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Fushoji no daisho : kigyo no fushoji to kabuka pafomansu

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(1)Title Sub Title Author Publisher Publication year Jtitle Abstract Notes Genre URL. Powered by TCPDF (www.tcpdf.org). 不祥事の代償 : 企業の不祥事と株価パフォーマンス 久米田, 修平(Kumeta, Shuhei) 磯辺, 剛彦(Isobe, Takehiko) 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 2014. Thesis or Dissertation http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=KO40003001-00002014 -2939.

(2) 慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程 学位論文(. 2014. 年度). 論文題名. 不祥事の代償 -企業の不祥事と株価パフォーマンス-. 学籍番号. 主. 査. 磯辺 剛彦 先生. 副. 査. 中村 洋 先生. 副. 査. 山本 晶 先生. 副. 査. 81330485. 氏 名. 久米田 修平.

(3) 論 文 要 旨. 所属ゼミ. 磯辺 研究会. 学籍番号. 81330485. 氏名. 久米田 修平. (論文題名). 不祥事の代償 -企業の不祥事と株価パフォーマンス-. (内容の要旨). 本研究の目的は、イベント・スタディをとおして、企業の不祥事が株価パフォーマンスに与 える影響を明らかにすることにある。. 企業では、近年の危機管理に対する社会的な要求の高まりに伴い、不祥事を未然に防ぐため の様々な施策が講じられてきた。しかしながら、そのような努力とは裏腹に、企業の不祥事は 毎年発生し、とどまることを知らない。不祥事が一旦発生してしまうと、場合によっては当該 企業に多大な損失を及ぼし、企業の存続を危ぶめる恐れがある。そこで、本研究では、不祥事 のコストとして、株価パフォーマンスに及ぼす影響度合いを定量的に算出するとともに、不祥 事を内容ごとに分類して、各カテゴリーの不祥事後における株価パフォーマンスの動向を比較 検討することで、不祥事内容ごとの企業に対する影響度合いを明らかにすることを目指してい る。. 本研究では、不祥事と株価の関係性をより適切に分析するために、研究対象となる不祥事案 件の質的均一性を図り、不祥事の定義を“初回の報道で日経三紙の一面に掲載された企業経営 にネガティブな影響を及ぼす恐れのある事件・事故”とした。この定義の下、過去 10 年間で 抽出された 29 件の不祥事を対象に、イベント・スタディの手法を用いて実証的に分析および 検証を行った。. 研究の結果、不祥事後の株価リターンは統計的に有意な下落を示し、その影響は長期間に及 ぶことが判明した。また、カテゴリーごとで、株価リターンの下落率の大きさ、下落の仕方、 回復動向に差があることも明らかになった。とりわけ、製品のリコールや偽装表示などをはじ めとする企業の取り扱う製品・サービスに関する不祥事に関しては、株価リターンの下落率が 最も大きく、かつ急激で、さらに長期間回復傾向が表れないという結果となった。.

(4) 目次 「不祥事の代償-企業の不祥事と株価パフォーマンス-」 久米田 第1章. 序論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3. 1-1.はじめに. 3. 1-2.不祥事と企業経営に対する影響についての研究と本研究の意義 1-2-1.先行研究. 4. 4. 1-2-2.本研究の意義 第2章. 修平. 6. 本論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8. 2-1.分析手法. 8. 2-1-1.イベント・スタディ 2-1-2.記号の定義. 8. 2-1-3.マーケットモデル 2-1-4.異常リターン. 2-3.データ. 9. 10. 2-1-5.平均値の差の検定 2-2.不祥事の定義付け. 8. 11. 11. 12. 2-3-1.データの収集方法. 12. 2-3-2.企業不祥事データ一覧. 13. 2-4.カテゴリー 14 2-4-1.6 つのカテゴリー分類. 14. 2-4-2.カテゴリー別不祥事データの整理 2-4-3.研究対象データの決定 2-5.分析結果. 15. 16. 2-5-1.サンプル全体. 16. 2-5-2.カテゴリー別. 19. 第3章. 15. 結論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29. 3-1.考察 29 1.

(5) 3-2.研究の限界 30 3-2-1.サンプルについて. 30. 3-2-2.不祥事以外の影響について. 30. 3-2-3.株価リターン以外のパフォーマンス評価について. 31. 3-3.今後の課題 31 参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32 付録・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34. 2.

(6) 第1章. 序論. 1-1.はじめに 本研究の目的は、イベント・スタディをとおして、企業の不祥事が株価パフ ォーマンスに及ぼす影響を明らかにすることにある。 企業の不祥事が、企業経営にネガティブな影響を及ぼすことは、いうまでも ない。直近の企業不祥事の事例としては、マクドナルドにおける使用期限の切 れた鶏肉を原材料として使用していた食品衛生管理に関する不祥事や、ベネッ セにおける顧客情報流出事件などが挙げられる。上記の不祥事を通じて、マク ドナルドは 2001 年の上場以来最大の下落幅である前年同月比で 25.7%減とい う極めて大きなマイナスとなり1、ベネッセに関しては、2014 年の 10 月時点で 国内会員数は昨年度に比べて 7.1%(約 25 万人)少ない 325 万人にまで減少し、 情報流出が発覚した 7 月から 9 月までの新規会員は前年同期に比べて 6 割も減 少した2。これらの事例からもわかるように、企業の不祥事は、企業に対して多 大な損失を及ぼす可能性がある。にもかかわらず、企業における不祥事が絶え ることはない。この 20 年間で、日経三紙に、企業に関する「不祥事」という言 葉が登場した回数は、毎年少なくとも 80 回を超え、多い年には 600 回にも上る 結果となっている(図表 1 参照) 。これに対して、企業側においても、不祥事を 未然に防止するための様々な努力が行われている。不祥事を未然に防ぐリスク マネジメントを策定する上で、限りある経営資源を適切に配分するために、あ らゆる不祥事がそれぞれ企業の業績に及ぼす影響の度合いを適切に評価するこ とが重要となる。 そこで、本研究は、企業の不祥事を不祥事の内容ごとに分類し、分類された 各不祥事カテゴリーが株主価値に及ぼす影響を実証的に測定することで、不祥 1. 平沼健.”マック店長「何が入っているかわからない」 深刻な減収、安全への信用崩壊の表 れか?”.Business Journal. http://news.livedoor.com/article/detail/9244858/. 2. 産経新聞社.”「退会依頼 3000 件きている」 原田会長一問一答”.産経ニュース. http://www.sankei.com/affairs/news/140717/afr1407170009-n1.html. 3.

(7) 事を未然に防止するためのより適切なマネジメントに資することを目指してい る。. 図表 1.日経三紙に企業に関する「不祥事」という言葉が登場した回数 700 600 500 400 300 200 100 0. 1-2.不祥事と企業経営に対する影響についての研究と本研究の意義 1-2-1.先行研究 これまでに、企業の不祥事と企業経営に対する影響について分析した研究は しばしば行われている。その中でも、実証的方法で研究が行われ、本研究との 内容の関連度合いから重要と判断したものを以下にまとめる。 八巻(1999)3は、不祥事後、企業のイメージがどのように変化したかを分析 している。不祥事報道におけるマスコミの情報量(件数と文字数)とアンケー ト調査による企業イメージの因果関係を検証し、そのメカニズムの解明に努め 3. 八巻俊雄.不祥事と企業イメージ、株価.東京経大学会誌.1999,09,通号 214,p.45-60.. 4.

