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tajigenteki suryoka hoshiki ni kansuru kenkyu : hakushi ronbun

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研究

(2)

一死 か脈 々タ 博士論文

的Uドレいい研究

平成2年10月 早稲田大学大学院理工学研究科機械工学専攻       生産管理学研究 関  庸 一

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第1  1.  1. 1 第2  2.  2. 2 2 応戦 目口 章 序章 ‥・ 1 1 1 1 1 1 研究目的 1本章の目的 3.2類似度の構成 3.5本章の要約 1 24 37 4 2数量化方式と数量化データの構造 1.2.1数量化の定義 2.2尺度水準 2.3データの変換としての数量化方式 2.4数量化データの構造 ‥・‥ I.2.5評定データの構造 1.9数量化に関する従来の研究 ‥‥‥‥  1.S.1評定データの一般的な扱われ方 3.2精神物理学的方法 ‥・ 1.3.3統計的な評価規準に基づく数量化方法 ‥‥・ 4本研究のアプローチの方法 1 14 14 14 15 1.4.1本研究の対象とする課題と提案する数量化方式の位置づけ ‥IS 4. 2 提案する3つの数量化方式の位匿づけと本論文の構成 ‥‥‥21 章 基本評定モデル 2評定空間の定義 2.2.1評定空間に与える特性 ‥・ 2.2.2評定項目数と評定空間の次元数 2.3評定過程に対する仮定 2.3.1評定カテゴリーの選択判断としての評定過程 2.3.2カテゴリー判断の法則とのモデルの相違 4基本評定モデルの自由度 ‥‥‥ 5評定データの取扱い ●●●●●● 2.6本家の要約 ‥‥ 3.4.2簡便推定法 24 24 24 29 31 31 33 34 35 36 37 37 37 38 40 46 46 47 51 54 54 54 55 第3章 類似度に基づく数量化方式 3.1本章の目的 ‥‥‥ 3.2.1推定要素とその対の種類 3.2.2類似度の定義 ‥‥‥‥‥ 3.2.3類似度の算出法 ‥・ 3.2.4類似度の意味と基本評定モデルとの関係に対する仮定 ‥‥‥4 3.3類似度行列に基づく推定法 3.3.1類似度に基づく推定法最適化規準 S.3.2類似度に基づく推定法最適化算法  3.3.3適用上の留意点 3.4評定空間の簡便推定法  3.4.1簡便法が必要な堀 合

