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高エネルギー加速器科学研究奨励会 - 講演会 開催記録・講演資料

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(1)

LHCの近況

高エネルギー加速器科学研究奨励会講演会 2012年10月5日

戸本 誠

名古屋大学大学院理学研究科

タウ・レプトン物理研究センター

(2)

今日のお話:Large Hadron Collider

2

ジュネーブ 

(3)

今日のお話:Large Hadron Collider

2

ジュネーブ 

(4)

今日のお話:Large Hadron Collider

2

ジュネーブ 

モンブラン

レマン湖

LHC加速器:周長27kmの加速器

スイス フランス

CERN研究所

陽子

陽子

ジュネーブ空港

(5)

今日のお話:Large Hadron Collider

2

ジュネーブ 

モンブラン

レマン湖

LHC加速器:周長27kmの加速器

スイス フランス

CERN研究所

陽子

陽子

ジュネーブ空港

TOTEM

ATLAS

CMS LHCb ALICE

B TOTEM

Total cross section LHCf

3.5~7TeVまで陽子を加速→ATLAS/CMSで衝突 世界最高エネルギー:宇宙誕生10-12秒後の世界

(6)

LHCの近況

3

(7)

LHCの近況

3

2008年9月10日 LHCではじめて陽子ビーム周回に成功

(8)

LHCの近況

3

2008年9月10日 LHCではじめて陽子ビーム周回に成功 2008年9月19日 LHC加速器事故

(9)

LHCの近況

3

2008年9月10日 LHCではじめて陽子ビーム周回に成功 2008年9月19日 LHC加速器事故

2009年11月23日 LHCで初めて陽子陽子衝突現象を観測

(10)

LHCの近況

3

2008年9月10日 LHCではじめて陽子ビーム周回に成功 2008年9月19日 LHC加速器事故

2009年11月23日 LHCで初めて陽子陽子衝突現象を観測 2010年3月30日 7TeVの物理データ収集をスタート

(11)

LHCの近況

3

2008年9月10日 LHCではじめて陽子ビーム周回に成功 2008年9月19日 LHC加速器事故

2009年11月23日 LHCで初めて陽子陽子衝突現象を観測 2010年3月30日 7TeVの物理データ収集をスタート

2011年12月13日 ヒッグス粒子が存在すれば、115GeV から130GeVにありそう?

(12)

LHCの近況

3

2008年9月10日 LHCではじめて陽子ビーム周回に成功 2008年9月19日 LHC加速器事故

2009年11月23日 LHCで初めて陽子陽子衝突現象を観測 2010年3月30日 7TeVの物理データ収集をスタート

2011年12月13日 ヒッグス粒子が存在すれば、115GeV から130GeVにありそう?

2012年4月 8TeVの物理データ収集をスタート

(13)

LHCの近況

3

2012年7月4日 ヒッグス粒子と思われる新粒子を発見 2008年9月10日 LHCではじめて陽子ビーム周回に成功 2008年9月19日 LHC加速器事故

2009年11月23日 LHCで初めて陽子陽子衝突現象を観測 2010年3月30日 7TeVの物理データ収集をスタート

2011年12月13日 ヒッグス粒子が存在すれば、115GeV から130GeVにありそう?

2012年4月 8TeVの物理データ収集をスタート

(14)

7月4日:CERNにて新粒子発見を発表

4

(15)

内容

5

ヒッグス粒子の紹介

ヒッグス粒子を作る加速器 ヒッグス粒子を捉える検出器

新粒子の発見とその意義

詳細は次の講演で

(16)

6

ヒッグス粒子の紹介

詳細は次の講演

(17)

物を構成している素粒子

7

(18)

物を構成している素粒子

7

分子 10-9m

(19)

物を構成している素粒子

7

分子 10-9m

原子核 10-14m

原子

10-10m 電子

(20)

物を構成している素粒子

7

分子 10-9m

陽子 中性子 10-15m 原子核 10-14m

原子

10-10m 電子

(21)

物を構成している素粒子

7

分子 10-9m

陽子 中性子 10-15m

+2/3e -1/3e

アップ

(u)

ダウン

(d)