(8) ている。分析を通じて、21 項目中 19 項目で企業イメージの低下が観察された とし、中でも(1).安定性がある、(2).よい広告活動を行っている、(3).文化・スポ ーツ・イベント活動に熱心という 3 つのイメージに対する影響が最も大きかっ たと結論付けている。 三浦(2005)4は、企業不祥事における株価パフォーマンスの構造的な解明に 努めている。すなわち、企業不祥事に伴った、事件判明後における個別の株価 パフォーマンスは、その企業の事後の対応力及び不祥事の話題性に因果してお り、その企業における事件判明後のマネジメント、不祥事の内容、マスメディ アによる報道量、その企業の事件判明前における Corporate Reputation を測定 することで評価できるという仮説のもとで分析を行い、企業経営者は、不祥事 後のマネジメントとして「隠さない」、「説明する」という 2 つの大原則を抽出 した。三浦によると、事件判明後少なくとも 6 日以内に自ら記者会見を行い、 隠蔽事実は無いということを始めとして、十分に企業内調査を行ったこと、事 件内容の詳細、考えられる影響、今後の再発防止策など、公の場で誠実に、そ して経営者自らの口から説明することが最も望ましいマネジメントである、と 結論付けている。 森口・山田(2009)5は、不祥事後の広報政策と株価回復率の関係を分析し、 不祥事後の最適な広報政策の解明に努めている。まず、不祥事を「経営者関与」、 「製造物責任」、「事故・トラブル」、「情報改竄・漏洩」、「不正受給」の 5 つの カテゴリーに分類。次に、広報政策を 19 種類に分け、共通因子を絞りこみ、 「ト ップ辞任」、 「原因究明」、 「再発防止」 「初期対応の早さ」、 「潔さ」の 5 つにグル ーピング。その後、48 企業を対象に、株価回復率(=不祥事企業株価指数÷業 界平均株価指数)を被説明変数、5 つの広報政策を説明変数として重回帰分析を 行い、因果関係の検証を実施した。その結果、不祥事の種類により、重要な広 報政策は異なると結論付けている。. 4. 5. 三浦修.企業不祥事と株価パフォーマンス.慶應義塾大学(経営学).2005,平成 17 年度経 営学,第 2087 号. 森口保,山田英夫.不祥事後の広報政策と株価回復率-企業不祥事と有効な広報政策-. Business research.2009,vol.1022,p.74-80.. 5.

(9) 小林・吉田・森平(2010)6は、企業の不祥事に関して、出来うる限り包括的 な事象(2000 年から 2003 年に発生した不祥事 377 件)を収集し、それに対す る株式市場の反応をイベント・スタディの手法を用いて検証している。その結 果、株式市場は有意に負の反応を示しめしていることを実証した。また、特に 製品・サービスに関する不祥事の場合は、反応が速く、かつ大きいなど不祥事 の内容によって、株式市場の反応の大きさや、影響の継続性に差があると結論 付けている。. 1-2-2.本研究の意義 上述の通り、これまでに企業の不祥事とその影響についての研究は様々な観 点から行われてきた。しかしながら、多くの研究で不祥事の定義付けに苦慮し ており、研究対象となる不祥事案件の重大性を一定にコントロールできている とは言い難い。実際、企業不祥事の内容は多岐に渡るとともに、その深刻度合 いは不祥事の案件によって大きく異なる。深刻度合いが異なれば、企業に及ぼ す影響、つまり株価への影響度合いも異なるに違いない。したがって、不祥事 と株価の関係性をより適正に分析、検証するにあたって、研究対象となる不祥 事の質的な均一性を保つ必要がある。 三浦(2005)は、不祥事の定義を、 「そのイベントの結果、該当企業の社員も しくは元社員から逮捕者が出た不祥事」とすることで上記の問題に取り組んで いる。7しかし、三浦の定義だと、社員・元社員が法を犯したもの以外の不祥事 案件は研究対象外となるため、不祥事の内容が限定されてしまうという点で課 題を残している。 本研究では、対象不祥事に関して広範囲な内容の案件を扱う一方で、不祥事 案件の質的統一に取り組んでいる点で、これまでの研究における問題点を解決 し、この分野における研究の発展に資するものだといえる。また、不祥事の質. 6. 7. 小林孝範,吉田靖,森平爽一郎.企業の不祥事発生と株式市場の評価.ARIMASS 研究年報 / 危機管理システム研究学会 編.2010,vol.8,p.53-75. 三浦修.企業不祥事と株価パフォーマンス.慶應義塾大学(経営学) .2005,平成 17 年度経 営学,第 2087 号.. 6.

(10) 的統一に伴い、不祥事カテゴリー間での比較が可能となり、カテゴリーごとの 株価への影響度合いに関しても、より適正な評価ができる点で意義があると考 えている。. 7.

(11) 第2章. 本論. 2-1.分析手法 2-1-1.イベント・スタディ 不祥事が企業経営に及ぼす影響を測定するために、本研究ではイベント・ス タディを用いて分析を行う。イベント・スタディとは、経済上のイベント(出 来事)が企業の価値にどのような影響を与えるかを測定するために用いる分析 手法である。そのために、推定ウィンドウを用いてイベント・ウィンドウ内に おける各証券の正常リターンを推定し、実際の株価リターンとの差をもって異 常リターンを算出する。本研究において、イベント・スタディのデータとして 金融市場(株式市場)の日次データを使用した。. 2-1-2.記号の定義 イベント・スタディを行う上で、記号の定義を行う。 イベント日(t=0)は対象企業の不祥事が判明した日に設定する。なお、イベ ント日が休祝日であるために東京証券取引所で取引が行われていない場合には、 不祥事が発生した日の直後の取引日をイベント日に設定する。イベント日以降 の営業日を、t = 1、2、3…、イベント日以前の営業日を、t = -1、-2、-3…、 とする。 次に、イベント・ウィンドウと推定ウィンドウの設定を行う。本研究では、 イベント・ウィンドウをイベント日前-10 日から 150 日に設定した。小林・吉 田・森平(2010)8によれば、不祥事の内容によっては 120 日を経過してもマイ ナスの影響が続いているとのことから、本研究ではイベント・ウィンドウをイ ベント日後 150 日までに設定し、株価の回復を含めた長期的な動向を観察した。 また、推定ウィンドウに関しては、日次データでは典型的に 250 日分の事前期 間が用いられていることから(R. A. Jarrow、V. Maksimovic、W. T. Ziemba 1997) 8. 小林孝範,吉田靖,森平爽一郎.企業の不祥事発生と株式市場の評価.ARIMASS 研究年報 / 危機管理システム研究学会 編.2010,vol.8,p.53-75.. 8.

(12) 9、本研究においてもイベント日前-260. 日から-11 日の 250 日間に設定した。. 2-1-3.マーケットモデル 正常な株価リターンを推定するモデルとして、本研究ではマーケットモデル を用いる。マーケットモデルとは、任意の所与の証券のリターンをマーケット・ ポートフォリオに関連付ける統計モデルである。なお、本研究において、マー ケットのリターンとして TOPIX の日次データを利用する。t-1 日から t 日にか けてのリターンを t 日のリターンとした。そこで、任意の証券 i について、 Rit = αi + βiRmt と表す。Rit、Rmt はそれぞれ証券 i とマーケット・ポートフォリオ(TOPIX) の時点 t におけるリターンであり、αi、βi は Rit、Rmt(t=-250・・・-11) を用いて、最小二乗法で推定したマーケットモデルのパラメータである。 正常リターン推定のためにマーケットモデルを用いた理由は、市場リターン の変動と関連する部分をリターンから切り離すことによって、異常リターンの 分散を減少させることができるためである。マーケットモデルの他にも、正常 リターンを求める一般的なモデルとして、ファクターモデルなどがある。なか でもマルチファクターモデルは、市場だけでなく産業指数などのより多くの変 動を正常リターンとして説明することで、潜在的な異常リターンの分散を減少 させる効果をもたらす。しかしながら、実際上、市場ファクターに追加される ファクターの限界的説明力は小さく、異常リターンの分散もほとんど減少しな いため、イベント・スタディにマルチファクターモデルを利用することで得ら れる便益は限られている( John Y. Campbell 、Andrew W. Lo、A. Craig. 9. R. A. Jarrow,V. Maksimovic,W. T. Ziemba.Finance.A new edition,Elsevier B.V,1995, 1165p(Handbooks in Operations Research and Management Science,vol. 9) ;今野浩, 古川浩一 訳. 『ファイナンスハンドブック』 .朝倉書店,1997,1121p.. 9.

