(524亙)
欝欝欝欝縫灘辮垂垂華縫繕鐡鍵欝舞繕
論 文
縷欝総糞垂辮嚢辮垂華辮雛舞灘舞舞灘
地域福祉と権利擁護(董)
新 村 繁 文
羅 次 はじめに
i.問題の所在
亙.i.いわゆる「契約型」轟羅の繭鍵と現実 茎.2.矛懸を騒遷するための方策
2.自己決定と保護(パターナ1タズム)
2.i.白露の原理
2.2.保護(パターナ瞬ズム)の必要性 2.3.パターナ菅タズムと霧己決定
3.成葬後見調度と地域福縫権利擁護事業 3.茎.露鋳痩の機要
3.至.i.成年後見1纏蔓
3.i.2.地域縮縫権利擁護事業
3.2、雨落難度における嚢己決定の尊重と保護i(ノぐターナ 号ズム)
3.2.i.圭毯域縮縫権承1擁護事業における霧己決定と保 護
はじめに
いま,社会編祉の糧界は,「蟷鮭サービスユという 商品を秘耀者が事業者からゼ契約」により購入すると いう形態を基本として成立している。福鮭サーどス耕 馬者の権利性の保障,(サーどス〉選択権の保障,露 己決定権の保障といった,利舞渚にとってはなはだ耳 当たりのよい言葉に先導された,教育改革など勉の分 野における諸「改革擁の大波に乗せられた形の「社会 福祉基礎購造改革まが.福祉の世界を,多種多様な業 界から参入したサービス提供事業者間の泊宙競争」
を藩提とする「資本の論理韮の貫徹する「獲麟南場」
へと一気に政変した。
元来,「社会福祉]は,冷厳な資本の論理によりは じき飛ばされ振り落とされた,資本主義的矛薦の反映
としての社会的弱者に射して,資本主義体凝を基盤と する政府がその正統性を握保するために,「資本の論 蓬」を部分的に緩穣・修整する鱗度のはずであった。
そうした櫨祉の轡界にr資本の論理」を貫徹させ,そ れを斎場経済のもとに置こうというのがヂ社会福緩基 礎構造改革藩なのであるから,それは,はじめから講 理矛盾を内包する企てであったといえよう。「措置」
から新契約」への転換も,まさにそうした論理矛盾の 典型的な表現形態のひとつだということができるので
ある。
現代型握会編祉のキーワードとして盛んに喧伝され る「自己決定(権)の尊重ま彰ノーマライゼーシ葺擁 などといった言葉も,うがったみかたをすれば,判懸 能力弱者に対して穏当なバックアップもせずにそれを 檸しっけ,無理やり巨1己決定強者と端等の立場に押し 上げ,そうした強者達が駿還するゼ普通の社会まに有 無を言わさず引っ張り申そうとする呪文であるかのよ うにすら思われるのである。社会福羅基礎構造改革は,
「ボランティア達を育成し,「共助まや「コミュニティ・
ケア」を盛んに推奨して,地域におけるヂ福羅文{雛 の麟造を高らかにうたいあげる。しかし,その影で,
判籔能力弱者・自己決定弱者は懸命に地域のなかで生 きている。そして,そうした人たちの残された自己決 定能力をできる限り尊重し,必要とされる支援(保護)
を遜不建1なく提供しようとして地域のな力玉で地道な活 動をしている支援者や支援システムが存在する。本来,
ゼ地域福祉窪というものはそうした活動のなかにある ものではなかったか。そこでは,いかなる原理に基づ き,いかなるシステムが,いかなる機能を現実に果た そうとしているのだろうか。本穂は.こうした観点か
ら,総合的な地域福祉権承1擁護システムにおける自己 決定と保護の関係を考えてみようとするものである。
(藝2纏2) 擁鶴大学地域麟造 第欝巻 第2署 2§総.2
董.問題の所在
業.肇.いわゆるギ契約型3福禄の前握と現実
「支援費繊度 あなたの意志,あなたの選択3。こ れは,瞬麟毒のホームページーしにある支援費鰹度を簡 潔に紹介したページの見毒しである嶺。ヂ支援費鱗痩藩 が,薦被サーどス利羅者(身体的ないし知的なハンディ キャップを負った人〉の自己決定やサービス選択を前 提としていることを的確に表現している見出しである。
ところで,そこでいう「あなた謡というのは,いっ たい誰のことなのだろうか。裾継サービス牽嬲者本人,
つまり身体的ないし知的なハンディキ勘ップを負った 人自身のことなのか,それとも家族等保護者も含めて のことなのか。このページを作成した鰯麟毒の担当者 は,おそらくは福握サービス利羅者本人を念頭にこう
したキャッチコピーを考えたのであろう。そしてまた,
鰹度一上,そのことはまったく正しい認識であるといえ
よう。
ヂ支援費翻度」は,身体的ないし知的なハンディキ ャップを負った人の櫨鮭サービス利欝に関して,従前 の紅措置舗度達にかわって鱒蟹年4耀から新たに導入 されたものであ鯵.サービス利矯者とサービス提供事 業者とのあいだのヂ契約」を蔚提とする舗度である。
それは,ヂ障害者の自己決定を尊重し,科講者本位の サービスの提供を基本として,事業者との端等な関係 に基づき,陸害者自らがサービスを選択し,契約によ リサービスを利用する佳績み」として構想されたもの である121。したがって,そこでは福祉サービス軍嬲者 本人とサービス提供事業者とが,「契約雌の簿等な薦 当事者としての立場に立つことが予定されているわけ である。だから,先の燐綺毒のホームページにみられ る「あなた」というのは,福祉サービス利辮者本人を 想定したものであることにまちがいはない。
しかし,そうした想定は福緩サービス雇講者の実態 に難したものといえるだろうか。とむわけ知的なハン ディキャップを負った人が紅契約諜当事者とされた場 合,その判籔能力という点で,かれは,構手方たるサー
ビス提供事業者に射して,まさに重大なハンディキャッ プを負わざるを得ない。もともと「契約達というのは,
「繋等な立場」に立つ当事者賜で皺む交わされるもの である。ところが,知的なハンディキャップを負う人 の場合,甥断能力が欠けていたり,それが十分でない 人がほとんどなのであるから,櫨祉サービス提供を生 業とし,とりわけそれを資本の論理の貫徹した企業マ
インドで経営している事業者とくらべ,契約締結に必 要な戦藪能力や精報量という点で,はじめから比較に ならないほど不利な立場に立たされること1こなる。そ こでは,当事者対等の状溌などはじめから存在しえな いのである。そして,こうした関係は,溝様に「契約涯 を蔚提とするにもかかわらず,「痴呆鷹牲高齢者がす くなからぬ割合を占める介護保険麟痩の琴彗購者につい ても当てはまることが多いであろう。
周知の遜り,介護保験覇度も支援費綱渡も,社会描 蟹基礎構造改革の一一一覆として新たに導入された麟蟹サー
どス利用綱渡である。そして,その最大の特徴は,
r捲羅鱗度」を廃した「契約達に基づく科絹譲渡への 転換という点1こあり.そのもっとも基本的な前提は.
