知 ら み
(解 答番号 1 〜匡36])
問 人 類が営む生業 と労働は, 経 済 ・社会 ・政治の動きと密接にかかわ りなが 大 き く変 容 して きた。 生業 と労働 の歴史 につ いて述べ た次 の文章 A 〜 C を 読 下の問い ( 間1 〜 9 ) に答 えよ。 ( 配点 2 5 )
A 清 の学者 過 翼は, 明 代の文化人の趨勢を論 じて, ① 唐宋以来, 文 化 ・芸術に 秀でた者の多 くは科挙の合格者であっとが,② 明代になってその担い手は在野 の人物に移っていつたと述べている。明代中期の画家唐寅は, ま さにその過渡期 の人物 と言える。彼は科挙で優秀な成績を収めなが らも, 不 運な事件に巻き込ま れ, 栄 達の道を絶たれてか らは, 蘇 州で画業をな りわいとしなが ら自由奔放な生 活を送った。明代中期か ら後期 にかけて, 在 野の芸術家や文筆家が続々と現れた のは, ③ 江南を中心 とする商工業の発展によって都市の文化が成熟 し, 絵 画や 出版物 が広 く商品 と して の価 値 を持 つ よ うにな ったか らで あった。
問 1 下線部①に関連して, 次 に挙げる人物は, い ずれも唐代から宋代にかけての
科 挙 の合格 者 で あ る。 それ ぞれ の人物 につ いて述べ た文 と して正 しい もの を,
次の0〜④のうちから一つ選べ。 1
0 欧 陽1 笛や蘇拭は, 唐 代 を代表す る文筆家である。
② 顔 真卿は, 宋 代 を代表す る書家である。
③ 宋 の王安石 は, 新 法 と呼ばれ る改革 を行 つた。
④ 秦 檜は, 元 との関係 をめ ぐり主戦派 と対立 した。
一‑ 26 ‑一
(2602‑‑26)
世界 史 B 間 2 下線部②の時代に起こった出来事について述べた文として最も適当なもの
を,次の0〜④のうちから一つ選べ。 2 0 中国で日本銀が流通した。
② 禅 宗 と呼ばれ る仏教の一派が生まれた。
③ 戯山『 西府記』 が生まれた。
④ 臨 安 (現在 の杭州)に都が置かれた。
問 3 下 線部③ について述べた次 の文章中の Eア コ と イ に 入れる語の組合
せとして正しいものを,下の0〜④のうちから一つ選べ。 3
明代 中期 か ら, 長 江下流域 では絹織 物や綿織物 な どの手 工業 が発 展す る一 方, 穀 倉地帯は長江 中流域 に広が り, 「[ ア コ 熟すれば天下足るJ という言葉 が生 まれた。 山西商人や新安商人が活躍 し, 各 地 の都市 に互助組織である会館 や イ が 置かれた。
① アー湖 広 イ ー公 所
② アー湖 広 イ ー租 界
③ アー蘇湖(江 浙) イ ー公 所
④ アー蘇湖(江 浙) イ ー租 界
―‑ 27 ‑―
( 2 6 0 2 ‑ 2 7 )
B ア ルプス以北のコーロッパでは, ④ 農民や都市の下層民が,一 つの生業で生 活を維持するのが困難であることも珍しくなかった。とりわけ, ⑤ 1 5 世紀後半
か ら 1 6 世 紀 後 半 には, 人 口増加 の影 響 もあ って, 大 量 の貧農 や 困第 した下 層 民 が生み出され, ⑥ 彼 らの中には, 備 兵の道を選ぶ者も少なくなかった。徴募時 の一時金や給与は, 彼 らの生活を支えた。三十年戦争は, こうした備兵たちを主 な担い手とした戦争だったのである。
問 4 下 線部④に関連 して, 農 村や都市について述べた文として最も適当なもの
を,次の0〜④のうちから一つ選べ。 4
0 1 1 世 紀 に, イ ギ リス で は, 牧 羊 を 目的 に囲い込 みが行 われ た。
② 1 2 世 紀 に, エ ル ベ 川 以 東 に, 農 場 領 主 制 ( グー ツヘル シ ャフ ト)が広 ま っ た。
③ ギ ル ドは, 生 産 ・流通 の 自由競争 を保障す るために組織 され た。
④ ハンザ同盟は,リューベックを盟主とした。
問 5 下線部⑤の時期に起こった出来事について述べた文として正しいものを, 次
の0〜④のうちから一つ選べ。 5
0 ドイツでは,シュマルカルデン同盟が結成された。
② インドでは,マラータ同盟が結成された。