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第4章 確率評定モデルに基づく最尤数量化方式 4.1本章の目的 4 2基本評定モデルに対する確率構造の導入 4.2.1確率的な選択過程としての評定過程 4.2.2評定カテゴリーと評定刻象間の距離の分布 4.3評定空間の最尤推定法 ‥ 4.3.1尤度関数の形式 4.3.2尤度関数の近似値の算出法 ‥・ 4.3.3確率評定モデルの最適化算法 4.3.4適用上の留意点 ‥‥ 4.4数値例 4.4.1実験目的と実験条件 4.4.2結果 4.5本章の要約 ‥‥‥‥ 第5章 線形槙造を持つ評定空間の構成 ‥ 5.1本章の目的 5.2評定空間への線形構造の導入  5.2.1線形構造の定義と意味  5.2.2モデルの自由度の減少 5.3線形確率評定モデルの最尤推定法 5.3.1最適化算法 5.S.2適用上の留意点 5.4数値例 5.4.1データの作成方法 5.4.2数値例の結果 5.5本章の要約 第6章 モデル選択の方法と提案モデルの比較 6.1本章の目的 6.2モデルの比較規準 6 3解析対象データと解析目的 6.3.1解析対象データ  ‥‥‥‥ 6.3.2解析事例の解析目的 6. 4 ノンノ゛ラメトリックな評定空間の構成例  ‥‥‥‥ 6.4.1ブランド名イメージの評定空間の構成 6.4.2現場作業者の作業意欲の尺度の構成 S.5パラメトリックな評定空間の構成例  6.5.1非線形確率評定空間の構成 ‥・ 6.5.2線形性の仮定、次元数の検討 6.6評定空間での仮説の検討 6.6.tブランド名の嗜好の表現 6.6.2評定カテゴリーの等間隔性の仮定の検討 6 6 7調査設計への利用法 8本章の要約 ‥‥・ 第7章 結論 謝辞 参考文献 ‥‥‥‥‥ 付録 Λ B 評定データヘの双対尺度法の適用方法 尤度関数の性質 ‥・ 研究業績 一 一 一 一 56 57 57 58 59 59 60 62 65 66 66 67 67 68 68 68 71 73 73 75 75 75 77 79 80 釦 82 82 87 88 88 91 94 94 97 101 101 104 106 107 56 68 80 108 110 111 A・ B・ 1 1 -第1章 序章 1.1 研究目的  本研究は、複数の評定項目に関する評定結果から、評定カテゴリー及び評定対 象を、多次元ュークリッド空間の申の点として布置する方法をりえるものである。 このような数量化を行なうことにより、潜在的な評定過程を説明する空間(評定 空間)を構成することを目的とする。  今日、人間の行動は多様な価値観に基づくようになってきており、これに対処 して製品計画、職場設計、などを進めていくためには、複雑な属性を持つと考え られる対象(製品、作業特性など)に関し、人間が行う評価をどのよう定量的に 把握するかが問題となる。これは、市場調査、モチベーション・リサーチなどの 領域における具体的な問題であると共に、人間の心理的反応に関する研究におい ても提起される基本的問題の一つである。  こうした基本問題に関し、心理的反応を知るためのデータを収集する方法とし て、カテゴリー評定法を用いることがよく行なわれる。これは、質問紙などの形 式で評定項目毎に何段階かの評定カテゴリーを用意し、評定者に評定カテゴリー を選ばせることにより、対象を評定(Rating)させるものである。このような方 式により得られる評定データは、評定者、評定カテゴリー、評定対象の三拒のデ ータであり、評定カテゴリーの自然な順序づけに従った順序尺度による順序カテ ゴリー値をとる。  本論ではこのデータから評定者の評価を数量化することを通し、評定者の潜在 的な評定過程に対し1つのモデルを与える方法を提案する。すなわち、評定者に 評定対象と評定項目を提示したとき、どのような過程を経てある回答が得られた かを説明できるモデルの設定、およびそのモデルに従う心理的反応の数量化を行 なおうとするものである。このようなアプローチをとることにより、データの背 後にある評定対象や評定項目に対する評定者の心理的反応の構造に関し、解釈に おいてより 一意性が高く豊かな知見が得られると考えられる。

