2019 年度 愛知学泉大学シラバス
科目番号 科目名 担当者名 基礎・専門
別 単位数 選択・必修 別
開講年次・
時期
3203021 保育の心理学
Developmental Psychology 伊藤亮 専門 2 必修 2 年 後期 科目の概要
子どもは生まれた時から、何らかの意味ある行動を行う主体的な存在である。子どもの発達の過程や学びの過 程について学ぶこと、また、子どもは人との相互作用から発達するという観点を通して、保育者・教育者の援 助のあり方について理解を深めることが本講義の目的である。さらに、生涯発達という観点から人の発達過程 を理解することで、子どもへの理解を一層深めることを目的とする。
学修内容 学修内容
① 保育・教育実践に関わる心理学の知識を習得す る。
② 子どもの発達に関わる心理学の基礎を習得し、子 どもへの理解を深める。
③ 子どもが人と相互的かかわりを通して発達して いくことを具体的に理解する。
④ 生涯発達の観点から発達のプロセスや初期経験 の重要性について理解し、保育・教育との関連を 考察する。
① 保育・教育実践に関わる心理学の知識を習得する。
② 子どもの発達に関わる心理学の基礎を習得し、子ど もへの理解を深める。
③ 子どもが人と相互的かかわりを通して発達していく ことを具体的に理解する。
④ 生涯発達の観点から発達のプロセスや初期経験の重 要性について理解し、保育・教育との関連を考察す る。
学生に発揮させる社会人基
礎力の能力要素 学生に求める社会人基礎力の能力要素の具体的行動事例
前に踏 み出す 力
主体性 課題をするのに必要な知識について、教科書・文献を使って自己学修をすることが できる。
働きかけ力
実行力 困難があっても目標を変更せず到達することができる。
考え抜 く力
課題発見力 思い込みや憶測でなく事実に基づいて情報を客観的に整理し、課題を見極めること ができる。
計画力
創造力 物事を考える時に、固定概念に捉われることなくいろいろな方向から考えることが できる。
チ ー ム で 働 く 力
発信力 整理した内容を、的確な文章で表現できる。
傾聴力 人の意見を確認し、さらに自分の意見を述べることができる。
柔軟性 情況把握力
規律性 無断欠席、遅刻、居眠り、私語など講義に支障をきたす行動をせず、授業が円滑に 進行するようルールを守ることができる。
ストレスコントロール力 テキスト及び参考文献
教科書:「コンパクト版・保育者養成シリーズ 保育の心理学Ⅱ」谷田貝公昭監修 一藝社 参考書:保育の心理学Ⅱ ~演習で学ぶ、子ども理解と具体的援助~ 井戸ゆかり編著 萌文書林 他科目との関連、資格との関連
(科目)発達心理学
(資格)保育士、幼稚園教諭、小学校教諭
学修上の助言 受講生とのルール
これまでに学んだ保育内容に関して復習しておくこと とともに、テキストの該当章を事前に読みこんでおく こと。事後学習は授業で扱った内容についてテキスト を振り返ること。
携帯電話は電源を切り、カバンにしまっておくこと。
遅刻は 2 回につき 1 回の欠席扱いとする。
保育・教育現場において、本講義の内容をどのように生 かすことができるのか、常に念頭に置きながら受講して ほしい。
【評価方法】
評価方法 評価の 割合
到達
目標 各評価方法、評価にあたって重視する観点、評価についてのコメント
筆記試験
①
②
③
④
⑤
小テスト
①
②
③
④
⑤
レポート 90
① ✔ ・課題「こどもの発達に関して、愛着理論・認知発達理論からまとめる」
テキストを中心にこどもの発達段階について、認知発達などの諸理論から 自分なりにまとめる力を評価する。
まとめた内容を基に、自分が保育者だったらどのようにこどもたちと関わって いきたいか、自分なりの意見を表明できる力を評価する。
・毎回の授業の終わりに、感想・疑問を記すミニレポートを課す。授業を受けて 自分なりの感想や、授業内容に関する疑問点を記すことを評価の対象とす る(2 点×15 回=30 点)
② ✔
③ ✔
④ ✔
⑤
成果発表
(口頭・実技)
①
②
③
④
⑤
作品
①
②
③
④
⑤
社会人基礎力
(学修態度)
① ✔ (主体性)テキスト以外の文献・事例を見て、積極的に学ぶことができる。
(実行力)子ども発達の課題について記述することができる。
(課題発見力)子どもの発達について自分なりに疑問を見つけることができる。
(創造力)発問において自分なりの考えを持つことができる。
(発信力)必要な時に、意見を述べたり、発表したりできる。
(傾聴力)あいづちやうなづきなど話を聞く姿勢ができている。
(規律性)遅刻、私語をせず、スムーズな授業進行に協力できる。
② ✔
③ ✔
④
⑤
総合評価
割合 100
【到達目標の基準】
到達レベルS(秀)及び A(優)の基準 到達レベル B(良)の基準 テキスト以外の文献を主体的に調べ、課題に対して積極的
