令和 2 年 10 ⽉ 31 ⽇
⼊試説明会にお越しの皆様
研究部・⽣徒会
福岡教育大学附属小倉中学校
教育研究・学習活動の特色ある取り組みについて
【本校の使命】
○附属小倉中学校は,福岡教育大学の附属校として,一般的な中学校としての使命のほか,
[先進的教育研究校] [地域のモデル校] [教育実習校]
としての使命を負っています。
○特に教育研究については,我が国の未来を見据えた,先進的・先駆的な研究を進めて います。
○このコロナ禍に際しても,校訓「創造実践」をキーワードに,様々な取り組みを進めて きました。
本資料では,その一端をご紹介いたします。
1 オンライン学習について
・臨時休校期間中も, 「学びと成長をとめないプロジェクト」として,Zoom や YouTube によるオンライン学習を継続してきました。
※YouTube での動画の一部は,右記「附中ちゃんねる (裏面に QR コード掲載) 」で視聴可能 です。
※オンラインでの入学式も実施し,各種メディア等でも取り上げられました。
※大雨による臨時休校下 (7/10 線状降水帯の発生に伴う) にも,オンライン授業を実施しました。
・三者面談や保護者会でも,ご希望があれば Zoom 等の利用が可能です。
2 生徒主体の学びの研究について
・本校では生徒主体の学びを実現するべく,生徒会活動と教科等の授業の関連を大切にし ています。
・特に,環境都市北九州市に位置する学校として,国連が定め たSDGs(持続可能な開発目標)を教育内容や学習活動の核に据 えた学びを推進しています。
・生徒会活動の様子は,本会場で放送される動画をご参照下さい。
・令和元年度・2 年度は文部科学省の指定を受けた, 「教科等横断 カリキュラム」(教科の縦割りではなく,様々な教科等の学びを 生かして課題を達成する学習)の先進的研究を進めています。
・地元企業や自治体と連携しながら,教室を超えて社会とつながる学びを進めています。
・本説明会で掲げるキャッチコピーも,学びの成果の一部です。
・現在は,小倉織生地のハギレ,学校から出た古紙をリサイクルした再生紙を用いた
「アップサイクル」 (※アップサイクルとは,元の製品からより価値の高いものへと生み出す持続可能 なもの作りの方法です) アート作品を「附中フェス」 (従来の文化祭) に向けて制作中です。
・その他,裏面のQRコードで新聞記事 (2019 年 12 月 8 日西日本新聞) もご覧下さい。
附属小倉中学校ホームページでも,様々な成果や情報を発信しております。
お時間のあるときに覗いていただけますと幸いです。(QRコードあり)
附属小倉中学校は持続可能な開発目標
(SDGs)を支援しています。
【関連ウェブサイト等のご紹介】 ※ ウェブサイトへのアクセスはパケット通信料が発生します。
QR コード1: 「附中ちゃんねる」(オンライン授業動画)
→ https://www.youtube.com/channel/UCsAEWrwISq3AL1VoKuyP2lQ
QR コード2:附属小倉中学校ホームページ
→ https://kokurajs.fukuoka-edu.ac.jp/
QR コード3:西日本新聞 2019 年 12 月 8 日付け 朝刊「教育はいま」(本校取組紹介)
→ http://ur2.link/V1h8
QR コード4:キャッチコピー作品紹介掲示物
(体育館後方で掲示したもの)
→ http://ur2.link/wgTd﹁ オリ ン ピッ ク招 致の 際︑ 東 京の 夏は 穏 やか な晴 天続 きと 紹 介し まし た よね
︒そ れっ てう そ をつ いて い たこ とに なり ませ ん か﹂
﹁ア ス リー ト・ ファ ース ト
? 実際 は どう なん でし ょう
﹂ 月︑ 本 校と 米ダ ラス
︑シ ン シナ ティ の 三つ の日 本語 補習 校 をイ ンタ ー ネッ ト回 線で 結ん で 行っ た高 等 部合 同授 業の 一場 面 です
︒ 2 02 0 年の 東京 五輪 のマ ラ ソン 競技 会 場が 札幌 へと 変更 さ れま した
︒ それ をき っか けに 日 本で も五 輪 関連 の話 題が 再燃 し
てい るよ う です が︑ 遠く 離れ た 米国 でも
人を 超え る生 徒が 2 日間 にわ た って 五輪 招致 の是 非 を問 う﹁ 正 解の ない 議論
