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Biggu deta no katsuyoho to sono bunrui ni kansuru kenkyu : jirei o kinoteki apurochi ni yotte ruikeika shi korekara no joho shakai o kosatsusuru

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Academic year: 2021

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(1)Title Sub Title Author Publisher Publication year Jtitle Abstract Notes Genre URL. Powered by TCPDF (www.tcpdf.org). ビッグデータの活用法とその分類に関する研究 : 事例を帰納的アプローチによって類型化しこれからの情報社会を考察する 月野, 允裕(Tsukino, Mitsuhiro) 池尾, 恭一(Ikeo, Kyoichi) 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 2013. Thesis or Dissertation http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=KO40003001-00002013 -2855.

(2) 慶 應 義 塾 大 学 大 学 院 経 営 管 理 研 究 科 修 士 課 程 学 位 論 文 ( 2013 年 度 ) 論 文 題 名 . ビッグデータの活 用 法 と そ の 分 類 に 関 す る 研 究 ―事例を帰納的アプロ ー チ に よ っ て 類 型 化 し こ れ か ら の 情 報 社 会 を 考察する― . 主 査 . 池 尾 恭 一 . 副 査 . 井 上 哲 浩 . 副 査 . 大 林 厚 臣 . 副 査 . . 2 0 1 4 年 2 月 2 8 日 提 出 学 籍 番 号 8 1 2 3 0 5 9 5 . 氏 名 月 野 允 裕 .

(3) 所属ゼミ. 池 尾 恭 一 研 究 会. 学籍番号. 81230595. 氏名. 月 野 允 裕. (論文題名) ビ ッグデータの活 用 法 と そ の 分 類 に 関 す る 研 究 ―事例を帰納的アプローチによって類 型 化 し こ れ か ら の 情 報 社 会 を 考 察 す る ― (内容の要旨) I T 業 界 は 、 こ れ ま で の イ ン テ ル 、 M i c r o s o f t を 中 心 と し た 企 業 か ら 、 ク ラ ウ ド 、 ビ ッ グ デ ー タ 、 ソ ー シ ャ ル 、 モ バ イ ル と い っ た 分 野 で 先 行 す る BIG4 ( Google、 Amazon、 Apple、 Facebook) へ と 移 行 し 、 業 界 構 図 が 大 き く 変 わ ろ う と し て い る 。そ の 中 で も ビ ッ グ デ ー タ 市 場 で は 、今 後 、少 な く と も 10 兆 円 規 模 の 付 加 価 値 創 出 及 び 12~ 15 兆 円 規 模 の 社 会 的 コ スト削減の効果があると考えられる。こういった外部環境の中、企業各社はビッグデータについての興味、関心が非常に 高まっている。しかし、現状は、ビッグデータに関する問題および課題が浮き彫りになっている。ビッグデータという言 葉ばかりが先行し、情報の収集法や活用目的が不明確となり適用する分野がわからないといった問題が上げられる。これ らの問題を解決するために、ビッグデータにおける情報収集方法、情報活用方法、業種別活用状況などを調査し、それら を分類する。その後、類型化の結果を踏まえこれからの情報社会について考察する。 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 に つ い て の 現 状 分 析 ( 調 査 事 例 1 0 5 件 ) を ま と め る と 業 種 別 件 数 は 製 造 業 2 2 件 、 情 報 サ ー ビ ス 業 18件、流通業17件の順である。通信業、運輸業、医療・健康、エネルギー、公共については7件以下であった。活用 パターンについては、プロモーション30%、プロダクト・プライス活用20%、見える化のみ16%であった。活用詳 細については、見える化のみの活用16%、広報10%、アフターサービス8%、ウェブマーケ6%、生産管理6%、広 報 +ウ ェ ブ マ ー ケ 6 % で あ っ た 。 現 状 分 析 を 踏 ま え 仮 説 検 証 を 行 っ た 結 果 、 情 報 サ ー ビ ス 業 で は プ ロ モ ー シ ョ ン 活 用 、 流 通業ではプレイス活用、製造業ではプロダクト・プライス活用を利用していることがわかった。情報サービス業において は 、 プ ロ モ ー シ ョ ン 活 用 の 中 で も 以 下 の 2 つ を 主 に 活 用 し て い る 。 1 つ 目 は DM・ サ イ ト ・ メ ル マ ガ に よ る リ コ メ ン ド 情 報 提 供 や リ テ ン シ ョ ン 情 報 提 供 、 行 動 タ ー ゲ テ ィ ン グ 広 告 、 1 to1 マ ー ケ テ ィ ン グ な ど の 「 広 報 」 を 中 心 と し た 活 用 法 で あ る 。 2 つ 目 に Landing Page Optimaization と い っ た サ イ ト 最 適 化 や 検 索 機 能 向 上 、 電 子 チ ラ シ 提 供 、 ラ ン キ ン グ 表 示 などの「ウェブマーケティング」を中心とした活用法である。次に流通業においては、プレイス活用ではサプライチェー ン 改 善 や チ ャ ネ ル 最 適 化 な ど の 「 SCM」 関 連 、 設 備 効 率 化 や 店 舗 、 生 産 オ ペ レ ー シ ョ ン 、 出 店 支 援 、 候 補 地 開 拓 、 従 業 員 教 育 な ど の 「 生 産 管 理 」 関 連 で の 活 用 を 中 心 と し て い る 。 ま た 、 店 舗 改 善 、 ク ー ポ ン 配 信 ( O 2 O )、 ポ イ ン ト 付 与 、 カ タ ログ配布、キャンペーン実施など「販売促進」といったプロモーション活用も行っている。次に、製造業においては、プ ロダクト・プライス活用の中でも以下の2つを主に活用している。1つ目は新製品開発、製品改善、品質改善、新事業創 造、マーチャンダイジング(品揃え)などの「製品やサービス」に対する活用法である。2つ目はリスク管理、異常、故 障検知、サポート、遠隔管理、盗難防止、サンクスメールなど製品やサービス購入後の「アフターサービス」に関する活 用法である。業種による活用法の差異は、ビジネスモデルの違いが大きく影響していると考える。 検 証 結 果 か ら 、 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 は 企 業 が 収 集 し た デ ー タ を 中 心 に 業 界 特 性 に 近 い 活 用 法 が 実 施 さ れ 、 そ の 企 業 の み の 経営に活かされているケースが多く、いわゆる活用法が各社個別最適の状態であることがわかった。これでは、業種間で 活用方法が限定されている。情報の共有や連携ができず、縦割り構造となりビッグデータ活用の可能性を狭めている。対 策 と し て は 、業 界 を 超 え た デ ー タ や イ ン サ イ ト を 共 有 し こ れ ま で に な い 新 た な 価 値 を 創 造 す る 必 要 が あ る 。そ の た め に は 、 より多様な大量データを対象とし、リアルタイムに分析しなければならない。また、データ収集やデータ分析だけではビ ジ ネ ス に な ら な い 可 能 性 が あ る た め 、 経 営 と い っ た 大 き な 視 点 で IT を 捉 え 、 ビ ッ グ デ ー タ の 活 用 と ビ ジ ネ ス モ デ ル を 直 結させることが非常に重要になってくる。 本 研 究 で は こ れ か ら の ビ ッ グ デ ー タ 活 用 の 具 体 例 ( 将 来 レ ス ト ラ ン ) と そ れ を 実 現 さ せ る た め の 業 界 リ ー ダ ー シ ッ プ に ついても考察する。.

(4) 目次 第 1 章 問 題 の 背 景 ( 1 ) IT 業 界 の 現 状 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 (2)ビッグデータ市場・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 (3)ビッグデータ利用に関する調査・・・・・・・・・・・・4 第 2 章 研 究 テ ー マ (1)研究の目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 (2)研究の意義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 第 3 章 ビ ッ グ デ ー タ の 現 状 ( 先 行 研 究 ) (1)ビッグデータとは・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 (2)ビッグデータを支える特徴的な技術・・・・・・・・・11 (3)ビッグデータにおける国の取り組み・・・・・・・・・15 第 4 章 消 費 者 行 動 ( 先 行 研 究 ) ( 1 ) AIDMA モ デ ル と 消 費 者 購 買 決 定 過 程 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 7 第 5 章 現 状 分 析 の ア プ ロ ー チ (1)アプローチについて・・・・・・・・・・・・・・・・20 (2)ビッグデータ活用フレーム・・・・・・・・・・・・・21 第 6 章 現 状 分 析 ( 1 ) 業 種 別 件 数 比 較 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 2 ( 2 ) ビ ッ グ デ ー タ 活 用 の パ タ ー ン 化 、 業 種 別 の 傾 向 ・ ・ ・ 2 3 ① ビ ッ グ デ ー タ 活 用 パ タ ー ン 化 ② 全 業 種 の ビ ッ グ デ ー タ 活 用 パ タ ー ン ③ 業 種 別 の ビ ッ グ デ ー タ 活 用 パ タ ー ン ④ 業 種 別 の ビ ッ グ デ ー タ 活 用 詳 細 ( 3 ) 業 種 別 マ ッ プ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 3 3 ( 4 ) 現 状 分 析 ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 3 3 第 7 章 仮 説 に つ い て (1)仮説構築・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34 (2)仮説検証方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 第 8 章 結 論 ( 1 ) 検 証 結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 3 9 (2)検証結果まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・101 第 9 章 こ れ か ら の 情 報 社 会 ( 1 ) 現 状 と 課 題 と 対 策 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 0 5 (2)具体例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・107 (3)業界リーダーシップ・・・・・・・・・・・・・・・110 (4)最後に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・115 参考文献・参考サイト・・・・・・・・・・・・・・・・・117 謝辞・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・118.

