2 0 22
京 大模 試 2 文 系 現 代 文 採 点 基準
・ 採 点例
■ 採 点の 原 則
① 全 て の 答案 に つ いて 各 要 素 単独 採 点 とす る が
、 答案 が 全 く日 本 語 の文
( 章
)の 体 を なし て い ない と 判 断 され る 場 合は
、 要 素の 有 無 に 関係 な く 0点 と す る
。
② 漢 字 の 誤り
、 送 り仮 名 の 誤 り、 句 点 の欠 落 等 に つい て は
、一 つ ご とに 1 点 減点 す る
。 問 一
一
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 D 参照 基 準 配 点 8 点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B 自 我 が弱 く 感 傷的 で 道 義的 に 未 熟 であ っ た 青年 時 代 の 自分 が
、 確固 た る 自己 の 道 義に 抵 触 する も の は決 し て
C 許 さ ない 先 生 の峻 厳 さ を恐 れ た のは 当 然 だと 思 っ てい る か ら。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A「 自 我 が弱 く 感 傷的 で 道 義的 に 未 熟で あ っ た青 年 時 代の 自 分」
: 4 点
・「 自 我 が弱 く
」
「感 傷 的 で
」「 道 義 的に 未 熟 で あっ た
」
「青 年 時 代の
」 を 各1 点 と する の が 目安
。
・右 の そ れぞ れ の 要素 に つ い てほ ぼ 同 意と 見 な さ れる 説 明 なら 可
。
■ 要 素B「 確 固 たる 自 己 の道 義 に 抵触 す る もの は 決 して 許 さ ない」
: 2点
・先 生
( 漱石
) が
、道 義 に 抵 触す る も のは 許 さ な いと い う 内容 が 読 み取 れ れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C「 先 生 の峻 厳 さ を恐 れ た のは 当 然 だと 思 っ てい る」
:2 点
・筆 者 が 先生
( 漱 石) を 恐 れ たの は 当 然だ と い う こと が 読 み取 れ れ ば可
。
・単 に
「 恐れ た か ら」 と い う だけ の 説 明は 1 点
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素D
「… か ら
・ ので
」 と い う文 末 表 現が 原 則
。 理由 説 明 の答 案 と して 不 適 切な 形 で ある と 判 断さ れ る
場 合 は 1点 減 点
。
問 二
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 G 参照 基
準 配 点 10
点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B
C
D
E 高 校 に在 職 当 時の 先 生 は、 世 間 全 体に 苛 立 ちを 感 じ て 体 も 壊 し、 他 人 から の 好 感な ど 自 ら拒 ん で 何 か に つ
F け 癇 癪を 起 こ して い た ので
、 自 分 は学 生 か ら敬 愛 さ れ てし か る べき 教 師 とし て の 自覚 は 持 って い な かっ た と 考 え てい る
。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A
「 高 校に 在 職 当時 の 先 生 は」
: 1 点
・説 明 対 象の 提 示
。ほ ぼ 同 内 容の 説 明 がな さ れ て いる と 判 断で き れ ば可
。
■ 要 素B
「 世 間全 体 に 苛立 ち を 感 じて
」
: 2点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C
「 体 も壊 し
」
:1 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
■ 要 素D
「 他 人か ら の 好感 な ど 自 ら拒 ん で
」: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
・
■ 要 素E
「 何 かに つ け 癇癪 を 起 こ して い た
」: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素F
「 自 分は 学 生 から 敬 愛 さ れて し か るべ き 教 師 とし て の 自覚 は 持 って い な かっ た
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素G
傍 線部 に 関 する 筆 者 の 説明 と 認 めう る 文 末 表現 な ら 広く 許 容 して よ い
。不 適 切 であ る と 判断 さ れ
る 場 合 は1 点 減 点。
問 三
