赤井谷地湿原ドームの生態的特性

福島大学選科鞍魯騒号（鈴鰍

赤井谷地湿原ドームの生態的特性

大竹宏之・樫村利遵

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 赤井谷地撮原は，猪苗代覇姦北岸近くにあを），湖成馨の上に発達した詳一ム形の泥羨屡を持つ（樫材 欝§鱒．このドームを高屡澄療ドームとして認識できるかどうかは，本湿原を生態学的に楚握する上で重 要である。諮嚢（樫韓欝§2／は，このドーム形が沁望3欝（欝82／のD鵬Mossにおけるように地下水 堆の水悪形として対癒するかどうかについて水運学的に検討した。今懇は，平嚢形が繕詫に長いほぼ楕 円形のドームに，やや北1こ煽ったその覆離を選って爵龍方講と秦醒方講に走る2本の基線を設け，それ らに沿って，纏梅や地下水位の分庵，ミズゴケカーペットの含水量，泥炭堆積活盤等について調査した。

そして，これらによって雰井谷地撮原ドームを轟屡澄舞のそれとして擢握することを試みた。以下にそ の結果について鞍告する。

 本懸究は，文髭庁，国立環境羅究所，福島票教育委員会，及び会津若松毒教育委舞会からのご援助と ご協力のもとに進められた。また，窮地調査に当たっては奉奮野庁若松営替署からひとかたならぬご協力 をいただいた。ここに深く感謝申し上げる。また，本藩究は福島大学学生の小沼瞬子，僻藤哲章，土産 幸恵，浅沼 裕，八木沼英墾，拝上 晃の諸書の協力を得て進められたものでもある。ここ1㍉記して 感謝の意を表する。

8 大難・謬雛：泰井谷地温漂ドーム5）焦懸的特性

至 湿原騨一ムにおける植物の分宿

 湿原ドームのどこにどのような植梅が生育するかは，湿原を生態学的1こ鐙握する上で重要である。傷 鱒湿漂については，〔｝s報1δ（欝23／以鋒多くの蘇究があり，クレストにおける降水栄養璽の部分からド ーム斜藪（ランド1σ）中湿部をへて縁縁の地下水栄養璽にいたる定式が得られている窃この点，赤井谷 地のドームではどうなっているのか確認するため，舞』下の講萱を1実1擁iした。

 灘雛ドームにおける糠物の分喬の実態については，ドームの中央を翼一S方癖に貫く基線と，やや翼 審1）をW−E方禽に響く基線1こ沿ってッ鍾灘．5醗穫痩の帯状標本襲を設診て調査した。擦車区内の濠ぽ講 一の種総絞を持つとみられる範囲を一つのスタンドとみなし，その種纏成をブ寮ン・ブ買ンケの被慶ス ケーんで騨鐘藝した。スタンドの境罪については，基線＿とに1翼｝茎灘おきに基点をおき，その／講を歩護舞こよっ て灘足した。得られた被渡スケール縁中央纏に近似させて禧対被度に換算した口なおサ本譜査において は，ミズゴケジ）群落と高等纏窃」）灘落とは分布の実態が異なるおそれがあるたダ），離々に講費した。識 窮さ載たスタンド数慧，ミズゴケについては鶏2・轟等櫃掬暑こついては弱となったむ

 これらのデータは，ハンモックやホ聾一の交代のような湿原表屡の総かい特性分牝σ）実態も伝えてい るが，今繕の講査講的慧ドーム全体にわたる讐甕の分布を織ろうとすることにあったび）で，さらに，以

／ぐによ彗各基点ごとの代表纏を哀めた．すなわち，基点」）麟後25醗の縫雛について，これらの耀難破度 にメートル単癒のスタンド長を乗じた纏を種ごとに趨算し，各簾舞纏について構対纏を求めた。これは すなわち毒．5盤×i遡駿の小スタンドを各基点を中心として麟後難ヶずつ平均したことになるので，以下，

こ6）纏を平均旛対被覆と呼ぶことにする茸 i／ミズゴケ類の分奮

 主要ミズゴケ4種についての平均権対被縷：

の分布を，糞一Sラインについて示した0）が 騒玉である。クレストの魂｛難参〜欝（1盤の部分 で．イボミズゴケとノ噂ミズゴケが優勢であ る。ここではイボミズゴケがハンモックを，

