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Gaikoku kawase heiko sosa to futaika seisaku no koka ni kansuru shikin junkan bunseki

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外 国為替平衡操 作 と不胎化 政策 の

効果 に関す る資金循 環分析

辻村 和佑 溝下 雅子

2002年 10月 ver.1.0

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1.は じめ に 財 務 大 臣 は 為 替 相 場 の 急 激 な変 化 に 際 して 、 適 宜 外 国 為 替 市 場 に 介 入 す る こ とが あ り、 これ が 外 国 為 替 平 衡操 作 と よ ばれ て い る。 旧来 、 日本 銀 行 は 為 替 平 衡 操 作 に よ り放 出 され た 円 資 金 を 、 た だ ち に金 融 市 場 調 節 に よ り吸 収 す る 不 胎 化 政 策 を原 則 と して き た が 、 昨 今 で は 必 要 に応 じて 非 不 胎 化 政 策 を併 用 し て い る と され て い る。 こ の 不 胎 化 政 策 に つ い て は 学 界 で も議 論 を よ び 、 不 胎 化 政 策 が 市 場 介 入 効 果 を 相 殺 して し ま う可 能 性 を 指 摘 した 浜 田 (1999)に 翁 ・白塚(2000)が 反 論 を試 み る とい っ た 論 争 に ま で 発 展 した 。 しか しな が ら辻 村 ・溝 下(2002)で も指 摘 した とお り、 日本 銀 行 の貸 借 対 照 表 の均 衡 を前 提 とす る か ぎ り、 金 融 市 場 調 節 は 円 資 金 そ の もの の 総 量 を 変 化 させ る機 能 は も た ず 、 た ん に 資 産 お よび 負 債 の ポ ー トフ ォ リオ の変 化 と して 市 場 に影 響 を及 ぼす に 過 ぎ な い 。 した が っ て 、 そ もそ も 不 胎 化 政 策 と は 何 を 意 味 す る の か も 、 貸 借 対 照 表 で あ る 日本 銀 行 勘 定 で の 資 産 ポ ー トフ ォ リ オ の 異 同 か ら推 察 で き る に過 ぎ な い 。 しか も 、 翁 ・白塚 が 前 掲 論 文 で 指 摘 して い る とお り、 日本 銀 行 は 毎 日、 種 々 の 金 融 市 場 調 節 を 実 施 し て お り、 そ の どの 部 分 が 介 入 資 金 の 不 胎 化 に 該 当す る の か を 明確 に す る こ と は 至 難 で あ る。 一 方 で 、 為 替 平 衡 操 作 に利 用 され て い る 外 国為 替 資 金 に して も 、 対IMF取 引 な ど さ ま ざ ま な 要 因 に よ り 日々 変 化 して お り、 か な ら ず し も為 替 平 衡 操 作 が 、 そ の 唯 一 の 変 動 要 因 とな っ て い る わ け で は な く 、 こ れ が そ の 効 果 の 分 析 を 困 難 にす る 要 因 に も な っ て い る。 そ こ で 本 稿 で は 外 国 為 替 平 衡 操 作 の 効 果 を 外 国 為 替 資 金 の 貸 借 対 照 表 ま で 遡 っ て 検 証 す る と と も に 、 これ と対 を な す 日本 銀 行 の 金 融 市 場 調 節 が これ に ど の よ うな影 響 を及 ぼ す か を 定 量 的 に 把 握 す る こ と とす る。 この 際 、 外 貨 準 備 を 対 外 証 券 投 資 、 国 内 邦 銀 預 託 、 海 外 中 央 銀 行 預 託 な ど の 資 産 形 態 で 運 用 した と き の 効 果 を 峻 別 して い る こ とが 特 徴 で あ る 。 ま た 日本 銀 行 の 資 金 運 用 形 態 ご とに 、 これ が 為 替 平 衡操 作 の効 果 に ど の よ うな 影 響 を及 ぼ す か を 検 証 して い る。 す な わ ち 、 日本 銀 行 作 成 の 資 金 循 環 勘 定 を も と に 、 慶 應 義 塾 大 学 産 業 研 究 所 で 制 作 して い る金 融 連 関 表 を 利 用 して 、 外 国 為 替 資 金 や 日本 銀 行 の 貸 借 対 照 表 の 異 同 が 、 我 が 国 へ の 資 金 流 入 な らび に我 が 国 か らの 資 金 流 出 に どれ だ け の 波 及 効 果 を及 ぼ す か を 算 出 し、 こ の 結 果 と して 外 国 為 替 相 場 に 如 何 な る影 響 が 生 起 す る か を 計 算 し て い る。 こ の よ うな 方 法 を さ ら に推 し進 め る こ と に よ り、 過 去 の 為 替 平 衡 操 作 が 為 替 相 場 に 与 え た 直 接 的 な 影 響 を 抽 出す る の み な らず 、 ど の よ う な介 入 手 段 が も っ と も効 果 的 で あ る か を 定 量 的 に把 握 す る こ とが 本 稿 の 目的 で あ る。 2.デ ー タ に つ い て 外 国 為 替 平 衡 操 作 を実 施 した 場 合 の 資 金 波 及 を 分 析 す るた め に 、 本 稿 で は1993年IMF 基 準 を も と に 日本 銀 行 に よ り作 成 され た 資 金 循 環 勘 定 を 利 用 して い る 。 これ を基 礎 資 料 と し て 制 度 部 門 間 の 資 金 の 流 れ を 記 述 す る こ と を 目的 に 、 慶 應 義 塾 大 学 産 業 研 究 所 で 作 成 し た 制 度 部 門 ×制 度 部 門 の 金 融 連 関 表 を利 用 して い る 。 本 稿 で は こ れ に 加 え て 、 外 国 為 替 市 場 へ の介 入 を分 析 す る た め に必 要 な 制 度 部 門 と金 融 商 品 を 適 宜 追 加 し て い る 。 制 度 部 門 で

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は 日本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 の2主 体 が 、 政 策 と して ポ ー トフ ォ リオ を意 識 的 に操 作 し て お り、 両 主 体 の 具 体 的 な 操 作 を 記 述 す る貸 借 対 照 表 を 、 資 金 循 環 勘 定 と整 合 性 が とれ る よ う に別 途 作 成 して シ ミ ュ レ,_.ショ ン に 用 い て い る。 2.1金 融 連 関 表 本 稿 の 分 析 の 基 に な る金 融 連 関 表 の 基 礎 資 料 と し て 、今 回 は2002年3,月 の 資 金 循 環 勘 定 を 採 用 して い る 。 貸 借 対 照 表 形 式 の 資 金 循 環 勘 定 か ら制 度 部 門 ×制 度 部 門 の 金 融 連 関 表 へ 変 換 す る 技 術 的 な 方 法 に つ い て は 辻 村 ・溝 下(2002)に 詳 細 に記 され て い る の で 参 照 され た い 。 本 稿 で は 各 制 度 部 門 の 資 金 調 達 ポ.._トフ ォ リオ を所 与 と して 作 成 され る 金 融 連 関 表(Y 表)と 、 資 金 運 用 ポ ー トフ ォ リオ を所 与 と して 作 成 さ れ る金 融 連 関 表(Y*表)の 双 方 を用

い て い る。Y表 とY*表 は転 置 行 列 の 関係 に あ り、Y表 が 資 金 の 取 引 を 、 Y*表 が 資 金 の 裏 に

あ る金 融 商 品 の 取 引 を 一 覧 に した 表 だ とみ る こ とが で き る。 本 稿 で は 外 国 為 替 平 衡 操 作 が 金 融 市 場 に 与 え る 影 響 を み る こ と が 目的 で あ り、 そ の た め政 策 実 施 主 体 と して 意 識 的 に ポ .__.トフ ォ リオ を変 更 して い る 日本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 を 外 生 部 門 と して 取 り扱 っ て い る 。 ま た 作 表 上 は海 外 を 内 生 部 門 と し て 取 り扱 い 、 同 部 門 へ の 資 金 波 及 を も っ て 我 が 国 と海 外 と の 間 の 限 界 的 な 資 金 の 流 出 入 を 計 測 す る こ と と した 。 す な わ ち 資 金 調 達 ポ ー トフ ォ リオ を 所 与 と したY表 に お い て は 、海 外 部 門 へ の 資 金 波 及 は 我 が 国 が 海 外 か ら調 達 す る資 金(資 金 流 入)の 増 減 を表 わ す も の と考 え られ る。 他 方 、 資 金 運 用 ポ ー トフ ォ リオ を 所 与 と し た Y*表 に お い て は 、 海 外 部 門 へ の 資 金 波 及 は 我 が 国 か ら海 外 へ の 資 金 の運 用(資 金 流 出)の 増 減 を示 す も の と理 解 され る 。

Y

PB PF P T

園田

図1Y表 の 構 成 こ こで ま ず 、負 債 ア プ ロー チ にお け る金 融 連 関 表 の構 成 は 図1の よ うに 表 す こ とが で き る。 行 列Yは 制 度 部 門 間 の資 金 取 引 、ベ ク トル εは 各 制 度 部 門 の 負 債 超 過 額 、ベ ク トルPは 各 制 度 部 門 の 資 産 超 過 額 、 ベ ク トルTは 各 制 度 部 門 の 資 産 ま た は 負 債 の 合 計 を 表 して い る 。 ま