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 E 参照 基 準 配 点 8 点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B
C
D 相 手 の微 妙 な 心の 動 き を感 得 し
、 内心 で は それ に 敏 感 に反 応 し ても 態 度や 表 情 に現 す の を抑 制 し
、互 い の 心 の 核心 に 触 れる 話 題 はユ ー モ ア で包 み こ もう と 努 め るこ と
。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A
「 相 手の 微 妙 な心 の 動 き を感 得 し
」: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素B
「 内 心で は そ れに 敏 感 に 反応 し て も」
: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C
「 態 度や 表 情 に現 す の を 抑制 し
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素D
「 互 いの 心 の 核心 に 触 れ る話 題 は ユー モ ア で 包み こ も うと 努 め る」
: 2 点
・「 ユ ー モア
」 は
「諧 謔
」 で も可
。 ほ ぼ同 内 容 の 説明 が な され て い ると 判 断 でき れ ば 可。
・「 互 い の心 の 核 心に 触 れ る 話題
」 へ の言 及 が な いな ど
、 説明 が 曖 昧で あ る と判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素E
「…
( と い う) こ と
」 とい う 文 末表 現 が 原 則。 不 適 切な 形 で ある と 判 断さ れ る 場合 は 1 点減 点
。
問 四
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 G 参照 基
準 配 点 14
点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B
C 先 生 は、 不 正 や不 純 を 決し て 許 さ ない と い う徳 義 が 自愛 も 含 めた 愛 よ り優 先 さ れる べ き だと い う 情熱 的 な
D
E 信 念 を持 ち
、 最愛 の 人 間が 不 正 を 働け ば 罰 する べ き 憎 悪の 対 象 とな り
、 子に 対 す る親 の 愛 は平 等 で ある べ き
F だ と 考え
、 公 平無 私 た らん と す る 努力 を 不 断に 貫 き 通 した と い うこ と
。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A
「 不 正や 不 純 を決 し て 許 さな い と いう 徳 義
」
:3 点
・「 不 正
」「 不 純
」「 徳 義
」 の三 要 素 を各 1 点 と する の が 目安
。 ほ ぼ同 内 容 の説 明 が なさ れ て いる と 判 断
で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素B
「 自 愛も 含 め た愛 よ り 優 先さ れ る べき だ
」
: 2点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C
「 情 熱的 な 信 念を 持 ち
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素D
「 最 愛の 人 間 が不 正 を 働 けば 罰 す るべ き 憎 悪 の対 象 と なり
」
: 3点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・「 罰 す るべ き
」
「憎 悪 の
」 のい ず れ かを 欠 く 場 合は 2 点
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素E
「 子 に対 す る 親の 愛 は 平 等で あ る べき だ と 考 え」
: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素F
「 公 平無 私 た らん と す る 努力 を 貫 き通 し た
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素G
「…
( と い う) こ と
」 とい う 文 末表 現 が 原 則。 不 適 切な 形 で ある と 判 断さ れ る 場合 は 1 点減 点
。
問 五
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 F 参照 基
準 配 点 10
点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B
