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PDF トウモロコシおよびダイズの植被率が雑草の生育と作物収量に及ぼす影響

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Academic year: 2024

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トウモロコシおよびダイズの有機栽培における草型の品種間差異が雑草の生育と作物収量に 及ぼす影響

中村郷久・弓立敏子・内野宙・岩間和人・実山豊

北海道大学大学院農学院 )

Effect of plant type difference between cultivars on weed growth and crop yield in maize and soybean under organic farming

Satoshi Nakamura1, Toshiko Yudate1, Hiroshi Uchino1, Kazuto Iwama1 and Yutaka Jitsuyama1 (1Graduate School of Agriculture, Hokkaido University)

環境に配慮した有機農法において、除草作業は多大な時間と手間がかかるため生産者にとって大き な負担となっている。収量向上を目的とした近年の育種により密植向きの垂直葉型や主茎型の品種が 育成されたが、これらの品種を有機栽培で利用する際には草型が雑草の生育に及ぼす影響を検討す る必要がある。本研究室で行ってきたこれまでの実験から、生育初期の主作物の植被率(単位土地面 積における上方から見た植物体面積の割合)を高めることが雑草抑制に重要なことが明らかとなってお り、密植にすることでより高い植被率を確保することが可能になると考えられる。そこで本研究では、草 型の異なるトウモロコシとダイズ 2 品種ずつを 2 水準の栽植密度で栽培し、作物の草型と栽植密度の違 いが雑草発生量と主作物の収量に及ぼす影響を検討した。

<材料および方法> 実験は 2007 年に北海道大学北方生物圏フィールド科学センター生物生産研究 農場で行った。トウモロコシはおおぞら(水平葉型)と 39A87(垂直葉型)を 5 月 15 日に、ダイズはトヨム スメ(分枝型)とトヨハルカ(主茎型)を 6 月 21 日に植付けた。栽植密度処理として、トウモロコシは標準区

(畦間 75cm×株間 18cm)、および密植区(畦間 50cm×株間 18cm)、ダイズは標準区(畦間 60cm×株 間 20cm)、および密植区(畦間 40cm×株間 20cm)の 2 水準を設けた。さらに各試験区内に、試験期間 を通して除草する区としない区を設けた。区制は 3 反復の分割区法(主区は品種と栽植密度、副区は除 草の有無)とした。施肥は 4 月 26 日に完熟牛糞稲わら堆肥(窒素含有率 0.73%)をトウモロコシ 3t/10a、

ダイズ 1.5t/10a の割合で土壌にすき込んだ。また、ボカシ肥料(窒素含有率 5%)をトウモロコシ 150kg/10a、ダイズ 30kg/10a の割合で植付け時に施用した。生育期間中に 4 回、主作物の植被率を測 定した。収穫期に収量および雑草の乾物重を測定した。

<結果および考察>

①両作物とも、密植にすることで植被率が有意に増加した(図 1,2)。また、トウモロコシでは植付け後 30 日目を除いて水平葉型のおおぞらが垂直葉型の 39A87 より、ダイズでは植付け後 30 日目まで分 枝型のトヨムスメが主茎型のトヨハルカより植被率が有意に高かった。

②植付け後 30 日目の植被率と収穫期における雑草乾物重との間には、両作物ともに有意な負の相 関関係が認められた(図 3)。

③両作物とも、雑草が有る時と無い時で収量に有意な差異が認められ、トウモロコシでは 1 列粒数の、

ダイズでは莢数の影響が大きかった(表 1,2)。また、収穫期の雑草乾物重と収量との間に有意な負の 相関関係が認められた(図 4)。

④収穫期における雑草乾物重には両作物間に大きな差異は認められなかったが、植付け後 30 日目 の植被率と収穫期の雑草乾物重の関係は両作物間で大きく異なった(図 3)。また、雑草乾物重と収 量との関係も両作物間で大きく異なった(図 4)。作物種間におけるこれらの差異については今後さら に検討が必要である。

以上のことから、両作物ともに、生育初期の植被率が高い品種(トウモロコシでは水平葉型、ダイズで は分枝型)を密植にすることで、雑草抑制効果が高まると推察された。

(2)

3.トウモロコシおよびダイズにおける植被率と収穫 期の雑草乾物重との相関関係

1.トウモロコシの植被率(%)の推移. 図中の縦棒はLSD(5%水準)を示す.

植付け後日数(日)

1000

0

○おおぞら(標準)

●おおぞら(密植)

△トヨムスメ(標準)

▲トヨムスメ(密植)

△トヨムスメ(標準)

▲トヨムスメ(密植)

◇トヨハルカ(標準)

◆トヨハルカ(密植)

○おおぞら(標準)

●おおぞら(密植)

□39A87(標準)

■39A87(密植)

図中の縦棒はLSD(5%水準)を示す.

2.ダイズの植被率(%)の推移.

100 100

50

20 40 60 80 0 20 40 60

植付け後日数(日)

2収穫期の雑草乾物重(g/m) 500 1000

0 500

収量(g/m2)

植付け後30日目の植被率(%)

0 20 40 60 80 0 500 1000 1500

***、*は、それぞれ0.1%、5%水準で有意であることを示す. ***は、0.1%水準で有意であることを示す.

y= -25.8x+875

r= -0.89***(n=12) y= -17.1x+1459 r= -0.64*(n=12)

50

0 0

1500 1500

植被率(%) 植被率(%)

1.トウモロコシの収穫期における収量および収量構成要素

表2.ダイズの収穫期における収量および収量構成要素

収穫期の雑草乾物重(g/m2) y= -0.2x+301

r= -0.83***(n=24)

●除草あり

○除草なし

y= -1.4x+1050 r= -0.89***(n=24)

■除草あり

□除草なし

4.トウモロコシおよびダイズにおける収穫期の雑草乾 物重と主作物収量との相関関係

トウモロコシ

ダイズ

◇トヨハルカ(標準)

◆トヨハルカ(密植)

□39A87(標準)

■39A87(密植)

ダイズ トウモロコシ

除草処理 品種 栽植密度 子実収量(g/m2) 100粒重(g) 一穂列数 1列粒数 なし

おおぞら 標準 295 29.0 11.5 13.4

密植 275 27.7 11.1 8.8

39A87 標準 361 27.0 14.7 14.7

密植 523 25.8 14.0 15.1

あり

おおぞら 標準 973 28.9 13.5 36.2

密植 1067 27.5 12.5 29.7

39A87 標準 1120 28.5 15.3 35.6

密植 1231 27.3 14.5 30.2

LSD(0.05) 189 3.8 1.4 4.5

除草処理 品種 栽植密度 子実収量(g/m2) 100粒重(g) 一個体あたりの莢数 一莢内粒数 なし

トヨムスメ 標準 149 29.8 18.9 1.59

密植 223 28.2 18.3 1.72

トヨハルカ 標準 148 31.4 17.0 1.66

密植 161 30.2 11.4 1.88

あり

トヨムスメ 標準 300 27.6 33.7 1.94

密植 338 27.1 26.3 1.90

トヨハルカ 標準 307 27.6 32.5 2.06

密植 333 28.8 23.5 1.97

LSD(0.05) 30 1.2 2.4 0.12

Referensi

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