンクリート エ事に関してきびしい品質管理の徹底を要求するようになったが、特にその管理 に於て、中しとなる品質特性に圧縮強度が挙げられている。. 1.

(8) -・-・←・. '91年にはこれらの推移をふまえ、鉄筋コンクリート構造物の社会的要請の増大 に鑑み、品質の確保に於ける厳正化を期して、建築学会では標準仕様書と対をな すものとして、コンクリートの品質管理に関する技術指針を制定している。本研 究は、これらの動向に注目し、その技術的基盤の確立の一翼を担うものである。. 1.1.2. コンクリート構造物に対する非破壊検査の意義. 構造体コンクリートの品質は、工事現場に納入された生コンクリートの性質だ けでなく、その後の場内運搬、打ち込み、締め固め及び養生条件によって大きく 左右される。従って、荷卸し地点に於て行われる品質管理の試験によるコンクリ ートの品質と、構造体コンクリートの品質とは一致しないのが普通である。 また一方では、さまざまな理由によって、頓体コンクリートの劣化状態の評価 や、残存剛力の算定等が必要とされる場合も多くなってきた。. このような場合、. 従来、切り取ったコア供試体による評価が行われてきているが、建物の継続的な 使用を前提とする場合は、その切り取りの本数や箇所に制限を受けるために、調 査結果の信頼性上で問題となることがある。 こういった背景から、日本建築学会による構造体コンクリート強度研究小委員 会や、日本コンクリートエ学協会による耐久性診断委員会、建設省総合プロジェ クトにおける建築物の耐久性向上技術の開発等で、しばしば検討が行われてきた。 これらの勤きに並行して、学・協会で開催されるシンポジウム等に於て、各方面 からこの問題の検討が行われており、信頼できる非破壊検査法の確立の要望は、 高まるばかりである。 コンクリートの非破壊検査において対象となる特性は、強度や弾性係数の推定 が主で、その他に寸法、ひび割れ等の状態、鉄筋の状態の推定等がある。 構造体コンクリートの強度推定のための非破壊検査の方法として、超音波伝播 速度法の適用が’40年代後半から試みられている。当初は、衝撃波の利用も検討さ れたが、測定の精度上の理由から周波数20KHzを超える超音波を利用する方法が主 流となった。. また同じ頃、表面硬度法についてもいくつかの試みが行われ、きち. んとした機構を備えたテストハンマーが開発され、以後多くの検討が積み重ねら れてきた。超音波伝播速度の測定器については、’45年にLesoe等が開発し、こ れを用いた実験からコンクリートの品質分類を試みている1‰. 2. 一.

(9) `らー一一. また同じ年に. Jonesは、上記とは別個に同様の測定器を開発し、これを用いて. 構造体コンクリートの合格規準を準備し、RC工事やPC工事の管理への利用につい て報告している2≒ わが国では、’56年に近藤等が超音波測定装置を試作している3‰ 表面硬度法は、強度推定だけを目的として、当初はハンマーの打撃による表面 くぼみの値等が利用されたが、’48年に、Schmidt、E.によって開発されたテストハ ンマーは、操作性、再現性に優れ、広く普及した4‰わが国では、坂等が、この 方法の適用結果について報告している5)。. 1.2. 本研究に関する既往の研究. 1.2.1. コンクリートの内部条件が超音波伝播に及ぼす影響に関するもの. 粗骨材の石質及び調合条件と圧縮強度との関係についてJones等は、石材の種 類及び調合比率を変えた試験から、それらの要因が伝播速度に及ぼす影響が大で あることを明かにし、圧縮強度あるいは曲げ強度と伝播速度との関係を散布図に よって示している6‰Gatfield等も同様に、各種の骨材を用いた実験結果から、 伝播速度は、骨材の種類別に整理すべきであることを指摘している7)。 PUNDIT社のマニュアルによると、コンクリートの含有する水分は高強度よりも 低強度のコンクリートにおいて影響か大きい傾向にあることを示し、乾燥状態に 比して湿潤状態では伝播速度がおよそ2%大きくなると述べている8)。. また渡辺等. は、供試体表面の乾燥の影響は少ないが、含水率の影響は大で、その1%の変化に よって伝播速度はおよそ50∼60m/sec.変化することを報告している9)。. また一般. に、コンクリートは長期材令においては、伝播速度がわずかに減少する傾向にあ るが、Kaplanは、これを含水率の低下によるものではないかと説明している1゛)。 コンクリート中の粗大な空隙やひび割れ等の不連結部の存在が、超音波伝播へ 与える影響について、Leslie等は、コンクリート中のひび割れ等の評価が可能で あるとして、探傷のための測定について報告している。その方法は、ひび割れを はさむ位置に送信・受信端子を配置して、互いに走査しながら受信波を捕らえた 位置から、ひび割れの先端位置を確認するものである自‰尼崎等は、超音波の 送信・受信端子をひび割れをはさむ同一面で走査しつつ、ひび割れの深さを推定 する方法を提案している12)。. 3.

(10) -`ら一一-. 噂一肖〃゛4`心`鳶.匹4゛.

(11) -`ら一一一一. 1.2.4. 既往の研究の問題点. 本研究で対象とした、コンクリートの強度推定に関する既往の研究の多くは、 反発度法・超音波伝播速度法に基づくもので、両者ともに、その発祥は同時期で ある。前者については、シュミットハンマー法が広く普及している。後者は、強 度推定のほかに、コンクリート部材の寸法測定や内部状態の推定が可能であると 考えられ、長年にわたって検討が続けられてきたが、未だに明かでない部分が少 なくない。特に、超音波伝播速度法に関して、既往の研究では、各種の条件のコ ンクリートについて伝播速度と強度との関係を示しているが、コンクリート内部 の空隙や含有する水分の影響等、最も基礎的と考えられる事項について、必ずし も明かにされていない。 また、コンクリートの非破壊検査による強度推定式の多くは、実験室に於ける 小規模の実験から導かれたものであり、実構造物へ具体的に適用した事例に基づ く検証が不十分である。. これに関連する問題点として、これらの推定式は、比較. 的短期の材令のコンクリートが対象とされている。従って、工事管理等の場合に は適用は可能と考えられるが、長期間を経過した既存構造物への適用については 検証が不十分である。また既に明かにされている強度推定式についても、多くの 研究者が、実験や調査の結果から回帰式を検討しているが、他の調査結果を含め た検討等が必ずしも充分とはいえない。 さらに、既往の研究においては、提案されている強度推定式の適用に於ける、 誤差の検討についてはきわめて少ない。 又、上記とは別の問題として、構造体強度のバラツ牛の範囲の推定が必要とな る場合も少なくないが、そのために、これらの検査法を実務にどのように適用す るするかについて、既往の研究では明かにされていない。. 一. 5. 一.

(12) -゛`. 一一. 1.3. 研究の目的と範囲. 1.3.1. 研究の目的. コンクリートエ事に於ける品質管理のための試験の中で、圧縮強度は打設時に 別途採取したコンクリートによって作製した供試体の試験によっている。構造体 強度の推定も同様に、託送するポンプの筒先から採取したコンクリートによって 作製した供試体の試験によって行われている。 この場合、これら供試体の強度と構造体の強度は、コンクリートの打設・締め 固めや養生の条件が異なっており、その強度を正しく把握することはできない。 そのために、構造体コンクリートからコア供試体を切り取って試験する方法が 一般に行われているが、コア供試体の切り取りの位置や本数に制限を受けること が多く、必ずしも構造体の強度が的確に表現されているかどうか疑問である。 一方、コンクリートの強度推定のための非破壊検査法として、従来から実用面 において反発度法と超音波伝播速度法が広く用いられ、実績も多く、また検討結 果も多く報告されている。しかし、その基礎的な諸問題については不明な部分が 少なくないために、強度推定に際して、誤差が指摘されることが多い。そのため に、これらの信頼でき得る手法を確立することが望まれているが、積極的な提案 もなく、多くの検討の余地が残されている。 そこで、本研究では、反発度法、超音波伝播速度法による構造体コンクリート の強度推定ための非破壊検査法の確立を目的として実験的研究を行ったもので、 一般的な鉄筋コンクリート構造に使用される普通コンクリートを対象とし、主と して以下の3項目について検討を行うこととした。 (1)コンクリート中を伝播する超音波の基礎的性質の把握 (2)反発度法、超音波伝播速度法及びその両者を複合した方法によるコンクリート の強度推定可能性の追求とそれらを適用した場合の推定強度の誤差の分析 (3)上記の推定式の、既存の構造物への適用に際しての諸問題の調査と究明. 6.

