2010 第1回 学内研究発表会
日 時 : 2010年6月30日(水) 15:15〜16:15 会 場 : 愛知学泉大学 豊田学舎 1号館 大会議室
経営研究所主催
経営戦略論五十年の回顧と展望
−現代マネジメント論の視座と方法を求めて−
講師: 経営学部 准教授 岡山 善政 先生
経営戦略論は、1950年代、第二次世界大戦後の経営民主化の過程で、トップ マネジメントの主体性とその機能の拡充という現実的要請から胎動しました。そして、
1960年代初頭には、全社的な意思決定の命題に関して、いくつかの視点と分析的 なツールを提供し、中でも、アンゾフ[1965]の著書Corporate Strategyの刊行は、
のちに経営戦略論の誕生と位置づけられたのです。以来、かれこれ五十年になろう としております。
この五十年の経営戦略論の歩みは、そのまま現実の全社経営に対するスタンス と精神性を物語るものだと思います。
今回の報告では、こうした経営戦略論がどのような視角から検討されてきたかを 大局的に考えてみたいと思います。すなわち、まず、この約五十年の経営戦略論史 を4つのパラダイムシフトとして回顧して現状を総括します。次に、まるで原点回帰と もいえそうな最近の経営戦略論の動向を足場にして、「経営の精神」の発展を基軸 とする新しい戦略的なマネジメント論の方向性を展望したいと思います。