③ イギリスでは,ワット=タイラーの乱が起こった。
④ 中国では,紅│IJの 乱が起こった。
間 6 下線部⑥に関連して, 兵 制や兵士について述べた文として最も適当なもの
を ,次の 0〜 ④のう ち から 一 つ 選べ 。E6コ
0 ポ エニ戦争後, 重 装歩兵 として従軍 した農民層は経済的に豊か になった。
② 八 旗 は, 順 治帝が創設 した軍隊である。
③ イェニチェリは, オスマン帝国の常備軍であつた。
④ フ ラ ン ク 王 国 で は , テ マ 制 ( 軍管 区 制 ) の 下 で 屯 回兵 制 が 行 わ れ た 。
一‑ 2 8 ‑ 一 ( 2 6 0 2 ‑ 2 8 )
世 界 史 B C 「 鉄鋼王J と呼ばれたアン ドルー = カ ーネギーは, 近 代における生業と労働の変
容 とともに人生を歩んだ人物である。彼は, 1 8 4 8 年 , 家 族 に連れ られ, ス コッ トラン ドか らアメリカ合衆国に移住 した。その背景は, ② 工場製の安価な締織 物の普及によ り, 家 業の毛織物業が苦境に陥ったことにあった。鉄道の電信技師 として働いた後, 彼 は実業家へと転 じ, 新 技術を活用 した鉄鋼業で成功を収め た。 この時期の
③大規模な産業構造の転換は, 職 人や農民から工場労働者へと 転じる人々の急増, ホ ワイ トカラーの出現など, 生 業と労働のあり方を大きく変 容させた。また, ③ 労働問題の深刻化もその帰結の一つであった。カーネギー の製鉄会社でも, 生 産の拡大とともに労働争議が頻発したのである。
問 7 下 線部⑦に関連して, イ ギリスの商業 ・製造業にかかわる出来事について述
べた文として正しいものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 7
0 イ ギ リス は, マ カー トニ ー を派遣 して清 に 自由貿 易 を認 め させ た。
② イギリスでは,機械を打ち壊すラダイト運動が起こつた。
③ 茶 法 の廃 止 をき っか け に, イ ギ リス の北米植 民地 で, ボ ス トン茶 会 事件 が 起 こった。
④ ナ ポ レオ ンは, イ ギ リス とア メ リカ合 衆 国 の 間 の通 商 を断 絶 させ るた め に, 大 陸封鎖 令 を出 した。
問 8 下線部③に関連して, ア メリカ合衆国の産業 ・経済について述べた文として
最も適当なものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 8 0 19世紀後半,エディソンがダイナマイトを発明した。
② フ ォー ドは,自 動車の大量生産方式を生み出した。
③ 1 9 世 紀前半, 映 画産業が緊栄 した。
④ 農 業調整法 ( A A A ) に よって, 農 産物価格の引き下 げが行われた。
‑ 2 9 ‑ ( 2 6 0 2 ‑ 2 9 )
間 9 下線部③に対する各国ないし国際機関の取り組みについて述べた文として
誤つているものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 9
0 フ ランス の二 月革 命で成 立 した臨時 政府 は, 国 立作 業場 を設 置 した。
② 国 際連 盟 に, 国 際労働機 関 ( I L O ) が付 置 され た。
③ ア メ リカ合衆 国で は, ワグナー法 によって労働者 の回結権 が確定 した。
④ イ ギ リス で は, マ ク ドナル ド内 閣の下, 労 働組 合 が合 法化 され た。
一‑ 30 ‑一
( 2 6 0 2 ‑ 8 0 )
世 界 史 B
第 2 問 学 校のあり方は, 時 代と地域によって様々に異なっていた。世界史におけ る学校 ・教育に関する次の文章A 〜 C を 読み, 下 の問い( 間1 〜 9 ) に答えよ。
( 配点 2 5 )
A ヨ ー ロ ッパ 世界では,学 校 教育 は古代ギ リシア以来 の伝統 を持 って いる。 プラ トンが開いた学園であるアカデメイアは, ア の 皇帝①