(13) MacKinlay 2002)10。したがって、本研究においては、よりシンプルで一般的 なマーケットモデルを用いることとした。. 2-1-4.異常リターン 各サンプルについて、実際のリターンと、2-1-3 のマーケットモデルを基に 推定した正常リターンとの差から、イベント・ウィンドウ(t=-10 から 150) における異常リターン(ARit)を算出した。 ARit = Rit - (αi + βiRmt) ARit:証券 i の時点 t における異常リターン Rit:証券 i の時点 t における実際のリターン αi + βiRmt:証券 i の時点 t における正常リターン その後、各証券の異常リターンを単純平均した平均異常リターン(AARt)、 そして、平均異常リターンを設定した期間の間(t=t’から t=t’’まで)で累積した 累積平均異常リターン(CARt’)を算出した。. N. AARt = ( 1 / N ).  ARit i 1. t t ''. CAR(t’,t’’) =.  AARt t t '. AARt:時点 t における平均異常リターン N:企業不祥事サンプル数 CARt’:設定した期間(時点 t=t’から t=t’’まで)の累積平均異常リターン. 10. John Y. Campbell,Andrew W. Lo,A. Craig MacKinlay.The Econometrics of Financial Markets.A new edition,Princeton Univ Pr,1996,611p.. 10.

(14) 2-1-5.平均値の差の検定 本研究における企業不祥事の案件に関して、サンプル全体およびカテゴリー (第 2 章,2-4.カテゴリー参照)ごとで、イベント・ウィンドウ内における 日々の平均異常リターン、および設定した期間の累積平均異常リターンの値が、 有意にゼロとなるか否かの検証を行った。なお、累積平均異常リターンにおけ る平均値の差の検定の設定期間としては、イベント・スタディで一般的に用い られている、イベント日前後 3 日間(-1 日、+1 日)、前後 5 日間(-2 日、 +2 日)に、小林・吉田・森平の論文(2010)11では不祥事直後の株価の急激な 下落がイベント後 10 日ぐらいまで継続すること(論文内の添付図より筆者が判 断)から、前後 11 日間(-5 日、+5 日)を加えた、計 3 つの期間を設定した。. 2-2.不祥事の定義付け 本研究では、研究対象となる企業の不祥事を、 “初回の報道で日経三紙の一面に掲載された企業経営にネガティブな影響を及 ぼす恐れのある事件・事故” とする。前述の通り、企業不祥事と株価リターンの関係性について適正に分析、 検証する上で、不祥事案件の質的均一性をコントロールする必要がある。その ために、本研究では、対象となる不祥事案件を初回の報道で日経三紙の一面で 報道された案件に限定することで、不祥事報道が与える社会的なインパクトを コントロールし、株価に及ぼす影響度合いの質的な統一を図った. 11. 小林孝範,吉田靖,森平爽一郎.企業の不祥事発生と株式市場の評価.ARIMASS 研究年報 / 危機管理システム研究学会 編.2010,vol.8,p.53-75.. 11.

(15) 2-3.データ 2-3-1.データの収集方法 上述の定義に従い、 『日経テレコン 21』の記事検索データベースを用いて、過 去 10 年分の不祥事案件を抽出した。具体的な抽出手続きとしては、『日経テレ コン 21』の記事検索データベースに、堀(2003)12によって整理された不祥事 内容を参考に、不祥事内容に関する単語(「欠陥」、 「粉飾」、 「インサイダー」な ど、詳細は後述)、計 18 単語を入力、および検索を行い、上述の不祥事の定義 に該当する案件をすべて抽出した。ただし、談合など複数企業が同時に報道さ れた不祥事案件に関しては、新聞記事において先に記述された企業 1 社のみを 対象不祥事企業としている。なお、株価パフォーマンスを分析する目的から、 対象企業を上場企業に限定した。 用いた不祥事内容に関する検索ワードの一覧は図表 2-1 の通りである。 図表 2-1.不祥事案件検索ワード一覧 リコール. 偽装. 死亡事故. 情報流出. 粉飾. 横領. 談合. 贈収賄. インサイダー. 架空取引. 社員元社員逮捕. 特許訴訟. 工場火災. 船舶事故. 爆発事故. 環境汚染. 汚染物質廃棄. 原油流出. 12. 堀敬一.企業の不祥事と株価パフォーマンス.財団法人関西社会経済研究所現代経済政策研 究会議シリーズ・ペーパー.2003.. 12.

(16) 2-3-2.企業不祥事データ一覧 上述の方法で企業の不祥事データを収集した結果、計 30 の企業不祥事案件が 抽出された。検索ワードごとに該当企業不祥事の案件数を集計したものは、図 表 2-2 に示すとおりである。. 図表 2-2.検索ワード別該当案件数 検索ワード. 該当案件数. リコール. 2. 偽装. 4. 死亡事故. 3. 情報流出. 4. 粉飾. 1. 横領. 2. 談合. 3. 贈収賄. 0. インサイダー. 3. 架空取引. 0. 社員元社員逮捕. 3. 特許訴訟. 1. 工場火災. 3. 船舶事故. 1. 爆発事故. 0. 環境汚染. 0. 汚染物質廃棄. 0. 原油流出. 0. 13.

(17) 2-4.カテゴリー 2-4-1.6 つのカテゴリー分類 本研究では、企業不祥事に関して、堀(2003)13による 5 つのカテゴリー分 類に、社員・元社員の犯罪に関するものというカテゴリーを加えて、企業の不 祥事を以下の 6 つのカテゴリーに分類する。ただし、カテゴリー名に関しては、 堀(2003)が使用したものから多少変更している。 ① 製品・サービスの責任に関するもの 企業が自社で取り扱う製品やサービスにおいて、欠陥や表示の偽装が発見さ れ、大量のリコールや企業への信頼喪失、多額の損害賠償などを伴うケース ② 企業コンプライアンスに反するもの 粉飾決算や談合、贈賄、架空取引などの企業の不正や財テクの失敗など ③ 特許問題に伴うもの 特許侵害で訴訟に至るケース ④ 生産拠点の損壊に関するもの 工場火災、船舶事故・炎上など ⑤ 環境汚染に関するもの 環境汚染に関する事件、事故であり、汚染物質の廃棄など ⑥ 社員・元社員の犯罪に関するもの 社員・元社員が法を犯し、逮捕にいたったケース. 13. 堀敬一.企業の不祥事と株価パフォーマンス.財団法人関西社会経済研究所現代経済政策研 究会議シリーズ・ペーパー.2003.. 14.

