CO
CO 2
CO 2
1. 研究の背景と目的 11‐2‐2
1) 既存研究
①ホテル全体での CO2 排出量はエネルギー量 や宿泊金額から求めている 2 ) 。
②ホテルでの要因別の CO2 削減量を求めた例 はない
はない。
<参考文献>
2
) 玉利有香,工学院大学卒業論文,(2011)
2) GPN の要因別取り組み
グリーン購入ネットワーク(GPN)はホテルの環境改善に関する5 分野88項目についてのチェックリストを実施し、一定の条件を満 分野88項目についてのチェックリストを実施し、 定の条件を満 たした宿泊施設を“エコホテル”として認定している 3) 。
※エコホテルの認定ホテル数185施設(2月13日時点)
チェクリストの5分野
【取り組み内容】
3 4 5 取り組み姿
勢
Ⅰ環境への取り組み姿勢
Ⅱ 飲食関連の環境配慮
Ⅲ 廃棄物削減・リサイクル
0 1
2 廃棄物
グリーン購 入
Ⅲ 廃棄物削減・リサイクル
Ⅳ 省エネルギー・節水
Ⅴグリーン購入・その他 省エネ・節水 飲食関連
チェックリストのCO 2 削減量が定量評価されていない。
チェックリストのCO 2 削減量が定量評価されていない。
<参考文献> 3) GPN-GL15, 「ホテル・旅館」利用ガイドライン, (2011) http://www.gpn.jp/guideline/files/gpn_gl15.pdf
) 研究の目的 3) 研究の目的
①GPNチェックリストの項目を実施することによる
①GPNチェックリストの項目を実施することによる CO
2削減量を明らかにする。
②GPNのエコホテル活動に参加しているホテルが、
削減量を定量的に知る とが出来るようにする
CO
2削減量を定量的に知ることが出来るようにする。
2. 研究方法
GPNのチ クリスト項目の中からCO 削減効果の期 1 ) 研究の進め方
GPNのチェックリスト項目の中からCO
2削減効果の期 待できる27項目を抽出
各項目でのCO
2排出削減量の推算式をたてる。
CO
2排出量を計算できる簡便な算定システムを作成
2 ) 対象とした27項目
飲食関連 廃棄物削減 リサイクル 省エネ 節水
チェック項目(NO.はGPNのリストの番号)
飲食関連 廃棄物削減 リサイクル 省エネ 節水
チ ック項目(NO.はGPNのリストの番号)
20,厨芥・残飯の発生抑制 49,コージェネレーションの導入
21,厨芥・残飯の脱水 50,熱運搬設備導入・配管の断熱化 22,厨芥・残飯の再生利用,厨芥 残飯の再生利用 51,自然エネルギーの活用,自然 ネルギ の活用
24,廃食用油の有効利用 52,窓の断熱性向上化
33,歯ブラシ・シェーバーの持参 53,バックヤードの空調管理 34,アメニティの転換,ア ティの転換 54,客室ごとに空調管理,客室 とに空調管理
35,スリッパの代替 55,白熱電球から蛍光ランプに代替 36,アメニティグッズ適量化
55-2,LED電球に代替
37,使用済み石鹸リサイクル化,使用済み石鹸リサイク 化 56,客室不在時の電力削減装置導入,客室不在時 電力削減装置導入 38,未使用アメニティグッズの再提供 57,照度センサー・人感センサーの導入 39,タオル類の交換希望の有無 61,節水機器(シャワーヘッド)の導入 42,紙類の分別・リサイクル,紙類 分別 リ ク 61-2,トイレの節水, 節水
43,飲料容器の分別・リサイクル 62,排水の浄化利用 63,雨水の利用
1 ) 厨芥 残飯の脱水による減量化
3 . 推算式の構築
1 ) 厨芥・残飯の脱水による減量化
チェックリストNo.21
推算式
チ ックリ
脱水により、ゴミ焼却場での助燃剤低減に伴うCO 2 削減。
[ 推算式 ]
CO 2 排出削減量
=(厨芥・残飯量)×(脱水率)×(水の蒸発熱)×(助燃剤の CO 2 排出原単位)
定数
「蒸発熱」2 573 [MJ/kg]
「蒸発熱」2.573 [MJ/kg]
「助燃剤の
CO 2
排出原単位」0.0659 [kg-CO2/MJ]CO
厨芥・残飯CO 2
助燃剤(都市ガス)
2) アメニティの転換
チェックリストNO,34
シャンプー・リンスは使い捨てではなく、詰め替えの出来るディスペンサーへ転換による廃 棄物削減。
[
推算式]CO2排出削減量=(年間宿泊人数/年)×(容器転換のCO2削減量)
(容器転換のCO2削減量)= (容器転換前CO2排出量A) -(容器転換後CO2排出量B)
(A)=(シャンプー空袋のCO2排出量)+(残りシャンプーのCO2排出量)
(A) (シャンプ 空袋のCO2排出量)+(残りシャンプ のCO2排出量)
(B)=(ディスペンサー容器のCO2排出量)
/(ディスペンサー容器に対する使い捨て空袋の枚数)
ディスペンサー容器の充填可能量×使用限界回数 使い捨て袋の内容量
ディスペンサー容器に対
する使い捨て空袋の枚数
=
使い捨て袋の内容量する使い捨て空袋の枚数 例)
ディスペンサー:500ml(充填可能) 50回詰め替え可能で捨てる。
使い捨て袋の内容量: 10ml
ディスペンサー容器に対する使い捨て袋の枚数は2500枚
3) コージェネレーションの導入
チェックリストNo 49
推算式
チェックリストNo.49
ガスコージェネレーションを導入によるCO 2 削減 推算式
CO2排出削減量=(電気の削減量)×(電気のCO2排出原単位)
