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政治経済学II

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Academic year: 2023

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政治経済学 II

——4. 地代 ——

資本主義の歴史的前提は、二重の意味で自由な労働者が大量に創出されることにある。それは、

農民が支配隷属関係から開放されると同時に、生産手段である土地から切り離される過程であっ た。これは、反対側から見れば、土地の私的所有が普及してく過程でもあった。土地が私的に所有 されている場合、(土地所有者を除けば)誰も自由に土地を利用することはできない。土地を利用 するためには、土地所有者に対し、土地の使用料、すなわち、地代を支払わなければならない。

とは言え、地代の大きさは土地所有者が自由に決められるものではない。土地の生産性の差異が 地代の水準を決定する要因となる。

土地によって生産性が異なるのには、大きく分けて2つの理由がある。第一に、土地の豊度であ り、肥沃度、地形、水利、気温、日照条件などがこれに当たる。第二は、土地の位置である。これ は、市場までの輸送の難易である。

以下、地代の決定メカニズムを説明していくが、その際、説明に用いる土地の等級表を最初にあ げておく。

土地の等級表

等級 面積(アール) 投下資本(万円) 米(kg)

I 10 50 (1)400

(2)200

II 10 50 300

III 10 50 150

ここでの土地の生産性の差異は次のような構造になっている。最優等地である第I級地では、10 アールあたり50万円の資本を投下すると、400kgの米が生産できる。同様の投資で、第II級地で

は300kg、第III級地では150kgの米が生産できる。第I級地で追加の第二次投資が行われると、

200kgの米が生産できる。なお、ここでの投下資本は、生産過程に投じられる資本だけに限定し、

また、固定資本は捨象している。

4.1 差額地代

4.1.1 差額地代第一形態

第I級地と第II級地を利用した生産だけで、米の社会的需要が満たせている状況を考える。土 地の等級表から分かるように、米1kgを生産するための費用価格は、第I級地では1250円、第II 級地ではおよそ1666円である。いま、一般的利潤率が20%であるとすると、平均利潤は、第I級 地では250円、第II級地ではおよそ333円となり、個別的生産価格は、第I級地では1500円、第 II級地では2000円となる。このとき、米の市場生産価格はどこに決まるだろうか。

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第II級地で米が生産されているということは、第I級地はすべて利用し尽くされていることを 意味する。なぜなら、第I級地に未だ利用する余地が残されているならば、より劣等な第II級地 が利用されることにはならないはずだからである1。米の社会的需要の変化に応じて供給を調整し うるのは第II級地における生産であり、したがって、米1kgの市場生産価格は、第II級地の個別 的生産価格である2000円に決まる2

このとき、第I級地には、米1kgあたり500円、土地10アールあたり20万円の超過利潤が発生 するが、次のような理由から、これはすべて土地所有者に地代として引き渡される。土地所有者は より高い地代を得ようとする一方で、資本間では優等地の借り入れを巡って競争が展開され、資本 はライバルよりも高い地代を提示する。その結果、優等地に生ずる超過利潤の全額が地代として、

土地所有者に支払われることになる。このようにして生じる地代を差額地代第一形態と言う。

4.1.2 差額地代第二形態

米に対する社会的需要が増え、第I級地と第II級地だけでは賄えなくなったとしよう。このとき には、ふつう、より劣等な土地(第III級地)の利用へと進むと考えられるが、土地の等級表に示 されているように、第III級地よりも第I級地への第二次投資による方が生産性が高い場合には、

劣等地への利用拡大ではなく、既利用地への追加投資によって、米の供給を増やすことになる。

第I級地の追加投資では、米1kgを生産するための費用価格は2500円、平均利潤は500円(一 般的利潤率が20%のとき)、個別的生産価格は3000円である。第I級地(第一次投資)と第II級 地における生産に加えて、第I級地に第二次投資を行うことによって、米の社会的需要を満たして いるとすると、米1kgの市場生産価格は、第I級地の追加投資における個別的生産価格、すなわ ち、3000円に決まる。このとき、第I級地には、米1kgあたり1500円、土地10アールあたり60 万円、第II級地には、米1kgあたり1000円、土地10アールあたり30万円の超過利潤がそれぞれ が生じるが、資本間の土地の借り入れ競争の結果、その全額が地代に転化することになる。

