⾔語意識教育
⾔語意識教育 多⾔語 多⽂化に開かれた多⾔語 多⽂化に開かれた
リテラシーズ研究集会
リテラシーズ研究集会 20092009「複⾔語・複⽂化主義と⾔語教育」「複⾔語・複⽂化主義と⾔語教育」
⾔語意識教育
⾔語意識教育――多⾔語・多⽂化に開かれた多⾔語・多⽂化に開かれた リテラシー教育を⽬指して
リテラシー教育を⽬指して――
2009
2009年年99⽉⽉1818⽇⽇ 於早稲⽥⼤学於早稲⽥⼤学 福⽥浩⼦(茨城⼤学)・吉村雅仁(奈良教育⼤学)
福⽥浩⼦(茨城⼤学)・吉村雅仁(奈良教育⼤学)
1
0.本⽇
0.本⽇の発表の流れ の発表の流れ
1.はじめに1.はじめに
2 ⾔語意識教育とは何か 2 ⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活 3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活
動のすすめ」
動のすすめ」
4.おわりに 4.おわりに
2
1.はじめに 1.はじめに
【
【⼩学校の外国語活動⼩学校の外国語活動】】
「総合的な学習の時間とは別に⾼学年におい
「総合的な学習の時間とは別に⾼学年におい
「総合的な学習の時間とは別に⾼学年におい
「総合的な学習の時間とは別に⾼学年におい て⼀定の授業時数(年間
て⼀定の授業時数(年間3535単位時間,週単位時間,週11ココ マ相当)を確保する⼀⽅,教科とは位置づけ マ相当)を確保する⼀⽅,教科とは位置づけ ない」
ない」
((中央教育審議会中央教育審議会, 2008, pp.64, 2008, pp.64--65)65) ((中央教育審議会中央教育審議会, 2008, pp.64, 2008, pp.64 65) 65)
➢
➢
英語を原則とする英語を原則とする3
1.はじめに 1.はじめに
【
【⼩学校の外国語活動の⽬的⼩学校の外国語活動の⽬的】】
「⼩学校段階にふさわし 国際理解や ミ
「⼩学校段階にふさわし 国際理解や ミ
「⼩学校段階にふさわしい国際理解やコミ
「⼩学校段階にふさわしい国際理解やコミ ュニケーションなどの活動を通じて、コミュ ュニケーションなどの活動を通じて、コミュ ニケーションへの積極的な態度を育成すると ニケーションへの積極的な態度を育成すると ともに、⾔葉への⾃覚を促し、幅広い⾔語に ともに、⾔葉への⾃覚を促し、幅広い⾔語に 関する能⼒や国際感覚の基盤を培うこと」
関する能⼒や国際感覚の基盤を培うこと」
関する能⼒や国際感覚の基盤を培うこと」
関する能⼒や国際感覚の基盤を培うこと」
((中央教育審議会中央教育審議会 ,,20082008,,p.35)p.35)
4
1.はじめに 1.はじめに
【
【内なる国際化・多⽂化共⽣の実態内なる国際化・多⽂化共⽣の実態】】 外国⼈登録者数
外国⼈登録者数 2 217 4262 217 426⼈(⼈(190190カ国)カ国)
外国⼈登録者数
外国⼈登録者数 2,217,4262,217,426⼈(⼈(190190カ国)カ国)
中国(⾹港・台湾を含む)
中国(⾹港・台湾を含む) 29.629.6%% 韓国・朝鮮
韓国・朝鮮 26.626.6%% ブラジル
ブラジル 14.114.1%%
(
(法務省⼊国管理局法務省⼊国管理局 ))
(
(法務省⼊国管理局,法務省⼊国管理局,20092009))
5
1.はじめに 1.はじめに
公⽴の⼩・中・⾼等学校等に在籍する⽇本語 公⽴の⼩・中・⾼等学校等に在籍する⽇本語 指導が必要な外国⼈児童⽣徒
指導が必要な外国⼈児童⽣徒((平成平成2020年年99⽉⽉11⽇⽇
指導が必要な外国⼈児童⽣徒
指導が必要な外国⼈児童⽣徒((平成平成2020年年99⽉⽉11⽇⽇ 現在)
現在)
28,575
28,575⼈(対前年⽐⼈(対前年⽐12.512.5%増、過去最⾼)%増、過去最⾼)
⺟語別:ポルトガル語
⺟語別:ポルトガル語 11,38611,386⼈(⼈(39.8%39.8%)) 中国語
中国語 5,8315,831⼈(⼈(20.4%20.4%)) 中国語
中国語 5,8315,831⼈(⼈(20.4%20.4%)) スペイン語
スペイン語 3,6343,634⼈(⼈(12.7%12.7%))
(
(⽂部科学省,⽂部科学省,20092009))
6
1.はじめに 1.はじめに
吉村(吉村(20032003))
【
【⼤学⽣の⾔語観調査⼤学⽣の⾔語観調査】】
【
【⼤学⽣の⾔語観調査⼤学⽣の⾔語観調査】】
フランスと英語を始めとした⻄洋⾔語 フランスと英語を始めとした⻄洋⾔語
→
→肯定的なイメージ肯定的なイメージ
⽇本語をのぞくアジア・アフリカ⾔語
⽇本語をのぞくアジア・アフリカ⾔語
→
→否定的なイメ ジ否定的なイメ ジ
→
→否定的なイメージ否定的なイメージ
7
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