(5) 第 1 章 研 究 の 背 景 ( 1 ) IT 業 界 の 現 状 1 9 9 0 年 代 に か け て 、IT 業 界 は 第 1 の プ ラ ッ ト フ ォ ー ム と し て メ イ ン フ レ ー ム や 端 末 な ど の ハ ー ド ウ ェ ア が 中 心 で あ っ た 。し か し 、 2000年後半ころまでには、第2のプラットフォームとしてクラ イ ア ン ト /サ ー バ 、ネ ッ ト ワ ー ク が 進 展 し た 。近 年 に お い て は 、第 3 のプラットフォームとして、 「 ク ラ ウ ド 」、 「 ビ ッ グ デ ー タ 」、 「ソーシ ャ ル 」、「 モ バ イ ル 」 が 挙 げ ら れ る 。 こ れ ら の 領 域 で 先 行 し て い る の が 、 Apple、 Amazon、 Google、 Facebook の い わ ゆ る ビ ッ グ 4 で あ る。 ク ラ ウ ド 領 域 で は 、「 Amazon Web Services( AWS)」 に 代 表 さ れ る よ う に 、 Amazon、 Google が 一 歩 先 に 進 ん で い る と 言 え る 。 既 存 の IT ベ ン ダ ー は 追 随 す る 構 図 と な る 。例 え ば 、ORACLE は Amazon に 対 抗 す る た め 「 Oracle Cloud Infrastructure」 と い う 、 IaaS( イ ンフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)をリリースする。更 に レ ッ ド ハ ッ ト も IaaS 構 築 ソ フ ト の 「 OpenStack」 の デ ィ ス ト リ ビューション(検証済みパッケージ)の販売を開始する。一方、国 内ベンダーである富士通はカナダにデータセンターを新設しクラウ ドで更正を強める。 ソ ー シ ャ ル 領 域 で は 、Facebook の 独 走 状 態 で あ る 。し か し 、CRM で 実 力 を 発 揮 す る Salesforce.com が 企 業 向 け の ソ ー シ ャ ル ネ ッ ト ワ ー ク 「 Chatter」 を リ リ ー ス し Facebook に 追 随 し て い る 。 ま た 、 Microsoft や Cisco の 2 社 も ソ ー シ ャ ル に 力 を 入 れ 始 め て い る 。 Microsoft は 「 Yammer」 と い う SaaS( ソ フ ト ウ エ ア ・ ア ズ ・ ア ・ サ ー ビ ス ) で 、「 次 期 バ ー ジ ョ ン Office」 と 組 み 合 わ せ た SNS を 開 発 し て い る 。 Cisco に つ い て は 、 企 業 向 け SNS の 「 WebEx Social」 を 日 本 市 場 で 展 開 し た 。 Microsoft、 Cisco は SaaS を 利 用 す る 既 存 ユーザーにソーシャル機能を追加する形をとっている。 ビ ッ グ デ ー タ 領 域 で は 、Google が 先 行 す る 。サ ー バ 同 士 を 並 行 に 大量処理する分散処理の手法で、これまでより規模の大きいデータ を 処 理 で き る よ う に な っ た 。 Hadoop な ど が そ れ に 当 た る 。 ま た 、 NEC や EMC は 、処 理 技 術 で は な く 、新 し い 半 導 体 技 術 を 採 用 し ハ ードそのものの機能向上を実現させビッグデータに挑もうとしてい る 。具 体 的 に は 、サ ー バ の 拡 張 ボ ー ド に 50 個 に お よ ぶ CPU を 取 り 付けたり、フラッシュメモリによるストレージ装置の開発などであ る。 モ バ イ ル 領 域 は 、B2C 市 場 で シ ェ ア の 大 き い Apple、Google が 先 行 す る 。 Microsoft は 、 2 社 と の 直 接 対 抗 を 避 け B2B 市 場 で 勝 機 を 得 よ う と し て い る 。「 Windows 8 Pro」 を 搭 載 し た 「 Surface」 を リ リ ー ス し 、 認 証 基 盤 の 「 Active Directory」 を 利 用 し 、 設 定 の 一 元 1.

(6) 管 理 を 行 う こ と が で き る 。 Cisco は セ キ ュ リ テ ィ ポ リ シ ー に 合 わ な いアプリケーションをブロックしアプリケーションの見える化がで き る 「 Cisco ASA CX Context-Aware Security」 を 発 売 す る 。 こ の よ う に 、 現 状 の IT 業 界 は 4 領 域 を ビ ッ グ 4 が 先 行 す る し 、 それを既存ベンダーが追随する構図になっている。ユーザ企業にと ってもベンダーごとの特性を見極める必要があると言える。. 図 1 第 3 の プ ラ ッ ト フ ォ ー ム. 出 典 Itpro (2)ビッグデータ市場 近 年 、 ビ ッ グ デ ー タ が 注 目 さ れ て い る が 、 そ の 理 由 に は 企 業 が 業 務効率のため電子化・自動化が進展し、大量のデータが発生するよ うになったことがある。また、クラウド技術が進み低価格で情報蓄 積 が 可 能 に な っ た こ と 、セ ン サ ー 技 術 に お い て は 、携 帯 の GPS や 電 子 タ グ で あ る RFID な ど の 小 型 化 、 低 価 格 化 が 進 ん だ こ と も 大 き な 理由の1つにあたる。これらのデータを簡単に大量に蓄積できるよ うになったことで、それらを分散処理、データストリーム処理 機械学習など分析技術も向上した結果、知見の導出ができるように なった。 総 務 省 の 情 報 通 信 審 議 会 ICT 基 本 戦 略 ボ ー ド「 ビ ッ グ デ ー タ の 活 用に関するアドホックグループ」資料によると、今後数年の間にビ ッグデータ市場が拡大すると予測される。特に、ビッグデータは多 種多量かつリアルタイムのデータを分析し、交通渋滞解消、医療の 充実、犯罪抑止といった社会の解決に一役担うとされる。また、購 2.

(7) 買履歴からユーザの行動を予測し、リコメンド表示や購買予測、新 製品開発などのマーケティング分野、センサーを利用し装置の故障 予測、遠隔操作など製造分野でも利用が見込まれる。このようにビ ッグデータは、公的部門を含むあらゆる事業分野において重要性を 増大させつつあり、個々の企業レベルにおいても競争力向上や成長 の鍵となると同時に、各部門の生産性向上やサービス革新、消費者 価値の増大等を通じて、国全体の成長を担う存在となりつつあると 考えられる。 デ ー タ 利 用 事 業 者 に お い て 分 野 ご と に ビ ッ グ デ ー タ が ど れ ほ ど の 発現効果があるのか示す。医療分野においては、医療最適化による 効果が3.1兆円〜4.6兆円の試算となる。行政分野では、業務 効率化で7200億円〜1.2兆円、社会保障給付是正で3000 億円〜1.2兆円、租税増収で2000億円〜9000億円が試算 される。小売分野では利益増加額として1兆円以上、製造分野では 製品開発費節税で6兆円、位置情報を活用する分野では、2.5兆 円 、交 通 分 野 で は 、交 通 渋 滞 解 消 に よ る 効 果 が 2 兆 円 と 試 算 さ れ る 。 一 方 、デ ー タ 利 用 支 援 事 業 者 の ICT サ ー ビ ス の 創 造 を 通 じ て ICT 産業の成長にも繋がる。データ収集では1兆円、情報管理ではクラ ウ ド サ ー ビ ス を 中 心 に 4 . 5 兆 円 、 分 析 で は BI ツ ー ル に よ り 2 0 00億円の効果があると試算される。 ビ ッ グ デ ー タ の 社 会 経 済 効 果 に つ い て 、 「ビッグデータの活用に関 する市場規模等の計測手法については、国際的に確立されていない 状況であるが、諸外国に関する民間調査機関による試算等を前提と した場合の日本における効果として、データの利用事業者及びその 支援事業者からなるビッグデータの活用に関する市場においては、 今 後 、少 な く と も 10 兆 円 規 模 の 付 加 価 値 創 出 及 び 12~ 15 兆 円 規 模 の 社 会 的 コ ス ト 削 減 の 効 果 が あ る と 考 え ら れ る 。」 と し て い る 。. 3.

(8) 図 2 ビ ッ グ デ ー タ の 市 場. (3)ビッグデータ利用に関する調査 1 ビッグデータの取り組み状況 ○ 企 業 に お け る ビ ッ グ デ ー タ の 取 り 組 み 状 況 で あ る が 、 売 上 1 兆 円 以上の企業がそれ未満の企業に比べ積極性が高い。野村総合研究所 が行った国内企業242社への調査では、 「ビッグデータの活用にむ けて、具体的な検討活動を行っているか」という問に対し、売上高 1兆円以上では61%が「活用方法を検討している」と回答があっ た。一方、売上高5000億円以上1兆円未満では19%、100 0億円以上5000億円未満では34%、500億円以上1000 億円未満で27%、500億円未満で24%であった。 次 に 「 以 前 か ら ビ ッ グ デ ー タ を 活 用 し て い る か 」 と の 問 に 関 し て は、売上高1兆円以上では29%、売上高5000億円以上1兆円 未満では15%、1000億円以上5000億円未満では12%、 500億円以上1000億円未満で8%、500億円未満で12% となる。 ま た 、 「 関 連 の シ ス テ ム を 企 画・開 発 中 で あ る か 」と の 問 に つ い て は、一兆円以上では16%、売上高5000億円以上1兆円未満で は12%、1000億円以上5000億円未満では7%、500億 円以上1000億円未満で6%、500億円未満で7%となる。 こ の よ う に 売 上 高 1 兆 円 以 上 の 企 業 の 半 数 は ビ ッ グ デ ー タ の 取 り 組みをし始めているあるいは実施済であるが、売上1兆円未満の企 業はビッグデータに対する取り組みはまだまだ遅れていると言える。. 4.

