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2021(令和3)年度入学試験問題

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2021 (令和 3 )年度入学試験問題

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(6) (5)

2014年10月4日(土) 中国新聞 夕刊

問五 二か所の X に共通して入ることばを、本文から漢字一字で抜き出しなさい。

問六    線部の「主語」と「述語」にあたる部分を、次からそれぞれ選びなさい。

   ただ  わたしは、 技術の  進歩に  たよるあまり  人間が  なまけ者に  なっては  ならないと  思うのです。

問七 次の文章は、新聞に掲載された、この本の書評(書物について、その内容を紹介した文章)です。 ① 市民のエコ意識が向上する。② 綿花をつみ取る農作業。③ 車の往来が多い通り。④ 対岸の火事とかろんじてはいけない。

⑤ 日本とベトナムの貿易がさかんになる。

⑥ モネの絵画を展示する。

⑦ 定規を使ってまっすぐに線をひく。

⑧ 神社の入り口で手を清める。

⑨ 父に算数の問題を教わる。

⑩ 国を治める王様。

⑪ 商品を高額でバイバイする。

⑫ 二十セイキに生きた人々。

⑬ フクスウの人が同じ意見だ。

⑭ 弟が野球にキョウミを持った。

⑮ ノートに友達のニガオエをえがく。

⑯ 車の乗りごこちがカイテキだ。

⑰ ねる前に火の元をテンケンする。

⑱ 列車がテッキョウをわたる。

⑲ 図書館でカし出し禁止の本を読む。

⑳ 庭で落ち葉ヒロいをする。

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

 わたしが、NC旋盤という便利な機械を使いはじめた経験から、機械の便利さにたよって楽ばかりしていると進歩が止まってしまうのではないか、

と心配したのは一九七〇年代から八〇年代にかけてのことでした。その不安を文章に書いたり話したりすると、賛成してくれるのはわたしと同じよ

うに小さな工場の人たちで、大きな工場の人たちにはなかなか理解してもらえないと思っていました。【Ⅰ】

 しかしそうではなくて、やがてわたしの知らないうちに、大きな工場で働いている人たちも、だんだんとその不安を大きくしていったのでした。

わたしが最初にそれを知ったのは、自動車メーカーのトヨタという会社でのことでした。【Ⅱ】

 わたしがトヨタの本社工場に招かれて、そこで働く人たちに「技能を持つよろこび」という講演をしたのは、一九九四年のことです。技能とは、

ものづくりの知恵と技のことです。わたしはそこで自分の体験や、知り合いの工場の人たちのすばらしい工夫の話をしました。最初は、日本でも最

も早くから新しい機械を入れ、ロボットが活躍しているトヨタだからわたしの経験なんか役に立たないのではないか、と不安でした。【Ⅲ】

 実はトヨタの人たちの間では、わたしが心配したように技術の進歩が止まるという不安だけではなくて、自動車工場で働く若い人たちが、働いて

自動車をつくっているのに、自分が自動車をつくっているのだという誇りも情熱もなくなって、ただ給料をもらうために会社に来ているにすぎない

ような気持ちになってしまう、ということを心配していたのでした。【Ⅳ】

 トヨタは、それからしばらくして、ひとつの自動車組み立て工場からロボットをほとんど取りのぞいて、人の手で組み立てるように工場の設備を

変えてしまいました。そのようすをテレビ放送で見たわたしは、さすがはトヨタだと思いました。トヨタは、もとをたどれば発明王の豊田佐吉がつ

くった豊田自動織機からスタートして、技術研究には特に熱心だからこそ、日本一の自動車メーカーになった会社なのです。【Ⅴ】

 そのころからは日本のあちこちの工場で、まだコンピュータ制御の機械ができる前の、旧式の機械でものづくりをしてきた人たちの知恵や技を、

もう一度見なおそうという運動がさかんになりました。いっときはもう時代おくれだと退職させられたり、機械から離されて草むしりをさせられた

りしていたような人たちさえいました。今度はそういう人たちから、新しい機械しか知らないような若い人たちが学ぶために、工場のなかに技能塾

をつくったり、マイスター(親方とか師匠のこと)制度をつくってその人たちを先生にしたりする会社が、次から次へと現れました。

 日本ってすごい、とわたしは思いました。なにがすごいかというと、工場の現場で働いている人たちがすごいんです。これではいけないと思う人

たちが、ではどうすればいいかを考えて、それを実行して、働きかたを変えるために努力をするところがすごいんです。 次の    線部の漢字の読みをひらがなに、カタカナは漢字に直して書きなさい。 これは、ことばを変えると次のように言いあらわすことができるのではないでしょうか。旋盤でも溶接や塗装のような仕事でも、自分の手で機械