2.1.イギリスの⾔語意識運動 2.1.イギリスの⾔語意識運動⺟語としての英語教育が⼗分な成果を上げ
⺟語としての英語教育が⼗分な成果を上げ
⺟語としての英語教育が⼗分な成果を上げ
⺟語としての英語教育が⼗分な成果を上げ ていない
ていない
➢
➢M. A. K. M. A. K. HallidayHalliday を⻑とするプログラムを⻑とするプログラム Doughty, P., Pearce, J., and G. Thornton Doughty, P., Pearce, J., and G. Thornton (Eds.). (1971).
(Eds.). (1971). Language in Use: A
Language in Use: A
( ) ( )( ) ( )
g g g g Schools Council
Schools Council Programme Programme in Linguistics in Linguistics and English Teaching.
and English Teaching.
8
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
77歳の時にリテラシーに問題のあった⽣徒達歳の時にリテラシーに問題のあった⽣徒達 が外国語学習でも暗礁に乗り上げている が外国語学習でも暗礁に乗り上げている が外国語学習でも暗礁に乗り上げている が外国語学習でも暗礁に乗り上げている
➢
➢英語(国語)教育と外国語教育の教師達は共通英語(国語)教育と外国語教育の教師達は共通 の問題を抱えており、⾔語教育という枠組みで打 の問題を抱えており、⾔語教育という枠組みで打 開策を⾒出す必要があるという認識
開策を⾒出す必要があるという認識
↓
↓
話し合いの場が設けられた 話し合いの場が設けられた 話し合いの場が設けられた 話し合いの場が設けられた
((福⽥,福⽥,20072007))
9
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
➢
➢
NCLENCLE (National Congress on (National Congress on Languages in Education)Languages in Education) に「⾔語へのに「⾔語への Languages in Education)
Languages in Education) に「⾔語へのに「⾔語への 気づき」の作業部会(
気づき」の作業部会(LAWPLAWP)が設けられた)が設けられた Hawkins
Hawkins, Sinclair, , Sinclair, ByramByram, Trim, , Trim, DownesDownesらら 13
13名が名が中⼼中⼼となって、⾔語学者、教育者、試験関となって、⾔語学者、教育者、試験関 係者、
係者、出版社出版社等⾔語教育の関係者が⼀堂に会して等⾔語教育の関係者が⼀堂に会して 議論
議論 ((DD llll 1985)1985) 議論
議論 ((DonmallDonmall, 1985), 1985)
10
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
【
【⾔語への気づき⾔語への気づき//⾔語意識の定義⾔語意識の定義】】 A ʼ iti it t d i A ʼ iti it t d i A personʼs sensitivity to and conscious A personʼs sensitivity to and conscious awareness of the nature of language and its awareness of the nature of language and its role in human life
role in human life
(⾔語の性質と⼈間の⽣活での⾔語の役割に対する
(⾔語の性質と⼈間の⽣活での⾔語の役割に対する、、 個⼈
個⼈の感受性と意識的な気づき)の感受性と意識的な気づき)
(
( 福福 ))
(
(DonmallDonmall, 1985, p.7; , 1985, p.7; 福⽥福⽥, 2007, p.103, 2007, p.103))
11
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
イギリスの⾔語意識運動 イギリスの⾔語意識運動H ki (1984)
H ki (1984)
A A f f
➢
➢
Hawkins(1984). Hawkins(1984). Awareness ofAwareness of Language: An Introduction.