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たEBは 日本 銀 行 が 他 の制 度 部 門 か ら どれ だ け の 資 金 調 達 して い るの か を表 す ベ ク トル 、 EF は 外 国 為 替 資 金 が 他 の 制 度 部 門 か ら どれ だ け資 金 を調 達 して い る の か を表 す ベ ク トル で あ る 。 反 対 に 日本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 が ど の 制 度 部 門 で 資 金 を 運 用 して い る の か は そ れ ぞ れ PE、 PFで 表 され る。 前 述 の とお り資 金 調 達 ポ ー トフ ォ リオ に 注 目す る か 、 金 融 運 用 ポ ー トフ ォ リオ に着 目す る か に よ っ て 表 裏 一 体 の 金 融 連 関 表Y表 とY壌 が 作 成 され る。 ゆ え に金 融 商 品 の 流 出 、 流

入 を 考 慮 したY★表 は 図2の よ うに 再 構 成 され る 。行 列Y*は 行 列Yの 転 置 行 列 と な っ て お り、

ま た 外 生 部 門 が 対 称 的 に配 置 され て い る こ とに 留 意 され た い 。

Y*

EB EF E T

園⊥

図2 Y★表 の 構 成 2.2外 国 為 替 資 金 の バ ラ ン ス シ ー ト 外 国 為 替 資 金 の 運 用 に 関 す る デ ー タ は 、 財 務 省 が 「外 貨 準 備 等 の 状 況 」 と し て 毎 月 発 表 して い る。 そ の 中か ら表1に ま とめ られ て い る デ ー タ を 取 り出 して 資 金 循 環 勘 定 と対 応 づ け て い る。 既 存 の 金 融 商 品 に は な い 外 貨 邦 銀 預 託 、 外 銀 国 内 預 託 、 外 貨 中 央 銀 行 預 託 、 外 貨 外 銀 預 託 、 外 貨 対 外 証 券 投 資1と い う5っ に っ い て は 金 融 連 関表 に 新 た な 項 目を設 け た 。 一 方 、 資 金 調 達 に つ い て は財 務 省 「国 庫 の 状 況 報 告 書 」 が 四 半 期 ご と に 作 成 され て お り、 そ の 中 の 外 国 為 替 資 金 収 支 実績 表 に 毎 月 の 資 金 調 達 ・返 済 状 況 、 な らび に残 高 に 関す る 情 報 が ま とめ られ て い る。 外 国 為 替 資 金 の 運 営 に 関 す る経 理 を 行 うた め に 設 置 され て い る外 国 為 替 資 金 特 別 会 計 は 、 基 本 的 に は 外 国 為 替資 金 証 券 を発 行 し て 資 金 調 達 をす る ほ か 、 可 能 な 範 囲 で 国 庫 余 裕 金 を繰 替 使 用 して い る 。 金 融 連 関 表 と の 対 応 に あ た っ て 外 国 為 替 資 金 証 券 は 政 府 短 期 証 券 に格 づ け 、 国 庫 余 裕 金 繰 替 使 用 は 新 た に 国庫 金 繰 替 使 用 と い う項 目 を 追 加 した 。 1外 貨 対 外 証 券 投 資 の保 有 額 は 為 替 レー トと外 国 証 券 の価 格 変 動 の 双 方 の影 響 を受 け るた め、キャ ピタル ゲ イ ン な らび に ロス に大 き く左 右 され る。 そ こ で外 国為 替 資金 にお け る 外 貨 取 引 の効 果 の み を峻別 す る た め に 、資 金 調 達 側 の 残 高 を基 礎 と して これ を推 計 して い る。

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表1:外 国 為 替 資 金 の バ ラ ン ス シ ー ト作 成 に用 い た デ ー タ

取引項 目

デ ー タ 出 所

外貨対外証券投資* (a)証 券 一 うち:本 邦発 行 体 分

居住者発行外債 (a)う ち:本 邦 発 行 体 分

外貨 中央銀行 預託* (a)預 金i.外 国 中 央 銀 行 及 びBISへ の 預 金

外 貨 国 内 邦銀 預 託 虎 (a)預金--.本 邦金 融機 関 へ の 預 金 一 うち=海 外 拠 点 分 外貨海外 邦銀 預託★ (a)う ち:海 外 拠 点 分 外貨海 外外銀預託* (a)預 金iii.外 国 金:融機 関 へ の 預 金 一 う ち:本 邦 内 拠 点 分 外貨 国内外銀預託* (a)う ち=本 邦 内拠 点 分 IMFリ ザ ー ブ ポ ジ シ ョ ン* (a)IMFリ ザ ー ブ ポ ジ シ ョ ン 政府 短期証券 (b)外 国 為 替 資 金 証 券 発 行 ・償 還 残 高 国庫金繰替使用* (b)国 庫 余 裕 金 繰 替使 用 ・返 済 残 高 注)デ ー タ 出所 は(a)「 外 貨 準備 等 の 状 況 」、(b)「 国 庫 の状 況 報 告 書 」。 注)虎 は既 存 の金 融 連 関 表 に新 た に 追加 した 金 融 商 品。 以 上 の 資 料 を も とに 作 成 され た2001年4月 か ら2002年3,月 に か け て 毎 月 の外 国 為 替 資 金 の バ ラ ン ス シ ー トは 付 表1に 掲 載 さ れ て い る 。 と こ ろ で 、 上 述 の よ うに 既 存 の 資 金 循 環 勘 定 に は な い 新 た な 金 融 商 品 項 目 を 追 加 す る た め に は 、 同勘 定 が 複 々 式 簿 記2に も とつ い て 作 表 され て い る こ と に か ん が み 、 行 と列 のバ ラ ン ス に酉己慮 して 、 資 産 項 目 と負 債 項 目の セ ル を 順 次 埋 め て い く必 要 が あ る。 そ の 具 体 的 な 作 業 方 法 につ い て は 図3の 簡 略化 され た バ ラ ン ス シー トに ま と め られ て い る。 こ こ で は 簡 略 化 の た め 、 該 当 す る残 高 が 前 述 の 期 間 中 に ノ ン ゼ ロ の 項 目に つ い て の み 記 す る こ と とす る 。 ま ず 外 国 為 替 資 金 の 資 金 運 用 手 段 か ら順 に み て い こ う。 ① 外 貨 国 内邦 銀 預 託 、 外 貨 国 内 外 銀 預 託 、 外 貨 中 央 銀 行 預 託 、 外 貨 海 外 外 銀 預 託 、 外 貨 海 外 邦 銀 預 託 そ れ ぞ れ に計 上 さ れ る資 金 の 残 高 をa,b,c,d,eと す る。 こ れ は 元 の デ ー タ で は 中 央 政 府 の 外 貨 預 金 と して 計 上 され て い た の で 、 中 央 政 府 の 外 貨 預 金 資 産 か ら これ らの 合 計(a+b+c+d+e)を 差 し 引 く。そ し て 外 貨 預 金 を負 債 と して 保 有 して い る 国 内銀 行 、 外 国 銀 行 国 内 拠 点 、 海 外 の 外 貨 預 金 の う ち 当 該 金 額 に相 当 す る 部 分 を 、 そ れ ぞ れ 外 貨 国 内 邦 銀 預 託 、 外 貨 国 内 外 銀 預 託 、 外 貨 中 央 銀 行 預 託 、 外 貨 海 外 外 銀 預 託 に移 しか え る。 ② 外 貨 対 外 証 券 投 資 の保 有 額 はhと す る 。 こ れ は 中 央 政 府 が 対 外 証 券 投 資 と して 保 有 して い た もの な の で 、 そ こ か らhを 差 し 引 く。 一 方 、 海 外 の対 外 証 券 投 資(負 債)か らhに 相 当す る金 額 を 外 貨 対 外 証 券 投 資(負 債)に 移

しか え る。③IM:Fリ ザ ー ブ ポ ジ シ ョ ン の保 有 額 はiで 表 され る 。こ のiに 相 当す る金 額 を 中

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央 政 府 の そ の 他 の 対 外 債 権 債 務 か ら差 し 引 き 、 海 外 の 負 債 の そ の 他 の 対 外 債 権 債 務 か ら IMFリ ザ.__.ブポ ジ シ ョ ン にiに 相 当す る 分 だ け移 しか え る。 次 に外 国為 替 資 金 の 負 債 項 目 につ い て み て い こ う。④ 政 府 短 期 証 券 に よ る資 金 調 達 額 はg で 表 され 、 この 分 は 単 純 に 中央 政 府 が 負 債 と して 保 有 して い た 政 府 短 期 証 券 か ら差 し 引 く。 ⑤ 国 庫 繰 替 使 用 の 負 債 はfと す る 。 こ の 値 は そ の ま ま 中 央 政 府 の 国 庫 繰 替 使 用(資 産)に 追 加 され る。 以 上 の 過 程 で 横 の バ ラ ン ス が とれ る の で 、 最 後 に 資 産 と負 債 の 合 計 を金 融 資 産 ・ 負 債 差 額 で 調 整 す れ ば 、 縦 と横 の バ ラ ン ス を崩 さず に 新 た な 項 目 を 追 加 す る こ とが で き る。 金 融商 品

制度部門一

→レ

外国銀行

国内銀行

中央政府

国内拠点

外貨預 金 外貨 国内邦 銀預託 外貨 国内外 銀預 託 外貨 中央 銀行預 託 外貨 海外外 銀預 託 外貨 海外 邦銀預 託 国庫 金繰 替使 用 政府 短期 証券 対 外証 券投 資 外 貨 対外証 券投 資 その 他の 対外債 権債 務 1MFリザーブポ ジション 外 国為替 資 金 海外 一Ca+b

一a 一b +c+d+e) 一(c+d+e)