(18) 2-4-2.カテゴリー別不祥事データの整理 堀(2003)14を参考に、抽出された不祥事案件を、図表 2-3 のとおり、各カ テゴリーに分類した。なお、経営層による犯罪に関しては、カテゴリー②の企 業コンプライアンスに反するもの、に分類し、一社員による犯罪に関しては、 カテゴリー⑥の社員・元社員の犯罪に関するもの、に分類した。. 図表 2-3.カテゴリー別不祥事内容と案件数 カテゴリー. 内容. 件数. 欠陥. 5. 偽装. 4. 粉飾. 1. 横領. 2. 情報流出. 4. 談合. 3. ③ 特許問題に伴うもの. 特許訴訟. 1. 1. ④ 生産拠点の損壊に関するもの. 工場火災. 3. 4. 船舶事故. 1. ① 製品・サービスの責任に関するもの. ② 企業コンプライアンスに反するもの. 10. 0. 0. インサイダー. 3. 6. その他. 3. ⑤ 環境汚染に関するもの ⑥ 社員・元社員の犯罪に関するもの. 9. 2-4-3.研究対象データの決定 今回、2-4-2 のカテゴリー別不祥事案件数から、カテゴリー③の特許問題に 伴うものと、カテゴリー⑤の環境汚染に関するものについては、案件数が極端 14. 堀敬一.企業の不祥事と株価パフォーマンス.財団法人関西社会経済研究所現代経済政策研 究会議シリーズ・ペーパー.2003.. 15.

(19) に少ない、もしくは存在しないため、本研究の研究対象から除外する。したが って、カテゴリー①の製品・サービスの責任に関するもの(9 件)、カテゴリー ②の企業コンプライアンスに反するもの(10 件)、カテゴリー④の生産拠点の損 壊に関するもの(4 件)、カテゴリー⑥の社員・元社員の犯罪に関するもの(6 件)、の計 29 件を本研究の研究対象の不祥事案件とした。. 2-5.分析結果 2-5-1.サンプル全体 推計された平均異常リターン、および累積平均異常リターンのイベント・ウ ィンドウ内における推移は、図表 2-4、図表 2-5 それぞれのグラフに示すと おりである。イベント日直前からマイナスリターンとなり、イベント日に大幅 なマイナスリターンが観察され、その後数日間はマイナスリターンが続いてい ることがわかる。その後、イベント日後 10 日ほどして一度リバウンドし、数パ ーセントほど回復するものの、イベント日後 30 日ほどになると再びマイナス傾 向が表れる。イベント日後 40 日ほどすると最大下落幅にまで達し、以降は日に よって多少のプラス、マイナスはありつつも、イベント日以降に下落した累積 異常リターンのマイナス分を回復している様子は観察することはできず、影響 は長期的に及んでいることがわかる。 イベント・ウィンドウにおける各時点の平均異常リターンの平均値の差の検 定結果と、同様に、設定した期間であるイベント日前後 3 日間(-1 日、+1 日)、 前後 5 日間(-2 日、+2 日)、前後 11 日間(-5 日、+5 日)の、累積平均異 常リターンの平均値の差の検定結果を、図表 2-6、図表 2-7 に示している。 この平均値の差の検定をとおして、イベント日当日に平均異常リターンにおい て 4.0 パーセントのマイナスリターンが統計的に有意な値として算出された。ま た、累積平均異常リターンに関しても、設定したすべての期間において、統計 的に有意な結果で、およそ 6~7.5 パーセントのマイナスリターンが算出され、 図表 2-4、図表 2-5 のイベント直後の下落を裏付ける結果となった。 16.

(20) -10 -5 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 100 105 110 115 120 125 130 135 140 145 150. -10 -5 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 100 105 110 115 120 125 130 135 140 145 150. 図表 2-4.サンプル全体平均異常リターンの推移 0.02. 0.01. 0. -0.01. -0.02. -0.03. -0.04. -0.05. 17 (t). 図表 2-5.サンプル全体累積平均異常リターンの推移. 0.02. 0. -0.02. -0.04. -0.06. -0.08. -0.1. -0.12. (t).

(21) 図表 2-6.サンプル全体の各時点の平均異常リターンの値 時点(t) -10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29. AAR 0.001197 0.000755 0.000587 0.00281 -0.00605 0.006799 0.003409 -0.00105 -0.00755 -0.0074 -0.04049 -0.01364 -0.00654 -0.00693 -0.00337 0.000136 0.001618 0.00409 0.003637 0.00056 0.005015 0.013897 0.007282 -0.00983 -0.00555 0.01024 0.001789 -0.00278 -0.00065 0.001006 -0.00728 -0.00351 0.005001 0.007391 0.004436 -0.00709 -0.00941 -0.00512 0.000371 0.009423. 時点(t) 30 31 32 33 34 35 36 37 * 38 39 *** 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 * 51 52 * 53 54 * 55 56 57 58 59 * 60 61 62 * 63 64 ** 65 66 67 68 69. AAR -0.00393 -0.0026 -0.00321 -0.00466 -0.00713 -0.004 -0.00445 -0.00473 0.001249 -0.00879 0.003332 0.005473 0.001128 -0.00491 -0.00649 -0.00071 -0.00076 -0.00288 -0.0009 0.008326 0.00544 9.87E-06 -0.00442 -0.00269 -0.00029 -0.00283 0.006027 -0.00713 0.003737 -0.00123 -0.00427 -0.00062 0.003569 0.005693 -0.00532 0.002104 0.00043 -0.00331 -0.00346 0.0005. 時点(t) 70 * 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 * 84 85 86 87 88 ** 89 90 91 92 93 94 95 96 ** 97 * 98 99 100 101 102 103 104 * 105 106 107 108 109. AAR -0.00325 0.002522 -0.00089 0.002657 -0.00541 -0.00021 0.001495 -0.00572 0.00248 0.007392 -0.00028 0.003601 0.001245 0.000245 -0.00112 -0.0035 0.00048 0.001274 -0.00012 0.006502 -0.0004 -0.00481 -0.00174 0.004073 0.00014 -0.00069 -0.00526 0.002698 -0.00091 0.001836 0.001624 -0.005 0.003345 -0.00241 0.003145 -0.0047 -0.00299 0.001101 -0.0024 0.001705. 時点(t) 110 111 112 113 * 114 115 116 117 118 * 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 ** 131 * 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 * 143 144 145 146 147 148 149 150. ***、**、* はそれぞれ 1%、5%、10%で統計上有意であることを示している。 (N=29、自由度 28、両側検定). 18. AAR -0.00282 -0.0021 0.005707 -0.0052 0.002063 0.008401 0.001698 0.008127 0.005837 -0.00174 -0.00108 0.003558 -0.00245 -0.00107 0.002376 -0.00509 0.00536 -0.00114 -0.00535 -0.00513 0.00244 -0.00465 0.002897 -0.00147 -0.00163 0.007795 -0.00275 -0.00233 0.000972 -0.00261 -0.00018 -0.00227 0.001227 0.001927 -0.00404 -0.01152 0.003903 -0.00476 0.005668 0.004247 0.000199. **. *** * *.