Language: An Introduction.
➢
➢
約約300300校で⾔語意識教育実施(校で⾔語意識教育実施(DonmallDonmall, , 1985)1985) 1988
1988年年 ナショナル・カリキュラムナショナル・カリキュラム 1988
1988年年 ナショナル・カリキュラムナショナル・カリキュラム
「⾔語」は教科としては⼊らなかった
「⾔語」は教科としては⼊らなかった
12
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
その後の「⾔語への気づき」は その後の「⾔語への気づき」は……イギリスの教育制度では イギリスの教育制度では…… イギリスの教育制度では イギリスの教育制度では…… English
English LanguageLanguageの上級レベルのテストの上級レベルのテスト ナショナル
ナショナル・リテラシー・ストラテジー・リテラシー・ストラテジー 概念的には
概念的には…… James
James & Garrett(1992)& Garrett(1992) James
James & Garrett(1992) & Garrett(1992) van
van LierLier(1996)(1996)
13
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
【
【⾔語への気づき⾔語への気づき//⾔語意識の定義⾔語意識の定義】】 Explicit knowledge about language and Explicit knowledge about language and Explicit knowledge about language and Explicit knowledge about language and conscious perception and sensitivity in conscious perception and sensitivity in language learning, language teaching and language learning, language teaching and language use
language use
(⾔語についての明⽰的知識と、⾔語学習、⾔語教
(⾔語についての明⽰的知識と、⾔語学習、⾔語教 授 ⾔語使⽤における意識的な理解と感受性)
授 ⾔語使⽤における意識的な理解と感受性)
授、⾔語使⽤における意識的な理解と感受性)
授、⾔語使⽤における意識的な理解と感受性)
(
(Association for Language Awareness, 2006;Association for Language Awareness, 2006; 福⽥福⽥, , 2007, p.103)
2007, p.103)
14
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
2.2.複⾔語主義における新たな⾔語意識 2.2.複⾔語主義における新たな⾔語意識
教育の出現 教育の出現 教育の出現 教育の出現
「⾔語への気づき」の考え⽅は世界へ
「⾔語への気づき」の考え⽅は世界へ Council of Europe
Council of Europe((20012001)) CEFR
CEFRと複⾔語・複⽂化主義と複⾔語・複⽂化主義
15
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
DownesDownes「⾔語発⾒プロジェクト」「⾔語発⾒プロジェクト」
特定の
特定の11⾔語⾔語((例えばフランス語)を教えるのでは例えばフランス語)を教えるのでは 特定の
特定の11⾔語⾔語((例えばフランス語)を教えるのでは例えばフランス語)を教えるのでは なく、複数の⾔語に触れさせることによって児童 なく、複数の⾔語に触れさせることによって児童 の⾔語への気づきを育て、中等教育からの の⾔語への気づきを育て、中等教育からの11⾔語の⾔語の 継続的な学習に備える
継続的な学習に備える ☞☞多⾔語⾔語意識モデル多⾔語⾔語意識モデル
➢
➢週週6060分分((分割も可)分割も可)22年間で年間で66⾔語を扱う⾔語を扱う 共通教材を使⽤し 学級担任などが担当する 共通教材を使⽤し 学級担任などが担当する
➢