(13) `ら一一一一一一−. 1.3.2. 研究の範囲と項目. 本研究は、一般的な建築工事に使用されている通常のコンクリートについて、 反発度法・超音波伝播速度法及びその両者を複合した方法による圧縮強度の推定 法の確立を目指したものである。対象としたコンクリートは、普通ポルトランド セメント、普通骨材及び各種の混和剤を使用し、圧縮強度は100∼400kgf/cm2の範 囲であり、また既存のコンクリート構造物は建設後20∼50年の範囲とした。 本研究に於いて、実験及び調査検討を行った項目は以下である。 (1)コンクリート中を伝播する超音波の基礎的性質について調査を行う。 コンクリートの持つ諸条件が、超音波伝播速度に及ぼす影響について、主とし て骨材の種類、コンクリートの含有水分の影響、コンクリート中の粗大空隙が 及ぼす影響について、実験室実験により明かにする。 (2)実物大試験体を対象とした実験から、非破壊検査とコア供試体強度との回帰 分析を行い、その結果から強度推定式を求める。また、その推定式から求めら れる強度の誤差の定量的な把捉を試みる。また並行して行った重回帰分析によ って、調合条件や材令等を説明変数として追加し、強度推定に於ける誤差を把 握する。 (3)既存建物のコンクリートへの非破壊検査の適用に関する研究から、長期間を 経過したコンクリートの強度推定に於ける問題点について検討する。その上で、 前項に於て求めた強度推定式の適用に際して、特に材令の経過に関する補正の 方法について分析を行い、非破壊検査法の確立を目指す。. 7.

(14) ゛. -一一一一一一. 引用文献 1)【.eslie,J.R.,Cheeselan,W.J.:An引trasonic Method of Studying Deterioration and Cracking. in Concrete Structures,ACI Journal,Proc.Vol.46,N0.1,Sept.,1949,pp17-36. 2)Jones,R.:The Non-Destructive Testing of Concrete.Magazine N0.2. of Concrete Research,. 1949. 3)近藤泰夫,明石外世樹:超音波音速測定装置の詳細について,セメント技術年報,N0.10, 1956 4)Schmit,E.:The Destructive. Concrete Sclerometer,Procs.of. lnternat ionaI Sy即osium on Non-. Testing on Materials and Structure.Vol.2 RILEM,pp310−319,1954. 5)坂静雄:シュミットハンマーによる実施コンクリートの強度判定法,セメント技術年報, N0.15,1951 6)Jones,R.:Non-Destruetive. Testing of Concrete,Ca釦bridge univ.Pres.1962,PP104. 7)Jones,R.and Gatfield,E.N.:Testing. Concrete by An Ultrasonic Pulse Technique.. Raod Research Technical Paper ,N0.34,Road Research Laboratory,1955 8)PI]NDIT Manua1,C.N.SJnstruments. Limited,Holmes Road,London. 9)渡辺啓三郎他:超音波法によるコンクリートの圧縮強度の推定に関する研究(その3) 日本建築学会大会梗概集,1977 10)Kaplan,M.F.;The Strength. Relation between Ultrasonic Pulse velocity and Colpressive. of concrete having the Sa加e Workability but Different Mix Propor-. tioning,Magazine. of Concrete Research,Vol.12,N0.34,pp3-8,1960. 11)1)に同じ 12)尼崎省二,明石外世樹:超音波法によるコンクリート部材のひび割れ深さ測定に関する 基礎的研究,第2回コンクリートエ学年次講演論文集,1980,pp3-8 13)Kaplan,M.F.:The Effects of Age and Warer/Cement Ratio upon the lielation between Ultrasonic Concrete. Pulse. Velocity and. Compressive Strength of Concrete,Magazine. of. Research,Vol.11,N0.32,pp85-92,Jully,1950. 14)Malhotra,V.M,:Nondestructive. Testing of Conerete,Part l,Cement and Concrete,. Vol.5,N0.1,Apr.-June,pp22-33,1964 15)Facaoaru,l: Report of R】LEM Technical Co㎜i ttee on Nondestruetive Testing of Concrete. Materials and Structures/Research and Testing,Vol.2,N0.10,July-Aug.,. 1969,pp251-367 16)佐治泰治:コンクリート無破壊試験方法,日本建築学会研究報告,N0.29.1954,及び 同N0,31,1955 17)坂静雄,明石外世樹:シュミットハンマーの各個誤差および較正法について,セメント 技術年報、No.】5、1951 18)木村敬三:シュミットハンマーによるコンクリートの強度の判定について、材料試験、 1956,pp5-33. 一. 8. -.

(15) 一畠゛゛. ←・. 19)Facaoaru,I: Non-Destructive Testing of Concrete in Romania,Proc.Symposium Non-Destructive. on. Testing of Concrete and Timber,lnstitution of Civil Engineers,. June,1969 20)Wiebenga,L.G.:Comparison Methods. Between. various combined Non-Destructive. Testing. to Derive the Compressive Strength of Concrete,Report No.B168-61/1H18,. 1nstituteTNO. Voor Boumaterian en Bouwconstruction,Delft,Aug.1968,12pp. 21)尼崎省二,明石外世樹:シュミットハンマー及び超音波法によるコンクリートの非破 壊試験について,セメント技術年報,N0.23,1978,PP275-279 22)谷川恭雄,山田和夫他:コンクリートの複今井破壊試験法に関する研究,第1回コン クリートエ学年次講演論文集,1979,PP21-24 23)日本建築学会,コンクリート非破壊試験法研究小委員会:コンクリート強度推定のた めの井破壊試験方法マニュアル,日本建築学会,1983 24)4)に同じ 25)佐治泰治,中武幹男:既存RC構造物の解体に伴うコンクリートの調査結果について, 日本建築学会大会梗概集,1978 26)(旧称)日本材料試験協会,実施コンクリート強度判定委員会:シュミットハンマー による実施コンクリートの圧縮強度判定方法,材料試験,Vo1.7,N0.59,1958. 9. 一.

(16) ら. リ. 2. ぶ 早. コンク. −ト中の超音波伝播速度. に関す る研究.