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1.2 数量化方式と数量化データの構造 1.2.1 数量化の定義  対象の数量化(測定)ば対象に特定の数を当てはめるこどとして定義され る(Stevens、1951)。 ここで”特定の“の意味として次の点が問題となる。  1)測定される対象群の持つ多くの属性のうち、関心のある属性は何か。   単一の属性を捉えればよいのか、それとも複数の属性を同時に捉えたいのか。  2)1)の属性に関し、実態としての要素間の関係と、対象群の要素に割り当てた   数のもつ数学的な関係が対応をもつか。  つまり、数量化とは、分析目的が要求する演算が意味をもつ数の体系を対象の 集合に割り当てることとなる。  たとえば、人間の体形を数量化することを目的とした場合を例にして考えてみ る。いま、関心のある属性が体の、大きさ、肥満度であったとすると、各個人に 対してこれらの属性の程度を割り当てる数量化が要求されていることとなる。 こ の場合、数量化とは、各個人aに対し大きさと肥両度を表わす数量ベクトル   f(a)=(f、(a)、fパa)) を割り当てる関数1を定めることとなる。ただし、このfは個人間に成り立つ関 係を、当てはめる数間の関係として表現していなければならない。この対象の間 に成り立つ関係としては次のものが考えられる。 1)各属性毎での対象間の関係  ①異なる値を割り当てられたものは、その属性に関して異なっているか。  ②順序が意味をもつか   たとえば、alがa2より大きければ次の関係が成り立っているか。     f、(al)>fl(a2)  ③差が意味をもつか   たとえば、alとa2の大きさの違いがa3とa4の違いの同じであれば次の関   係が成り立っているか。     fl(a、)−fl(a2)=f1(a3)−fl(aj  ⑤比が意味をもつか   特別な意味をもつ原点(標準点)が考えられ、a、がa、より2倍大きければ   次の関係が成り立っているか。     fl(al)=2xf、(a2) - 一 一 -一 -一 -一 一 2 2)複数の属性を全体としてみた場合の対象間の関係   一次元の尺度のみを考えるときとは異なり、複数の尺度が相互に密接に結び  付き一つの空間を作っていると考えられる場合。  ①次元数はいくつか   独立な意味内容をもつ基底がいくつ取れるか。   たとえば、属性が3つあっても、そのうち2つから残りの1つが説明できる   場合、次元数は2となる。  ②点間にミンコフスキ∼距離が定義できるか   距離の3公理が成立すると考えてよいのか。   対象間の違いを次元毎に座標の差をとり、それらの関数の和の関数として計   算した距離として評価できるか。これは、距離の次元間加法性(decom-  posability)・次元内減算性(interdimensional additivity)・部分加算性   (interadimensional subtractivity)(Tversky&Krantz 1970)の性質が空   間において成り立っかによる。  ③任意の点を中心とした回転・反転変換、あるいは、平行移動変換、拡大・縮   小変換に対し、空間が本質的には不変か。  ④原点の存在   空間中に特異な点としての原点が考えられるか。  これらの対象間に成り立つ性質を、数の体系の上に表現することか数量化であ ることになる。  以上を一般的に表現すると次のようになる(高根、1980)。     関心の対象となる対象の集合Aとその要素間に成り立つ関係R I、….Rn     (たとえば、より重い、より大きい)に対し関係システム(注①)       <A、R I、 ….Rn>    を考える。このとき、集合Aの要素を数の集合Bの自然な関係システム       <B、S 1、…、Sn>    の上に写像する準同型写像f(注②)       f:A-4B    を与えることが、数量化であるといえる。 3

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-註① 関係システム<A,R 1,…, Rn>       1. 2.2  尺度水準   集合AのLにn個の関係R1,…,Rnが定義される体系。たとえば、       数量化の結果、対象に当てはめた数の体系は対象を副る尺度となっている。こ  実数の体系は、単なる集合としての実数の上に、順序関係、体としての      の尺度は対応する数の体系の種類によって表1.2-1のような尺度水準に分類され  2つの演算:和・積、位相構造が定義されたものである。       る。表1.2-1には典型的な4つの尺度水準と、本論文で扱う2つの尺度水準を整 注② 準同型写像 1:A→B      理してある。各尺度水準はその数の体系に導入された演算が強くなるほど、多く  次の2つの条件を満たす写像       の種類の結果を導け、より一意性の高い豊かな解釈ができるようになる。また、 ・上射:任意のa(EA)に対して、1くa)(EB)が一意に存在する。       数の体系に導入した演算が弱い演算だと、尺度の意味を変えない変換が増え、そ ・関係の保存:<A,R 1,…,Rn>→<B,S 1,…,Sn>において、      れによって結論の変わるような解釈は意味が無いので、一意性の低い貧しい解釈    任意の al、a2 (EA)に対して、a、Ri a2 ならば      しかできないこととなる。    f(al〉、f(a,)(EB)に対して、fくa,)Sif(aj       [Rnが2項関係の場合]       表1.2-1 尺度水準の性質 尺度水準 対象に割り当て  られる数の体系 新たに導入 される演算# 尺度の意味を  変えない変換 解釈の 一意性 備 考 名義尺度 集合 同等か(区別) 置換 低い 高い * * 順序尺度 順序集合 順序関係 単調変換 間隔尺度 実 数 0なし 差の大小 定数加算 比例尺度 Oあり 比の大小 定数乗算 多次元の 間隔尺度 p次元実数 (l-クリッド     空間) レルム、角度  基底、距離] 平行移動変換 多次元の 比例尺度 原点を考 えた1-クリ ッド空間

[原点]