➢共通教材を使⽤し、学級担任などが担当する共通教材を使⽤し、学級担任などが担当する
➢
➢態度、⾔語能⼒の質的、量的評価を実施態度、⾔語能⼒の質的、量的評価を実施 ((Association of School and College Leaders, 2007)Association of School and College Leaders, 2007)
16
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
【
【学校向けの広い定義学校向けの広い定義】】 1)
1)⾔語の基本構造⾔語の基本構造 1)
1)⾔語の基本構造⾔語の基本構造 2)
2)スピーチと書くことのつながりスピーチと書くことのつながり 3)
3)⽂化的な⽂脈の中での⾔語⽂化的な⽂脈の中での⾔語 4)
4)⾔語と地理⾔語と地理 5)
5)⾔語と歴史⾔語と歴史 6)
6)⾔語と社会⾔語と社会,, についての知識についての知識
((DownesDownes, 2006; , 2006; 福⽥福⽥, 2007, p.111), 2007, p.111)
17
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
【
【児童たちに⾔語意識教育を⾏う⽬的児童たちに⾔語意識教育を⾏う⽬的】】 1)
1) コミュニケ ションの現象について興味を刺激コミュニケ ションの現象について興味を刺激 1)
1) コミュニケーションの現象について興味を刺激コミュニケーションの現象について興味を刺激 する
2) する
2) ⾔語学習を⽂脈の中に⼊れ込む⾔語学習を⽂脈の中に⼊れ込む 3)
3) 諸⾔語の領域や、なぜそんなに多くの諸⾔語の領域や、なぜそんなに多くの⾔語があ⾔語があ るのか、⾔語がどのように変化し発達していく るのか、⾔語がどのように変化し発達していく のかを
のかを⽰す⽰す のかを のかを⽰す⽰す 4)
4) 注意深い観察を奨励し、聴解⼒を養う注意深い観察を奨励し、聴解⼒を養う ((DownesDownes, 2006; , 2006; 福⽥福⽥, 2007, p.111), 2007, p.111)
18
2.⾔語意識教育とは何か 2.⾔語意識教育とは何か
2.3.⾔語意識教育の⽬指すもの 2.3.⾔語意識教育の⽬指すもの➢
➢⺟語能⼒を向上させ ⺟語で得られる⾔語への気づ⺟語能⼒を向上させ ⺟語で得られる⾔語への気づ
➢
➢⺟語能⼒を向上させ、⺟語で得られる⾔語への気づ⺟語能⼒を向上させ、⺟語で得られる⾔語への気づ きを外国語教育に援⽤する
きを外国語教育に援⽤する
➢
➢多⾔語を学ぶことによって外国語を相対化し、⾔語多⾔語を学ぶことによって外国語を相対化し、⾔語 とはどういうものか、⾔語を学ぶとはどういうこと とはどういうものか、⾔語を学ぶとはどういうこと かに気づかせると同時に、様々な⽂化に触れ、⽂化 かに気づかせると同時に、様々な⽂化に触れ、⽂化 の多様性も意識させる
の多様性も意識させる の多様性も意識させる の多様性も意識させる
☞開かれたリテラシー教育
☞開かれたリテラシー教育
19
3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活 3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活
動のすすめ」
動のすすめ」
3.1.「英語を原則とする」外国語活動 3.1.「英語を原則とする」外国語活動
⾔語的少数派の児童⾔語的少数派の児童::⾔語学習負担の増⼤⾔語学習負担の増⼤、、⾃ら⾃ら の⾔語に関する劣等意識
の⾔語に関する劣等意識
多数派の⽇本語話者児童多数派の⽇本語話者児童::⾔語やその背景となる⾔語やその背景となる
⽂化の多様性への開かれた意識
⽂化の多様性への開かれた意識、、それを尊重するそれを尊重する 態度形成
態度形成が困難が困難
→
→英語英語活動活動反対論反対論::⼩学校現場から⾒れば、理解は⼩学校現場から⾒れば、理解は できても具体的には受け⼊れられない理想論 できても具体的には受け⼊れられない理想論
20
3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活 3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活
動のすすめ」
動のすすめ」
3.2.