(17) ・--←一一. 2章. コンクリート中の超音波伝播速度に関する研究. 2.1. コンクリートの骨材が伝播速度におよぼす影響. 2.1.1. 研究の目的、項目、使用材料及び実験の方法. A. 研究の目的及び項目. 天然石材中の音波の伝播速度は、モルタルに比して相当に大である1‰従って、 コンクリートを構成する骨材と、セメントマトリックスあるいはモルタルマトリ ックスの性質やその構成比率、とくに粗骨材の分布状態等の内部条件は超音波伝 播速度に少なからぬ影響を及ぼす。 超音波伝播速度の測定方法を、コンクリト構造物の非破壊検査に適用する上で、 使用する骨材が一定であれば問題はないが、同一建物の工事に於いても種々異な った種類の骨材を利用することが十分に予想される。こういった場合には、骨材 の種類別に伝播速度を推定する式を別途考慮することが必要となる。 既往の研究では、主として欧米で用いられるコンクリートに関してその使用骨 材の種類と超音波伝播速度との関係について検討した結果が報告されているが2)、 わが国で用いられるコンクリートについて、そのような検討例はほとんど報告さ れていない。 一方、谷川等は単位粗骨材量の影響が大きいことを指摘しているが3)、コンク リートの主要な構成材料である粗骨材の種類や性質が、超音波伝播速度に及ぼす 影響については綿密な検討が必要であると考えられる。 このような理由から、本節では、コンクリートに使用する骨材が超音波伝播速 度に及ぼす影響について、実験的検討を行ったものである。 実験は、2種類の細骨材と2種類の粗骨材を用いたコンクリートによる伝播速 度の差異を比較'検討するものをシリ ̄ズ犬としヽ3種類のモデル粗骨材を埋込 んだモルタル供試体を用いて伝播速度を測定するものをシリーズ2とした。 すなわち、本節に於ける研究項目は、以下の通りである。 (1)骨材の種類が、コンクリートの超音波伝播速度に及ぼす影響(シリーズ1) (2)モデル粗骨材として選んだ天然石を埋込んだモルタル供試体の超音波伝播速度 の測定(シリーズ2) (1)国立天文台:理科年表 (2)Facaoaru.1,:Resul de la Qualite. 丸善. 平成3年(H91年). tats dans l,・applicatjon. des Betons. sur 】a Chantiers. des Methods. a Ultrasons. de Rumanie.RILEM. au Controle. Bul】etin ,1964. (3)谷川,山田:複合非破壊試験法によるコンクリート強度の推定,セメントコンクリー-ト N0.393,pp10−17,1979,11. 10. −.

(18) ‘j・-−一一一一. B. 実験の使用材料. a、使用したセメントの性質 使用したセメントは、C社製の普通ボルト. ランドセメントで、その物理的性質. の試験結果を表。2.1.1に示した。 表.2.1.1. セメントの物理的性質の試験結果. 凝 比重. 3.15. 比表面積 (cm2/g). 水温. 結 始発. (゜C). 水量 (幻. ((h-m). 20.5. 27.5. 2-31. 3,260. 終結 (h-m) 3-45. 圧縮強さ. 安 定 性. (kgf/cm2). 良. 3日. 7日. □3. 240. 28日 4〔)8. b、使用した骨材の性質 (1)細骨材は、シリーズ1では北上川産川砂及び豊浦産標準砂を用いた。 シリーズ2では北上川産川砂を用いた。 それらの物理的性質の試験結果を表。2.1.2に示した。 表.2.1.2. 種. 類 産. 紺骨材の物理的性質の試験結果. 地 比重 吸水率. 単位容積重量 (kg/m3). (%). 川. 砂 北上川. 標準砂 豊. 浦. 実績率 圖. 2.59. 2.02. 1,706. 65.9. 2.62. 0.51. 1,520. 58.9. (2)粗骨材は、シリーズ1は葛生産石灰岩及び真鶴産安山岩でいずれも砕石である。 この砕石骨材は、ふるい分けを行って、5∼10、10∼1. 5、 15∼20、20∼25mmの粗大別. に分けて貯蔵し、それらを混合して使用した。混合1は粒大が15mm以下、混合2 は粒大が25mm以下となるように混合したものである。 それらの物理的性質の試験結果を表。2.1.3に示した。. 1. 1. −.

(19) -. 表,2.1.3. 種類. 石灰岩 質砕石. シリーズ1に使用する粗骨材の物理的性質の試験結果. 産地. 比重. 寸法 (mm). 吸水率 (i). 単位容積重量 (kg/m3). 実績率 (幻. 備 考 (名称). 20-25. 2.68. 1,08. 1,509. 56,3. 15-20. 2.68. 0.91. 58.7. 10-15. 2.67. 1.12. 1,560 1,554. 5-10. 2.66. 1.15. 1,601. 60.2. 混合*1. 2.67. 1.14. 1,578. 59,2. 15n骨材. 混合参2. 2.67. 0.97. 1,556. 58.6. 25mm骨材. 20-25. 2.59. 1.90. 1,523. 58.8. 15-20. 2.57. 2.15. 1.506. 58.6. 10-15. 2.56. 2.6Z. 1,536. 60.0. 5-!0. 2.55. 2.66. 1,538. 60.3. 混合乖1. 2.56. 2.64. 1.537. 60.2. 15mm骨材. 混合*2. 2.57. 2.37. 59.4. 25mm骨材. 58.2. 島生. 安山岩 質砕石 真鶴. 1.517. 注水1:最大寸法15㎜となるよう粒度調整 ホ2;最大寸法25mlとなるよう粒度調整. N・材のふるい分け試験結果を表。2.1.4に示した。. 表.2.1.4. シリーズ1の実験に用いた骨材のふるい分け試験結果. ∼. 種. 類. 砂. 標準砂 混合L 混合2. 粗 粒 率. ふるい(mm) 25. )││. ふるい通過率(%). 20. 10. -. 一. 一. 一. 一. 一. 100. 99. 5 100. 一. 2.5. 1.2. 0.6. 93. 68. 34. 一. -. 100. 0.3. 0バ5. □. 2. 99.8. 4.3. 0.96. 2.90. 99. 40. 2. 1. 一. 一. 一. 一. 6.50. 55. 34. 4. 1. 一. 一. 一. 一. 7.29. -. 12. −.

(20) (2)シリーズ2で使用する埋込み用の天然石は、鍋山(栃木県)産石灰岩及び石和 |. (山梨県)産及び白河(福島県)産安山岩2種の合計3種類である、 天然石の物理的性質及び超音波伝播速度の試験結果を表。2.1.5に示す。. 表.2.1.5. 種. モデル粗骨材用の天然石材の 物理的性質の試験結果. 産. 類. 伝播速度’. 比重 吸水率. 地. (km/sec,). (X). 岩 銅山(栃木). 2.77. 0.05. 5.18. 安山岩A腫. 石和(山梨). 2,79. 0.34. 5.41. 安山岩B種. 白河(福島). 2.31. 8.40. 2.82. 石. 灰. 注・:超音波伝播速度 C. 調合. a、. シリーズIで用いたコンクリートの調合は、単位水量を2【】Okg/m3、水セメン. ト比を60%で一定とした。 コンクリートの調合を表。2.1.6の1Sに示す通りである。 ♭、シリーズ2において、モデル粗骨材として用いる天然石を埋め込むマトリッ クスモルタルの調合は、北上川産川砂を用いてセメント:砂の重量調合比を1:1.81、 水セメント比:39.6%、単位水量:270kg/m3とした。 その調合は、表。2.1.6の2Sに示す通りである。フロー値はFL:180mmであった。. 表.2.1.6. 記号. 水セメ ント比 (%). 1S. 60.0. 2S. 39.6. 試験用コンクリートの調合. 細骨材 率 (X) 35.0. 100.0. 標準容積調合(1/m3)'. 単位 水量 (kg/m3). セメント. 細骨材 粗骨材. 200. 104. 242. 444. Z70. 2□. 503. 一. 注・:紬・粗骨材の比重が異なるため、容積調合で表示した。. 13.