福祉サーどス科編者とその提僕事業者とが婦警な立場 で擁祉サービス科欝契約を締結するという点にあっ た畿。だからこそ,利講者の自裁決定権・サービス選 択権が保障されるというのである。ところが,福祉サー
どス利講者の実態は,当人の自己決定に基づいて,対 等な立場で福羅サービス提供事業者と渡り合い,自己
にもっとも有利な形で利灘契約を締結する,などとい うことを可能にするような斌態とはほど遠いというこ となのである。そもそも,社会編羅基礎構造改革がう たい文句にしている,利購者の「自己決定権雌ザサー ビス選択権」ヂ権利牲の保障」などといった機念や
「契約]それ自体が,サーどス黍獺者が知的ないし精 神的なハンディキャップを負った人や紅痴呆]樵高齢 者等の場合には,実態にそぐわない,よ鯵厳しい言い 方をすれば,論理矛盾を麹えた機念だということにな
りそうである。とすれば,社会糠祉基礎構造改革は,
もともとあむ得ないことを無理やり実現させようとす るものだということにもなりかねない。
董.2.矛盾を興遷するための方策
こうした矛濤は,基礎構造改革やその具体化である 介護保験翻度・支援費翻度等の麟度設計に当たって,
はじめから「織り込み済み建のことのはずであった。
そして,この矛盾を解消するために考案されたのが,
地域編糧権利擁護事業であり,(新)成年後見翻度の はずである。
それでは,これら爾翻1変は,いったいどのようにし てその「論理矛鷹」を解消させようとしているのだろ
うか。
爾鰯度とも,本人の§己決定を尊重しっっ,その判 懸能力の不十分な部分を勉人が支える(保護)という 構造を基本としている。つまり,いずれにおいても,
一獲一
地域擁羅と権科擁護縣
(52蓬3〉利矯者本人の嚢己決定の尊重を基本としっっ,しかし,
その残存自己決定能力(判断能力)の程度に応じて保 護の範囲や度合いを調整するという翻度設計になって いる。そして,類型化されたそれぞれのレベルのなか でも,さらに,利灘者の希望ないし状況に感じて,懸 麗のニーズに合わせた援勤内容を纏めるようになって いる。そうすることで.まさに,朝霧者憑人懸人の多 様な事椿に適合した影で,その残存自己決定能力を可 能なかぎり尊重しっっ,しかし.それだけでは本人の 不利益になることが懸念される場合には,絶入の手に よる適窮な保護(権談・アドバイス・判籔・決定)が 簾えられることになるのである。すなわち,そこでは,
肖己決定と保護(パターナ鯵ズム)を状溌に応じて使 転廓ナることによって,利羅者本人の欝己決定の尊重
。㌃う理念と,十分ではない自己決定能力という現実 との矛薦を解消しようとしているといえよう。
いうまでもなく,こうしたことの繭提として,「嚢 己決定」とは文字通り利矯者本人の決定をいい,本人 以外の,家族や後見人等の決定は「地者決定涯だとい うことが措定される。しかし,この点に関して.当褥
(あるいは,最近に至るまで),行政当局は明らかに誤っ た方法をとってきた。
介護保険翻度や支援費翻度の導入に当たって,と滲 わけ「痴呆達姓高齢者や知的な面でハンディキャップ を負っている人に纏わっている福祉の現場では.その 人たちが「契約の当事者韮にならなければならないこ とに関して.当然のことながら大きな不安や疑問が渦 巻いていた韓。ひとつには,措置麟度時代に施設入所
していた利欝者が新鱗度に変わったのちにおいても,
引き続きその施設に入所し続ける場合,施設入所利欝 契約はいったいどうなるのかということが,またひと つには,そうした状溌にある人たちが新鋼度を新たに 秘露しょうとする場合,その人たちを,実際上,利屠 契約の対等な一・■ 方当事者として乾置づけることができ
るのかということが問題であった。こうした疑簡ない し賜いかけは,現場サイドから厚生省(当時)にも数 多く寄せられておむ,また,あらかじめ想定され簿た
ことでもあるため,厚生省(当蒔〉も,通難や会議資 料の形で,そうした場合の対応の仕方・考え方につい て,何度か囲答を与えている151。
たとえば,諾置から契約への移行についての饗&A のなかで厚生省(当時)は,繭示第一の疑問に射して,
「判籔能力が不十分な者を含め,覆措置入所者につい ては,改正蔚の老人幅縫法に基づく入所の捲護は,介 護保険法の施行蓑1において当然に効力を失い,法施行
をもって法律上当然に入藪に係る契約関係に移行する ことから,改めて契約を締結する必要はない謎と回 答し,さらにゼ施行8以降,契約書を取り交わす場合 には,懸措置入勝者本人が契約を締結するほか,判懸 能力が不十分な者の家族等が代理することも薄能。
(成年後見鱗度を活駕し,後見人,保佐人,補助人等 を代理人として契約書を取り交わすことも考えられ る。擁と続けている纈。
しかし,これはヂ契約」というものの盤質上,理解 しがたい回答である。まず,ゼ判薮能力が不十分な者盛 についても「契約関係藩への自動的な移行を認、めてい るが,ヂ契約3の意殊もその内容も理解できない者を 一方当事者としてヂ契約関係」を想定することは,
「契約」というものが爾当事者の合意により成立する ものである以上,およそ不可能なことのはずである。
また,そうした者について「家族の代理による契約」
を薄能としていることも,きわめてミス讐一ディング な回答であるといわざるを得ない。家族であれば自動 的に本人の代理人たりうると言わんばかりの回答であ り,現に福祉の現場がそのように誤解をし,そうした 運驚を多絹することになって,無権代理が横行するこ
とになったのである澹。カッコ書きで付言されている ように.(手続的には手間ひまはかかるが)成年後見 凝痩を活賭することこそが唯一正1しい道であった。当 褥それが十分に機能しえないというのであれば,むし ろ措置を継続するのが法的に正しい方策であり,そう することで成年後見綱渡活絹への圧力がむしろいっそ
う強まることになつ素一あろう麟。
また,厚労省は,ソ 誌彗度の運爾に聞する社会・
援護局障害保健福雛部の支援費麟度担当課長会議資料 のなかで,成年後見麟度の十分な活絹・普及が轡られ るようになるまでの当面の繋癒として「刺網者本人の 意思を踏まえることを藩提に,本人が儒頼する者が本 人に代わって契約を行うことも,サービスの円滑な利 矯を確保するためにやむを得ない場合があるものと考 えている。3としている1§1。そして,そこにいうr本 人が儒頼する者3の範囲についての質問1こ端して,
ゼ本人の意患に従って行動することが期待できる人を 指しており,必ずしも家族や醸縁者に限定されるもの
ではない。3と回答し灘,さらに,揺祇事務所職員,
施設・病院職員が含まれると解してよいのか,という 問い合わせに嬉しては,ゼお見込みのとお善であるが,
本人が利零しようとする施設の職員については,当該 本人が締結する契約の櫨手方であることから,本人に 代わって契約を行うことは望ましくない。」として.