3.2.⼩学校中学年における多⾔語⾔語意⼩学校中学年における多⾔語⾔語意 識モデル
識モデル 識モデル 識モデル
「複⾔語活動のすすめ」「複⾔語活動のすすめ」
・⽇本⼿話
・⽇本⼿話 ・ブラジルポルトガル語・ブラジルポルトガル語 ・中国語・中国語
・スペイン語
・スペイン語 ・フィリピノ語・フィリピノ語 ・韓国語・韓国語
・ベトナム語
・ベトナム語 ・インドネシア語・インドネシア語 ・タイ語・タイ語
⾔語選択の基準:
⾔語選択の基準:
⾔語選択の基準:
⾔語選択の基準:
学校教育現場における「内なる国際化」+
学校教育現場における「内なる国際化」+
⽇本⼈の少数派⾔語
⽇本⼈の少数派⾔語
21
3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活 3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活
動のすすめ」
動のすすめ」
3.3.
3.3.多⾔語⾔語意識モデル実践計画多⾔語⾔語意識モデル実践計画(1)(1)
学年・領域
学年・領域 学期学期 ⾔語⾔語 時数時数 内容内容
33年⽣年⽣
総合的な学習の 総合的な学習の 時間 時間
11 ブラジルポルブラジルポル トガル語
トガル語 1010 基本表現、基本語彙、⽂化的基本表現、基本語彙、⽂化的 側⾯(調べ学習)
側⾯(調べ学習)
22 中国語中国語 1010 基本表現、基本語彙、⽂化的基本表現、基本語彙、⽂化的 側⾯(調べ学習)
側⾯(調べ学習)
33 スペイン語スペイン語 1010 基本表現、基本語彙、⽂化的基本表現、基本語彙、⽂化的 側⾯(調べ学習)
側⾯(調べ学習)
側⾯(調べ学習)
側⾯(調べ学習)
44年性年性 総合的な学習の 総合的な学習の 時間 時間
11 韓国語韓国語 1010 基本表現、基本語彙、⽂化的基本表現、基本語彙、⽂化的 側⾯(調べ学習)
側⾯(調べ学習)
22 フィリピノ語フィリピノ語 1010 基本表現、基本語彙、⽂化的基本表現、基本語彙、⽂化的 側⾯(調べ学習)
側⾯(調べ学習)
33 ⽇本⼿話⽇本⼿話 1010 基本表現、基本語彙、⽂化的基本表現、基本語彙、⽂化的 側⾯(調べ学習)
側⾯(調べ学習)
22
3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活 3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活
動のすすめ」
動のすすめ」
3.3.
3.3.多⾔語⾔語意識モデル実践計画多⾔語⾔語意識モデル実践計画(2)(2)
学年・領域
学年・領域 学期学期 ⾔語⾔語 時数時数 内容内容
33年⽣年⽣
総合的な学習の 総合的な学習の 時間 時間
11
中国語、韓国 中国語、韓国 語、フィリピ 語、フィリピ ノ語 ノ語を同時にを同時に
55 ⾳と⽂字、挨拶、果物、数字、⾳と⽂字、挨拶、果物、数字、
⽉、
⽉、歌歌
22 55 ⾊、動物、⾊、動物、基本表現、基本表現、動物の動物の 鳴き声
鳴き声
33 55 曜⽇、歌、⽂化的側⾯(調べ曜⽇、歌、⽂化的側⾯(調べ 学習)
学習)
学習)
学習)
44年性年性 総合的な学習の 総合的な学習の 時間 時間
11 ベトナム語、ベトナム語、
インドネシア インドネシア 語、タイ語 語、タイ語をを 同時に 同時に
55 ⾳と⽂字、挨拶、果物、数字、⾳と⽂字、挨拶、果物、数字、
⽉、
⽉、歌歌
22 55 ⾊、動物、⾊、動物、基本表現、基本表現、動物の動物の 鳴き声
鳴き声
33 55 曜⽇、歌、⽂化的側⾯(調べ曜⽇、歌、⽂化的側⾯(調べ 学習)
学習) 23
3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活 3.多⾔語⾔語意識モデルによる「複⾔語活
動のすすめ」
動のすすめ」
3.3.
