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ときどきかかわる かなりの部分かかわる 常にかかわる 全くかかわりなし ときどきかかわる かなりの部分かかわる 常にかかわる

女 男

ここは実数ではなくパーセンテージで出しているが、男女差としては圧倒的に女性の側 がかかわっていることがわかる。例えば、男性側は「常に~」と「かなりの部分~」を足 すと、55%強となり、一般男性の子育て関与度と較べるとかなり高いと考えられるが、同 様に女性の側でそれを見ると、75%強が子育てにしかも常にかかわっていることになり、

この開きは埋めるべくもない。

更にいうならば、男性の関わりは多様性があり、関わるものと関わらないものとにばら つきがあるが、女性の場合には一点集中で「常に」関わることが多いと言える。この意味 で、女性が子育てに関与することが何らかの形で「強いられ」ている可能性も伺わせる。

②子どもとの関係別しつけ関与度

次の図Ⅶ-7をご覧いただきたい。第一子と第二子のでデータからのみ作成したものだが、

女性のしつけ関与の度合いと、男性しつけ関与の度合いが一目瞭然である。次に、男性が 子育てに関与する場合、それが以前の結婚での自分の子であるとき、関与度はアップする。

対して、女性の側も以前の結婚での自分の子の場合と、パートナーの子の場合とで、関与 度が異なっていることがわかる。

図Ⅶ-7:関係別しつけ関与度

0.0%

4.5%

19.2%

0.0%

0.0%

16.7%

2.8%

21.3%

20.0%

0.0%

0.0%

4.5%

34.6%

80.0%

23.1%

50.0%

2.8%

21.3%

35.0%

33.3%

5.3%

4.5%

7.7%

20.0%

38.5%

33.3%

2.8%

14.9%

40.0%

44.4%

94.7%

86.4%

38.5%

0.0%

38.5%

0.0%

91.7%

42.6%

5.0%

22.2%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

自分とパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子 自分とパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子

女性男性女性男性

第二子第一子

全くかかわりなし ときどきかかわる かなりの部分かかわる 常にかかわる

付け加えるならば、女性の場合、自分と現在のパートナーとの間の子どもの場合、しつ け関与度は 90%以上が「常に」関わっているのに対して、男性側は自分と現在のパートナ ーとの子どもに対して関わる度合いは、数字上の比較では、自分の連れ子に関わる関与度 よりも下がっている点に注目したい。

Ⅲ章において触れたように、本調査におけるサンプルの年齢と結婚お よび同居年数から みると比較的若いカップルが約8割を占め、相対的に子どもの年齢層も小学生に相当する 層が極めて大きくなっている。その年齢層の子どもたちに実親以外の人々が無前提に「自 明性」に媒介された親密なコミュニケーションを取れるであろうか。継親と子どもたちが 親密なコミュニケーションを取れるように「なる」までには、相当の時間がかかると考え られる。しかるに、本調査におけるサンプルの結婚年数平均が2年前後という状態では、

しつけに関与できない、しない層が存在するのは、ある意味で当然の結果だろう。

③同別居別・関係別しつけ関与度

もちろん子どものしつけへの関与は、その子どもと同居しているか、別居しているかと いう状況によって大きく異なってくる。そこで、上記の分析を、子どもとの同居・別居別 に再検討・再確認しておきたい。次の図Ⅶ-8は同居子だけを取り出して、男女別・子ども との関係別に、しつけ関与度を示したものである。

当然のことではあるが、同居している分、パートナーの連れ子に対して関わる度合いが 相対的に高い。図のⅦ-7と比較すると、全く関わりなしという層が相対的に減少している。

しかし、ここでも男性の、「自分とパートナーの子」に対する関与度は女性と比して極めて 低い。

同時に数は少ないながら、別居子についても見ておこう(図Ⅶ-9)。あまりにも少数なの でここから全体の傾向性を読むのは危険ではあるが、それでも少数ながら「以前の結婚で のパートナーの子」に常に関わっているケースが存在することは注目に値する。

図Ⅶ-8:同居子へのしつけ関与度

0 0

1 0 0

1 0

1 0 0

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3 2 1

1 0

5 4 2

1 1

1

1 5

1 0

5

6 3

16 16

8

0 1

0 30

18

1 2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

自分とパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子 自分とパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子

女性男性女性男性

第二子第一子

全くかかわりなし ときどきかかわる かなりの部分かかわる 常にかかわる

図Ⅶ-9:別居子へのしつけ関与度

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4 0

0 0

1 6

3 0

0

1

5 1 2

2 1

5 3 1

0

0

1 0 0

1 0

1 0 1

1

2

1 0 3

0 2

1 0 0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

自分とパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子 自分とパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子 以前の結婚での自分の子 以前の結婚でのパートナーの子