パ》ミズゴケがホ賞一をつくっている。続く 2§倉〜蕊9難の部分ではハ婆ミズゴケがなくな

ってムラサキミズゴケと重重ミズゴケが多く なる。ここではイボミズゴケが欝一ン状の族 がりをみせ，その闘にムラサキミズゴケとオ オミズゴケがハンモックを形成している。こ こはドームのクレストに当る。

 ドームの講料嚢，すなわち憩軽〜§韓盤の部 分は，本来乾燥類海の強いところであるが，

ここではオオミズゴケがとくに優勢である。

オオミズゴケが欝一ン状に広が善），そのなか にムラサキミズゴケが小斑状に散発される。

これに続く§5§〜7縫穣では，顛斜もやや緩く

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麟玉．翼一Sライン紛いのミズゴケ類の分布 融

な1ラ，本来ならばドームの基礎をなす低1馨湿原がみられるところである。しかし，赤井谷地では，図i にみるように再びイボミズゴケとパ1フミズゴケが理われる。ただし，図はミズゴケ類だけ紅ついての族 縁被度を示しているため大きな纏となっているが，実際には各ミズゴケと麟こ散生する程度6）ことが多 鴇最後の7識｝紛部分1ま，す鴛こドーム灘錦のハンノキ，ウメモドキ等のカール6）範臨こ入っておサ，

こ6）部分にはミズゴケ頽は慧とんどみられない。

 W一￡ラインでは，ムラサキミズゴケ，オオミズゴケのハンモックとイボミズゴケの欝一ンで捲擦さ れるクレスト」）部分が騰春〜55歳額こ発られ，そ」）爾欝欝｛1〜至欝欝および灘彗〜6講懸でイボミズゴケが多

懸島大学運秘経告溌導（亙鱒3｝

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くなる。クレストの棄｛麟の総暮〜6講盤ではハ1フミズゴケもみられる。しかし，翼一Sラインのクレスト 北／舞（馨〜蔦§盤／とは異な陰，鱗地形をつくるには至らず，欝一ン状の平坦なカーペットを形成してい

る。また，西蟻のむ〜鷲搬の部分では秀才ミズゴケが優毒する。

2／高等纏勃の分霧

 薦ライン沿いの高等擁梅に麗する平均穣対 被度の分；薦パターンのうち，馨一Sラインに ついて，代表的なものを緩2に示した葛高等 殖物の分布もミズゴケの場合と基本的には変 わっていない。§〜焉馨灘6）クレスト詫灘はト キソウ璽の櫨梅分布で特籔づけられる。この 璽の殖梅としては，トキソウグ）ほか季こ，ミカ ヅキグサ，オオイヌノハナヒゲなどがそれに 婁たる。次に，クレスト（2§｛｝〜蕪乏1搬）の植 生を代表するものはモウセンゴケ型の縫物で ある。モウセンゴケの縫1こホ窪ムイイチゴ，

志管ムイソウ，エゾ1穿ンドウなどがこの璽に 屡する。ドームの南斜i蚕（欝暮〜§懸紐1の中 湿性の｛認分を振標するものは，ワラビ型」）分 布を示す縫物群である。ワラビ，ヤマド1ナゼ

ンマイ，ノ1ナウツギなどがそれである。

6驚〜7灘劔の部分はヌマガヤの轟被度の繁茂 で特後づけられてお鯵，才芸ナルコスゲが潟

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図2．濁一Sライン沿いδ）主な高等擁梅｛港チ｝難

じる。また，7灘灘以南はハンノキ，ヤチダモ等の灘地鉢梅本の鐵現で特後づ諺られている。しかし，ウ メモドキ，ミソハギ，ミズベショウなども顕著な南寄撃の鐵磯傾海をみせている。この7轡鋤簾鉱毒の灘分 に，低緩湿原，カール，湿地替といった籍屡滋原周縁の纏生型が押し詰められているようにもみられる。