(21) D. 実験の方法. a、シリー-ズ1の実験 シリーズ1は表。2.1.7示す通り、骨材の種類及び粒度の違いを条件として作製 したコンクリートによる円柱供試体(φ100×200mm)を用い、標準水中養生(20°C)を 行って、材令4週で超音波伝播速度の測定及び圧縮強度の試験を実施した。 表、2.1.7 No.. シリー-ズlに於ける実験条件の組合せ 紬骨材種類. 1 Z. 3 4. 標準砂 標準砂. 25㎜ Z5 mm. 安山岩 石灰岩. 標準砂 標準砂. 15 mm 15 mm. 安山岩 石灰岩. 川砂 川砂. 25 TnTn. 安山岩 石灰岩. 田砂 川砂. 15 TnTn 15 Tm. 5 6 7 8. 粗骨材寸法 粗骨材石質. 25 mm. 安山岩 石灰岩. b、シリーズ2の実験 シリーズ2は、モルタル中に天然石を埋込んだ直方体供試体(150×150×530mm)を 用いた実験である。 鋳鋼製の型枠の底部に、’予めモルタルを敷き(厚さ:45H)、その上に前述の3 個の天然石のモデル粗骨材を置き、さらにその周辺と上部をモルタルによって充 填して一つの供試体を作成した。 供試体の形状・寸法及び測定箇所を図。2.1.1に示した。なお、供試体の総数は 5体である。 バ、ヽ、/励 ゛尚ヽ、、. 肌 、副定方向↓. 旧. (3)困 ↓ ↓. ↓. ∩). ./’. 回玉ロノロ△. /. □). /. //. /ノ. // へJ /jノ. 削. 。//. ↑. ノ. ドノ. j. ↑. /. ダ ユ /g. (a)供試体形状 図.2.1.1 供試体の形状、測定箇所・寸法. (b)測定箇所・寸法 (q4位:lm). 凡例:()の数値は、測定箇所NO (n:石灰岩珊込み箇所、く2):安││」岩A埋込み箇所 (3):安│││岩B埋込み・所、(4):モルタル部測定箇所 14. ↑ 70. ……. −. ↑. −. 70. tt ︵臨本旧︶. ノ. //. 1 .づダ. ︵眠似司︶. 川.

(22) モデル粗骨材として用いた天然石は、事前に直方体に切断のうえ加工して使用 した。モルタル供試体中に埋め込む天然石の、超音波伝播速度の測定方向に関す る仕上がり寸法を表。2.1.8示した。また表中に示した比率は、作製した供試体の 超音波伝播速度の測定方向について、測定長さに対する石材の寸法の比である。 ん2こ8. ☆. 各測定箇所に於ける石材長さ、測定長さおよび両者の比率゛1 (1). 石材長 (cm). 旧. 測定長 (cm). 比率. (3〉. 石材長 測定長 (cm) (cm). 比率. 石材長 (cl). 測定長 (co. 比率. 1. 6.02. 15.06. 0.400. 6.02. 15.00. 0.401. 6.03. 15.08. 0.400. 2. 6.02. 15.06. 0.400. 6.02. 15.06. 0.400. 6.04. 15.06. 0.401. 3. 6,00. ]5.08. 0.398. 6.03. 15.10. 0.399. 6.03. 15.08. 0.401. 4. 6.03. 15.05. 0.401. 6.02. 15.05. (〕.400. 6.02. 15.08. 5. 6.03. 15.10. 0.399. 6.01. 15.06. 0.399. 6.02. 15.05. 0.400. 0.400. 6.02. 15,05. 0.400. 6.03. 15.07. 0.400. 平均. 6、02. 15.07. ・. 0.399. 注拿1:石材長さ、測定長さは図.2.1.1参照 写真.2.1.1は、鋳鋼製の型枠内に加工した天然石(モデル粗骨材)を設置した 状態を示し、その周辺に、モルタルを充填する準備が整った状態である. !`'・. '7・.".・ふ・.'17:、g'j.'ご.i?'`J'.W‘・'・ ご拡 .万追昴怖・"恥 Sr竺!き≒・ぞ←り・ヽ・・‥, ・=・・=--=. 咬’y. ・=----J還一=-=ふー・・==J・. 1≧こ −一一. −・●・・. ●. tj輩−−-j ■. |・ ・.. ・一. j`. ● ‘・?. IS.. 喚. Iミ・ 1?. 心j.,万・J,こに,. こ凱d. 瞰. 写真。2.1.1加工した天然石材を設置した型枠 c、使用した測定器 使用した超音波測定器は次の通りである。 T社製超音波非破壊試験器:ソーナー 仕様. ①使用周波数:50Hz ②伝播時間の測定範囲:0.1∼. 1、000μS.. 15.

(23) 2.1.2 Λ. 実験の結果. シリーズ1の実験結果 材料条件の影響について、シリーズ1の実験結果を養生条件別に整理し、その. £口 1. 果を表、2.1.9に示した。表中の値は、各々3個の供試体の結果の平均値である。 同表から、超音波伝播速度、圧縮強度ともに、コンクリートの種類の影響が大. きいことが判る。. 表.2.1.9. No.. 実験結果(シリーズ1) 圧縮強度 (kgr/cm2). 伝播速度 (km/sec.) 水中本l. 砂中本2. 水中参1. 砂中中2. 1. 4.63. 4.40. 204. □4. 2. 4、82. 4.57. 236. 185. 3. 4.44. 4.37. 249. 203. 4. 4.73. 4.53. 236. □9. 5. 4.39. 4、44. 280. 239. 6. 473. 4.70. 264. 224. 7. 4.37. 4.21. 307. 249. 8. 4.49. 4.44. 3□. 257. 注・I:20℃水中養生、42:実験室内湿砂中養生 B. シリーズ2の結果 シリーズ2は、モデル粗骨材としての天然石を埋込んだ5種類の供試体に対し. て測定を行い、結果を表。2.1.10に示した。表申に示す測定位置は、各々のモデル 表、2.1、10 モデル粗骨材を埋込んだ供試体の 伝播速度 (km/sec.). ゲ. (1). (2). (3). (4). 1. 4.58. 4.31. 3.36. 3.8Z. Z. 4.55. 4.31. 3.65. 3,75. 3. 3.64. 4.33. 3,52. 3.83. 4. 4.57. 4.37. 3.53. 3.77. 5. 4.66. 4.42. 3.36. 3.82. 4.60. 4.35. 3.48. 3.80. 平均. 4JII定箇所は次の通りである。 (1):石灰岩埋込み箇所、(2):安山岩A埋込み箇所 (3j安1lj岩B理込み箇所、(0:モルタル部分. 回. 1. 6. 一.

(24) 粗骨材を埋め込んだ位置であり、(1):石灰岩、(2):安山岩A種、(3):安山岩B種 及び(4):モルタル(各供試体のモデル粗骨材を埋め込んでいない位置)である。. 2.1.3 A. 結果の検討. 分散分析の結果の検討. 前出の喪。2.1.9に示したシリーズ!の結果について、超音波伝播速度及び圧縮 強度に対する各要因の影響について分散分析を行った。その結果を、喪、2.1バ1に 示した。 喪中、乖及び**印は、特性に対する要囚の影響が認められることを示し、特に** 印かおる要因は、その影響かより強いといえる。 同喪から、超音波伝播速度に対して、紬骨材の種類による影響とともに、粗骨 材の種類の影響及び粗骨材寸法の影響が大であることが判る。 表。2.1.11. / 養生法. 分散分析の結果o 伝播速度. 圧縮強度. 水中 砂中 水中 砂中. 細骨材種類. 参. 粗骨材種類. 乖. 材. 粕骨材寸法. *. t. 乖*゛. n. 乖. 注1)n:危険率1%有意、ネ;危険率5%有意 上記の分析に於て、粗骨材の寸法が超音波伝播速度影響を及ぼすことが分かっ た。この実験で用いた超音波は、周波数が50KHz、伝播速度はおよそ4.5km/sec.と すると、波長は以下の通り9cmであると算出される。 波長(M)=伝播速度(vp)/周波数(Hz)=4、500(m)/50、000(Hz)=. 9(cm). この波長は、2種類の粗骨材の寸法に対して充分に大である。. したがって、粗. 骨材寸法がコンクリートの超音波伝播速度に対して及ぼす影響は、直接的な影響 ではなく粗骨材とモルタルマトリックスの付着面に於ける音波の伝達に伴う影響 と推定される。 前述の表。2.1.9から、混合骨材(1)と同(2)を使用した供試体について、伝播速. 1. 7.