によって 6世紀に異教の温床として閉鎖されるまで,約 900年間存続した。中│IL にな る と, 今 日の ヨー ロ ッパ の大 学 の原 型 が 出現 して い る。 イ ス ラー ム 世 界で は, イ と 呼 ばれ る機 関で法学 を中心 と した教育 が行 われ た。 イ ス ラー ム 世 界の文化は, 中 世のヨーロッパに大きな影響を与え, ② 1 2 世紀ルネサンスの源 の一つとなった。
問 1 文 章 中の空欄 ア と E 王 王] に 入れ る語 の組合せ と して正 しい もの を,
次の0〜④のうちから一つ選べ。 10 0 アー西ローマ帝国
② アー西ローマ帝国
③ アー東ローマ( ビ ザンツ) 帝 国
④ アー東ローマ( ビ ザンツ) 帝 国
イ ー スー ク イ ー マ ドラサ イ ー スー ク イ ー マ ドラサ
―‑ 32 ‑一
( 2 6 0 2 ‑ 3 2 )
問 2 下 線部①の人物について述べた文として誤つているものを,次 の0〜 ④のう ちか ら一 つ選 べ。 1 1
0 聖ソフィア(ハ ギア=ソフィア)聖 堂を建設した。
② 北アフリカのヴァングル王国を減ばした。
③ イタリア半島の領土をすべて失った。
④ 『 ローマ法大全』 を捕繁させた。
間 3 下 線部②に関連 して, 1 2 世 紀に起こった出来事について述べた文として正
しいものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 12 0 イベリア半島では,ナスル朝が減んだ。
② 中央アジアでは,ホラズム朝が倒された。
③ タイでは,アユタヤ朝が成立した。
④ 日本では,鎌倉幕府が開かれた。
‑ 3 3 ‑
(2602‑‑33)
世界史 B
B 1 0 世 紀以降における中国の学校は, ③ 科挙の受験に備えるものが多く, 学 問 も儒教が最も重んじられた。1 6 世紀に, ④ イエズス会の宣教師が西洋の学問を 伝 えたが,西 洋 の学 問が儒教 に代わ って主 流 とな る ことはなか った。 19世 紀 の 洋務運動以降の諮改革 の中で,西 洋 の科学技術や学問に関心が集 ま り,学 堂 と称 す る新 式 の学 校 が 設立 され た。 また,1870年 代 よ り海 外 へ の留 学 生派 遣 も始 まった。 1 9 1 9 年には,フ ランスで働 きなが ら学ぶ勤 工倹学 が始 ま り,後 に中国 共産党 の指導者 とな る⑤周恩来な どが渡仏 した。
間 4 下線部③に関連して, 中 国と朝鮮の官吏登用制度について述べた文として正
しいものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 13
0 段 は,郷 挙里選 によ り官吏 を登用 した。
② 三 国時代 の呉 は, 九 品中正 ( 九品官人法) を始 めた。
③ 元 は, 殿 試 を始 め, 皇 帝 の独裁体 制を強化 した。
④ 高麗は,科挙を採用した。
問 5 下線部④に関連して, 中 国におけるキリス ト教布教や宣教師の活動について 述べた文 として最 も適 当な ものを,次 の0〜 ④のうちか ら一つ選べ。 14
0 イ エ ズス会 は, 布 教す る際 に中国人 の祖先崇拝 を否認 した。
② ネ ル テ ンス ク条 約 で, キ リス ト教布 教 の 自由が認 め られ た。
③ ブ ー ヴ ェは, 『皇輿全覧図』の製作 に携わ った。
④ マテオ=リッチは,清朝の官延で活動した。
‑ 3 4 ‑ (2602‑‑34)
間 6 下線部⑤の人物について述べた次の文a と b の正誤の組合せとして正しいも
のを,下の0〜④のうちから一つ選べ。 15
a 中 華 ソヴィエ ト共和国臨時政府 の主席であった。
b 中 華人民共和国の初代首相 に就任 した。
O a ― 正 b ― 正
② a 一正 b ― 誤
③ a ―誤 b ― 正
④ a ―誤 b ― 誤
‑ 3 5 ‑
( 2 6 0 2 ‑ 3 5 )
世界 史 B
C ⑥ 学校教育で使われる歴史教科書は, 記 述の内容により, 他 国民に対する一 面的な見方を作り出す可能性がある。このような問題の解決に向けて, 第 ^ 次│IL 界大戦後の⑦北欧諮口では,出 版前の教科書を隣国の歴史家が検討する制度が 作 られた。第二次世界大戦後には, 歴 史教育をめく`