W一盆ラインについても状溌慧基本的には変わっていない。

3）縫物発奮からみた詳一ムの特性

 以上のような植物分薦だけでドームの生態的解析を行うにはなお多くの無運がある。しかし，今後の 作業優説として，以下のように一応の解析とまとめを行ってみた。まず高屡湿原の中核をなすクレスト は，N−Sラインでは謄彗〜雌蕊搬シW一￡ラインでは2§奪〜5欝欝の部分で，ここではムラサキミズゴケ ないしオオミズゴケがハンモックをつく雛，その闘にイボミズゴケの窟一ンが交錯する。ミズゴケ以外 ではモウセンゴケ，承欝ムイイチゴ，ホ冒ムイソウ，エゾ縫ンドウなどの分布が特徴的である。全体と して鋒水でよく洗われた織維質灘炭の多い，貧栄養で申撮盤の特性を持つとみられる。

 次にクレストの北斜面と南斜懸であるが，癖者の特性は薄窯的で，北翻はイボミズゴケないしハサミ ズゴケが卓越した，溌巌屑の多い，貧栄養多滋の特性を祷ち，毒馨臆オオミズゴケが独姦的で，葬泥質，

中栄養中溌の特性を持つとみられる。この違いは，クレスト北繕が比較的高位で丘綾地に接するため，

羅衣起源の地表水が停滞して多羅の立地を影戯する5）に帰して，南灘では格鷲の鐘害がなく，擁水が霧 滑に行われて中湿の環境嘉こなるためと考えられる。擬して多湿貧栄養の立地1こはイボミズゴケやノ薄ミ ズゴケが優勢のまま残るが，申灘の環境になると，その上にムラサキミズゴケやオオミズゴケのマット が桑弓上がって発達してゆくようなことがあるのではなかろうか。クレスト龍鑓鐘，ドーム1こおける区 分としてはクレストと講賂の高屡湿原中心灘に覆し，単に地表水の流れに基づいたドーム発達史上の僅 かな違いとして建i鰹できそうである。このクレスト北灘では，ミズゴケ以外ではトキソウ，ミカヅキグ サ．オオイヌノハナヒゲなど，ホローの纏綾1の鐵現が特鐵的であるひ

 クレスト南灘の斜嚢は，上遠のようにオオミズゴケのローンが特需雛勺であ婆，ミズゴケ以外ではワラ ビ，ヤマドリゼンマイ，ノサウツギなどの鐵理が鷲徴的である。ここではまた，ウメモドキ，ヤマウル

欝 大竹・樫麺二毒井谷地濃絵ドームの生態的鷲幾

シ，レンゲツツジなどの低木の繁茂も著しい。これらの点から，クレスト南斜嚢は，クレスト北灘と異 な彗，本来的なドームの斜悪（ラン欝に当たると考えられる。なお，W一建ラインにおける鑓一ムの 東斜面も比較的急傾斜ではあるが，そのアプ欝一チは矯く，オオミズゴケがやや多くなる程度で，南斜 薦のようにオオミズゴケが広くローンをつくって独占するのとは異なっていると思われる。

 N−Sラインにおけるドーム斜面下部のイボミズゴケ，ハサミズゴケの抵被覆の鐵現と，W一露ライ ンのクレスト颪翻のイボミズゴケの狐一ンとが講じものなのかどうかも，賢一ムの発達史と纏わって重 要な賜題である。しかし，ここでは一簿，翼一Sライン南灘のものは携生的なものとみなし，本来的に はランざ下の縁曙濃療麺生があると廼握しておく。そこでは，ヌマガヤが高密度に繁茂し，オオミズゴ ケは小斑i状のマットをつくって数生する。ところどころに§然の緋水鶏（ラグ）が走鞍，多灘の部分で はオニナルコスゲ，ミズバショウ，ミソハギなども生育する，泥性富栄養の立地であると推灘される。

これに対してW一璽ラインぎ）憩轡〜i灘劔，6醗〜6騰懲の部分にみられるイボミズゴケのローンは，罵一 Sライン6）クレスト北鑓韓〜i灘灘1ほどの発達はみないものの，広義にはドームのクレストに属する と楚撰しておきたし㌧

 いずオ彗こしても上記のまとめは一種」）作業仮説としてのまとめであ喜），今後，深履泥炭の遺体分析も 含めて明らかにして行きたい。なお，この板護に立つならば，周遊水懇の経営による湿療乾燥の影響は

