1 2 0 22
京 大模 試 2 理 系 現 代 文 一 採 点 基 準・ 採 点 例
■ 一 採 点の 原 則
① 全 て の 答案 に つ いて 各 要 素 単独 採 点 とす る が
、 答案 が 全 く日 本 語 の文
( 章
)の 体 を なし て い ない と 判 断 され る 場 合は
、 要 素の 有 無 に 関係 な く 0点 と す る
。
② 漢 字 の 誤り
、 送 り仮 名 の 誤 り、 句 点 の欠 落 等 に つい て は
、一 つ ご とに 1 点 減点 す る
。 問
一
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 D 参照 基
準 配 点 10
点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B 自 我 が弱 く 感 傷的 で 道 義的 に 未 熟 であ っ た 青年 時 代 の 自分 が
、 確固 た る 自己 の 道 義に 抵 触 する も の は決 し て
C 許 さ ない 先 生 の峻 厳 さ を恐 れ た のは 当 然 だと 思 っ てい る か ら。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A「 自 我 が弱 く 感 傷的 で 道 義的 に 未 熟で あ っ た青 年 時 代の 自 分」
: 4 点
・「 自 我 が弱 く
」
「感 傷 的 で
」「 道 義 的に 未 熟 で あっ た
」
「青 年 時 代の
」 を 各1 点 と する の が 目安
。
・右 の そ れぞ れ の 要素 に つ い てほ ぼ 同 意と 見 な さ れる 説 明 なら 可
。
■ 要 素B「 確 固 たる 自 己 の道 義 に 抵触 す る もの は 決 して 許 さ ない」
: 3点
・先 生
( 漱石
) が
、道 義 に 抵 触す る も のは 許 さ な いと い う 内容 が 読 み取 れ れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は2 点
。
■ 要 素C「 先 生 の峻 厳 さ を恐 れ た のは 当 然 だと 思 っ てい る」
:3 点
・筆 者 が 先生
( 漱 石) を 恐 れ たの は 当 然だ と い う こと が 読 み取 れ れ ば可
。
・単 に
「 恐れ た か ら」 と い う だけ の 説 明は 2 点
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素D
「… か ら
・ ので
」 と い う文 末 表 現が 原 則
。 理由 説 明 の答 案 と して 不 適 切な 形 で ある と 判 断さ れ る
場 合 は 1点 減 点
。
4 問 二
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 G 参照 基
準 配 点 10
点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B
C
D
E 高 校 に在 職 当 時の 先 生 は、 世 間 全 体に 苛 立 ちを 感 じ て 体 も 壊 し、 他 人 から の 好 感な ど 自 ら拒 ん で 何 か に つ
F け 癇 癪を 起 こ して い た ので
、 自 分 は学 生 か ら敬 愛 さ れ てし か る べき 教 師 とし て の 自覚 は 持 って い な かっ た と 考 え てい る
。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A
「 高 校に 在 職 当時 の 先 生 は」
: 1 点
・説 明 対 象の 提 示
。ほ ぼ 同 内 容の 説 明 がな さ れ て いる と 判 断で き れ ば可
。
■ 要 素B
「 世 間全 体 に 苛立 ち を 感 じて
」
: 2点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C
「 体 も壊 し
」
:1 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
■ 要 素D
「 他 人か ら の 好感 な ど 自 ら拒 ん で
」: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
