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弁護士保険を巡る裁判例の展開

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Academic year: 2023

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(1)

Aoyama Gakuin University

弁護士費用保険を巡る諸問題の検討

― 近時の 2 つの裁判例を中心として-

青山学院大学法学部教授    日本保険学会関東部会報告       

2017

9

22

(2)

        概要

Ⅰ  はじめに

Ⅱ  約款所定の弁護士支払基準とその妥当性 1.弁護士報酬自由化と弁護士支払基準

2.LAC基準の合理性が問題とされた裁判例

① 長野地諏訪支判平成271119日自保ジャーナル1965163

② 東京地判平成281027日ウエストロー・ジャパン文献番号2016WLJPCA10278005

3.保険者の同意(承認)条項の有効性 4.LAC基準の妥当性

5.着手金を巡る意見対立 6.弁護士報酬等の支払要件

7.弁護士費用保険における弁護士の位置付け

Ⅲ  今後の課題

2

(3)

Ⅰ   はじめに

弁護士費用保険とは

  被害事故その他の紛争に直面し弁護士に相談する、訴訟を依頼する際にかかる費用をてん補する内容の 保険である。

  わが国では、2000年に交通事故を対象とする自動車保険の弁護士費用等補償特約として開発販売され、

近時は「被害事故」以外の「離婚調停」「借地・借家」「遺産分割調停」「人格権侵害」等の対象分野の 拡大した個人向けの権利保護保険も開発販売されている。

  日本弁護士連合会リーガル・アクセス・センター(以下「日弁連LAC」という。)と協定を結び、各弁 護士会を通じて弁護士の紹介を行う制度を採る弁護士費用保険のことを、特に「弁護士保険」という。

  日弁連LACと協定を結ぶ損害保険会社、共済事業者及び少額短期保険事業者(以下「協定保険会社等」

という)が引受けている弁護士保険では、被保険者の多くが弁護士の知り合いがいないことから、弁護士 会から紹介された弁護士に依頼することができ、国民の司法アクセスの実現に有益な制度となっている。

  弁護士費用保険の事業規模は、法テラスが運営する国選弁護事業を超える規模まで発展して来ている。

(4)

Ⅰ   はじめに

 

今回の報告の目的

① 長野地諏訪支判平成

27

11

19

日自保ジャーナル

1965

1 63

② 東京地判平成

28

10

27

日ウエストロー・ジャパン文献番 号

2016WLJPCA10278005

 

を題材として、

1

)保険者の同意条項の位置付け、

2

)約款別表等で示された弁護士報酬基準と保険金支払との関 係、(

3

)権利保護保険の給付要件、

等を中心に検討する。 4

(5)

Ⅱ   約款所定の弁護士支払基準とその妥当性

1

.弁護士報酬自由化と弁護士支払基準

旧日弁連報酬規程は2004 4月に撤廃

2004年「弁護士保険における弁護士費用の保険金支払基準」(以下「 LAC基準」とい う。)の作成

①LAC基準は、基本的には旧日弁連報酬規程に準じた内容を弁護士報酬算定の目安とする。

② 協定保険会社等は弁護士保険における弁護士費用に関する保険金支払いに当たって、こ の内容を尊重するものとされている。

(6)

2 . LAC 基準の合理性が問題とされた裁判例

① 長野地諏訪支判平成

27

11

19

日自保ジャーナル

1965

163

〔事実の概要〕

 

損害保険料率算出機構が示した被保険者の後遺障害等級を不服として加害者に対し て損害賠償請求訴訟を提起した際に、被保険者が提出し資料のみでは客観的に被保険 者が主張する後遺障害等級に基づく損害を判断できないとして、被保険者と委任契約 を締結した弁護士との合意による着手金の額を保険金として支払えないが、その後の 結果において被保険者が主張が認められた場合には、成功報酬による弁護士報酬支払 の際に精算等を行う旨の提案をしたが、原告代理人弁護士が当該提案を拒否。