(25) 度の平均値を求めると、水中養生を行った供試体では4.64km/sec.(混合2)と4.51 km/sccバ混合1)で、その差は0.13kmハec.である。同様に湿砂中養生を行った供試 体では4.58km/sec.(混合2)と4.39km/sec、(混合1)であり、その差は0.19km/sec.で あった。. この値は平均的な伝播速度に対して、それぞれおよそ3∼4%程度の比率. の差異を生じていることが判った。 次に表。2.1.12は、データの全変動に対する各要因による変動の比率を寄与率と して算出したものである。 同表から、コンクリートの圧縮強度と超音波伝播に対する要因の寄与率に大き な差が見られる。圧縮強度に対しては、細骨材の種類が極めて大で、つぎに粗骨 材の寸法の順であり、粗骨材の種類の寄与率はわずかであることが判った。いっ ぽう、超音波伝播速度に対する寄与率は、粗骨材の種類が極めて大であり、紬骨 材の種類と粗骨材の寸法の差が同程度に寄与することが判った。 表。2.1、□ 測定値の変動に及ぼす 各要囚の寄与、率(%). / B. 伝播速度. 圧縮強度. 養生法. 水中 砂中 水中 砂中. 紬骨材種類. 24.1. 粗骨材種類. 51.9. 66.4. 相骨材寸法. ]7.1. 12.8. 0.6. 71.9. 0.2. 19.0. 85.7 0.7. 7.2. 二相複合材としての結果の検討 シリーズ2の実験結果に関して、伝播速度の実測値と計算値を比較した。 検討の結果を表。2.1.13に示す。 表。2.1.13. 超音波伝播の実測速度と計算速度の比較. 犬 測定筒所 田 。匹二千. (2). (3). (4). 実測速度(km/sec.). 4.60. 4.35. 3.48. 3.80. 骨材中速度(km/sec.). 5.18. 5.41. 2.82. 骨材の寸法の比率゛ 計算速度(km/scc.). 0.400. 4.25. 0.400 4,31. 0.400. 3.34. 注乖:各測定箇所に於ける全測定長さに対する骨材部の長さ比 ぐ表.2.1.8申に記載した比率). 1. 8. 一. 一. 一. 一.

(26) 書中の実測速度は、前掲の書。2.2.10の最下段に示したように、5体の測定結果 の平均値である。また、骨村中の速度とは、前掲の書。2.1.5に示した値である。 更に計算速度の算出については、超音波のモデル粗骨材中の伝播時間と、モルタ ル中の伝播時間の合計によって全体の伝播時間を求めた。 計算の結果、書2、1.13の最下欄に示すように測定箇所(1)、(2)、(3)ともに、実測 速度に対して計算速度が下回っている。. しかし分散分析の結果から、実測速度と. 計算速度とは有意な差が見られないことから、その両者は等しいといえる。. した. がって、この実験における供試体中の超音波伝播は、粗骨材とモルタルマトリッ クスとの二相複合材としてコンクリートを捉え、その二相の材料中を伝播する時 間の合計として検討すれば説明できることが判る。. 1. 9.

(27) 2バ。4. 結. コンクリートの容積の約40%を占める粗骨材の石質や寸法等は、コンクリート 中の超音波の伝播速度に大きな影響を及ぼす。 本節では、粗骨材の条件がコンクリートの超音波伝播速度に及ぼす影響につい て実験的検討を行って、以下を明かにした。 (1)紬骨材の種類、粕骨材の石質、粗骨材の寸法はコンクリートの圧縮強度、超音 波伝播速度に影響を及ぼす。しかし圧縮強度と超音波伝播速度に影響を及ぼす要 因は必ずしも一致しない。 圧縮強度に対しては、紬骨材の種類が極めて大きな影響を及ぼし、また相骨材 の寸法が影響を及ぼす。いっぽう超音波伝播速度に対しては、粗骨材の種類の影 響が大きな影響を及ぼし、また粗骨材の寸法及び紬骨材の種類が影響を及ぼす。 骨材の種類は、それらの力学的性質がコンクリートの強度及び超音波伝播速度 に影響したものと推定される。次に、超音波の波長:8.5cmは、粗骨材の寸法:25H および15mmに比して充分に大であるため、寸法の違いが超音波伝播速度に及ぼす 影響は、骨材とモルタルマトリックスの忖着而に於ける、音波の伝達時の性質と 考えられる。 (2)コンクリートを、粗骨材とモルタルマトリックスの二相複合材と考えると、コ ンクリートの超音波伝播速度は、二相の材料中を伝播する時間の合計として検討 すれば説明できる。. 4や. 20.

(28) 2.2. コンクリート中の含有水分が伝播速度におよぼす影響. 2.2バ A. 研究の目的、項目、使用材料及び実験の方法. 研究の目的・項目. 超音波伝播速度方法を、コンクリト構造物の非破壊検査に適用する土で、重要 な問題として含有水分の伝播速度に与える影響があげられる。その影響が無視し 得ない程度に大きいことが、経験的に指摘されている。しかしその傾向について 具体的に検討を行った結果については、未だに明確に報告されてはいない。特に コンクリート工事において、材令が比較的短期の場合には施工の条件や養生方法 によって、含有水分の変動が大きくなる。 このように、含有水分の変動の大きいコンクリートに対して、超音波伝播速度 によって強度の推定を行う場合は、誤差を招くことが予想されるので、この影響 をできるだけ明確にすることは、超音波法を非破壊検査法として適用する上で極 めて重要である。 本節は、通常の建築工事で用いられるコンクリートの範囲を考え、2種類の調 合条件で作成した供試体について、その含水状態を変化させて、超音波伝播速度 への影響について実験的検討を加えようとするものである。 また、同じ含水牢であっ`ても、コンクリートが乾燥過程であるか、吸水過程で あるかによって供試体の各部に於ける含水密度は異なるので、超音波伝播速度へ の影響も異なることが予想される。そこで、この実験ではミ、実構造物に近いと考 えられる条件として、乾燥過程に於ける供試体の含水率の変化と伝播速度の変化 との関係について検討を加えることにした。 本節の研究の項目は以下の通りである。 (1)コンクリート供試体の含水率と超音波伝播速度の関係の分析 (2)コンクリートの調合条件が含水率と超音波伝播速度の関係に及ぼす影響の 検討. B. 実験の使用材料 a. 使用したセメントの性質 セメントは、N社製普通ボルト. ラン. ドセメントで、その物理的性質の試験結果. を、表。2.2.1に示した。. 21.

