• Tidak ada hasil yang ditemukan

独立型太陽光発電装置と短期発電予測

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2024

Membagikan "独立型太陽光発電装置と短期発電予測"

Copied!
4
0
0

Teks penuh

(1)

総合研究所・都市減災研究センター(UDM)最終研究報告書(平成26年度)

テーマ4 小課題番号4.2-2

分散型非常用電源供給システムの構築

-独立型太陽光発電装置と短期発電予測-

太陽光発電,独立電源,無線通信,都市機能継続,発電予測 荒井純一,小林浩昭**

1.はじめに

建築・都市の減災と 震災時 機能継続に関する研究 拠点の形成事業の研究設備 として独立型太陽光発電 システムを設置し動作確認 をしてその特性を明らか にした。さらに装置として の電力供給力を高める研 究を行った。

本システムの目的は ,震災 時に電力会社からの商 用電源が停電することを想 定し,その停電時にパソ コンおよび無線通信機へ電 力を供給することである 。 その電力の充電には自然エ ネルギーである太陽光発 電を用いて,環境への配慮 をしつつエネルギーを確 保する構成としている。そ して停電時に独立して電 力を供給することにより遠 方との通信を確保し,遠 方との情報交換により減災 さらには都市機能継続に 役立てる装置である。

2.これまでの成果と今年度の成果

2010 年 度 は 独 立 型 太 陽 光 発 電 装 置 の 基 本 設 計 , 2011 年度は装置の導入をした。2012 年度は装置を運 転して防災訓練時に模擬停 電を起こして 通信を行い 設計時の当初の機能を確認 した。電力の供給力を高 めるために 2013 年度は発 電出力の平準化の方法を 研究( 1 )。さ らに 2014 年度(今年度 )は 太 陽 光 発 電 の発電出力の短期予測手法を研究した。

3.独立型太陽光発電装置

独 立 型 太 陽 光 発 電 装 置 の 構 成 を 図 1 ( 1 点 鎖 線 内 ) に 示 す 。 詳 細 は 設 備 報 告 書 を 参 照 方( 2 )。 発 電 電力の例として図2に1日 の発電電力を示す。雲の 通過により発電電力が変動 する様子がわかる。装置 の特性として防災訓練時に 模擬停電を起こさせて無 線通信を行った。通信は目 的通りに行えたが,そこ では本電源が尽きるまでは 運転しなかったので,運 転時の消費電力と蓄電池容 量から 供給時間を以下の ように評価した。

八王子キャンパスの電源では下記となる。

= 100.9[h] ≒ 4.2日

さらに昼間の PV パネルか らの発電があればその分 電力供給量が増える。逆に 電源装置には測定した回 路の他にモニタが常時接続 されているので,このモ ニタ電力消費を考慮する必 要がある 。これらのこと を考慮した結果,八王子キ ャンパスの独立型電源の 電力供給能力は,当初目的 としていた2日間を満た していると考えられる。

また新宿キャンパス側では下記となる。

= 221.3[h] ≒ 9.2日

新宿キャンパス側では PV は無いので蓄電池容量が 全てである。実際に停電し た場合には通信用のパソ コンへも電力供給する必要 があり,その分を考慮し て,はやり新宿キャンパス 側電源も当初の目的であ る2日間を満たすと考えられる。

4.太陽光発電の短期予測手法(本年度研究)

被災状況によっては停電期 間がさらに長いことも 予想される。蓄電池の充電 状態と太陽光発電の発電 出力の変動の予測ができれ ば,通信側である負荷の 制御と組み合わせて,電力 供給時間を長くすること ができると考える。そこで 本年度は太陽光発電電力 の 30 分以内の短期予測手法を検討した。

3 時間程度先の発電量の予 測であれば、気象庁か ら得られる気象情報から大 まかに予測することが可 能であるが、数 10 分~30 分程度先、かつ地域を限 定した発電量は予測が困難 である。局所的な雲の移 動や形状変化が予測困難なためである。

* :工学院大学工学部電気システム工学科

**:工学院大学大学院工学研究科電気・電子工学専攻

(2)

総合研究所・都市減災研究センター(UDM)最終研究報告書(平成26年度)

テーマ4 小課題番号4.2-2

図1 独立型太陽光発電装置

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 1.6 1.8 2

4:00 8:00 12:00 16:00

交流電力P[kw]

時間T

交流発電電力

図2 発電出力例(2012 年 5 月 14 日)

ここで 研究し た予 測手法 は 、日本 の天候 は西 から 東に変化することを利用し ている。実験は、八王子 キャンパスを始めとする都内 5 か所での観測データ を用いている。西側の 4 地点の発電量データを用い て、目的地点である最も東 側地点における発電量の 予測を行っている。

この手 法は、 雲の 移動や 雲 の形状 変化を 考慮 し、

おおむね 30km 東側、時間にして 20~30 分先の太陽 光発電の発電量を予測でき る。八王子キャ ンパスか らおよそ 35km 東に位置する地点に新宿キャンパス