(52遵4〉 懲鶴大学地域麟造 第欝巻 第2号 鴻蕊.2
利益相反についてそれを回避すべきであることのみを 指摘するにとどめている縫。
しかし,いかに「本人の恋患を踏まえ]彰本人の意 思に縫って行動することが鱗待できる人まであるにせ よ,本人との間に代理人委任契約もなしに,夢本人に 代わって契約を行う」こと(すなわち,無権代理)を 厚労省当局が推奨することは,新成年後見麟度が発足 してまもなく,ニーズ(の掘鞍起こしも含めて)に婦 応ずる体凝が充分に整っていない状滉にあることを差
し引いたとしても,法的観点からして容認しがたい難 癖であるといわざるを得ない。社会福羅基礎講造改革 が,本人の自己決定の尊重ということをとりわけ強調 し,勉面,新成年後見舗度が,成年後見人等による不 適正な後見等業務に対するチェックシステムとして後 見等監督人を付すことにしていることをみても,当轟 が地人による契約を安易に正面から認めてしまう対癒 は,幾判を免れないであろう。そこには,法的な基本 的なルールを多少ないがしろにしても,なにがなんで も契約という形式を整えようする当馬の姿勢が露呈し ているとみることもできよう罐。一方で.基礎構造改 革の貫徹にまい進し,その過程において盛んに紅白邑 決定ま「選択権保障雄を強調し,それがあたかも金科 玉条であるかのように薩無しながら,縫方で,編雛現 場の意識やマンパワーが追いついてこないとの予想が 実証されっっあるのをみるや,「第三者のためにする 契約3やヂ家族・保護者が(無権)代理人としてする 契約諜などを許容する通知・回答を繰り返すことによ り,いうところのゼ自己決定」ザ選択権保障」が実態 の伴わない単なるキャッチフレーズであったことを,
当局が自ら証明しっっあるというのが現実である。当 局の意纒は,とにかくゼ基礎構造改革」・「契約型福祉」
を導入するという点にあり,けっして実質的な「露£
決定」やヂ選択権3の保障にあったわけではないといっ てよかろう鰭。
こうして,ヂ契約型福祉雄への移行にともない,契 約の一方当事者である福櫨サービス利欝者本人の鞍懸 能力が不十分な場合にそれを補完する方策としては,
成年後見綱渡と地域檬搬権利擁護事業を両輪とする全 体としての権利擁護システムを,露己決定の尊重と保 護(パターナ鯵ズム)を本人の残存自己決定能力の程 度・態様に感じて纒辮具体的に適正なしかたで使い分 けるというかたちで運濁していくのが,基礎構造改革 以降緩み立てられっっある福擁サービス科溝翻度のあ
るべき姿だといってよかろう鯵。
それでは.肖己決定(の尊重)と保護(パターナ婆
ズム)の縫係はどのように理解されるべきだろうか。
次項1こおいては,この点について,」.S.ミルの「白 歯論」によりっっ必要な鰻度で論点を整理しておこう。
2.自己決定と保護(パターナ鯵ズム)
周知の通り,ミルはその妻との議論を重ねながら,
ゼ自由」について一編のモノグラフィーを著している。
そこでのミルの撲1心は,「意思の尚歯達にあるのでは なく,もっぱら「市民的ないし栓会的白磁」の重要性 とその霞鼻を説く.ことに向けられている。また,瞬示 的にパターナ移ズムに書及してはいない。しかし,ミ ルが自由の霞界を論じる1祭に轡1示するいくっかの事{残 は,すくなくともノマターナ婆スティックな観点力}ら穣 麗づけることができるから,ここではパターナ1タズム を理解する手がかりとして利爾させてもらうことにす
る醗。
2.垂.露密の療選
われわれは,当分なりの緬値観にもとづき,その時々 の目的・目標を設定し,その実現を目指して生活設計 をしている。そして,絶え闘なく到来する多量・多様 な情報を取捨選択しっっ,檸えられた選択肢のうちか らそうした目的を達成するのにもつとも適していると 考えられる方面を選択し,みずから描いた生活設計を 実現するべく自分の行動を鱗御しているのである。そ の鰹,われわれは.「見る観察力,予離する推理力と 判薮力,決定に必要な資料を集める活動力,決定する 識幾力を使わなければならず,いったん決定をくだし たら,霧己の熟考した決定を守る確轟とした意志と自 舗心を養わなければならない。そして,彼はこれらの 能力を,自己の行為のうち,みずからの霧藪と感椿に もとづいて決定する部分の大きさに比擁して必要とし,
また行使するのである。」㈱。霞由とは,このように ド自己の生活を甕己の利益のために自己の選んだ佳方 で越理」すること鯵,換言すれば縮分流のや鯵方で,
懸鰹を選択し,それに基づいて生活設計をし,それを 実現することにある。」といえよう鎌。
こうした意味において,蠧毒とは,まさに「脅己決 定」であるといってよい。そして,こうした意殊での ゼ自由藩は,憲法慧条により基本的人権として包括的 に保障されているものと解することができる。また,
こうした自己決定としての自由は.人聞であればこそ 本姓的に備わっている属性だということができる麟。
そして,そうした白磁があればこそ,人間は鰹性的な
一§一
地域蘇櫨と権鵜擁護韓
(詑蓬5〉存在たりうるのであり,かけがえのない存在としての その尊厳牲が基礎づけられるのである。このように考 えてみると,「奏由」ザ自己決定雌というのは,人間が 人間であるためのもっとも基本的な簸髄だということ ができよう㈱。
ところで,このように大閤にとってもっとも重要で あるともいえる自由・自己決定ではあるが,しかし,
無麟鰻にそれが認められるわけのものでないことはい うまでもない。いくらr澹由」だからといって,正当 な理由もないのに地入の窪由や権利を侵害していいわ けはない。こうした,白癡毒こ内1産する麟約1蒙理毒こ関し て,ミルもつぎのように説いている。ゼ正当な理密な
しに飽人に害を与えるような行為は,どんな種類のも のであれ,これに反対する感精によって,また必要な
らば人々の積極的干渉によって擁翻されてよいし,ま たよ鯵重大ないくつかの場合には擁麟されることが絶 麟に必要である。綴入の濃密は,ここまでは麟鰻され な1ナればならない。]懸。
人聞の本性的な羅牲としての紅白密」(自己決定)
も,無限定のものではなく,勉人の肖嶽・権利を侵害 する白磁はない。正当な理由なしに飽人の携由・権利 を侵害した場合には.麟罰を含む社会的なサンクショ
ンを感受しなければならないのである鐡。これが,ミ ルのいわゆる臼蔓害原鍵」の考え方である。
したがって,換言すれば,そうした場合に当たらな いかぎ鯵(すなわち,正灘な理議もなしに絶入の白露・
権利を侵害するとはいえない場合1こは),各人の白磁 は絶対的華こ尊重・保1蒙されねばならないのである。
ところが,そうした意瞭でのに聾麺(自己決定)
を行使しうるの韓.成隼に達している庫入だけだとさ れる。人の幸篠についてもっとも漢1心を持っているの は.いうまでもなくその人本人であむ,それを餐1るもっ とも優れた手段を持ち合わせてもいるからである窃 ヂ 人であれ多数であれだれも,戚奪に達している縫 の大熊紅欝して,被が1喬1己の生活を野・1己勇秘益硲ため に自己の選んだ珪方で越窪してはならない,という資 賂はない.後影1身の幸織にもっとも癩害関心をもつの は稜である。強い綴人的愛着のある場合をのぞけば,
飽のいかなる大藩がそれにもちうる離心も.鞍ヂ≡1身の ものとくらべれば鍛るにたらない。帚目自己の感情 と環境については,もっとも普通の男女でも,簸のど んな人がもちうるものよむも毒まかり知れないほどすぐ れたそれを知る手段をもっている。盛欝。だから.(成 年に達している人なら)だれでも,自分に関する事極 についてはピ,1分嚢身が最終決定権者なのである。飽人
は,破に薄して,彼の判薮の働けになるような配慮や アドバイスをなしうるにとどまる難。
しかし,ここで注意すべきは,ミルが,自分自身に 関わる事構に臠する最終決定権者としているのは賊 年に達している達本人§身だとしている点である。ミ
ルは,成人を念頭において.自分自身の幸福について もっとも関心を持ち,それに関する精報を入手しうる ものとしているのである。だから,成人については,