  保険者の同意(承認)条項が消費者契約法 10 条に違反するか、 LAC 基準が合理性 を有するかが争点とされた。

   

6

(7)

2 . LAC 基準の合理性が問題とされた裁判例

〔判旨〕

「本件特約において保険金支払の対象となる弁護士費用等について被告の同意を得たもの に限っているのは、保険金支払の対象として適正妥当な範囲を被告において確認して保険 金支払をその範囲に限るためのものであると解されるところ、このことが、法律の任意規 定の適用による場合に比し消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重することになる というべき理由を見い出すことはできないし、消費者の利益を一方的に害することになる ともいえない。よって、消費者契約法10条には該当しない。」

  LAC基準が保険金支払に関して問題がない範囲の基準を示すものとして弁護士会関与 の基で作成されたものであることからすれば、LAC基準を尊重した検討は基本的には合理 性を有するものといえる。」

(8)

2 . LAC 基準の合理性が問題とされた裁判例

② 東京地判平成 28 年 10 月 27 日 2016WLJPCA10278005

〔事実の概要〕

  弁護士費用特約等を引き受けていた保険者から被保険 者に支払われた既払金を経済的利益から控除して弁護士 報酬を計算するという LAC 基準の合理性と、被保険者か ら担当弁護士に弁護士報酬等の支払が保険金の発生要件 となるかが、問題となった。

   

8

(9)

2 . LAC 基準の合理性が問題とされた裁判例

〔判旨〕

「LAC基準を尊重して保険金額を定めることは,日弁連と被告 とが協定書を作成し,日弁連が関与してこれを定めたのであるか ら,その内容に合理性がないということはできない」「LAC基 準は,弁護士報酬そのものを算定するものではなく,保険金支払 の基準を示すものにすぎない。」とし、「原告が原告訴訟代理人 に対して報酬等を支払ったことはないから,いずれにしても保険 金の発生要件を満たさないことは明らかである。」

(10)

2 . LAC 基準の合理性が問題とされた裁判例

   

10

東京地判平成

28

10

27

2016WLJPCA10278005

 

被保険者が弁護士費用等の支払いがないとして保険者に対 して弁護士費用等補償特約に基づく弁護士費用等の支払いを 請求した事案

「LAC基準を尊重して保険金額を定めることは,日弁連と 被告とが協定書を作成し,日弁連が関与してこれを定めたの であるから,その内容に合理性がないということはできな い」「LAC基準は,弁護士報酬そのものを算定するもので はなく,保険金支払の基準を示すものにすぎない。」とし、

「原告が原告訴訟代理人に対して報酬等を支払ったことはな いから,いずれにしても保険金の発生要件を満たさないこと は明らかである。」

(11)

3 .保険者の同意(承認)条項の有効性

弁護士費用保険に適用される約款では、保険者が同意(承認)

して支出された法律相談費用、弁護士報酬費用が保険金の支払 対象とされている。

 

下級審裁判例は当該状況を有効と解する。

① 大阪高判平成

26

7

30

日自保ジャーナル

1929

159

② 東京高判平成

27

2

5

日ウエストロー・ジャパン文献番号

2015WLJPCA02056003

(12)

3 .保険者の同意(承認)条項の有効性

① 保険者の義務は保険金を支払義務に尽きるのであり、保険者 の正当な関心は保険金の支払いに関する範囲に限られ、同意や承 認までを要するとする必要性は高くない、

② 保険者は弁護士選任についての責任を負うべき地位になく、

同意や承認を要することは余計な干渉に他ならない、

③ 依頼者・弁護士間の高度な信頼関係は、弁護士制度の存立基 盤であり、弁護士の選任に保険者の関与を許容すること望ましく ない、

等を理由に、保険者の同意や承認を要する場合は極めて限定的に 解釈すべきとする見解

12

(13)

3 .保険者の同意(承認)条項の有効性

 