を使って削ったり溶かしたり塗ったりしていたときには、それを「自分がつくっている」と自覚することができました。できあがった製品を見たと

きに「これはわたしがつくったんだ」と思うことができました。ところがNC旋盤でつくったものは、「自分がつくった」とは思えなくて、「つくれ

てしまった」とか「つくらされた」という感じになってしまうのです。働いているのに、つくっていると思えるのと、つくらされているとしか思え

ないのとでは、まるでちがうと思うのです。

 働くと動くとではニンベンがつくかつかないかのちがいですが、仕事をしていて「つくっている」のと「つくらされている」のとでは、まるでち

がいます。ものづくりは人の役に立つものをつくる仕事ですが、ニンベンをとってしまうと、お金をかせぐためだけの仕事になってしまうのです。

ものをつくって働く人たちが、ただお金をかせぐためだけに会社に来ているとなったら、いいものをつくろうという情熱をなくしてしまいます。

 それではいけないと反省して、日本中のものづくりをする人たちが「ものづくりは X づくり」だと考えるようになったのです。

 もちろんわたしは、NC旋盤やロボットという機械が悪いなんてすこしも考えていません。機械の進歩によって、以前よりもずっといいものがた

くさん、しかも安くつくれるようになったからです。いまではほとんどの町工場も新しい機械を使って仕事をしています。産業用ロボットはいまで

は一年間に約十万台もつくられて、日本は世界一のロボット大国と言われています。十万台のうちの約三分の一は自動車工場で溶接や塗装のための

ロボットとして活躍しています。

 技術の進歩は、だれも止めることはできません。産業用ロボットをつくる技術を発展させて、災害のときに活躍するレスキューロボットや、体の

不自由な人のための介護ロボット、危険な場所、深海や宇宙で活躍するロボットなどがこれからもっともっとできるでしょう。

 ただわたしは、技術の進歩にたよるあまり人間がなまけ者になってはならないと思うのです。そのためには、新しい機械を使う人たちも、ただ機

械の「お守り」をしているだけではなくて、その機械の能力をもっとよくするために勉強したり工夫をしたりするべきではないだろうか、と思うの

です。

 みなさんが大人になって、社会人として働くようになるころには、いまよりもっともっと便利な機械や道具ができるでしょうが、どんなに機械が

発達しても主人公は X だということを忘れないでください。

(小関智弘『町工場のものづくり ―生きて、働いて、考える―』による)

問一 本文からは次の一文が抜けています。もとの位置にもどすとすればどこがよいか、【Ⅰ】〜【Ⅴ】の中から選びなさい。

   しかし、トヨタの工場の人たちは、わたしの話をとてもよろこんで聞いてくれたのです。

問二    線部①「その不安」とありますが、それはどのような不安ですか。解答らんに合うように、本文の語句を用いて三十字以上三十五字以

内で答えなさい。

問三    線部②「運動」とありますが、その内容として適切でないものを次から選びなさい。

   ア 旧式の機械でものづくりをしてきた、先人たちの技術を学ぼうという取り組み。

   イ 昔ながらの技術をもつ社員に、機械とは直接関係のない業務をさせる取り組み。

   ウ 工場の中に技能塾を作って、若手がベテランから技術を習おうとする取り組み。

   エ 新しい機械だのみではなく、人の手によるものづくりを高く評価し直す取り組み。

問四    線部③「ニンベンがつくかつかないか」について、次の問いに答えなさい。

  ⑴ 次の四字熟語の中から□に「ニンベン」のつく漢字が入るものを二つ選びなさい。

   ア 一石二□   イ 以心□心   ウ 空前絶□   エ 弱肉強□   オ 絶□絶命   カ 意味□長  

  ⑵ 筆者は「ニンベンがつく」とどうなると述べていますか。最も適切なものを次から選びなさい。

   ア ものづくりの仕事をしているという自覚がめばえ、仕事に対するプライドや熱意を持てるようになる。

   イ ものづくりの仕事に尊敬の念がわいて、すぐに新しい機械を導入してはならないという意識が生まれる。

   ウ ものづくりの仕事に対する満足感が高まった結果、お金を得るために働くことへの意欲が増してくる。

   エ ものづくりの仕事を通して人の役に立っているという実感が得られ、機械をより大切に使うようになる。  ⑴ この書評について、二人の生徒が話し合いをしました。次のAさんとBさんの発言を読み、空らんに入るBさんの発言内容を考えて書き

なさい。

   Aさん これを見て。中国新聞夕刊の書評だよ。小関智弘さんが二十年も前に書いた、『ものづくりに生きる』という本について紹介して

あるんだ。

   Bさん へえ、小関さんは、こんな経歴をもっていたんだね。小関さんの仕事への熱い思いが、この書評のおかげで改めて理解できたよ。

   Aさん ぼくはよく新聞の書評を読むんだ。新聞には、最新のニュースが取り上げられているだけではないんだよね。

   Bさん 新聞に書評が掲載されていることは、ぼくたちの役に立っているね。なぜなら、       からね。

 ⑵    線部「働くとは何か。仕事とは…。」とありますが、あなたは大人になったら何の仕事をしたいですか。また、その仕事をすること

は、私たちの暮らす社会の中でどのような意味を持つと思いますか。八十字以上百字以内の文章を書きなさい。

   ただし、次の二つの条件を満たすこととします。

   ① 字数は八十字以上百字以内で、二文以上に分けて書きなさい。

     一文目に「したい仕事」を、二文目以後に「社会の中でその仕事が持つ意味」を書くこととします。

     書き出しは一マス空けて、以後段落は変えないこととします。

   ② 文字は濃く、大きく、ていねいに書きなさい。

エヌシーせ

かつやく

せきともひろ けず ようせつそう

かいけいさい

きち

せいぎょ

はな

ほこ

アイウエオカキクケコ

(3)