正i当な理密なしに地太の自由・権利を侵害しないかぎ 警,その嚢密・自£決定は絶麟的に保瞳されねばなら ないとするのである。本人の露己決定毒こ任せたときに 生じうる間違い(不利益)のほうが.勉人が強翻した 場合に生じうる害悪よ鯵もましだというわけである懸。
そうであるとすれば,成奪に達していない人(つま り,子ども)の場合はどうなるのか。成人と比べ,類 型的書こ肇纏蓄能力峯こ不十分な面があるから,成人と購じ
ような§由・自己決定が認められるわけはない。もし,
そのような皺む擾いをすれば,著しい不利益を被る可 能性が類i型的毒こ認められるということ毒こなる。 したがっ
て,そこでは,本人の§由・自己決定を押さえても,
一一閧フ保護を与えることが適切だということになろう。
属嫌なことは.成年に達している人についてもいえ る場合があろう。知的な面でハンディキャップを負っ ている人やいわゆる痴呆性高齢者といわれる人のなか には,ミルが想定しているような程度にまでその判懸 縫方が備わってはいないと考えられる人蔘少なからず 存在する。また,精神的な面でハンディキャップを負っ ている人のなかには,自らの行為によ鞍嚢分自身に危 害を擁えてしまう入もいる。こうした場合には,たと え本人が年齢的1こ縁戚隼に達していたとしても適切 な鐸護が燃えられなければならないだろう自
このようにみてくると,ミルが絶麟的娃羅控認め るのは,成年に達しておむ,かつ成人としての判籔能 力を備えていると考えられる人が,その人糞身にのみ 灘撫する事構について嚢己決定する場合であって,そ の行為により地入の目串・権利が侵害されない場合に 鰻られるということがわかる。反韓に,そうでない人 の場合1こはなんらかの保護が癩えられるべきことを,
「誉1総論達者ミルも肯定しているのである。ここに,
(鱗示的ではないが)ミルにおけるパターナ蓼ズムヘ のコミットメントをみることができよう㈱。
そこで,つぎにミルにおける霧呆護涯(パターナ弩 ズム)への書及とその論理を,簡単にみておこう。
(5246〉 藩島大学地域鱗造 第愚巻 第2号 2瞬5.2
2.2、保護(パターナ蓼ズム)の必要性
さて,ミルは,本人の自由を擁饑しても,その保護 のために積極的1こ干渉・介入すべき場合があることを,
擁護している。先革こみたよう1こ, ミノシの白磁の原理毒こ よれば,絶端的な自由が認、められるのは,成年に達し ておむ,かつ成人としての鞍懸能力を備えていると考 えられる人が.その人病身にのみ関係する事梼につい て自己決定する場合であって,その行為により勉人の 肖串・権零1が侵害されない場合毒こ1鰻定される。したがっ て,先に若干触れたように,成年に達していない人や,
達していたとしても,ミルの想定する成人としてカウ ントできないような状溌にある人などについては,当 然のごとく保護のための干渉・介入が要請されること
になる。すなわち,子どもの場合がそれに当たること はもちろん,成人でも,その半纏珪能力が欠落または不 十分である場合や適切な朝駈をするための基礎となる 構報に不足があるため本人の望まない結果が生じる可 能性が高い場合,さら毒こは,不可逆的婁こ自己の白露を 放棄しようとするような場合には,積極的な介入を肯 定するのである。
ところで,本稿では,これまでパターナ輩ナズムとい う矯語を,ヂ繰護」とほぼ同義として籔ってきた。し かし,ここではそれを,とりあえず,もっぱら本人の 利益(社会福福の場面を念頭に置けば,「保護」とい うことになろう)のために,本人のその時の意向を無 枕しまたはそれに反しても,あえて本人の§密を侵害
して一定の干渉・介入を行うこととしておこう繍。た だ,本稿が考察の対象としている社会篠縫の領域では,
パターナ瞬スティックな行為は,まさに支援を必要と している人に対する保護として行われることになるの が遜鱗であろうから,それを保護のひとつの態様とし て捉えておく。
さて,ミルが,本人の保護のために,本人の(その 時の)自由を無観してもよいとしている場合のひとつ は,子どもの(と鯵わけ,教育の)場合である。絶対 的な白露が認められうるのは成年に達した人だけであ るから,子どもの場合はそれに該当せず,その白露は 翫当な理宙があれば麟鰻されてもよいことになる。
ミルはいう。「私は,一・あたかも鮭会は.その 愚かな成員を,合理的行為をなしうるふつうの標準に まで引き上げる手段を擁ももたず,ただ彼らが侮か不 合理なことをするまで待って,そののちに法的または 道徳的萎ここれを罰するよ乾)ほかないとでもいうかのよ
うに論ずることには.賛成できない。… 社会は,
彼らの幼年時代と未成駕期の全部を支配していたので
あり,その間に,彼らを毯の中において合理的行為を なしうるものとすることができるかどうかをためすこ とができたのである。現存の縫代は,きたるべき嚢代 の調練とすべての環境とを,意のままにすることがで きるのである。・一現存の世代は,きたるべき世代 を,全体的に§分たちと講じくらい善良ないし露分た ちよむも幾分か善良にすることは,まったく十分にで きるのである。もし社会が,そのかなりの成員を,遠 い先を患いめぐらす動機についての,合理的考察によっ て動かされえ灘ような,まったくの子供に成長させる とすれば,社会が、この結果について責めるべきものは,
自己嚢身である。達㈱。
ミルによれば,社会には,未成年者を.「合理的行 為をなしうるふつうの標準にまで引き上げる]責任が
あるのであ鯵,醗存の糧代]はそれを十分になしう るのである。この場合,「合理的行為をなしうるふつ うの標準3とは,「現存の世代」とr講じくらい善良 ないし嚢分たちよ鯵も幾分か善湊」な水準を意殊して いるのであるから,まさに,自由を享受しうる(換言 すれば,自己決定能力を有する)r成年に達した人達 が基準とされているものといってよい。つまり,ミル
は,子ども(未成奪者)の場合は,ヂ教育まを施すこ とによむ,「合理的行為をなしうるふつうの標準涯(自
£決定能力を備えた成奪)まで引き上げられる必要が あるのであ鯵,その聞は,本人の利益(ギ現存の世代 と購等以.ヒの善良さ3を備えさせること)のために当 面ヂ自由3が掻なわれてもいたしかたない,まさにそ れがr教育」の本質だと考えているのである欝。
しかし,このように,本人の利益のために,その時 の本人の影自由」を無椀ないし否定してもよいとミル が考えるのは,ひとり子どもの場合に鰻られない。ミ ルは,「たとえ悪行の影響を受けるのが不徳な,ある いは愚痴のないその当人にかぎられうるとしても,社 会は,露巳を導く資格の明らかにない人々を,その好 き勝手に放任すべきなのだろうか。もし子供や未成年 者の場合に,破らが自分自身から保護されなければな らぬことが明らかであるとすれば,彼らと講じように 自翻能力のない成年者に帰しても.社会は購むように 保護を与える義務があるのではないだろうか。」とし ており欝,年齢的に成年に達していたとしても,「合 理的行為をなしうるふつうの標準」にまで至っていな い人に耕しては,それをr保護」すべき社会的責任が あるとするのである。ミルは影自翻能力のない成年者建
としているだけだが,ここに,知的ないし精神的なハ ンディキャップを負うことにより,覇駈能力が不十分
一8一
地蟻橿擁と権秘擁護鱗
または欠落した者が含まれうることに購違いはないだ ろう。そのことは.ミルが,危験に曝される単なる薄 能牲があるだけにとどまる人については,その人の危 険な行為を強靭的に止めさせることはできないが,た だその人が,子どもか,「精神錯乱者』か,「愚考能力 を十分に行使しえないほどの興奮状態や歓心状態にい
る」人である場合には,強麟的に止めさせることがで きる旨述べていることからも明らかである懸。
このほか,本人保護のためにその自由を捧麟するこ ともありうるとされる場合として,確実に危験だとさ れている橋をそれと知らずに渡ろうとする人に難して・