ランドの部分でとくに大きいと総籍1できる⇔

珪．湿原ドームにおける地下水位とその変動

 宝月縁か（臆8のは．尾瀬ヶ原において地下水位が湿原の槌生分薦の支翫要獲の…つであることを明 らかにしている。赤井谷地の湿原ドームにおける地下水位の分霧とその変動は，藩遠の纏梅発奮やドー ムの局所的な生態的特｛窒を認識するま二で重要であろう。そこで，前記のN−SラインとW一建ラインに 沿って，春から歓にかけて約2絹おきに地下水建を灘足した。

 湿原における地下水の流れは，水平方海に大きく垂痩方海1こ小さい（C短麺欝欝）。そこで，植物の水 条件として璽要な灘原表縷の水を，緩緩下にない表潜水と多少とも被籬下にあるとみられる上麟地下水

とに分けて講査した。灘定は，2本の基線上に講驚おきに設けた計2§の墓煮で行った。まず，各基点ご とに摂互に約き翫雛の懸購で，表馨水位については2春騰，地下水｛藤こつ輪て1謎5麗の深さの2つの穴をオ ーが一鱗3ε麟で空け，表馨承濡は器。醗．地下水は総艦の長さのパイプを地表面（多くの場合ミズゴ ケカーペットの表面）から5灘突き出るように差し込んだ。パイプは，内径3灘の塩ビ管で，下方の燐 舞から欝灘までの範翼に多数の穴繕5囎）を網馨のように空け，泥が侵入して§づま彗をおこさない ようにシュロ縄を巻いたものである。つま9表麟水は臆縢〜i硬磁，上膳地下水は蕗〜3§総の屡の水の水 位を灘定することになる。なお，パイプの上端には薦承が入らねようにフタをした。フタはゆるくかぶ せただけのもので，空気を遮験するほどのものではない。パイプの中の地下水懸は，纏いステンレスパ イプの一端に三農に分かれたビニールチューブをつなぎ，その一方を耳孔に挿し，地方から恵を吹き込 んで，パイプ亀螺でのバブル音によって櫨知するようにした。各基点麗および二つの灘定点と最寄郵）の 基点との閥の高低差は自動レベルと水準箱尺で灘重し，灘定された各地下水｛郵ま，翼一Sラインの北螺 の基点（賛一馨／の地面からの高低差となるように換算した。灘定は§鐸上旬から員月中旬までの懸物 生育難に約2§嚢聞編で賛籔慧ど行った。

i／ドームのプ賞ファイルと地下水藏

 各基点のレベルはその地点での微地形の高さを反駁して儒然的な要素を含む。臨§鍛獄（欝82／はこれ を瀧去するために湿漂表藩のレベルをホ躍一底面のレベルと趨走した。本調査においても，各基煮に最 寄蓼の本ヨーの底藏と当該基点との隅の高低差灘量を鴛つた。こうして得られたドームのプ灘ファイル

と地下水懸との縫孫を，N−Sラインについて懸3に示した。

 纒にみられるように，ホ冒一底嚢を基準にとったドームの形と地下水嚢とはよく一致する。翼一Sラ インに沿った灘漂毒部でひらきが若干大きくなっているが，これ慧，ここにホ欝一がなく，一般的なロ

懸鼻大学選科報告5i簿／墨鱒3） ^董董

一ン面が鑑かれているためである。W一麓ラ イン沿いでもラホ窟一廉欝を結んだドームの プロファイノレは地下水嚢歪のプ欝ファイノレをよ く反駁していた。また，地下水位はクレスト の南鷲の認分轄辮〜鋸馨雛〉麗透で低くなっ ているが，これはッこのあたりのハンモック がとくに発達が良いことを反験したものであ る。また， クレストの北爆彗韓§春〜欝蓼盤／で 高くなっているのは，このあた1うにホ澄一が 多いことと襲達する。篇章でも触れたが，ク レストの北繕は雨水に由来する貧栄養の地表 水が停滞し易いのに対して歩南｛難では遮るも のもなく流慈してしまうことが，このような 瞬照的な暴観を瑛鐵しているしくみであろ

う。

 地下水｛立で淫馨されるのは，地下水麺その ものよ！）も地下水位変動である。馨嘘に各基 点での地下水位変動をその標準偏差で示し た。変動はドームの形態と密接に驚達してお