拡大・縮小変換 回転・反転変換        # :[]内は空間を規定する概念        *:本論文で対象としている尺度 −4−        ̄5−

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       -1.2.3 データの変換としての数量化方式       定対象の両方をサンプル相として見ていたのに対し、異なる評定対象の  1.2.1節で、数量化とは対象に特定の数を当てはめることであるとした。       評価を異なる変量としてみると、評定対象の違いが新たな変量を作るこ 最も簡単な場合としては、問題とする属性が直接観測(測定)でき、その結果得       ととなり、評定対象が変量椙の構造を作ることとなる。 られるデータが分析目的に十分な数量関係をもっていれば、それをそのまま結果      数量化の各手法もそれぞれ定義戦と値戦の尺度水準の異なる一つの変換として とすることが考えられる。逆に、観測された結果が分析目的にあった形式でなく、         考えることができる。多くの手法は定義戦も偵戦も複数である変換として捉える さらに変換を行なう必要がある場合には数量化の手法を適用する必要が生ずる。      ことができる。表1.2-2の②の変換も含めて数量化の手法は原尺度の持つ繰り返  たとえば、順序カテゴリーの選択結果として得られる評定データの場合には、       しの情報の縮約を行い、新しい尺度を構成する手法といえる。 個人個人が評定対象をある評定項目についてどのレベルに位置づけたかという結 果が観測されることとなる。分析の目的が対象の一般的評価をできるだけ精密に      表1.2-2 各尺度水準に対して適用できる変換の例 卸ることにあったとすれは、いく人もの許疋百か汗1曲し瓦哺汗刀アコリーアーブ をまとめて対象を位置づける間隔尺度を作らなければならないことになる。  このように考えると、数量化は基となるデータの尺度水準の同上を行なうデー タの変換であるといえる。この際、変量のもつ情報のうち不用なものを縮約し、 目的に対応するもののみを残すような変換を行なうこととなる。  適用される変換は、その定義域となる変量の性格により次のような2通りに分 類できる。  ①単一の変量に対し適用される変換    一つの尺度により測定された値に対し行なう変換  ②複数の変量に対し適用される変換    異なった尺度の意味をもつ値の組み合わせに対し、新たな偵を与える変換。    複雑な単位構成をもつ物理量に適用されるもの、多くの数量化手法かおる。 また、尺度水準の変換は、値域となる変量の性格から、次の2通りに分類できる。  い単一の変量への変換    表1.2-2に示すような変換。      適用できる尺度水準 変換 名義 順序 間隔

比例

記号の意味 ①置換 ①合併 ①単調変換 ①定数加算       ]一線形変換 ①定数乗算    (正定数のみ) ①対数、指数、逆正弦etc.変換 O し」 ○ O O O □ ○ O ○ ○ O O □ O □ O:尺度の本質  的な意味を変  えない □:尺度の本質  的意味を変え  る ○:尺度の意味  を変えない ②中位数・四分位範囲・範囲 ②平均・標準偏差 ②加算    ]一線形結合 ②乗算 O

O ○ O ○ ○:適用可能 2)複数の変量の稚への斐揆   1組の変量を分解・総合し、いくつかの変量にする場合。たとえば、   ・-つのカテゴリ一変量を複数のダミー変量に表現しなおす。      表1.2-3に入出力データの尺度水準で分類した代表的数量化手法を示す。数量   ・主成分分析(変量群に対し、直交変換して新しい変量群を作る。)       イヒの多くの目的は尺度水準の同上にあるので、この表の対角線より右上の手法を   さらに、相との関係から新たな変量を作成する場合もあり得る。      目指すこととなる。対角線より下の手法は、元となるデータとは意味の異なる新   ・生起を表わすO/1変量を繰り返しの元で累計し、頻度を表わす変量にする。         たな尺度を構成するものである。   ・名義尺度変量を新たな相として取り上げ、生起を表わすo/1データにする。       本論文で提案する数量化手法は、順序尺度によるデータを間隔尺度に変換する   ・複数の評定者が複数の評定対象を評価したデータにおいて、評定者と評       手法として分類することができる。       −6一      −7−