そうした事椿があることを告げる畷のない場合,およ び,飯隷契約を結ぼうとするような自己の自由をみず から放棄しようとしている人に録して,その行為を止 めさぜる場合が縫示されている鑓。ミルによれば・い ずれも本人の白露を究極的に確保しようとする意麟に 基づく強翻である。たしかに,そのときどきの綿密ま を侵害するようにはみえるものの,繭者の場合は,本 人に危険に遭遇しようという意思はありえないのだか ら,むしろなんら自嶽を侵害したことにはならず,ま た,後者の場合には.隙密でなくなる自由をもつべ きだ」ということまで「自由の原理」が要求すること はありえないから,そうした「潅懸」を無規すること はすくなくともギ自由の原理3に反することにはなら ないということなのであろう。
いずれにしても,ミルにおいては,ヂ保護韮のため にそのときのゼ自由」を無撹ないし否定することは,
結局は,判漸能力が不十分な(ないし欠落した)者の その不十分な部分を補うことにより本人を保護する場 合か,究極的に自由を確保しようとする場合であると いうことができよう。このように,ミルにあっても,
「本人の利益(ないし保護)のために,本人のその時 の意鶴を無税しまたはそれに反しても,あえて本人の 密密を侵害して…定の干渉。介入を行う」という意味 において,すくなくとも「パターナ1声ズムの機能性」
が示唆されているといえよう雛。
2.3.パターナ騨ズムと自己決定
以上において,ミルの自賠論を手がかりに自由と保 護(パターナ琴ズム)の関係をみてきたが,ここで,
この講者の関係について簡単にまとめておこう。
まず,ミルにおいてはもちろんだが,白癡(本稿で は,綜己決定」を意味するものとして考えておく)
が人聞にとってのもっとも基本的な無縫であることを 確認する。そのことは,基本的人権規定中,もっとも
(§2魂?〉
基本的かっ包括的な規定であると解されている憲法欝 条が,自己決定権を保障し,それに由来するものとし て人間の尊厳性の尊重.幸福追求権を規定しているこ とからも窺えよう。
そして,人聞であれば,こうしたゼ自己決定できる 地盤」ははじめからそれが備わっているものと予定さ れ,そうであるがゆえに,いかなる立場・状況にあろ うと,だれもがヂ自己決定権豊を有するものとして取 り振われるのであ鯵,そうした意味において,ゼ自己 決定達r農翻は形式的な無縫としての意殊をもっと
いえよう。すなわち.かりに,実質的・実体的には,
なんらかの事情で誓自己決定能力雄が不十分であった としても,しかし,人聞として等しく「自己決定権達 を保障されるという点において,なんら差異はないの である。
ただ,この点に,パターナ鯵ズムの機能する手がか りが存在する。だれもが「自己決定権」を保障され,
ゼ自己決定できる地位ほにあるものとみなされはする が,しかし,現実には「自己決定能力達に欠けていた り,それが不十分な場合も当然にありうる。こうした 懇到具体的な場合に,パターナ解ズムは,そのゼ自己 決定能力」の不十分な部分を補完するべく機能する。
すなわち,百人百様の串現懇様を示す[自己決定能力 が不十分な場合3において,その多様な残存自己決定 能力をその本人の事椿に嬉嬉しっっ可能なかぎり尊重 する(その張りにおいては.本人の農己決定が尊重さ れる)が,しかし,それだけでは(本人の自己決定能 力の不十分さに起因して〉本人に不利益が生じうるこ とが予想される場合に限定して.絶入が本人のために
(場合によっては,本人の自己決定を無携またはそれ に反してでも)その利益となる方向を選択・決定する という形でパターナ鰭スティックに行動する必要があ る。このように,パターナ蓼ズムは,自己決定を補完 する機能に限定して購いられるべきものだということ ができる雛。
このように一考えられたヂ臼己決定」と「パターナ穿 ズム」の縫係は,まさに,残存自己決定能力を尊重し つつノーマライゼーシ輩ンの理念に基づいて現に行わ れている,近時の「社会福祉]のあり方そのものを競 走する機念枠緩みだということができよう。
もともと「パターナ1タズム]それ目体1孟 自己決定 の尊重という要素を含まない(というより,むしろ亙
反撃のもの)。本人にドよかれ]と患って干渉・介入 することは,本人の毒己決定能力(判噺能力)の如轄 を闘わず,パターナ辱スティックな行為といえる。本
(52娼〉 福島大学地域饒造 第欝拳 第2号 臆蕊.2
人に自己決定能力が十分に備わっていれば,そうした 行為は単なる「おぜっかい3ということにもなりかね ない。だから,公権力がこれを多雨することは嫌悪さ れることにもなる欝。
しかし,だからといって,自己決定能力(判藪能力)
が不十分な人に鰐しても,機械的に泊密・自己決定]
を保障しただけで放任してしまうと,そうした人の ヂ自己決定」の結果がどんなに本人の利益を損なうも のであっても,縮己決定したのだから」という理懲 でそれが本人にストレートに帰属させられ.「自己責 任達を負わせられかねない(冷たい自己決定論〉。そ うではなくて,そうした人に難しては,その懲己決定 能力が不十分な部分に鰻定して,それを補うかたちで
(つまり,残存自己決定能力を尊重しっっ,予想され る不利益から本人を保護するという意秣で),干渉・
介入がなされるべきなのである。こうした意味におい て,ヂパターナ移ズム諜は,「自己決定能力」の不十分 になった人の絡己決定権」を櫨者の手で補いっっ,
下支えするべきものといってよかろう欝。
「自己決定」の尊重を理念としっっ,地方で,鞍懸 能力が不十分で支援を必要とする蟹度で保護的な介入・
干渉を予定する成年後見翻渡および地域編鮭権利擁護 事業は,まさに,こうしたヂパターナ琴ズム」と「霞 巳決定建の関係を具鉢的に麟度乾したものとして理解 し位置づけられるのである。
ビスをゼ選択」し,事業者と麟等の立場でそのサービ スの利絹ゼ契約3を締結することによって,そのサー ビスの提供を受けることになった。そして,提供され たサーどスに見合うサービス利灘料を支払わなければ ならないことになる。これが,ヂ社会福橿基礎構造改 革」下の「福櫨の量界3の姿である。
しかし,すでに指摘したように,そうした「福羅の 糧界3には,「嚢己決定(権)の尊重」「サービス選択 権の保瞳」ギノーマライゼーシ叢ンづといった,当初 盛んに繊伝された美辞麗句とは裏腹に,はじめから重 大な「論理矛覆達が存在していた。判懸能力が不十分 であるにもかかわらず,サービス提供事業者と「対等 な建契約の一一方当事者であると擬麟され,そうした立 場に否応なく立たされなければならない利濡者がそこ には残されるのである。
そうした「基礎構造改革」が内包するヂ論理矛周 を回避し.ヂ基礎構造改革」を正当化するべく考案さ れたのが,醤翫能力の不十分な人の残存自己決定能力 を尊重しっっ必要な保護を換えることによむ,そうし た人の財産保全・金銭管理と見守りをすることを通む て,その社会生活をバックアップすることを任務とす る,新成年後見鱗度であ鯵,地域福縫権利擁護事業で あった。したがって,この二つの麟度は,ヂ基礎構造 改革まを成立させ,広範に展開していくためには必須 のものだということになる騰。
3.成年後見麟度と地域福祉権利擁護事業
上述のとおり,紅パターナ鯵ズム建はヂ§呂決定弱 者璽の絡己決定]を下支えする機能を果たすべきも のであるということがわかったが,その具体的麟渡:化 として,成年後見舗度と地域福羅権利擁護事業がある。
そこで.これら両麟度において,そうした,転がどのよ うな形でシステム化されているのかを擬観し,あわせ て爾鱗度の運溺実態を験討することにより,その課題 を析超しておこう。
3.嘩.講譲渡の機要
.L述(i、i.)したように,ig鱒年代1こはいって.い わゆる褻社会裾継基礎構造改革」が一気に進展し,編 機の轡界はr捲羅]にもとづく利矯関係から「契約ま
にもとづくそれへとその姿を一変した。それに梓って.