！），クレストで小さく，ランドからラグ部に 力魂うて大きくなる春霞講方書顕著吾こ認められ．る。

それは，豊水難に最高水位がとくに高くなる ということではなく，渇水簸1こ最｛藝1水位む§と くに低くなることに起露している。ラグの周 遊や湿地替は渇水窮には意外に乾燥するよう

である。酸a蔓瀟eぎ（i§75〉力量麗原発達の条｛彗二と

して地下水位が高いことのほかに，その変動 の小さいことをあげているが，毒井谷地でも 中心部の地下水変動1ま麗縁1こ比べて墾らかに 小さい。

2／表屡水位と地下水位

 先にのべたように，今騒の講査では，地下 水泣は深さ菊〜35c灘の霧の水位を選定してお

弓，ほかに表屡水位として深さが鱒繊より浅 い部分に停滞する承の水位も瞬時に灘足して いる。漢心Sラインの各基点についてその差 をみたのが籔5である。雨水が停滞するとみ られるクレスト北繕では，観して表屡水位が 地下水位を上懇って溜り，需溝に淡墨すると みられる南｛難ではその反対となる績肉があ る。これは，クレスト北麟で表磨水が多く，

南籔で少ないことを示してお婆，薄述の仮説 を裏付けていると考えられる。なお，総かい 変動については，雨後に表屡水が増え，鋳鷺 の経遜とともにそれが流動．浸透，蒸発する

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綴3．翼一Sライン沿いのドームのプロファィノレと地下水綾   地下水位は各基点についての単均纏であ垂），縦線は繧   準偏差」）大きさを示す。

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図達．地下水鍾愛壷むの標準｛蕪差の葱一Sラギン沿いの分葎

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屡5．翼一Sライン濠いの地下水｛宣と褒磨水｛立夏）差   正纏慧地下水泣ぴ）方が表磨水鎧よ弓傷いことを，負   嬉隷その逆を示す。

亙2 大賢・樫耕1赤井谷地澄療ドーム賦）生馨醜特性

事情を覆験していると思われるが，降水量そ の飽の気象データが秘露可能となったところ で検討したい。

3）地下水鮭の年次変動

 今癒の調査では，地下水鑑の年次変動の実 態をとらえるため，昨年度に灘建に率彗濡した 穴をそのまま保存し，今隼度もまた霧じよう に灘足してみた。結果は表繋こ示した。

 地下水位の分布額海は癖年度とほぼ同じで あるが，地下水位は全体にわたって今年度の 意うが低くなっている。また変動癒もほとん ど〔乃地点で大きくなっている誉套羅年度の楽該 時窮」）降水量を最寄参の灘候所のデータで比 較してみると， 8〜登用の降水量は，鉾年産 が弱3醗であったのに対して，今年縫は3鑓灘 で半分以下になっている。今隼度の地下水琶 の懸下が降水による水分の供給量の減少と密 接に関係していることは萌らかである。なおヲ 上記博ヵ舞縷の騒降水量の変動係数も，騨年 度倉、3§なのに隣して，今年度は馨、46と大きく，

これが今年度の地下水位変動申の大きくなっ たことに関連しているかも鱗れない。

表i 麟一Sライン濃いの地下水猿の分蕊と隼次変動  ここでいう地下承並とは地表面から癖一ル内水嚢まで  の蕩蕩を戯の蕉魑として激したものであ！），欝彊奪慧  8月霧韓から簸弩下旬1こか繰て8圏の灘建データ，

 鯵難隼隷菖簿擁旬から蔓鍔ぞ驚にか診て7蟹の灘定デ  ータを基礎とした。

蕊蠕からの矩難   i聾至年     欝望隼   願！   平均麺擦筆偏差平均麺標準篠差

巷韓轟U警蓼轟・暮暮・鼕鼕轟轟V轟雷鳥響蓼§ r3毒﹁3§r3＆︾ザ3轟冒ゲ3毒世3毒﹇3毒﹃3  圭董ラ﹈？﹈3つ身4尋世論磐3§暮︹ズσ．♂ 7．茎   3．暮  i董．淫   5．3 暮．尋    2，§   圭茎．3    ^導．∈｝

i．8    至．§    7．5    ^3．逢 i．蓼   2．護   垂．5   2．5 彗。7    2．董   i§．3    ^3．§

7．玉    2．董   董｛董．7    3．5 5．§   2．7  聾．轟   3．2 7．慕   2．2  嬉．玉   3、2 翌7．3    玉．§   22．違    3．｛墨

