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地理歴史・公民・理科 〔
世界史物理基礎・化学基礎・生物基礎B,日本史B,政治・経済〕
(試験時間 60分)
この問題冊子には,「世界史B」「日本史B」「政治・経済」の3科目及び「理科(物理 基礎・化学基礎・生物基礎)」を掲載しています。解答する科目を間違えないように 選択しなさい。
注 意 事 項
1 試験開始の合図があるまで,この問題冊子の中を見てはいけません。
2 この注意事項は,問題冊子の裏表紙にも続きます。問題冊子を裏返して必ず読み なさい。ただし,問題冊子を開いてはいけません。
3 この問題冊子は,121ページあります。出題科目,ページ及び選択方法は,下表 のとおりです。
出 題 科 目 ペ ー ジ 選 択 方 法
地理歴史・公民
世 界 史 B 4~ 29
左の3科目のうち1 科目を選択して解答す 日 本 史 B 30~ 55 る。
政 治 ・ 経 済 56~ 76
理科 物理基礎・化学基礎・生物基礎 80~121 試験時間内に左の3科 目のうち2 科目を選択し て解答する。
4 試験中に問題冊子の印刷不鮮明,ページの落丁・乱丁及び解答用紙の汚れ等に気 付いた場合は,手を挙げて監督者に知らせなさい。
5 「地理歴史・公民」の科目を選択する者は「地理歴史・公民解答用紙」を,「理科」
の科目を選択する者は「理科解答用紙」を使用しなさい。
「理科」は解答用紙1枚で2科目を解答します。解答の順番は問いません。解答 時間(60分)の配分は自由です。
裏表紙へ続く,裏表紙も必ず読むこと。
2021 年度 奨学生入学試験
6 解答用紙には解答欄以外に次の記入欄があるので,それぞれ正しく記入し,マー クしなさい。
① 試験コード欄・座席番号欄
試験コード・座席番号(数字)を記入し,さらにその下のマーク欄にマークし なさい。正しくマークされていない場合は,採点できないことがあります。
② 氏名欄
氏名・フリガナを記入しなさい。
③ 解答科目欄
解答する科目を一つ選び,科目名の右のにマークしなさい。マークされてい ない場合又は複数の科目にマークされている場合は,0点となります。
7 解答は,解答用紙の解答欄にマークしなさい。例えば, 10 と表示のある問 いに対してと解答する場合は,次の(例)のように解答番号10の解答欄のにマー クしなさい。
(例) 解答
番号
解 答 欄
10
8 問題冊子の余白等は適宜利用してよいが,どのページも切り離してはいけません。
9 試験終了後,問題冊子は持ち帰りなさい。
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理 科
(物理基礎・化学基礎・生物基礎)
試験時間内に下記の3科目のうち2 科目を選択して解答すること。
出 題 科 目 ペ ー ジ 物 理 基 礎 80~ 93 化 学 基 礎 94~105 生 物 基 礎 106~121
「理科」は解答用紙1枚で2科目を解答します。解答の順番は問いません。解答 時間(60分)の配分は自由です。
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化 学 基 礎
(
解答番号 1 ~ 17)
必要があれば,原子量は次の値を使うこと。
H 1.00 C 12.0 O 16.0 標準状態で1molの気体が占める体積 22.4L
第 1 問
次の問い(問 1~5)に答えよ。問 1 金属元素でないものを,次の~のうちから一つ選べ。 1
Fe Cu Na Ca
Ne Al Zn Mn 問 2 炭素を含まない物質を,次の~のうちから一つ選べ。 2
ドライアイス 石 英 ポリエチレン
メタン 黒 鉛 ダイヤモンド
ポリエチレンテレフタラート