クォーク

電子 ニュートリノ レプトン

-e 0

原子核 10-14m

原子

10-10m 電子

(22)

物を構成している素粒子

7

10 -18 m = 

0.000000000000000001m   10億分の1m の 10億分の1 以下の世界

分子 10-9m

陽子 中性子 10-15m

+2/3e -1/3e

アップ

(u)

ダウン

(d)

クォーク

電子 ニュートリノ レプトン

-e 0

原子核 10-14m

原子

10-10m 電子

(23)

素粒子に働く力

8

力=力を伝える粒子の交換

(24)

素粒子に働く力

8

力=力を伝える粒子の交換

u u

d

+

e -

水素原子

陽子

電子

(25)

素粒子に働く力

8

力=力を伝える粒子の交換

電磁気力

電荷を感じて 光子を交換

u u

d

+

e -

水素原子

陽子

電子

(26)

素粒子に働く力

8

力=力を伝える粒子の交換

電磁気力

電荷を感じて 光子を交換

u u

d

+

e -

水素原子

陽子

電子

強い力

色電荷を感じて グルーオンを交換

(27)

4種の力

9

種類 強さ 到達距離 電荷 伝える粒子 電磁気力 1/137 無限 電荷

(+/-)

光子

(フォトン)

強い力 ~0.1 10-15m 色電荷

(3種) グルーオン 弱い力 10-5 10-18m 弱電荷 W 、Z粒子

重力 10-38 無限 質量 グラビトン

(未発見)

太陽 地球

+ ー

中性子 陽子

電子

ニュートリノ 崩壊

電磁気力

強い力

弱い力

強い力

重力

(28)

素粒子の標準模型

10

Z W

g

電磁気力:光子

強い力:グルーオン

弱い力:Z、W粒子

力を伝える

u d ν e e

電荷

: +2/3e

電荷

: -1/3e

アップ(u) ダウン(d)

クォーク

電子 電子ニュートリノ

レプトン

電荷

: -e

電荷

: 0

第1世代

物質を構成する

(29)

素粒子の標準模型

10

c s ν μ μ

チャーム(u) ストレンジ(d) ミューニュートリノ ミュー粒子 第2世代

Z W

g

電磁気力:光子

強い力:グルーオン

弱い力:Z、W粒子

力を伝える

u d ν e e

電荷

: +2/3e

電荷

: -1/3e

アップ(u) ダウン(d)

クォーク

電子 電子ニュートリノ

レプトン

電荷

: -e

電荷

: 0

第1世代

物質を構成する

(30)

素粒子の標準模型

10

c s ν μ μ

チャーム(u) ストレンジ(d) ミューニュートリノ ミュー粒子 第2世代

t b ν τ τ

トップ(u) ボトム(b) タウニュートリノ タウ粒子 第3世代

Z W

g

電磁気力:光子

強い力:グルーオン

弱い力:Z、W粒子

力を伝える

u d ν e e

電荷

: +2/3e

電荷

: -1/3e

アップ(u) ダウン(d)

クォーク

電子 電子ニュートリノ

レプトン

電荷

: -e

電荷

: 0

第1世代

物質を構成する

(31)

素粒子の標準模型

10

c s ν μ μ

チャーム(u) ストレンジ(d) ミューニュートリノ ミュー粒子 第2世代

t b ν τ τ

トップ(u) ボトム(b) タウニュートリノ タウ粒子 第3世代

Z W

g

電磁気力:光子

強い力:グルーオン

弱い力:Z、W粒子

力を伝える

u d ν e e

電荷

: +2/3e

電荷

: -1/3e

アップ(u) ダウン(d)

クォーク

電子 電子ニュートリノ

レプトン

電荷

: -e

電荷

: 0

第1世代

物質を構成する

H

ヒッグス粒子:素粒子に質量を与える 未発見!?
(32)

質量の起源

11

「標準模型」:素粒子は、本来 質量=0であるべき 実際には、、、、

(33)

質量の起源

11

「標準模型」:素粒子は、本来 質量=0であるべき

10 -1 1 10 10 2 10 3 10 4 10 5 10 6 10 7 10 8 10 9 10 10 10 11 10 12 1

2 3

d

s

b

u

c

t

e

µ

e

µ

第3世代 第2世代 第1世代

質量(eV) 実際には、、、、

(34)