C 偏 屈 な奇 行 家 と言 わ れ よう と ひ たす ら 道 徳的 心 情 を重 ん じ ると い う 先生 の 常 識 とは 異 な り、 形 式 習慣 と な
D
E っ て いる 虚 偽 や虚 礼 で 物事 を ご まか す よ うな 道 義 的水 準 の 低い 世 間 的な 振 る 舞 い方 が 常 識と 見 な され る と い う こと
。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A
「 偏 屈な 奇 行 家と 言 わ れ よう と
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素B
「 道 徳的 心 情 を重 ん じ る とい う 先 生の 常 識
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C
「 形 式習 慣 と なっ て い る
」: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素D
「 虚 偽や 虚 礼 で物 事 を ご まか す
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素E
「 道 義的 水 準 の低 い 世 間 的な 振 る 舞い 方 が 常 識と 見 な され る
」
:2 点
・「 道 義 的水 準 の 低い
」「 世 間 的
」を 各1 点 と し、 ほ ぼ 同 内 容の 説 明 がな さ れ てい る と 判断 で き れば 可
。
・右 の 一 方を 欠 く
、ま た
、 説 明が 曖 昧 であ る と 判 断さ れ る 場合 は 1 点。
■ 要 素F
「…
( と い う) こ と
」 とい う 文 末表 現 が 原 則。 不 適 切な 形 で ある と 判 断さ れ る 場合 は 1 点減 点
。
問 二 一
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 E 参照 基 準 配 点 8 点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B
C 所 在 なく 一 人 で雪 原 を 前に
、 頭 に 雪の 降 り かか る 音 し か聞 こ え なく な っ た時 に 生 じた
、 言 葉で 表 現 でき そ う
D も な い思 念 を 自然 が 自 分に も た ら して い る かの よ う な 思い
。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A
「 所 在な く 一 人で 雪 原 を 前に
」
: 2点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・「 一 人 で雪 景 色 を眺 め
」
「 一人 で 雪 に覆 わ れ た 山村 を 眺 めつ つ
」 など も
〇
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素B
「 頭 に雪 の 降 りか か る 音 しか 聞 こ えな く な っ た時 に 生 じた
」
: 2点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・「 頭 に 降り 積 も る雪 の 音 だ けを 聞 い てい る と き に抱 い た
」も
〇
・「 自 分 に聞 こ え る音 だ け の 世界 で 感 じた
」 な ども
〇
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C
「 言 葉で 表 現 でき そ う も ない 思 念
」: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・「 自 分 の心 に 降 って く る と りと め の ない 思 い
」 など も
〇
・「 自 分 の内 面 に ある 思 い
」 とい う ニ ュア ン ス が あれ ば
〇
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素D
「 自 然が 自 分 にも た ら し てい る か のよ う な
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・「 自 然
」は
「 雪
」で も
〇
・「 雪 と なっ て 降 り積 も っ て いる の で はな い か と 錯覚 す る
」な ど も
〇
・「 自 然 は外 部 で はな く 内 部 にあ る も のだ と 感 じる
」 は
△ 1点
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素E
文 末表 現 は
「… 思 い
( 心情
)
」 とい う 形 が 原則
。
・「 思 い
」の 説 明 とし て 妥 当 な形 で あ ると 判 断 でき れ ば 許 容し て よ い。 不 適 切な 形 で ある と 判 断さ れ る 場合 は 1 点減 点
。
問 二