(22) 図表 2-7.サンプル全体の累積平均異常リターンの値. 期間(t'~t'') CAR t値 t=-1~1 -0.06153 -2.8059 *** t=-2~2 -0.07563 -2.58093 ** t=-5~5 -0.07663 -2.38445 ** ***、**、* はそれぞれ 1%、5%、10%で統計上有意であることを示している。 (N=29、自由度 28、両側検定). 2-5-2.カテゴリー別 推計されたカテゴリーごとのイベント・ウィンドウにおける平均異常リター ンと、累積平均異常リターンの推移は、図表 2-8 から 2-13 までに示すとおり である。各カテゴリーを比較すると、まず、全カテゴリーの中で、カテゴリー1 (製品・サービスの責任に関するもの)と、カテゴリー2(企業コンプライアン スに反するもの)の、イベント直後の下落が大きく、かつ急激であることがわ かる。その後、カテゴリー2(企業コンプライアンスに反するもの)は、反発し、 イベント前の累積リターンまで回復するのに対し、カテゴリー1(製品・サービ スの責任に関するもの)は、その後も下落を続け、回復傾向はイベント・ウィ ンドウの間は観察できないといえる。グラフからわかる次の特徴としては、カ テゴリー2(企業コンプライアンスに反するもの)、カテゴリー4(生産拠点の損 壊に関するもの) 、カテゴリー6(社員・元社員の犯罪に関するもの)の 3 つの カテゴリーで、イベント日後 24 日目あたりから、共通してマイナス傾向が表れ ていることである。さらに、長期的な動向を観察すると、カテゴリー2(企業コ ンプライアンスに反するもの)と、カテゴリー4(生産拠点の損壊に関するもの) の、2 つのカテゴリーでは、程度の差はあるものの、累積平均異常リターンの継 続的な回復傾向がみられた。 図表 2-14 から図表 2-23 に、各カテゴリーにおける、イベント・ウィンド ウ内の平均異常リターンの平均値の差の検定と、設定した期間における累積平 均異常リターンの、平均値の差の検定結果を示している。カテゴリー4(生産拠 点の損壊に関するもの)を除く 3 つのカテゴリーで、イベント日前後 2 日の間. 19.

(23) に、統計的に有意な平均異常リターンの下落はあるものの、サンプル数が少な いため、多くのカテゴリーで、設定した期間における累積平均異常リターンの 下落に関する統計的な裏付けをとることはできなかった。 図表 2-8.カテゴリー1(製品・サービスの責任に関するもの)の平均異常リタ ーンの推移 0.04 0.02 0 -0.02 -0.04 -0.06. -6 0 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60 66 72 78 84 90 96 102 108 114 120 126 132 138 144 150. -0.08. 図表 2-9.カテゴリー1(製品・サービスの責任に関するもの)の累積平均異常 リターンの推移 0.05 0 -0.05 -0.1 -0.15 -0.2. -6 0 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60 66 72 78 84 90 96 102 108 114 120 126 132 138 144 150. -0.25. 20.

(24) 図表 2-10.カテゴリー2(企業コンプライアンスに反するもの)の平均異常リ ターンの推移 0.03 0.02. 0.01 0 -0.01 -0.02 -0.03 -0.04 -6 0 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60 66 72 78 84 90 96 102 108 114 120 126 132 138 144 150. -0.05. 図表 2-11.カテゴリー2(企業コンプライアンスに反するもの)の累積平均異 常リターンの推移 0.04 0.02 0 -0.02 -0.04 -0.06 -0.08 -0.1 -0.12 -6 0 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60 66 72 78 84 90 96 102 108 114 120 126 132 138 144 150. -0.14. 21.

(25) 図表 2-12.カテゴリー4(生産拠点の損壊に関するもの)の平均異常リターン の推移 0.05 0.04. 0.03 0.02 0.01 0 -0.01 -0.02 -6 0 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60 66 72 78 84 90 96 102 108 114 120 126 132 138 144 150. -0.03. 図表 2-13.カテゴリー4(生産拠点の損壊に関するもの)の累積平均異常リタ ーンの推移 0.04 0.02 0 -0.02 -0.04 -0.06 -0.08 -0.1 -6 0 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60 66 72 78 84 90 96 102 108 114 120 126 132 138 144 150. -0.12. 22.

(26) 図表 2-14.カテゴリー6(社員・元社員の犯罪に関するもの)の平均異常リタ ーンの推移 0.04 0.03 0.02. 0.01 0 -0.01 -0.02. -6 0 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60 66 72 78 84 90 96 102 108 114 120 126 132 138 144 150. -0.03. 図表 2-15.カテゴリー6(社員・元社員の犯罪に関するもの)の累積平均異常 リターンの推移 0.1 0.05 0 -0.05 -0.1 -0.15. -6 0 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60 66 72 78 84 90 96 102 108 114 120 126 132 138 144 150. -0.2. 23.

(27) 図表 2-16.カテゴリー1(製品・サービスの責任に関するもの)の各時点の平 均異常リターンの値 時点(t) -10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29. AAR 時点(t) 0.006595 30 -0.01034 * 31 0.004892 32 -0.00106 33 -0.00312 34 -0.00102 35 -0.0005 36 -0.00241 37 -0.00798 38 -0.00168 39 -0.06897 ** 40 0.004182 41 -0.00202 42 -0.01542 43 -0.0208 44 -0.02083 * 45 -0.00592 46 0.000731 47 0.016423 48 -0.01486 49 -0.00626 50 0.006465 51 0.004294 52 -0.00996 53 -0.02259 54 0.010833 55 -0.0051 56 -0.00309 57 -0.00462 58 3.68E-05 59 -0.00184 60 -0.00043 61 0.009814 62 -0.00372 63 0.007138 64 -0.00438 65 -0.00095 66 0.010041 67 0.004489 68 0.023302 69. AAR 時点(t) 0.001395 70 0.001151 71 0.006739 72 -0.01146 73 0.003531 74 -0.01092 75 -0.0018 76 -0.01325 77 0.017893 78 -0.00654 79 -0.00331 80 0.002733 81 0.001538 82 -0.01604 83 -0.00249 ** 84 -0.00125 85 0.003721 86 -0.0004 87 -0.00438 88 0.015068 ** 89 0.015007 90 -0.00688 91 -0.01059 92 0.007936 93 0.004392 94 -0.00641 95 0.005422 96 -0.00885 97 0.003731 98 -0.00822 99 -0.00537 100 -0.00403 101 0.004932 102 -0.00073 103 -0.00152 104 0.004758 105 0.000591 106 0.0018 107 -0.00603 108 0.00645 ** 109. AAR -0.00169 -0.00294 0.001766 -0.00503 -0.00744 -0.0057 0.006381 -0.00543 0.003041 0.004159 0.000565 0.00067 0.000352 0.000681 0.001389 -0.00679 0.006158 0.00431 0.000449 0.005546 0.000102 -0.00092 -0.00241 -0.0007 0.009043 -0.007 -0.00347 -0.0044 -0.00231 -0.00022 -0.00066 -0.00652 0.003747 -0.00346 -0.00075 -0.00299 0.000466 -0.00331 -0.00369 -0.0006. 時点(t) 110 111 112 * 113 114 115 116 ** 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 ** 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 * 148 149 150. ***、**、* はそれぞれ 1%、5%、10%で統計上有意であることを示している。 (N=9、自由度 8、両側検定). 24. AAR -0.00225 0.00274 -0.00872 -0.00696 -0.00753 0.010912 -0.00129 0.007516 -0.00356 0.003393 -0.00038 0.005962 0.007968 0.002934 0.013764 -0.01338 0.029608 -0.00652 0.003728 -0.00191 0.002708 -0.01125 0.001085 -0.01188 0.006829 0.007605 -0.00528 -0.00496 -0.01356 0.004512 -0.00472 -0.00344 0.000811 -0.00015 -0.00358 -0.00744 0.005307 -0.01004 -0.00321 0.013151 -0.00441. *. **. **. **. * * **.