質量の起源

11

「標準模型」:素粒子は、本来 質量=0であるべき

10 -1 1 10 10 2 10 3 10 4 10 5 10 6 10 7 10 8 10 9 10 10 10 11 10 12 1

2 3

d

s

b

u

c

t

e

µ

e

µ

第3世代 第2世代 第1世代

質量(eV)

1/1000mg 1000kg 実際には、、、、

(35)

質量の起源

11

「標準模型」:素粒子は、本来 質量=0であるべき

10 -1 1 10 10 2 10 3 10 4 10 5 10 6 10 7 10 8 10 9 10 10 10 11 10 12 1

2 3

d

s

b

u

c

t

e

µ

e

µ

第3世代 第2世代 第1世代

質量(eV)

1/1000mg 1000kg 実際には、、、、

ヒッグス機構によって素粒子が質量を獲得

→ ヒッグス粒子が存在するはず!!

(36)

質量の起源

11

「標準模型」:素粒子は、本来 質量=0であるべき

10 -1 1 10 10 2 10 3 10 4 10 5 10 6 10 7 10 8 10 9 10 10 10 11 10 12 1

2 3

d

s

b

u

c

t

e

µ

e

µ

第3世代 第2世代 第1世代

質量(eV)

1/1000mg 1000kg 実際には、、、、

ヒッグス機構によって素粒子が質量を獲得

→ ヒッグス粒子が存在するはず!!

加速器で作り、測定器で捉える!

(37)

ヒッグス粒子を作る 加速器

12

(38)

素粒子実験の考え方

13

未知粒子であるヒッグス粒子を作り出し、それを測定する

e+ e-

エネルギー:E/2 エネルギー:E/2

高エネルギー!

E = Mc 2

未知粒子=既知の実験では作り出せない → 重たい

質量Mの未知なる素粒子を生成する能力

→ 加速した粒子を衝突させる

(39)

粒子を加速する

14

電場が大きいと

荷電粒子の加速大

磁場 回転半径

電荷を持った粒子を電場や磁場の中で運動させる

F = qE (運動量) = 0.3 B R  を大きくして

より加速した荷電粒子を回す N

S

N S

+q 力 R

B

+q

E=V/d V

+

­

(40)

加速器の原理

15

超伝導磁石

加速用電極

荷電粒子を磁場で回す

F = eE

(運動量) = 0.3 B R  電極で加速

より強い磁場で回す

目標のエネルギーに到達するまで

(41)

最先端加速器 Large Hadron Collider

16

モンブラン

レマン湖

スイス フランス

CERN研究所

陽子

陽子

周長27kmの加速器。地下100mに設置。

ジュネーブ空港

(42)

最先端加速器 Large Hadron Collider

16

モンブラン

レマン湖

スイス フランス

CERN研究所

陽子

陽子

周長27kmの加速器。地下100mに設置。

ジュネーブ空港

陽子を曲げるための磁石

15m   1232台=18km(27km中) 陽子を曲げるための磁石

8.33テスラの超伝導磁石

液体Heで -271℃に冷却

(43)

LHC加速器の大きさ

17

(44)

LHC加速器の大きさ

17

市ヶ谷

(45)

LHC加速器の大きさ

17

市ヶ谷

(46)

LHC加速器の大きさ

17

大阪環状線 < LHC~名古屋地下鉄名城線 < 東京山手線

~21km ~27km ~34.5km

市ヶ谷

(47)

18

(48)

19

LHC加速器の性能

加速粒子 陽子 陽子

ビーム塊あたりの陽子数 (n

1

,n

2

) 千億 個

陽子ビーム塊の数 (n

b

) 1380→2808

ビーム塊の間隔 (f

r

) 50ナノ秒→25ナノ秒 衝突点でのビーム半径 (σ

x

, σ

y

) ~0.020 mm→0.015mm

エネルギー 3.5TeV→4TeV→7TeV

50 ナノ秒 15 m

光速 ­ 10km/時

陽子ビームを絞り込むための磁石

ビーム衝突輝度 (ルミノシティ)