3.3.多⾔語⾔語意識モデル実践計画多⾔語⾔語意識モデル実践計画(⾔(⾔
語的少数派児童が在籍する場合)
語的少数派児童が在籍する場合)
語的少数派児童が在籍する場合)
語的少数派児童が在籍する場合)
・
・当該児童の背景⾔語を優先的に含める当該児童の背景⾔語を優先的に含める
→
→少数派⾔語の⺟語話者を情報提供者に少数派⾔語の⺟語話者を情報提供者に することで学習効率を⾼められる上,少数派 することで学習効率を⾼められる上,少数派 児童⾃⾝の⾃⼰肯定感育成にも繋がる 児童⾃⾝の⾃⼰肯定感育成にも繋がる 児童⾃⾝の⾃⼰肯定感育成にも繋がる 児童⾃⾝の⾃⼰肯定感育成にも繋がる
(実例:タイ児童+短期滞在の⽶国児童)
(実例:タイ児童+短期滞在の⽶国児童)
24
4.おわりに 4.おわりに
⾔語や⽂化に対する開かれたリテラシー教育
⾔語や⽂化に対する開かれたリテラシー教育
↓
↓↓
↓
教育政策提⾔だけでは不充分 教育政策提⾔だけでは不充分
↓
↓
実践可能な教材・⼿法を⽰すこと 実践可能な教材・⼿法を⽰すこと
↓
↓
↓
↓
実践を評価し、効果を⽰すこと 実践を評価し、効果を⽰すこと
(本提案がそのたたき台の⼀つ)
(本提案がそのたたき台の⼀つ)
25
引⽤・参考⽂献 引⽤・参考⽂献
中央教育審議会(
中央教育審議会(20082008).).『『幼稚園,⼩学校,中学校,⾼等幼稚園,⼩学校,中学校,⾼等 学校及び特別⽀援学校の学習指導要領の改善に付いて(答 学校及び特別⽀援学校の学習指導要領の改善に付いて(答 申)
申)』』中央教育審議会中央教育審議会 申)
申)』』中央教育審議会.中央教育審議会.
福⽥浩⼦(
福⽥浩⼦(20072007).複⾔語主義における⾔語意識教育).複⾔語主義における⾔語意識教育――イギイギ リスの⾔語意識運動の新たな可能性
リスの⾔語意識運動の新たな可能性―― 『『異⽂化コミュニ異⽂化コミュニ ケーション研究
ケーション研究』』19, 10119, 101--119.119.
福⽥浩⼦(
福⽥浩⼦(2008a2008a).ことばの教育をどうするか).ことばの教育をどうするか――⽇本の初⽇本の初 等・中等教育における⾔語意識教育の必要性
等・中等教育における⾔語意識教育の必要性―― 『『⻘⼭国⻘⼭国 際コミュニケーション研究
際コミュニケーション研究』』1111,,55--2222.. 際コミュニケ ション研究
際コミュニケ ション研究』』1111,,55 2222.. 福⽥浩⼦(
福⽥浩⼦(2008b2008b).⼩学校の外国語活動再考).⼩学校の外国語活動再考――外国語教育外国語教育 と国際理解教育の関係をめぐって
と国際理解教育の関係をめぐって―― 『『⼈⽂コミュニケー⼈⽂コミュニケー ション学科論集
ション学科論集』』5, 495, 49--6565..
26
引⽤・参考⽂献 引⽤・参考⽂献
法務省⼊国管理局(
法務省⼊国管理局(20092009).平成).平成2020年末現在における外国年末現在における外国
⼈登録者統計について.