保険者の裁量権を認めた上で、同約款条項を有効と解し、同約 款条項の適用に関して、保険者の裁量権の濫用の問題と解する見 解

 

 

同様な約款条項は責任保険普通保険約款における争訟費用にお いても同様な条項が置かれている。当該条項において保険者の承 認を要求している理由として、不要な費用支出による応訴は、そ れが保険者に転嫁され、やがて他の保険加入者への保険料増額に

(14)

3 .保険者の同意(承認)条項の有効性

 

不必要な費用の転換防止の要請は、あらゆる費用保険に共通す るものであり、費用保険の中で責任保険の争訟費用や権利保護保 険の事前承認が特に必要とされる理由は、モラル・ハザードが特 に強いことに求められるとする見解も主張されている。

 

この見解に対しては、被保険者にとって弁護士報酬の客観的妥 当性を証明することはかなりの負担となる点や、弁護士費用のて ん補を期待して保険に加入する保険契約者の期待に反する結果と なること等の疑問を呈する見解もある。

14

(15)

3 .保険者の同意(承認)条項の有効性

 

保険金で弁護士報酬がてん補さるため被保険者間での公平性、類似の事案に おいて公平な取り扱いを行う必要性という観点も必要であることから保険者に おいて一定の金額の幅を持った裁量権が認められるべきと考える。

 

依頼者(被保険者)と担当弁護士との間の委任契約に基づく弁護士報酬と、

弁護士費用保険に基づく弁護士報酬支払に伴う損害てん補としての保険金支払 とでは契約関係やその法的性質は異なるものである。

 

これをすべて一致させる必要性は合理性があるとも言えない。

 

保険者は弁護士費用保険の保険金支払いの妥当性を判断するのみで、被保険 者と弁護士との委任契約に基づく弁護士費用の妥当性までを判断するものでは

(16)

4 . LAC 基準の妥当性

「LAC基準を尊重して保険金額を定めることは,日弁連と被 告とが協定書を作成し,日弁連が関与してこれを定めたのであ るから,その内容に合理性がないということはできない」

「LAC基準は,弁護士報酬を保険金によって賄うことができ る制度について,報酬の支払が円滑になされることが重要な要 素であるとして,弁護士報酬に関する状況を理解している弁護 士会が関与して,保険金支払に関して問題がない報酬の範囲の 基準として作成されたものであり,また,保険金支払に関して は最低でもLAC基準を尊重した支払が期待されるものとして 作成されたものである。」

16

(17)

4 . LAC 基準の妥当性

 LAC

基準は、旧日弁連報酬規程に準拠して作成されている。

弁護士報酬自由化後も多くの法律事務所では、旧日弁連報酬規程の準拠 した弁護士報酬規程に従った運用を行っている。また既払金等を控除す る取り扱いも、本来の弁護士の職務の対価として弁護士報酬が決められ るものであることを考えれば、合理的な取り扱いと考えるべきである。

経済的利益の算定の際には、既払金や相手方から予め提示された金額等 は控除され、委任を受けた弁護士が実際に行った職務の対価として得ら れた額を経済的利益の基準としている。この点は、旧日弁連報酬規程の 運用において曖昧な解釈がなされていたところを、弁護士報酬を保険金 でてん補するという保険制度の健全な運営の観点から謙抑的な取り扱い

(18)

5 .着手金を巡る意見対立

損害保険料率算出機構の認定と異なる後遺障害等級の主張が妥当か否かを保 険者の自由裁量に委ねると、当該認定に不満を持ち弁護士費用特約を利用し て損害賠償請求訴訟を利用する場合には、当該保険が役立たないのではない かという疑問が示されている。

保険者は、被保険者側から提出された資料を客観的に判断した上で、経済的 利益を算出し着手金の額を決定したものと主張しており、この事実に基づけ ば、当該着手金に基づき、訴えを提起できる機会そのものは保障されている と考えられる。海外においては勝訴の見込みを権利保護保険の給付要件とす るが、わが国においては、約款上「「社会通念上不当な損害賠償請求」を免 責事由としているが、それに該当しない限りは、訴訟を提起することは可能 である。また