沢山の陽子を絞って衝突させる

7TeVの陽子:光の速度の99.9999991%まで加速

(49)

加速器の運転の様子

20

450GeV

加速器内の陽子の量 4TeV

10

11

個/塊x1300塊=10

14

(50)

ビーム輝度

21

(51)

ヒッグス粒子を捉える 検出器

22

(52)

粒子検出器 アトラス検出器

23

総重量:7000トン

(53)

粒子検出器 アトラス検出器

24

陽子

陽子

ヒッグス粒子は不安定 → 軽い安定粒子に化ける(崩壊)

衝突点で起きたイベントの写真を安定粒子を使って撮影

読み出し数:1億6千万チャンネル(1億6千万画素デジカメ)

(54)

検出器の原理

25

ニュートリノ

中性子

電子 μ粒子

ハドロン検出器

飛跡検出器 μ粒子検出器

検出器の物質と粒子との相互作用を利用する

電子と光子を止める

→エネルギー測定

荷電粒子が残す微弱信号 磁場で荷電粒子を曲げる

→ 運動量測定

反応しにくい粒子 μ粒子の運動量測定

粒子の種類、エネルギー、運動量を測定

陽子

陽子、中性子等を止める

→エネルギー測定

ニュートリノはすり抜ける

電子・光子検出器

(55)

運動量測定(飛跡検出器)

26

(運動量)=0.3 (磁場) (半径) 磁場

ガス 検出器 シリコン 検出器

(56)

運動量測定(飛跡検出器)

26

(運動量)=0.3 (磁場) (半径) 磁場

ガス 検出器 シリコン 検出器

(57)

エネルギー測定器(カロリーメータ)

27

光子/電子、ハドロン(複数のクォークからなる 粒子)を物質で止める

→ そのとき出る光や熱を電気信号として捉える

○ ATLAS 電磁カロリーメータ

液体アルゴン+鉛/鉄+銅読み出し板

○ ATLAS ハドロンカロリーメータ 鉄+シンチレーター

(58)

μ粒子検出器の組み立て

28

(59)

μ粒子検出器の組み立て

28

1

(60)

μ粒子検出器の組み立て

28

1 2

(61)

μ粒子検出器の組み立て

28

1 2

3

(62)

μ粒子検出器の組み立て

28

1 2

3 4

(63)

μ粒子検出器の組み立て

28

1 2 3 4

5

(64)

μ粒子検出器の組み立て

28

1 2 3 4

5

6

(65)

μ粒子検出器の組み立て

28

1 2 3 4

5

6 7

(66)

検出器の建設

29

32万チャンネルの回路も研究者の手作り

若い学生達が頑張っています!!!

(67)

LHC建設に貢献した主な日本企業

30

古河電気工業 LHC加速器 超伝導ケーブル

新日本製鐵 LHC加速器 双極電磁石の特殊ステンレス材

東芝 LHC加速器 収束用超伝導四極電磁石

JFEスチール LHC加速器 電磁石用非磁性鋼材

カネカ LHC加速器 電磁石用ポリイミド絶縁テープ

IHI (+Linde) LHC加速器 低温ヘリウムコンプレッサー

東芝 アトラス 超伝導ソレノイド

浜松ホトニクス アトラス, CMS, LHCb シリコン検出器, 光電子増倍管, 光検出ダイオード 川崎重工業 アトラス, CMS 液体Arカロリーメータ容器,鉄構造体

林栄精器 アトラス ワイヤーチェンバー

東芝 アトラス 信号読み出し集積回路

ソニー アトラス 検出器信号アンプ

ジーエヌディー アトラス トリガー用電子回路

フジクラ アトラス 耐放射線性光ファイバー

クラレ アトラス シンチレーションファイバー

有沢製作所 アトラス 銅箔ポリイミド電極シート

(68)

新粒子の発見とその意義

31

(69)

陽子・陽子衝突

32

(70)

陽子・陽子衝突

32

(71)

ボール同士の衝突:次の反応が予測可能

陽子・陽子衝突

32

(72)