託 十a a 託 +b b 託 c 十C 託 d +d 託 e 十e +f f g g 一h 一h 資 +h +h 権債 務 一i 一i シ ョン i +i

図3 外 国為替資金の修正

2.3日 本 銀 行 の バ ラ ン ス シ ー ト 日本 銀 行 発 表 の 資 金 循 環 勘 定 の 中 に は 日本 銀 行 とい う制 度 部 門 が 特 掲 され て い る が 、 資 金 循 環 勘 定 は3ヶ,月 ご と に しか 発 表 され な い 。 そ こで 毎 月 の 情 報 を 得 る た め に 「日本 銀 行 勘 定 」、 「マ ネ タ リー ベ ー ス と 日本 銀 行 の 取 引(ス トッ ク表)」 の2つ の デ ー タ を 用 い て 資 金 循 環 勘 定 べ 一 ス の バ ラ ン ス シ ー トを 作 成 した 。 こ れ は 辻 村 ・溝 下(2002)の 方 法 に 準 じて お り、作 成 の た め の 原 資 料 に つ い て は表2に 示 され る 。 これ を も と に 作 成 され た2001年4月 か ら2002年3,月 に か け て の 、毎,月の 日本 銀 行 の バ ラ ン ス シ ー トは 付 表2に 掲 載 され て い る。

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表2:日 本 銀 行 の バ ラ ン ス シ ー ト作 成 に 用 い た デ ー タ 取 引 項 目 デ ー タ 出所 現金 (b)銀行 券+貨 幣 日銀 預 け金 (a)当 座 預 金 政府 預金 (a)政 府 預 金 日銀貸 出金 (a)日 銀 貸 出 買入 手 形 ・売 渡 手 形 資 産:(b)手 形 買 入 、 負 債:(a)売 出 手 形 現 先 ・債 券 貸 借 取 引 資 産:(b)国 債 借 入+CP買 現 先+短 期 国債 買現 先 、負 債:国 債 借 入 一短 期 国 債 売 現 先 政府 短期 証券 (a)政府 短 期 証 券 国債 (a)国債 一 政 府 短 期 証 券 株 式 ・出 資 金 資 産:資 金 循 環 勘 定 よ りそ の ま ま 、負 債:資 金 循 環 勘 定 よ りそ の ま ま 預 け 金: 資 産:(a)代 理 店 勘 定 、:負債:資 金 循 環 勘 定 を も と に補 完 対外証券投資 (a)外 国 為 替 う ち 金 ・SDR等 (a)金 地 金 その他対外債権 (a)そ の他 預 金 そ の他 (b)貨幣 流 通 高 注)デ ー タ 出 所 は(a)「 日本 銀 行 勘 定 」、(b)「 マ ネ タ リー べ 一 ス と 日本 銀 行 の 取 引(ス トッ ク 表)」 を 表 し て い る 。 2.4外 国 為 替 相 場 に 関 す るデ ー タ 外 貨 に は 米 ドル の ほ か に ユ ー ロや 英 ポ ン ドな ど様 々 あ る が 、 我 が 国 で は 旧来 対 ドル 相 場 を 基 本 と し、 そ の 他 の 外 貨 に 関す る 取 引 を 異 通 貨 取 引 と して 対 ドル 相 場 で 表 示 し、 ク ロ ス レー トと称 す る慣 行 が 存 在 し た 。 こ の た め ユ ー ロ、 英 ポ ン ドな どの 対 円取 引 が 少 な か らず 行 わ れ て い る今 日で も、 「外 国 為 替 の 取 引 等 の 報 告 に 関 す る省 令 」 第35条 は 事 実 上 、 国 際 収 支 に 関す る 資 料 に っ き 、 す べ て の 外 貨 建 取 引 を 米 ドル 建 て に 換 算 して 報 告 す る こ と を 求 め て い る 。 そ こ で 本 稿 で は 対 外 取 引 を す べ て ドル 建 て に 換 算 し て 、 以 下 の 議 論 を す す め る こ と とす る。 こ の 場 合 、 変 動 相 場 制 下 に お け る為 替 レ.__.トは 、 円 貨 の 支 払 と ドル 貨 の 受 取 と の 比 率 と して 表 現 され る。 これ ら に 関す る デ ー タ は 「国 際 収 支 統 計 」に 収 録 され て お り、 使 用 した デ ー タ は表3に ま と め られ る。 ま た 現 行 の 国 際 収 支 表 は 円建 て で 作 表 され て い る た め 、 円建 て で 計 上 され た 受 取 を ドル 建 て に 変 換 す る 際 は 、 こ の 原 資 料 の 作 成 過 程 を 考 慮 して 、 上 述 の 「外 国 為 替 の 取 引 等 の 報 告 に 関 す る 省 令 」 第35条 に 定 め る方 法 に 準 拠 す る こ と と し、 不 明 な 部 分 に っ い て は 同条2号 に規 定 す る 「報 告 省 令 レー ト」 で 代 用 して い る。 ま た 国 際 収 支 表 は そ の 名 の ご と く 固 定 相 場 制 時 代 の 遺 物 で あ り、 も と も と資 金 の 受 取 と支 払 を ネ ッテ ィ ン グ した 数 字 の み が 掲 載 され て い る 項 目 も少 な くな い 。 し た が って 変 動 相 場 制 下 にお け る為 替 レー トの 算 出 に必 要 な グ ロ ス の 計 数 に 多 少 な り と も 近 づ け る た め に 、 国

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際 収 支 表 に お い て 可 能 な 限 り詳 細 な 項 目 に 下 りて これ を集 計 した が 、 これ らの 基 礎 的 な 数 字 そ の も の がす で に ネ ッテ ィ ン グ 済 み で あ る場 合 が 多 く、 こ の 点 に 関 して は 今 後 の 統 計 資 料 の 改 善 が 切 に 望 ま れ る 。 表3:外 国 為 替 相 場 に 関 す るデ ー タ 支 払(円) 受 取(ド ル 繰) 輸入 輸 出 サ ー ビス 収 支(支 払) サ,.._.ビス 収 支(受 取) 所 得 収 支(支 払) 所 得 収 支(受 取) 経常移転収支(支 払) 経常移転収支(受 取) 資 本 収 支 士(支 払) 資 本 収 支 士(受 取) 外 貨 準 備(増 加) 外 貨 準 備(減 少) 誤差脱漏 誤差脱漏 デ ー タ 出所 「国 際 収 支 統 計 」。 注1)*資 本 収 支 に 関 して は 公表 され て い る最 も詳 細 な 分 類 ご とに 符 号 の 正:負を勘 案 の 上 、 資本 流 出 を資 本 収 支(受 取)に 、資 本 流 入 を資 本 収 支(支 払)に 計 上 して い る。 注2)**「 国 際 収 支 統計 」 は 円 単位 で公 表 され て い る が 、 これ を ドル に変 換 す る 際 は 「報 告 省 令 レー ト」 を用 い た 。 3.分 析 方 法 3.1日 本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 を 外 生 化 し た 金 融 連 関 分 析 本 稿 で は 外 国 為 替 資 金 が 市 場 に もた らす 影 響 を 分 析 す る こ とが 目的 で あ り、 外 国 為 替 資 金 と 日本 銀 行 の ポ ー トフ ォ リオ が 変 化 した と き 、 そ れ 以 外 の 主 体 に 資 金 需 要 、 資 金 供 給 が ど の よ うに伝 播 し て い く の か を 計 量 す る た め に 、 両 主 体 を 内 生 部 門 か ら外 して 外 生 部 門 と して 取 扱 っ て い る。前 節 の 図1と 図2で 本 分 析 に 用 い るY表 とY*表 の構 成 を 示 した が 、各 制 度 部 門 の海 外 か ら の 資 金 調 達 分 は 内 生 部 門 と して海 外 の 行 に 、 各 制 度 部 門 か ら海 外 へ の 資 金 運 用 分 は 内 生 部 門 と して 海 外 の 列 に 計 上 され て い る。 こ こで 日本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 と資 産 ・負 債 超 過 を外 生 に し て 作 成 され た 制 度 部 門 間 の 資 金 の 流 れ を示 すY表 の バ ラ ン ス 式 を 以 下 の ベ ク トル を 用 い て 表 す 。 」Y= ε1B+EIF+El E2B+E2F.一1-E2 εmB+」mF+Em

YP

=

PB,+PF,+P, PB2+PF2+P2 PBm+PF3+Pm T= 1 2 : ● 剏 " ∼ 2.1に 記 し た よ うに 負 債 ポ ー トフ ォ リオ仮 定 、資 産 ポ ー トフ ォ リオ 仮 定 の ど ち らを 採 用 して

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も整 合 的 な 金 融 連 関 表Y表 とY*が 作 成 され る。 ゆ え に 同 じY表 に つ い て 、列 和 で 除 す る か 行 和 で 除 す る か に よ っ て そ れ ぞ れ 負 債 ア プ ロー チ と資 産 ア プ ロー チ の 両 分 析 を 行 うこ とが で き る。 詳 細 は辻 村 ・溝 下(2002)を 参 照 され た い 。 ま ず 負 債 ア プ ロー チ に っ い て は 各 主 体