(9) 図 3 ビ ッ グ デ ー タ の 取 り 組 み 状 況 2 ビッグデータの活用における問題・課題 ○. 図 4 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 の 問 題 ・ 課 題. 野村総合研究所が行った「ビッグデータの活用を進めていく場合、 どのようなことが問題、課題となりそうか」については、 「 具 体 的 に 何 に 活 用 す る か が 明 確 で な い 」 が 61% 、「 投 資 対 効 果 の 説 明 が 難 し い 」が 45% と な っ て い る 。ま た 、よ り 具 体 的 な 課 題 と し て 「 担 当 者 の ス キ ル 不 足 」 が 45% 、「 ビ ジ ネ ス と デ ー タ の 両 視 点 で 5.

(10) 検 討 で き る 人 材 の 不 足 」が 36% 、 「 担 当 者 の 人 数 不 足 」が 32% 、 「受 け 皿 と な る 組 織 が 存 在 し な い 」が 29% と な っ て お り 、組 織 体 制 、人 材育成の不備が見受けられる。このように多くの企業では、膨大な データから、どうやって本当の宝を見出すのかどうやって推進体制 を構築するのかが大きな課題となっている。 野 村 総 合 研 究 所 は 、 活 用 目 的 が 明 確 で な い と い う こ と は 、 意 思 決 定するための検討材料を持てていないことの表れであり、そこに潜 む本質的な課題は「主体的に取り組める体制を整備し、具体的な検 討を進めていくこと」にあると説明。こうした体制の整備が進むこ と で 、ビ ッ グ デ ー タ の 活 用 は よ り 進 ん で い く だ ろ う と 予 測 し て い る 。 一 方 、ビ ッ グ デ ー タ の 活 用 で 先 行 す る 企 業 で は 、 「実証実験の実施」 「外部企業との取り組み」 「 関 連 シ ス テ ム の 企 画・開 発 」を 進 め て い る ケ ー ス も あ る 。こ の よ う な 企 業 は 、 「自社ビジネスにおける活用可 能 性 の 検 討 」「 社 外 に あ る デ ー タ や 高 度 な 分 析 ス キ ル の 確 保 」「 デ ー タを収集、蓄積し、分析するシステムの構築」へと更に進展させよ うとしている。 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 を 実 現 す る に は “ ビ ジ ネ ス 、 分 析 、 IT” の 3 つ の視点が重要であり、社内だけでなく社外とデータ収集や分析、活 用について連携する体制が必要であると言える。 3 ビッグデータの活用領域 ○. 図 5 ビ ッ グ デ ー タ の 活 用 領 域. 野 村 総 合 研 究 所 が 行 っ た「 ビ ッ グ デ ー タ の 活 用 領 域 に 関 す る 調 査 」 6.

(11) では、企業活動においてビッグデータ活用がすでに進んでいる領域 と し て 多 く あ げ ら れ た の は「 マ ー ケ テ ィ ン グ 」が 26% 、 「経営管理」 が 20% 、「 商 品 企 画 ・ 開 発 」 が 1 5 % 、「 営 業 」 が 1 2 % で あ る 。 ま た、将来的に有望と思われる活用領域として「マーケティング」が 6 7 % 、「 商 品 企 画 ・ 開 発 」 が 5 0 % 、「 経 営 管 理 」 が 4 7 % 、「 戦 略 策 定 」が 20% で あ る 。既 存 活 用 領 域 以 外 に 有 望 さ れ る 領 域 と し て「 商 品 企 画 ・ 開 発 」「 戦 略 策 定 」 の 期 待 が 高 い と 言 え る 。. 第 2 章 研 究 テ ー マ (1)研究の目的 1 問題意識 ○ IT 業 界 は 、 こ れ ま で の イ ン テ ル 、 Microsoft を 中 心 と し た 企 業 か ら、クラウド、ビッグデータ、ソーシャル、モバイルといった分野 で 先 行 す る BIG4 ( Google、 Amazon、 Apple、 Facebook) へ と 移 行し、業界構図が大きく変わろうとしている。その中でもビッグデ ー タ 市 場 で は 、 今 後 、 少 な く と も 10 兆 円 規 模 の 付 加 価 値 創 出 及 び 12~ 15 兆 円 規 模 の 社 会 的 コ ス ト 削 減 の 効 果 が あ る と 考 え ら れ る 。こ ういった外部環境の中、企業各社はビッグデータについての興味、 関心が非常に高まっている。 し か し 、 現 状 は 、 ビ ッ グ デ ー タ に 関 す る 問 題 お よ び 課 題 が 浮 き 彫 りになっている。ビッグデータという言葉ばかりが先行し、情報の 収集法や活用目的が不明確となり適用する分野がわからないといっ た問題が1つ目に上げられる。2つ目に適用技術の問題である。 M2M、 セ ン サ ー な ど の 情 報 収 集 技 術 や 、 分 析 技 術 で あ る 分 散 処 理 、 デ ー タ ス ト リ ー ム 処 理 、BI ツ ー ル な ど を ど う や っ て 使 い こ な せ ば 良 いかわからないといったことがある。3つ目は組織の問題である。 経営者がビッグデータに対する理解度が低いがために、企業の重要 課題から外れ予算が取れないといったことや、現場においてもビッ グデータに対してどう取り組めば良いかわからないことが上げられ る。4つ目は人材の問題である。企業としてビッグデータに力を入 れようとしても、情報収集分析できる人材が不足またはいないとい った状況があげられる。また、ビッグデータに関する教育法も確立 していない。. 7.

(12) ビッグデータという 言葉の先行 適用分野 の問題 . 適用技術 の問題 . 組織の 問題 . 人材の 問題 . 情報収集法が 不明確 . 関連技術が 不明確 . 経営陣の 理解不足 . 情報収集分析 できる人材の不足 . 情報活用法が 不明確 . 関連ツールが 不明確 . 現場における 意識の低さ . 教育法が 未確立 . 図 6 ビ ッ グ デ ー タ の に 関 す 問 題 ・ 課 題 の 構 造. こ れ ら の 問 題 を 解 決 す る た め に 、 ビ ッ グ デ ー タ に お け る 情 報 収 集 方法、情報活用方法にはどういったものがあるのか?また、それら を分類できないのか?業種別での特徴はないか?マーケティング事 例において、消費者行動別に情報収集方法や活用法に特徴はない か?ビッグデータ分析技術を分類できないか?などの問題意識があ る。 2 研究テーマ ○ 前 述 の 問 題 意 識 、 特 に 適 用 分 野 の 問 題 を 解 決 し た い と 考 え る 。 よって本研究のテーマと副題は以下とする。. 【テーマ】ビッグデータの活用法とその分類に関する研究 【副題】事例を帰納的アプローチによって類型化し将来のビッグデ ータ活用を考察する (2)研究の意義 本 研 究 の 意 義 に つ い て は 、 大 き く 3 つ あ る 。 1 つ 目 は 、 ビ ッ グ デ ータ全体像の解明である。前述の問題意識、研究テーマにもあるよ うに「ビッグデータを利用したいがどういう目的、どういう方法で 利用すれば良いかわからない」といった企業課題を解決する。複数 のビッグデータ事例の特徴を分析し、それらのパターン化を行う。 活用プロセスや業種別、データ別、消費者行動別(マーケティング 事例のみ)などの切り口で類型化を実施する。2つ目は、ビッグデ ータ活用の将来像を提案する。3つ目は、自社での活用である。類 型化したマトリックス(マップ)を利用することで商談に活用。社 8.

(13) 内および顧客の共通認識として利用する。 こ の よ う に 、 本 研 究 に お け る 意 義 は ビ ッ グ デ ー タ 全 体 の 解 明 、 ビ ッグデータ活用の将来像、自社での活用である。. 第 3 章 ビ ッ グ デ ー タ の 現 状 ( 先 行 研 究 ) ( 1 ) ビ ッ グ デ ー タ と は 1 ビッグデータ概念 ○ 総 務 省 で は 、 ビ ッ グ デ ー タ の 概 念 を 「 IT に よ り ヒ ト や 様 々 な モ ノ・場所から大量の情報を収集して分析することで、市場予測の制 度を比較的に高め、これまで隠れてきた新たな関係性を発見する」 と述べている。また、ビッグデータを「事業に役立つ知見を導出す る た め の デ ー タ 」と し 、ビ ッ グ デ ー タ ビ ジ ネ ス に つ い て 、 「ビッグデ ー タ を 用 い て 社 会・経 済 の 問 題 解 決 や 、業 務 の 付 加 価 値 向 上 を 行 う 、 あるいは支援する事業」とする。 ビ ッ グ デ ー タ の 量 的 側 面 を み る と 、 国 際 的 な デ ジ タ ル デ ー タ 量 は 2011年の2ゼタバイトから4倍増加し、2016年には8ゼタ バイトへ拡大すると予測される。背景には、例えば50億台に及ぶ 携 帯 電 話 の 使 用 、3 0 0 億 の コ ン テ ン ツ が 毎 月 Facebook 上 で 共 有 、 IT 費 用 の 5 % 増 加 で 年 間 4 0 % の デ ー タ 増 な ど が 上 げ ら れ る 。し か し、ビッグデータは、通常データの量に注目されがちであるが、量 的側面でなく、質的側面についても違いがあると考えられる。デー タの定義について、後述する。 2 ビッグデータ定義 ○. 図 7 ビ ッ グ デ ー タ 定 義. 出 所 野 村 総 合 研 究 所 9.