慧．至  里．§ 震．§  毒．3 警．駐   2．§  婚．2   5．蓼 7．窃   3．i  睡．§   各．重 鱒．了   3．3  2奪．2   3．董

8．至   2．5  2§，嚢   6．7 3．曇   速．5  豊7．2   3．3 2．5    3．2   工蓬．蓬    7．7

灘、ミズゴケカーペットの含水量

 前報（樫村 欝§21でものべたように，旗弁谷地は戦後に麗辺部が麗懇され，そのための乾燥窺が心 餐されている。事実，とくに薦の少ない隼に慧，ミズゴケカーペットが盛菱にかな馨の乾燥状懇とな彗，

枯死の危験性にさらされているようすがしばしば観察されている。飾年度は爾が多く，このような状態 は検鐵されなかったが，今年度もまたクレストのハンモック（ムラサキミズゴケ1とローン（イボミズ ゴケ／，およびホロー（ハリミズゴケ）のミズゴケカーペットについて，含水難6）季籔変化を邊ってみた。

さらに，今年度はランドのオオミズゴケのローンについても同様の調査を試みた。サンプ夢ングはいず れの種についても3ヵ所についておこない，結果は表2に示した。

表2 ミズゴケカーペットの含水量  i鱒2年の灘足纏で，乾量％で示してある。

灘定月警 ^{ノ、蔭ミズゴケ} イボミズゴケ ムラサキミズゴケ オオミズゴケ

§月i霞 3膨§蓉 暮舅6藻 6月27日 7月鰺舞

8月8醤

3縫置土翼52

37≦蔓｝二並 535

2ig3±67§

2887±2565 33§3±2235

i暮57ニピ 388

欝72± 鱗§

i5蓬8コ＝ ｛翼き7

慧33童833

蔓28攣＝廿 7§7

27編±2欝

亙533±警欝

i5｛》｛｝竺＝ 235

i3鶉± 7董 i22｛｝士 2縫 蓋23§± 軽 舞2i土 4逢 欝韓土 3§

i掌4｛肇±  33（肇

蔦2§± 2鰭 i2綴葱 95

i2§2± 蓬2§

2i§8三ヒ 5董§

董252± 2（｝9

趨議大学攣．群鞍善5正号（茎鱒3》 ^玉3

8月2瞬

§月緯蕪

雑醗凝

至鍔違警 i磁歪7醤

董258士 8暮i 蓼3珪土 §9 鍵尋2± 22§

2227盆二ii§碁 i2蟹｝± 2＄2

貸§2± 33蓬 ii§§± 33尋 iii§± 罵§

i3さ7竺＝ 遷3書 董2襲1± 2淫§

玉欝3土 淫2暮 i3i暮± i違2 i2砦達士 盤§

エ333± 252 i227± i2i

i麺3± i22 欝雑業 22§

亙i嬢2エこ 2i8 i2藩士 21矯 賞5三宝 至蓉§

 含水量の季簿変｛とはおおよそ地下水位の季簿変化に平行しているようである。そオtはまた降水難の季 簾変化にも対応し，一般的には，擁雨鞘と歌の長講鱗紅上昇し，盛夏に低下してミズゴケはピンチを違 えるであろう。今隼度は梅講甥紅おける含水量の上昇はみられたが，軟に雨がすくなかったためか，準 隼度観察されたような争いわば第二のピークはみられなかった。

 今覆調査したミズゴケの中では，多灘の承澱一に生育するハリミズゴケの含水量が高く，季簾変死も 大きい、嚢墾の3種は含水量力§擬して低く智季鋳葦の変動も比較的ノ罫さい。 しかし， 遠藤蓑とも含水量の最｛選 纏が鸞鏡％諺後と1量ぼ属じ魑を示していることは注熱こ値する。生死をわける含水量σ）纏がこのへんに 存在するためであろうか。事実．今年護の歎1こは，クレストのノ・ンモックのムラサキミズゴケに若干の 枯死がみられたが，ここでの含水量はおよそ盤韓％で，乾燥抵銃に換算して簿分／欝欝猫｝鎗であった。今 後，さらに枯死の危機を逢えたときの状態をとらえ，含水量の最低鐘がどのあたき）に来るかを確認する 必要がある。