説明 が 曖 昧で あ る と判 断 さ れ る場 合 は 1点
。
・
■ 要 素E
「 何 かに つ け 癇癪 を 起 こ して い た
」: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素F
「 自 分は 学 生 から 敬 愛 さ れて し か るべ き 教 師 とし て の 自覚 は 持 って い な かっ た
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素G
傍 線部 に 関 する 筆 者 の 説明 と 認 めう る 文 末 表現 な ら 広く 許 容 して よ い
。不 適 切 であ る と 判断 さ れ
る 場 合 は1 点 減 点。
7 問 三
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 E 参照 基
準 配 点 10
点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B
C
D 相 手 の微 妙 な 心の 動 き を感 得 し
、 内心 で は それ に 敏 感 に反 応 し ても 態 度や 表 情 に現 す の を抑 制 し
、互 い の 心 の 核心 に 触 れる 話 題 はユ ー モ ア で包 み こ もう と 努 め るこ と
。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A
「 相 手の 微 妙 な心 の 動 き を感 得 し
」: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素B
「 内 心で は そ れに 敏 感 に 反応 し て も」
: 3 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・「 内 心 では
」 に 当た る 説 明 を欠 く 場 合は 2 点
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C
「 態 度や 表 情 に現 す の を 抑制 し
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素D
「 互 いの 心 の 核心 に 触 れ る話 題 は ユー モ ア で 包み こ も うと 努 め る」
: 3 点
・「 ユ ー モア
」 は
「諧 謔
」 で も可
。 ほ ぼ同 内 容 の 説明 が な され て い ると 判 断 でき れ ば 可。
・「 互 い の心 の 核 心に 触 れ る 話題
」 へ の言 及 が な いな ど
、 説明 が 曖 昧で あ る と判 断 さ れる 場 合 は2 点
。
■ 要 素E
「…
( と い う) こ と
」 とい う 文 末表 現 が 原 則。 不 適 切な 形 で ある と 判 断さ れ る 場合 は 1 点減 点
。
10 問 四
■ 形 式上 の 不 備
・ 文末 表 現 は要 素 F 参照 基
準 配 点 10
点
■ 模 範解 答 例
※ 各 要 素同 意 表 現 可。 ニ ュ アン ス が 正 しけ れ ば 許容
。 A
B
C 偏 屈 な奇 行 家 と言 わ れ よう と ひ たす ら 道 徳的 心 情 を重 ん じ ると い う 先生 の 常 識 とは 異 な り、 形 式 習慣 と な
D
E っ て いる 虚 偽 や虚 礼 で 物事 を ご まか す よ うな 道 義 的水 準 の 低い 世 間 的な 振 る 舞 い方 が 常 識と 見 な され る と い う こと
。
■ 採 点方 法
: 各要 素 単 独採 点
■ 要 素A
「 偏 屈な 奇 行 家と 言 わ れ よう と
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素B
「 道 徳的 心 情 を重 ん じ る とい う 先 生の 常 識
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素C
「 形 式習 慣 と なっ て い る
」: 2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素D
「 虚 偽や 虚 礼 で物 事 を ご まか す
」
:2 点
・ほ ぼ 同 内容 の 説 明が な さ れ てい る と 判断 で き れ ば可