(14) ビ ッ グ デ ー タ の 定 義 は 、明 確 で な い が 野 村 総 合 研 究 所 は 、単 に デ ー タの量の多さだけを示すものではなく、データ種類、データ発生頻 度も重要な要素であると述べている。ビッグデータには、3つの特 性 が あ り 、 Volume ( デ ー タ 量 )、 Variety ( デ ー タ 種 類 )、 Velocity (データ発生頻度)の3V で示せる。 Volume( デ ー タ 量 )は 、数 十 テ ラ か ら ペ タ バ イ ト ク ラ ス の デ ー タ 量 で あ る 。 デ ー タ 量 の 単 位 で あ る が 、 1000B ≒ 1KB 、 1000KB ≒ 1 MB 、 1000MB ≒ 1GB 、 1000GB ≒ 1TB 、 1000TB ≒ 1PB 、 1000PB ≒ 1EB、 1000EB≒ 1ZB、 1000ZB≒ 1YB と な る 。 ち な み に 、 一 般 的 な 内 蔵 HDD で 2 TB く ら い ま で で あ る 。電 子 媒 体 で は 、ブ ル ー レ イ デ ィ ス ク は 25GB、CD は 700MB、DVD は 4.7GB、フ ロ ッ ピ ー デ ィ ス ク は 1MB く ら い で あ る 。 Variety( デ ー タ 種 類 )は 、多 様 で 非 構 造 の デ ー タ を 扱 う と い っ た 特 徴 で あ る 。ソ ー シ ャ ル メ デ ィ ア は 、SNS や ブ ロ グ な ど に 参 加 者 が コメント、プロフィールを書き込んだデータである。マルチメディ アデータは、ウェブ上の配信サイトにおいて提供される音声や動画 な ど の デ ー タ で あ る 。 ウ ェ ブ サ イ ト デ ー タ は 、 EC サ イ ト や ブ ロ グ などにおいて蓄積される購入履歴、行動履歴などである。カスタマ ー デ ー タ は 、 CRM シ ス テ ム に お い て 管 理 な ど さ れ る 会 員 デ ー タ 、 販 促 デ ー タ な ど で あ る 。セ ン サ ー デ ー タ は 、GPS、IC カ ー ド 、RFID、 ジャイロセンサーなどから検出される位置情報、乗車履歴、温度、 加速度などのデータである。オフィスデータは、業務で作成される 文書やメールなどのデータである。ログデータは、ウェブサーバへ のアクセスログやシステムエラーログなどである。オペレーション デ ー タ は 、 購 買 デ ー タ な ど の P O S、 取 引 利 用 デ ー タ の こ と で あ る 。 Velocity( デ ー タ 発 生 頻 度 ) は 、 リ ア ル タ イ ム の デ ー タ で あ る 。 いわばデータの発生間隔、更新間隔が極めて短い状態を表す。マシ ンが生成するデータの量が増加し、またマルチメディアオブジェク トや多次元オブジェクトによってデータオブジェクトのサイズが爆 発的に増大していることから、速度は特に重要になっている。 Velocity の 例 を あ げ る と 、 株 式 売 買 や 外 国 為 替 証 拠 金 取 引 な ど よ う にデータを溜めずリアルタイムで逐次ストリーム処理を行うケース などである。 3 データ分類 ○ デ ー タ 分 類 は 、 デ ー タ の 発 生 源 と し て ソ ー シ ャ ル 由 来 、 セ ン サ ー 由来、業務付随の大きく3つに分けることもできる。 ソ ー シ ャ ル 由 来 は 、 消 費 者 が ソ ー シ ャ ル メ デ ィ ア に 投 稿 し た コ メ ン ト や プ ロ フ ィ ー ル で あ り 、Twitter、Facebook、Blog な ど で あ る 。. 10.

(15) これらから消費者の生の声を分析して、業界のトレンド予測や現状 調 査 に 活 用 す る こ と が 求 め ら れ る 。し か し 、ソ ー シ ャ ル デ ー タ は 日 々 膨大に増加しているうえ、集計・加工の困難さ、分析の難しさが課 題となっている。 セ ン サ ー 由 来 は 、 前 述 の GPS、 IC カ ー ド 、 RFID、 ジ ャ イ ロ セ ン サーなどから検出される位置情報、乗車履歴、温度、加速度などの データがあげられる。 業 務 付 随 は 、業 務 内 で 発 生 す る POS デ ー タ や 会 計 デ ー タ 、業 務 文 書、メールなどである。これらは見落とされがちだが、これらを蓄 積・活用すれば大きな競争優位性につながると考えられる。なぜな ら、他社では収集できない価値ある情報になる可能性が高いからで ある。例えば、おしぼり屋は、おしぼりの数で店の情報(売上、客 数など)が間接的にわかる。これらは事業者にとって単なる営業記 録でも、グルメサイトでは有用なデータになる。. ソーシャル. セ ン サ ー . 業 務 付 随 . 図 8 データ分類. ( 2 ) ビ ッ グ デ ー タ を 支 え る 特 徴 的 な 技 術 1 処理技術 ○ ビ ッ グ デ ー タ の 処 理 技 術 は 、 下 記 に 示 す よ う に 非 常 に た く さ ん 存 在する。これらの中でも特に注目されているのが、分散並列処理、 ス ト リ ー ム デ ー タ 処 理 ( CEP) で あ る 。 【処理技術】 ・分散並列処理 ・ ス ト リ ー ム デ ー タ 処 理 ( CEP) ・ noSQL ・ ア ナ リ テ ィ ッ ク DB ・機械学習 ・データマイニング ・クラスタリング ・ニューラルネットワーク ・回帰分析 ・決定木 ・アソシエーション分析(相関分析) ・自然言語処理. 11.

(16) ・セマンティック検索 ・リンクマイニング ・ AB テ ス ト な ど a)分 散 並 列 処 理 分 散 並 列 処 理 に は オ ー プ ン ソ ー ス で あ る Hadoop が 有 名 で あ る 。 Hadoop に は 、 MapReduce と い う 機 能 が あ り Google が 大 規 模 デ ー タ の 分 散 処 理 フ レ ー ム ワ ー ク と し て 開 発 し た 。 MapReduce で は 、 データを分割して複数のコンピュータで分散処理を行い、結果を統 合 す る 。具 体 的 に は 、ま ず 始 め に 複 数 の 汎 用 サ ー バ で HDFS と 呼 ば れ る 論 理 的 な 1 つ の フ ァ イ ル シ ス テ ム を 構 成 す る 。 HDFS は 1 つ の フ ァ イ ル を 6 4 MB ご と の ブ ロ ッ ク に 分 割 し 各 サ ー バ の DataNode に 格 納 す る 。 こ の 時 、 1 つ の ブ ロ ッ ク を 複 数 の DataNode に 保 存 す る こ と で デ ー タ の 信 頼 性 を 高 め る 。 次 に 、 MapReduce ア ル ゴ リ ズ ム が HDFS に あ る フ ァ イ ル を 取 り 出 し 処 理 を 実 行 す る 。従 来 ボ ト ル ネ ッ ク と な っ て い た デ ィ ス ク I/O を デ ー タ の 分 散 配 置 に よ っ て 回 避 できる。そして最後に分割して処理したデータを統合するといった 流れになる。. 12.

(17) 図 9 H a d o o p の 仕 組 み. 出 所 Nikkei Linux Hadoop に 向 く ケ ー ス は 、 検 索 エ ン ジ ン や テ キ ス ト マ イ ニ ン グ の インデックスファイル作成のように、分割したデータに対する途中 結果を統合する処理などに向いている。ユーザが検索エンジンに入 力するキーワード結果ログから、キーワード同士で関連性が高いも のを見出すいわゆる関連キーワード表示などである。一方、向かな いケースは、トランザクション管理が必要な処理やリアルタイム処 理 に は 不 向 き で あ る 。 米 国 で は 、 ク リ ッ ク ス ト リ ー ム ( 軌 跡 分 析 )、 検索ログの集計などネット企業で活用されている。また、金融機関 でも不正検出、データ抽出、リスク計算などに利用されている。下 記 に は 、 具 体 的 に Hadoop に 向 く ケ ー ス と 向 か な い ケ ー ス を 示 す 。. 図 1 0 H a d o o p の 特 徴. 出 所 野 村 総 合 研 究 所 b) ス ト リ ー ム デ ー タ 処 理 ( CEP) 株 価 情 報 や 交 通 情 報 の よ う に , 絶 え 間 な く 流 れ て く る 大 量 デ ー タ 13.

(18) を処理するための技術にストリームデータ処理が用いられる。スト リームデータ処理は、製造業の在庫管理やシステムの不正操作の監 視を行うこともできる。リアルタイムの処理を可能とすることで、 これまで以上にビジネスに活用できるケースが増加する。 こ れ ま で の デ ー タ ベ ー ス を 使 用 し た 「 ス ト ッ ク 型 」 の デ ー タ 処 理 技 術 は 、SQL の ク エ リ を 発 行 し た タ イ ミ ン グ で ス ト ッ ク し て お い た 全データを処理し結果を一括処理する。このような検索・演算は, クエリを発行するたびに実行されるため,データベース内のデータ の量が増加するにつれて,処理スピードが相対的に低下するといっ た問題がある。 一 方 、 ス ト リ ー ム デ ー タ 処 理 の 流 れ は 、 デ ー タ を 入 力 ス ト リ ー ム として入力された時点でデータ処理を実行する。更に前回処理した 結果を中間データとして保持し、それぞれの差分だけを処理する。 従って、対象となる全てのデータを処理するのではなく差分の一部 だけ処理することになる。よって大量データを高速に処理できる技 術と言える。これらを支える技術として「インメモリデータ技術」 を採用している。ストリームデータ処理では、前回処理した結果を メモリ上に保持し、ハードディスクなどの外部記憶装置にアクセス する時間を削る。. 図 1 1 ス ト リ ー ム デ ー タ 処 理. 出 所 giyhyo.jp 2 センサー技術 ○ セ ン サ ー 技 術 の 発 展 は 、 装 置 の 小 型 化 、 低 下 価 格 を も た ら し 結 果. 14.

