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横浜キャンパスネットワークの ウィルスメール対策

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Academic year: 2023

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武蔵工業大学 環境情報学部 情報メディアセンタージャーナル 2005.4 第6号

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横浜キャンパスネットワークの ウィルスメール対策

萩原 拓郎

近年インターネットではコンピュータウィルスによる被害が拡大し続けている.武蔵工業大学横浜キャンパスでは,

被害を減らすためウィルスメール対策システムを導入した.本稿では,ウィルスの検出状況を調査し,導入したウィル ス対策システムの効果を検証し,あわせて今後の課題を指摘する.

キーワード:コンピュータウィルス,ウィルス対策,WebShield,ウィルスメール

1 コンピュータウィルス被害の拡大

インターネットでは近年コンピュータウィルス(以下 ウィルスと略す)による被害が拡大し続けている.IPA(独 立行政法人 情報処理推進機構)への届け出数は,この 14 年間届け出数が対数的に増加している.[1](図1)

ウィルスの主な感染経路はいくつかあるが,近年電子 メールの添付ファイルを介したものが多くなっている.

こうしたウィルスは電子メールにウィルスを添付して送 付し,受信者が添付されたウィルス感染ファイルを実行 することでその PC がウィルスに感染する.宛先はウィル ス感染ファイルが感染した PC 内のメールアドレスファ イルなどから探し出すことが多い.こうしたウィルスは 通常の電子メールの配送経路を通って届けられるので,

電子メールの配送経路にウィルス対策システムを設置す

ることで駆除できる.

ウィルスの感染経路や方法も新しいものが出てきてお り[2][3],キャンパス内でもウィルスによる感染がし ばしば見つかるため,対策が必要となっている.

2 メールサーバ用ウィルス対策システムの 設置

情報メディアセンタには横浜キャンパス学生,教職員 用の電子メールサーバが設置されており,近年ウィルス を添付したメールの送受信が急増している.キャンパス でのウィルス被害を減らし,利用の際の安全性をより高 めることを目的として,2004 年度よりメールサーバ用ウ ィルス対策システム(McAfee WebShield Appliance(図 2))を導入した.

このシステムはキャンパスを出入りする電子メールの 本文あるいは添付ファイルにウィルスが含まれていない かチェックし,ウィルスが含まれていた場合ウィルスを 即削除する.なお受信者には,ウィルス感染したメール があった旨のみをメールサーバから伝えるようにしてい る.

3 ウィルス検知状況

WebShield Appliance の導入により発見されたウィル スの数は図3のようになった.図3は,導入したウィル ス対策システムで1週間に発見されたウィルスの合計数 をプロットしたものである.システムで発見されたウィ ルスの特徴としては次のものあった.

HAGIWARA Takuro

武蔵工業大学横浜事務室情報メディアセンター事務課技術員 図 1 IPA へのウィルス被害届け出件数[1]

図2 WebShield Appliance[4]

実施報告

(2)

萩原:横浜キャンパスネットワークのウィルスメール対策

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・発見されたウィルスは全てキャンパス外からキャンパ ス内へ配送されていた.

・全体的な傾向は減少傾向にある.

ウィルスは全てキャンパス外からキャンパス内へ送信 されるメールに含まれていた.これは,キャンパス内で ウィルス感染がなかったことを示すのではなく,ウィル スがメール送信のためにキャンパスメールサーバを利用 せず直接送信していたためと考えられる.

キャンパス外の PC がウィルス感染した場合には,ウィ ルスメールは必ずキャンパスのメールサーバに届けられ る.このためキャンパス外からキャンパス内へ届けられ るウィルスメールはシステムで検知される.ところがキ ャンパス内の PC がウィルス感染した場合には,ウィルス はキャンパス内のメールサーバを利用せず直接宛先のメ ールサーバへメールを送信する.このためキャンパスの メールサーバを経由せずにキャンパス外へウィルスメー ルが送信され,結果としてキャンパス内からのウィルス メール送信が検知されていないと考えられる.

4 今後の課題

クラッカーがウィルス感染メールを自動送信するウィ ルスソフトをプログラムすることを考えた場合,PC で利 用されているメールソフトに設定されているメールサー バを利用しようとすると,世界で利用されている様々な メールソフトそれぞれに対応して設定を読みだせるよう にしなければならない.これは手間がかかり,送信でき ない場合も出てくる.そうする代わりにウィルスソフト 独自にメールを配信することで,一般的にメールを送信 できるようになる.つまり,キャンパス内のウィルス感 染 PC がウィルスの送信の際にキャンパスのメールサー バを使用しないのはこのためと考えられる.

キャンパスへ届くウィルスメールの数は,全体として 減少傾向にある.ウィルスメールがキャンパス外から届 くメールであることから,この原因はキャンパス外,イ ンターネット全体にあると推測されるが,具体的な原因 までは推測できない.

キャンパス内からキャンパス外へ送信されるウィル スメールを検知できないことから,キャンパス内のウィ ルス感染の現状把握ができていないことになる.大学が 外部へ被害を及ぼしているかどうかということであるの で,その把握は重要なことである.外部へのメール送信 をキャンパスメールサーバからのみに限定することで,

状況を把握することができるが通信の制限は問題も多く 簡単には実現しづらい.

5 まとめ

メールサーバ用ウィルス対策システムでのウィルス検 知結果から次のことが言える.

・キャンパス内へウィルスメールが届けられるのを多数 防いでいる.

キャンパスに入ってくる多数のウィルスメールを駆除 し,キャンパス内部の PC に対するウィルスの危険生を 大きく減少させている.

・キャンパスへ送信されるウィルスメール数は 2004 年7 月から徐々に減少している.

減少したといってもまだ多数のウィルスメールが届い ており,現状対策も不十分であり今後とも対策が必要 である.

・キャンパス内から送信されるウィルスメール数は検知 できておらず,現状把握ができていない.

状況把握のためには通信経路の制限を行う必要があり,

実現しづらい.

今後もウィルス対策の強化を継続して検討していく必 要がある半面,実現のために利用の制限を行うことが必 要になる可能性もあるかもしれない.

参考文献

[1] 独立行政法人情報処理推進機構:"2004 年年間およ び 12 月の発見届出状況(要旨)"

http://www.ipa.go.jp/security/txt/2005/01outl ine.html

[2] 独立行政法人情報処理推進機構:"2004 年 11 月の発 見届出状況(要旨)"

http://www.ipa.go.jp/security/txt/2004/12outl ine.html

[3] 独立行政法人情報処理推進機構:"2004 年 10 月の発 見届出状況(要旨)"

図3 WebShield でのウィルス検知合計数

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武蔵工業大学 環境情報学部 情報メディアセンタージャーナル 2005.4 第6号

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http://www.ipa.go.jp/security/txt/2004/11outl ine.html

[4] McAfee:"WebShield Appliance"

http://www.mcafeesecurity.com/japan/products/

mcafee/ws.asp

Referensi

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