(28) 図表 2-17.カテゴリー2(企業コンプライアンスに反するもの)の各時点の平 均異常リターンの値 時点(t) -10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29. AAR 時点(t) -0.01584 30 0.009592 31 -0.00114 32 0.013497 33 -0.01424 34 0.004575 35 0.000797 36 -0.00096 37 -0.01162 38 -0.01096 39 -0.03788 40 -0.0405 * 41 -0.01258 42 -0.00923 43 0.011197 44 0.024177 45 0.009802 46 0.001564 47 0.000331 48 0.015232 49 0.024813 50 0.014595 51 0.012177 52 -0.0147 53 0.011893 54 0.010873 55 0.008417 56 -0.00569 57 0.002641 58 0.005325 59 -0.0139 60 -0.00426 61 0.009589 62 0.017794 * 63 0.004592 64 -0.00746 ** 65 -0.02508 66 -0.01025 67 -0.00637 68 0.014079 69. AAR 時点(t) -0.00319 70 0.000457 71 -0.00842 72 -0.00617 73 -0.01794 74 0.003155 75 -0.00127 76 -0.00733 77 -0.00656 78 -0.01729 79 0.0077 80 0.007667 81 0.00657 82 0.006082 83 -0.00935 84 0.004592 85 -0.0027 86 -0.00171 87 -0.00304 88 0.006201 89 -0.0032 90 0.000807 91 -0.00413 92 -0.00958 93 -0.00373 ** 94 -0.00323 95 0.003614 96 -0.00158 97 0.00121 98 9.03E-05 99 -0.00978 100 0.00067 101 -0.0034 102 0.025301 103 -0.00322 104 -0.00304 105 -0.00451 106 0.002253 107 -0.00654 108 -0.0102 109. AAR -0.00529 0.003872 0.001306 0.008 -0.00216 -0.00483 -0.00649 -0.00578 0.003783 0.001889 0.000229 0.00595 0.001593 0.003349 -0.00253 -0.00228 -0.00368 -0.01006 0.003107 0.012291 -0.00021 -0.01083 0.003502 -0.0006 0.001582 0.009779 -0.00285 0.004091 -0.00993 0.000666 0.003992 -0.00781 0.010127 -0.00213 9.15E-05 -0.00646 -0.01212 0.005476 -0.00125 0.005686. 時点(t) 110 111 112 113 114 115 116 117 * 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 * 131 132 133 134 * 135 136 137 * 138 139 140 141 142 143 144 145 ** 146 147 148 149 150. ***、**、* はそれぞれ 1%、5%、10%で統計上有意であることを示している。 (N=10、自由度 9、両側検定). 25. AAR -0.00433 -0.00473 0.01812 -0.00861 0.014808 0.003561 0.003958 0.008426 0.013149 -0.00347 -0.00128 0.004453 -0.00536 -0.00196 0.002728 0.001115 -0.00568 0.002867 -0.0111 -0.00289 0.004713 -0.00084 1.26E-05 0.008002 -0.0093 0.008025 0.00224 0.004801 0.012477 -0.00794 0.004091 0.003228 -0.00037 0.001695 -0.00605 -0.0073 0.002553 0.005295 0.006236 -0.00451 0.004325. **. ** *. ** *. *. *.

(29) 図表 2-18.カテゴリー4(生産拠点の損壊に関するもの)の各時点の平均異常 リターンの値 時点(t) -10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29. AAR 時点(t) 0.022069 30 0.002998 31 0.003799 32 0.003064 * 33 -0.00188 34 -0.0033 35 -0.0013 36 -0.00759 37 -0.00427 38 0.010193 39 -0.01697 40 0.002506 41 -0.0051 42 0.002584 43 -0.00916 44 -0.01367 45 -0.00734 46 0.016161 47 -0.01016 48 -0.00091 49 -0.00308 50 0.030614 *** 51 0.000508 52 0.002191 53 -0.00247 54 -0.00013 55 -0.00433 ** 56 0.012682 57 -0.01151 58 -0.00966 59 0.002797 60 -0.00811 61 -0.01525 62 0.031758 63 -0.00243 64 0.001144 65 -0.00817 66 -0.01667 67 -0.00775 68 0.007286 69. AAR -0.01123 -0.01462 0.011135 0.004056 -0.00977 -0.01422 -0.01032 0.014439 -0.00644 0.006924 0.006796 -0.00749 -0.00506 -0.0097 -0.00573 -0.01913 -0.00598 -0.0055 0.005382 0.001845 0.018616 0.015849 0.012604 -0.022 -0.00089 0.001711 0.005605 -0.01 0.012826 -0.00042 -0.00164 0.005594 0.04472 -0.01354 -0.0148 0.005668 -0.00089 -0.01833 0.00822 0.005424. 時点(t) 70 ** 71 72 73 74 75 76 77 78 79 * 80 ** 81 82 * 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109. AAR -0.006 -0.00608 -0.01566 -0.00219 -0.00255 0.01659 0.014057 -0.00932 0.00153 0.016024 -0.00357 0.023822 0.000715 0.002777 -0.003 -0.00869 -0.00421 0.022626 -0.01606 0.01913 0.004885 -0.00693 -0.013 0.01961 -0.01251 0.002598 -0.00965 0.014208 0.014038 0.008272 -0.00192 0.000786 -0.01048 -0.00823 -0.00575 -0.00913 -0.00269 0.016396 -0.01144 -0.00153. 時点(t) 110 111 * 112 113 ** 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 * 127 128 129 130 131 132 ** 133 134 *** 135 136 137 138 139 140 141 * 142 143 * 144 145 146 147 148 149 150. ***、**、* はそれぞれ 1%、5%、10%で統計上有意であることを示している。 (N=4、自由度 3、両側検定). 26. AAR -0.00514 0.00332 -0.00244 -0.00437 -0.00404 0.009192 -0.00757 -0.00804 0.001859 -0.00222 -0.00518 0.001903 -0.00939 0.002192 -0.00121 0.003766 0.009672 0.006198 0.002212 0.0099 -0.0005 0.007019 -0.00294 -0.01027 * -0.00974 0.003608 -0.0056 -0.00564 0.022469 -0.0139 0.003256 0.010683 0.009349 0.005734 -0.00541 -0.01742 -0.00344 -0.01605 0.00249 0.010774 -0.01037.

(30) 図表 2-19.カテゴリー6(社員・元社員の犯罪に関するもの)の各時点の平均 異常リターンの値 時点(t) -10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29. AAR 時点(t) 0.00758 30 0.001182 31 -0.00513 32 -0.00936 33 0.000425 34 0.028976 35 0.016764 36 0.005202 37 -0.00233 38 -0.02178 ** 39 -0.01782 40 -0.00636 41 -0.00421 42 0.003314 43 0.00234 44 0.000726 45 0.005259 46 0.00529 47 -0.00083 48 0.000221 49 -0.00566 50 0.012734 51 0.008119 52 -0.00954 53 -0.01112 54 0.015209 55 0.005152 56 -0.00774 57 0.007065 58 0.00237 59 -0.01114 60 -0.00382 61 0.003635 62 -0.00952 63 0.004701 64 -0.01601 * 65 0.003188 66 -0.01162 67 0.010834 68 -0.01773 69. AAR 時点(t) -0.0083 70 -0.00529 71 -0.01898 72 0.002256 73 -0.00335 74 0.001295 75 -0.0098 76 -0.00039 77 -0.00558 78 -0.00848 79 0.003711 80 0.01457 81 -0.00444 82 -0.00335 83 -0.00824 84 0.003556 85 -0.00079 86 -0.00682 ** 87 0.00369 88 0.006076 89 -0.0033 90 -0.00154 91 -0.00702 92 0.005705 93 -0.00118 94 0.000186 95 0.011239 96 -0.01185 97 0.001897 98 0.006489 99 0.004816 100 -0.0018 101 -0.0143 ** 102 -0.00453 103 -0.00822 104 0.004324 105 0.009303 106 -0.01024 107 -0.00225 108 0.00613 109. AAR -0.00037 0.014207 0.00133 0.008523 -0.00969 0.004503 -0.00091 -0.00366 0.000101 0.015656 -0.00021 -0.0094 0.00236 -0.00727 -0.00129 0.002877 0.002028 0.001371 0.004269 -0.01013 -0.00497 0.000785 -0.00194 0.008663 -0.00719 -0.01084 -0.00905 0.003347 0.006279 0.002579 0.003472 -0.00191 0.000658 0.002588 0.020018 -0.0014 0.006857 -0.00978 0.00363 0.000678. 時点(t) 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 * 129 130 131 132 133 134 135 136 137 ** 138 139 * 140 141 142 143 144 145 146 147 148 ** 149 150. ***、**、* はそれぞれ 1%、5%、10%で統計上有意であることを示している。 (N=6、自由度 5、両側検定). 27. AAR 0.000418 -0.00859 0.012092 0.002578 -0.00072 0.012173 0.008591 0.01932 0.010395 -0.00625 0.000919 -0.00044 -0.00858 -0.00777 -0.0129 -0.00891 -0.01548 -0.00462 -0.01443 -0.02373 0.000208 -0.00889 0.014311 0.004213 0.003858 0.010486 -0.00536 -0.00806 -0.01074 0.003138 -0.00276 -0.01832 -0.0009 0.002891 -0.00049 -0.02076 0.00894 -0.00605 0.020155 0.001133 0.00728. *. ** **. *.