﹂を 繰 り広 げま し た︒
初日 は基 礎 情報 の共 有︒ 東京 五 輪に 関す る NH K放 送文 化研 究 所の アン ケ ート 結果 や新 聞報 道
︑ス ポー ツ ライ ター の意 見︑ 元 東京 都知 事 猪瀬 直樹 さん のツ イ ート など
︑ 点 の資 料を 読み 合 わせ なが ら 事実 や筆 者の 考え を 理解 しま す
︒こ の日 は簡 単な 意 見交 換を 経 て 分の 交流 タイ ム は終 わり ま した が︑ その 後も 各 校 で の 意 見 交 換 は 続 き ま し た
︒ 2日 目は 互 いに 主張 しな がら 考 えを 深め ま す︒
﹁少 子高 齢化 社 会を 迎え た 日本 にグ ロー バル 化 は不 可欠 だ
﹂﹁ レガ シー 効果 を 含め
兆 円 規模 の経 済効 果が
期 待で き る﹂
︒そ んな 肯定 的な 意 見の 一 方で
﹁計 画自 体が 不透 明 で最 終 的に は税 金が 投入 され る ので は
﹂﹁ 都市 と地 方の 格差 を 広げ る こと にな りか ねな い﹂
﹁ 日本 は オリ ンピ ック に頼 らな く ても ア ピー ルで きる 魅力 ある 国 だ﹂ な ど五 輪開 催に 疑問 の声 も 相次 ぎ まし た︒ 終盤
︑ 一つ の意 見を きっ かけ に 議論 は 建設 的な 方向 に向 かい ま す︒
﹁ オリ ンピ ック 開催 は決
定 事項
︒ 今︑ 議論 すべ きは どう す れば 問 題を 乗り 越え られ るか だ
﹂︒ 盛 況に 終え たラ グビ ーワ ー ルド カ ップ
︵W 杯︶ 日本 大会 を 例に
﹁ この 成功 例を 参考 に盛
り 上げ て いく こと が大 切だ
﹂と の 意見 に はみ んな がう なず いて い まし た
︒ 本 校 高 等 部 生 徒 の 多 く は 永 住 組で
︑ 日本 語能 力は 日本 や他 校 の生 徒 に及 びま せん
︒資 料を 読 み込 む 際に も漢 字に ルビ を打 ち 辞書 で 意味 を確 かめ るな どの 努 力が 必 要で した が︑ 発言 に関 す る積 極 性は 群を 抜い てい る印 象 を受 け まし た︒
﹁主 体性
・積 極 性︑ チ ャレ ンジ 精神
﹂は グロ
ー バル 人 材に 求め られ るも のの 一 つ︒ そ れが 育ち つつ ある 生徒 が 頼 も し く 見 え た 2 日 間 で し た
︒︵ 森 宏介
・ワ シン トン 日本 語 学校 長
︶ 第2 日曜 日掲 載
3 補 習 校 合 同 授 業
五 輪 招 致 の 是 非 を 問 う
東 京 五 輪 の 是 非 に つ い て 生 徒 た ち の 活 発 な 議 論 が 交 わ さ れ た 3 補 習 校 の 合 同 授 業
何のために学ぶか を共有
先行 する 特別 の教 科
・道 徳に 加え て小 学 校で の英 語教 科 にプ ログ ラミ ング 教 育の 導入 など 来年 度 以降
︑学 校の 授 業風 景が 変わ る︒ 次 期学 習指 導要 領が 目 指す のは
︑従 来 の﹁ 何を 学ぶ か﹂ と とも に﹁ どう 学ん で 何が でき るよ う にな るか
﹂の 視点
︒ 実現 には 学校 全体 で 指導 を共 有す る
﹁カ リキ ュラ ム・ マ ネジ メン ト﹂ が鍵 に なる
︒教 科を 超 えて 一つ の課 題に 取 り組 む福 岡教 育大 付 属小 倉中
︵北 九 州市
︶の 実践 をの ぞ いた
︒
テ
ー マ
教 科 横 断 学 習
説得力のある企画書に向けてどうい った体裁に何を盛り込むか、国語の授 業でパソコンに向かう生徒たち
道徳の郷土愛をテーマにした授業で も地元に引きつけて意見を交わした カ
リ キュ ラ ム・ マ ネジ メ ント 各 学 校が 設 定す る 教 育目 標 を実 現 する た め 子 ども た ちや 地域 の実 態を 踏 まえ て教 育課 程 カリ キュ ラ ム を編 成 実施 評 価し て改 善を 図る サ イク ルを 計画 的 組織 的に 推 進す る こと 20 2 0年 度か ら順 次実 施 され る小 中学 校 高校 の次 期 学 習指 導 要領 で は 従来 の 学年 や 教科 別 の枠 組 みを 超 えて 学 校全 体 で取 り 組む 必要 性を 強調 教 科横 断的 視 点で の組 み立 てや 授 業増 に 対応 す る時 間割 の工 夫 地域 など 外部 資 源の 活用 など を通 し て 学 習 効果 の 最大 化 を 求 めて いる