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 E 参照 基 準 配 点 8 点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B
C 自 然 は、 語 る べき コ ン テン ツ を 持 って い て も、 そ れ を 言語 的 に 分節 化 し て伝 達 す る術 を 持 たず
、 孤 立し た 空
D 間 の 中で 感 性 的な 苦 悩 の嘆 息 を 漏ら す こ とし か で きな い か ら。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A
「 自 然は 語 る べき コ ン テ ンツ を 持 って い て も
」: 2 点
・「 自 然
」と い う 語 は答 案 中 ど こか に あ れば よ い
。ほ ぼ 同 内 容の 説 明 がな さ れ てい る と 判断 で き れば 可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素B
「 そ れを 言 語 的に 分 節 化 して 伝 達 する 術 を 持 たず
」
: 2点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・「 分 節 化し て
」 を欠 く な ど
、説 明 が 曖昧 で あ る と判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C
「 孤 立し た 空 間の 中 で
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素D
「 感 性的 な 嘆 息を 漏 ら す こと し か でき な い
」
:2 点
・「 嘆 息
」は
「 吐 息」 で も 可
。ほ ぼ 同 内容 の 説 明 がな さ れ てい る と 判断 で き れば 可
。
・「 感 性 的な
」 を 欠く な ど
、 説明 が 曖 昧で あ る と 判断 さ れ る場 合 は 1点
。
■ 要 素E
「… か ら
・ ので
」 と い う文 末 表 現が 原 則
。 理由 説 明 の答 案 と して 不 適 切な 形 で ある と 判 断さ れ る
場 合 は 1点 減 点
。
問 三
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 E 参照 基 準 配 点 8 点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B
C 陽 光 に溢 れ て 暖か く 輝 くよ う な 希望 に 満 ちて い る 世界 の 中 で、 生 き る意 味 も 目 的も 見 出 せず に 絶 望の 底 に
D 沈 ん でい る 自 分は
、 世 界の 価 値 を おと し め てい る と い うこ と
。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A「 陽 光 に溢 れ て 暖か く 輝 くよ う な」
: 1 点
・「 陽 光 に溢 れ て
」と ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れば 可
。
■ 要 素B「 希 望 に満 ち て いる 世 界 の中 で」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C「 生 き る意 味 も 目的 も 見 出せ ず に 絶望 の 底 に沈 ん で いる 自 分」
: 3 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・「 生 き る意 味 も 目的 も 見 出 せず に
」 にあ た る 内 容を 欠 く 場合 は 2 点。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素D「 世 界 の価 値 を おと し め てい る」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素E
「…
( と い う) こ と
」 とい う 文 末表 現 が 原 則。 不 適 切な 形 で ある と 判 断さ れ る 場合 は 1 点減 点
。
「…
( と い う) 表 現
」
「…
( と いう
) 様 子」 な ど は
〇
問 四
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 F 参照 基
準 配 点 12
点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B
C 人 間 は世 界 を 事実 の 集 まり と 捉 え
、理 性 で 善悪 の 区 別 を定 め
、 意味 や 目 的を 求 め て効 率 的 に生 き よ うと す る
D
E が