(29) -_. −. -. 表,2,2.1. セメントの物理的性質の試験結果 卜. 比表面漬 ト,. (c. 3.□. b. 凝. 「/g). 3,260. 結. 水温 (で). 木犀 (幻. 始発 ((h-m). 20.7. 27.2. 2-38. 安 定 性. 終結 (h-m) 3-39. 良. 圧縮強さ (kgr/cm2). 川. 7口. 140. 237. 2則ヨ. 伺6. |. 使用した骨材の性質. 使用した細骨材は相横川産川砂であり、粗骨材は相模川産川砂利である。その 物理的性質の試験結果を表.2.2.2に、ふるい分け試験の結果を表2.2.3に示した。 表匹2.2. 骨材の物理的性質の試験結果 種類. 産地. 比重 吸水率. 単位容積重量 (kg/m3). (幻 川. 実績率 (%). 砂. 相模川. 2.57. 1.68. 1,670. 65.0. 川砂利. 相模川. 2.60. 0.85. 1,720. 66.2. | │. 表,223骨材のふるい分け試験結果 ふるい通過宇(%). 種類. ふるい(mm) 25. 川. 砂. -. 川砂利. C. 相 粒 率. 96. 20. 10. 一. 100. 72. 35. 5. 2,5 1.2. 0.6 0.3. 95. 89. 32. 10. 13. 4. 一. 一. 64 -. 0」5. 4. -. 3,06. 6.80. 調合. 調合は、水セメント比を50,65%の2種類とし、混和剤を加えないコンクリート で、単位水量を200kg/m3、紬骨材率を35%の一定とした。 2種類のコンクリー-ト:Λ、Bの調合条件及び標準調合表を、表.2.2.4に示す。 表.2.2.4. 調合条件および調合表. 記号. 水セメ ント比 (幻. -・. 一. 22. 一. 紬骨材 率 (幻. 水. 標準調合(kg/m3) セメント. 紬骨材 粗骨材. Λ. 50.0. 35.0. 200. 400. 597. 1,105. [3. 65.〔). 35.0. 200. 308. 623. 1,171. |.

(30) D. 実験の方法 a. 、供試体の作製 供試体はφ100×200mmの円旺体で、調合種別Λ、Bともに各]5木づつである。供 試体は、作製後4週間標準水中養生(20で)を行った。その後供試体を1 の恒温槽で2週間乾燥して乾燥状態とした。 b、超音波伝播速度の測定 超音波伝播速度の測定は、この乾燥する過程において、供試体を恒温槽より逐 次取り出し、重量の測定に併せて実施した。 なお供試体のうち3本は、材令4週で水中養生を終了した時点で、超音波伝播速 度と供試体m量を測定し、圧縮試験を行なった。 つぎに、乾燥工程が終了した時点で、更に3本の供試体に対して圧縮試験を行 った。 c、. 使用した測定器. 使用した超音波測定器は、次の通りである。 T壮図超音波探傷器:ソーナー。 仕様. ①使用周波数:50KHz ②伝播時間の判定範囲:Oパ∼1、000μs. や. 23. 0 5 ∼110で.

(31) m=-W. 実験の結果. 2.2.2 A. 調. 合種別Aのコンクリ. トの実験結果. (い含水率と超音波伝播速度の測定結果 罰. 合種別Aのコンクリ. トによって作製した12本の供試体について、水中養生. で飽和した状態から恒温槽内で乾燥した状態に至る、放水してゆく過程における、 超音波伝播速度と供試体重量を求めた。供試体の含水率は、供試体の各乾燥状態 下に於ける重阻に対する乾燥終了時の重量の差を含水量とし、含水限の乾燥終了 時の重量に匍する比率で算出した。 副定は供試体A01∼A□について実施したが、その一例として供試体(A01)に関 する結果を大。2.2.5に示した。全供試体に関する測定結果は、後述の図。2.2.1に 散布図として示した。 (2)圧縮強度試験の結果 コンクリートの圧縮強度は、4週間の水中養生が終了した時点で3本の供試体を、 さらにその後2週間の乾燥過程が終了した時点で3本の供試体について、超音波伝 播速度の測定後にぼ縮試験を実施した。 その結果は大。2.2.7に示す通りである。 同大において、材令4週に対して材令6週にの圧縮強度および超音波伝播速度が 低下しているが、この原囚は士として、コンクリートの乾燥の影響と考えられる。 表.2.2.5. 超音波伝播速度の測定結果. 表2.2.6. (供試体A-{11の例}. 供試体重量 (kg). 含水率 (X). 超音波伝播速度及び圧縮強度試験の結果 (調合種別:A). 伝播速度 (km/sec.). 材令. N(〕,. 材令4週時の 伝播速度 (km/scc.)'1. 圧縮試験時の 伝播速度 (km/sec.)'2. 圧縮強度 (kgf/cm2). 3.728. 8.00. 3.98. 3.702. 7.24. 3、92. 1. 3.71. 209. 3.690. 6.89. 3.87. 2. 3.70. 205. 3.676. 6.49. 3.79. 3. 3.71. 3.672. 6.37. 3.83. 3.655. 5.88. 3,81. 平均. 3.71. 一. 3.647. 5.65 5.19 4.46. 3.82 3,76. 4. 3.73. 3.61. 185. 3.71. 5. 3.69. 3.42. 181. 6. 3.61. 3.45. 208. 3,68. 3.49. 191. 3.631 3、606 3,594 3.570. 4.口. 3.70. 3.42. 3.64. 3.M5. 2.69. 3.52. 3.5 16. 1.85. 3.48. 3、505. 1.54. 3.35. 3.493. 1.19. 3.Z9. 3.487. 1.01. 3.伺0. 0.81. 3.25 3.2t. 3.479. 0.78. 3.□. 3.452. 0.卯. 2.93. 4週. 6週. 平均 注. 24. il:飽水状態、・2:乾燥状態. 同. 左. 226. 213.

(32) Wll・−㎜¶■I. B. 祠 合種別Bのコンクリ. 卜の実験結果. (1)含水率と超音波伝播速度の測定結果 調合種別Bのコンクリー一卜によって作製した12本の供試体について、飽和した 状態から恒温槽内で乾燥した状態に至るまでの、放水してゆく過程における、超 音波伝播速度と供試体重量を求めた。供試体の含水率は、供試体の各乾燥状態下 に於ける重量に対する乾燥終了時の重量の差を含水量とし、含水量の乾燥終了時 の重量に対する比率で算出した。 測定は供試体B01∼B12について実施したが、その一例として供試体(B01)に関 する結果を表。2.2.7に示した。全供試体に関する測定結果は、後述する図。2.2.2 に散布図として示した通りである。 (2)圧縮強度試験の結果 コンクリートの強度は、4週間の水中養生が終了した時に3本の供試体を、さら にその後2週間の乾燥工程が終了した時に3本の供試体について、超音波伝播速度. を測定した後に圧縮試験を実施した。 その結果は表。2.2.8の通りである。超音波伝播速度の材令4週に於ける値に対し て材令6週の値が低下している理由は、乾燥の影響と推定される。. 表.2.2.7. 供試体重量 ぐkg). 超音波伝播速度の測定結果 (供試体B-01の例) 含水率 (%). 表2.2.8. 伝播速度 (km/sec.). 材令. No.. 超音波伝播速度及び圧縮強度試験の結果 (調合種別:B) 材令4週時の 伝播速度 (km/sec.)'1. 3.662. 6.92. 3.94. 3.645. 6.42. 3.83. 3.630. 5.99. 1. 3.70. 3.621. 2. 3.70. 5.72. 3,85 3.79. 3.6L8. 5,64. 3. 3.71. 3.83. 3.600. 5.11. 3.70. 3.572 3.545. 4.29. 3.65. 3,50. 3.54(〕. 3.36. 3.47 3.45. 3.524. 2、89. 3.59. 3,515. 2.63. 3.47. 3.498. 2.□. 3.48. 3.478. 1.55. 3.470. !.31. 3、33 3.37. 3.458. 0.96. 3.35. 3.440. 0.44. 3.17. 3.425. 0.00. 3.16. 4週. 6週. 25. 一. 圧縮強度. (km/sec.)゛2. (kgf/cm2) 186 196. 同. 左. 201. 平均. 3.70. 4. 3.69. 3.40. 193. 5. 3.69. 3.42. 6. 3.7(〕. 3.42. 198 203. 3.69. 3.41. 196. 平均 注. 圧縮試験時の 伝播速度. 194. ・1:飽水状態、*2:乾燥状態.