環 境 ︑ 公 害 ︑ 郷 土 愛
⁝ 地 元 を 素 材 に 提 案 企 画 作 り
月 小 倉 中 の パ ソコ ン 教 室で あっ た3 年生 の 国語 の授 業 具 体 的な 事 実 を 元 に ど うす れば 自分 の主 張 を相 手に 納得 して もら える か 考え なが ら書 こう
担 当す る 篠崎 琢郎 教諭
がそ う呼 び 掛け ると
生 徒 た ち は一 様 に う な ずき 自 分な りの 表現 法 を探 った テー マは
﹁北 九 州市 の持 続 可 能性
﹂を 市民 に アピ ール す る 提案 企画
︒生 徒 たち は資 料 作 成ソ フト など を 使い なが ら 環 境︑ 公害
︑持 続 可能 な開 発
目標
︵S DG s
︶と いっ たキ ーワ ード をパ ソ コン に次 々と 打ち 込ん でい く
︒社 会科 の教 科書 を持 ち込 む 生徒 もい た︒ 同 じ日 の3 年 生の 道徳
︒
﹁郷 土愛
﹂に 触れ た 授業 で︑ 教師 は教 科書 の題 材 を扱 いつ つ地 元に 引き つけ る
︒地 域で 誇れ るも の︑ 大切 に した いも のな どを 個人 で︑ あ るい はグ ルー プ で 話 し 合 わ せ て 発 表 さ せ る︒ 生徒 の一 人 は﹁ 公害 を克 服し た経 験を 世 界に 発信 し︑ 地域 の未 来に つ なげ てい く取 り組 みが 北九 州 市民 とし ての 私た ちの 誇り で 役割 です
﹂と 感想 を述 べた
︒ 二 つの 教科 に 限ら ず︑ 社会 科の 地方 自治 や 理科 の自 然環
境
︑英 語の コ ミュ ニケ ーシ ョ ン と︑ 全て の 学び の方 向は 提 案 企画 作り で つな がる
︒3 年 生 3ク ラス が
︑ 月か ら 月 に かけ て取 り 組ん だ教 科横 断 学 習だ
︒
福 教 大 付 属 小 倉 中 の 取 り 組 み
各教 科は 年 間や 学期 で教 え る 内容 が決 ま って おり
︑教 師 に よっ て指 導 法や 進度 もさ ま ざ まだ
︒一 方 で︑ 英語 や国 語 な どの 教科 指 導は
﹁ 受 験学 力﹂ に 重き を置 き がち で︑ 知識 の 活 用ま では 至 らな いと いう 問 題 も指 摘さ れ てい る︒
﹁何 のた め に学 ぶの か︑ 子 ど もた ちに あ らた めて 考え さ せ る機 会を つ くり たい と思 っ
た
﹂︒ 研究 部長 の柴 田 康弘 教 諭
は教 科横 断学 習 の狙 い を そう 語る
︒ テー マ設 定で は生 徒 がよ り 身 近に 感じ る地 域課 題 を取 り 上 げ︑ 北九 州市 にも 説 明を 依 頼 する など 協力 を要 請
︒優 秀 な 企画 は市 民の 目に 触 れる 市 立 図書 館へ の展 示の 約 束も 取 り 付け た︒ それ でも 授業 を展 開 する に 当 たっ て︑ どの 教科 で どう い っ た内 容に 触れ るか
︒ また
︑ 学 習の 進み 具合 や内 容 をど う す り合 わせ てい くか 当 初の 苦 労 は多 く︑ 3年 生担 当 の教 師 6 人は 連日 のよ うに 議 論を 重 ね た︒ その 中で
︑ヒ ント も見 えた
︒ 空 い た 時 間 の 互 い の 授 業 参 観
︑授 業の 入れ 替わ り 時の 板 書 確認 や打 ち合 わせ
︒ 日常 的 な 意見 交換 に無 料通 信 アプ リ L IN E︵ ライ ン︶ も 活用 し た
︒
﹁一 般的 に学 校で は 教師 間 で 教科 を超 えて 議論 す る機 会 は 少な い︒ 方向 性を 同 じく す る こと で︑ 各教 科の 理 解が 深 ま った のは 大き な成 果
﹂と 柴 田 教諭 は言 う︒ 横断 授業 の間
︑ど の 教科 で
も登 場す る﹁ SD Gs
﹂
︒多 少は 嫌気 が差 す生 徒も い そう だ が︑ 3 年 の 工 藤 杏 紀 さ ん は﹁ それ ぞれ の視 点 で見 る こ と が で き る の で 飽 き な い﹂
︒北 野 日和 子さ ん