。
・説 明 が 曖昧 で あ ると 判 断 さ れる 場 合 は1 点
。
■ 要 素E
「 道 義的 水 準 の低 い 世 間 的な 振 る 舞い 方 が 常 識と 見 な され る
」
:2 点
・「 道 義 的水 準 の 低い
」「 世 間 的
」を 各1 点 と し、 ほ ぼ 同 内 容の 説 明 がな さ れ てい る と 判断 で き れば 可
。
・右 の 一 方を 欠 く
、ま た
、 説 明が 曖 昧 であ る と 判 断さ れ る 場合 は 1 点。
■ 要 素F
「…
( と い う) こ と
」 とい う 文 末表 現 が 原 則。 不 適 切な 形 で ある と 判 断さ れ る 場合 は 1 点減 点
。
1
︻第 二回 京大 模試 理系 第二 問︼
︻採 点基 準︼ 問一
①3 点 書や 言葉 によ る説 明や 証明 とい う思 考の 形式 は︑ 対象 を捉 える には 不十 分で ある
②2 点 と考 える がゆ えに
︑
②3 点 感覚 界の 奥に 不可 視の 世界 を想 定す る象 徴主 義の 考え が生 じた とい うこ と︒
︵7 9字
︶
︵計 8点
︶
①︿ 書や 言葉 によ る説 明や 証明
︵= 論理
︶で は︑ この 世の すべ てを 把握 する こと は不 可能 で ある
﹀こ との 説明 がで きて いる こと
︒
﹁こ の世 界の すべ てを 理性 によ って 把握 する こと は不 可能 であ ると いう 論理 への 不信
﹂な どで も良 い︒ 曖昧 な説 明は 1点
︒
②︿
~と 考え るが ゆえ に~
﹀
①ゆ えに
②と いう 因果 関係 が読 み取 れる こと
︒
③︿ 感覚 界の 奥に 不可 視の 世界 を想 定す る︵
=易 にお いて 八卦 の形 や数
︑経 文を 象徴 と見 る︶ 象徴 主義 が生 じた
﹀こ との 説明 がで きて いる こと
︒﹁ 具体 的な 事物 はそ の背 後に 抽象 的な 世 界を もつ とい う考 えが 生じ た﹂ など の表 現で も可
︒﹁ 易﹂ に限 定さ れた 表現 にな って いる も のも 可︒
﹁生 じた
・生 まれ た﹂ がな い場 合や 曖昧 な説 明に なっ てい るも のは 1点
3
︻採 点基 準︼ 問二
①4 点 中国 人は
︑数 を神 秘的 象徴 的な 陰影 を背 後に もつ もの と捉 えて いる ので
︑
②3 点 数に 当て はめ えた とい うだ けで
︑
③3 点 何の 証明 もな いま まに その 物事 を信 用に 足る もの と考 える から
︒︵ 77 字︶
︵計 10 点︶
①︿
︵中 国人 は︶ 数を 神秘 的象 徴的 な陰 影を 背後 にも つも のと 考え てい る﹀ こと の説 明が で きて いる こと
︒単 に﹁ 象徴 と捉 えて いる
﹂な どと した もの も可
︒
②︿ 物事 を数 にあ ては めた だけ で﹀ の説 明が でき てい るこ と︒
﹁説 明や 証明 を経 ずに
﹂と 書い てい なく ても
︑﹁ 聖な る数 を用 いて 物事 を整 理で きた だけ で﹂ など も可
︒
③︿ 説明 や証 明抜 きに 信用 して しま う﹀
=物 事の 信憑 性を 錯覚 して しま う︵ それ くら い数 字 に弱 い︶ こと の説 明が でき てい るこ と︒
﹁直 感的 に理 解し た気 にな る﹂ など の表 現で も可
︒
5
︻採 点基 準︼ 問三
①4 点 管輅 と鐘 毓は
︑死 生を ひと しい もの と達 観し 自ら の運 命を 知ろ うと する か︑
②4 点 生を 好み 死を にく む人 の常 情に とど まり 自ら の運 命を 知る こと を拒 否す るか の違 いは ある が︑
③4 点 どち らも 運命 を随 順す べき もの とす る点 で共 通し てい ると いう こと
︒︵ 10 7字
︶
︵1 2点
︶
①︿ 管輅 は死 生を ひと しい もの と︵
=死 を憂 いと 見ず
︶達 観し
︑自 らの 運命 を知 ろう とし た﹀ こと の説 明が でき てい るこ と︒
﹁死 生を ひと しい もの と︵
=死 を憂 いと 見ず
︶達 観す る﹂
・﹁ 自 らの 運命 をし ろう とし た﹂ のい ずれ か一 方し かな いも のは 2点
︒
②︿
︵そ れに 対し て︶ 鐘毓 は生 を好 み死 をに くむ 人の 常情 にと らわ れ自 らの 運命 を知 ろう と しな かっ た﹀ こと の説 明が でき てい るこ と︒