「福禄サービス嵯はサービス提供事業者によリヂ福羅 市場」に投入される「商品」と化し,秘絹者はそうし た「商品」の申からそのニーズにもっともかなったサー
3.i.茎.成年後見鱗度
鱒§§年遵用に施行され運溺を雛給した新成年後見麟 度は,後来の禁治産・準禁治産舗度を改托したもので ある。それは,精神一との障害により串彗藪能力が不十分 または欠擁した人を認象に,その残存物断能力の程度 に応じて三つの類型に分け(事理を弁識する能力を欠 く常溌にある人二被後見入,それが著しく不十分な人=
被保佐人.それが不十分な人薫被補勤人),それぞれ
…定の範囲において,その財産管理,法律行為の代理,
本人のした行為への溝意・取消し等をすることによ鯵,
本人の財産を保全するとともに,その身上監護をも行 なうことを通じて本人のQOLの維持・両.紅を図ろう とする法定後見綱渡と,判断能力のあるうちにそれが 失われたときに備えてあらかじめ任意後見受任者との 賜に委任契約を締結しておく任意後昆麟度とから成っ ている(保護工パターナ蔭ズムの観点)。 しかし,地 方で,本人の霞己決定の尊重の観点から.伴懸能力 を欠く常溌にある)被後見人についてすら,日常生活 に関する行為については,後見人といえども取り消す
一欝一
地蟻福羅と権秘擁護轡
(52塁9)ことはできないし,被保佐人,被補勤人については,
その§己決定尊重の範囲はさらに広範にわたることに
なる。
さて,この麟度にはセールスぷイントがいくつかあ るが,本稿に関連して重要なものとしては,任意後見 麟度.補跡麟度の新設,法人後見,(第三者を含む)
複数後見の承認、などがあげられよう。
まず,任意後見鱗渡についてである。これ1よ鵯薮 能力が不十分になった場合に備えて,あらかじめ任意 後見受任者との閣で任意後見契約(という名前の代理 人委任契約)を締結して,後に判籔能力に不安が生じ た時点でその受任者による後見が開始されることを予 定する麟渡:であり,判織能力がまだあるうちに,その 科羅契約の内容をみずからのニーズに則して任意に設 定できるという,本人の§己決定を完全に尊重した麟 度だといえよう。
周知のように,この綱渡は,実務.L.将来型,雛効 型,移行型という三つの類型に分類されている。将来 型というのは,本人に料噺能力が十分に残っている段 踏で.まさに将来判噺能力が不十分になったときのた めにあらかじめ任意後見契約を締結しておくものであ
り,任意後見舗度の基本類型であるといえる。また,
灘効型は,本人の覇断能力が,すでに不十分になって はいるものの,まだ任意後見契約締結能力まで失われ ているわけではない場合に,任意後見契約締結後ただ ちに,家庭裁判湧に任意後見監督人を選任してもらい,
任意後見人の保護を受けるというものである。さらに,
移行型は,判藪能力が不十分になる繭は,通常の委任 契約により一定の財産管理等の事務を委任しつつ,そ の後,判懸能力が不十分になった靉靆で,通常の委任 契約とは懸途締結しておいた任意後見契約を発効させ
るというものである馨。
これら三つの類型の任意後昆舗度は,いずれも,本 人の鵯甑能力(契約締結能力)のあるうちになされた
自己決定にもとづくものであり,しかも後に判藪能力 が不十分になった場合に備えて後見(保護)を予定し ておくという特徴をもっている。したがって,任意後 見契約は,本人の自己決定(判断能力)を尊重した,
いや,むしろそれに基礎づけられた麟痩だということ ができる鱒。
つぎに,補助麟度の新設である。賑麟度(禁治産・
準禁治産麟度)にはなかった比較的軽度の判断能力弱 者に難して,限られた範露で保護を及ぼそうという趣 旨から新設された鰯度であ鯵,本舗度により,成年後 見翻度の薄象が比較的軽度な痴呆性高齢者や軽度な知
的または精神的なハンディキャップを負った人にまで 拡大され,そのニーズに応えられるようになった。そ して,後述するように,被補勤人たる本人は,補勤麟 度を釈羅するかどうか,どのような行為にっき羅意を 要するものとするかといった点を含めて,その自己決 定を尊重される形となっており,保護(本人のそのと きの自己決定の無視)の範囲はきわめて限定されたも のとなっている。しかし,補助人の懸意権の麟象が家 庭裁判勝によむ適切に設定されるならば,本麟痩1よ 本人の保護と自己決定の尊重をニーズに感じてバラン
スよく実現することができ,従来は保護されていなかっ たが多かれ少なかれ不安を抱えていた軽度の判藪能力 弱者にとって,きわめて有露な翻度だということがで
きる。
さらに,法人後見と複数後見も新成年後見斜度の新 機軸である。霞鰯度にあっては.後見人は原羅的には 配鶴者が就任すべきものとされたが,とりわけ高齢の 夫婦のような場合には,実質的に後見の任に耐えない 場合や後見人が鞍後見人に先立ってしまう場合も存在 した。また,現実には,家族による金銭搾取等,家族 が必ずしも信頼できるわけではない場合も少なからず 存在するようである。地方で,新鱗度にあっては,た んに財産管理面だけではなく,本人の身.と監護面も後 見人らの重要な任務とされ,後見入に多面的かっ機動 的なバックアップが求められることになった。
こうした問題状況のもとでは,法人後見および複数 後見の果たす役割は重要である。法人後昆であれば,
すくなくとも,後見人が被後見人に先立っということ はありえないし,後見人の麟人的事精で後見事務が支 障を来すということもなくなり,つねに本人のニーズ に則した対癒を簸待することが藩籬になる。また,後 見監督が調度化されたとしても,懸人後昆に比して法 人後見のほうが,よ馨安心して後見事務を委ねること ができるといえよう。さらに,複数後覚が認められた ことにより,(それがうまくかみ合っていけば)被後 見人のニーズにより則したきめ継かいバックアップ体 麟を緩むことが可能になるだろう。たしかに,複数後 見は後見人相互間の事務分担の調整が難しく,かえっ て権互に牽麟しあつて逆機能を来すこともありえよう。
しかし,そうしたことは,複数後見に論理必然的に随 伴する欠点というわけではけっしてなく,むしろ後見 人の力量麹何にかかる開題だといえる。むしろ,後見 人の得意分野を生かした適切な後見事務分担が行われ れば,被後見人は,残存自己決定(能力)の尊重と保 護の微妙な使い分けという点で,生活・療養看護面で
(52§毒〉 薦島大学地域麟造 第絡巻 第2号 鴻蕊.2
も財産管理藤でも,それぞれの分野に応じたより適切 なバックアップを受けることが可能になろう。
3.茎.2.地域裾継権利擁護事業
新成年後見麟度の施行に先立って,鰺弱年欝月から 運罵を開始したのが地域福祉権利擁護事業(以下,地 権事業と表記)である。新成年後見麟度が介護保険翻 度の運霧開始に合わせて施行されたのと同様に,地権 事業は要介護認定手続(つま吟,介護保険麟度を科零 しようとする場合の最擁の手続)の開始時点に時を合 わせて運灘され始めた,社会穰羅法難条に基づく新編 裾サーどス瀦絹援助事業」として行われる事業である。
介護保険麟渡の雇霧騨係は,舞絹者・事業者間の契約 に基づいて成立するものであるから,利矯者には契約 締結能力が要求される。しかし,利醗者のなかには朝 駈能力が不十分な者がすくなくないことにかんがみて,