欝．ミズゴケカーペットの泥炭堆積活性

 ミズゴケカーペットの泥旋堆積活性は，灘原ドームの活姓の重要な指標である．今隼度は，クレスト のハンモック（ムラサキミズゴケ）とローン（イボミズゴケ／，およびランドのローン（オオミズゴケ！

についてこの活牲を灘定した。灘定はおおむね樫材（i§821によったが，パラメータの一つであるミズ ゴケシュートの紳長！量についてはC鞍盤爺（欝7曇のクランクワイヤー法によった。灘定点は3種のミズ ゴケについて，それぞれ3地点を選び，各地点にクランクワイヤー睡本と分解ビン玉本を設置した。ク ランクワイヤーについては，約2鰻ごとに灘足し，鯵長成長の季籔変化の実態についても調べた。

1纏血胸寺寺1，季寺ボ

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蕪敏榊一霞・鑑鷹

籔轟．イ求ミズゴケシュートの檸長成長速度

  柱状慾ま各灘定聯魏の平均馨鋒水量，黒マルは各灘憲鵬塾の平均成長速獲，タテひ瞬まその地無   開変動の標準偏差を示す。

ミズゴケ類の紳長成長の季籔変建を灘6に示した。種や生育場所による多少の差があるが全館的な傾

至4 大哲・樫韓二癒井谷趣澄療ドームσ）生態鋳特性

肉として，4月末から5月擁旬に成長をはじめ，6月下旬から7月中旬1こか1ナて最大とな！ラ，鎗簿下旬 に成長をやめる。成長をやめる時簸になると，ミズゴケの色彩的特徴が顕著にな蓼種の区甥が容笏にな る。イぶミズゴケ，ムラサキミズゴケ，煮方ミズゴケの3種について講査したが，ムラサキミズゴケの 成長麗始時簸が麹に比べると若干遅くなる。成長の終結縛難については，はっき1タとした差は認められ ない。麟6に示されるように灘定場所によっても成長の様子が違う。

 泥羨堆積活性とそのパラメータについては表3に示した。このうち，ハ》ミズゴケカーペットの生産 量については今嚢実濾しておらず，樫村慧か（欝87／の纏をそのままのせてある。また，泥羨堆積速度

／v／の計算のためにはシ生産量（雛辞1と分解係数（勧の謬かに，好気籍におけるミズゴケ憲来の梅 質σ）量が知られなければならないが，こ薮についても今懇は灘定されていないので，表のvは，樫村慧 か（欝87／で購いたものを驚いて計算した結栗である。好気屡の摩さ1ま，おそらく地下水位と灘連が深

く，場所1こよってかなり違う。

 よく灘建されるイボミズゴケで比較してみると，その生産量は，尾瀬で知られている高鮭纏（3．8§墓、ノ 醜2・yr，樫村亙認2／や，赤井谷地1こおける樫村ほか（至囎7〉の纏韓．総馨鑛搬2・yダ／よむは小さい。分 解係数は，今まで尾瀬や赤拝谷地で知られていたもの（尾瀬馨．鴛継〜暮．解競yr一｝，赤井谷地騒．灘23yズ茎〉

よ瞬ま小さい。ムラサキミズゴケでみると，その生産量は英醗M麟or｝海路ε（董．鰭1δ灘2・yr，Cly驚o i暫簿の饒よ参は大きいが，分解係数韓、総2yr…至／はほぼ同じである。

 ・嘩ミズゴケを除く3種を比較すると，分解係数はそう違わな雛ので，生産量の淳列が注賢されると ころとなる。クレストのハンモック（ムラサキミズゴケ／が窃一ン（イボミズゴケ／よりも生産量が大 きい。これがそのまま泥毅堆i積速度につながるのであれば，微地形発達のしくみとしてうなずけるもの があるであろう。しかし，ランドの窟一ン（重重ミズゴケ）における溌羨堆積速度は，赤井谷地で観潮