ボール同士の衝突:次の反応が予測可能

陽子・陽子衝突

32

陽子同士の衝突:次の反応は予測不可能 反応の起こる確率は解る

(73)

ボール同士の衝突:次の反応が予測可能

陽子・陽子衝突

32

陽子同士の衝突:次の反応は予測不可能 反応の起こる確率は解る

反応 反応頻度

LHC加速器で起こる任意の反応

(ほとんど、軽いクォーク、グルーオン) 毎秒 5千万 回

ヒッグス粒子生成 100秒間に1回

(74)

ボール同士の衝突:次の反応が予測可能

陽子・陽子衝突

32

陽子同士の衝突:次の反応は予測不可能 反応の起こる確率は解る

反応 反応頻度

LHC加速器で起こる任意の反応

(ほとんど、軽いクォーク、グルーオン) 毎秒 5千万 回

ヒッグス粒子生成 100秒間に1回

ヒッグス粒子は、

5,000,000,000(五十億)回に1回程度しか生成しない!

(75)

陽子・陽子衝突

33

(76)

陽子・陽子衝突

33

陽子

陽子

(77)

陽子・陽子衝突

33

陽子

陽子

陽子の中は沢山のクォーク、グルーオン 一部だけが衝突による反応に関与

(78)

陽子・陽子衝突

33

陽子

陽子

ヒッグス粒子の反応

陽子の中は沢山のクォーク、グルーオン 一部だけが衝突による反応に関与

ヒッグス粒子以外の反応

(79)

陽子・陽子衝突

33

陽子

陽子

ヒッグス粒子の反応

陽子の中は沢山のクォーク、グルーオン 一部だけが衝突による反応に関与

他の陽子の反応も同時多発

ヒッグス粒子以外の反応

(80)

実際の陽子陽子衝突反応

34

ヒッグス粒子の崩壊過程を理解する

ヒッグス粒子を含む事象(50億分の1)を選ぶ ヒッグス粒子から崩壊した安定粒子を選ぶ

ヒッグス粒子を復元する

全ての反応は、無数の安定粒子になる

ヒッグス粒子があってもなくても

(81)

ヒッグス粒子が何に化けるか?

35

光子 光子 ヒッグス粒子は、質量の大きな素粒子が好き

ヒッグス 粒子

確率はわかるが、何に化けるかはわからない

(82)

ヒッグス粒子が何に化けるか?

35

重すぎ 解析のレベルが高い

光子 光子 ヒッグス粒子は、質量の大きな素粒子が好き

ヒッグス 粒子

確率はわかるが、何に化けるかはわからない

(83)

ヒッグス粒子が何に化けるか?

35

重すぎ 解析のレベルが高い

光子 光子 ヒッグス粒子は、質量の大きな素粒子が好き

ヒッグス 粒子

確率はわかるが、何に化けるかはわからない

(84)

ヒッグス粒子が何に化けるか?

35

重すぎ 解析のレベルが高い

Z → 電子(e-)+陽電子(e+)

       μ粒子(μ-)+反μ粒子 (μ+)

Z粒子はさらに軽い粒子に化ける

光子 光子 ヒッグス粒子は、質量の大きな素粒子が好き

ヒッグス 粒子

確率はわかるが、何に化けるかはわからない

(85)

ヒッグス粒子が何に化けるか?

35

電子、μ粒子、光子からヒッグス粒子を「復元」する

重すぎ 解析のレベルが高い

を例にして解析の詳細を紹介します ヒッグス粒子→ Z Z→e+ee+e-, e+eμ+μ-, μμ-μ+μ- ヒッグス粒子 → 光子 光子

Z → 電子(e-)+陽電子(e+)

       μ粒子(μ-)+反μ粒子 (μ+)

Z粒子はさらに軽い粒子に化ける

光子 光子 ヒッグス粒子は、質量の大きな素粒子が好き

ヒッグス 粒子

確率はわかるが、何に化けるかはわからない

(86)

ヒッグス粒子らしきイベントを集める

36

陽子+陽子 → ヒッグス粒子 → 光子 光子を探す

→2本の光子のあるイベントを沢山集める

電子・光子検出器

光のエネルギー、運動量を検出器で測定 偽物:

陽子+陽子→光子 光子

(87)

質量の復元

37

2本の光子のあるイベントは2種類に大別される

ヒッグス 粒子

本物

陽子の衝突から 適当に出た光

偽物

??