は︑ 文化 祭で 取り 組ん だ演 劇 を例 に﹁ いろ んな 教科 の内 容 や生 徒の 意見 を組 み合 わせ な がら 企画 書を 作り 上げ る楽 し さが あっ た﹂ と語 った
︒ 街 角に ある SD Gs の アイ コン を写 真撮 影し たり
︑ 家庭 で話 題に した りと
︑生 徒 たち は日 常生 活で も意 識す る よう にな った とい う︒ こ うし た効 果に 教師 た ちも 手応 えを 抱く が︑ 時期 を 限っ た実 施は 可能 でも 通年 で は難 しい と感 じて いる
︒教 師 の働 き方 改革 が叫 ばれ る中 で 学習 デザ イン にか かる 時間 と 労力 をい かに 軽減 する かと い う課 題も ある
︒ 柴 田教 諭は
﹁負 担は ある が︑ 教科 を超 えた 協働 によ り 授業 のア イデ アが 広が るほ か
︑重 複内 容の 削減
︑生 徒の 多 面的 評価 など メリ ット も多 い
﹂と 強調 した
︒変 わる 学び に どう 対応 する か︑ 教師 力も 試 され てい る︒
︵編 集委 員・ 前田 英 男︶
知識活用へ多様な視点 教諭たちも議論重ねて
2 時 間 以 上 ゲ ー ム す る
| 代 3 割 ト
ラ ン ポ リ ン 森 ひ か る 選 手 優 勝 し 五 輪 へ
〜 代の
% が︑ 平 日に 1 日 2時 間以 上︑ ゲー ム 機や ス マ ート フォ ンな どで ゲ ーム を し て い る と い う 調ちょう
査さ 結 果 を︑ 神か 奈な 川がわ
県 の 久く 里り 浜はま
医い 療りょう
セ ン タ ー の 研 究チ ーム が まと めま した
︒男だん
性せい
のほ うが 長時 間 ゲー ムを して いる 実じっ
態たい
が あり まし た
︒男 女計 9千 人に ア ンケ ート し︑ 約 5千 人が 答え まし た
︒ 時 間が 長 くな るほ ど﹁ 勉強 や 仕事 に 悪 い 影えい
響きょう
が あ っ ても ゲ ー ム を 続 けた
﹂﹁ 体 が痛いた
くな って も続 け た﹂ など
︑や め たほ うが いい 時で も やめ られ ない 経けい
験けん
を した 人が 多い こ とも 分か りま し た︒ 世せ 界かい
保ほ 健けん
機き 関かん
︵W HO
︶は 今 年5 月︑ 生活 に 悪い 影響 が出 ても ゲ ーム を 続け て しま う のは
﹁ ゲー ム 障しょう
害がい
﹂ とい う病 気 だと しま した
︒日 本 では 入院 で規き 則そく
正し い生 活を 取り も どす 試み を始 め た病 院が あり ます
︒ 海外 でも ゲー ム 時間 を制せい
限げん
す るな ど の対たい
策さく
が 始ま り まし た︒ ト
ラン ポリ ンは 学校 の 体育 館 な どで 遊べ ます が︑ オ リン ピ ッ ク
︵五 輪︶ の 競きょう
技ぎ で も あり ます
︒ 女子 の森もり
ひか る選 手 が1 日︑ 東京
・ 有あり
明あけ
体たい
操そう
競技 場で 行 われ た世 界選せん
手しゅ
権けん
の 個こ 人じん
で︑ 日に 本ほん
勢ぜい
初の 金 メ ダ ル を 獲かく
得とく
しま し た
︒ 東とう
京きょう
五 輪の 代表 に も決 まり
﹁び っく り
︑び っく りで す
︒頑がん
張ば っ てき て良 かっ た﹂ と大 喜よろこ
びし まし た
︒ ト ラン ポ リン は採さい
点てん
競 技で
︑ 高く 美し く跳と ぶ ほど 高得 点に なり ま す︒ 高く 跳ぶ と
︑バ ラン スが 崩くず
れ た り真 ん中 に着 地 でき なく なっ たり し て︑ 点数 が伸の び なく なり がち です
︒ しか し︑ 森選 手 は高 さと バラ ンス の 必要 な 3回 宙ちゅう
返がえ
り を 2 度 入れ る 難むずか
し い 演えん
技ぎ に成 功 しま した
︒ 2 01 3 年に
︑全 日本 選手 権 を史し 上じょう
最年 少 の 歳さい
で 優ゆう
勝しょう
し て いま す︒ 今大 会と 同 じ会 場で 行わ れる 東 京五 輪で
︑飛ひ 躍やく
が期 待さ れて いま す
︒ スマートフォンの画面を見る中
学生(本文とは関係ありません)
2019年 12月8日 (令和元年)
9 2019年 12月8日 (令和元年) (第3種郵便物認可)
9 (第3種郵便物認可)