、 全て を 内 包す る 自 然に 感 覚 を 解放 し た 時、 人 間 に 想定 し う る領 域 は 世界 の ほ んの 一 部 にす ぎ な いと わ か る か ら。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A
「 人 間は 世 界 を事 実 の 集 まり と 捉 え」
: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素B
「 理 性で 善 悪 の区 別 を 定 め」
: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C
「 意 味や 目 的 を求 め て 効 率的 に 生 きよ う と す る」
: 3 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・「 意 味 や目 的 を 求め て
」
「 効率 的 に
」の い ず れ かを 欠 く 場合 は 2 点。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素D
「 全 てを 内 包 する 自 然 に 感覚 を 解 放し た 時
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素E
「 人 間に 想 定 しう る 領 域 は世 界 の ほん の 一 部 にす ぎ な いと わ か る」
: 3 点
・人 間 の 理性 が 想 定、 構 想 し うる 領 域 は限 定 さ れ てい る と いう 内 容 が読 み 取 れれ ば よ い。 そ う した 内 容 の 説明 が な され て い ると 判 断 で きれ ば 可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素F
「… か ら
・ ので
」 と い う文 末 表 現が 原 則
。 理由 説 明 の答 案 と して 不 適 切な 形 で ある と 判 断さ れ る
場 合 は 1点 減 点
。
問 五
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 F 参照 基
準 配 点 14
点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A 理 性 によ っ て 自由 に 制 御可 能 な 領 域の 範 囲 内に 善 悪・ 幸 不 幸の 基 準 を設 定 し
、 善の 総 量 の計 算 可 能性 を 問
B
C 題 に する よ う な道 徳 原 理は
、 人 生 を左 右 す る想 定 外 の 運な ど 考 慮の 外 に 置く が
、 理性 を 超 越し て 人 間を 導 く
D 自 然 を度 外 視 して
、 人 生を 展 望 す るこ と な ど可 能 な の かと い う こと
。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A
「 理 性に よ っ て自 由 に 制 御可 能 な 領域
( の 範 囲) 内 に 善悪
・ 幸 不幸 の 基 準を 設 定 し」
: 4 点 A①
・
「 善悪
・ 幸 不幸 は
、 理 性に よ っ て制 御 可 能
(= コ ン トロ ー ル でき る
)
」と い う 要素 が 2 点
・
「 自由 に
」 はな く て も可
。 ほ ぼ 同内 容 の 説明 が な さ れて い る と判 断 で きれ ば 可
。
・ 説 明が 曖 昧 であ る と 判 断さ れ る 場合 は 1 点
。
A②
・
「 善悪
・ 幸 不幸 は
、 理 性の 領 域 内に あ る
」 とい う 要 素が 2 点
・ ほ ぼ同 内 容 の説 明 が なさ れ て い ると 判 断 でき れ ば 可
。
・ 説 明が 曖 昧 であ る と 判 断さ れ る 場合 は 1 点。
・
「 善」 も し くは
「 善 悪」 が あ れ ば、
「 幸 不幸
」 は な くて も 可
。
■ 要 素B
「 人 生を 左 右 する 想 定 外 の運 な ど 考慮 の 外 に 置く
」
: 3点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・「 人 生 には 想 定 外の 運 の 要 素が 大 き く作 用 す る とい う 視 点を 欠 落 させ て い る」 な ど も〇
。
・「 運 を 考慮 し な い・ 想 定 し ない
」 と いう 内 容 だ け読 み 取 れれ ば 2 点与 え て よい
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C
「 理 性を 超 越 して 人 間 を 導く 自 然 を度 外 視 し て」
: 4 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・自 然 は 理性 を 超 越し て い る とい う 事 が説 明 さ れ ず、 自 然 を度 外 視 する と い うこ と だ けが 説 明 され て い る場 合
、 また 説 明 が曖 昧 で あ ると 判 断 され る 場 合 は2 点
。
■ 要 素D