﹁生 を好 み死 をに くむ 人の 常情 にと らわ れて い る﹂
・﹁ 自ら の運 命を 知ろ うと しな かっ た﹂ のい ずれ か一 方し かな いも のは 2点
︒﹁ 自ら の運 命を 知ろ うと しな かっ た﹂ の部 分は
﹁賢 い態 度を とっ た﹂ など の表 現で も可
︒
③︿
︵上 記の 違い はあ るが
︶管 輅も 鐘毓 も運 命を 抗い の対 象で はな く受 け入 れる もの と考 え てい た﹀ こと の説 明が でき てい るこ と︒ 同内 容と 判断 でき れば 表現 の違 いは 広く 許容 する
︒
﹁運 命は 人と なん ら対 立す るも ので はな い﹂ など の表 現で も可
︒
3
三 古文 30 点
▲ 内容 説明 の設 問で は︑ 末尾 の句 点が ない もの は▲ 1点 減点
︒た だし
︑現 代語 訳の 設問 では
︑句 読点 は不 問︒ 問一
傍線 部︵ 1︶
﹁﹃ 風に なび く﹄ の歌
﹂と は︑ 次の 和歌 のこ とで ある
︒ 東あづま の方かた
へ修 行し 侍り ける に︑ 富士 の山 を詠 める
西行 法師 風に なび く富 士の 煙の 空に 消え てゆ くへ も知 らぬ 我が おも ひか な この
和歌 を現 代語 訳せ よ︒
10
︵ 点︶︻模 範解 答︼ 風に なび いて
︑富 士山 から 立ち 昇る 噴煙 が空 に消 えて ゆく
︑あ の噴 煙︵ の火
︶の よう に︑ どう な って いく のか も分 らな い︑ わた しの 思い
︵の 炎︶ であ るこ とよ
︒︵
67
字= 2行
︶ A
風に なび いて
︑富 士山 から 立ち 昇る 噴煙 が空 に消 えて ゆく
2点 B あの 噴煙
︵の 火︶ のよ うに
4点 C どう なっ てい くの かも 分ら ない
2点 D わた しの 思い
︵の 炎︶ であ るこ とよ
︒
2点
◆ 各加 点要 素の 加点 の条 件︻ A・ B・ C・ Dに 関し て部 分採 点︼ A 風に なび いて
︑噴 煙が 空に 消え てゆ く
2点 1 実景
﹁風 にな びく 富士 の煙
﹂の 描写
1点
☆﹁ 風に なび いて
︑︵ 富士 山の
︶噴 煙が
﹂﹁
︵富 士山 の︶ 噴煙 が︑ 風に なび いて
﹂等
︒ 2 実景
﹁富 士の 煙の 空に 消え て﹂ の描 写
1点
☆﹁
︵噴
︶煙 が空 に消 えて ゆく
﹂﹁
︵噴
︶煙 が空 に消 えて
﹂等
︒ B
あの 噴煙 の火 のよ うに
4点 1
﹁富 士の 煙﹂ と﹁ 我が おも ひ﹂ との 対照
2点
☆﹁ あの 噴煙 よう に﹂
﹁富 士山 から 立ち 昇る 煙の よう に﹂ 等︒ 2
﹁思 ひ﹂ と﹁ 火﹂ の掛 詞
2点
☆﹁ 噴煙 の火
﹂﹁ 火山 の炎
﹂等
︒あ るい は︑ Dで
﹁思 いの 炎﹂ のよ うに 処理 して もよ い︒ C
どう なっ てい くの かも 分ら ない
2点
4
1
﹁ゆ くへ も知 らぬ
﹂の 解釈
2点
☆﹁ どう なっ てい くの かも 分ら ない
﹂﹁ どこ へ向 かう のか も分 から ない
﹂﹁ どう なっ てゆ くの かも 知れ ない
﹂等
︒ D
わた しの 思い であ るこ とよ
︒
2点 1﹁ 我が おも ひ﹂ の解 釈
1点
☆﹁ わた しの 思い
﹂﹁ わた しの 思い の炎
﹂﹁ わた しの もの 思い
﹂﹁ わた しの 心情
﹂等
︒
☆﹁ 思ひ
﹂と
﹁火
﹂の 掛詞 はB で見 てい るの で︑ ここ では 問わ ない
︵も ちろ ん﹁ わた しの 思い の 火﹂ とあ った ら︑ B
-
2も 2点︑D
-
1も 1点 であ る︶︒ 2 詠嘆 の終 助詞
﹁か な﹂ の解 釈
1点
☆﹁
…
だな あ︒
﹂﹁
…
だよ
︒﹂
﹁
…
です ねえ︒﹂
﹁
…
です よ︒﹂﹁
…
こと よ︒
﹂﹁
…
こと です よ︒
﹂等
︒
︿注
﹀和 歌の 解釈 なの で︑ 丁寧 語や 尊敬 語が 加え られ ても よい
︒も ちろ んな くて もよ い︒
5
問二 傍線 部︵ 2︶
﹁し かじ か﹂ とあ るが
︑西 行は 定家 と慈 円に どの よう な質 問を した のか
︑説 明せ よ︒
10
︵ 点︶︻模 範解 答︼
﹁駿 河な る富 士の 煙の 空に 消え てゆ くへ も知 らぬ 我が 思ひ かな
﹂と いう 和歌 を詠 じた が︑ 初句
︵第 一句
︶の