(1)

(2)

(3)

(4)

(6) (5)

2014年10月4日(土) 中国新聞 夕刊

問五 二か所の X に共通して入ることばを、本文から漢字一字で抜き出しなさい。

問六    線部の「主語」と「述語」にあたる部分を、次からそれぞれ選びなさい。

   ただ  わたしは、 技術の  進歩に  たよるあまり  人間が  なまけ者に  なっては  ならないと  思うのです。

問七 次の文章は、新聞に掲載された、この本の書評(書物について、その内容を紹介した文章)です。 ① 市民のエコ意識が向上する。② 綿花をつみ取る農作業。③ 車の往来が多い通り。④ 対岸の火事とかろんじてはいけない。

⑤ 日本とベトナムの貿易がさかんになる。

⑥ モネの絵画を展示する。

⑦ 定規を使ってまっすぐに線をひく。

⑧ 神社の入り口で手を清める。

⑨ 父に算数の問題を教わる。

⑩ 国を治める王様。

⑪ 商品を高額でバイバイする。

⑫ 二十セイキに生きた人々。

⑬ フクスウの人が同じ意見だ。

⑭ 弟が野球にキョウミを持った。

⑮ ノートに友達のニガオエをえがく。

⑯ 車の乗りごこちがカイテキだ。

⑰ ねる前に火の元をテンケンする。

⑱ 列車がテッキョウをわたる。

⑲ 図書館でカし出し禁止の本を読む。

⑳ 庭で落ち葉ヒロいをする。

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

 わたしが、NC旋盤という便利な機械を使いはじめた経験から、機械の便利さにたよって楽ばかりしていると進歩が止まってしまうのではないか、

と心配したのは一九七〇年代から八〇年代にかけてのことでした。その不安を文章に書いたり話したりすると、賛成してくれるのはわたしと同じよ

うに小さな工場の人たちで、大きな工場の人たちにはなかなか理解してもらえないと思っていました。【Ⅰ】

 しかしそうではなくて、やがてわたしの知らないうちに、大きな工場で働いている人たちも、だんだんとその不安を大きくしていったのでした。

わたしが最初にそれを知ったのは、自動車メーカーのトヨタという会社でのことでした。【Ⅱ】

 わたしがトヨタの本社工場に招かれて、そこで働く人たちに「技能を持つよろこび」という講演をしたのは、一九九四年のことです。技能とは、

ものづくりの知恵と技のことです。わたしはそこで自分の体験や、知り合いの工場の人たちのすばらしい工夫の話をしました。最初は、日本でも最

も早くから新しい機械を入れ、ロボットが活躍しているトヨタだからわたしの経験なんか役に立たないのではないか、と不安でした。【Ⅲ】

 実はトヨタの人たちの間では、わたしが心配したように技術の進歩が止まるという不安だけではなくて、自動車工場で働く若い人たちが、働いて

自動車をつくっているのに、自分が自動車をつくっているのだという誇りも情熱もなくなって、ただ給料をもらうために会社に来ているにすぎない

ような気持ちになってしまう、ということを心配していたのでした。【Ⅳ】

 トヨタは、それからしばらくして、ひとつの自動車組み立て工場からロボットをほとんど取りのぞいて、人の手で組み立てるように工場の設備を

変えてしまいました。そのようすをテレビ放送で見たわたしは、さすがはトヨタだと思いました。トヨタは、もとをたどれば発明王の豊田佐吉がつ

くった豊田自動織機からスタートして、技術研究には特に熱心だからこそ、日本一の自動車メーカーになった会社なのです。【Ⅴ】

 そのころからは日本のあちこちの工場で、まだコンピュータ制御の機械ができる前の、旧式の機械でものづくりをしてきた人たちの知恵や技を、

もう一度見なおそうという運動がさかんになりました。いっときはもう時代おくれだと退職させられたり、機械から離されて草むしりをさせられた

りしていたような人たちさえいました。今度はそういう人たちから、新しい機械しか知らないような若い人たちが学ぶために、工場のなかに技能塾

をつくったり、マイスター(親方とか師匠のこと)制度をつくってその人たちを先生にしたりする会社が、次から次へと現れました。

 日本ってすごい、とわたしは思いました。なにがすごいかというと、工場の現場で働いている人たちがすごいんです。これではいけないと思う人

たちが、ではどうすればいいかを考えて、それを実行して、働きかたを変えるために努力をするところがすごいんです。 次の    線部の漢字の読みをひらがなに、カタカナは漢字に直して書きなさい。 これは、ことばを変えると次のように言いあらわすことができるのではないでしょうか。旋盤でも溶接や塗装のような仕事でも、自分の手で機械

