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201434日(火) 映像情報メディア学会技術報告 ITE Technical Report Vol. 38,No. 10  HI2014‑31, 3DIT2014‑4(Mar. 2014) 

遠隔教育コミュニケーション支援システムにおける 視線の左右偏りの課題依存性

田 港 真 瀬 島 吉 裕 山 本 正 幸 長 篤 志

山口大学大学院干

7558611

山口県宇部市常盤台

2

丁目

161 E‑mail: {s022vm.sejima.yama.osaa}@yamaguchi‑u.ac.jp 

あらまし 遠隔教育コミュニケーション支援システムの講演者キャラクタが,教室内の聴講者キ ャラクタに対して右側

13%

,中央

60%

,左側

27%

の割合で視線を送ることによって,システム 利用者にとって講演者との一体感が向上するなどの効果があると,先行研究において報告されて いる.これは,現実空間における講演者の視線割合が左偏移であることが要因の一つであると考 えられる.本研究では課題の種類によって視線の空間配分にどう影響するかについて実験を行っ た.その結果,課題ごとに視線割合の違いがあり,左右偏移が生じることが示された.また,上 述の視線割合が聴講者にとっての一体感の向上に関与する理由について考察をおこなった.

キーワード 注視時間,アイトラッカー,遠隔講義,分散分析,シンクロナイゼーション

The t a s k  d e p e n d e n c e  i n  l e f t  and r i g h t  d e v i a t i o n  of g a z i n g  t i m e   and a p p l i c a t i o n  f o r  a  r e m o t e  e d u c a t i o n  s u p p o r t  s y s t e m  

Makoto Tanabe  Yoshihiro Sejima  M

細 川

iYamamoto  Atsushi Osa 

Graduate School ofYamaguchi University, 2‑161Tokiwadai, 

Ub

e‑shi, Yama郡lchi, 755‑8611 Japan 

E‑mail: {s022vml.sejima.yama.osaa}@yamaguchi‑u.ac.jp 

Abstract A previous study reported that the  lecturer's  avatar of a remote education communication  support system with a group gaze model which,出eavatar gazed the audience at a rate of 13% righ

  , t

60% 

center

, 

27% left  in  the  virtual  classroom

, 

could  provide  e町民tiveness for  group  interaction  and  communication

, 

especially sense of unity.  We believe that a reason of the result is  explained by an  experimental result

, 

lecturer in the real class room gazes longer duration to the left side由anto the right  side. In由issdy

we investigated relationship between duration time of gazing and experimental tasks  assigned to the participants. Results show that gazing time depends on the experimental tasks

, 

and two  tasks brought left and right deviation. Furthermore

, 

we discussed恥 reasonat出egroup gaze model  can improve the sense of unity in the virtual class room. 

Keyword Gazing time, Eye‑tracker, Remote lecture, ANOVA, Synchronization  1.

はじめに

通信回線の高速化が着実に進む今日,それを活用し た, e‑leamingシステムなどの遠隔教育コミュニケーシ ョン支援システムが広く用いられるようになっている

(1) .それらは,

r

サービスを比較的安価で受けることが できるJ.

r

マルチメディアを活用して,個人の進度に 応じて学習を進めることができるJなどの長所が挙げ られる.一方で,学習意欲の持続が難しく,教師との コミュニケーションがとりにくいなど,必ずしも学習 の定着効果が高くないことが明らかになっている向.

本来,人と人が対面で行うコミュニケーションでは,

言葉だけでなくうなずきや身振り・手振りなどの身体 動作,視線・表情,呼吸・心拍変動などの言語によらな い非言語情報が相互に引き込みあうことで,円滑なコ ミュニケーションが実現されているω.とくに注視時 間や視線交差・視線はずしなどの視線情報が重要な役

割を果たしている仰.また,述隔教育システムに視線 情報を適用することで効果的なコミュニケーションが 行えることが報告されている.例えば谷田貝らは教授 者と学習者の一斉講義における遠隔教育は学習者と教 授者の視線が一致するかが重要であると示している的.

また,藤田らは対象を会話相手に限定し発話情報によ って制御する援似視線A Wを提示する遠隔共有仮想空 間内会話システムを開発し,擬似視線 A Wの提示は,

多人数音声会話において,より自然な印象につながる ことを示した附.