る多国間の対話が進んだ。近 年の試みの一つとしては, 以 前に③ューゴスラヴィアを構成していた諸円をは じめ, バ ルカン半島とその周辺の国々の専門家が協力して, 共 通歴史副教材を 作った ことが挙げ られる。
問 7 下 線部⑥ に関連 して,学 校や教育に関する歴史について述べた次の文 aと b
の正誤の組合せとして正しいものを, 下の0 〜④のうちから ‐ つ選べ。
イギ リスでは, 1 9 世 紀後半, 教 育法 ( 初等教育法) が制定 された。
アズハル学院は, フ ァーテ ィマ朝時代 のカイ ロに設立 された。
a b
O a ― 正
② ■―正
③ ・―誤
④ a ―誤
b ―一正 b ― 誤 b ― 正 b ― 誤
問 8 下 線部⑦に関連 して,ア イスラン ド・スウェーデ ン ・デ ンマー ク ・ノル
つ選 べ。 1 7
ウ ェ ー の歴 史 に つ い て 述 べ た 文 と して 正 しい も の を, 次 のO〜 ④ の うち か ら一
0 ノルマン人は,原住地であるアイスランドから,ノルウェーに進出した。
② デンマークには,16世紀,ルター派が広まった。
③ ノルウェーは, ウ ィーン会議により,独立を認められた。
④ ス ウェーデンは,第 二次世界大戦中,ド イツに占領 された。
一‑ 36 ‑一
(26()2 86)
間 9 下線部③の国について述べた次の文アまたはイと, 1 9 9 1 年に解体が始まる
前 の この国 の位 置 を示す 下 の地 図 中の a ま た は b と の組合せ と してl l しい もの
を,下の0〜④のうちから一つ選べ。 18
この国は, コミンフォルムか ら除名された。
この国では, チ ャウシェスク政権が打倒された。
ア ー a ア ー b イ ー a イ ー b
ア イ
O
②
③
④
‑ 3 7 ‑
( 2 6 0 2 ‑ 3 7 )
世 界 史 B
第 3 問 信 仰や宗教は, 個 人の思考や行動のみでなく, 社 会のあり方にも大きな 影響を与えてきた。信仰や宗教について述べた次の文章A 〜 C を 読み, 下 の問い
( 問1 〜 9 ) に答えよ。 ( 配点 2 5 )
A 古 くか ら人々は, 大 空の星に特別な力を認めた り, 太 陽や 月を神 と崇めた りす る①信仰を抱 いてきた。東北アジア地域で も, 広 く太陽への信仰が存在す る。
また, 漢 字が使われるようになると, 信 仰対象や神話が 「天J という中国的な表現 を借 りて言 い表されることもあった。中国の『三国志』に, ② 高句麗では「卜月に 天を祭る」と記され, 鴨 緑 江の中流北岸に立つ高句麗の広開土王碑に, そ の始他 は 「天帝の子で, 母 は河伯 ( 黄河の神) の娘である」とある。 この高句麗の始祖, す なわち伝説上の③建国者が, 北 魏について記 した『魏書』に見える朱蒙 に当たる
と され て い る。
間 1 下 線 部 ① につ いて 述 べ た 文 と して 正 しい もの を, 次 の0〜 ④ の うち か ら一 つ 選 べ。 1 9
0 古 王 国時代 のエ ジプ トで は, 太 陽神 ラーが信 仰 され た。
② ヴィシュヌは, マニ教の主神である。
③ 義浄が, 仏法を求めて, クシャーナ朝を訪れた。
④ ネストリウス派キリスト教は, 拝火教と呼ばれる。
問 2 下 線 部② の国 につ いて述 べた文 と して誤 つて いる もの を, 次 の0〜 ④ の うち か ら一つ選 べ。 2 0
0 4世 紀に,楽浪郡を減ぽした。
② 5世紀に,百済や新羅と対立した。
③ 6世紀に,百済を減ぽした。
④ 7世紀に,唐と戦つた。
一‑ 38 ‑一
(2602 38)
間 3 下線部③に関連して, 歴 史上の建国者について述べた次の文a と b の正誤の
組合せとしてiに しいものを,下の0〜④のうちから一つ選べ。 21
a 劉 邦 は, 項 羽 を破 り, 長 安 を都 と した。
b 耶 律大 石 は, 西 遼 ( カラ = キ タイ) を建 てた。
O a ― 正 b ― 正