を使って削ったり溶かしたり塗ったりしていたときには、それを「自分がつくっている」と自覚することができました。できあがった製品を見たと

きに「これはわたしがつくったんだ」と思うことができました。ところがNC旋盤でつくったものは、「自分がつくった」とは思えなくて、「つくれ

てしまった」とか「つくらされた」という感じになってしまうのです。働いているのに、つくっていると思えるのと、つくらされているとしか思え

ないのとでは、まるでちがうと思うのです。

 働くと動くとではニンベンがつくかつかないかのちがいですが、仕事をしていて「つくっている」のと「つくらされている」のとでは、まるでち

がいます。ものづくりは人の役に立つものをつくる仕事ですが、ニンベンをとってしまうと、お金をかせぐためだけの仕事になってしまうのです。

ものをつくって働く人たちが、ただお金をかせぐためだけに会社に来ているとなったら、いいものをつくろうという情熱をなくしてしまいます。

 それではいけないと反省して、日本中のものづくりをする人たちが「ものづくりは X づくり」だと考えるようになったのです。

 もちろんわたしは、NC旋盤やロボットという機械が悪いなんてすこしも考えていません。機械の進歩によって、以前よりもずっといいものがた

くさん、しかも安くつくれるようになったからです。いまではほとんどの町工場も新しい機械を使って仕事をしています。産業用ロボットはいまで

は一年間に約十万台もつくられて、日本は世界一のロボット大国と言われています。十万台のうちの約三分の一は自動車工場で溶接や塗装のための

ロボットとして活躍しています。

 技術の進歩は、だれも止めることはできません。産業用ロボットをつくる技術を発展させて、災害のときに活躍するレスキューロボットや、体の

不自由な人のための介護ロボット、危険な場所、深海や宇宙で活躍するロボットなどがこれからもっともっとできるでしょう。

 ただわたしは、技術の進歩にたよるあまり人間がなまけ者になってはならないと思うのです。そのためには、新しい機械を使う人たちも、ただ機

械の「お守り」をしているだけではなくて、その機械の能力をもっとよくするために勉強したり工夫をしたりするべきではないだろうか、と思うの

です。

 みなさんが大人になって、社会人として働くようになるころには、いまよりもっともっと便利な機械や道具ができるでしょうが、どんなに機械が

発達しても主人公は X だということを忘れないでください。

(小関智弘『町工場のものづくり ―生きて、働いて、考える―』による)

問一 本文からは次の一文が抜けています。もとの位置にもどすとすればどこがよいか、【Ⅰ】〜【Ⅴ】の中から選びなさい。

   しかし、トヨタの工場の人たちは、わたしの話をとてもよろこんで聞いてくれたのです。

問二    線部①「その不安」とありますが、それはどのような不安ですか。解答らんに合うように、本文の語句を用いて三十字以上三十五字以

内で答えなさい。

問三    線部②「運動」とありますが、その内容として適切でないものを次から選びなさい。

   ア 旧式の機械でものづくりをしてきた、先人たちの技術を学ぼうという取り組み。

   イ 昔ながらの技術をもつ社員に、機械とは直接関係のない業務をさせる取り組み。

   ウ 工場の中に技能塾を作って、若手がベテランから技術を習おうとする取り組み。

   エ 新しい機械だのみではなく、人の手によるものづくりを高く評価し直す取り組み。

問四    線部③「ニンベンがつくかつかないか」について、次の問いに答えなさい。

  ⑴ 次の四字熟語の中から□に「ニンベン」のつく漢字が入るものを二つ選びなさい。

   ア 一石二□   イ 以心□心   ウ 空前絶□   エ 弱肉強□   オ 絶□絶命   カ 意味□長  

  ⑵ 筆者は「ニンベンがつく」とどうなると述べていますか。最も適切なものを次から選びなさい。

   ア ものづくりの仕事をしているという自覚がめばえ、仕事に対するプライドや熱意を持てるようになる。

   イ ものづくりの仕事に尊敬の念がわいて、すぐに新しい機械を導入してはならないという意識が生まれる。

   ウ ものづくりの仕事に対する満足感が高まった結果、お金を得るために働くことへの意欲が増してくる。

   エ ものづくりの仕事を通して人の役に立っているという実感が得られ、機械をより大切に使うようになる。  ⑴ この書評について、二人の生徒が話し合いをしました。次のAさんとBさんの発言を読み、空らんに入るBさんの発言内容を考えて書き

なさい。

   Aさん これを見て。中国新聞夕刊の書評だよ。小関智弘さんが二十年も前に書いた、『ものづくりに生きる』という本について紹介して

あるんだ。

   Bさん へえ、小関さんは、こんな経歴をもっていたんだね。小関さんの仕事への熱い思いが、この書評のおかげで改めて理解できたよ。

   Aさん ぼくはよく新聞の書評を読むんだ。新聞には、最新のニュースが取り上げられているだけではないんだよね。

   Bさん 新聞に書評が掲載されていることは、ぼくたちの役に立っているね。なぜなら、       からね。

 ⑵    線部「働くとは何か。仕事とは…。」とありますが、あなたは大人になったら何の仕事をしたいですか。また、その仕事をすること

は、私たちの暮らす社会の中でどのような意味を持つと思いますか。八十字以上百字以内の文章を書きなさい。

   ただし、次の二つの条件を満たすこととします。

   ① 字数は八十字以上百字以内で、二文以上に分けて書きなさい。

     一文目に「したい仕事」を、二文目以後に「社会の中でその仕事が持つ意味」を書くこととします。

     書き出しは一マス空けて、以後段落は変えないこととします。

   ② 文字は濃く、大きく、ていねいに書きなさい。

エヌシーせ

かつやく

せきともひろ けず ようせつそう

かいけいさい

きち

せいぎょ

はな

ほこ

アイウエオカキクケコ

(4)