の鰤

一 トフォ リオの比率を所与 と仮定 しで%=勢

のよ うに行列の攤

を列禾

・で

除 して 投 入 係 数 行 列Cを 定 義 す る 。

憶 馴

資 産 ア プ ロ ー チ に つ い て は 各 主 体 の 資 産 ポ ー トフ ォ リオ の 比 率 を 所 与 と仮 定 し て 、

のように行列の襟

を行和で除し・転置することで投麟

行列C*を 艤 する・

Cll C12 … Clm C・=c21 c22 ●●● C2m C C ... C ml "m2 "mm 負 債 ア プ ロー チ 、 資 産 ア プ ロー チ そ れ ぞ れ に よ るY表 の 資 金 需 給 バ ラ ンス 式 は 以 下 の よ う に 表 され る。 C.T+EY=T c`・T+PY=T そ れ ぞ れTに つ い て 解 く と T=(1-C)一1EY Tニ(1-C鳶)一lpY が 導 か れ る 。 こ こ で 資 金 需 給 バ ラ ンス 式 か ら導 出 され た 逆 行 列(1-C)一1を 用 い る こ と に よ り、日本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 の負 債 ベ ク トル っ ま りεYに 外 生 的 に数 値 が 与 え られ た と き に 、 各 経 済 主 体 に 究 極 的 に は どれ だ け 資 金 需 要 が発 生 す る の か 計 算 す る こ とが で き る。 これ は 実 物 経 済 で 見 る と究 極 的 に どれ だ け の 貯 蓄 を 必 要 とす る の か を 意 味 し 、 これ が 前 述 の 誘 発 貯 蓄 で あ る。 ま た 同様 に( AI-C)一1から 日本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 の 資 産 ベ ク トル っ ま りpY が 外 生 的 に 与 え られ た と き の 究 極 的 な 資 金 供 給 の 波 及 効 果 を分 析 す る こ とが で き る 。 これ は 実 物 経 済 に お い て どれ だ け の 投 資 を 可 能 な ら しめ る か を 示 し、 これ が 誘 発 投 資 で あ る。

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3.2シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 分 析 3.2.1日 本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 の 政 策 シ ミ ュ レー シ ョ ン 日本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 が 実 際 に お こ な っ た 政 策 の 効 果 を3.1で 示 され た 金 融 連 関 表 の 逆 行 列 を用 い て 計 算 す る 。外 生 的 に 与 え る 日本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 の 負 債 ベ ク トルRB、RF と資 産 ベ ク トルEB、:EFは2.2で 解 説 し た よ うに 金 融 商 品 ご と に 資 産 と負 債 が 計 上 され て い る。そ こ で ま ず 、Y表 を 用 い て シ ミ ュ レ._シ ョ ンす るた め にY表 べ 一 ス の 負 債 ベ ク トル」B、 εFと資 産 ベ ク トルPB、 PFに 変 換 す る 。 こ こ で は負 債 ベ ク トル に つ い て は 当 該 取 引項 目 ご とに 各 制 度 部 門 の 資 産 保 有 率Dで 、 資 産 ベ ク トル は 当 該 取 引 項 目 ご と に 各 制 度 部 門 の 負 債 保 有 率Dで ば らま き 直 す とい う方 法 を 採 用 した 。 この 行 列Dと 行 列Dの 作 成 方 法 は 辻 村 ・ 溝 下(2002)に 記 され て い る 。 εB=1}・:RB εF=1)・RF PB=D'Es PF=D'EF 以 上 の よ うに して 作 成 され る 日本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 の 負 債 ベ ク トル 、 資 産 ベ ク トル を 外 生 的 に 与 えた と き に 、 誘 発 され る 資 金 需 要 量 と資 金 供 給 量 は 次 式 で 求 め られ る 。 ηSB=(1-C)一1」B ηSF=(1-C)一l EF ηB=(1-C塊)}lPB ηIF=(1-C爵)一i PF ηSBベ ク ト ル の 各 要 素SB,iは 日 本 銀 行 が 資 金 調 達 し た と き に 第i部 門 に 誘 発 さ れ る 資 金 需

要 量 、言 いi換えれ ばi部 門 に誘 発 され る貯 蓄 額 を 表 す 。同 様 に1SFベ ク トル の 各 要 素SF ,iは

外 国為 替 資 金 が 資 金 調 達 を した と き に 第i部 門 に誘 発 され る資 金 需 要 を あ らわ す 。 ηBベ ク トル の 各 要 素 η凪iは 日本 銀 行 が 資 金 を 運 用 した と き に 第i部 門 に 誘 発 され る 資 金 供 給 量 、 つ ま り誘 発 され る 投 資 額 を意 味 す る 。 ま た11Eベ ク トル の 各 要 素 η1}ワは 外 国 為 替 資 金 が 資 金 を 運 用 した と き に 第i部 門 に誘 発 され る 資 金 供 給 量 を 表 す 。 2.4で 触 れ た よ うに 、為 替 レー トへ の 影 響 を み る に は 海 外 か らの 資 金 調 達 と、海 外 へ の 資 金 運 用 が そ れ ぞ れ どれ だ け 増 減 す る か を 算 出す る 必 要 が あ る 。 し た が って 上 式 で 求 め られ た 各 ベ ク トル の 中 の 海 外 部 門 の 要 素 の み に 注 目す れ ば 、 これ が 海 外 へ の 限 界 的 な 資 金 流 出 分 と、 海 外 か らの 限 界 的 な 資 金 流 入 分 に あ た る。 日本 銀 行 に つ い て も 外 国 為 替 資 金 に つ い

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て も 同 様 の 過 程 を 経 る の で 、 こ こ で は 外 国 為 替 資 金 の み 取 り上 げ よ う。 誘 発 貯 蓄 ベ ク トル ηSFの な か で 海 外 主 体 へ の 資 金 需 要 を 表 す 要 素 をSF,v、 ま た 誘 発 投 資 ベ ク トル η皿 の うち 海 外 主 体 へ の 資 金 供 給 を 表 す 要 素 を η1E.と す る。前 者 のTI SF,vは外 国為替 資金 が政府 短 期証 券 を 発 行 す る な ど して 資 金 調 達 を した と き に 直 接 ・間接 に 海 外 か ら どれ だ け 資 金 が 流 入 す る の か を表 し 、 ドル 建 て 資 金 の 受 取 の 増 加 分 とみ な す こ とが で き る 。 一 方 、rl1F,Vは外 国為 替 資 金 が 邦 銀 預 託 や 外 貨 中 央 銀 行 預 託 な どで 資 金 運 用 を した と き に 直 接 ・間 接 に海 外 へ 資 金 供 給 が 波 及 す る分 で 、 つ ま り円建 て 資 金 の 支 払 の増 加 だ とみ なす こ とが で き る 。 こ こで 理 解 を 容 易 にす る た め に ドル 建 て 資 金 の 受 取 の 増 加 分 で あ る SF,Vを誘 発 資金 流入 、 円建 て 資 金 の 支 払 の増 加 分 で あ るIF ,.を誘発 資金 流 出 とよぶ。 ま た次式 で表 され る両者 の差 を純 誘 発 資 金 流 出 とす る。 ηMア,。=η∬,.}η1F,。 実 際 に 日本 銀 行 と外 国為 替 資 金 の 負 債 ベ ク トル 、 資 産 ベ ク トル を2001年4,月 か ら2002 年6月 に か け て 作 成 し、そ れ ぞ れ につ い て誘 発 資 金 流 入SF ,v、誘 発 資 金 流 出IF,v、 純 誘 発 資 金 流 出NF ,Vを計 算 した 結 果 は4.1に ま とめ られ て い る 。 3.2.2要 因 分 解 の 方 法 純 誘 発 資 金 流 出 の 増 減 が 一 体 ど の 金 融 商 品 に 依 る の か 要 因 分 解 を す る た め に 、 あ る 金 融 商 品 に 日本 銀 行 ま た は 外 国 為 替 資 金 が 資 産 、負 債 をそ れ ぞ れ1単 位 増 加 した とき の誘 発 投 資 ま た は 誘 発 貯 蓄 を 計 算 す る。 ま ず1単 位 の 負 債 を あ る 第k金 融 商 品 で もつ ベ ク トル をRーkと し 、1単 位 の 資 産 を あ る第 h金 融 商 品 で もつ ベ ク トル をEーhと す る。 of io of io R盤=l E噐=l of io of io 3.2.1と 同様 に負 債 ベ ク トル にっ い て は 当 該 取 引 項 目 ご と に 各 制 度 部 門 の 資 産 保 有 率 で 、 資

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産 ベ ク トル は 当 該 取 引項 目 ご と に 各 制 度 部 門 の 負 債 保 有 率 で ば ら ま き 直 す と い う方 法 で 金 融 商 品 の ベ ク トル を制 度 部 門 の ベ ク トル に 変 換 す る。 Euk=D・Rーk Pn=D'En 以 上 の よ う に 変 換 さ れ た ベ ク トル を 逆 行 列 に 乗 じ る こ と で 、 日 本 銀 行 ま た は 外 国 為 替 資 金 が 第k金 融 商 品 に 負 債 を1単 位 増 加 さ せ た と き の 誘 発 貯 蓄 額 ηlkと 、第h金 融 商 品 に 資 産 を 1単 位 増 加 さ せ た と き の 誘 発 投 資 額ulhが 計 算 さ れ る 。 uSk=(1- IC)一ε萇 ulh=(1-C*)一l uP h こ こ でuSkベ ク トル と 蟷 ベ ク トル の 各 要 素 は 以 下 の よ う に 表 さ れ る 。 η舘,1 η1乃,1 u η翫.2 η u η1九2 Sk == . ηIh = . η翫 叨 η1励

uSkベ ク トル の 各 要 素 を 合 計 し た 値 を uHskとし 、 ulhベ ク トル の 各 要 素 を 合 計 し た 値 を uHlh と す る 。 HuS,=Σ η翫i i=1m H:ulh=Σ η銑i i=] さ らに 単 位 あ た り誘 発 投 資 額 uHlhから単 位 あ た り誘 発 貯 蓄 額 且uSkを引 い た 値 を 単 位 あ た り 純 誘 発 投 資 額H撫 とす る 。 ま た と く に誘 発 資 金 流 出 の 要 因 分 解 をす る た め に海 外 部 門 の 要 素 を 取 り出 して 、uSkベ ク

トル の うち海 外 部 門 の 要 素 をuSk ,.、 ulhベク トル の うち海 外 部 門 の要素 を η鉱.と す る。 uSk,.