(19) 大量のデータを収集することが可能となった。下記にセンサー技術 をあげる。 【センサー技術】 各種センサー M2 M な ど a) 各 種 セ ン サ ー セ ン サ ー 技 術 に よ り 、 あ り と あ ら ゆ る も の を 測 定 で き る よ う に な った。例えば光、熱、電気、磁気、周波数、音、科学成分などであ る。センサーは、われわれ人間が感じ取る感覚を定量的に測定する ことができるため、人が無意識にしか感じない感覚も数値化しその 傾向を分析できる。 新 潟 職 業 能 力 開 発 短 期 大 学 校 制 御 技 術 科 の 講 師 で あ る 阿 部 氏 は 以 下のようにセンサーの分類例を上げた。 見 る : 光 セ ン サ ー 、 赤 外 線 セ ン サ ー 聞 く : 超 音 波 セ ン サ ー 嗅 ぐ : ガ ス 探 知 セ ン サ ー 味 : イ オ ン セ ン サ ー 、 バ イ オ セ ン サ ー 触 る : 温 度 セ ン サ ー 、 湿 度 セ ン サ ー b) M2M Machine to Machine の 略 で あ り 、 機 械 と 機 械 が ネ ッ ト ワ ー ク を 通 じ て 通 信 を し 合 う 仕 組 み や 形 態 を 意 味 す る 。 PC や サ ー バ と い っ た 情報機器だけでなく、家電や自動車、センサーなどあらゆるモノが 自動的に通信を行うことができる。 例 え ば 自 動 車 の カ ー ナ ビ か ら GPS を 利 用 し 位 置 情 報 を 通 知 す る 仕組みや、駐車場に設置されている自動精算機から駐車場の売上や 満車、空車情報を通知する仕組み、エレベータの稼働状況や故障情 報を通知する仕組み、自動販売機から売上や在庫状況を通知する仕 組みなど、様々なケースで利用され始めている。このようにセンサ ーや通信の仕組みが進展したことにより、これまでに比べ容易に大 量のデータを収集できるようになった。 (3)ビッグデータにおける国の取り組み 1 国内の方針 ○ 日 本 に お け る ビ ッ グ デ ー タ の 取 り 組 み に つ い て 、 情 報 通 信 審 議 会 ICT 基 本 戦 略 ボ ー ド 資 料 に よ る と 、 大 き く 7 つ の 方 針 が あ る 。 1 つ 目は、官民において閉じた形で保有されているデータをオープンに し街づくりや防災などの横断的活用できる環境整備が上げられる。 2 つ 目 は 、セ ン サ ー な ど か ら 生 成 さ れ る デ ー タ を 安 心・安 全 に 収 集・ 15.

(20) 解析・流通するための基盤技術の研究開発および標準化である。3 つ 目 は 、産 学 官 に お い て ビ ッ グ デ ー タ 活 用 に 関 す る 人 材 育 成 で あ る 。 4 つ 目 は 、 M2 M の 普 及 推 進 の あ り 方 で あ る 。 5 つ 目 は 、 多 様 な 用 途への転用が制限されているデータ、既存精度の保護対象とならな いデータについての規制、制度のあり方である。6つ目は、産学官 など広く構成されたビッグデータ普及・展開を図るための推進体制 のあり方である。7つ目は、海外との事例の共有、意見交換、経済 価値見える化の測定方法などについて連携ととることである。 ま た 、 安 倍 政 権 ( 2 0 1 3 年 ) に お け る 、 三 本 目 の 矢 で あ る 成 長 戦略で、国籍を超えたイノベーションを日本で起こすとあり、ビッ グデータが目玉の1つである。ビジネスにビッグデータをどう普及 させるかのガイドラインの作成にも取り組み始めている。 政 府 が 持 つ 人 口 統 計 や 予 測 、 地 価 の 動 き な ど の デ ー タ は 、 民 間 企 業のデータと組み合わせることで大きな付加価値を産み出す可能性 がある。アメリカでは、連邦政府が持つデータを国民に開示し始め た。このように政府がビッグデータ普及促進の主導となりグローバ ル競争で勝てる日本を構築する必要がある。 2 海外の方針 ○ ア メ リ カ の オ バ マ 政 権 は ビ ッ グ デ ー タ 活 用 に む け て 、 2 億 ド ル 以 上 の 研 究 開 発 投 資 を 行 う こ と を 決 定 し た 。科 学 技 術 政 策 局( OSTP) が Big Data research and development initiative を 2 0 1 3 年 3 月に公表し、多くの期間がこの取り組みをサポートしている。具体 的には、ビッグデータの収集、保存、蓄積、管理、分析、共有のた めのツールと技術向上を図ろうとしている。また、ビッグデータ利 用により理工学研究の加速、安全保障の強化、教育および学習の改 革の実現を目指している。 主 な 協 力 機 関 は 6 つ で 、 1 つ 目 は 、 国 立 科 学 財 団 ( NSF) デ ー タ サイエンティスト育成、カリフォルニアにおける大規模プロジェク ト の 発 足 、プ ロ ジ ェ ク ト 支 援 の た め の 助 成 金 な ど に 取 り 組 ん で い る 。 2つ目は、エネルギー省で2500万ドルを投資し新たな研究機関 を 設 立 し た 。 3 つ 目 は 国 立 衛 生 研 究 所 ( NIH) で 1 0 0 0 の 遺 伝 子 プロジェクトのデータをクラウド上で共有している。4つ目は、国 防 高 等 研 究 計 画 局( DARPA)で 非 構 造 デ ー タ を 含 め た デ ー タ 解 析 プ ログラムツールを開発している。5つ目は国防総省でビッグデータ プロジェクトへの投資、コンペティションの開催を行っている。6 つ目は、地質調査所で地球システム科学に関するビッグデータを分 析できるセンターを科学者に提供した。 一 方 、EU で は 2 0 1 0 年 に FI PPP( 次 世 代 イ ン タ ー ネ ッ ト 官 民 連携)と言われるプロジェクトが実施されている。このプロジェク. 16.

(21) トの目的は、インターネット技術との強い統合を通じ、交通、医療 またはエネルギー等の公共サービスのインフラと業務プロセスを、 よりスマートにより効果的にしようとしている。これにより、欧州 の競争力強化と、公共や社会分野において次世代インターネットで 強化されたアプリケーション創造の支援を行っている。. 第 4 章 消 費 者 行 動 ( 先 行 研 究 ) ( 1 ) 消 費 者 の 購 買 決 定 過 程. 図 1 2 A I D M A モ デ ル. 消 費 者 行 動 に お い て 、 ア メ リ カ の ロ ー ラ ン ド ・ ホ ー ル が 提 唱 し た AIDMA モ デ ル が あ る 。AIDMA モ デ ル は 大 き く 別 け て 3 つ「 認 知 段 階」 「感情段階」 「 行 動 段 階 」に 分 か れ る 。 「 認 知 段 階 」は 消 費 者 が 広 告などから情報を得て製品やサービスの存在を知る段階である。 「感 情 段 階 」は「 好 き 嫌 い 」な ど 気 持 ち を 判 断 す る 段 階 で あ る 。 「行動段 階 」は 行 動 を す る 段 階 で 、購 買 そ の も の を 指 す 。次 に 細 か く 見 る と 、 消 費 者 に 呼 び か け 注 意( Attention)を 引 き 知 っ て も ら い 、そ の 製 品 や サ ー ビ ス に 興 味 を も て ば 感 心 ( Interest) の 段 階 へ 進 み 、 使 っ て み た い と 思 え ば 欲 求 ( Desire) の 段 階 へ 進 み 、 そ の と き の 欲 求 強 い 程 に 記 憶 ( Memory ) さ れ 、 後 日 製 品 や サ ー ビ ス を 見 つ け た 時 に 記 憶 が 甦 ら さ れ 、 そ の 製 品 や サ ー ビ ス を 買 え ば 最 後 に 行 動 ( Action) に移ったということになる。. 図 1 3 消 費 者 行 動 決 定 過 程. 消 費 者 購 買 決 定 過 程 は 、 消 費 者 が あ る 製 品 や サ ー ビ ス を 購 買 す る までのプロセスが大きく6つから成り立つ。知名、想起、知覚・理 解確信、選好、行動、情報探索である。 知 名 と は 、 製 品 カ テ ゴ リ ー に あ る ブ ラ ン ド の 存 在 を 知 る こ と で あ る。知名集合は、消費者が製品カテゴリー内で知名しているいくつ かのブランドの集まりである。つまりそのブランンドの名前を知っ ているか知らないかということである。想起は、購買候補ブランド のみに絞り込み知覚を形成する。想起集合とは、購買候補ブランド 17.

(22) に心理的なものを含めて絞り込んだブランドの集まりである。知名 集合から想起集合に移行する際、ヒューリステックが行われる。次 に、知覚・理解確信とは、絞り込んだブランドを更に調査し理解を 深めることである。例えば、想起までの過程は踏んだのだが、ブラ ンドが消費者の謝った理解ゆえに購買が行われないこともある。次 に選好は、製品やサービスと選好の適合である。適合していなけれ ばあるブランドは除外される。例えば優れている属性より劣ってい る属性を重視するなどが上げられる。次に行動は、消費者が最終的 に購買することである。消費者が店頭において製品を容易に見つけ ることができなければ購入しないこともある。探索とは、製品やサ ービスに関する情報を探索することであり、購買決定過程の中で常 に行われている。 知 名 集 合 か ら 想 起 集 合 に 絞 り 込 む 時 に 、 知 覚 が 構 成 さ れ る 。 知 覚 を 構 成 す る 際 、消 費 者 は 製 品 や サ ー ビ ス に 対 し て 一 定 の 評 価 を す る 。 その評価方法は、製品やサービスの魅力度の高いものを判断し購買 する。魅力度は、加重平均ルールで算定される。例えば、性能面と 経済面といった機能のどちらを重視するかなどをその製品やサービ スの水準と加重平均し、それに近い製品を選択する。このように製 品やサービスの魅力度を評価することで選好順位を決定する。また これらの決定の仕方を線形代償型ルールと呼ぶ。 一 方 、 消 費 者 は 知 覚 を 構 成 す る 際 、 全 て 線 形 代 償 型 ル ー ル を 利 用 するわけではない。ヒューリティクスと呼ばれる評価属性の相殺を 認めない非線形対称型ルールを利用する。非線形対称型ルールは、 連結型、分離型、感情参照型、情報編纂型、逐次削除型の5つにわ けられる。連結型は、各評価属性について最低許容水準を設定し、 製品がすべての属性でこの条件を満たしたものを選択する。分離型 は、各評価属性について選択の必要充分条件となる水準を設定し、 製 品 に い く つ か の 属 性 が 満 た さ れ て い れ ば 選 択 す る 。感 情 参 照 型 は 、 過去の購買・使用経験から好意的な態度を形成している製品を習慣 的に選択する。属性評価ではなく記憶にある全体評価に基づいて選 択を行う。辞書編纂型は、最も重要な属性に基づいて代替製品を評 価し、最も評価の高い製品を選択する。複数製品が同評価の場合、 次に重要度の高い属性で評価判断する。逐次削除型連結型と同様に 属性ごとに最低許容水準を設定し、属性ごとに最低許容水準を満た していないものから逐次削除していく。. 18.