かつ柔軟に取り組むことができる。また、自分の意見を他者 に分かりやすく伝えられることができる。
秀については複数の文献を引用し、批判的・論理的に問題 を検討し、新たな提案ができる。
毎回のミニレポートで、自分なりの意見を持てること、
および、レポートを自分なりの言葉でまとめ、意見を 述べることができる。
週 学修内容 授業の
実施方法 到達レベル C(可)の基準 予習・復習 時間
(分) 能力 名
1週 /
・子どもを取り巻く環境と発達 子どもの発達を理解すること の意義と、気質・環境との相互 作用について理解する。
講義 質疑応答 ミニレポート
保育・教育実践に関して、
心理学的観点から子ども の発達、子どもの発達に関 わる環境の・社会の在り方 について理解できる。
(予習)
発達の基礎的知識・
環境との関連につい て予習しておくこと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各60 分 主体性
2週 /
・生涯発達の視点
保育・教育実践において重要と なる生涯発達の視点と、発達の 理論・原理・発達課題等 について理解する。
講義 質疑応答 ミニレポート
保育・教育実践における生 涯発達の重要性、発達の 基本的な理論・原理・発達 課題の捉え方について理 解できる。
(予習)
生 涯 発 達 と い う 視 点 について予習しておく こと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各60 分 実行力
3週 /
・子どもの身体・運動発達 乳児期の特徴と、乳児期からか ら始まる運動機能(粗大運動・
微細運動)の発達のプロセスに ついて理解する。
講義 質疑応答 ミニレポート
乳児期の特徴と、乳児期 からから始まる運動機能
(粗大運動・微細運動)
の発達のプロセスについ て 理 解 す る こ と が で き る。
(予習)
子どもの運動機能の 発達について予習し ておくこと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各60 分 創造力
4週 /
・子どもの知覚・認知の発達 乳児期から幼児期、学童期、思 春期に至る知覚・認知の発達過 程をピアジェの理論から理解す る。
講義 質疑応答 ミニレポート
子どもの発達に重要なピア ジェの認知発達理論から、
各発達段階における発達 課題について理解できる。
(予習)
発達段階と発達課題 について予習しておく こと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各60 分
課題発 見力
5週 /
・自己意識の発達
子どもの自我の芽生え、第一次 反抗期の意味、社会的自己制御 について理解する。
講義 質疑応答 ミニレポート
子どもの自我の芽生え、
第一次反抗期の意味、社 会的自己制御について理 解できる。
(予習)
自我発達の過程につ い て予 習 し て お く こ と。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各60 分 傾聴力
6週 /
・子どもの言葉・コミュニケー ションの発達
子どもの言葉の芽生えと発達 過程について理解する。また、
対象関係が二項関係から三項 関係へと変化していく過程を 知ることで、社会性の発達過 程、コミュニケーションの変容 について理解を深める。
講義 質疑応答 ミニレポート
喃語・初語といった言語発 達の基礎と、成長に従って 広がるコミュニケーションと 他者との関係性発達につ いて理解できる。
(予習)
子どもの言語発達の プ ロ セ ス に つ い て 予 習しておくこと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各60 分 発信力
7週 /
・子どもの情緒・欲求の発達 子どもの情緒発達の基礎と、生 理的欲求から社会的欲求に変 化していくプロセス、およびそ こで生じる課題について理解 する。
講義 質疑応答 ミニレポート
子どもの情緒発達と、それ に伴う欲求の発達につい て理解できる。
(予習)
子どもの情緒発達の プロセス、欲求の種類 について予習しておく こと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各60 分 傾聴力
8週 /
・愛着関係の形成と発達 対人関係の基礎となる愛着関 係の形成と内的ワーキングモ デルの獲得、他者への基本的信 頼感の獲得について、ボウルビ ーのアタッチメント理論から 理解する
講義 質疑応答 ミニレポート
対人関係の基礎となる愛 着関係の獲得と発達につ いて、ボウルビーの愛着理 論から理解できる。また、