LAC

制度において弁護士を紹介することや、着手金方式を採用 せず、時間制報酬方式(タイムチャージ)を利用することも認められている

18

(19)

5 .着手金を巡る意見対立

確かに、場合によっては、被保険者が着手金の一部を自己負担することも 考えられなくはないが、当該訴訟における保険者が提案しているとおり、

被保険者の主張が認められたときには、成功報酬の際における報酬額で精 算することで対応もできる。

諸外国においては被保険者と保険者の意見対立がある場合には、訴訟の結 果において被保険者の主張が認められたときには、保険者はその費用負担 をするよう取り決めがなされているところもある。

着手金を決定する場合に、客観的根拠もない高額な賠償請求額を基礎とし て高額な着手金を得た後、簡単に裁判上の和解等で相手方が提示していた 額と等しい結果で終結するような事案も考えられなくはない。このような

(20)

6 .弁護士報酬等の支払要件

 2

件の裁判例においては、保険者側は被保険者が担当弁護士に 対して現実に報酬等の支払をしていることを必要とする旨の主 張を行っている。

  

前掲・東京地判平成

28

10

27

日では、「原告が原告訴 訟代理人に対して報酬等を支払ったことはないから,いずれに しても保険金の発生要件を満たさないことは明らかである。」

として現実の支払を保険金の発生要件と解している。

同様な約款文言を有する賠償責任保険普通保険約款に基づく弁 護士報酬に基づく保険金請求が争われた大阪地判平成

28

2

25

日自保ジャーナル

1971

136

頁でも現実の支払を要件と 解している。

20

(21)

6 .弁護士報酬等の支払要件

「本件約款によれば,被保険者が被告の承認を得て『支出した』弁護士報酬等の争訟 費用が保険により填補されるものとされている(本件約款第2条1項(4) )。同規定は

,争訟費用については,保険者である被告の承認を得てこれを現実に支出したことを 保険金の支払要件として定めるものと解される。」

「被害者に支払うべき損害賠償金と異なり,弁護士報酬等の争訟費用については,現 実に支出したことを保険金の支払要件としても,被保険者(賠償責任者)の賠償資力 の保障という保険契約の本質的機能を没却するとはいえない。また,弁護士報酬等の 争訟費用については,被保険者が現実の支払額を超える保険金を請求する事態も想定 し得るところであるから,現実に支出したことを保険金の支払要件とすることには合 理性がある。もっとも,上記規定があっても,保険会社の運用として,弁護士着手金 等については,その支出の確実性や前払の必要性,合理性を判断した上,債務を負担

(22)

6 .弁護士報酬等の支払要件

賠償責任保険における争訟費用の負担の位置づけと、弁護士費 用保険の目的の相違を踏まえて検討する必要があることは自覚 しているが、理論的には保険金支払要件と考えざるを得ない。

  

弁護士費用保険も損害保険契約の一種であり、被保険者が弁 護士に法律相談、訴訟の委任を行うことに伴う費用損害をてん 補するものである。そのため、被保険者が担当弁護士に対して 弁護士報酬の支払がなければ経済的損失は発生していないため

、損害てん補性という観点からは、弁護士報酬の支払は保険金 支払要件となる。

22

(23)

7 .弁護士費用保険における弁護士の位置付 け

弁護士費用保険における保険金請求の当事者は、被保険者と保険者となる。被保 険者と委任契約を締結して訴訟を担当した弁護士は保険契約の当事者ではない。

   そのため、当該保険でてん補される弁護士費用等の算定において、保険者と担 当弁護士で意見の相違が発生した場合でも、担当弁護士は保険金請求の当事者と はなり得ない。

   2 つの裁判例では、被保険者が原告となり、保険者を被告として保険金請求を 行っているが、その場合の原告訴訟代理人は担当弁護士となるのが一般的である

   下級審裁判例の中には、被保険者の無資力を理由に担当弁護士が債権者代位権 を行使し上で、保険者に対して保険金請求訴訟を提起した事案もある(東京高判 平成 27 2 5 日ウエストロー・ジャパン文献番号 2015WLJPCA02056003 )。