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       I.2.4 数4t化データの構造 |         レ2-3尺水iによる数化千の分類       |        1.2.4.1 数阻化データ  アウトフ)ト尺度水準 Dフ≒ト尺度水準 名義 順序 間隔  対象を測定した結果が集められて、数量化データとなる。 ここでいう対象とは、 広く物事であり、必ずしも物でなければならないというわけではない。たとえば、 類似度の測定のように”対象の気ドに関し測定か行なわれたとみるならば、その“対 象の対”を対象と考えることもできる。また、測定は、数を数えたり、分類を特定 することなどを含むものと考える。つまり、実数値で結果が表わされるような計 量データとは限らず、むしろ質問に対する反応頻度(計数値)などの非計量デー タで表わされるものが数量化データとなる。  このデータを変換して、より目的に適した紬かい情報をくみ取れる形式にする ことが数量化の目的となる。  本節では、以下に変換の各段階を捉えるためのデータ記述法を整理する。 1.2.4.2 データの記述法 (1)テ``一タの次元  数量化データは一般には多次元のデータ行列となる。 この行列の各次元を元 (Member)と呼ぶ。データの各元は次の2通りの分類ができる。  まず第1の分類はデータを取り扱うLでの目的意識に関連した分類であり、相 との関連での分類である。相(mode)とは、分析上直接的な興味の対象になるもの (例えば、本研究の場合、評定項目、評定対象、[評定者])である。元はこの 椙に関連したものとそうでないものとに分類できる。相に関連しない元を繰り返 名義

数量化n類

数量化I類 双対尺度法   (数量化m類) 順序 Coombsの展開法 継次計]゛リー法 トストンの尺度構成法 Sh6nemanの計量展開法 conjoint分析 非計量MDS 数量化IV類 提案手法 間隔 判別分析 クラスター分析 服回帰分析 主成分分析 計量MDS        し(repetition)と呼ぶ(斎藤、1980)。繰り返しの元は最終的な結果の段階では、        解析結果の安定性を高めるために縮約される。       一つの椙に関して、その対を測定の対象とすること(評定対象の対に関しそれ        らの距離を測定するような場合)があれば一つの相に対して、兄2つが対応する        こととなりヽ相の数より元の数の方が多くなる。一方、興味のある相の違いに関        してヽデータの相違を検討しないことはありえない。よって、相の数より元の数        の方が少ないようなデータの収集は無意味であることとなる。       第2の分類は尺度水準に関連したものであり、次の2つがある。       ①その元のどれに当たるかにより、データの尺度水準が定まる元。       ②それ以外の測定の反復条件に関連する元。相に関連した反復は解析結果の相        として残ることとなる。       −9一一8−

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1   1.2-4 元の分類       -        (3)テ``−タ構  現例       │       以下に多変量解析のデータの模造をト述の形ざで棺即iか必、のもaにペブや々 相に関連する 繰り返し 各元の種類は表1.2-4に従って表わし、複数ある時には添え字をつけて示す。  ①主成分分析    b→a    サンプルbの繰り返しごとaの変量が副定されたデータ        (aは変量の数だけの次元数を持つ)   を    a→a’   構造係数    b→a’’  主成蔚得心 尺度水準を 決める

C 測定の条件 を決める ♭ d        へ変換(a≒a‥は求める主成分の数の次元を持つ)。       ②多次元尺度法 (2)データの構造の表現       bxb→a  対象bの対に対して、その対の(非)類似度  データは上表のbやdの組合せに対しaまたはcの尺度の値が決まるものとし      を て表現できる。つまり測定の条件を定義域とし、尺度の値を値域とした関数とし       b一a’   各bに対する座標(a’は布置空間の次元数を持つ) て考えることができる。これをa、b、c、dを上表のような元を表わす記号、      ’`変換゜ ×を集合の直積を表わす記号として、次のように表わすものとする。      ③Torgersonのカテゴリー判断の法則による間隔尺度構成法       blxb2→a 対象b1のカテゴリーb2に対する反応頻度    bxd→a      (1.2-1)       を    b)(d¨c      (1. 2 ̄2)       b1→a’  各b1に対する座標      b¨a      (1.2 ̄3)       b2→a’  各b2に対する座標      b-゛c      (1. 2 ̄4)       へ変換(a’は1次元)。  解析の結果は、興味の無い繰り返しを含まないので、次のような形式のデータ となることとなる。    b-Fa→a’       (1.2-5)      b→a’       0.2-6)      a→a’       0.2-7) ただし、a’は数量化の結果えられる尺度を表わす記号、十は集合の和を表わすと する。        −10 −       ̄口 ̄