(33) 2.2.3 A. 結果の検討. 調合種別Λのコンクリ一一卜の含水率と超音波伝播速度の相関・回帰分析. 含水率と超音波伝播速度の関係について、相関散布図を図。2.2.1に示した。同 図からは、含水率の低い場合はバラツ牛がやや大きくなるが、全体として見ると、 含水率と超音波伝播速度とは比例関係にあることが推測される。 相関・回帰分析の結果、一次関数による場合は相関係数r. :0.886となった。曲. 線による回帰では、いくつかの関数について検討した結果、. 片対数による場合が. 相関係数が最も大きく、r. :0.H2であった。. r検定から、いずれの関数の場合も、. 含水率と伝播速度に間には密接な関係かおることが分かった。 一次の回帰式及び片対数による回帰式を示すとそれぞれ(2.2.1)式、(2.2.2)式 の通りである。 Vp vp=. °. 0.075w. 十. 3.40. -. -. I,og(3.1w+27.2). (2.2.1). (2.2.2). ここに、vp:超音波伝播速度(km/sec.)、w:含水率(%) 従って、片対数による回帰が相関性が若干高いと言える。. しかし、回帰式の取. 扱の簡便さからは一次式が便利であり、式(2.2.1)によれば、調合A種のコンクリ ートではその涙水牢が1Z変化することによって、超音波伝播速度は. 75. 化するといえる。. ・・で1︶包囲宗国場但零. -ヽ. ⊃プ屈しふ二言 、177 _. 4.00. _. 3.50. Q. 3.00. 尹. O. 2.50 0.00. 3.00. 7.00. 汽水申(%). 図.2.2.1. 忿水冷と超音波伝播速度の関係 (調合:A). 26. 11.00. m/sec.変.

(34) B. 調合種別Bのコンクリートの含水率と超音波伝播速度の相関・回帰分析. 含水率と超音波伝播速度の関係について、相関散布図を既に図。2.2.2に示した。 同図からは、調合A種と同様に、含水率が低い場合はバラツ牛がやや大きくなる が、全体として見ると、含水率と超音波伝播速度とは、比例関係にあることが推 測された。 相関・回帰分析の結果、一次関数による場合は相関係数r. :0.923となった。ま. た曲線による回帰では、いくつかの関数について検討した結果、片対数による場 合が相関係数が最も大きく、r. :0.926であった。r検定から、一次および片対数. のいずれの関数による回帰も相関係数はほとんど同様で、含水率と伝播速度との 問には密接な関係があることが分かった。 一次の回帰式及び片対数による回帰式を示すと、それぞれ(2.2.3)式、(2.2.4) 式の通りである。 Vp. vp. =. 一 一. 0.10w. 十. 3.20. Log(3.71w+22.4). 一. 一. (2.2.3). 一. 一. (2.2.4). ここに、vp:超音波伝播速度(km/sec.)、w:含水率(%) 従って、片対数による回帰が相関性が若干高いと言える。. しかし、回帰式の取. 扱の簡便さからは一次式が便利であり、式(2.2.3)によれば、調合B種のコンクリ ートではその含水率が1%変化することによって、超音波伝播速度は100m/sec.変化 するといえる。. l −.│. 4.0(). ,・5 ミ. 'DO. 3.00. − 1、.│.  ̄ ’ZD. ︵。。aぺ1︶弼珊惣出現徊垣. 3.50. 2.50 3.00. 0.00. 7.00 池水串(X). 図.2.2.2. a水準と超音波伝播速度の関係 (調合:. -. 27. n). −. 11.00.

(35) C. 全データについての相関・回帰分析. 前項までの検討で見られたように、水セメント比が5ほと65%の2種類の調合に ついて含水率と超音波伝播速度はともに密接な相関関係があることを示し、また 回帰式も近似した傾「司が認められた。 そこで調合種別ΛとBのコンクリートの全データに関して、相関・回帰分析を 行った。. この結果、一次関数による場合は相関係数r. よる場合の相関係数r. :0.881であった。. :0.892となった。片対数に. r検定から、一次および片対数のいずれ. の関数による回帰も相関係数はほとんど同様であり、含水率と伝播速度に間には 密接な関係があることが分かった。 一次の回帰式及び片対数による回帰式はそれぞれ(2.2.5)式、(2.2.6)の通りで ある。なお、片対数の場合、ほとんど直線状の回帰線が得られた。 vp=. 0、087w十. 3.29. vp=. Log(0.023w+1、20). 一一一一. (2.2、3). 一一一一. (2.2.4). ここに、vp:超音波伝播速度(km/sec.)、w:含水率(%) 相関散布図は図。2.2.3の通りで、図申のプロットの(●)(0、)は、それぞれ調合 種別AとBのコンクリートである。. また、直線線①、②、③は、それぞれ調合種. 別A、Bおよび全データについての回帰線で、①線と②線は前項で検討した通り で近似した位置関係にあることが分かった。線③は①線と②線の中間にあり、そ の回帰係数から、含水率が1%変化すると伝播速度は87m/sec.変化するといえる。. 4.20. 3.6(). J. 3.30. y・酋 `. ︵.昌之こ︶個所池田堀切∼. |. 3,90. I︵SC. 3.00. 凡例 8. ●. 即今種別Aの結果のプロット. ○. 同心陣別Bの結果のプロット. 2.70 0.00. 1. 50. 3.50. 5.50. 7.50. 含水率(X). 図.2.2.3. 命水冷と超音波伝播速度の関係(全データの分析) 注. ①:調合種別ハの回帰線 ③:全データの回帰線 −. 28. ②:調合種別Bの回帰線. 9.50.

(36) 2.y4結 本節では、水セメント比の異なる2種類のコンクリートで作製した供試体につ いて、飽和状態の供試体を恒温槽内で保管し、乾燥過程に於ける含水率の変化と 超音波伝播速度の関係について調べ、その分析を行った。 実験の結果、コンクリートの含水率と超音波伝播速度との間には密接な関係か おり、しかも比例的な関係を示すことが明かとなった。 回帰分析によって、含水率が超音波伝播速度に及ぼす影響について、一次およ び片対数に関する回帰式を求めて検討を行った。相関係数は、片対数による場合 がやや人であるが、その差はわずかであった。 回帰分析の結果から、回帰係数として片対数回帰の場合、A調合、B調合毎の 分析及び全データに関する分析から、3.11、3.71および0.023が得られ、一次式に よる回帰では同様に0バ〕75、0.10および0.087が得られた。. 一一. 29.

