現地調査に基づくヨ ロッパ 現地調査に基づくヨーロッパ
での環境情報の活用状況について での環境情報の活用状況について
2013.3.28
環境情報研究会 中井美和
(神戸大学経済学研究科博士課程後期課程)
(神戸大学経済学研究科博士課程後期課程)
本日の発表内容 本日の発表内容
1
現在取り組んでいる研究の紹介1.
現在取り組んでいる研究の紹介2
ヨーロッパにおける現地調査の結果 及び2.
ヨ ロッパにおける現地調査の結果、及び今後の交流について
Graduate School of Economics, Kobe University
1. 現在取り組んでいる研究
1. 現在取り組んでいる研究
企業に
CSR
活動を積極的に行ってもらうには ? 企業にCSR
活動を積極的に行ってもらうには…
?1 CSR
活動を行えば儲かる(業績OR/AND
1. CSR
活動を行えば儲かる(業績up OR/AND
株価up
)ということを示す株価
p
) う を す
詳細な結果は配布済みサーベイ論文を参照活動を行 る企業 お金が回る金融
2. CSR
活動を行っている企業にお金が回る金融市場の制度を設計する 市場の制度を設計する
Graduate School of Economics, Kobe University
CSR の金融市場における評価 CSR の金融市場における評価
日本市場編
•
日本市場編–
中長期的影響中長期的影響CSR
は概ね評価されているか 統計的な有意さは存在 な 場合が多 しかし統計的な有意さは存在しない場合が多い
–
短期的影響短期的影響2000
年代当初は負の評価近年 近づく程 評価 な きた
→
しかし近年に近づく程、正の評価となってきたCSR の金融市場における評価 CSR の金融市場における評価
•
欧米市場編•
欧米市場編–
中長期的影響結果にばらつき有り
しかしどれも統計的な有意差ではない しかしどれも統計的な有意差ではない
–
短期的影響は概ね評価され る
CSR
は概ね評価されている–
短期及び中長期に関わらず、環境に特化した短期及び中長期に関わらず、環境に特化した ニュースにはより強く反応Graduate School of Economics, Kobe University
企業に
CSR
活動を積極的に行ってもらうには ? 企業にCSR
活動を積極的に行ってもらうには…
?1 CSR
活動を行えば儲かる(業績OR/AND
1. CSR
活動を行えば儲かる(業績up OR/AND
株価up
)ということを示す株価
p
) う を す→
先行研究からは明確な結論を示すことができていない2 CSR
活動を行 ている企業にお金が回る金融2. CSR
活動を行っている企業にお金が回る金融市場の制度を設計する
→
「1」が実証されていなくても設計可能→
環境株価インデックスの開発→
環境株価インデックスの開発経済実験の様子 経済実験の様子
←
京都産業大学 経済実験室Graduate School of Economics, Kobe University
研究目的とヨ ロッパ出張 研究目的とヨーロッパ出張
1
環境情報を含んだCSR
に関する情報がどのよ1.
環境情報を含んだ、CSR
に関する情報がどのように活用されているのか
CSR
の歴史を有するヨーロッパ諸国の環境情報活用状 況を学ぶことで、これからの日本におけるCSR
及び環 境情報の活用法について検討する2.
ヨーロッパのCSR
の最新動向について情報収集2.
ヨ ロッパのCSR
の最新動向について情報収集を行う
2. ヨーロッパにおける現地調査 2. ヨ ッ における現地調査
G d S h l f E i K b U i i
Graduate School of Economics, Kobe University
出張日程( 3/9 〜 3/16 ) 出張日程( 3/9 〜 3/16 )
1
ロンドン(イギリス)1.
ロンドン(イギリス)– Hermes
・
3/22(
金)
の金融研究会で発表済み・興味のある方は資料を送りますので 以下のアドレスまでメールをください
– EIRIS
2
ヴッパタール(ドイツ)以下のアドレスまでメ ルをください
miwa.elisabetta
アットhotmail.com
2.
ヴッパタール(ドイツ)– CSCP
(Collaborating Centre on Sustainable Consumption and Production
))3.
マンチェスター(イギリス)3.
マンチ スタ (イギリス)–
マンチェスター大学CSCP in Wuppertal Germany CSCP in Wuppertal, Germany
• 2005
年設立のThink Tank Do Tank
• 2005
年設立のThink Tank, Do Tank
• UNEP
とヴッパタール気候・環境・エネルギー研 究所が共同で設立した非営利団体究所が共同で設立した非営利団体
•
国際色豊かな職場環境。研究者、コンサルタント陣(
30
カ国より)•
持続可能な社会に向けた、持続可能な社会に向けた、研究、及びプロジェクトの企画 開催を実施
開催を実施
Graduate School of Economics, Kobe University
主な役割・活動 主な役割・活動
公共団体 企業 市民社会との研究 及び共
•
公共団体・企業・市民社会との研究、及び共 同プロジェクトの実施実施•
持続可能な商品・サービスについて議論し合 う会議を開催う会議を開催
•
ヨハネスブルグサミット2002
持続可能な開発•
ヨハネスブルグサミット2002
持続可能な開発 に関する世界サミットへの参加、署名主な役割・活動 主な役割・活動
パ トナ シ プ 企業 ステ クホルダ と
•
パートナーシップ、企業、ステークホルダーと のネットワークの構築構築•
ワークショップやトレーニングの開催Graduate School of Economics, Kobe University
Sustainable Lifecycle Sustainable Lifecycle
や などを通じて
•
や などを通じて…
1.
より持続可能な生活に向けたビジョンの共同プ1.
より持続可能な生活に向けたビジョンの共同プロデュースをすること
2
持続可能なライフスタイル実現のために人々の2.