親 子

(88)

質量の復元

37

2本の光子のあるイベントは2種類に大別される

ヒッグス 粒子

本物

陽子の衝突から 適当に出た光

偽物

??

(親の質量)= (子のエネルギー和)2 ー (子の運動量和)2

親 子

(89)

質量の復元

37

2本の光子のあるイベントは2種類に大別される

ヒッグス 粒子

本物

陽子の衝突から 適当に出た光

偽物

??

適当な質量= の質量=

ヒッグス 粒子

(親の質量)= (子のエネルギー和)2 ー (子の運動量和)2

親 子

(90)

質量の復元

37

2本の光子のあるイベントは2種類に大別される

ヒッグス 粒子

本物

陽子の衝突から 適当に出た光

偽物

??

適当な質量= の質量=

ヒッグス 粒子

質量

ベント数

質量

ベント数

(親の質量)= (子のエネルギー和)2 ー (子の運動量和)2

親 子

(91)

質量の復元

37

2本の光子のあるイベントは2種類に大別される

ヒッグス 粒子

本物

陽子の衝突から 適当に出た光

偽物

??

適当な質量= の質量=

ヒッグス 粒子

質量

ベント数

質量

ベント数

(親の質量)= (子のエネルギー和)2 ー (子の運動量和)2

親 子

ベント数

質量 シミュレーションによる予想

(92)

実際のデータ

38

質量(GeV)

イベントの数

データ

偽物だけの時の予測 偽物+本物の予測

!

!

(93)

実際のデータ

38

質量(GeV)

イベントの数

データ

偽物だけの時の予測 偽物+本物の予測

!

!

他の実験との比較

現在・過去・未来の比較

 →統計学にもとづいた指標が必要(有意度)

(94)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0

20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

いかさまサイコロを探す

39

1の出た回数

色々なサイコロ 10個のサイコロをそれぞれ600回ずつ振ってみる

100回の周りにばらつく 普通のさいころの1の目が出る確率 1/6

(95)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0

20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

いかさまサイコロを探す

40

1の出た回数

色々なサイコロ 普通のさいころの1の目が出る確率 1/6

10個のサイコロをそれぞれ600回ずつ振ってみる

9個は普通 1個は1/5で1の目が出るいかさまサイコロ

100回の周りにばらつく いかさまサイコロ?

(96)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0

20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

いかさまサイコロを探す

41

1の出た回数

色々なサイコロ 10個のサイコロをそれぞれ600回ずつ振ってみる

9個は普通 1個は1/4で1の目が出るいかさまサイコロ 普通のさいころの1の目が出る確率 1/6

いかさまサイコロ?

(97)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0

20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

100回の周りにばらつく

指標(有意度)

42

1の出た回数

色々なサイコロ 偽物からのズレが有意かどうか?

偽物が統計的にふらついて本物と間違える確率   p0

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

いかさまサイコロ?

本物=探している物(いかさまサイコロ)、偽物=その他

(98)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0

20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

100回の周りにばらつく

指標(有意度)

42

1の出た回数

色々なサイコロ 偽物からのズレが有意かどうか?

偽物が統計的にふらついて本物と間違える確率   p0

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

偽物と本物との違いがクリアである程小さなp0

いかさまサイコロ?

本物=探している物(いかさまサイコロ)、偽物=その他

(99)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0

20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

100回の周りにばらつく

指標(有意度)

42

1の出た回数

色々なサイコロ 偽物からのズレが有意かどうか?

偽物が統計的にふらついて本物と間違える確率   p0

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

偽物と本物との違いがクリアである程小さなp0

いかさまサイコロ?

p0=9分の1

p0=7万5千分の1

本物=探している物(いかさまサイコロ)、偽物=その他

(100)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0

20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

100回の周りにばらつく

指標(有意度)

42

1の出た回数

色々なサイコロ 偽物からのズレが有意かどうか?