されたドームが高繕澄漂のそれである鰻弩，そう大きくはないはずである。これらについては，今後，

それぞれの場所で好気緩のミズゴケ梅質量を実離して確かめる必要がある。

表3 各種縫物の泥炭僕給能力と泥炭の成長速度

 鑓、1生産量，k；分解係数，Σ鞍；好気条件下でのコケ物質蓄積量，V l泥炭の成長速度。

 ＊は欝8§隼灘定。

ミズゴケ種（微地形〉 醗酵（91｛撫2曙狸〉  k（yr㎜亜〉   Σ茎擁t（馨／δ基盤2〉  V（C鍵・yr一里〉

ハリミズゴケ・シュレンケ イボミズゴケ・欝一ン

ムラサキミズゴケ，オオミズゴケ・ブルト オまミズゴケ・ローン

8．垂i＊

2．2蓼 2．蝿 3．83

○．毒836

0、縣8i 嚢．藩67

§．§5§9

9§．妬 3蓼．i5 5懇、63 65．淫6

茎、蕊 酵．38 毒、53 彗．麟

v．要

^約

i）福島桑赤井谷地の撮漂ぎ一ムについて，櫨秘分葎，地下水泣，泥炭堆積活性等から，その生態的特  性嘉こついて検討した。

2／高麟湿原として最も発達したクレストは，繊雑質泥羨，貧栄養，中澄性の南部と，分解泥炭，貧栄  養，多湿の載部との2謬構成になっている。前者はムラサキミズゴケにオオミズゴケを交えたハン

藩島大学璽群鰻憲5i薄〔重鱒3／ ^i蓉

  モックとイボミズゴケの賞一ンから成琴，高等櫨霧としてはモウセンゴケほか2，3の表籔的植物  」）存在が認められる．後考はイボミズゴケとハリミズゴケび）カーペットで，発達した部分ではそれ   ぞれがハンモックとホ資一を形成している．轟等縫物としてはトキソウその飽がみら醗る。地下水  位は北薬で轟く南部で低いが，年闘の変動／まいずれでも少ない。

3）ドーム南斜蟹1では，方方ミズゴケの霞一ンとノげウツギの低本林が特繊的で，麗透の低犀潟漂から  轟麟湿原への移行蕊に当たるランドと考えられる。繊維質泥衰，中栄養，中灘牲の立地とみられる。

 渇水朗に地下水位の藪下がかな1）ある。

4〉ざ一ム購縁のやや平壌な部分は．ヌマがやの草原やヘンノキ湿地；林とな一）ている。ラグが走るが，

  渇水簸には地下水｛立はかな1〉の低下をみせる。赤井谷地高麟漫漂の基礎をなす部分と考えられる。

の地下水位と比べて，クレスト嘘部での蓑麟水繊難して高く，ここに降水露寒の表藤灘餐水が停滞   して貧栄養多湿の環境を形成することが示唆さ就た。

嚇 ミズゴケカーペットの含水量は，今隼度は秋に低下し，ムラサキミズゴケに…部枯死が認められた。

  この遜…」）含水量は稔｛矯％程度ラ乾燥抵麟1にして7§分〆欝灘膿琵蓼程度であった。

7）クレスト南部とランドで灘足したミズゴケ物質の分解係数はいずれもほぼ講じであったが，生産量   はクレストび）ローン，クレストのハンモック，ランドのローンの！獲に大きくなった。

引 馬 文 献

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7） 樫村奮遵（欝82！尾瀬が原義下露代浮島地区のミズゴケマットの生産と分解，尾瀬の保護と復元    X難亨4r魯．

鉛  樫村覇道，神谷 仁（欝87／赤井谷地滋原の発達1こついて，猪苗代湖の鬱然 畦，茎レ欝 欝  樫村群遭（嬉§2ラ赤芽谷地及びそれに対する近隣水欝縫発の影響について，自然と人聞3，97一欝7．

鰺〉 M盆脱ぎ，翼．（i鰯IDεv幽韓ε援倉ずむ09艦建．C轍幽聡G｛1麟＆磁w段tersyst錨，露。（）lo餌麗    St麟￠s欝，Ger獄a資y，85一§2．

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