(37) 〃IJ・「7-I ̄−=F・. 2.3. コンクリ. 2.3.1 A. ト中の空隙が超音波伝播に及ぼす影響. 研究の目的・項目、使用材料及び実験の方法. 研究の目的及び項目. 実際に施工されたコンクリート構造物は、内部には鉄筋のほかに空隙・ひび割 れ等が存在するのが常である。超音波法による非破壊検査の適用に際しては、こ れ等の埋込まれている物質や欠陥部は、コンクリートに比して超音波伝播の性質 が異なる。従って欠陥部が測定結果に少なからぬ影響を及ぼす。 このうち鉄筋については、ElveryやChung等が超音波伝播速度に及ぼす影響に ついて明かにしている0.2‰従って、一般的に普及している手法(電磁波法等) によって、配筋位置が確認できれば、超音波伝播速度の実測値に対してその影響 を補正することが可能である。 一方、コンクリートの代表的な施工欠陥としては、豆板(粗骨材が分離、凝集 した状態で固まった部分)やひび割れなどがあげられる。これらの不連続部の存 在は、コンクリート中の超音波の伝播に明かな影響を及ぼす。 一般に、コンクリートと空気では音響的インピーダンスが著しく異なるため、 相互に音波は伝達しないとされている。また音波は、その伝播経路中に障害物が あって、その寸法が波長の大きさに対して十分に大きい場合は伝播が妨げられる が、逆の場合には伝播することが知られている。 空隙やひび割れの探査に関してはLeslie等の報告3)があり、その結果は一部の メーカーのカタログなどにも引用されて、ひび割れの検出(探傷)が可能とされ ている。. しかし、上記で指摘したような点については、必ずしも十分な検討が施. されておらず、測定の精度についても問題が少なくない。 本節では、コンクリート中に存在する粗大な空隙が、超音波伝播に及ぼす影響、 特に伝播経路との関係を把握することを目的として、実験的検討を進めたもので ある。. 引照. Elvery,R.H.:Ul tra. 1). 2)Chungjl.W.:Effects. Magazjne. 3). of. Sonic. of. Concrete. Testing. elbedded. of. Concrete, C,N.S.Electrons. steel. bars. upon. ultrasonic. Research,Vo1.30.N0.1【】2,March,1978. 前出. 30. LTD.,March. testing. of. 1972. concrete,.

(38) 超音波は発信端子から受信端子へ直線上に伝播するが、その経路中に大きな空 隙がある場合、その伝播時間を分析して、伝播経路を推定することができる。 なお本実験は、測定精度の向llを図るために、すべてモルタルを用いて作成し た供試体を用いている。 本節に於ける研究項目は以下の3点てある。 (1)モルタル製の供試体の密実部を伝播する超音波の波長の把握 (2)コンクリート中の粗大な空隙が超音波伝播に及ぼす影響の検討 (3)粗大な空隙の端部の形状が、超音波伝播に及ぼす影響の検討. B. 使用材料. a、. 使用したセメントの性質. 使用したセメントは、C社製の普通ポルト. ランドセメントであり、その物理的. 性質の試験結果を、表。2.3.1に示した。 表.2.3.1. セメントの物理的性質の試験結果. 比表面積. 凝. 比重 (cm2/g). 3.17. 3,23(〕. 結. 水温 (で). 水量 (%). 20.5. 27,2. 始発, (h-m). 終結. 安 定 性. (h-m). 2-37. 3-40. 良. 圧縮強さ (kgf/cm2〉. 旧. 7日. 28日. 137. 238. 396. ♭、使用した紬骨材の性質 使用した紬骨材は、多摩川産の陸砂であり、その物理的性質の試験結果を表. 2.3.2に、またふるい分け試験結果を衷.2.3.3に示した. 表.2.3.2. 紬骨材の物理的性質の試験結果. 種類. 産地. 比重. 陸砂. 東京都. 2.56. 表.2.3.3. 吸水率 単位容積重量 (kg/m3) (幻 1.84. 実績率 (幻. 1,840. 64.2. 骨材のふるい分け試験結果. ふるい通過率(幻. 順順. 陸砂. 粗 粒 率. ふるい(mm) 5. 2.5. 1.2. 0.6. 0.3 0.15. 1〔)0. 100. 85. 45. 18. 3. 1. 2. 3.06.

(39) C. 一合 モル.タルは、セメントと砂の調合比1:2.55であり. 水セメント比:60X. とし. フロー値が180㎜となるように、単位水量:295kg/m3とした。 調 合を表.2.3.4に示した.. 使用したモルタルの調合. 表.2.3.1 水セメ. 記号. 3S. |. D. ント比 (%) 60.0. 標準調合(kg/m3). 水. セメント. 細骨材. 295. 542. 1,334. 実験の方法. a、供試体の作成 |. 供試体は150×150×530mmのモルタル製の直方体であり. その中心部に豆板やひび. 割れといった不連結部をイメージした板状の空隙部(以下空隙という)を設けた。 空隙は、モルタルの打込み時にプラスチック製の板を型枠に先付けし に. 硬化後. これを取り外す方法をとった。空隙の幅は30mmで、高さは供試体寸法の150mm、. 長さは300mm及び400mmであり. 400mmの空隙を設けた供試体は、1端を解放とした. |. U字型である。空隙の端部の形状は. 角型及び曲面型である。作製した供試体の. !. 合計数は3体である。 |. |. 供試体の形状を、写真。2.3.1(a)及び(b)に示す。同写真(a)は. 供試体の中央に. 設けた板状の空隙(厚さ3mm、幅300n)の端部が角型をしたもの及び端部が曲面. たU字型の供試体で、空隙の端部は角型とした。. 1. 板状空隙の一端を解放とし. ノ壮言 7 ごー. 7・M: I●. l・. パF .. ﹃゛f I. F・. .. q・. ㎜■. い. IIIII IIILI 海宦y聡才今回洗足’。. (b)空隙の一端が解放のU字型供試体. ぐa)空隙の司郎が曲面型(上)及び 同郎が角型(下)の供試体 写真.2.3.1. 板状空隙を有する供試体. 32. IZ ″゛. 二千言言. 型をしたもののそれぞれ各1体である。同写真(b)は. /J.

(40) 供試体は、打込み後材令2日で脱型L、材令4週まで2{}゜Cの水中で養生を行い、 その後2週間実験室内に静置して乾燥した。 供試体の形状及び寸法を図、2.3.1に示した。同図において、(a)は供試体N0.1: 空隙の端部が角型、(♭)は供試体N0.2:空隙の端部が曲面型、(c)はN0.3:U字型の 形状の供試体である。. 句. 妁. IIIIII. 絃. Cゝ lr・ −−. 啓. 供試体N0.1 (a)空隙端部が角型の供試体. 供試体N0.2 (b)空隙端部が曲面型の供試体 図.2.3.1. 供試体N0,3 (c)U字型供試体. 供試体の形状、寸法 (単位:u). b、測定の方法 測定は、供試体の空隙をはさんで対向する面に、送信用及び受信用の端子を設 置して、受信端子に最初に到着する音波の伝播時間を求めた。 測定の概念図を図。2.3.2に示す。同図中において、(1)∼(3)は想定される伝播 経路で、(1)は直接伝播経路、(2)は空隙の端部による回折経路、(3)は供試体端部 に到達して反射する経路である。 同図において、送信端子および受信端子は中央部にある空隙を間にはさんで対 向面に設置した。送信端子位置は、図示のように、その中心点を空隙の端部直上 位置をO点とし、その点からの距離(L:mm〉で定義した。受信端子位置も、同様に、 空隙の端部直上位置からの距離(P:mm)で定義したが、また0点より右側の位置を負 の値で示した。. 33.

(41) 超音波の推定される伝播経路としては、同国に示すように送信端子から受信端子 への直接伝播経路(1)、空隙の端部からの回折経路(2)、供試体端郎による反射経 路(3)が想定される。. この場合に、送信端子から受信端子への直接伝播した音波が. 空隙を横切る位置は、その司郎からの距離(D:mm)として式(2.3.1)より算出する。 D=(L+P)/2. 図.2.3.2. −. −. −. −. −. −(2.3パ). 空隙をはさむ埴合の超音波伝播経路. 凡例(1):直接伝播経路、(2):回折経路、(3):反射経路 L:送信端子の空隙端部からの距離(cl) P:受信端子の空隙端部からの距離(cl) D:直接経路が空隙を横切る位置(cl). c、使用した測定器 |. 使用した超音波測定器は次の通りである。 T社製超音波日破壊試験器:ソーナー i. 仕様. ①使用周波数:50KHz ②伝播時間の測定範囲:0.1∼1、000μsec.. 34. −.

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