「 人 生を 展 望 する こ と な ど可 能 な のか
」
: 3 点
・「 道 徳 望遠 鏡
」 の説 明 な の で、
「 人 生を 展 望 す る」
「 人 生を 道 徳 によ っ て 見通 す
」 など の 記 述が で き てい れ ば 3点
。
・「 見 通 す」 の よ うに
「 望 遠 鏡」 に 合 わせ た 表 現 には な っ てい な い が、 ほ ぼ 同内 容 の 説明 が な され て い ると 判 断 でき れ ば 1点
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素E
「…
(と い う
)こ と
」 と いう 文 末 表現 が 原 則
。不 適 切 な形 で あ ると 判 断 され る 場 合は 1 点 減点
。
3
三 古文
50
点▲ 内容 説明 の設 問で は︑ 末尾 の句 点が ない もの は▲ 1点 減点
︒た だし
︑現 代語 訳の 設問 では
︑句 読点 は不 問︒ 問一
傍線 部︵ 1︶
~︵ 3︶ を︑ 言葉 を補 いつ つ︑ 現代 語訳 せよ
︒
︵1
︶こ れを 聞く も︑ おこ たり にた る人 ぞゆ ゆし き︒
10
︵ 点︶︻模 範解 答︼ 一条 太政 大臣 の子 息の 少将 兄弟 が二 人と も九 月の 十六 日に 夭逝 した とい う︑ いた わし い話 を聞 く につ けて も︑ 快癒 した 我が 子道 綱は
︑ほ んと うに 幸運 であ る︒
︵
70
字= 2行︶ A
﹁こ れを 聞く も﹂ の訳
3点
→
﹁一 条太 政大 臣︵ 伊尹
︶の 子息
︵の 少将 兄弟
︶が 二人 とも
︵九 月の 十六 日に
︶夭 逝し たと いう
︑︵ いた わし い︶ 話を 聞く につ けて も﹂ B
﹁お こた りに たる
﹂の 訳 3点
→
﹁快 癒し た﹂ C
﹁人 ぞゆ ゆし き﹂ の訳
4点
→
﹁︵ 我が 子︶ 道綱 は︑ ほん とう に幸 運で ある
﹂
◆ 各加 点要 素の 加点 の条 件︻ A・ B・ Cに 関し て部 分採 点︼ A
﹁こ れを 聞く も﹂ の訳
3点
→
﹁一 条太 政大 臣︵ 伊尹
︶の 子息
︵の 少将 兄弟
︶が 二人 とも
︵九 月の 十六 日に
︶夭 逝し たと いう
︑︵ いた わし い︶ 話を 聞く につ けて も﹂ 1﹁ これ
﹂の 内容 2点
﹁一 条太 政大 臣︵ 伊尹
︶の 子息
︵の 少将 兄弟
︶が 二人 とも
︵九 月の 十六 日に
︶夭 逝し た﹂
﹁一 条太 政大 臣︵ 伊尹
︶の 子息
︵の 少将 兄弟
︶が 二人 とも
︵九 月の 十六 日に
︶病 死し た﹂
﹁一 条太 政大 臣︵ 伊尹
︶の 子息
︵の 少将 兄弟
︶が 二人 とも
︵九 月の 十六 日に
︶死 んだ
﹂等
︒ 2﹁ 聞く も﹂ の訳 1点
﹁聞 くに つけ ても
﹂﹁ 聞く とき にも
﹂﹁ 聞い ても
﹂﹁ 聞く とき も﹂
﹁聞 くの も﹂ 等︒ B
﹁お こた りに たる
﹂の 訳 3点
→
﹁快 癒し た﹂ 1﹁ 快癒 した
﹂﹁ 治っ てし まっ た﹂
﹁病 気が よく なっ た﹂
﹁快 方に むか って いる
﹂﹁ 全快 し た﹂ 等︒
4
C
﹁人 ぞゆ ゆし き﹂ の訳
4点
→
﹁︵ 我が 子︶ 道綱 は︑ ほん とう に幸 運で ある
﹂ 1﹁ 人﹂ の理 解 1点
﹁︵ 我が 子︶ 道綱 は﹂
﹁私 の息 子は
﹂﹁ 助は
﹂等
︒ 2﹁ ゆゆ しき
﹂の 訳 3点
﹁ほ んと うに 幸運 であ る﹂
﹁本 当に よか った
﹂﹁ 非常 に運 がよ い﹂
﹁大 変に 強運 であ る﹂
﹁そ の 宿縁 のほ どは 並々 では ない
﹂﹁ その 宿縁 のほ どは すば らし い﹂ 等︒
5
︵2
︶い かな れば 見え ざら んと
︑お ぼつ かな さに なむ
︒︵
10
点︶
︻模 範解 答︼
︵時 姫の 子ど もた ちも 皆快 癒し たの で︶ 道綱 の疱 瘡も 快癒 して いる と思 うの だが
︑道 綱は どう し て私 のと ころ に姿 を見 せな いの だろ うか と気 がか りで
︑私 はこ の手 紙を 書い たの だ︒
︵
81
字= 3 行︶ A兼家 がこ の手 紙を 書い た根 拠を 補う
2点
→
﹁︵ 時姫 の子 ども たち も皆 快癒 した ので
︶道 綱の 疱瘡 も快 癒し てい ると 思う のだ が﹂ B
﹁い かな れば 見え ざら んと
﹂の 訳 3点
→
﹁道 綱は どう して 私の とこ ろに 姿を 見せ ない の だろ うか と﹂ C
﹁お ぼつ かな さに なむ
﹂の 訳
3点
→
﹁気 がか りで
﹂ D 結び の省 略部 分の 補い
2点
→
﹁私 はこ の手 紙を 書い たの だ﹂
◆ 各加 点要 素の 加点 の条 件︻ A・ B・ C・ Dに 関し て部 分採 点︼ A
兼家 がこ の手 紙を 書い た根 拠を 補う
2点
→
﹁︵ 時姫 の子 ども たち も皆 快癒 した ので
︶道 綱の 疱瘡 も快 癒し てい ると 思う のだ が﹂ 1﹁ 時姫 の子 ども たち も皆 快癒 した のに
﹂﹁ 道綱
︵助
・あ なた の息 子︶ の疱 瘡も 快癒 して いる と 思う が﹂ 等︒ B