② a ―正 b ― 誤
③ a ― 誤 b ― 正
④ a ―誤 b ― 誤
一‑ 39 ‑一 (2602‑‑89)
世界 史 B
B ④ 東南アジアの信仰は, 重 層的であると説明されることがある。すなわち, もともと存在 して いた精霊信 仰 の上 に, 他 地域 か ら伝播 した ヒン ドゥー教や仏 教, ⑤ イス ラーム教, キ リス ト教が受容 され て いった とい うので ある。現 在 に お いて も, 東 南 アジアの多 くの地域では, 精 霊信仰 を取 り込んだ様 々な宗教が信 仰 されて いる様子 を見 る ことができる。 このよ うな信仰の重層性は, そ れぞれ受 容した宗教は異なるが, ⑥ オセアエア地域などにおいても観察することができ
る。
問 4 下 線部④の地域における遺物や遺跡を示した次の写真 a と b について述べた 下 の文 ア とイ の正誤 の組合せ と して正 しい もの を, 下 の0〜 ④ の うちか ら ‐つ 選 べ 。 2 2
ア イ
a の 遺 物 は, ドンソ ン文化 を代 表す る器物 で あ る。
b の 遺 跡 は, 大 乗仏 教寺 院 と して建造 され た もので あ る。
ア ー 正 イ ー 正 ア ー 正 イ ー 誤 ア ー 誤 イ ー 正 ア ー 誤 イ ー 誤 O
②
③
④
一‑ 40 ‑一
(2602‑‑40)
間 5 下線部⑤の宗教とその文化の広がりについて述べた文として正しいものを,
次の0〜④のうちから一つ選べ。 23
0 7 世紀に, ベルベル人が建てたムラービト朝は, イスラーム王朝であっ
た。
② l l 世 紀 に, マ ラッカ王国の王がイス ラーム教に改宗 した。
③ イル= ハン国は, フラグの治世にイスラーム教を国教とした。
④ 東 ア フ リカで は, イ ス ラーム文化 の影響 を受けてス ワヒリ文化が生 まれ た。
問 6 下線部⑥の地域で起こった出来事について述べた文として正しいものを, 次
の0〜④のうちから一つ選べ。 24
① クックが,18世紀にオセアエアを探検した。
② イ ギ リス領 となったオース トラリアでは,先 住民マオ リ人が土地を奪われ た。
③ スペイン領であったハワイは, アメリカ合衆国に併合された。
④ ミ ッ ドウェー海戦では,日 本軍がアメリカ軍に壊減的な打撃を与えた。
‑ 4 1 ‑
(2602‑‑41)
世 界 史 B
C 中 世 ヨー ロッパに生きた人々は, ⑦ 死後 に天国 に入 る ことを強 く願 って い た。③カロリング朝 フランク王国時代 には, ロ ーマ = カ トリック教会は, タビ後 の救済のために, 宗 教的な罪の浄化の必要を説いた。 こうして, 自分の罪を認め て俄悔 し, そ れを償 うという贖 罪の慣行が広 ま り, ま た, ◎ 修道院を中心にし て生者が死者の昇天を祈ることが求められるようになった。 このような贖罪 と祈 りの要求は, 次 第に増大 していつた。 これに対 し, 宗 教改革では, 罪 の許 しを与 えるとされた贖宥状 ( 免罪符) の販売が批判され, 霊 魂の救済は信仰のみによるこ
とが主 張 され た。
問 7 下線部⑦に関連して, 死 後の世界や墓地について述べた文として最も適当な
も のを ,次の 0〜 ④のう ち から 一つ選べ。E25コ
0 古 代エ ジプ ト人は, オ シ リスによって死者が審判 を受 ける と信 じて いた。
② 古 代 ローマのカタコンベは, キ リス ト教の国教化 とともに造 られ始めた。
③ イ ス ラーム教は, 輪 廻か らの解脱を説いた。
④ 中 世末 に ヨー ロ ッパで描 かれた 「死 の舞踏」は,最 後の審判の様子 を示 して い る。
‑ 4 2 ‑
(2602‑‑42)
間 8 下線部③の王国が建国された8 世紀に起こった出来事について述べた文とし
て正しいものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 26 0 ピピンは, ランゴバルド王国を減ばした。
② カール大帝は, マジャール人を撃退した。
③ 唐 の太宗 の治世は, 開 元 の治 と呼ばれた。