(1)

(2)

(3)

(4)

(6) (5)

2014年10月4日(土) 中国新聞 夕刊

問五 二か所の X に共通して入ることばを、本文から漢字一字で抜き出しなさい。

問六    線部の「主語」と「述語」にあたる部分を、次からそれぞれ選びなさい。

   ただ  わたしは、 技術の  進歩に  たよるあまり  人間が  なまけ者に  なっては  ならないと  思うのです。

問七 次の文章は、新聞に掲載された、この本の書評(書物について、その内容を紹介した文章)です。 ① 市民のエコ意識が向上する。② 綿花をつみ取る農作業。③ 車の往来が多い通り。④ 対岸の火事とかろんじてはいけない。

⑤ 日本とベトナムの貿易がさかんになる。

⑥ モネの絵画を展示する。

⑦ 定規を使ってまっすぐに線をひく。

⑧ 神社の入り口で手を清める。

⑨ 父に算数の問題を教わる。

⑩ 国を治める王様。

⑪ 商品を高額でバイバイする。

⑫ 二十セイキに生きた人々。

⑬ フクスウの人が同じ意見だ。

⑭ 弟が野球にキョウミを持った。

⑮ ノートに友達のニガオエをえがく。

⑯ 車の乗りごこちがカイテキだ。

⑰ ねる前に火の元をテンケンする。

⑱ 列車がテッキョウをわたる。

⑲ 図書館でカし出し禁止の本を読む。

⑳ 庭で落ち葉ヒロいをする。

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

 わたしが、NC旋盤という便利な機械を使いはじめた経験から、機械の便利さにたよって楽ばかりしていると進歩が止まってしまうのではないか、

と心配したのは一九七〇年代から八〇年代にかけてのことでした。その不安を文章に書いたり話したりすると、賛成してくれるのはわたしと同じよ

うに小さな工場の人たちで、大きな工場の人たちにはなかなか理解してもらえないと思っていました。【Ⅰ】

 しかしそうではなくて、やがてわたしの知らないうちに、大きな工場で働いている人たちも、だんだんとその不安を大きくしていったのでした。

わたしが最初にそれを知ったのは、自動車メーカーのトヨタという会社でのことでした。【Ⅱ】

 わたしがトヨタの本社工場に招かれて、そこで働く人たちに「技能を持つよろこび」という講演をしたのは、一九九四年のことです。技能とは、

ものづくりの知恵と技のことです。わたしはそこで自分の体験や、知り合いの工場の人たちのすばらしい工夫の話をしました。最初は、日本でも最

も早くから新しい機械を入れ、ロボットが活躍しているトヨタだからわたしの経験なんか役に立たないのではないか、と不安でした。【Ⅲ】

 実はトヨタの人たちの間では、わたしが心配したように技術の進歩が止まるという不安だけではなくて、自動車工場で働く若い人たちが、働いて

自動車をつくっているのに、自分が自動車をつくっているのだという誇りも情熱もなくなって、ただ給料をもらうために会社に来ているにすぎない

ような気持ちになってしまう、ということを心配していたのでした。【Ⅳ】

 トヨタは、それからしばらくして、ひとつの自動車組み立て工場からロボットをほとんど取りのぞいて、人の手で組み立てるように工場の設備を

変えてしまいました。そのようすをテレビ放送で見たわたしは、さすがはトヨタだと思いました。トヨタは、もとをたどれば発明王の豊田佐吉がつ

くった豊田自動織機からスタートして、技術研究には特に熱心だからこそ、日本一の自動車メーカーになった会社なのです。【Ⅴ】

 そのころからは日本のあちこちの工場で、まだコンピュータ制御の機械ができる前の、旧式の機械でものづくりをしてきた人たちの知恵や技を、

もう一度見なおそうという運動がさかんになりました。いっときはもう時代おくれだと退職させられたり、機械から離されて草むしりをさせられた

りしていたような人たちさえいました。今度はそういう人たちから、新しい機械しか知らないような若い人たちが学ぶために、工場のなかに技能塾

をつくったり、マイスター(親方とか師匠のこと)制度をつくってその人たちを先生にしたりする会社が、次から次へと現れました。

 日本ってすごい、とわたしは思いました。なにがすごいかというと、工場の現場で働いている人たちがすごいんです。これではいけないと思う人

たちが、ではどうすればいいかを考えて、それを実行して、働きかたを変えるために努力をするところがすごいんです。 次の    線部の漢字の読みをひらがなに、カタカナは漢字に直して書きなさい。 これは、ことばを変えると次のように言いあらわすことができるのではないでしょうか。旋盤でも溶接や塗装のような仕事でも、自分の手で機械