がある(図3)。

これら 5か所 には 測定用 の 装置を 新たに 製作 し,

それを用いた。その測定器 は5W の太陽光パネルに マイコンで動作する可変抵 抗器を接続し,その抵抗 値を大~小へ変えて,その 際の電圧と電流を計測す る。その電圧と電流から発 電電力を計算する。これ を 30 秒毎に行い,記録する。その 30 秒ごとの測定 データの中で最大発電電力 を探し,それをその地点 の発電量とした。ここでは 日射強度を測定するので はなく,目的としていると 同じ太陽光パネルを用い ているので太陽光パネルの 光の波長依存性の問題が 発生しない。雲が西から東 に移動するとこの測定器 の発電出力変動が移動する。

図3 測定地点地図 通 信 用 パ

ソ コ ン

(3)

総合研究所・都市減災研究センター(UDM)最終研究報告書(平成26年度)

テーマ4 小課題番号4.2-2

図4(a) 発電出力例(八王子キャンパス 2014/5/14)

図4(d) 発電出力例(小平市 2014/5/14)

図4(e)予測地点発電出力例(豊島区 2014/5/14)赤:予測値、青:実測値 図4(b) 発電出力例(立川市 2014/5/14)

図4(c) 発電出力例(東大和市 2014/5/14)

(4)

総合研究所・都市減災研究センター(UDM)最終研究報告書(平成26年度)

テーマ4 小課題番号4.2-2

実際に 検証を 行っ た地点 は 少し北 側の豊 島区 であ るが、八王子からの距離は新宿とほぼ同じである。

図4(a)~(d)に西 4 地点の 観測データおよび図4 (e)に東に位置する豊島区の予測と実測値を示す。

図4(e)に示す東側地点の発電量予測(図の実線)

は以下のように行われる。

①地点(a),(b),(c),(d)の2地点間の発電量の相 関係数を求め,そこから各 地点 と(e)地点との雲の推 定移動時間τを求める。

②各時刻 にお ける地 点(a)~(d)の発電 量デ ータ P を 合計して地点(e)の発電予測 値を得る。ただし事前に 雲の移動時間に相当する時 間で時間軸を移動する。

さ ら に 目 的 地 点(e)と の 距 離 の 逆 数 に 比 例 す る 重 み 係数Kを付加しておく。これらを式で表せば次式と なる。

(e)地点発電量予測値=Σ(Ki×Pi×τi), (1)

ここでは i=1~4

この例では、およそ 9~11 分先の発電量が予測で きており、発電量誤差は時 間帯にもよるが 2~22%

程度である( 3 - 5 )

一般家庭にも太陽光発電設 備が普及して来ている ので,それらの発電情報を 、停電時においても無線 装置などにより収集可能で あれば、リアルタイム に よる目的地点の発電量予測 が可能であることを示し ている。

5.おわりに

本研究では独立型太陽光 発電装置を設置し,防災 訓練時に模擬停電を起こさ せて,本装置だけから通 信用無線アンテナ,通信用 パソコンへ電力を供給し て八王子-新宿間の情報伝送を行い,課題 4.2 と連 携して初期の目的を達成し た。さらに長時間の停電 を想定して太陽光発電の発 電予測を研究した。今後 は発電予測を取り込んで通 信用機器の運転停止をど のように制御すべきかの研究が必要であろう。

参 考 文 献

1) 荒 井 純 一 , 他 , 独 立 型 太 陽 光 発 電 シ ス テ ム , 総 合 研 究 所・都 市 減 災 研究 セ ンタ ー 研究報 告 書( 平 成 22 ,2 3 , 2 4 , 2 5年 度 )

2 ) 荒井 純 一 ,市川 紀 充 ,小林幹 ,独 立 型 太陽 光 発電 シ ス テ ム , 総 合 研 究 所 ・ 都 市 減 災 研 究 セ ン タ ー ( UDM) 設 備 研 究 報 告 書 (平 成 25 年 度)

3 ) 小 林 浩昭 ,荒 井 純一 ,他 の地 域 の 発 電量 デ ータ を 利用 し た 太 陽 光発 電 の 短 期 予測 ,電気 学 会 電力 技 術・電 力 系統 技 術 合 同 研究 会 pp.119-124(2014)

4 )Hiroaki Kobayashi, Junichi Arai, Short-term Fore cast for Photovoltaic Power Generation with Correla tion of Solar Power Irradiance of Multi Points, W o r l d S c i e n t i f i c a n d E n g i n e e r i n g A c a d e m y a n d S o c i e t y

( WSEAS) 14th International Conference on ELECTRIC POWER SYSTEMS, HIGH VOLTAGES, ELECTRIC MACHINES pp.

89-94 (2014)

5 ) Hiroaki Kobayashi, Junichi Arai, Short-term Fo recast for Photovoltaic Power Generation and Develo pment of Measuring Equipment,7th International Conf erence Information and Automation For Sustainabilit y( ICIAfS) (2014)

Referensi

Dokumen terkait