は 第k金 融 商 品 で1単 位 の 資 金 調 達 を した とき の海 外 へ 波 及 す る 資 金 需 要 で 、 単位 あ た り

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き に 、海 外 へ 資 金 供 給 が 波 及 す る 分 で 、 単 位 あ た りの 誘 発 資 金 流 出 と解 釈 さ れ る 。 以 上 の 計 算 結 果 に っ い て は4.2に ま と め られ て い る 。 3.3外 国 為 替 相 場 へ の 影 響 前 節 で 求 め た 資 金 波 及 額 の 中で 外 国 為 替 相 場 に影 響 を 与 え る の は 、 日本 銀 行 ま た は 外 国 為 替 資 金 が 資 金 調 達 を した と き に 海 外 へ 波 及 す る 限 界 的 な 資 金 調 達 の 増 加 分 と、 同 主 体 が 資 金 運 用 を した と き に 海 外 へ 波 及 す る 限 界 的 な 資 金 運 用 の 増 加 分 で あ る。 そ こで 誘 発 貯 蓄 ベ ク トル η SB、 5Fの な か で 海 外 主 体 へ の 資 金 需 要 を 表 す 要 素 を そ れ ぞ れSB,.、 η訊.と し て 、誘 発 資 金 流 入 と した 。 ま た 対 称 的 に誘 発 投 資 ベ ク トル ηB、 ηIFの うち海 外 主 体 へ の 資 金 供 給 を 表 す 要 素 を そ れ ぞ れX118,.、 IF,.として誘 発 資金 流 出 と表示 す る こ と とした 。 こ の 資 金 循 環 分 析 で 計 算 され る 資 金 需 給 の 波 及 が 外 国 為 替 相 場 に どれ ほ ど影 響 を 与 え る の か 、 外 国 為 替 相 場 の 定 義 に も とつ い て 計 量 す る方 法 を提 示 し て い き た い 。 変 動 相 場 制 に お い て 為 替 相 場 は 、 円 貨 建 て の 資 金 の 支 払 と ドル 貨 建 て の 資 金 の 受 取 の 比 率 と して 表 す こ とが で き る 。 PY(yen)e(yen/5り= RDOり こ こ で 分 子 のPYは 円貨 建 て 表 示 の 我 が 国 か ら海 外 へ の 資 金 の 支 払 を、分 母 のRDは ドル 貨 建 て 表 示 の 海 外 か ら我 が 国 へ の 資 金 の 受 取 を示 して い る。こ の 式 に よ り2.4の 表3の デ ー タ を 利 用 して 為 替 レー トの 理 論 値eを 求 め る こ とが で き る。本 来 、 こ の理 論 値 が イ ン ター バ ン ク相 場 に 一 致 す る は ず で あ る が 、 前 述 の よ うに 国 際 収 支 表 か ら得 られ る 資 料 が理 論 の 要 請 す る グ ロ ス の 計 数 で は な く 、 一 部 ネ ッテ ィ ン グ され て い る こ と か ら、 両 者 は 厳 密 に は 一 致 しな い 。 と こ ろ で 表3か ら計 算 され る為 替 レー トの 理 論 値 に は 、 当 然 の こ とな が ら為 替 平 衡 操 作 や 日本 銀 行 の 金 融 市 場 調 節 の 効 果 が す で に 織 り込 み 済 み とな っ て い る 。 日本 銀 行 と外 国 為 替 資 金 との 両 者 に つ い て 全 く 同 じ分 析 方 法 を と る こ と が で き る の で 、 こ こで は 外 国 為 替 資 金 を 例 に 為 替 平 衡 操 作 の 外 国 為 替 相 場 へ の 影 響 を 摘 出 す る方 法 を解 説 す る こ と とす る 。 ま ず 海 外 か ら の誘 発 資 金 流 入SF ,.と 、海 外 主 体 へ の誘 発 資 金 流 出IF,.の フ ロー の 影 響 を摘 出 す る べ く、 そ れ ぞ れ 前 期 の 値 と の 差 分 を と る。 △tSF ,v=η 鼠.一 噺v △rlF ,,=η 鼠,一 η 玩,

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上 付 き のtは 時 間 を表 して お り、今 期 と前 期 の 差 分 が 為 替 レー トに影 響 を 与 え る こ と に な る。 △rSF ,.は外 国為替 資金 が資金 調 達 を した とき に、直接 ・間接 に海 外 か ら流 入す るフ ロー の資 金 量 と な る。 した が っ て ドル 資 金 の 受 取 と して 、 為 替 レー トの 定 義 式 の 分 母 に含 ま れ る。 一 方 、 △rlF,.は外 国為 替資金 が資 金 運用 を した とき に、 直接 も し くは 間接 的 に資金 が 海外 へ 流 出す る フ ロー 分 で あ る。 す な わ ち 円 資 金 の 支 払 とみ な す こ とが で き 、 為 替 レー トの 定 義 式 にお い て は 分 子 に相 当す る。 こ の 資 金 波 及 額 を 差 し引 い た 理 論 上 の 為 替 レー トe*は 毎 期 ご とに 次 の よ うに 求 め られ る。 * PY-dyllF,v e = RD一 ∠η舘. 理 論 上 の 為 替 レー トeか ら こ の資 金 波 及 額 を 差 し引 い たe*を 引 い た 値 λが 、外 国 為 替 平 衡 操 作 に よ る 直 接 ・間 接 の 資 金 波 及 を通 じ て どれ く らい 円 高 ま た は 円 安 を 導 い て い る の か を 示 して い る。 λ=e-e も し λが 正 な らば 、海 外 に 資 金 が 流 出 して 外 国 為 替 平 衡 操 作 は 円 安 要 因 を 作 りだ して い る と い え る。 逆 に負 で あ れ ば 海 外 か ら の 資 金 流 入 に よ って 円高 を導 い た とみ な す こ とが で き る 。 2001年4,月 か ら2002年6,月 に か け て 理 論 上 の 為 替 レー トeとe*の 乖 離 λを 計 算 した 結 果 は4.2に 掲 載 され て い る。こ の値 を月 ご と に 比 較 す る こ とに よっ て 外 国 為 替 平 衡 操 作 が 為 替 相 場 に 与 え る効 果 を 検 証 す る こ とが で き る。 4.分 析 結 果 4.1誘 発 資 金 流 入 と誘 発 資 金 流 出 2001年4,月 か ら2002年6月 に か け て 外 国 為 替 資 金 が 資 金 を運 用 ま た は調 達 した こ とで 、 3.2.1に 提 示 した3つ の 指 標 、誘 発 資 金 流 入SF ,v、誘 発 資 金 流 出IF,V、 純 誘 発 資 金 流 出NF,. が どの よ うな 変 動 を見 せ た の か は 、 表4と 付 図1に 示 され て い る。 まず 一 見 して わ か る こ とは 、外 国 為 替 資 金 の 資 金 調 達 と資 金 運 用 の 組 み 合 わ せ は 、 そ もそ も海 外 に 資 金 が 流 出す る よ うに で き て い る とい うこ とで あ る。 誘 発 資 金 流 入 は5兆 円 前 後 で推 移 し て い る の に対 して 、 誘 発 資 金 流 出 は40兆 円 を超 え て お り、 そ の 差 分 で あ る純 誘 発 資 金 流 出 は35兆 円 か ら50兆 円 の 範 囲 を推 移 して い る 。

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表4:外 国 為 替 資 金 に よ る 海 外 部 門 へ の 波 及 効 果(単 位:兆 円)

誘発資金流出 誘発資金流入 純誘発資金:流出

2001年4月 2001年5,月 2001年6.月 2001年7,月 2001年8月 2001年9.月 2001年10月 2001年11,月 2001年12,月 2002年1月 2002年2月 2002年3月 2002年4月 2002年5月 2002年6月 43.96 44.55 44.64 44.53 44.85 46.92 48.33 48.96 48.71 48.60 48.84 49.99 49.92 51.34 54.37 06 m 沮 認 認 船 沮 芻 茄 萵 觚 翩 翩 冊 但 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 6 38.90 39.45 39.53 39.41 39.72 41.56 42.92 43.56 43.27 43.14 43.30 44.38 44.31 45.57 48.34 こ れ を 前 期 と の 差 分 を と り フ ロー の 誘 発 資 金 流 出 の 変 動 分 △tlF,.と誘発 資金 流入 の変 動 分 △rSF ,.を求 めたの が表5で あ る。外 国為替 平衡 操作 に係 る為 替売 買 の決 済 が行 われた(表 6参 照)2001年9,月 、10,月 と2002年5,月 、6,月 の フ ロー の 誘 発 資 金 流 出 は1兆 円以 上 と 大 き い 。 中 で も2002年6,月 は3兆 円 と際 立 っ て 増 加 して い る。 この 他 に2001年3,月 の値 が1.1兆 円 と大 き い が 、これ は 外 貨 国 内 外 銀 預 託 を 減 ら しか わ りに 対 外 証 券 投 資 を増 や した 影 響 だ と考 え られ る。 観 測 期 間 の う ち2001年7月 、12,月 、2002年1月 、4月 が マ イ ナ ス で あ る の を 除 け ば 、 ほ ぼ 一 貫 して 資 金 は 海 外 に 流 出 し て い る こ とが わ か る。 この 様 子 は 付 図2に も描 か れ て お り、 資 金 流 出 の 増 減 の 原 因 は ほ とん ど外 貨 対 外 証 券 投 資 に帰 着 す る こ と が で き る 。 一 方 で 資 金 調 達 につ い て は 、 政 府 短 期 証 券 の 増 加 を 国 庫 金 繰 替 使 用 の 返 済 に あ て 、 逆 に 国 庫 金 繰 替 使 用 が 増 え た 分 だ け 政 府 短 期 証 券 を 減 額 す る とい うよ うに 、 ほ ぼ バ ラ ン ス が とれ る よ うに操 作 して い る た め 、 フ ロー の 資 金 流 入 は0近 辺 を推 移 して い る 。