持続可能なライフスタイル実現のために人々の行動をかえるきっかけとなること
3.
パートナーとステークホルダーが知識のシェア を行ったり、共同アプローチをするためのプラッ を行ったり、共同アプロ チをするためのプラッ トホーム・ネットワークとなることSustainable Business & Entrepreneurship Sustainable Business & Entrepreneurship
• Sustainable Lifecycle Team
が主にステークホル• Sustainable Lifecycle Team
が主にステークホル ダーを対象とする活動を行っているのに対し、こ のチームは企業を対象としているのチ ムは企業を対象としている
•
主な活動内容(抜粋)グリ ンビジネス の出資 規模拡大のための手
1.
グリーンビジネスへの出資、規模拡大のための手法を構築すること
2 CSR
活動のサポ トを行う2. CSR
活動のサポートを行う3.
グリーンエコノミーに向け、企業、政策決定者、社会 とステークホルダーの対話 コミュニケーションとステークホルダーの対話、コミュニケーション、
パートーナーシップの促進を行うこと
Graduate School of Economics, Kobe University
Sustainable Infrastructure Products & Services Sustainable Infrastructure, Products, & Services
Research Question Research Question
•
どのような財・サービスがイノベーションを引き起 こすのか?こすのか?
•
どのようにスペース・インフラが持続可能な行動 を促進させることができるのか?を促進させることができるのか?
•
持続可能なビジネスストラテジーはどのように国持続 能 ラ う 国 際的なバリューチェーンを形成することができる のか?•
金融システムは持続可能になれるのか?主な目的(抜粋)
•
主な目的(抜粋)1.
財・サービスのフルライフサイクルを考慮した持1.
財 サ ビスのフルライフサイクルを考慮した持続可能なツールと規格の構築
2
付加価値を加えるという側面から 資源効率性2.
付加価値を加えるという側面から、資源効率性とエコイノベーションをさらに発展させる
Pro Planet
ラベルホットスポット分析の結果を もとに評価
Graduate School of Economics, Kobe University
今後の交流 今後の交流
CSCP
は日本における の開催 及び• CSCP
は日本における の開催、及び 日本企業に向けたコンサルタントの実施を希 日本企業に向けた ンサルタントの実施を希 望現状 日本での人材不足
•
現状:日本での人材不足•
協力要請有り→
ワークショップ開催のお手伝•
協力要請有り→
ワ クショップ開催のお手伝 いUniversity of Manchester in Manchester UK University of Manchester in Manchester, UK
対応者
P f Adi A i
•
対応者;Prof. Adisa Azapagic
• Sustainable Industrial Systems Group Sustainable Industrial Systems Group
のリーダーのリ ダ•
プロジェクト内容;LCA, Carbon Footprinting, Sustainable Production & Consumption,
Sustainability Assessment Sustainable Cities Sustainability Assessment, Sustainable Cities, CSR
など•
院生15
名、ポスドク7
名Graduate School of Economics, Kobe University
SPRIng SPRIng
ンチ スタ 大学が主体とな ている研究
•
マンチェスター大学が主体となっている研究 コンソーシアムで、、2006
年に設立された年 設•
共同研究者;マンチェスター市、サザンプトン 大学 産業界 政府大学、産業界、政府、
NGO
•
目的;将来の持続可能なエネルギーシステム•
目的;将来の持続可能なエネルギーシステム に向けた原子力の潜在的役割に関して議論 を進める とを進めること
Key messages (抜粋)
Key messages (抜粋)
1
イギリスにおける原子力を使用するべきか その他のエネル1.
イギリスにおける原子力を使用するべきか、その他のエネルギーを使用するべきか、という意思決定は経済学の考え方であ るマーケット先導型のアプローチだけでなく、持続可能性に関す る様々なクライテリアを考慮して行わなければならない
る様々なクライテリアを考慮して行わなければならない。
2.
エネルギー低消費社会では、原子力という選択は必ずしも必要 ではないが2035
年までの温室効果ガスの削減には大きな貢献を 与える とが きると予想される与えることができると予想される。
3.
炭素税を課すと低炭素電力へのシフトが促進されると考えられる。低炭素電力への助成金等が発生しない場合 原子力は天然ガ 低炭素電力への助成金等が発生しない場合、原子力は天然ガ スと比較して
2015
年には優位性をもつことになると予想される一 方、陸上風力発電、オフショア風力発電が天然ガスより優位とな るのは2032
年2040
年となるるのは
2032
年、2040
年となる。Graduate School of Economics, Kobe University
Key messages (抜粋)
Key messages (抜粋)
4
放射線影響が発生するような事故を考慮し4.
放射線影響が発生するような事故を考慮した上でもなお、原子力は最も安全な電力 うち ある
ソースのうちの一つである。
¾
イギリスの世論を反映した非常に興味深いス¾
イギリスの世論を反映した非常に興味深いス テートメント¾
イギリス内で実施したアンケ ト調査によると 福¾
イギリス内で実施したアンケート調査によると、福 島第一原子力発電所の炉心溶融及び建屋爆発 事故発生前後で原子力に関する世論は変化しな 事故発生前後で原子力に関する世論は変化しな かったイギリスにおける CSR の最新動向 イギリスにおける CSR の最新動向
P f A i
は企業のCSR
顧問とな た経験• Prof. Azapagic
は企業のCSR
顧問となった経験 有り有り
•
イギリスでは企業がCSR
活動を行うことは当 然 “ ”とな ている然、“
bottom line
”となっている•
カーボンフットプリントに関する議論が活発化•
カーボンフットプリントに関する議論が活発化 しているGraduate School of Economics, Kobe University
Thank you very much for your i !
attention!
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miwa elisabetta
アットhotmail com
miwa.elisabetta
アットhotmail.com