4.1.1で見たように、最劣等地(第II級地)への投資が最劣等生産条件である場合には、最劣等

地には超過利潤は生じず、したがって、差額地代は支払われない。一方、ここで見たように、優等 地(第I級地)への追加投資が最劣等生産条件であり、最劣等地(第II級地)への投資が最劣等生 産条件でない場合には、最劣等地(第II級地)にも差額地代が生じうる。最劣等地に生じるこの ような差額地代のことを差額地代第二形態と言う。

4.2 絶対地代

4.1.1で見たように、最劣等地への投資が最劣等条件であるとき、最劣等地には差額地代は発生

しない。では、このような場合、最劣等地の土地所有者は地代を受け取ることなく、ただで土地を 貸すことになるのだろうか。

かりに地代が得られないならば、土地所有者の側に土地を貸すことのメリットはない。土地所有 者には、あえて土地を無償で提供する理由はなく、地代を支払わない資本に対しては土地の利用を 拒否することができる。もっとも、最劣等地の土地所有者間で貸し出し競争が展開されるならば、

このような拒否に効力はなくなる。逆に、最劣等地が単一の土地所有者に独占されているか、最劣

1優等地から劣等地へと利用が進んでいくことを土地利用の下降序列と言う。

2ここでの市場生産価格の決まり方は、「4.2市場生産価格」における「上位、中位の生産条件を採用することに制約が ある場合」と同じ仕組みである。

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等地の複数の土地所有者が結託している場合には、最劣等地であっても、土地所有者は資本に対し 地代を要求することができる。具体例を用いて説明しよう。

いま、4.1.1と同じく、第I級地と第II級地による生産だけで、米の社会的需要を満たしている と考える。このとき、最劣等地である第II級地の土地所有者が10アールあたり15万円の地代を 要求したとしよう。第II級地の米の生産高は300kgだから、1kgあたりの地代額は500円である。

第II級地を利用する資本が10アールあたり15万円の地代を払ったとしても平均利潤を得られる ような米1kgの価格、すなわち、第II級地における米1kgの個別的生産価格は2500円(費用価格 約1666円、平均利潤約333円)であり、これが米1kgの米の市場生産価格となる。この結果、第 I級地には、1000円の超過利潤が発生するが、これは差額地代に転化する。すなわち、第I級地の 米生産高は400kgであるから、第I級地10アールの差額地代は40万円となる。

土地所有者は、土地の利用を制限する力を有しており、この力によって最劣等条件である最劣等 地にも地代を作り出すことができる。このようにして最劣等地に生み出される地代を絶対地代と呼 ぶ。また、絶対地代の存在は市場生産価格をつりあげ、結果的に、優等地に生じる差額地代も増加 させることになる。

土地の生産性の差異によって決まる差額地代と異なり、絶対地代には客観的な基準がない。した がって、絶対地代の額は資本と土地所有者の力関係に左右されることになる。とはいえ、絶対地代 もまったく恣意的に決定できるわけではなく、超えることのできない上限が存在する。

かりに第II級地の土地所有者が15万円ではなく、33万円の地代を要求したとしよう。このと き、第II級地で生産される米1kgあたりの地代額は1100円であり、同じく米1kgの個別的生産価 格は3100円(費用価格約1666円、平均利潤約333円)となるが、米1kgの米の市場生産価格は この水準には決まらない。なぜなら、第I級地の追加投資における米1kgの個別的生産価格3000 円(4.1.2参照)の方が第II級地の個別的生産価格よりも安いため、第II級地は利用されず、代わ りに第I級地の追加投資がなされることになるからである。このことから分かるように、最劣等地 の絶対地代は、最劣等地における個別的生産価格が既に利用されている優等地の追加投資における 個別的生産価格を上回らない水準に制限される。具体的には、第I級地の追加投資における米1kg の個別的生産価格3000円から第II級地における米1kgあたりの費用価格約1666円と平均利潤約 333円を差し引いた1000円が米1kgあたりの絶対地代の上限となり、第II級地10アールあたり では30万円が絶対地代の上限となる。

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