著者らも,講演者の視線情報を解析し,集団注視モ デルを提案した(7) このモデルは,講演者が講演を行 う際,聴講者である集団を注視する割合を中央 60%, 左側27%,右側13%としている.さらにこの集団注視 モデルを遠隔教育システムに適用することにで,聴講 しやすさや一体感を向上することを示した.一方,集

向 ︒

EA Copyright 2014 by  ITE 

(2)

団注視モデ.ノレにおける左右の注視割合を反対にし,中 央 60%,左側 13%,右側27%の割合にした場合,聴 講しやすさが低下し一体感が損なわれる結果となった これは現実の講演者の視線情報に左偏移特性があるこ とが要因であると考えられる

ω

なぜ講淡者は,右よりも左を長く注視して講演し,

聴講者はその方が一体感を感じるのか また,集団注 視モデノレは,講演者の視線の比率に関する実験結果を 基に提案されている. しかし, この比率の備りが,人 間の認知心理特性や脳機能特性(右脳左脳)によるも のなのか,身体的特性(右利きなど)によるのか,そ れともまったく別の要因によるものなのか,明らかに なっていない.

そこで木研究では,講演時だけでなく,様々な課題 を行っている聞における視線割合について明らかにす ることを目的とする.そして,視線特性を遠隔教育シ ステムに組み込む事で,学習意欲の持続や理解度地進 につなげる可能性について議論する.

2.課 題 実 行 中 の 視 線 割 合 計 測 実 験 2.1  実 験 シ ス テ ム

実験に使用したシステムの概略を図 lに示す.3台 の同一のデ ィスプレイ (IiyamaFLATRON L1942BF) を用意し,着席した実験参加者とディスプレイとの距 離関係が各辺 1.6mの正三角形になるよう設置した.

PC (CLEVO, W86CU)から出力された画像をディスプ レイ分配器 (ELECOMVSP‑A4)に入力する事で3台 のディスプレイに同ーかっ同期した映像を提示した.

Webカメラ (Logicoo1c920)で撮影した画像を PC (SUPER MICRO, SupeWorkstation7037 Ai)で取得 し,その画像上における視線データの座標を非接触型 の注視点計測装置 (TobiiTX300アイ トラッカー)を 用いて 60Hzでサンプリングし視線情報を取得した.

音声データは,マイク付きヘッドフォン (HSHP105V) を用いて 16bit11 kHzでサンプリングした.

実験システム

2 実験の様子

者をテープ.ルに配置された実験システムの前に着席さ せ,各課題実施前に眼球!W;作のキャリプレーションを 行った. 次に各課題をランダムに3分間行った.

以下に各課題の概要を述べる.

• ft巣題 1(講演):先行研究と同様に,講演会形式の集 団コ ミュニケーションを想定して,実験協力者が3台 のディスプレイに表示された聞き手役の3CGキャ ラクタに対して日常の出来事やサークル活動など,話 しやすい内容で3分間語りかけた.実験参加者には, 3  休のCGキャラクタに刻・して等しく諮りかけるように 指示した.

.  r

Jl!題2(長期記憶):脳機能における長期的な記憶の 保持に有意な右脳の役割(9)を考慮.して, 3分間日本の 都道府県や世界の国名をディスプレイ上の CGキャラ クタに語りかけた.実験参加者には, 3休の CGキャ ラクタに対して等しくー諮りかけるように指示した.

.  r

Jl!題3(暗算):脳機能における論理的思考に有意な 左脳の役割(10)を考慮して実験参加者には暗算で解答 させた(図3(a)  )3つのディスプレイに2秒間白い 画面を提示したあと 8秒間同一の計算式を提示した.

これを 18回繰り返し行い,計3分間実験を行った.計 測IJ開始のタイミングを同じ位置で計るために,白い画 面中は中央のディスプレイを注視させた.また,解答 中は3つのディスプレイを等しく見るように指示した.

・桜題4(色付き色名漢字):脳機能における言語処理 能力に有意な左脳の役割(11)を考慮し,提示した漢字の 名称を答えた.3つのデ.イスプレイに 2秒間白い画面 を提示した後,色を表す漢字をその漢字の名称とは異 なる色で3つのディスプレイに4秒間同時に提示し,

協力者はこの提示した ì~字の名称を字平えた. れを30 回繰り返し行い,計3分間実験を行った. 融組4,a 題 5も問題提示前の白い画面では中央注視であり, 3

つのディスプレイを等しく見ながら回答するよう指示 をした(図4)

‑14‑

• fJ!H垣5(色名漢字の文字色):言語処理能力に有意な 左脳と,イメージの認識に有意な右脳の両方を扱う為 に,課題4と同様の刺激を提示し,協力者は表示され ている色を答えた(図3(b) )3つのディスプレイに 2秒間白い岡而を提示したあと4秒間刺激を提示した.

