実際のところ、このノースター号事件の裁判では、パナマ弁護士である. 裁判所は、本件事件について管轄権を有すること、.
イタリアの先決的抗弁の範囲に関するパナマの裁定要請とその要 請に対するイタリアの異議申立て
これらの連絡文書は、パナマのために送付されたものであることを記している。. 2016年5月5日6)のパナマ意見書での主張に応答したものである」こと、を主. 1.海洋法条約の解釈または適用に関する紛争の存在.
に紛争が存在するとは考えなかったが、そういったイタリアの認識は、パナマ からのその後のいくつかの個別の連絡文書でも争われていない」、と主張する. この口上書は、2000年12月2日のITLOSへの連絡文書を明記するだけであっ て、単に、Carreyó氏に与えられた権限が海洋法条約292条に基づく早期釈放 裁判に限定されていることを繰り返したに過ぎない」ことを、強調する。また、. イタリアは、「これらの連絡文書は、海洋法条約に基づきパナマが有するいか なる権利も援用しておらず、したがってイタリアはそのような権利を侵害した とされるいわれはないし、したがってまた、イタリアがそのことに反論したり これを受け入れたりすることもありえない」ことを、強調した.
パナマは、イタリアへの連絡文書で「パナマは事実を説明し及びノースター 号の不法抑留についての賠償金を要求した」、と主張する。また、パナマの書
認したように、パナマ外務省は、Nelson Carreyó氏が国際海洋法裁判所 においてパナマ共和国の代表者として行動する権限を付与されたことを、. 80.パナマは、イタリアが「Carreyó氏がパナマ共和国の代表者であること を明記する2005年1月7日付パナマ口上書第97号を受領したことを、2005年1. Carreyó氏の書簡が1961年認証不要条約に基づいて証明されていたことは重.
87.2001年8月15日に、Carreyó氏がイタリア外務大臣宛てに書簡を送付して いる。この書簡は、Carreyó氏について次のように記している。. 89.2004年8月3日に受領されたイタリア外務省宛てのCarreyó氏の書簡(以. の口上書を送付し、ここでもまた、「1998年8月11日に、イタリアのSavona 地方裁判所が抑留したパナマ船籍のノースター号の事件」について、言及して いる。この口上書は、Carreyó氏が「パナマ共和国の及びノースター号の船主 の利益の法的代表者」であることを、再確認している。.
訳者注:297条は、裁判に関する義務的手続に関する規定(第15部第2節)の適 用除外に関する規定であり、この文脈でどう関係するのかよく分からない。判
2004年8月3日書簡」において、「(この書簡は)国連海洋法条約283条の定め るところに従って、パナマ政府からイタリア政府に宛てた書簡である」ことが、. 90.2004年8月31日に、パナマ外務大臣は、在パナマ・イタリア大使館宛ての 口上書を送付し、Carreyó氏が「国際海洋法裁判所……において、……パナマ 共和国を代表して及びノースター号の利益のために行動する」ことを確認して いる。この口上書は、また、この船舶の「抑留」が、「イタリアのSavona地 方 裁 判 所 の 請 求 で1998年8月11日 に ス ペ イ ン のBalearic島 のPalma de Mallorca港で実施された」ことに、言及している。. 94.しかしながら、当裁判所の見解では、民間の活動を行っている弁護士が 国のために他国に異議を唱えて連絡文書を送付するような場合、前者の国は、.
その弁護士に自国を代表する権限を与えたことを、適切に通知する必要がある。. したがって、民間人が作成した書簡において国がその民間人に権限を与えたこ とが記されているだけでは、十分とはいえない。. スター号の旗国であるパナマが海洋法条約に基づき抑留の適法性を争っている ことを知らなかったと主張することは、できない。.
訳者注:本件判決の時点で、マーシャル諸島を原告とするこれら核軍縮交渉 義務事件先決的抗弁の ICJ 判決は公式判決集にまだ掲載されていなかったため、
106.イタリアは、「パナマが依拠する国連海洋法条約規定は、本件事件の事 11) 訳者注:前注を参照のこと。. 当裁判所は、87条は本件事件と関連性を有する、と結論づける. 国連海洋法条約111条を用いて」おり、「したがって、この規定は請求訴 状に示されている事実と何ら関係がないとするイタリアの主張は誤りである」、.
126.第6に、イタリアは、「国連海洋法条約226条に基づく請求もまた、本件 事件とは明らかに事項的に関連性を持たない」、と述べる。イタリアは、この 点に関して、次のように強調する. 139.イタリアは、「ノースター号に対する差押命令は、本件裁判においては、. 解決すべき重要問題が第三国の国際責任に関係するような場合、当裁判所.
体は違法ではない国の行動の区別に言及するが、当裁判所は、その区別は本件 事件には関係がない、と考える。本件事件は、2以上の国の行動が関わっており、. 170.以上の理由から、当裁判所は、イタリアは本件裁判において被告適格国 でないとする同国の主張を、受け入れることはできない.