(31) 図表 2-20.カテゴリー1(製品・サービスの責任に関するもの)の累積平均異 常リターンの値. 期間(t'~t'')CAR t値 t=-1~1 -0.06647 -1.68284 t=-2~2 -0.07647 -1.4591 t=-5~5 -0.13745 -1.35359 ***、**、* はそれぞれ 1%、5%、10%で統計上有意であることを示している。 (N=9、自由度 8、両側検定). 図表 2-21.カテゴリー2(企業コンプライアンスに反するもの)の累積平均異 常リターンの値. 期間(t'~t'')CAR t値 t=-1~1 -0.08934 -1.70801 t=-2~2 -0.11354 -1.57 t=-5~5 -0.08299 -2.46977 ** ***、**、* はそれぞれ 1%、5%、10%で統計上有意であることを示している。 (N=10、自由度 9、両側検定). 図表 2-22.カテゴリー4(生産拠点の損壊に関するもの)の累積平均異常リタ ーンの値. 期間(t'~t'')CAR t=-1~1 -0.00427 t=-2~2 -0.01364 t=-5~5 -0.04608. t値 -0.69216 -0.76342 -1.15388. ***、**、* はそれぞれ 1%、5%、10%で統計上有意であることを示している。 (N=4、自由度 3、両側検定). 図表 2-23.カテゴリー6(社員・元社員の犯罪に関するもの)の累積平均異常 リターンの値. 期間(t'~t'')CAR t=-1~1 -0.04596 t=-2~2 -0.0525 t=-5~5 0.004817. t値 -2.25687 * -2.86575 ** -1.06581. ***、**、* はそれぞれ 1%、5%、10%で統計上有意であることを示している。 (N=6、自由度 5、両側検定). 28.

(32) 第3章. 結論. 3-1.考察 本研究では、2005 年から 2014 年までの 10 年間における、日経三紙の一面で 報道された上場企業による不祥事が株価に及ぼす影響を、イベント・スタディ を用いて分析、検証を行った。 その結果、第一にサンプル全体で 6 パーセント以上の累積平均異常リターン が算出され、統計的に有意な株価リターンの下落を示す結果となった。この結 果は、小林・吉田・森平(2010)15の結論に対して、累積平均異常リターンの 下落率の差はある(本研究のほうがより大きな累積平均異常リターンの下落を 示している)ものの、基本的に同様の結果を示すこととなった。なお、小林・ 吉田・森平(2010)の研究に比べて、本研究における累積平均異常リターンの 下落率が大きくなった要因としては、小林・吉田・森平(2010)がサンプルと してできうる限り広範囲な不祥事を取扱い、深刻度合いが軽微な不祥事に関し ても研究対象としたのに対し、本研究では初回の報道で日経三紙の一面に掲載 されるような比較的重大性の高い不祥事を研究対象とした点にあると考えられ る。 第二に分類したカテゴリー、つまり不祥事内容によって、株価リターンの反 応の大きさや、累積平均異常リターンの下落の仕方(急激に下落するものや徐々 に下落するものなど)、そして、回復動向に差があることがわかった。とりわけ、 製品・サービスの責任に関するものに関しては、株価リターンの下落が最も大 きく、さらに長期的にも回復傾向が示されないことが判明した。このように差 が表れた理由としては、企業の業績に及ぼす影響度合いの差にあると考えられ る。例えば、カテゴリー6(社員・元社員の犯罪に関するもの)は、社会的なイ メージの低下は起こるかもしれないが、事件によっては直接的に企業の業績に 影響を及ぼさないものも含まれている。一方で、製品・サービスの責任に関す るものは、リコールや損害賠償など、企業の売り上げや費用に直接的にかかわ ってくる。このような点が、マーケットに評価され、株価に反映されたのだと も考えられなくもない。ただし、これらはあくまで推測の範囲にとどまるため、 15. 小林孝範,吉田靖,森平爽一郎.企業の不祥事発生と株式市場の評価.ARIMASS 研究年報 / 危機管理システム研究学会 編.2010,vol.8,p.53-75.. 29.

(33) 不祥事内容による株価リターンの差の原因を明らかにするためには、さらなる 分析が必要になるだろう。. 3-2.研究の限界 3-2-1.サンプルについて 本研究では、不祥事案件の質的均一性を整えるために、不祥事を初回の報道 で日経三紙の一面に掲載された事件・事故と定義し、さらに株価パフォーマン スを分析するために研究対象を上場企業に限定した。そのために、過去 10 年間 で、対象案件が 29 件と、実証研究を行うには非常に少ないサンプル数となって しまった。したがって、本研究の蓋然性を高めるには、サンプル抽出期間を変 更するなどによって、サンプル数を増やす必要があるだろう。. 3-2-2.不祥事以外の影響について 本研究では、イベント・スタディの手法を用いて、不祥事が及ぼす株価パフ ォーマンスへの影響を分析、検証を行った。しかしながら、サンプル全体およ び各カテゴリーの平均異常リターンの平均値の差の検定からもわかるとおり、 イベント日以外でも統計的に有意な株価リターンの下落がたびたび観察された。 本研究においては、不祥事が株価パフォーマンスへ及ぼす影響度合いの事実認 識を目的としていたため、イベント後の株価パフォーマンスの構造的理解にま では及んでいない。したがって、不祥事以外の要因が株価に対して影響を与え た可能性は残されている。. 30.

(34) 3-2-3.株価リターン以外のパフォーマンス評価について 不祥事が企業経営に及ぼす影響を測る尺度として、株価リターン以外にも、 企業の会計利益やキャッシュフローなども考えられる。ただし、会計利益やキ ャッシュフローの指標は、開示されるのが短くても四半期ごとであるため、イ ベント日から統一した期間を設定できないことと、不祥事以外の要因が影響を 与える可能性が高まる。そのため、本研究では、株価リターンをもって不祥事 が企業経営に及ぼす影響を測る尺度としたわけだが、3-1 の考察でも触れたと おり、各カテゴリー間の差の原因を明らかにしていくうえでは、株価以外の指 標も参考にする必要があるだろう。したがって、もし株価リターンにそれらの 指標を組み合わせて分析することができれば、さらに有意義な研究になるだろ う。. 3-3.今後の課題 本研究を通して、不祥事案件の質的均一性を統一した上でも、不祥事の内容 によって、株価リターンの下落の大きさ、下落の仕方、回復動向に差があるこ とが判明した。しかしながら、なぜ不祥事の内容によってそのような差が表れ るのか、ということの原因を明らかにするまでにはいたっていない。今後上記 の問題解明に取り組むためには、会計利益やキャッシュフロー、企業イメージ など、複数の指標を複合的に用いることで、市場メカニズムの解明に努める必 要があるだろう。 また、カテゴリー2(企業コンプライアンスに反するもの)、カテゴリー4(生 産拠点の損壊に関するもの)、カテゴリー6(社員・元社員の犯罪に関するもの) の、3 つのカテゴリーに共通して見られた、不祥事判明後 24 日あたりからの株 価リターンの下落に関しても、なぜそのような下落が表れるのか、という原因 を明らかにすることはできていない。サンプル数を増やしてもなお同様の現象 が観察される場合には、今後原因の解明に努めるべき問題であるだろう。. 31.