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表5:波 及 効 果 の 前 月 との 差 分(単 位:兆 円)

誘発資金

誘発資金

誘発資金

誘発資金

流 出

流入

流出

流入

2001年5月 0.591 一〇.038 2001年12月 一〇.247 一〇.051 2001年6月 0.092 一〇.015 2002年1月 一〇.116 一〇.015 2001年7月 一〇 .115 一〇.006 2002年2月 0.242 一〇.077 2001年8月 0.327 一〇.010 2002年3月 1.156 一〇 .oso 2001年9月 2.069 一〇.229 2002年4月 一〇.070 0.001 2001年10月 1.413 一〇.051 2002年5月 1.412 一〇 .146 2001年11月 0.625 0.016 2002年6月 3.038 一〇.275 表6外 国 為 替 平 衡 操 作 の 実 施 日 と決 済 日(2001年4.月1日 ∼2002年6,月30日 実 施 分)

実施 日

決済 日

金額(億 円)

売 買通貨

2001年9月17日 2001年9,月19日 2001年9.月21日 2001年9,月24日 2001年9月24日 2001年9,月26日 2001年9月26日 2001年9,月27日 2001年9月27日 2001年9,月28日 2002年5.月22日 2002年5,月23日 2002年5,月31日 2002年6,月4日 2002年6,月24日 2002年6,月26日 2002年6,月28日 2002年6月28日 2001年9,月19日 2001年9月21日 2001年9月25日 2001年9月26日 2001年9,月26日 2001年9月28日 2001年9,月28日 2001年10,月1日 2001年10,月1日 2001年10,月2日 2002年5,月24日 2002年5,月27日 2002年6,月4日 2002年6,月6日 2002年6月26日 2002年6,月28日 2002年7,月2日 2002年7,月2日 55 74 74 72 15 43 18 71 19 66 71 91 12 27 90 87 46 38 49 37 28 11 2 9 2 48 2 28 58 49 03 37 42 56 50 2 1 1 米 ドル 買 い ・ 日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・ 日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・日本 円 売 り ユ ー ロ 買 い ・日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・ 日本 円 売 り ユ ー ロ 買 い ・ 日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・ 日本 円 売 り ユ ー ロ 買 い ・ 日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・ 日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・目 本 円 売 り 米 ドル 買 い ・ 日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・ 日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・ 日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・日本 円 売 り 米 ドル 買 い ・日本 円 売 り ユ ー ロ 買 い ・日本 円 売 り

誘発資金流入 よ りも誘発資金流 出が圧倒 的に大 きいのは、主な資金調達手段である政府

短期証券を発行 しても海外か らの資金流入にまでは波及がほ とん ど及 ばない一方、外貨準

備 として対外証券投資や邦銀預託 で資金を保有す ると直接 ・

間接 に多 くの資金 が海外 に流

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出す る か らで あ る。 こ の詳 細 は 表7の 単 位 あ た りの 誘 発 資 金 流 入 と誘 発 資 金 流 出 で み る こ とが で き る。 表7の 左 側 に資 金 運 用 の項 目が な らべ られ て い る が 、 外 貨 中 央 銀 行 預 託 、外 貨 外 銀 預 託 、 外 貨 対 外 証 券 投 資 、IMFリ ザ ー ブ ポ ジ シ ョ ン の い ず れ も直 接 海 外 に 資 金 が 流 出す る こ とに な る の で 、係 数 は1.15と1よ り も大 き く な っ て い る 。 そ れ に 比 べ て 外 貨 国 内 邦 銀 預 託 と外 貨 国 内 外 銀 預 託 は 、 国 内 の 銀 行 に 一 旦 資 金 が 預 託 され る こ とか ら海 外 へ の 資 金 流 出 は0.24と 相 対 的 に小 さい 。 ま た 表 右 側 の 資 金 運 用 項 目を み る と、 資 金 調 達 の 手 段 に は 政 府 短 期 証 券 と国 庫 余 裕 金 繰 替 使 用 が あ る が 、 単位 あ た り誘 発 資 金 流 入 の 値 は そ れ ぞ れ 0.11、0.09と 資 金 流 出 に 比 べ 小 さ く な っ て い る。 こ の よ うな 理 由 か ら外 国 為 替 平 衡 操 作 を 行 う と、 ど の よ う な 資 金 調 達 と運 用 の 組 み 合 わ せ を 同 額 ず っ 行 っ て も 、 必 ず 資 金 流 出 の 方 が 大 き い とい う結 果 に な る。

表7

外国為替資金 の単位 あた り資金運用 ・調達の波及効果

資金調達す る金融商品

合計

海外部 門

政府短期証券

国庫繰替

3.0598 4.2725 0.1155 0.0939

資金運用す る金融商品

合計

海外部門

外貨国内邦銀預託

外貨国内外銀預託

外貨 中央銀行預託

外貨海外外銀預託

外貨対外証券投資

IMFリ ザーブポジシ ョン

4.1724 4.2244 2.7955 2.7955 2.7955 2.7955 0.2426 0.2490 1.1584 1.1584 1.1584 1.1584 4.2外 国 為 替 相 場 へ の 影 響 で は 外 国 為 替 資 金 が 資 金 運 用 と資 金 調 達 を行 っ た とき に 、 直 接 ・間 接 の 資 金 需 給 の 波 及 を 通 じて 海 外 に 流 出 ま た は 海 外 か ら流 入 す る 資 金 は 、 為 替 レー トに どの よ うな 影 響 を あ た え て い る の だ ろ うか 。 付 図3に は2001年5月 か ら2002年3月 に か け て3.3で 提 示 し た λの 推 移 が 実 線 で 示 され て い る。 λが プ ラ ス の 月 は 円 安 に な る よ う作 用 した こ とを 、反 対 に マ イ ナ ス の,月は 円 高 に 作 用 した こ とを 示 して い る 。た だ し λの 絶 対 値 に は そ れ ほ どの 意 味 は な く、 む し ろ相 対 的 な 大 き さや 符 号 が 重 要 で あ る 。 外 国 為 替 平 衡 操 作 に係 る 円売 り ドル 買 い の 決 済 が 行 わ れ た2001年9月 、10月 、2002年5,月 、6月 は 総 じて 円安 方 向 に 大 き く作 用 した こ とが み て とれ る。 ま た 日本 銀 行 の 金 融 市 場 調 節 が 及 ぼ した 影 響 を も含 め た λの 値 が 付 図3の 破 線 で 描 か れ て い る 。 も し こ の 破 線 が 外 国 為 替 資 金 の 実 線 よ り も図 中 の 横 軸 か らみ て 内側 、 も し く は 横