愛着の形成に必要な母子 相互作用についても理解 できる。
(予習)
子どもの愛着形成の 過程について予習し ておくこと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各60 分 主体性
能力名:主体性 働きかけ力 実行力 課題発見力 計画力 創造力 発信力 傾聴力 柔軟性 情況把握力 規律性 ストレスコントロール力
週 学修内容 授業の
実施方法 到達レベル C(可)の基準 予習・復習 時間
(分)
能力 名
9週 /
・仲間関係の発達
同年代の他児との関りを築い ていく過程と、そこで出会うト ラブル、それに対する保育者・
教育者の仲間関係への支援に ついて理解する。
講義 質疑応答 ミニレポート
同年代の他児との出会い や、人間関係の発展につ いて理解し、保育者の子ど もの仲間関係を支える関り について理解できる。
(予習)
子どもの人間関係の 発達過程について予 習しておくこと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各 60 分
課題発 見力
10 週 /
・道徳性と向社会性の発達 子どもの中で、道徳性や向社会 性がどのように発達していく のかについて、カーンバーグの 理論から理解する。
講義 質疑応答 ミニレポート
子どもの道徳性、向社会 性がどのように獲得され、
発 達 し て い く の か に つ い て、カーンバーグの理論か ら理解できる。
(予習)
道徳性と向社会性の 意味について予習し ておくこと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各 60 分
主体性
11週 /
・子どもの発達と子ども集団 子どもが成長していくにつれ て、仲間関係・集団生活をどの ように形成し、他児の心を理解 しながら集団を発展させてい くのかについて理解する。
講義 質疑応答 ミニレポート
子どもの発達にとっての集 団生活形成と集団生活適 応の意義について理解で きる
(予習)
集団生活と適応につ い て 予 習 し て お く こ と。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各 60 分
創造力
12 週 /
・児童期・青年期の発達 児童期にギャングエイジ、思春 期から青年期にかけて生じる 心理的離乳と第二次反抗期、ア イデンティティの確立に向け た心の動きの意味について理 解する。
講義 質疑応答 ミニレポート
児童期から思春期・青年 期に入っていく段階での 心の発達について、自身 の体験とも対応させながら 理解できる。
(予習)
学童期・青年期の発 達的特徴について予 習しておくこと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各 60 分
課題発 見力
13 週 /
・成人期・老年期の発達 生涯発達の視点から成人期、老 年期の発達課題を理解し、次世 代へとつながる人のあり方に ついて理解を深める。
講義 質疑応答 ミニレポート
生 涯 発 達 と い う 視 点 を 持 ち、一生を通じて人間が発 達していく様相について理 解できる。
(予習)
成人期・老年期の発 達的特徴と生涯発達 の考え方について予 習しておくこと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各 60 分
規律性
14 週 /
・保育・教育実践における評価 保育・教育実践における評価の 基本的な理論と、指導計画を評 価・検討することの意義につい て理解する。
講義 質疑応答 ミニレポート
保育・教育実践における評 価の仕方、指導計画の検 討とカンファレンスで検討 する意義について理解で きる。
(予習)
保育・教育実践にお ける評価の方法につ い て 予 習 し て お く こ と。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各 60 分
課題発 見力
15 週 /
・地域社会における子ども支援 子どもの発達に欠かせない家 庭の在り方と、地域社会との関 連性、これからの子育て支援の 在り方について理解する。
講義 質疑応答 ミニレポート
現代の家庭の様相と子育 て家庭が抱える困難さ、地 域社会との距離感につい て理解し、「子どもを育て る」とはどういった営みなの かを理解できる。
(予習)
現代社会の家庭の在 り方、地域社会との関 連性について予習し ておくこと。
(復習)
講義ノート、演習課題 について復習する。
各 60 分
発信力
能力名:主体性 働きかけ力 実行力 課題発見力 計画力 創造力 発信力 傾聴力 柔軟性 情況把握力 規律性 ストレスコントロール力