(23) 図 1 4 非 代 償 型 ル ー ル と 線 形 代 償 型 ル ー ル. ま た 、 購 買 意 思 決 定 過 程 の 変 容 と し て 包 括 的 問 題 解 決 行 動 、 限 定 的問題解決行動、常軌的反応行動がある。包括的問題解決行動は、 消費者が製品カテゴリーについてほとんど情報を持っておらず、知 名集合形成、各属性の重要度について情報探索を行う。限定的問題 解決行動は、消費者は製品カテゴリーについて過去の経験などから 既に何らかの情報を有している。そのため、新製品や製品間の属性 水準、属性の重要度などの限定的な情報探索が行われる。ヒューリ スティクスが採用される確率も高い。常軌的反応行動は、消費者が 製品カテゴリーについて製品や属性水準、属性の重要度など既に充 分な情報を有している。購買の必要が認識されるとすぐに購入し、 特定製品へのロイヤリティが形成され反復購買が行われる。このよ うに、包括的問題解決行動は、問題解決状況の複雑性が大きく、必 要 な 情 報 量 も 多 く な る 。そ の た め 、意 思 決 定 ま で の 時 間 が 長 く な る 。 一方、限定的問題行動、常軌的反応行動になるにつれて、問題解決 状況の複雑性は小さく、必要情報量も少ないため意思決定時間も短 くなる。. 19.

(24) 図 1 5 問 題 解 決 行 動. 第 5 章 現 状 分 析 の ア プ ロ ー チ ( 1 ) ア プ ロ ー チ に つ い て ま ず ビ ッ グ デ ー タ の 活 用 に つ い て 現 状 分 析 を 行 う 。 具 体 的 に は 、 ビッグデータ活用事例を整理しそれらを帰納的アプローチで抽象化 し、ビッグデータの活用法とその類型化を行う。業種別件数比較、 ビッグデータ活用のパターン化・業種別の傾向、業種別マップを作 成する。その後、現状分析の結果を元に7章以降、仮説構築を行い 仮説検証する流れである。 現状分析: A1 業 種 別 件 数 比 較 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 法 件 数 が 業 界 業 種 に 違 い が あ る の か を 調 査 す る 。 A2 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 の パ タ ー ン 化 、 業 種 別 の 傾 向 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 法 と 消 費 者 行 動 お よ び マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 ( 4 P) の 間 に 関 連 性 が あ る か を 調 査 す る 。 A3 業 種 別 マ ッ プ ビ ッ グ デ ー タ 活 用 法 の 全 体 像 を 業 種 ご と に マ ッ プ 化 す る. 分析方法: A1 業 種 別 件 数 比 較 事 例 を 業 種 別 に 分 け 割 合 を 算 出 し グ ラ フ 化 す る 。 A2 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 の パ タ ー ン 化 、 業 種 別 の 傾 向 ビ ッ グ デ ー タ の 国 内 事 例 を 、消 費 者 行 動 と マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動( 4 P) を マ ッ ピ ン グ し た 「 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 フ レ ー ム 」 に あ て は め 、 パターン化する。更にマーケティング活動における活用詳細、業界 傾向(割合)を導出する。 尚、ビッグデータ活用フレームについては後述する。 20.

(25) A3 業 種 別 マ ッ プ 上 記 A1 、 A2 を 元 に ビ ッ グ デ ー タ の 活 用 詳 細 の 全 体 像 を 傾 向 が 多い業種(上位3種)を作成する。 分析データ: 「 ビ ッ グ デ ー タ 総 覧 」( 日 経 BP 社 )、 「朝日新聞社」 に記載されている国内事例を中心とした105件 (2)ビッグデータ活用フレーム A 2 の 分 析 で 用 い る ビ ッ グ デ ー タ 活 用 フ レ ー ム と は 、 消 費 者 行 動 のプロセスとマーケティング活動の4P をフレーム化したものであ る。それぞれのビッグデータ活用事例をマッピングし、それらを帰 納的アプローチで抽象化するのが目的である。 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 フ レ ー ム で は 、 4 章 で 上 げ た AIDMA モ デ ル と 消費者購買過程が、プロモーション活動・プロダクト活動・プライ ス活動・プレイス活動の4P がどう関係するかを示す。尚、消費者 購買過程において購買後いわゆる行動後に、インターネットおよび 人を介して口コミなどの情報共有の過程があるため、 「 共 有 」を 付 け 加える。 「 プ ロ モ ー シ ョ ン 活 動 」 で は 、 テ レ ビ ・ ラ ジ オ ・ 新 聞 ・ 雑 誌 ・ イ ン タ ー ネ ッ ト な ど の「 広 告 」、雑 誌 新 聞 テ レ ビ な ど の ニ ュ ー ス や 特 集 で あ る「 パ ブ リ シ テ ィ 」、セ ー ル ス マ ン や 接 客 な ど の「 人 的 販 売 促 進 」、 店 頭 POP・ 試 供 品 提 供 ・ 懸 賞 ・ プ レ ミ ア ム ・ 実 演 な ど 「 セ ー ル ス プ ロモーション」の4つに分けられる。このうち「広告」と「パブリ シ テ ィ 」に つ い て は 消 費 者 行 動 過 程 の 知 名 、想 起 、知 覚・理 解 確 信 、 選好のプロセスにおいて、始めの段階では役割が高くなるが進むに 連 れ て 役 割 が 低 く な る 。な ぜ な ら 、 「 広 告 」や「 パ ブ リ シ テ ィ 」は 普 段生活している消費者に注意を引きさらに興味や関心を抱かせるか ら で あ る 。一 方 、 「 人 的 販 売 促 進 」と「 セ ー ル ス プ ロ モ ー シ ョ ン 」に ついては消費者行動過程の知名、想起、知覚・理解確信、選好のプ ロセスに進むに連れて役割が高くなる。これは、消費者が購買する 時に「広告」や「パブリシティ」で得られない詳細情報を「人的販 売促進」や「セールスプロモーション」を利用して更に探索しよう と す る か ら で あ る 。 ま た 、 購 買 後 に Blog や SNS な ど の イ ン タ ー ネ ットや人を介して「情報共有」が行われる。 次 に 、 「 プ ロ ダ ク ト 活 動 」と「 プ ラ イ ス 活 動 」で あ る が 本 研 究 で は こ れ ら 2 つ の 活 動 を 包 含 し て 考 え る 。 な ぜ な ら 、「 プ ロ ダ ク ト 活 動 」 に は 本 質 的 な 製 品 ・ サ ー ビ ス で あ る「 中 核 製 品 」、ス タ イ ル ・ 品 質 ・ ブ ラ ン ド な ど「 有 形 製 品 」、設 置 ・ 補 償 ・ 保 守 ・ 修 理 ・ 配 達 な ど の 付 21.

(26) 随 サ ー ビ ス で あ る「 拡 大 製 品 」に 分 か れ 、 「 プ ラ イ ス 活 動 」は こ の う ち の「 拡 大 製 品 」に 含 ま れ る か ら で あ る 。 「 プ ロ ダ ク ト 活 動 」と「 プ ラ イ ス 活 動 」は 、消 費 者 購 買 決 定 過 程 の 全 て の 段 階 に 関 係 し て く る 。 特に、知名・想起の初期段階では製品や価格の要旨が影響し、行動 にすすむにつれて製品や価格の要旨だけではなく中核製品、有形製 品、拡大製品のそれぞれに深い情報を消費者は得ようとする。 「 プ レ イ ス 活 動 」 は 、 消 費 者 購 買 過 程 の 行 動 段 階 で 販 売 場 所 の 確 保とコントロールを行う。消費者が製品に対して選好までいったと しても店頭にその製品が置いていなければ購入をあきらめる場合が ある。よって、チャネル政策により製品を消費者まで流通させる必 要がある。また、プレイス活動は消費者に製品やサービスの情報を 提供する場でもある。店頭販売やネット販売など様々なチャネルを 通して情報提供している。従って、人的販売促進やセールスプロモ ーションとも連携している。. 図 1 6 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 フ レ ー ム. 第 6 章 現 状 分 析 ( 1 ) 業 種 別 件 数 比 較 前 述 の A1 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 法 件 数 の 業 種 差 異 に つ い て の 現 状 分 析を下記に示す。 調 査 事 例 1 0 5 件 の 業 種 別 傾 向 と し て 上 位 は 、 製 造 業 2 2 件 、 情 報サービス業18件、流通業17件であった。一方、通信業、運輸 22.

(27) 業、医療・健康、エネルギー、公共については7件以下と少なくビ ッグデータの活用方法が未開拓であると考える。ただし、調査デー タそのものに選定基準がないため評価のバイアスはあると考える。. 図 1 7 ビ ッ グ デ ー タ 業 種 別 件 数. ( 2 ) ビ ッ グ デ ー タ 活 用 の パ タ ー ン 化 、 業 種 別 の 傾 向 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 フ レ ー ム に 1 0 5 件 の 事 例 が ど の よ う に 利 用 さ れているかをマッピングした結果、下記のようにマーケティング活 動の4P の中で更に詳細な活用をしていることがわかった。マーケ ティング活動の詳細をビッグデータ活用フレームとして下記に表す。. 23.