そうした者の,介護保険サービス科罵契約の締結を中 心とする櫨雛サービスの利購援助を主畷として,本事 業は麟設されたものである。轡せて,そうした者に関
して§常的な金銭管理と(通鰻,権利書,韓鑑等の)
重要書類等の預かりを,その事業の内容とするもので あった。したがって,本事業は,あくまでも福櫨サー
ビス利灘にかかわる支援を目的としたものである。な お,当擁は,本事業の対象として在宅者のみが考えら れていたが,その後施設入勝者や入銑患者にもその蝿 象が拡大され現在に至っている。
いずれに慧よ,本事業を科絹しょうとする者は,本 事業の実施主体(現在のところ,翻道府県社会福雛協 議会および指定都市社会福掻協議会)との閣で,地権 事業利絹契約を締結しなければならず(その意味にお いて,福禄サービスの内容,その朝講契約の内容等に ついて詳細1こは理解・判断できないにせよ,すくなく
とも地権事業の利絹契約であることは理解し,それに ついて判薮できるのでなければならない。したがって,
具体的に本事業の麟象者として想定されるのは,判藪 能力・縫帯生活に不安のある者であるとされる。
また,本事業における具体的な支援者は.各市町村 社会橿糧協議会(以下,社協と表記)に配置されてい る生活支援員であり,基幹的社協の専門員がそれをスー パーバイズする形をとっているところが多いが,生活 支援員も,原則的1こは「代行葺ができるにとどまり,
ゼ代理」までは当然にはできないことになっている鱒。
したがって,たとえば,金離機麗において本人の口座 から生活資金の払い戻しを受ける場合でも,原則的に は,本人に瞬行ずるか,本人記載の「払戻票藩(ギ墨金
票」。なお,郵便轟の場合は,委任状の提示も要求さ れるようである)を提示して,本人による払い戻しを
「代行」することになるのである。しかし,そうでは あるが.たとえばアルコール依存傾向のある利絹者が,
8常的金銭管理を本事業に委託することにより,振り 込まれた年金で一度に漕類を購入してしまうなどとい
う事態が回避されることになむ,利羅者のa常生活が 安定し,規則疑しい生活琴ズムが取鯵戻される手がか
りともな鯵うる。そうした場合にあっても,欝常的金 銭管理の具体的な方法等については.利羅者本人と相 談のうえ決められるものであることは当然である。
このように,地権事業は,率瞬渚に本事業利罵契約 締結能力程度の判噺能力が残存していることが前提で あり翻.原則的には,秘露者本人の自己淡定に基づい て具体的な支援が行われるものである。したがって・
保護的な(パターナ瞬スティックな)饑きかけが必要 になる場合でも,それは,もっぱら勤言,説簿までに とどめられるべきであ穆,本人の意思を無援すること は許されないというべきである。換言すれば,本事業 の対象とされる人は,原則的には,判懸能力に不安は あるものの,支援を受ければ,まだ自己決定がなんと か可能な,薦被サーどス秘購者だということになろう。
3.2.講親慶における自己決定の尊重と保護(パターナ 馨ズム〉
さて,うえにみたように,成年後見麟度も地権事業 も,覇甑能力に不十分な面のある人に難して.その残 存自己決定能力を薄髭なかぎむ尊重しっっ,段踏的に なんらかの支援・保護をすることによって,利絹者の 8常的金銭管理および財産管理をしっっ,その生活を 支えるシステムだということがわかる。そこで.以下 においては,そうした爾綱渡において,保護と肖己決 定の尊重とがどのような形で実現されようとしている のかを,それらの鰯度設計に則してみていくことにし よう。その際.残存自己決定能力の尊重のウエイトの より高い麟度から,そのより低い(すなわち,保護の ウエイトのより高い)鱗度へと顯次検討していくこと
にする。
3.2.i.地域纏縫権利擁護事業における善1己決定と保護 そこで.最褥に取善上げるべきは,地権事業という ことになろう。すでにみたように,本事業を利耀しよ うとする者は,判籏能力・霞常生活に不安のある者だ とはいいながらも,契約締結能力に関していえば,そ れは主として,その者が利用しようとしている擁縫サー
一玉2一
地域橿醗と権舞擁護鱒
ビスの内容やその利用契約の条件等契約内容にかかわ ることについてであり,それとは異なって地権事業に 関しては,それがどのような事業で,その刺網契約を 締結するということがどのようなことで,いかなる効 果をもたらすかといった点については,本事業利購契 約締結に必要な程度の理解ないし判藪が可能であるこ とが蕪提とされている。したがって,すくなくとも,
本事業利潤契約締結に関しては.秘購者本人の霞己決 定が完全に尊重されるというのがこの事業の蔚提であ
る。
もっとも,注意を要するのは,本事業ないし本事業 利購契約に関する説明は,実施主体である都道癖県縫 協(具体的には,基幹的社協尋こ配置される専稗貫〉に よる,和幣者の残存判籔能力の程度に合わせた懇切丁 寧な説明(たとえば,仮名だけの大きな文字で書かれ た契約書を購い,さらに説明のための「しお瞬等を 購いて,秘羅者が理解できるまで繰む返しわか鯵やす い言葉で行なわれる議明)だということである。これ はかなりパターナ饗スティックな方法だともいえそう だが,ただ,「パターナ饗ズム重の定義撫何にもよる が,本稿のように,それを,本人の意思(自己決定)
がどうであれ,本人の利益のため1こそれを無視しても 一定の干渉・介入をすることであると解する立場から は,地権事業が予定しているゼ懇切な説翻r励言」
ゼ説得」にとどまるかぎむ,それは「パターナ蓼ステ ィックな行為達にはならないだろう。この意味1こおい て,本事業利絹契約に関しては,利矯者の自己決定が 完全に尊重されるといってよいであろう。
また,(契約締結後の)本事業科購関係にあっても 事業内容とされる偏継サービス琴瞬き援助擁や鍛常 的金銭管理」といった援動のなかには,きわめてパター
ナ蔭スティックなものも含まれうるように患われよう。
たとえば,介護保験サービスを受けようとする場合で も.要介護認定の申請,サービスや事業者の選探,事 業者との交渉,実際の契約締結といった場面で,利講 者よりも生活支援員の判籔が優位性をもっているよう にみえる場合はあり得よう。しかし,そうした場合で も,あくまでも生活支援員は(ときには,専門員も),
介護保険利舞1にかかるそれぞれの場面1こおいて,その 内容や契約手続の説明,跡言,議霧にとどめるべきで あり,いくら本人のためになると思われても,けっし て,科矯者の意思(霞己決定)を無視して生活支援員 畔糊を押しつ婁ナてはならないのである・まねたと えば.生活支援員が利罵者本人の肖宅を毎選一麟訪闘 しては,本人の欝座に振り込まれた年金のなかから,
(525i〉
その選の生活費として梅がしかの現金を本人に委ねて いくといった場合であっても.賎遠したように,本人 名義の露座から払い戻しを受ける場合でも,本人に瞬 行ずるか,本人嚢筆の払戻表を提示して「代行]する かにとどめるべきなのである。また,…遷懸分の生活 費も,本人とコミュニケーシ鐸ンをとったうえで,本 人とよく糧談して決定するのでなければならない。地 権事業は,あくまでも事業利矯者本人の自己決定を尊 重し,それにもとづいて行われなければならないとい