+(都市ガス削減量)×(都市ガスのCO2排出原単位)
電気削減量: (導入前)-(導入後)=発電量
都市ガス削減量: (導入前)-(導入後) =-(ガスエンジンの年間燃料消費量)+(排熱)
都市ガス 系統電力 都市ガス 系統電力
コジェネ 排熱 電気
必要熱量 必要電気量 必要電気量
必要熱量
電気
CO
排出量CO
排出量コジェネ導入前 コジェネ導入後
CO 2
排出量CO 2
排出量4 . 算定システムの作成
1)算出項目の選定画面
2) 選定項目の計算シート
1
①に脱水率を 入力する。
2
②に厨芥・残飯量を入力す る
1
3
る。
③に
CO 2
排出 削減量が表 削減量が表 示される。3) 選定項目の総合算シート
作成したシートの CO 2 削減量の合算が T に
T
表示される。
1) A ホテルの CO 排出削減量の計算
5. 計算例
1) A ホテルの CO 2 排出削減量の計算
項目 数値
部屋数
132
部屋(100
部屋シングル+36
部屋ツイン)宿泊可能人数
172人/日
宿泊可能人数
172人/日
年間営業日数
365
日/
年稼働率
100%
宿泊人数
62780
人/
年電気使用量
2,675,821 kWh/
年 ガス使用量396,085 m
3/年
水使用量
29688m
3/
年実施前の厨房・残飯の量
36000 kg/
年 年間食用廃油の廃棄量1015L /年
歯ブラシ持参率)
100%
歯ブラシ持参率)
100%
連泊率
30%
総廃棄物
132700kg/年
紙の年間廃棄物量
15920kg/
年 PETの廃棄物量1061kg/
年 飲料缶の廃棄物量1858kg/年
ガラス瓶の廃棄物量7298kg/
年発電機の発電出力
415kW
ガスエンジンの燃料消費量都市ガス
483515m
3/年
太陽光発電の発電量20755kWh/
年 太陽光発電の発電量20755kWh/
年客室の窓面積
2m
2空調の管理温度
25℃
人感センサーの設置数
35
カ所 シャワーでの節水量節1099m
3/ /
年 トイレでの節水量703m
3/年
雨水の集水面積1000m
22) A ホテルの CO 2 排出削減量の比率
2%
0%
2%
1%
1% 0% 0% 1%
1% 1%1%
1% 2%
2%
0%
0% 2%
0%
20,厨芥・残飯の発生抑制 21,厨芥・残飯の脱水 22,厨芥・残飯の再生利用
廃食 有効
2% 1%
1%
3%
5%
2%
24,廃食用油の有効利用33,歯ブラシ・シェーバーの持参 34,石鹸・シャンプー
35,スリッパ
36アメニティグッズ適量化
2%
5%
36,アメニティグッズ適量化 37,使用済み石鹸リサイクル化 38,未使用アメニティグッズの再提供 39,タオル類の交換希望の有無 42紙類の分別・リサイクル
7%
2%
42,紙類の分別 リサイクル43,飲料容器の分別・リサイクル 49,コージェネレーションの導入 50,熱運搬設備導入・配管の断熱化 51,自然エネルギーの活用
2%
52,窓の断熱性向上化 53,バックヤードの空調管理 54,客室ごとに空調管理
55,白熱電球から蛍光ランプに代替
No, 49コージェネレーションの導入
58%
55‐2,LED電球に代替
56,客室不在時の電力削減装置導入 57,照度センサー・人感センサーの導入 61,節水機器(シャワーヘッド)の導入
イ 節水 61‐2,トイレの節水 62,排水の浄化利用 63,雨水の利用
総削減量 約 295t/ 年
3) CO2 削減量の比率(コジェネ未導入)
4%
0%
5%
2% 2% 0%
0%
6% 1%
0% 0%
4%
0%
20,21,厨芥・残飯の発生抑制厨芥・残飯の脱水 22,厨芥・残飯の再生利用 24,廃食用油の有効利用5% 1%
2%
1%
3%
4%
6%
33,歯ブラシ・シェーバーの持参34,石鹸・シャンプー 35,スリッパ
36,アメニティグッズ適量化 使 済 鹸
1%
2%
12% 3%
3%
37,使用済み石鹸リサイクル化38,未使用アメニティグッズの再提供 39,タオル類の交換希望の有無 42,紙類の分別・リサイクル
飲料容器の分別 リサイクル
3%
4%
43,飲料容器の分別・リサイクル 50,熱運搬設備導入・配管の断熱化 51,自然エネルギーの活用
52,窓の断熱性向上化 53バックヤ ドの空調管理
No,55
照明の代替17%
11%
7%
53,バックヤードの空調管理 54,客室ごとに空調管理
55,白熱電球から蛍光ランプに代替 55‐2,LED電球に代替
56客室不在時の電力削減装置導入
6%
11%
56,客室不在時の電力削減装置導入57,照度センサー・人感センサーの導入 61,節水機器(シャワーヘッド)の導入 61‐2,トイレの節水
62排水の浄化利用
No,53
バックヤード の空調管理No,51
太陽光発電6%
62,排水の浄化利用63,雨水の利用
総削減量 約 125t/ 年
6. 結言
①GPNチェックリストの項目を実施することによる
②ホテルが、CO 2 削減量を定量的に知ることが出 CO 2 削減量を推算式たて明らかにした。
②ホテルが、CO 2 削減量を定量的に知ることが出 来る算定システムを作成した。
ホテル側が簡便にCO 2 削減量の現状把握が可能 となり改善点を明らかにすることが出来る
となり改善点を明らかにすることが出来る。