④ ハールーン=アッラシードの治世が始まった。
間 9 下 線部◎について述べた次の文 a と b の正誤の組合せとして正しいものを,
下の 0〜 ④のう ち から 一 つ 選べ 。E27ヨ
a ク リュニー修道院で, 教 会改革運動が起 こった。
b ヘ ン リ 8 世 は, 修 道院を解 散し, そ の財産 を没収 した。
O a ― 正 b ― 正
② a 一正 b 一 誤
③ a ―誤 b ― 正
④ a ―誤 b ― 誤
‑ 4 3 ‑
(2602‑‑413)
世界 史 B
第 4 問 人 々の移動と移住は, 世 界史を通じてしばしば見られる現象であり, 政 治 ・経済 ・社会 ・文化 に大 きな影響 を与えてきた。移動 と移住 につ いて述べた次 の 文章 A 〜 C を 読み, 下 の問い ( 問1 〜 9 ) に答 えよ。 廻己点 2 5 )
A ラ テンアメリカの歴史は, 移 住の歴史でもあった。①後にインディオと‖平ば
れ た先住 民 もまた, 氷 河 時代 にア ジア大 陸 か らベー リング海峡経 由で ア メ リカ大 陸 に移 動 し, 各 地 の環 境 に適 応 しな が ら南 下 した 人 々 で あ った。 大 航 海 時 代 以 降, ラ テンアメリカには, ② スベイン人やポル トガル人らが征服者や植民者と
して渡来 したほか, ③ アフリカから多数の人々が, 強 制的に移住させ られた。
さらに 1 9 世紀から2 0 世紀初頭の「移民の世紀」には, 国 際的な労働力の移動が本 格化 し, ラ テ ンア メ リカ諸 国, と りわ け ブラジルや アルゼ ンチ ンな どに, コ ー ロ ッパやアジアか ら数多 くの移民が到着 した。
問 1 下線部①に関連して, ア メリカ大陸の先住民の諸文明について述べた文とし
て最も適当なものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 28 0 インカ文明では,鉄器が用いられた。
② ユ カタ ン半島では, キ ー プ( 結縄) を用いるマヤ文明が発展 した。
③ アンデス高地では,テオティワカン文明が栄えた。
④ メキシヨ高原では,アステカ王国の都テノチティトランが建設された。
問 2 下線部②に関連して, イ ベリア半島の歴史について述べた文として正しいも
のを ,次 の 0〜 ④のう ち から 一 つ 選 べ 。E29コ
0 ポ ル トガルは 1 2 世紀, 神 聖ローマ帝国から独立した。
② スペイン国王カルロス1世は,ポルトガル王を兼ねた。
③ スペインの作家セルバンテスが,『ドン=キホーテ』 を著した。
④ グ ラナダに, ロ ココ様式を代表するアルハ ンブラ宮殿が建設された。
一‑ 44 ‑一
(2602‑‑44)
間 3 下線部③の地域について述べた文として波線部の誤つているものを, 次 の
0〜④のうちから一つ選べ。 30
0 感 逆野幹 鄭和 の遠征艦隊 の一部はアフ リカ束岸へ到達 した。
② 1 9 世 紀 , 上 ノ ニ之グ ふA 之 は ア フ リカ内陸部 の探検 を行 つた。
③ リベリアは囲 に独立し,共和国となった。
④ アンゴラは1970年 代に,スペインから独立した。
‑ 4 5 ‑
(2602‑‑45)
世 界 史 B
B イ ンド亜大陸は, 四 方を海や高い山脈, 大 河に囲まれている。古来, 北 西部の カイ バル 峠 は, 人 々がイ ン ド世 界 と他 の地 域 との間 を往来 す る際 の, 数 少 な い陸
の要衝であった。④インダス文明の衰退後, ⑤ この峠を通って様々な文化がイ
ン ドに もた らされ, ま た イ ン ドの文 化 も他 地 域 へ 伝 え られ た。 1 6 世紀 以 降 にな る と,海 上交通 の発展 によって,以 前にはな い規模で多数 の人々が海路で移動す るよ うにな った。イギ リス統治時代,多 くのイ ン ド人労働者や商人は,船 で他 の
⑥イギ リス の植民地 に渡 った ので あ り,今 日, 世界各地 に住 むイ ン ド系 の人々 の多 くも, このような移民の子孫なのである。