うのが,本事業の基本設計なのである。したがって,
本事業の繋象は,麟藪能力が不十分ではあっても,飽 人の勤言・説露があればなんとか福鮭サーどス利羅契 約も締結しうるし,自律して生活していける人だとい うことになる。本事業において許されるの1よせいぜ い「説得蓬までであり,そうした意味において,本事 業は利絹者の自己決定を尊重した麟度なのである。
なお,本事業は,科罵者本人が覇薮能力を欠く常温 にある場合であっても,後見人を介して本事業の利矯 契約を締結しうるものとされているから,その鰻りに おいて.契約締結に関してまったく本人の意思が反験 されない場合もありうることになる。したがって,そ うした場合には.残存自己決定能力の尊重という鰯嚢 は消失し,もっぱら保護(パターナ移ズム)の観点が 機能することになる。ただ.被後見人といえども,獲 常生活に臠する行為については,(自己決定能力が残 存していれば)自己決定が尊重されることになってい るから(民法9条),地権事業による8常的金銭管理 等の支援は,その範囲内で有効性をもっことになるわ
けである。
もっとも.叙上のありかたは,地権事業の翻痩設計 に忠実にしたがった理念型的な形態である。現実は,
かならずしもこのようにはいかないようである。(無 論,都道府県社協のセンターや現場での専開員・生活 支援員の考えかた魏何にもよるが)判無能力がかなり 抵下し,地権事業やそのサーどス内容奮体が理解でき ているか定かでなく,判籔能力・自己決定能力すら著 しく不十分であるようにみえる場合でも,本事業の薄
象として本事業のもとに皺む込んでしまう鋼もあるよ うである。そのように,利購者の判漸能力・本事業利 用契約締結能力に擬闘がある場合に1よ契約締結審査 会の判薮を擁がなければならないことになってはいる が,現場では,成年後見麟度利灘を待っていては本人 の保護に欠ける事精があったり,成年後見鱗痩を零瞬1 するほどの財産もなく申立て費矯にも事欠くような場 合に,多少判断能力が十分でなかったとしても,本人
(5252) 福島大学地域蟹造第欝巻第2号騰弱.2 保護を優先させ本事業を便宜的に堰いてしまうことも
少なからずあるといわれる。
こうした現実に行われている実態が,地権事業のあ るべき姿であるとはけっしていえないし,本事業の鱗 度§的から逢臆したものであることに購違いはない。
しかし.そうであるからといって,本事業が関与を拒 否すると.結果的に,家族や知人,施設等によって行 われるインフ津一マルな(多くの場合,無権代理行為 になるであろうような)財産管理や8常的金銭管理を 放任することにつながり,享彗鬱憂能力の不十分になった 本人の保護に欠ける事態が数置されることにもなる。
そこで,地権事業としては,そうした科講者を放置で きず,事業適醗麟象から外れているように患われる人 に端してもその利潤を認める万両に動かざるを得ない という事鷺がある。後述するように,こうしたいわば ゼ丸携え現象」は,地権事業が抱える大きな翼題点の ひとつであるといえるが,反面,それは成年後見綱渡,
とりわけ補勤翻度の抱える問題点であるともいえよう。
ともあれ.そうした地権事業の,いわばr過剰介入事 鰍」にあっては.利羅者本人の毯己決定尊重の灘面は 後退し,むしろ保護の灘面が前面に出てくることにな
る。
註
韓盗難//www£重砲.k&w搬k室.頚/35/35S¥o藪e涯磁e/S量e R猛〆説漉i_鍵.駄瓢参照。
鱒 鱒髄奪8月238付摩生労欝省支援費翻度摂当課長会 議資料(支援費鰹度の事務大要〉。
鱗 縫会福蟹基礎購造改革の要点については,雛稿驚娃 会福擾基礎購造改革選下での利潤者の権穂状涜(上)
(下)」購究紀要(青森大学・青森短期大学)鍛巻i号 (2総至年〉,珪号(騰鑓年)参照。
翰 このあたむの事情については,たとえば,渡透裕幸 ε社会福祉業界と編被サービス契約書一介護保験麟度導 入から支援費講度開始まで①⑫葺賃金と社会保緯欝鍵 号4頁以下,麦3爵号鰺頁以下(2総4年)参黙。
繰 護辺・麟掲(註4)8頁以下に詳しい。
㈲ 臆鱒年3月28蓉付厚生省老人保健編羅馬企画課長遜 短(労企第臆号〉。これについては,渡辺・麟掲(註4)
9頁による。
171本澤8代子新成年後見と介護保験蛋民海法雑誌捻2巻 4・5号555質以下。
麟 なお,厚塗省は,こうした通知を虚す麟に会議資料 としてガイドラインを礎示し,そのなかで,甥翫能力 が不十分な本人のために,家族等が「第三者のために する契約達を締結する方法や,本人の報懸能力が不十
分になったときに購えて,あらかじめ家族等に契約者 を変更することを予定する条項を設けるという方法を 示唆していたようである(護辺・鹸掲(荘雌)8頁以 下参黙)。しかし,第三者のためにする契約は,本人に ついて契約上の権耕が発生するためには,当の本人の 意思表示が必要とされているから(民法総?条2項〉,
麟懸能力を欠いている本人であれば,それははむめか らできない趨談ということになろう(平鬱鬱ゼ擾羅サー どスの零1欝璽こお謬る新契約≦とは{薄か選(全社協・地域 檬縫権利擁護事業実践テキストブック3)2鱒馨年蟄頁参 照)。また,「家族等に契約者を変更する葺ということ が,家族等が介護保験の契約当事者になると輪う意味 であれは1,それ嫁,福縫サービス琴彗霧者本人が契約の 一方当事者になるという基礎構造改革の大原則を摩生 省みずから無規するということになるだろう。そうし た懇題を含んでいることもあってか,このガイドライ ンは§の縫を見なかったようである(護透〉。
麟 前編(註2)。
麟 厚労省裡会・援護局障害保健福縫部企画課支援費懸 度施行準騰室r支援費麟度の事務大要鰹&A集](2総i
年i明)。
麟 厚労省歓会・援護局障害保健穣鮭蔀企画課支援費翻 度施行準騰室「支援費譲度関係禽蕊A集」(2総2年8月〉。
鯵 なお・醸羅サービス秘絹の「契約重ではなく,支援 費の支給申請に関しては,成奪後見麟度の魂絹,親等 による「代行」ヂ代選葺のあ鯵方についての当局の回答 は,おおむね妥当であるといえよう。すなわち,施設 入勝者で,糟糠、駈の障害によ鞍懸薮能力を欠く常溌に あり,身寄むがない知的鐘害者の場合,支援費の支給 準講についてどう考えるべきかとの闘い合わせに対し て,「このような場合は,帯鞠婦長の申立てによる成奪 後見鋼縷iの利霧が考えられる。成年後見の麗姥の申立 てを海欝村長が行う場合,髪成年後見利絹支援事業藩の 活繕についても験討することが必要である。達と懇吝し ている。また,霧等による支援費の支給申請の代行の 可能性およびそのあ鯵方についての闘い合わせに対し ては,紅支援費支給申請の代行は,鐘害者本人の支援費 支給申請の意想表示の内容を本人に代わ穆伝える行為
であ鯵,本人から申請の代行の飯顆を受けたものであ れば誰であっても可能である。また.必ずしも書面に よむ俵頼されている必要はない. … 瞳害者本人に
実鰹の申請意思があるか否かについては,勘案事項の 聴き皺む等による支給決定手続の遍程において確認で きるから,必ずしも一律1こ委任状の提幾を求める必要 はないものと考える。藩と縷吝している。さらに,代遷 人として親が支援費支給申請を行う可能性とその場合 のあ鯵方に関する問い合わせに対しては,ギ障害者本人
一錘一