偽物が統計的にふらついて本物と間違える確率   p0

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220

偽物と本物との違いがクリアである程小さなp0

いかさまサイコロ?

p0=9分の1

p0=7万5千分の1

素粒子実験研究者が良く用いる指標 兆候 ... p 0 =740分の1

発見 ... p 0 =350万分の1

本物=探している物(いかさまサイコロ)、偽物=その他

(101)

陽子陽子 → H → 光子 光子

43

2つの光から求めた親の質量(GeV)

ベントの数

データ

偽物だけの時の予測 偽物+本物の予測

偽物が統計的にふらついて本物と間違える確率  p0 = 30万分の1

「発見」の指標

2つの光から求めた親の質量(GeV)

「兆候」の指標

(102)

陽子+陽子 → H → ZZ → 4μ:候補イベント

44

μ粒子検出器

(103)

陽子陽子 → H → ZZ → 4 レプトン:データ

45

偽物が統計的にふらついて本物と間違える確率  p0 = 6千分の1

!

「発見」の指標

4つのレプトンから求めた親の質量(GeV)

4つのレプトンから求めた親の質量(GeV)

「兆候」の指標

(104)

全ての探索をあわせると、、、

46

[GeV]

m H

110 115 120 125 130 135 140 145 150

0 Local p

10

-9

10

-8

10

-7

10

-6

10

-5

10

-4

10

-3

10

-2

10

-1

1

Expected Combined Observed Combined Expected H

Observed H

llll ZZ*

Expected H

llll ZZ*

Observed H

l l WW*

Expected H

l l WW*

Observed H

bb Expected H

bb Observed H

Expected H Observed H

ATLAS 2011 + 2012 Data

= 7 TeV s

-1

,

L dt ~ 4.6-4.8 fb L dt ~ 5.8-5.9 fb

-1

, s = 8 TeV

0 1 2 3 4 5 6

偽物が統計的にふらついて本物と間違える確率  p0 = 6億分の1

「発見」の指標

質量(GeV)

「兆候」の指標

(105)

となりのCMS実験でも新粒子を確認

47

p0=350万分の1

! !

(106)

観測結果の解釈

48

質量126GeV付近に新粒子を発見

新粒子は、ヒッグス粒子か?

その可能性は大きいが、未確定 さらなる身元確認が必要

ヒッグスならば?

スピンがゼロ

重い粒子ほどくっつきやすい  光子 光子

 ZZ→4レプトン 同じ質量の新粒子を確認 隣の実験でも、同じ質量の新粒子を確認

素粒子には固有のスピン

(107)

ヒッグス粒子だったとしたら、、、

49

微調整問題

実際の質量 = 裸の質量  + 補正量

126 = 100000000000000126 - 100000000000000000

→ ヒッグス粒子固有の問題

大きな補正量

(108)

ヒッグス粒子だったとしたら、、、

49

この解決には、さらに、”超対称性”などの新物理が必要

超対称性:Supersymmetry (SUSY)

→ LHC実験にて探索中 微調整問題

実際の質量 = 裸の質量  + 補正量

126 = 100000000000000126 - 100000000000000000

→ ヒッグス粒子固有の問題

大きな補正量

(109)

まだまだ続くLHC実験

50

7-8 TeV : ~20 fb -1 13-14TeV:  

13-14TeV:  up to 300 fb -1  HL-LHC  

3000 fb 2030 -1

ヒッグス ヒッグスの性質

超対称性?

(110)

国際リニアコライダー計画

(111)

国際リニアコライダー計画

全長31km (調整可能)

(112)

結論

質量126GeV付近に新粒子を発見!!

52

ヒッグス粒子と矛盾しないが未確定

データ量を増やして、ヒッグス粒子の性質を確認する もし、ヒッグス粒子なら?

ヒッグス粒子の性質には理論的な裏付けがない       → 実験による新たな知見が不可欠

     → LHCで更なる新粒子の発見の可能性      → ILCなどの新しい実験プロジェクト

これからの素粒子実験は面白い!

LHC実験は、

2009年から物理データを収集開始、順調に動いている

Referensi

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