一‑46 ‑一
(2602‑‑46)
間 4 下線部④に関連して, 古 代に使用された次の文字の名アとイと, そ の文字が
刻 まれ た下 の遺物 の写真 a 〜 c と の組 合せ と して正 しい もの を, 下 の0 〜 ⑥ の うちか ら一つ選 べ。 3 1
甲骨文字 インダス文字
ア イ
O
②
③
④
⑤
⑥
ア ー ■ ア ー a ア ー b ア ー b ア ー c ア ー c
イ ー イ ー イ ー イ ー イ ー イ ー
b C a C a
b
‑ 4 7 ‑
(2602‑‑47)
世 界 史 B
問 5 下 線部⑤に関連して, 南 アジアの文化や出来事について述べた文として正し
いものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 32
0 ア ー リヤ人は,ガ ンジス川流域に進出し,農 耕を行った。
② 上 座部仏教の思想は, ナ ーガール ジュナ (竜樹)によって確立された。
③ ゴール朝は, 9世 紀にインドに侵入した。
④ ムガル帝国のアクバル帝は,パータリプトラに都を置いた。
問 6 下 線部⑥に関連して, イ ギリスの植民地となった地域について述べた文とし
て誤つているものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 33 0 ガーナは,エンクルマの指導の下に独立した。
② ケープ植民地は,イギリスがフランスから獲得した。
③ マ レー半島では,マ レー連合州 (マライ連邦)が結成された。
④ ビルマ(ミ ャンマー)は ,インド帝国に併合された。
一‑ 48 ‑一 (2602‑‑48)
C 周 辺世界との交流が緊密な中央ユーラシアでは, 先 住者が, ② 外来の移住 首 の影響の下に, 新 たな宗教や言語を受容する現象がしばしば見られた。例えば, 中央ユー ラシアの西部では ゾロアスター教やネス トリウス派キ リス ト教, 束 部で はマニ教や仏教が広 まっていたが, 後 に西方か らのイス ラーム化が急速 に進行 し た。また, ト ルコ( テュルク) 系の③遊牧民がオアシス都市に定住するようにな ると, 言 語面での トルコ化が東方から徐々に進んだ。そして, イ スラーム化した トルコ系の ◎ は , 1 1 世 紀に西方へ進出し, ビ ザンツ帝国を脅かすように なった。
問 7 下 線部⑦に関連して, 人 々の移動や移住について述べた文として最も適当な
ものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 34
0 イ ギ リス の ピュー リタ ンが, 北 ア メ リカ に移住 して植 民地 を建設 した。
② ロロの率いるノルマン人の一派が, イギリスにノルマン朝を建てた。
③ ウマイヤ朝の一族が, 小アジアに後ウマイヤ朝を建てた。
④ ド イ ツ騎 士 団が, レコ ンキス タ ( 国上 回復運 動) を行 つた。
‑49 十 一
(2602‑‑40)
世界 史 B
間 8 下線部③に関連して, 遊 牧世界と農耕世界のかかわりについて述べた文とし
て正しいものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 35
0 戦 国時 代 に, 五 胡 と呼 ばれ る諸 民族 が, 華 北 で国 を建 てた。
② エフタルは,突願とササン朝によって減ぱされた。
③ 月 氏 は, 安 史 の乱の際, 唐 に援軍 を送 つた。
④ 旬 奴 を挟撃す るため, 後 漢 の張籍が西域 に派遣 された。
間 9 文 章中の空欄 ◎ に 入れる王朝の名と,そ の王朝の西進の経路を示した
次 の地 図 中の矢 印 a と b と の組 合せ と して正 しい もの を, 下 の0 〜 ④ の うちか ら一つ選べ。 36
②
④ O
③
アイユ ー ブ朝 ― a セル ジュー ク朝 一 a
アイユー ブ朝 ― b セル ジュー ク朝 ― b
一‑ 50 ‑一
(2602 5())
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