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軸 の 反 対 側 に あ る場 合 に は 、 日本 銀 行 の 金 融 市 場 調 節 が 外 国為 替 平 衡 操 作 の 影 響 を 打 ち 消 す 方 向 に 働 い た とみ る こ とが で き る。 逆 に破 線 が 外 国 為 替 資 金 の 実 線 よ り外 側 に あ れ ば 、 外 国 為 替 平 衡 操 作 の 効 果 を 日本 銀 行 の 金 融 市 場 調 節 が 、 さ ら に増 幅 させ る 方 向 に働 い て い た と読 み 取 る こ とが で き る。 付 図3に よれ ば 日本 銀 行 の 金 融 市 場 調 節 が 外 国 為 替 資 金 の バ ラ ンス シ ー トの 異 同 の 効 果 を減 殺 させ て い た 月 と増 幅 させ て い た 月 は そ れ ぞ れ7ヶ,月 ず っ あ る。 した が っ て 日本 銀 行 の 金 融 市 場 調 節 が 外 国 為 替 資 金 の 資 金:調達 ・運 用 の 効 果 を 減 殺 さ せ る か 増 幅 させ る か を一 概 に 結 論 づ け る こ とは で き な い 。 これ を 外 国 為 替 平 衡 操 作 に 係 る 為 替 売 買 の 決 済 が 実 施 され た 時 期 に 限 っ て み れ ば 、2001年9.月 、10,月 な らび に2002年5 月 で は 、 日本 銀 行 の 金 融 市 場 調 節 が 為 替 相 場 に 対 して ほ ぼ 中 立 的 に 作 用 して い た こ とが わ か る 。 これ に 対 して2002年6月 で は 付 図3の 破 線 が 、 横 軸 か らみ て 明 ら か に 内側 に あ り、 金 融 市 場 調 節 が 外 国 為 替 平 衡 操 作 の 効 果 を減 殺 す る 作 用 を及 ぼ した こ とが 確 認 で き る 。 そ れ で は 日本 銀 行 の 金 融 市 場 調 節 の う ち 、 ど の項 目が こ の よ うな 作 用 を 及 ぼ した の で あ ろ うか 。 付 図4は 日本 銀 行 の金 融 市 場 調 節 が 外 国 為 替 相 場 に与 え た 影 響 を 、 海 外 へ の 資 金 の 流 出 入 の 観 点 か ら、 そ の 項 目別 に 要 因 分 解 し た も の で あ る 。 金 融 市 場 調 節 が 外 国 為 替 平 衡 操 作 の 効 果 を 減 殺 す る 結 果 と な っ た2002年6月 に つ い て み る と、買 入 手 形 の 減 少 の 寄 与 度 が 最 大 で あ り、 レポ オ ペ に か か わ る 国 債 借 入(債 券 現 先 ・貸 借 取 引(運 用))の 減 少 の 寄 与 度 が これ に つ い で 大 き い 。 す な わ ち 買 入 手 形 や レポ オ ペ と い っ た 短 期 の 資 金 供 給 手 段 の 減 少 に よ る 資 金 の 吸 収 が 、 海 外 か ら我 が 国 へ の 資 金 流 出(ド ル 買 い)の 減 少 に 寄 与 し 、 こ れ が 結 果 と して 外 国 為 替 平 衡 操 作 の 円売 り ドル 買 い 介 入 の 効 果 を 相 殺 した も の とみ る こ と が で き る。 も し不 胎 化 の 定 義 が 、 円 売 り ドル 買 い 介 入 に よ り放 出 され た 資 金 を 手 形 オ ペ や レポ オ ペ な ど短 期 の金 融 市 場 調 節 手 段 に よ り吸 収 す る こ とだ とす れ ば 、 買 入 手 形 の 期 落 ち 分 を継 続 せ ず に 放 置 した 日本 銀 行 の2002年6,月 の オ ペ レー シ ョン は 、定 義 的 に は ま さ に 不 胎 化 政 策 に ほ か な ら な い 。 そ して 不 胎 化 政 策 の 結 果 、 外 国 為 替 平 衡 操 作 に よ る 円 売 り ドル 買 い 介 入 の 外 国 為 替 相 場 へ の 影 響 は 明 ら か に減 殺 され て い る。 日本 銀 行 は 種 々 の金 融 市 場 調 節 手 段 を有 して い る が 、 不 胎 化 政 策 も し くは 非 不 胎 化 政 策 の 効 果 を 峻 別 す る た め に は 、 そ れ ぞ れ の 調 節 手 段 ご と に 外 国 為 替 相 場 へ の 影 響 が 大 き く 異 な る必 要 が あ る 。 そ こで これ を 一 覧 した の が 表8で あ る。 これ を み る と誘 発 資 金 流 入 へ の 効 果 が 最 大 と な る の は 貸 出 の 回 収 で あ り、 次 い で 買 入 手 形 の 期 落 ち 、 国 債 借 入(レ ポ オ ペ)の 期 落 ち 、 短 期 国 債 の 条 件 付 売 却(:FBオ ペ)の 順 とな っ て い る。 これ に 対 して 通 常 は 不 胎 化 政 策 の 典 型 と見 な され て い る 手 形 売 出 の 効 果 は き わ め て 小 さい 。 しか し な が ら これ を 例 外 とす れ ば 、 一 般 に 短 期 の金 融 市 場 調 節 手 段 の 誘 発 資 金 流 入 へ の 効 果 が 、 国債 の 買 切 りオ ペ の よ うな 長 期 の 調 節 手 段 の そ れ を 凌!1¥し て い る こ とが確 認 で き る。 した が っ て これ らの 経 験 的 事 実 を 踏 ま え て も な お 、 外 国 為 替 平 衡 操 作 に お け る 円売 り ドル 買 い 介 入 に 際 し て 、 日本 銀 行 が 短 期 の 金 融 市 場 調 節 手 段 を 行 使 す る こ と に よ り不 胎 化 政 策 を 実 行 す れ ば 、 円 安 誘 導 効 果 は 減 殺 され る も の と結 論 付 け られ よ う。

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表8

日本銀行の金融市場調節の不胎化効果

金融調節手段

資金流入 に

対す る効果

備考(資 金循環勘定

における取引項 目)

手形売 出

短期国債売現先

短期国債売却

貸 出

手形買入

国債借入(レ ポオペ)

国債買入

売却

条件付売却

売却

回収

期落ち

期落ち

買入

0.001売 渡 手 形 0.130 債 券i現 先 ・貸 借 取 引 0.095国 債 0.255 日銀 貸 出 金 0.227 買 入 手 形 0.185債 券 現 先 ・貸 借 取 引 0.045国 債 5.お わ りに 本 稿 で は 資 金 循 環 分 析 の 枠 組 み を も と に 、 外 貨 準 備 の 保 有 形 態 、 さ ら に は 政 府 短 期 証 券 の 発 行 と国 庫 余 裕 金 繰 替 使 用 との 相 違 に ま で 遡 っ て 、 外 国 為 替 平 衡 操 作 の 効 果 を 分 析 した 。 そ の 結 果 、 資 金 調 達 側 で は 政 府 短 期 証 券 の発 行 と国 庫 余 裕 金 繰 替 使 用 の 間 に 、 為 替 相 場 に 対 す る影 響 に大 き な 差 異 は み られ な か っ た 。 これ に対 して 資 金 運 用 側 で は 、 為 替 相 場 に 対 す る影 響 が 運 用 方 法 に よ り大 き く 二 分 され る こ とが 確 認 で き た 。 す な わ ち 邦 銀 国 内 店 へ の 預 託 や 外 銀 国 内 拠 点 へ の 預 託 の よ う に 、 外 貨 準 備 を 国 内 で 運 用 す る場 合 に は 為 替 相 場 へ の 影 響 が 限 定 的 で あ る の に 対 して 、 海 外 で 発 行 され た 外 貨 建 債 券 の 買 入 や 海 外 の 中央 銀 行 へ の 預 託 の よ うに 、 こ れ を 海 外 で 運 用 す る場 合 に は 比 較 的 大 き な 介 入 効 果 が 得 られ る こ と を 確 認 した 。 この こ とは ジ ャ パ ン プ レ ミア ム に 苦 しむ 邦 銀 の 救 済 の 目的 で 、 外 貨 準 備 を 国 内 店 に預 託 す る こ と は 、 外 国 為 替 平 衡 操 作 の 為 替 相 場 へ の 影 響 とい う観 点 か ら は 、 か な らず し も望 ま し く な い こ とを 示 して い る。 しか し な が ら翻 っ て 考 え て み れ ば 、 我 が 国 は 多 額 の 外 貨 準 備 を保 有 して お り、 こ れ を 常 時 海 外 で 運 用 す る こ とに な れ ば 、 海 外 へ の 無 用 の 資 金 流 出 を招 く の み と言 え な く も な い 。 した が っ て 、 円売 り ドル 買 い の 外 国 為 替 平 衡 操 作 の 実 施 に あ た っ て は 、 買 入 れ た 外 貨 を と りあ え ず 海 外 の 中 央 銀 行 に 預 託 す る な ど して 、 当 面 の 市 場 介 入 効 果 を 発 揮 す る べ く努 め る こ と が 重 要 で あ る。 こ の 際 に 、 も し併 せ て 邦 銀 の 救 済 を 企 図す る な ら ば 、 む し ろ 邦 銀 海 外 拠 点 へ の 預 託 を 選 択 肢 と し て 考 慮 す べ き で あ ろ う。 し か し円 高 の 進 行 阻 止 と い う所 期 の 目的 を 達 成 し た あ か っ き に は 、 外 貨 準 備 を徐 々 に 国 内 預 託 に切 り替 え る こ と も考 慮 して よ い で あ ろ う。 一 方 で こ の 同 じ ロ ジ ッ ク か ら、 円 安 阻 止 を 目的 に ドル 売 り円 買 い の 為 替 平 衡 操 作 を 実 施 す る に あ た っ て は 、 外 貨 建 の 債 券 の 売 却 や 海 外 中 央 銀 行 へ の預 け 金 の 取 り崩 しな ど に よ り対 処 す る こ とが 効 果 的 で あ り、 邦 銀 国 内 店 も し くは 外 銀 国 内 拠 点 へ の 預 託 を 取 り崩 して も 、 そ の 効 果 は 小 さい と考 えね ば な らな い。