(24)

7 .弁護士費用保険における弁護士の位置付 け

他人所有の自動車を運転中に物損事故に遭った者が,弁護士を 代理人として損害賠償請求訴訟を提起した後,所有者から損害 賠償請求権の債権譲渡を受けた場合について,この債権譲渡は 信託法

10

条により禁止されている訴訟信託に当たり無効であ ると判断した福岡高判平成

29

  2

16

日判タ

  1437

105

頁 がある。この事案は自動車保険の弁護士費用等補償を利用し訴 訟を提起するために債権譲渡がなされた事案である。

  

事案は異なるが、保険金請求訴訟の原告となることを目的に 保険者に対する保険金請求権の譲渡を受け、訴訟を提起した場 合には、信託法

10

条違反として当該譲渡は無効と解すること になると考える。

24

(25)

Ⅲ   今後の課題

 

日弁連

LAC

制度を利用し、弁護士会を介して被保険者に弁護士を 紹介する場合、弁護士紹介の対象となる弁護士は事前に所属弁護 士会での名簿登録が必要となる。

  LAC

基準を尊重することはもちろん、その他、依頼者の信頼を確 保するための名簿登録要件等の規則が整備・施行されている。事 件を受任する場合における弁護士報酬に関しても、委任契約と保 険契約の相違や、場合によっては被保険者の自己負担が発生する こともある点等を被保険者に対して説明すべきこと等、弁護士報 酬をめぐる後日のトラブルを回避する点等の指導もなされている

(26)

Ⅲ   今後の課題

(1)選任済み案件における対応をどうするか

  委任契約締結前に、被保険者から担当弁護士に対して弁護士費用保 険に関する留意事項を記載した書面の提出等をするなど、被保険者と 担当弁護士に関して事前の情報提供を行う保険者も出てきている。

  協定保険会社等と日本弁護士連合会の協働により、弁護士費用保険 の適正な運営と対象分野の拡大がなされ国民の司法アクセスの改善が

図られてきた。

  一部の不心得な弁護士による当該保険の悪用は、単なる制度のただ

乗りというだけの問題では済まされないのではないか。

26

(27)

Ⅲ   今後の課題

( 2 )対象分野の拡大に伴う問題

① 対象分野毎の専門的知見を有する弁護士を紹介 する制度の確立

② 特殊領域毎の弁護士報酬基準の作成

③ 弁護士保険 ADR 制度の協定保険会社等の拡充

(28)

28

      ご清聴ありがとうござい

ました

参考文献

大井暁「弁護士費用保険を巡る諸問題-弁護士費用特約を中心とし てー」保険学雑誌

636

5

頁以下(

2017

山下典孝「弁護士費用保険をめぐる諸問題についての比較法的検討」

日弁連法務研究財団編『法と実務

13

』(商事法務、

2017

年)

271

303

山下典孝「費用保険(権利保護保険)」実務交通事故訴訟体系第

2

7

節(ぎょうせい、

2017

年刊行予定)

山下典孝「わが国の『権利保護保険』の理論的検討と克服すべき課 題」権利保護保険のすべて(仮題)(商事法務、

2017

10

月刊行予 定)

Referensi

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3 2022年9月13日 保されることになる。一般海旅も従前は同様の約款構造であったが4、損害保険料率 1 算出機構が作成している標準約款の2006年1月改定で、一般海旅の約款構造は大 2 きく変更された。すなわち、普通保険約款においては具体的な補償内容を規定せず 3 に、補償内容を全て特約で規定する方式となった。そのため、傷害危険に関しても、