これを30回繰り返し行い,計3分間実験を行った(図 4) 

9x 67

(a)課 題3に お け る 刺 激 例

{b)課 題4.5に お け る 刺 激 例

3 fJl!題34, 5における提示刺激例

(3)

24彩、 24

→ 

右側 自画面 膏 自画面 赤 中央 自画面 膏 自画面 赤 左側 自画面 膏 自画面 赤

4 課題45における刺激提示略図 (ここでの背は 背以外の色,赤は赤以外の色で拙かれている)

[%

! : 日 二

20  30 

; : : 干 1

一 一

Righl  Cenler 

*: p<O.OS 

Lefl  Rihl Cenler  (d)畝題4における視線割合

合:p<o.osl 

千 ご ご ; ニニ

[% 70 

2.4  注視視線情報の解析結果

5に,実験結果を示す.左側,右側,中央ととも モニターの内部の領域を見ていない時間, I瞬きなどに より注視点が計測できない時間,課題の聞に提示した 白い画面の時間を除いた時間を対象とし,全ての課題 において中央と左右の注視時防lの割合を示している. 一元配置分散分析の結果,各課題において中央は,左 右よりも長い時間注視していた.

図には17人の平均注視割合と標準偏差,及び一元配 置分散分析を行った結果を示している本来20人の実 験協力者であったが,実験の主旨を間違えて実験に参 加したl人とキャリプレーションの不適合のためデー タ欠損が多い2人を除いた為,計 17人(男性15人, 女性2人)となっている.

課題 lでは,分散分析の結果,右側注視に比べ左側 注視の比率が有意に大きかった.先行研究の実験結果 と比較すると比率差は減少したが,先行研究では頭部 角度情報を基に視線割合を算出していたため,単純に 比較はできない.木実験において,左右の聴講者領J或 に対する注視行動を正確に測定することによっても,

講演者の注視方向において左俊イ立であることが改めて 確認された.

一方,課題5では,分散分析の結果,注視割合がな よりも右の方が有意に大きいという結果が得られた. この時,線題1と比絞して,左の割合は変化していな いが,中央の割合が減少し,右の割合が地加している 結果となった. このように,桜題によって注視時間の 左右差は変化することが示された.

また, Z;:i題23のような記憶の再生や計算において は,視線の偏りは生じない事が示された.

日*題4ではな右の視線審1)合に有意差は認められなかっ たが,平均値は左側より右側が多くなっていた

Len 

(c)謀題3における視線割合

Righl  Cenler  (c)凱題5における視線剖介 図5各謀題に刻する視線割合

τ

Left  60

一士:p<O.05 

*:p<O.OI

* *  一 : ﹁

l l

%

0 0 0 0 0 0 0

r

7 6 5

43

2 l f

! l i l

:  

2.4  考察

課題lのような講演課題においては,右側が減少し,

課題5のような刈象を理解する課題においては,右側 が地加するということがわかった.この結果は,先行 研究による集団注視モデノレの評価実験結果と見比べて みると大変興味深い 先行研究の実験において集団注 視モデルは「誹前者からの視線を感じるJや「一体感J の項目において高い評価を得ているが,左右の比率を

E

‑ ‑ A   Left  Righl  Cenle

(a)課 題 lにおける視線割合

(4)

逆転すると,それらの評価が有意に低下することが示 されている(7) 一方,課題 lは実験協力者が講演者と してディスプレイ(聴講者)に左{扇移で視線を送って いることを表し,議~題5 は実験協力者がデ.イスプレイ から発せられる情報を理解するときに右偏移で視線を 送っていることを表す.すなわち,課題1と課題5が 集団注視モデル評価実験における講演者と聴講者の立 場に対応すると考えると,講演者(情報の発信者)に よる左偏移の視線割合と,聴講者(情報の受信者)に よる右偏移の視線割合によって,講演者と聴稿者の聞 に注視方向の一致が頻繁に起こっていることが予想さ れる(図 6). この注視方向の一致が,

r

講演者からの 視線を感じるJとともに,

r

一体感の向上」への関連性 が示唆されている.

近年,話者のジェスチャなどの視覚情報が,聞き手 の脳波を引き込み,話者の音声のタイミングを予測可 能にしているという報告がある(12)木研究で注目して いる視線と,講演者と聴講者による注視点の一致が,

脳波の引き込みを引き起こし, J隠 ~11~者の理解のしやす

さにつながる可能性がある.そして,遠隔講義システ ムにおいて,聴講者に与えられた課題内容とその視線 特性にあわせた視覚情報提示が,学習意欲の持続や学 習効果の向上に関与できるかもしれない.