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実 際 に2001年5,月 か ら2002年6,月 ま で に 実 施 され た 外 国 為 替 平 衡 操 作 につ い て み る と、 同 時 多 発 テ ロ事 件 へ の 対 応 とい う色 彩 が 強 い2001年9,月 の介 入 に あ た っ て は 、日本 銀 行 も ま た 独 自 に 外 貨 建 て の 資 産 、 お そ ら く は 外 貨 建 て の 債 券 を 買 い 増 して お り、 明 白 な 形 で こ れ を 補 完 す る政 策 を 実 行 した 。 した が っ て 、 こ の 時 期 の 介 入 に 関 す る 限 り、 不 胎 化 の 有 無 を論 ず る 意 義 は き わ め て 小 さい 。一 方 で2002年5,月 か ら 同年6,月 に か け て 実 施 され た 外 国 為 替 平 衡 操 作 で は 、 対 ドル の み な らず 対 ユ ー ロ も含 め て 円 売 りが 総 額 で4兆 円 を 超 え て い る。 量 的 緩 和 政 策 の結 果 、 こ の 時 期 に は 日銀 当座 預 金 の 残 高 が15兆 円程 度 に ま で 達 し て お り、 日本 銀 行 は そ の 意 味 で も 円 売 り介 入 資 金 を 吸 収 す る 必 要 に せ ま られ た も の と推 測 され る。6月 の 場 合 に は 資 金 吸 収 の た め の 金 融 市 場 調 節 手 段 で あ る 手 形 売 出 を 多 用 して お り、 日 本 銀 行 は 明 らか に 不 胎 化 の意 図 を も っ て い た も の と推 測 され る 。 そ の 結 果 、 円安 誘 導 効 果 は ほ ぼ 半 減 した も の の 、 効 果 の 大 き さそ の も の は 他 の 月 の 外 国 為 替 平 衡 操 作 の 結 果 と遜 色 な い 。 こ れ は 手 形 売 出 の誘 発 資 金:流入 が0.001と 、他 の 金 融 調 節 手 段 と比 較 して も極 端 に 低 い3こ とに 起 因 して い た もの とみ られ る。 も し 日本 銀 行 が こ れ 以 外 の 金 融 調 節 手 段 で 資 金 吸 収 に 臨 ん で い た な らば 、 外 国 為 替 平 衡 操 作 の 為 替 相 場 へ の影 響 は ほ ぼ 完 全 に相 殺 さ れ て しま っ た とい っ て も過 言 で は な い 。 本 稿 の 第2の 目的 は 日本 銀 行 が 実 施 す る 不 胎 化 政 策 の効 果 の 吟 味 で あ っ た 。 今 般 の 分 析 の 結 果 、 海 外 へ の 誘 発 資 金 流 出入 も し く は 外 国 為 替 相 場 へ の 影 響 とい う意 味 で は 、 金 融 市 場 調 節 手 段 に よ りそ の 効 果 が 大 き く異 な る こ と が 判 明 した 。 す な わ ち 一 般 的 に は短 期 の 金 融 市 場 調 節 の ほ うが 誘 発 資 金 流 入 が 大 き く、 円 売 り ドル 買 い の 為 替 平 衡 操 作 に 対 す る 減 殺 効 果 が 大 き い こ と が 確 認 され た 。 した が って 、 不 胎 化 政 策 を 円 売 り介 入 資 金 を 短 期 の 金 融 市 場 調 節 に よ り吸 収 す る政 策 と定 義 す れ ば 、 不 胎 化 政 策 が 為 替 平 衡 操 作 の 為 替 相 場 へ の 影 響 を 減 殺 す る とす る 冒頭 の 浜 田(1999)の 指 摘 は 正 鵠 を 射 て い る こ とに な る 。そ の 意 味 で 「右 手 の や っ た こ と を左 手 が 打 ち 消 し て い る 」 とす る論 理 に 軍 配 が 上 が る。 し か しな が ら、 こ れ に 対 して 翁 ・白塚(2000)は 「短 期 金 利 が ゼ ロ と な っ て い る 場 合 、短 期 国 債 とべ 一 ス ・マ ネ ー とは ほ ぼ 完 全 に代 替 的 に な っ て い る 」 と反 論 して い る。 本 分 析 の 結 果 、 べ 一 ス ・マ ネ ー を構 成 す る銀 行 券 ・補 助 貨 幣 の誘 発 資 金 流 入 は0.100、 日銀 当 座 預 金 の そ れ は0.137で あ り、 短 ;期国 債 売 却 の0.095も し く は 短 期 国 債 条 件 付 売 却(FBオ ペ)の0.130の そ れ と大 差 な く、 そ の 意 味 で は 後 者 の議 論 も あ な が ち 間 違 い と は 断 じ切 れ な い 。 この 数 値 は2002年3,月 の 資 金 循 環 勘 定 に よ る もの で あ る か ら、 ゼ ロ 金 利 と い う前 提 に もた が わ な い 。 しか しな が ら こ れ も 冒頭 に指 摘 し た とお り、 日本 銀 行 の 貸 借 対 照 表 の 均 衡 を前 提 とす れ ば 、 そ の 資 金 調 達 と 資 金 運 用 は 常 に あ い 等 しい 。 した が っ て 日本 銀 行 券 の 発 券 高 を 操 作 で き な い 以 上 、 日本 銀 行 に 与 え られ た 選 択 肢 は 金 融 市 場 調 節 を短 期 の 調 節 手 段 に よ り行 うか 、 長 期 の 調 節 手 段 に よ り行 うか の い ず れ か で あ る。 した が っ て 不 胎 化 政 策 が 、 外 国 為 替 平 衡 操 作 に か か わ る 3本 稿 で もち い た2002年3月 の 資 金 循 環 勘 定 で は 手 形 売 買市 場 の 買 入 残 高 の 大部 分 を 日本 銀 行 が 占 め て お り、 転 売 ル ール に よ り売 出手 形 の か な りの 部 分 が 買入 手 形 と して 日本 銀 行 に還 流 して い る もの とみ られ る。

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9 円 売 り資 金 を 吸 収 す る こ とで 、 為 替 相 場 に 与 え る影 響 を減 殺 す るか ど うか は 、 金 融 調 節 手 段 そ れ ぞ れ を比 較 す る こ と に よ り論 ず る よ り他 に な い 。 そ の 意 味 で は 、 短 期 の 金 融 調 節 手 段 を 利 用 す る 不 胎 化 政 策 が 為 替 相 場 へ の 介 入 効 果 を減 殺 させ る こ とは な い とす る 反 論 は 、 い ま ひ とつ 説 得 力 に 欠 け る と断 ず る こ とが で き る か も しれ な い 。 参 考 文 献

Copeland, Morns A.(1952)Astudy ofMoneyflows in the United States, New York:National Bureau of Economic Research.

International Monetary Fund(1993)Monetary and Financial Statistics Manual. (2000)Monetary and Financial Statistics Manual.

United Nations(1999)Handbook oflnput-Outp ut Table Compila tion andAnalysis. 財 経 詳 報 社 編(1999)『 図 説 国 際 金 融 』 財 経 詳 報 社 。 辻 村 和 佑 ・溝 下 雅 子(2002)『 資 金 循 環 分 析 一 基 礎 技 法 と 政 策 評 価 一 』慶 應 義 塾 大 学 出 版 会 。 東 短 リ サ ー チ 株 式 会 社(2002)『 新 ・東 京 マ ネ ー ・マ ー ケ ッ ト』 有 斐 閣 。 日 本 銀 行 国 際 収 支 統 計 研 究 会(2000)『 入 門 国 際 収 支 』 東 洋 経 済 新 報 社 。 日 本 銀 行 調 査 統 計 局(2000)『 資 金 循 環 統 計 の 作 成 方 法 』 日 本 銀:行 。 (2002)『 資 金 循 環 統 計 の 解 説 』 日 本 銀 行 。

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国 為 替 資 金 の バ ラ ン ス シ ー ト 2001年4月 資 産 負 債 2001年5月 資 産 負 債 2001年6月 資 産 負 債 2001年7月 資 産 負 債 2001年8月 資 産 負 債 2001年9月 資 産 負 債 2001年10月 資 産 負 債 2001年11月 資 産 負 債 2001年12月 資 産 負 債 内 邦 銀 預 託 内 外 銀 預 託 央 銀 行 預 託 外 外 銀 預 託 繰 替 使 用 期 証 券 外 証 券 投 資 ザ ー ブ ポ ジ シ ョ ン 過 計 48249 0 46339 26033 0 25666 フ0フ5 0 6346 0 0 0 0 0 0 0 438046 0 318699 0 302640 6090 0 6024 31900 0 54330 438046 438046 441346 0 46701 0 0 25979 0 0 6641 0 0 0 0 0 0 0 441346 0 442673 0 320180 0 0 6313 0 0 36860 0 441346 442673 4426フ3 47470 0 45851 27144 0 27158 6692 0 6436 0 0 0 0 0 0 0 443200 0 325718 0 311310 6619 0 6424 29556 0 47573 443200 443200 444752 0 50753 0 0 31382 0 0 10791 0 0 0 0 3500 0 31489 441252 0 438312 0 323954 0 0 7940 0 0 449$1 0 444752 469801 469801 48542 0 45287 29532 0 27490 6797 0 6880 0 0 0 0 56112 0 0 422684 0 35538フ 0 366766 7827 0 7586 30711 0 26005 478フ96 478796 480015 0 47604 0 0 30301 0 0 7316 0 0 0 0 70105 0 56605 409910 0 425320 0 388769 0 0 6641 0 0 1294 0 480015 481925 481925 2002年1月 資 産 負 債 2002年2月 資 産 負 債 2002年3月 資 産 負 債 2002年4月 資 産 負 債 2002年5月 資 産 負 債 2002年6月 資 産 負 債 内 邦 銀 預 託 内 外 銀 預 託 央 銀 行 預 託 外 外 銀 預 託 繰 替 使 用 期 証 券 外 証 券 投 資 ザ ー ブ ポ ジ シ ョ ン 過 計 48135 32367 7361 0 a O 390178 6636 484677 O a O O 55097 42787Q O O 1710 484677 46614 31199 7451 0 a O 397450 8194 490908 0 0 0 0 19365 463567 0 0 7976 490908 41810 27577 7716 0 0 0 392926 8y28 8116 486274 0 0 0 a O 486274 0 0 0 486274 41470 28591 7534 0 0 0 422911 7270 0 507776 0 0 0 0 0 486195 0 0 21581 507776 41082 29609 11081 0 0 0 418199 7326 0 507296 a O O O O 498873 0 0 8423 507296 38742 28923 10384 0 0 0 433226 8432 3006 522713 0 0 0 0 0 522713 0 0 0 522713

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Referensi

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