(35) 参考文献 1). 井上光太郎.クロスボーダーM&A と株価-研究結果とその示唆-.証券 アナリストジャーナル.2013,vol.51,p28-37.. 2). 小林孝範,吉田靖,森平爽一郎.企業の不祥事発生と株式市場の評価. ARIMASS 研究年報 / 危機管理システム研究学会 編.2010,vol.8, p.53-75.. 3). 斎藤憲.『企業不祥事辞典-ケーススタディ 150-』.日外アソシエーツ, 2007,498p.. 4). 第一東京弁護士会総合法律研究所会社法研究部会. 『企業不祥事と対応』. 清文社,2009,223p.. 5). 田中正博.『会社を守るクライシス・コミュニケーション』.産業編集セ ンター,2011,174p(企業広報ブック,6 巻).. 6). 東京海上日動リスクコンサルティング.『図解入門ビジネス 最新リスク マネジメントがよ~くわかる本』.第 2 版,秀和システム,2012,358p.. 7). 堀敬一.企業の不祥事と株価パフォーマンス.財団法人関西社会経済研 究所現代経済政策研究会議シリーズ・ペーパー.2003.. 8). 三浦修.企業不祥事と株価パフォーマンス.慶應義塾大学(経営学).2005, 平成 17 年度経営学,第 2087 号.. 9). 森口保,山田英夫.不祥事後の広報政策と株価回復率-企業不祥事と有 効な広報政策-.Business research.2009,vol.1022,p.74-80.. 10) 矢島尚.『不祥事を乗りこえる会社不祥事でつまずく会社-危機に克つ PR 戦略』.日本経済新聞社,2007,193p. 11) 梁瀬和男. 『企業不祥事と奇跡の信頼回復-消費者庁設置と消費者重視経 営を目指して-』.同友館,2010,269p. 12). 八巻俊雄.不祥事と企業イメージ、株価.東京経大学会誌.1999,09,通号 214, p.45-60.. 13) John Y. Campbell,Andrew W. Lo,A. Craig MacKinlay.The Econometrics of Financial Markets.A new edition,Princeton Univ Pr, 1996,611p.. 32.

(36) 14) R. A. Jarrow,V. Maksimovic,W. T. Ziemba.Finance.A new edition, Elsevier B.V,1995,1165p(Handbooks in Operations Research and Management Science,vol. 9) ;今野浩,古川浩一 訳. 『ファイナンスハ ンドブック』.朝倉書店,1997,1121p. 15) 産経新聞社.”「退会依頼 3000 件きている」 原田会長一問一答”.産経 ニュース. http://www.sankei.com/affairs/news/140717/afr1407170009-n1.html , (参照 2014-08-20) 16) 平沼健.”マック店長「何が入っているかわからない」 深刻な減収、安全 への信用崩壊の表れか?”.Business Journal. http://news.livedoor.com/article/detail/9244858/ , (参照 2014-10-03) 17) Business Journal 編集部.”Business Journal 企業・業界記事”.Business Journal. http://biz-journal.jp/2014/12/post_8149.html , (参照 2014-09-13). 33.

(37) 付録 付録 1.日経三紙に企業に関する「不祥事」という言葉が登場した回数 年度. 回数. 2014. 130. 2013. 86. 2012. 177. 2011. 128. 2010. 147. 2009. 161. 2008. 330. 2007. 532. 2006. 377. 2005. 420. 2004. 443. 2003. 491. 2002. 606. 2001. 128. 2000. 197. 1999. 114. 1998. 245. 1997. 590. 1996. 149. 1995. 92. 34.

(38) 付録 2.不祥事案件一覧 企業名 証券コード イベント日 検索ワード 西日本旅客鉄道 9021 2005/4/26 死亡事故 三井物産 8031 2005/6/15 社員元社員逮捕 KDDI 9433 2006/6/14 情報流出 ソニー 6758 2006/8/15 リコール 日立製作所 6501 2006/10/18 特許訴訟 日産自動車 7201 2006/12/22 情報流出 川崎汽船 9107 2007/1/9 船舶事故 北海道ガス 9534 2007/1/20 死亡事故 大林組 1802 2007/1/22 談合 東京電力 9501 2007/2/1 偽装 リンナイ 5947 2007/2/10 死亡事故 三菱UFJ 8306 2007/2/16 横領 大日本印刷 7914 2007/3/12 情報流出 島津製作所 7701 2007/7/19 談合 ニチアス 5393 2007/10/31 偽装 東洋ゴム工業 5105 2007/11/6 偽装 三菱ケミカルHD 4188 2007/12/22 工場火災 三井化学 4183 2008/2/9 偽装 野村HD 8604 2008/4/22 社員元社員逮捕 新日鐵住金 5401 2008/7/29 工場火災 西松建設 1820 2008/11/20 横領 あおぞら銀行 8304 2009/6/4 社員元社員逮捕 マツダ 7261 2010/6/22 社員元社員逮捕 トヨタ自動車 7203 2010/7/1 リコール ソニー 6758 2011/4/27 情報流出 オリンパス 7733 2011/11/8 粉飾 野村HD 8604 2012/3/23 社員元社員逮捕 日本郵船 9101 2014/1/9 談合 新日鐵住金 5401 2014/1/17 工場火災 富士通フロンテック 6945 2014/2/5 社員元社員逮捕. 不祥事内容 車両脱線・転覆事故、死者57名負傷者400人超 元室長と社員詐欺の疑いで逮捕 顧客情報流出 PC用リチウムイオン電池発火の疑いで全世界で410万個回収・交換 発明対価の支払いを求めた訴訟、1億6300万円の支払い確定 顧客情報流出 タンカーと米軍の原子力潜水艦と接触 ガス漏れ事故で3人死亡、11人が手当てを受ける 名古屋市営地下鉄を巡る談合 偽装工作、データ改ざん 湯沸かし器で2000年以降5件の一酸化酸素中毒により3人が死亡、12人が負傷 不正取引関与 顧客の個人情報800万件超流出 医療機器の入札で談合 天井や防火壁の耐火性能偽装 断熱材の耐火性能偽装 工場火災、4人死亡、3-4カ月の操業停止 再生樹脂の偽装 社員によるインサイダー コークス工場で火災、けが人はいない 横領で元幹部逮捕 行員によるインサイダー取引 期間従業員の男、乗用車で工場内を暴走、11人死傷、現行犯逮捕 レクサス、クラウン8車種エンジン停止の恐れにより国内外27万台リコール 米ゲーム子会社個人情報流出 損失隠し 増資インサイダー 車輛送における価格カルテル 製鉄所内の火力発電所で小規模火災、けが人はゼロ 元部長受託元の横浜銀呼応のデータ取得、カード偽造 35.

(39) 付録 3.t 分布表(両側). 36.

(40)

Referensi

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