⼈登録者統計について.
htt // j j /PRESS/090710 htt // j j /PRESS/090710 http://www.moj.go.jp/PRESS/090710 http://www.moj.go.jp/PRESS/090710-- 1/090710
1/090710--1.html1.html 松⼭雅⼦(
松⼭雅⼦(20022002).).33..イギリスの場合イギリスの場合 国⽴教育政策研究国⽴教育政策研究 所
所『『国語科系強化のカリキュラムの改善に関する研究国語科系強化のカリキュラムの改善に関する研究――歴歴 史的変遷・諸外国の動向
史的変遷・諸外国の動向――』』((pp.131pp.131--145145)「教科等の)「教科等の 構成と開発に関する調査研究」研究成果報告書(
構成と開発に関する調査研究」研究成果報告書(99).).
⽂部科学省(
⽂部科学省(20092009).「⽇本語指導が必要な外国⼈児童⽣徒).「⽇本語指導が必要な外国⼈児童⽣徒
⽂部科学省(
⽂部科学省(20092009).「⽇本語指導が必要な外国⼈児童⽣徒).「⽇本語指導が必要な外国⼈児童⽣徒 の受け⼊れ状況等に関する調査(平成
の受け⼊れ状況等に関する調査(平成2020年度)」の結果に年度)」の結果に 付いて
付いてhttp://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/07/
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/07/
1279262.htm 1279262.htm
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引⽤・参考⽂献 引⽤・参考⽂献
吉村雅仁(
吉村雅仁(20032003).国際理解教育における英語教育の役割).国際理解教育における英語教育の役割――⾔語⾔語 イメージ調査からの⽰唆
イメージ調査からの⽰唆――『『国際理解教育国際理解教育』』9, 429, 42--61.61.
A i ti f L A (2006) L
A i ti f L A (2006) L
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Awareness.
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(2006/10/22)
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引⽤・参考⽂献 引⽤・参考⽂献
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Donmall, B. G. (Ed.). (1985). , B. G. (Ed.). (1985). Language Awareness. Language Awareness.
NCLE reports and papers 6. London: CILT.
NCLE reports and papers 6. London: CILT. pp p pp p Doughty, P., Pearce, J., and G. Thornton Doughty, P., Pearce, J., and G. Thornton
(Eds.).(1971).
(Eds.).(1971). Language in Use: A Schools Council Language in Use: A Schools Council Programme
Programme in Linguistics and English Teaching.in Linguistics and English Teaching.
London: Edward Arnold.
London: Edward Arnold.
Downes
Downes, P. (2006). Language Awareness in UK , P. (2006). Language Awareness in UK Primary Schools.
Primary Schools.(*(*20062006年年77⽉⽉55⽇にルマン⼯科⼤学⽇にルマン⼯科⼤学 Primary Schools.
Primary Schools.(( 20062006年年77⽉⽉55⽇にルマン⼯科⼤学⽇にルマン⼯科⼤学 で開催された
で開催されたEdiLicEdiLicにおける発表資料)における発表資料)
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ありがとうございました ありがとうございました
福⽥浩⼦(
福⽥浩⼦([email protected][email protected])) 吉村雅仁(
吉村雅仁(yshmr@nara[email protected])) 吉村雅仁(
吉村雅仁(yshmr@narayshmr@nara edu.ac.jpedu.ac.jp))
「複⾔語活動のすすめ」
「複⾔語活動のすすめ」URLURL
http://www.yoshimuramasa.jp/
http://www.yoshimuramasa.jp/
本研究は,
本研究は,
平成
平成1919年〜年〜2020年度科学研究費補助⾦基盤研究(年度科学研究費補助⾦基盤研究(CC)課題番号)課題番号1952047419520474「⾔語「⾔語 意識教育:⼩学校からの英語・国語教育への提⾔」(研究代表者:福⽥浩⼦)
意識教育:⼩学校からの英語・国語教育への提⾔」(研究代表者:福⽥浩⼦)
第3回博報「ことばと教育」研究助成「⼩学校における⾔語意識教育のための 第3回博報「ことばと教育」研究助成「⼩学校における⾔語意識教育のための 教材研究と開発」(研究代表者:吉村雅仁)
教材研究と開発」(研究代表者:吉村雅仁)
の成果の⼀部です。
の成果の⼀部です。
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