(28) 図 1 8 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 フ レ ー ム と 活 用 方 法. ①ビッグデータ活用パターン化 ビ ッ グ デ ー タ の 活 用 は 、 大 き く 8 パ タ ー ン か ら な る 。 パ タ ー ン 1 見 え る 化 の み パ タ ー ン 1 は 、 見 え る 化 の み の 活 用 で 、 具 体 的 な 4 P へ の 利 用 の 前 段 階 の も の で あ る 。ビ ッ グ デ ー タ を 具 体 的 マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動( 4 P)に 活 か し て い る 事 例 は す べ て 見 え る 化 の 活 用 を 実 施 し て い る が 、 見える化のみの活用は今後なんらかのマーケ活動を検討している。 4 P へ 個 別 業 務 の 見 え る 化 、 市 場 見 え る 化 、 予 測 の 3 つ に 大 き く 分 か れ る 。個 別 業 務 の 見 え る 化 は 、業 務 や 財 務 状 況 、機 器 、CRM な ど の 可 視 化 で あ る 。 市 場 見 え る 化 は 、 マ ー ケ ッ ト リ サ ー チ や STP、 ニーズなどの把握である。予測は、将来予測や需要予測、見込み客 の予測などを行う。. 24.

(29) パ タ ー ン 2 プ ロ モ ー シ ョ ン 活 用 パ タ ー ン 2 は プ ロ モ ー シ ョ ン 活 用 で あ り 、 内 訳 は 広 報 、 ウ ェ ブ マ ーケティング、販売促進の3つに分けられる。広報では、リコメン ド 情 報 、リ テ ン シ ョ ン 情 報 、行 動 タ ー ゲ テ ィ ン グ 広 告 、1to1 マ ー ケ などの活用である。ウェブマーケティングでは、サイトページ最適 化 で あ る LandigPageOptimaization、 検 索 機 能 向 上 、 電 子 チ ラ シ 、 ラ ン キ ン グ な ど の 活 用 で あ る 。販 売 促 進 で は 、POP や 棚 割 り な ど の 店舗マーケティング、カタログ配布、ポイント付与、キャンペーン 実 施 、 O2O に よ る ク ー ポ ン 配 信 な ど の 活 用 で あ る 。. 25.

(30) パ タ ー ン 3 プ ロ ダ ク ト ・ プ ラ イ ス 活 用 パ タ ー ン 3 は プ ロ ダ ク ト ・ プ ラ イ ス 活 用 で 、 大 き く プ ロ ダ ク ト 、 プライス、アフターサービスの大きく3つに分けられる。プロダク トは新製品開発、製品改善、品質改善、新事業創造、マーチャンダ イジングなど製品やサービスそのものを向上させる活用法である。 プライスでは、需要変動や在庫状況によって柔軟に価格を変える価 格最適化の活用である。アフターサービスでは、製品やサービスの 提供後にリスク管理、異常検知、サポート、遠隔管理、盗難防止、 サンクスメールなどに活用する。. 26.

(31) パ タ ー ン 4 プ レ イ ス 活 用 パ タ ー ン 4 は プ レ イ ス 活 用 で 、 SCM や 生 産 管 理 で あ る 。 SCM は 製 造 か ら 小 売 り ま で の SC を 改 善 し コ ス ト 削 減 を 図 る 。 ま た 店 舗 や ネットなどチャネルを最適化するオムニチャネルの活用である。生 産管理では、設備効率化、店舗、生産オペレーション、出店支援、 候補地開拓、従業員教育などである。. パターン5、6、7、8 パ タ ー ン 5 、 6 、 7 、 8 は パ タ ー ン 2 、 3 、 4 の 組 合 せ で あ る 。 パ タ ー ン 5 は P2 プ ロ モ ー シ ョ ン 活 用 と P3 プ ロ ダ ク ト プ ラ イ ス 活 27.

(32) 用 の 複 合 で あ る 。 パ タ ー ン 6 は P2 プ ロ モ ー シ ョ ン 活 用 と P4 プ レ イ ス 活 用 、 パ タ ー ン 7 は P3 プ ロ ダ ク ト ・ プ ラ イ ス 活 用 と P4 プ レ イ ス 活 用 、 パ タ ー ン 8 は P2 プ ロ モ ー シ ョ ン 活 用 と P3 プ ロ ダ ク ト ・ プ ラ イ ス 活 用 と P4 プ レ イ ス 活 用 を 組 み 合 わ せ た も の に な る 。. ②全業種のビッグデータ活用パターン 次 に 全 業 種 に お け る ビ ッ グ デ ー タ 活 用 パ タ ー ン の 内 訳 を 示 す 。 上 記のビッグデータ活用の8パターンの傾向である。円グラフにある ようにもっとも活用されているのはプロモーションであり30%と 非 常 に 多 い 。2 番 目 は プ ロ ダ ク ト・プ ラ イ ス に 活 用 し 2 0 % で あ る 。 3番目は見える化のみに活用したケースで16%である。また、複 合的活用(4P の2つ以上への活用)は、24%となっている。. 28.

(33) 図 1 9 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 パ タ ー ン 全 業 種. 次 に 全 業 種 に お い て 、 活 用 パ タ ー ン を 更 に 深 堀 し た 活 用 詳 細 の 結 果を示す。尚、見える化のみについては、活用詳細の結果を分析で きていないため、見える化のみの括りとする。1番は見える化のみ の活用であり16%である。2番目は、広報であり10%である。 3 番 目 は ア フ タ ー サ ー ビ ス 8 % で あ る 。以 降 は 、ウ ェ ブ マ ー ケ 6 % 、 生 産 管 理 6 % 、 広 報 +ウ ェ ブ マ ー ケ 6 % の 順 で あ る 。. 29.

(34) 図 2 0 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 詳 細 全 業 種. ③業種別のビッグデータ活用パターン 業種別のビッグデータ活用パターンの結果を示す。 流 通 業 は 計 1 7 件 で イ オ ン 、 ビ ッ グ カ メ ラ 、 近 鉄 百 貨 店 、 ロ ー ソ ン 、 タ ワ ー レ コ ー ド 、 マ ガ シ ー ク 、 ス タ イ リ ン グ ラ イ フ HD な ど の 企 業 で あ る 。 広 報 +ウ ェ ブ マ ー ケ テ ィ ン グ の 活 用 が 3 5 % と 最 も 多 い。単体活用ではなく2つ以上の組合せである複合活用の割合が半 数以上とビッグデータ活用が進んでいる。 金 融 業 は 、 計 9 件 で SBI HD、 大 垣 共 立 銀 行 、 損 保 ジ ャ パ ン 、 カ ブドットコム証券、北海道銀行・北越銀行など6行などの企業であ る。プロダクト・プライス活用が34%ともっとも多い。また、プ ロダクト・プライス活用の全業種平均10%であり業種比較の中で は多い。また、見える化のみの活用、プロモーション活用が22% と次いで多い。一方、プレイス活用が1件もない。複合的活用(4 P 要素が2つ以上の活用法)は、22%である。 製 造 業 は 2 2 件 で ト ヨ タ 自 動 車 、 フ ァ ン ケ ル 、 ア シ ッ ク ス 、 三 菱 重 工 業 、資 生 堂 、日 立 プ ラ ン ト テ ク ノ ロ ジ ー な ど の 企 業 で あ る 。 30.

(35) プロダクト・プライス活用が41%ともっとも多い。プロダクト・ プライス活用の全業種平均は10%であり業種比較の中では多い。 次に見える化のみの活用が14%である。プロモーション活用の全 業種平均が30%であるが、製造業では4%と業種比較でも少ない 傾 向 が あ る 。複 合 的 活 用( 4 P 要 素 が 2 つ 以 上 の 活 用 法 )は 、3 2 % と業種比較(全業種平均24%)の中で最も多い。活用方法が多様 で複雑である。 通 信 業 は 、 NTT ド コ モ 、 NTT プ ラ ラ 、 KDDI、 ソ フ ト バ ン ク の4件である。見える化のみの活用、プロモーション活用、プロダ クト・プライス活用、プロモーションおよびプロダクト・プライス 活 用 が そ れ ぞ れ 2 5 % で あ る 。プ レ イ ス 活 用 が な い 。複 合 的 活 用( 4 P 要素が2つ以上の活用法)は、25%であった。 運 輸 業 は 、計 7 件 で あ り イ ー グ ル バ ス 、日 本 航 空 、日 本 海 事 協 会 、 IHI マ リ ン ユ ナ イ テ ッ ド 、 日 本 交 通 グ ル ー プ 、 全 日 本 空 輸 な ど で あ る。見える化のみ活用、プロモーション活用が29%と多い。見え る化活用(全業種平均16%)は業種比較の中では多い。 医 療 ・ 健 康 は 計 3 件 で 東 邦 大 学 医 療 セ ン タ ー 、 エ ス エ ス 製 薬 な ど である。見える化のみ活用が67%と高い。活用方法の検討段階で あると考える。母数が3件と少ない。 エ ネ ル ギ ー は 大 阪 ガ ス の 1 件 で あ る 。 プ レ イ ス お よ び プ ロ ダ ク ト・プライスの活用である。 公 共 は 、 鳥 取 県 の 1 件 で あ る 。 見 え る 化 の み の 活 用 で あ る 。 情 報 サ ー ビ ス 業 は 計 1 8 件 で SUMO、ウ ェ ザ ー ニ ュ ー ス 、カ ー セ ンサー、楽天トラベルなどである。プロモーション活用が83%と もっとも多い。プロモーション活用の全業種平均が30%であり、 極めてプロモーション活用を行っている割合が高い。 そ の 他 は 、 2 3 件 で あ り ( 2 3 件 ) ス シ ロ ー 、 CCC、 ド コ モ ヘ ル ス ケ ア 、 柏 レ イ ソ ル 、 JR 東 日 本 ウ ォ ー タ ー ビ ジ ネ ス 、 パ ー ク 24、 本川牧場などである。傾向は、業種平均に近い。. 31.