(注)理科を選択した者は,試験時間内に「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」のうち 2 科目を選択して解答すること。
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化学基礎
問 3 次に示したものは,元素ア~オの原子の電子配置を表したものである。ただ し,K,L,M,Nは電子殻を表し,カッコ内の数値は電子の数を表している。
ア K(2) イ K(2)L(2) ウ K(2)L(7)
エ K(2)L(8)M(7) オ K(2)L(8)M(8)N(1)
次の記述a~cに当てはまる元素の組合せとして最も適当なものを,下の
~のうちからそれぞれ一つずつ選べ。
a 同族元素である。 3 b 単体が固体である。 4
c 原子のイオン化エネルギーが最大であるものと最小であるもの。 5
アとイ アとウ アとエ
アとオ イとウ イとエ
イとオ ウとエ ウとオ
─ 96 ─ 化学基礎
問 4 ヨウ素Ⅰ2とヨウ化カリウムKⅠの混合物からヨウ素を分離する操作に関する 次の文章を読み,下の問い(d・e)に答えよ。
ヨウ素は カ 結晶であり,加熱により比較的容易に気体に変化するが,
ヨウ化カリウムは キ 結晶であり,加熱しても気体に変化しにくい。ヨ ウ素とヨウ化カリウムの混合物を容器に入れて穏やかに加熱し,⒜ヨウ素のみ を気体にした後,その気体を別の容器で冷却すれば,ヨウ素の結晶が得られる。
また,別の分離方法としてヨウ素はヘキサンに溶けやすく,水に溶けにくい 性質を利用することでヨウ素とヨウ化カリウムを分離することができる。ヨウ 化カリウムは水に溶けやすいので,ヨウ素とヨウ化カリウムの混合物に水を加 えて,ヨウ素とヨウ化カリウムの混合水溶液にする。これにヘキサンを加えて よく振り混ぜると,⒝ヨウ素がヘキサンの層に溶け出すのでヨウ素を分離する ことができる。
d 文章中の カ ・ キ に当てはまる語の組合せとして最も適当なも のを,次の~のうちから一つ選べ。 6
カ キ
共有結合 分 子
共有結合 イオン
共有結合 金 属
分 子 共有結合
分 子 イオン
イオン 共有結合
イオン 分 子
イオン 金 属
─ 97 ─
化学基礎
e 下線部⒜・⒝の混合物の分離法の名称の組合せとして最も適当なものを,
次の~のうちから一つ選べ。 7
⒜ ⒝
再結晶 ろ 過
再結晶 蒸 留
再結晶 抽 出
再結晶 クロマトグラフィー
昇華法 ろ 過
昇華法 蒸 留
昇華法 抽 出
昇華法 クロマトグラフィー
─ 98 ─ 化学基礎
問 5 次の図1は,航空機の機体の構造材料の変遷である。
図 1
Aは ク 合金であり,ジュラルミンともよばれる。軽くて丈夫である ため,航空機の機体に長く用いられてきたが,近年に製造された航空機では,
ジュラルミンの使用比率が低下している。
Bの主成分は ケ であり,A~Dの材料の中で最も密度が大きい。ク ロムやニッケルとの合金はステンレス鋼とよばれ,さびにくく耐熱性も高い。
Cは コ 合金であり,非常に丈夫であり,Bよりは密度が小さいため,
近年,使用比率が徐々に高まってきている。日常生活においては,メガネのフ レームやゴルフクラブのヘッドなどに利用され,ニッケルの合金は形状記憶合 金として用いられる。
Dは サ 繊維を中心とする複合材であり,非常に軽くて丈夫であるた め,テニスラケットなどにも利用されている。また,近年,Aに代わって航空 機の材料として使用比率が急速に高まってきている。
─ 99 ─
化学基礎
文章中の ク ~ サ に当てはまる物質として最も適当なものを,
次の~のうちからそれぞれ一つずつ選べ。
ク 8 ケ 9 コ 10 サ 11
アルミニウム チタン 鉄 銅
炭 素 リ ン ケイ素 亜 鉛
─ 100 ─ 化学基礎