を使って削ったり溶かしたり塗ったりしていたときには、それを「自分がつくっている」と自覚することができました。できあがった製品を見たと

きに「これはわたしがつくったんだ」と思うことができました。ところがNC旋盤でつくったものは、「自分がつくった」とは思えなくて、「つくれ

てしまった」とか「つくらされた」という感じになってしまうのです。働いているのに、つくっていると思えるのと、つくらされているとしか思え

ないのとでは、まるでちがうと思うのです。

 働くと動くとではニンベンがつくかつかないかのちがいですが、仕事をしていて「つくっている」のと「つくらされている」のとでは、まるでち

がいます。ものづくりは人の役に立つものをつくる仕事ですが、ニンベンをとってしまうと、お金をかせぐためだけの仕事になってしまうのです。

ものをつくって働く人たちが、ただお金をかせぐためだけに会社に来ているとなったら、いいものをつくろうという情熱をなくしてしまいます。

 それではいけないと反省して、日本中のものづくりをする人たちが「ものづくりは X づくり」だと考えるようになったのです。

 もちろんわたしは、NC旋盤やロボットという機械が悪いなんてすこしも考えていません。機械の進歩によって、以前よりもずっといいものがた

くさん、しかも安くつくれるようになったからです。いまではほとんどの町工場も新しい機械を使って仕事をしています。産業用ロボットはいまで

は一年間に約十万台もつくられて、日本は世界一のロボット大国と言われています。十万台のうちの約三分の一は自動車工場で溶接や塗装のための

ロボットとして活躍しています。

 技術の進歩は、だれも止めることはできません。産業用ロボットをつくる技術を発展させて、災害のときに活躍するレスキューロボットや、体の

不自由な人のための介護ロボット、危険な場所、深海や宇宙で活躍するロボットなどがこれからもっともっとできるでしょう。

 ただわたしは、技術の進歩にたよるあまり人間がなまけ者になってはならないと思うのです。そのためには、新しい機械を使う人たちも、ただ機

械の「お守り」をしているだけではなくて、その機械の能力をもっとよくするために勉強したり工夫をしたりするべきではないだろうか、と思うの

です。

 みなさんが大人になって、社会人として働くようになるころには、いまよりもっともっと便利な機械や道具ができるでしょうが、どんなに機械が

発達しても主人公は X だということを忘れないでください。

(小関智弘『町工場のものづくり ―生きて、働いて、考える―』による)

問一 本文からは次の一文が抜けています。もとの位置にもどすとすればどこがよいか、【Ⅰ】〜【Ⅴ】の中から選びなさい。

   しかし、トヨタの工場の人たちは、わたしの話をとてもよろこんで聞いてくれたのです。

問二    線部①「その不安」とありますが、それはどのような不安ですか。解答らんに合うように、本文の語句を用いて三十字以上三十五字以

内で答えなさい。

問三    線部②「運動」とありますが、その内容として適切でないものを次から選びなさい。

   ア 旧式の機械でものづくりをしてきた、先人たちの技術を学ぼうという取り組み。

   イ 昔ながらの技術をもつ社員に、機械とは直接関係のない業務をさせる取り組み。

   ウ 工場の中に技能塾を作って、若手がベテランから技術を習おうとする取り組み。

   エ 新しい機械だのみではなく、人の手によるものづくりを高く評価し直す取り組み。

問四    線部③「ニンベンがつくかつかないか」について、次の問いに答えなさい。

  ⑴ 次の四字熟語の中から□に「ニンベン」のつく漢字が入るものを二つ選びなさい。

   ア 一石二□   イ 以心□心   ウ 空前絶□   エ 弱肉強□   オ 絶□絶命   カ 意味□長  

  ⑵ 筆者は「ニンベンがつく」とどうなると述べていますか。最も適切なものを次から選びなさい。

   ア ものづくりの仕事をしているという自覚がめばえ、仕事に対するプライドや熱意を持てるようになる。

   イ ものづくりの仕事に尊敬の念がわいて、すぐに新しい機械を導入してはならないという意識が生まれる。

   ウ ものづくりの仕事に対する満足感が高まった結果、お金を得るために働くことへの意欲が増してくる。

   エ ものづくりの仕事を通して人の役に立っているという実感が得られ、機械をより大切に使うようになる。  ⑴ この書評について、二人の生徒が話し合いをしました。次のAさんとBさんの発言を読み、空らんに入るBさんの発言内容を考えて書き

なさい。

   Aさん これを見て。中国新聞夕刊の書評だよ。小関智弘さんが二十年も前に書いた、『ものづくりに生きる』という本について紹介して

あるんだ。

   Bさん へえ、小関さんは、こんな経歴をもっていたんだね。小関さんの仕事への熱い思いが、この書評のおかげで改めて理解できたよ。

   Aさん ぼくはよく新聞の書評を読むんだ。新聞には、最新のニュースが取り上げられているだけではないんだよね。

   Bさん 新聞に書評が掲載されていることは、ぼくたちの役に立っているね。なぜなら、       からね。

 ⑵    線部「働くとは何か。仕事とは…。」とありますが、あなたは大人になったら何の仕事をしたいですか。また、その仕事をすること

は、私たちの暮らす社会の中でどのような意味を持つと思いますか。八十字以上百字以内の文章を書きなさい。

   ただし、次の二つの条件を満たすこととします。

   ① 字数は八十字以上百字以内で、二文以上に分けて書きなさい。

     一文目に「したい仕事」を、二文目以後に「社会の中でその仕事が持つ意味」を書くこととします。

     書き出しは一マス空けて、以後段落は変えないこととします。

   ② 文字は濃く、大きく、ていねいに書きなさい。

エヌシーせ

かつやく

せきともひろ けず ようせつそう

かいけいさい

きち

せいぎょ

はな

ほこ

アイウエオカキクケコ

(5)