(36) 見える化 は見える 化のみの 活用. 図 2 1 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 の 業 種 比 較. ④業種別のビッグデータ活用詳細 業 種 別 の ビ ッ グ デ ー タ 活 用 詳 細 の 結 果 を 示 す 。 活 用 詳 細 は 上 述 の ように活用パターンをさらに詳細化したものである。 流 通 業 は 、 販 売 促 進 1 8 % 、 製 品 1 2 % 、 広 報 +ウ ェ ブ マ ー ケ +販 売 促 進 1 2 % と 多 い 。 販 売 促 進 1 8 % 、 製 品 1 2 % 、 広 報 +ウ ェ ブ マ ー ケ +販 売 促 進 1 2 % と 多 い 。 金 融 業 は 広 報 2 2 % 、価 格 最 適 化 1 1 % 、ア フ タ ー サ ー ビ ス 1 1 % 、 価 格 最 適 化 + ア フ タ ー サ ー ビ ス 1 1 % 、 広 報 + 製 品 + 価 格 最 適 化 1 1 % 、 広 報 +ア フ タ ー サ ー ビ ス 1 1 % と 多 い 。 製 造 業 は 、・ ア フ タ ー サ ー ビ ス 1 4 % 、 ア フ タ ー サ ー ビ ス +生 産 管 理 1 4 % 、 製 品 9 % 、 生 産 管 理 9 % 、 製 品 +ア フ タ ー サ ー ビ ス 9 % と多い。 通 信 業 は 広 報 2 5 % 、製 品 +ア フ タ ー サ ー ビ ス 2 5 % 、広 報 +販 売 促 進 +製 品 2 5 % と 多 い 。 運 輸 業 は 広 報 2 9 % 、 ア フ タ ー サ ー ビ ス 1 4 % 、 SCM1 4 % 、 生 産 管 理 1 4 % 、 ア フ タ ー サ ー ビ ス +生 産 管 理 1 4 % と 多 い 。 医 療 ・ 健 康 は 広 報 3 3 % と 多 い 。 エ ネ ル ギ ー は 、 ア フ タ ー サ ー ビ ス +SCM1 0 0 % で あ る 。 公 共 は 見 え る 化 の み 活 用 1 0 0 % で あ る 。 32.

(37) 情 報 サ ー ビ ス 業 は ・ ウ ェ ブ マ ー ケ テ ィ ン グ 2 8 % 、 広 報 + ウ ェ ブ マーケ22%と多い。 そ の 他 は 、 広 報 1 3 % 、 ア フ タ ー サ ー ビ ス 1 3 % 、 生 産 管 理 9 % が多い。. 0は見え る化のみ の活用. 図 2 2 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 詳 細 の 業 種 比 較. ( 3 ) 業 種 別 マ ッ プ 業 種 別 に ビ ッ グ デ ー タ 活 用 が ど の よ う に 行 わ れ て い る か 、 件 数 の 多い製造業、情報サービス業、流通業の活用傾向をマップとして示 す 。縦 軸 は 、上 記 の 8 つ の ビ ッ グ デ ー タ 活 用 パ タ ー ン の 比 率 で あ り 、 横軸は上記のビッグデータ活用詳細の比率である。従って、業種内 で傾向が強い活用法については縦横の面積が大きい。尚、見える化 については全ての事例で活用されているため、業種別マップには含 まない。 ( 4 ) 現 状 分 析 ま と め ビ ッ グ デ ー タ 活 用 に つ い て の 現 状 分 析 を 以 下 に ま と め る 。 A 1 業 種 別 件 数 比 較 → 上 位 3 業 種 製 造 業 2 2 件 、 情 報 サ ー ビ ス 業 1 8 件 、 流 通 業17件 33.

(38) → 通 信 業 、 運 輸 業 、 医 療 ・ 健 康 、 エ ネ ル ギ ー 、 公 共 に つ い て は7件以下 A 2 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 の パ タ ー ン 化 、 業 種 別 の 傾 向 → 活 用 パ タ ー ン に つ い て は 、 プ ロ モ ー シ ョ ン 3 0 % 、 プ ロ ダ クト・プライス活用20%、見える化のみ16% → 活 用 詳 細 に つ い て は 、 見 え る 化 の み の 活 用 1 6 % 、 広 報 1 0 % 、ア フ タ ー サ ー ビ ス 8 % 、ウ ェ ブ マ ー ケ 6 % 、生 産 管 理 6 % 、 広 報 +ウ ェ ブ マ ー ケ 6 % → 業 種 別 ( 件 数 上 位 3 種 ) 流 通 業 は 、広 報 +ウ ェ ブ マ ー ケ テ ィ ン グ の 活 用 が 3 5 % と 最 も 多 い 。 単体活用ではなく2つ以上の組合せである複合活用の割合が半数以 上とビッグデータ活用が進んでいる。 製造業はプロダクト・プライス活用が41%ともっとも多い。プロ ダクト・プライス活用の全業種平均は10%であり業種比較の中で は多い。次に見える化のみの活用が14%である。プロモーション 活用の全業種平均が30%であるが、製造業では4%と業種比較で も少ない傾向がある。複合的活用(4P 要素が2つ以上の活用法) は、32%と業種比較(全業種平均24%)の中で最も多い。活用 方法が多様で複雑である。 情報サービス業はプロモーション活用が83%ともっとも多い。プ ロモーション活用の全業種平均が30%であり、極めてプロモーシ ョン活用を行っている割合が高い。. 第 7 章 仮 説 に つ い て ( 1 ) 仮 説 構 築. 34.

(39) 業種ごとの活用法について差異・・・. 現 状 分 析 に よ り ビ ッ グ デ ー タ 活 用 法 の 全 体 像 が 明 ら か に な っ た が 、 業種ごとに活用法の違いや、利用データの違い、活用目的なども違 っている。更にこれらの差異について仮説構築し、統計手法を用い 業種ごとの活用傾向、更に利用データ、利用目的効果との関係につ いて明らかにする。 尚 、評 価 軸 は 大 き く 業 種 、活 用 パ タ ー ン 、活 用 詳 細 、利 用 デ ー タ 、 目的効果の5つからなり、仮説はこれらの組合せを元に構築する。 評価軸: ( 業 種 1 0 種 ) 1流通 2金融 3製造 4通信 5運輸 6医療・健康 7エネルギー 8公共 9情報サービス 10その他 ( 活 用 パ タ ー ン 8 種 ) 1 見 え る 化 の み 2 プ ロ モ ー シ ョ ン 活 用 3 プ ロ ダ ク ト・プ ラ イ ス 活用 4プレイス活用 5プロモーションおよびプロダクト・プライ ス活用 6プロモーションおよびプレイス活用 7プレイスおよびプ ロ ダ ク ト・プ ラ イ ス 活 用 8 プ ロ モ ー シ ョ ン お よ び プ レ イ ス お よ び プ ロダクト・プライス活用 ( 活 用 詳 細 8 種 ) 1 見 え る 化 の み 2 広 報 3 ウ ェ ブ マ ー ケ テ ィ ン グ 4 販 売 促 進 5 製 品 6 価 格 最 適 化 7 ア フ タ ー サ ー ビ ス 8 SCM 9 生 産 管 理 ( 利 用 デ ー タ 8 種 ) 35.

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図   6 	
  ビ ッ グ デ ー タ の に 関 す 問 題 ・ 課 題 の 構 造   	
  こ れ ら の 問 題 を 解 決 す る た め に 、 ビ ッ グ デ ー タ に お け る 情 報 収 集 方 法 、 情 報 活 用 方 法 に は ど う い っ た も の が あ る の か ? ま た 、 そ れ ら を 分 類 で き な い の か ? 業 種 別 で の 特 徴 は な い か ? マ ー ケ テ ィ ン グ 事 例 に お い て 、 消 費 者 行 動 別 に
図   9 	
  H a d o o p の 仕 組 み   出 所 	
  Nikkei Linux  	
  Hadoop に 向 く ケ ー ス は 、 検 索 エ ン ジ ン や テ キ ス ト マ イ ニ ン グ の イ ン デ ッ ク ス フ ァ イ ル 作 成 の よ う に 、 分 割 し た デ ー タ に 対 す る 途 中 結 果 を 統 合 す る 処 理 な ど に 向 い て い る 。 ユ ー ザ が 検 索 エ ン ジ ン に 入 力 す る キ ー ワ ー ド 結 果 ロ
図   1 5 	
  問 題 解 決 行 動   第 5 章 	
  現 状 分 析 の ア プ ロ ー チ ( 1 ) 	
  ア プ ロ ー チ に つ い て 	
  ま ず ビ ッ グ デ ー タ の 活 用 に つ い て 現 状 分 析 を 行 う 。 具 体 的 に は 、 ビ ッ グ デ ー タ 活 用 事 例 を 整 理 し そ れ ら を 帰 納 的 ア プ ロ ー チ で 抽 象 化 し 、 ビ ッ グ デ ー タ の 活 用 法 と そ の 類 型 化 を 行 う 。 業 種 別
図   1 8 	
  ビ ッ グ デ ー タ 活 用 フ レ ー ム と 活 用 方 法   ① ビ ッ グ デ ー タ 活 用 パ タ ー ン 化 	
  ビ ッ グ デ ー タ の 活 用 は 、 大 き く 8 パ タ ー ン か ら な る 。 パ タ ー ン 1 	
  見 え る 化 の み 	
  パ タ ー ン 1 は 、 見 え る 化 の み の 活 用 で 、 具 体 的 な 4 P へ の 利 用 の 前 段 階 の も の で あ る 。ビ ッ グ デ ー タ を 具 体 的 マ
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