第 2 問
次の問い(問 1~3)に答えよ。問 1 エタノールの構造式は次のように表せる。エタノール1分子中に含まれる共 有電子対の数と,非共有電子対の数の組合せとして最も適当なものを,下の
~のうちから一つ選べ。 12
エタノールの構造式
共有電子対の数 非共有電子対の数
6 0
8 2
9 0
12 2
6 2
8 0
9 2
12 0
─ 101 ─
化学基礎
(下 書 き 用 紙)
化学基礎の試験問題は次に続く。
─ 102 ─ 化学基礎
問 2 エタノールは燃料用に用いられることもある。エタノールを空気中で燃焼 させたときの化学反応式は次のように表される。ただし,係数 ア ~
エ は最も簡単な整数の比で表され,係数が1の場合は1とする。下の問 い(a~c)に答えよ。
ア C2H5OH + イ O2 ウ CO2 + エ H2O
a 化学反応式の係数 イ ~ エ に当てはまる数値の組合せとして 最も適当なものを,次の~のうちから一つ選べ。 13
イ ウ エ
2 2 2
2 3 2
2 3 3
3 2 2
3 2 3
3 3 2
4 2 3
4 3 2
─ 103 ─
化学基礎
b 純粋なエタノール11.5gを空気中で完全に燃焼させるのに,消費する空 気の物質量はいくらか。最も適当な数値を,次の~のうちから一つ選べ。
ただし,エタノールの完全燃焼には,空気中の酸素だけが消費されるものと し,空気は窒素と酸素だけの混合気体であり,窒素と酸素の物質量の比は 4:1であるものとする。 14 mol
3.00 3.25 3.75 4.00
4.25 4.50 4.75 5.00
c bの 燃 焼 で 発 生 し た 二 酸 化 炭 素 の 体 積 は, 標 準 状 態(0℃,
1.013×105Pa)で何Lか。最も適当な数値を,次の~のうちから一つ 選べ。 15 L
2.80 5.60 8.40 11.2 14.0 16.8 19.6 22.4
─ 104 ─ 化学基礎
問 3 エタノールはアルコール飲料や料理酒などに含まれる。エタノール濃度の測 定には,エタノールと二クロム酸カリウムの酸化還元反応を用いる方法がある。
この方法では酸性条件下において,このときのエタノールは還元剤としてはた らき,酢酸へと酸化される。二クロム酸カリウムは還元され,酸化剤としては たらく。このときのエタノールと二クロム酸イオンのはたらきは,次の電子 e-を含むイオン反応式で表される。下の問い(d・e)に答えよ。
C2H5OH + H2O CH3COOH + 4H+ + 4e- Cr2O72 - + 14H+ + 6e- 2Cr3 + + 7H2O
d エタノールと二クロム酸イオンのはたらきを表す電子e-を含むイオン反 応式から,電子e-を消去すると次のイオン反応式になる。イオン反応式の 係数 オ , カ , ク に当てはまる数値の組合せとして最も適 当なものを,次ページの~のうちから一つ選べ。ただし,係数 オ
~ コ は最も簡単な整数の比で表され,係数が1の場合は1とする。
16
オ C2H5OH + カ Cr2O72 - + キ H+ ク CH3COOH + ケ Cr3 + + コ H2O
─ 105 ─
化学基礎
オ カ ク
2 2 2
2 3 2
2 3 3
3 2 2
3 2 3
3 3 2
4 2 3
4 3 2
e あ る 試 料 に 含 ま れ る エ タ ノ ー ル を, す べ て 酢 酸 に 酸 化 す る に は,
0.040mol/Lの二クロム酸カリウム水溶液が9.0mL必要であった。試料に 含まれていたエタノールの物質量はいくらか。最も適当な数値を,次の~
のうちから一つ選べ。 17 mol
5.1×10-5 7.2×10-5 1.0×10-4 2.4×10-4 3.6×10-4 5.4×10-4 1.3×10-3 2.5×10-3