﹁い かな れば 見え ざら ん﹂ の訳
3点
→
﹁道 綱は どう して
︵私 のと ころ に︶ 姿を 見せ ない のだ ろう か﹂ 1﹁ いか なれ ば見 えざ らん
﹂の 直訳 2点
﹁ど うし て︵ 私の とこ ろに
︶姿 を見 せな いの だろ うか
﹂﹁ なぜ
︵私 のと ころ に︶ 現れ ない のだ ろう か﹂
﹁ど うい う理 由で
︵私 のと ころ に︶ おと ずれ ない のだ ろう か﹂
﹁ど うし て︵ 私の とこ ろに
︶や って 来な いな いの だろ うか
﹂等
︒ 2﹁ いか なれ ば見 えざ らん
﹂の 主体 1点
﹁道 綱︵ 助︶ は﹂
﹁お 前の 息子 は﹂
﹁君 の息 子は
﹂等
︒ C
﹁お ぼつ かな さに なむ
﹂の 訳
3点
→
﹁気 がか りで
﹂ 1﹁ 気が かり で﹂
﹁心 配で
﹂等
︒ D
結び の省 略部 分の 補い
2点
→
﹁︵ 私は
︶こ の手 紙を 書い たの だ﹂ 1﹁
︵私 は︶ この 手紙 を書 いた のだ
﹂﹁
︵私 は︶ 連絡 した のだ
﹂等
︒
6
☆文 脈上
︑主 体が 一人 称な のは 明ら かな ので
︑﹁ 私は
﹂は なく ても よい
︒
7
︵3
︶忘 るる は︑ さも や侍 らむ
︒︵
10
点︶
︻模 範解 答︼ あな たが
︑私 のこ とを 忘れ てい ると
︑手 紙で おっ しゃ って いる こと は︑ 本当 にそ のと おり なの か もし れま せん
︒︵
50
字= 2行
︶ A
﹁忘 るる は﹂ の訳
→
﹁あ なた が︑ 私の こと を忘 れて いる と︑ 手紙 でお っし ゃっ てい るこ と は﹂ 5点 B
﹁さ もや 侍ら む﹂ の訳
→
﹁本 当に その とお りな のか もし れま せん
﹂5 点
◆ 各加 点要 素の 加点 の条 件︻ A・ Bに 関し て部 分採 点︼ A﹁
忘る るは
﹂の 訳
→
﹁あ なた が︑ 私の こと を忘 れて いる と︑ 手紙 でお っし ゃっ てい るこ と は﹂ 5点 1﹁ 忘る る﹂ の主 体と 客体
﹁あ なた が︑ 私︵ のこ と︶ を忘 れて いる
﹂等 の表 現が あれ ば︑ 3点
︒
☆こ こは 手紙 文な ので 三人 称は 不可
︒ 2こ こは 兼家 の言 葉﹁ 忘れ ぬこ とは あり なが ら﹂ を受 けて
﹁︵ あな たが 手紙 でお っし ゃっ てい る︶
﹃忘 るる
﹄と は﹂ と言 って いる 意味 が理 解で きて いる こと
︒
﹁︵ あな たが
︑私 のこ とを 忘れ てい ると 手紙 で︶ おっ しゃ って いる こと は﹂
﹁︵ あな たが
︑私 のこ とを 忘れ てい ると 手紙 で︶ いっ てい るこ とは
﹂
﹁︵ あな たが
︑私 のこ とを 忘れ てい ると 手紙 に︶ 書い てい るこ とは
﹂等 の表 現が あれ ば︑ 2 点
☆ ︒ ここ では 敬語 の有 無は 問わ ない
︒ B
﹁さ もや 侍ら む﹂ の訳
→
﹁本 当に その とお りな のか もし れま せん
﹂
5点 1連 語﹁ さも やあ らむ
﹂の 解釈
︑﹁ その 通り かも しれ ない
﹂等 の表 現が あれ ば︑ 3点
︒
☆﹁ その 通り だろ う﹂
﹁本 当だ ろう
﹂﹁ もっ とも のこ とだ ろう
﹂﹁ 当然 のこ とだ ろう
﹂﹁ 当然 だろ う﹂ 等︒ 2係 助詞
﹁や
﹂が
﹁疑 い﹂ の意 味で 解釈 して あれ ば︑ 1点
︒
☆﹁
…
では なか ろう か﹂
﹁
…
かも 知れ ない﹂等
︒ 3丁 寧語
﹁侍 り﹂ の表 現が あれ ば︑ 1点
︒
☆﹁ その 通り では ない でし ょう か﹂
﹁も っと もの こと かも 知れ ませ ん﹂
﹁当 然の こと かも 知れ ませ ん﹂
﹁当 然の こと では ない でし ょう か﹂ 等︒
8
問二
波線 部︵
﹁さ るま じき 人だ にぞ 来と ぶら ふめ ると 見る 心ち ぞ添 へて
︑た だな らざ りけ る﹂
︶ にお ける 作者 の感 情を 説明 せよ
︒︵
10
点︶
︻模 範解 答︼ それ ほど 親し くも ない 人で さえ
︑道 綱の 見舞 に来 てく れて いる よう なの に︑ なぜ 実の 父親 であ る 兼家 はこ んな に冷 淡で いら れる のか と思 うと
︑兼 家の こと が恨 めし くて
︑と ても 平静 では いら れ ない 気持 ち︒
︵
92
字= 3行︶ A
︵作 者の
︶と ても 平静 では いら れな い気 持ち
︒ 3点 B 兼家 のこ とが 恨め しい
2点 C なぜ 実の 父親 であ る兼 家は こん なに 冷淡 でい られ るの かと 思う 2点 D それ ほど 親し くも ない 人で さえ
︑道 綱の 見舞 に来 てく れて いる よう なの に 3点
◆ 各加 点要 素の 加点 の条 件︻ A・ B・ C・ Dに 関し て部 分採 点︼ A
︵作 者の
︶と ても 平静 では いら れな い気 持ち
︒
3点 1﹁ ただ なら ざり ける
﹂を
﹁︵ 作者 の︶ とて も平 静で はい られ ない 気持 ち﹂ とい う意 味で 解釈 で きて いる 3点
☆﹁
︵作 者の
︶尋 常な らざ る感 情﹂