例えば課題3の計算式のような論理的思考は PC上 の真ん中に配置,談l題5のような言語処理かっイメー ジ認識を要する諜題はPC上の右側に配置,また,謀 題 lのような講演者実験で得た視線情報を述隔教育シ ステム上のアバターやキャラクタに取り入れることで 無意識的な認知誘導が行えると考えられる(図7). 

今回課題依存性だけでなく脳機能についても注目し たが脳機能が視線情報にどのような影響を与えるか明 らかになっていない.追実験として脳波の時間的な変 化を測定しながら凱題に取り組む必要があると考aえら れ る

シンクロ

│ 聴 講 者 │ 

6 講演者とi聴講者の視線による一休感の 創立イメージ

3+8 

図7 教室レイアウト

3.おわりに

木研究では, 5積類の謀題を実行中における実験参

‑16‑

加者の視線方向を解析する事で, f,*題内容によって実 験参加者の左,中央,右への視線割合がどのように異 なるかを明らかにした.まず,講演時には,右側より も左側を注視する時聞が有意に長かった これは,先 行研究と同様の結果であった.一方で,色名漢字の文 字色を答える課題では,左側よりも右側を注視する時 間が有意に長かった.長期記憶を再生する課題,計算 課題,色付き色名漢字の漢字名称を回答する諜題に関 しては,左右の比率に有意差はなかったが,課題実行 中も時間的に視線比率が変動している可能性があった. さらには,これらの視線特性を遠隔教育システムに組 み込む事で,学習意欲の持続や理解度地進につなげる 可能性について議論した.

謝 辞

集団注視モデルによる実験データ,実験で使用したソ フトウェアをご提供くださいました岡山県立大学の渡 辺富夫先生,富山大学の神代充先生に深くお礼申しあ げます.

参考文献・引用文献

(1)島 田 腿 聖 , 高 橋 健 一 , 上 回 佑 彩 :"e1eamingシ ステムにおける学習意欲の向上についての研究'¥電気 情報通信学会技術研究報告.ET,教育工学 109, 163,  pp1318,(Ju. l2009) 

(2)和国公久: 失敗から学ぶe‑ラーニング'¥オーム社,

東京 (2004)

(3)藤井美保子: コミュニケーションにおける身振り の役割:発話と身振りの発達的検討",教育心理学研究,

47,  1 pp8796, (ルlar.1999) 

(4)磯友郎子,木村昌紀,桜木亜季子,大坊郁夫: 発 話中のうなずきが印象形成に及ぼす影響 :3者開会話 場面における非言語行動の果たす役筈11",社団法人電 子情報通信学会, 103, 140, pp3136(Oct.  2003)  (5)谷田貝雅典,妓井滋和: 視線一致型及び従来型テ

レビ会議システムを利用した遠隔授業と対面授業の教 育効果測定"日木教育工学会論文誌,30, 2, pp6978(Sep.  2006) 

(6)宮島俊光,下地崇,藤田欣也: 視線と存在の擬似 アウェアネス機能を有する共有仮想空間コミュニケー ションシステム",白木ノくーチャリティ学会論文誌,101, pp.  71‑80φ1ar.  2005) 

(7)瀬島古和,渡辺富夫,神代充,長篤志 :講演者キ ャラクタに眼球動作モデノレを付与した音声駆動型複数 身体引き込みシステムの開発ぺ H木機械学会論文集,

799, 79, pp827836(Mar.  2013) 

(8)Y. Sejill1a, T.、iVatanabeM. lindai, A.  Osa:Eyeball  Movell1ent Model for Lecturer Charactcr in Speechdrive Ell1bodicd Group Entrainll1ent Systell1",  Proc. of IEEE  IntemationaSymposiull1 on Multimedia, pp506507(Des.  2013) 

(9)松柴育雌: 長期記憶過程の統計・自己相似な時系列 の理論と方法f,オ1・立出版,東京(2007)

(10)宮本哲也: 算数パズノレトレーニングあなたの論理 的思考に廓きをかける",東洋経済新報社,東京(2005) (11 )関口宏文,阿部勲: 漢字認知処理における大脳半 球機能差について'¥教育心理学研究 403, pp 315322(Sp.1992

12)水原定年暁,井上卓, f空間賞史,組内学: ミラーニ ューロンシステムにより促進される音声知党" F‑I木認 知心理学会大会発表論文集,10, p.  12(Jun2012) 

Referensi

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