女性男性女性男性

第二子第一子

全くかかわりなし ときどきかかわる かなりの部分かかわる 常にかかわる

(3)可能性としての「しつけ」をめぐって

親が一方的に教化するようなしつけ思想は既に過去のものであると言ってよい。現代に おいて、しつけとは、「親(もしくは代替者)」と「子」との相互交渉の産物であると言え よう。何よりも、子どもは無力な存在なのではなく、自らも観察し、学び、発達し、関係

を取り結ぶ行為主体である。確かに生まれた直後の無力な存在を親が庇護したり、守ろう とすることはある意味で理解しうることであるが、その 後の発達を親が強烈に支配したり、

水路づけたりする必要が果たしてあるであろうか。母親は子どもとの閉じた関係の中に自 身と子どもを囲い込むのではなく、逆にその関係を開いたものにしていくことこそ重要な のではないか。柏木惠子のことばを借りれば、母との関係構築の基礎の上に人間的諸関係 を拡げていくという「発達の単一モデル」から、複数の人々との関係構築の上に複数の愛 着対象を持つ「複数ネットワークモデル」への移行ということになろうか(『子育て支援を 考える』岩波ブックレット 555,2001)。母親の「多重役割」の再評価と父親の育児参加、

地域の子育て支援策も含めて、今後検討していかなければならないことであろう。特に核 家族の形態を取ることが多いステップファミリーにおいて最も求められるのは、父親の育 児参加、しつけ参加ということなのではないだろうか。

4.別居子との交流頻度

子どものいる夫婦は離婚にあたって「親権者」を決定しなければならない。近年におい てはその決定にあたり、話し合いによる「協議離婚」以外の「調停離婚」や「裁判離婚」

の場合、裁判所の判断は母親の側に優先的に「親権」を認めるケースが多いという。この

「親権者」の決定をめぐって子どもの「奪い合い」が行なわれることもある。因みに、「親 権者」として認定されなかったとしても、「監護権」、「監護者」として子どもと同居するこ とは可能である。「親権」について歴史的に見てみると 1965年頃までは父親が「親権者」

になるケースが多かったが、その後逆転し、現在では母親が「親権者」になるのが 7割以 上である。少々古いデータだが、1986年に実施された総務庁(当時)の「家族・家庭に関 する世論調査」では、離婚後に子どもがいっしょに暮らす相手を母親がよいとする意見が

53.3%あり、父親がよいとする 3.8%を大きく上回っていた。おそらくここにはジェンダー

に基づく性別役割分業観が反映していると考えられるが、そのことが一方で母親に対する 育児負担を増大させ、逆に言えば父親の「親」への社会化を疎外してきたといえるだろう。

さて、両親の離婚にあたって、子どもは一方の親とはその後の別居を余儀なくされるわ けだが、子どもの「育ち」と、親権を獲得できなかった側の親の「育ち」のためにも「面 接交渉権」は求められてきたといえる。

本調査においては以前のパートナーと子どもとの関係、及び現在のパートナーと子ども との関係を頻度という点で調査している。

(1)面接交渉の申し立てに関する統計

離婚後の別居親との交流は、いわゆる「面接交渉権」(「共同養育権」)として確立されつ つあるものの、例えば2000年の『司法統計年報』によれば1999年に日本において申し立 てられた件数は 2180件で、面接を認容する審判が 79件、面接を認める調停が成立したの

が 1076件となっている。平成 12年「人口動態統計月報年計(概数)」によれば、同年の 離婚件数は 26万 4255組であることを考あわせると、申し立てそのものが非常に少ないこ とが目に付く。面接の回数は、子どもの性別に関わらず「月 1回以上」という頻度が一般 的であるという。ただし、これは面接を認める調停が成立したケースのみに関しての頻度 である。調停に持ち込まれていない大多数のケースについて、離婚後の別居親と子どもの 交流頻度がどれくらいか、あるいはそもそも交流があるケースがどれくらいあるのかに関 して、日本における信頼できるデータはない。

(2)本調査における傾向

それでは以下、具体的な内容に入っていきたい。

本調査においては次のような類型(A~C)に基づいて分析を進める。わかりやすくする ために図を用いて各類型を説明する。

類型 A 自分自身に連れ子がある場合、その子と以前のパートナーとの関係

… 次図の

類型 B 現在のパートナーに連れ子があった場合、その子と実親との関係

… 次図の

類型 C 現在のパートナーと現在別居している子どもとの関係

… 次図の

交流頻度パターンマップ例

□ ○ □ ◎ □

B C A

□ ○ □ ○ □ ○

ステップ シングル ファミリー ステップファミリー ペアレント

*◎印はこれがどの視点から見られたかを説明する(本人)

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