(1)

(2)

(3)

(4)

(6) (5)

2014年10月4日(土) 中国新聞 夕刊

問五 二か所の X に共通して入ることばを、本文から漢字一字で抜き出しなさい。

問六    線部の「主語」と「述語」にあたる部分を、次からそれぞれ選びなさい。

   ただ  わたしは、 技術の  進歩に  たよるあまり  人間が  なまけ者に  なっては  ならないと  思うのです。

問七 次の文章は、新聞に掲載された、この本の書評(書物について、その内容を紹介した文章)です。 ① 市民のエコ意識が向上する。② 綿花をつみ取る農作業。③ 車の往来が多い通り。④ 対岸の火事とかろんじてはいけない。

⑤ 日本とベトナムの貿易がさかんになる。

⑥ モネの絵画を展示する。

⑦ 定規を使ってまっすぐに線をひく。

⑧ 神社の入り口で手を清める。

⑨ 父に算数の問題を教わる。

⑩ 国を治める王様。

⑪ 商品を高額でバイバイする。

⑫ 二十セイキに生きた人々。

⑬ フクスウの人が同じ意見だ。

⑭ 弟が野球にキョウミを持った。

⑮ ノートに友達のニガオエをえがく。

⑯ 車の乗りごこちがカイテキだ。

⑰ ねる前に火の元をテンケンする。

⑱ 列車がテッキョウをわたる。

⑲ 図書館でカし出し禁止の本を読む。

⑳ 庭で落ち葉ヒロいをする。

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

 わたしが、NC旋盤という便利な機械を使いはじめた経験から、機械の便利さにたよって楽ばかりしていると進歩が止まってしまうのではないか、

と心配したのは一九七〇年代から八〇年代にかけてのことでした。その不安を文章に書いたり話したりすると、賛成してくれるのはわたしと同じよ

うに小さな工場の人たちで、大きな工場の人たちにはなかなか理解してもらえないと思っていました。【Ⅰ】

 しかしそうではなくて、やがてわたしの知らないうちに、大きな工場で働いている人たちも、だんだんとその不安を大きくしていったのでした。

わたしが最初にそれを知ったのは、自動車メーカーのトヨタという会社でのことでした。【Ⅱ】

 わたしがトヨタの本社工場に招かれて、そこで働く人たちに「技能を持つよろこび」という講演をしたのは、一九九四年のことです。技能とは、

ものづくりの知恵と技のことです。わたしはそこで自分の体験や、知り合いの工場の人たちのすばらしい工夫の話をしました。最初は、日本でも最

も早くから新しい機械を入れ、ロボットが活躍しているトヨタだからわたしの経験なんか役に立たないのではないか、と不安でした。【Ⅲ】

 実はトヨタの人たちの間では、わたしが心配したように技術の進歩が止まるという不安だけではなくて、自動車工場で働く若い人たちが、働いて

自動車をつくっているのに、自分が自動車をつくっているのだという誇りも情熱もなくなって、ただ給料をもらうために会社に来ているにすぎない

ような気持ちになってしまう、ということを心配していたのでした。【Ⅳ】

 トヨタは、それからしばらくして、ひとつの自動車組み立て工場からロボットをほとんど取りのぞいて、人の手で組み立てるように工場の設備を

変えてしまいました。そのようすをテレビ放送で見たわたしは、さすがはトヨタだと思いました。トヨタは、もとをたどれば発明王の豊田佐吉がつ

くった豊田自動織機からスタートして、技術研究には特に熱心だからこそ、日本一の自動車メーカーになった会社なのです。【Ⅴ】

 そのころからは日本のあちこちの工場で、まだコンピュータ制御の機械ができる前の、旧式の機械でものづくりをしてきた人たちの知恵や技を、

もう一度見なおそうという運動がさかんになりました。いっときはもう時代おくれだと退職させられたり、機械から離されて草むしりをさせられた

りしていたような人たちさえいました。今度はそういう人たちから、新しい機械しか知らないような若い人たちが学ぶために、工場のなかに技能塾

をつくったり、マイスター(親方とか師匠のこと)制度をつくってその人たちを先生にしたりする会社が、次から次へと現れました。

 日本ってすごい、とわたしは思いました。なにがすごいかというと、工場の現場で働いている人たちがすごいんです。これではいけないと思う人

たちが、ではどうすればいいかを考えて、それを実行して、働きかたを変えるために努力をするところがすごいんです。 次の    線部の漢字の読みをひらがなに、カタカナは漢字に直して書きなさい。 これは、ことばを変えると次のように言いあらわすことができるのではないでしょうか。旋盤でも溶接や塗装のような仕事でも、自分の手で機械