﹁駿 河な る﹂ が気 に入 らな いの で改 作し たい が︑ どの よう に変 えた らよ いだ ろう か とい う質 問︒
︵
91
字= 3行︶ A
﹁駿 河な る富 士の 煙の 空に 消え てゆ くへ も知 らぬ 我が 思ひ かな
﹂と いう 和歌 を詠 じた
︒2 点 B 初句
︵第 一句
︶の
﹁駿 河な る﹂ が気 に入 らな いの で改 作し たい
4点 C どの よう に変 えた らよ いだ ろう かと いう 質問
︒
4点
◆ 各加 点要 素の 加点 の条 件︻ A・ B・ Cに 関し て部 分採 点︼ A
﹁駿 河な る富 士の 煙の 空に 消え てゆ くへ も知 らぬ 我が 思ひ かな
﹂と いう 和歌 を詠 じた
︒2 点
☆﹁
︵西 行が
︶初 句が
﹃駿 河な る﹄ とい う和 歌を 詠じ た﹂ とい う事 実が 述べ られ てい れば よい
︒ B
初句
︵第 一句
︶の
﹁駿 河な る﹂ が気 に入 らな いの で改 作し たい 4点
☆﹁
︵西 行が
︶初 句の
﹃駿 河な る﹄ が気 に入 らな いの でこ こを 変え たい
﹂と いう 事実 が述 べら れ てい れば よい
︒ C
どの よう に変 えた らよ いだ ろう かと いう 質問
︒ 4点 1 Aと Bを 受け て︑
﹁ど のよ うに 変え たら よい のか
︵教 えて ほし い︶
﹂と いう 事実 が述 べら れ てい れば よい
︒ 4点
☆﹁
︵西 行が
︶初 句が
﹃駿 河な る﹄ とい う和 歌を 詠じ た﹂ とい う事 実が 述べ られ てい れば よい
︒
◆ 減点 の条 件 文末 表現 が﹁
…
とい う質 問︒
﹂﹁
…
とい う問 い︒﹂﹁
…
とい うこ と︒﹂﹁
…
とい う質 問を した︒﹂ とな っ てい ない 答案 は︑ 減点 1点
6
問三
飛鳥 井雅 章は 和歌 の詠 み方 の手 順と して どの よう な方 法が よい と考 えて いる か︑ 当時 の通 説と 比較 して
︑簡 潔に 説明 せよ
︒︵
10
点︶
︻模 範解 答︼ 通説 では 第三 句を 先に 考え てそ こか ら組 み立 てる のが よい とさ れる が︑ 最初 に下 の句 を決 めて
︑ 次に 上の 句の 第二 句︑ 第三 句を 発想 し︑ 何度 も十 分に 推敲 して から 最後 に初 句を 決定 する 方法 が よい
︒︵
89
字・ 3行
︶ A
通説 では 第三 句を 先に 考え てそ こか ら組 み立 てる のが よい とさ れる
3点 B 最初 に下 の句 を決 めて
︑次 に上 の句 の第 二句
︑第 三句 を発 想し
3点 C 何度 も十 分に 推敲 して から 最後 に初 句を 決定 する 方法 がよ い︒
4点
◆ 各加 点要 素の 加点 の条 件︻ A・ B・ Cに 関し て部 分採 点︼ A
通説 では 第三 句を 先に 考え てそ こか ら組 み立 てる のが よい とさ れる 3点
☆﹁ 歌は 第三 句よ り案 ずる もの なり とい へど も︑ 三句 より は詠 みに くき もの なり
﹂の 理解 1
﹁通 説で は﹂
﹁一 般に
﹂﹁ 通常
︑﹂
﹁普 通は
﹂等 の記 述 1点 2
﹁第 三句 を先 に考 えて そこ から 組み 立て る﹂
﹁第 三句 から 考案 する もの であ る﹂
﹁ま ず︑ 第三 句か ら構 成す るも ので ある
﹂等 の記 述︒ 2点 B
最初 に下 の句 を決 めて
︑次 に上 の句 の第 二句
︑第 三句 を発 想し 3点
☆﹁ 三句 より は詠 みに くき もの なり
︒下 の句 より 案じ てよ く思 ふな り︒ 五文 字︑ 後に 置く こと も ある なり
﹂の 理解 1
﹁最 初に 下の 句︵ 四句 と結 句︶ を決 める
﹂等 の記 述 2点 2
﹁そ の次 に上 の句 の第 二句
︑第 三句 を発 想す る﹂ 等の 記述 1点 C
何度 も十 分に 推敲 して から 最後 に初 句を 決定 する 方法 がよ い︒ 4点
☆﹁ そう じて
︑五 文字 は取 り替 へ取 り替 へ︑ ひた と吟 じ直 すが よき なり
﹂の 理解 1
﹁何 度も 十分 に推 敲し た上 で﹂
﹁繰 り返 し考 察し てか ら﹂ 等の 記述 2点 2
﹁最 後に 初句 を決 定す る﹂ 等の 記述 2点
◆ 減点 の条 件 文末 表現 が﹁
…
とい う方 法︒
﹂﹁
…
とい う方 法が よい︒﹂
﹁
…
とい う方 法が よい と考 えて いる︒﹂ と なっ てい ない 答案 は︑ 減点 1点
以上