﹁︵ 作者 の︶ 普通 では いら れな い気 持ち
﹂﹁
︵作 者の
︶激 しい 怒り
﹂﹁ 深い 恨み
﹂等
︒ B
兼家 のこ とが 恨め しい 2点 1﹁
…
と見 る心 ちぞ 添へ て﹂ を﹁
︵作 者の
︶兼 家︵ 夫︶ に対 する 恨み
﹂と いう 意味 で解 釈で き てい る 2点
☆﹁ 兼家
︵夫
︶の こと が恨 めし い﹂
﹁兼 家︵ 夫︶ のこ とが 憎い
﹂﹁ 兼家
︵夫
︶へ の怒 り﹂
﹁兼 家︵ 夫︶ への 恨み
﹂等
︒
☆﹁
︵作 者の
︶と ても 平静 では いら れな いほ どの 兼家
︵夫
︶に 対す る恨 み﹂ など と︑ Aの 要素 と 重複 して いる 答案 にも 2点 を与 える
︵つ まり
︑5 点と なる
︶︒ C
なぜ 実の 父親 であ る兼 家は こん なに 冷淡 でい られ るの かと 思う 2点 1﹁ さる まじ き人 だに ぞ来 とぶ らふ める
﹂の 言外 の意 味で ある
﹁な ぜ実 の父 親で ある 兼家 はこ んな に冷 淡で いら れる のか
﹂を 解釈 でき てい る 2点
☆﹁ なぜ 実の 父親 はこ んな に平 然と して いら れる のか
﹂﹁ なぜ 兼家 はこ んな に薄 情な のか
﹂等
︒
9
D それ ほど 親し くも ない 人で さえ
︑道 綱の 見舞 に来 てく れて いる よう なの に 3点 1﹁ さる まじ き人 だに ぞ来 とぶ らふ める
﹂を
﹁そ れほ ど親 しく もな い人 でさ え︑ 道綱 の見 舞に 来て くれ てい るよ うな のに
﹂と いう 意味 で解 釈で きて いる 3点
☆﹁ それ ほど 親し くも ない 人で さえ
︑道 綱を 見舞 うの に﹂
﹁道 綱を 見舞 う必 要の ない 人で さえ
︑ やっ て来 るの に﹂ 等︒
◆ 減点 の条 件 文末 が﹁
…
感情
︒﹂
﹁
…
気持 ち︒﹂﹁
…
感情 を表 す名 詞
︒﹂ とな って いな い答 案は 減点 1点
︒
10
問三
傍線 部︵ 4︶ の和 歌︵
﹁年 月の めぐ りく るま のわ にな りて 思へ ばか かる をり もあ りけ り﹂
︶ で︑ 道綱 はこ の女 性に どの よう なこ とが 言い たか った のか
︑説 明せ よ︒
10
︵ 点︶︻模 範解 答︼ ゆき ずり にあ なた の車 と遭 遇し た途 端に
︑車 の車 軸が 引っ 掛か って 立ち 往生 して しま った とい う 奇跡 が起 きて
︑再 び私 たち が出 逢う こと がで きた のも
︑長 い年 月が 巡り 来る 間︑ 私が ずっ とあ な たの こと を思 って いた から だと いう こと
︒︵
105
字= 3行
︶ A
私︵ 道綱
︶が あな た︵ 女︶ のこ とを 思っ てい たか ら︑ 二人 は再 会で きた とい うこ と︒
4 B 点
長い 年月 が巡 り来 る間
︑︵ 私︵ 道綱
︶は ずっ とあ なた
︵女
︶の こと を︶ 思っ てい た
3点 C︵ ゆき ずり にあ なた の車 と遭 遇し た途 端に
︶車 の車 軸が 引っ 掛か って 立ち 往生 して しま った と いう 奇跡 が起 きた 3点
◆ 各加 点要 素の 加点 の条 件︻ A・ B・ Cに 関し て部 分採 点︼ A
私︵ 道綱
︶が あな た︵ 女︶ のこ とを 思っ てい たか ら︑ 二人 は再 会で きた とい うこ と︒ 4点 1﹁ かか るを りも あり けり
﹂を
﹁︵ 二人 は︶ 再会 でき た﹂ とい う意 味で 解釈 でき てい る2 点 2﹁ 思へ ば﹂ を﹁ 私︵ 道綱
︶が あな た︵ 女︶ のこ とを 思っ てい たか ら﹂ とい う意 味で 解釈 でき て いる 2点 B
長い 年月 が巡 り来 る間
︑︵ 私︵ 道綱
︶は ずっ とあ なた
︵女
︶の こと を︶ 思っ てい た 3点 1﹁ 年月 のめ ぐり くる ま﹂ を﹁ 長い 年月 が巡 り来 る間
﹂と いう 意味 で解 釈で きて いる 3点
☆﹁ 年月 が巡 り来 る間
﹂﹁ 歳月 が巡 り来 る間
﹂﹁ 長い 年月 が通 り過 ぎた 間﹂
﹁何 年も 季節 が巡 る 間﹂ 等︒ C
︵ゆ きず りに あな たの 車と 遭遇 した 途端 に︶ 車の 車軸 が引 っ掛 かっ て立 ち往 生し てし まっ た とい う奇 跡が 起き た 3点
☆こ の故 障し た方 の車 は︑ 道綱 の乗 車し たも のと も︑ 道綱 がか つて 恋文 を送 った 女性 の乗 車し た もの とも 判断 でき ない ので
︑ど ちら にと って いて もよ い︒
☆注 に﹁ 牛車 の車 軸に 異物 が引 っ掛 かっ て︑ 車輪 がう まく 回転 しな くな って しま った とい うこ と﹂ とあ るの で︑
﹁偶 然︑ 車輪 が回 らず
︑立 ち往 生し てし まっ た﹂ とい う表 現が あれ ばよ い︒
﹁突 然車 輪が 回ら なく なり
︑車 が動 かな くな った
﹂﹁ 急に 車輪 が動 かな くな り︑ 車が 停ま って しま った
﹂等
︒
11
◆ 減点 の条 件 文末 が﹁
…
こと
︒﹂
﹁
…
名詞︒﹂ とな って いな い答 案は 減点 1点
︒
以上