を使って削ったり溶かしたり塗ったりしていたときには、それを「自分がつくっている」と自覚することができました。できあがった製品を見たと

きに「これはわたしがつくったんだ」と思うことができました。ところがNC旋盤でつくったものは、「自分がつくった」とは思えなくて、「つくれ

てしまった」とか「つくらされた」という感じになってしまうのです。働いているのに、つくっていると思えるのと、つくらされているとしか思え

ないのとでは、まるでちがうと思うのです。

 働くと動くとではニンベンがつくかつかないかのちがいですが、仕事をしていて「つくっている」のと「つくらされている」のとでは、まるでち

がいます。ものづくりは人の役に立つものをつくる仕事ですが、ニンベンをとってしまうと、お金をかせぐためだけの仕事になってしまうのです。

ものをつくって働く人たちが、ただお金をかせぐためだけに会社に来ているとなったら、いいものをつくろうという情熱をなくしてしまいます。

 それではいけないと反省して、日本中のものづくりをする人たちが「ものづくりは X づくり」だと考えるようになったのです。

 もちろんわたしは、NC旋盤やロボットという機械が悪いなんてすこしも考えていません。機械の進歩によって、以前よりもずっといいものがた

くさん、しかも安くつくれるようになったからです。いまではほとんどの町工場も新しい機械を使って仕事をしています。産業用ロボットはいまで

は一年間に約十万台もつくられて、日本は世界一のロボット大国と言われています。十万台のうちの約三分の一は自動車工場で溶接や塗装のための

ロボットとして活躍しています。

 技術の進歩は、だれも止めることはできません。産業用ロボットをつくる技術を発展させて、災害のときに活躍するレスキューロボットや、体の

不自由な人のための介護ロボット、危険な場所、深海や宇宙で活躍するロボットなどがこれからもっともっとできるでしょう。

 ただわたしは、技術の進歩にたよるあまり人間がなまけ者になってはならないと思うのです。そのためには、新しい機械を使う人たちも、ただ機

械の「お守り」をしているだけではなくて、その機械の能力をもっとよくするために勉強したり工夫をしたりするべきではないだろうか、と思うの

です。

 みなさんが大人になって、社会人として働くようになるころには、いまよりもっともっと便利な機械や道具ができるでしょうが、どんなに機械が

発達しても主人公は X だということを忘れないでください。

(小関智弘『町工場のものづくり ―生きて、働いて、考える―』による)

問一 本文からは次の一文が抜けています。もとの位置にもどすとすればどこがよいか、【Ⅰ】〜【Ⅴ】の中から選びなさい。

   しかし、トヨタの工場の人たちは、わたしの話をとてもよろこんで聞いてくれたのです。

問二    線部①「その不安」とありますが、それはどのような不安ですか。解答らんに合うように、本文の語句を用いて三十字以上三十五字以

内で答えなさい。

問三    線部②「運動」とありますが、その内容として適切でないものを次から選びなさい。

   ア 旧式の機械でものづくりをしてきた、先人たちの技術を学ぼうという取り組み。

   イ 昔ながらの技術をもつ社員に、機械とは直接関係のない業務をさせる取り組み。

   ウ 工場の中に技能塾を作って、若手がベテランから技術を習おうとする取り組み。

   エ 新しい機械だのみではなく、人の手によるものづくりを高く評価し直す取り組み。

問四    線部③「ニンベンがつくかつかないか」について、次の問いに答えなさい。

  ⑴ 次の四字熟語の中から□に「ニンベン」のつく漢字が入るものを二つ選びなさい。

   ア 一石二□   イ 以心□心   ウ 空前絶□   エ 弱肉強□   オ 絶□絶命   カ 意味□長  

  ⑵ 筆者は「ニンベンがつく」とどうなると述べていますか。最も適切なものを次から選びなさい。

   ア ものづくりの仕事をしているという自覚がめばえ、仕事に対するプライドや熱意を持てるようになる。

   イ ものづくりの仕事に尊敬の念がわいて、すぐに新しい機械を導入してはならないという意識が生まれる。

   ウ ものづくりの仕事に対する満足感が高まった結果、お金を得るために働くことへの意欲が増してくる。

   エ ものづくりの仕事を通して人の役に立っているという実感が得られ、機械をより大切に使うようになる。  ⑴ この書評について、二人の生徒が話し合いをしました。次のAさんとBさんの発言を読み、空らんに入るBさんの発言内容を考えて書き

なさい。

   Aさん これを見て。中国新聞夕刊の書評だよ。小関智弘さんが二十年も前に書いた、『ものづくりに生きる』という本について紹介して

あるんだ。

   Bさん へえ、小関さんは、こんな経歴をもっていたんだね。小関さんの仕事への熱い思いが、この書評のおかげで改めて理解できたよ。

   Aさん ぼくはよく新聞の書評を読むんだ。新聞には、最新のニュースが取り上げられているだけではないんだよね。

   Bさん 新聞に書評が掲載されていることは、ぼくたちの役に立っているね。なぜなら、       からね。

 ⑵    線部「働くとは何か。仕事とは…。」とありますが、あなたは大人になったら何の仕事をしたいですか。また、その仕事をすること

は、私たちの暮らす社会の中でどのような意味を持つと思いますか。八十字以上百字以内の文章を書きなさい。

   ただし、次の二つの条件を満たすこととします。

   ① 字数は八十字以上百字以内で、二文以上に分けて書きなさい。

     一文目に「したい仕事」を、二文目以後に「社会の中でその仕事が持つ意味」を書くこととします。

     書き出しは一マス空けて、以後段落は変えないこととします。

   ② 文字は濃く、大きく、ていねいに書きなさい。

エヌシーせ

かつやく

せきともひろ けず ようせつそう

かいけいさい

きち

せいぎょ

はな

ほこ

アイウエオカキクケコ

Referensi

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