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1.2.5 評定データの構造 (1)対象とする評定項目  各評定項目は次のような評定カテゴリーを持つものであるとし、主に、複数の 評定項目がある場合を考慮する。   1.各評定項目に用意された排他的選択肢である。   2.番号順に質問内容に関する程度が大きくなるように配列してある。  評定対象と評定カテゴリーは全ての評定者にわたって安定した概念内容をもっ ていると仮定する。  また、評定の結果得られる評定カテゴリーについては次のような表現をする。    CO)={Jj l い1、…、L}:第丿評定項目の評定カテゴリーの集合    C  一一 UC(D     :全評定カテゴリーの集合 一 一 {j・j l j・j=1・1,…,1・L,2・1,….j‘L} これらの表記法を用いると、評定項目は次の図のように 高  1=1 1=2 j=3 1=4 j=5 い       安1  1・1  1・2  1・3  1・4 1・5 .j ぐ 高尚な      通俗な(j  2・t 2・2 2・3  2・4 2・5 表わせる。 一 一 一 一 O 2) 図2.2-1評定項目の表記法(項目数:J=2,評定カテゴリー数:L=5) 1 2 (2)評定データの三相構造  本論文では、評定項目ごとに順序カテゴリーで構成される尺度上で評定が行わ れた評定データを対象とする。 このデータは、評定者、評定対象、評定。項目ごと に回答評定カテゴリーの番号が得られる7相のデータとなる。この各相を次のよ うな記号で表わす。    、∃= □li=1、…、1}:評定者の集合(tト)    B={klk=1y一一、Kj :評定対象の集合(モノ)    刄= □lj=1、….j}:評定項目の集合[]ウモタ)  以上の評定データは、1.2.3節で定義した表現法に従えば、変量は評定項 目の相、評定者、9と評定対象Bの2相で構成される三元三相データrh.となる (表2.2-1)。 表2.2-】評定データの構造(I・3,X=4,J=2の場合の例)     ∂    勁モク 、9 B Eト モノ 1 2 1 1    2    3    4 r l】1 r 112 r 119 r l14 r 】21 r 1 2 2 r 1 2 3 r 1 2 4 2 1    2    3    4 r 2 1 1 r 212 r 2 1 3 r 2】4 r 221 rZ22 r Z23 r 224 3 1    2    3    4 r 3 1 1 r 3 1 2 r 3 1 3 r 3 1 4 r 321 r 322 r 323 r 324 1 3

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1.4 本研究のアプローチの方法 I.4.1 本研究の対象とする課題と提案する数量化方式の位置づけ (1)対象とする課題  三椙の評定データに対し、次に示すような課題が興味の対象となる。 に用意された複数の評定項目はどのような構造を持っているのか。  これに対応し各評定項目の評定カテゴリーをどのように数量化すべきか。   I−1、1つの評定項目を見た場合、     それを構成する各評定カテゴリーの程度の違いをどう表せば良いか。   I−2、複数の評定項目を同時に見た場合、     それら相互の程度の違いをどう表せば良いか。   I−3、複数の評定項目を同時にみた場合、     それらの意味の違いをどう表せば良いのか。 n、各評定対象は、評定項目に与えた数値に対応して、どのような評価を評定者  により与えられたとするべきか。それをどのように数量化するか。 UI、評定者間で、評定対象の評定の仕方にどのような個人差があるか。また、  その個人差をどう数量化するか。  本論ではこれらの課題のうち主にI、Hの数量化問題を検討する。 さらに、m の問題についても部分的に扱う。  まず課題のIに関し、評定カテゴリーを数量化することを通して評定項目を数 量化する。これは、各評定カテゴリーを定量化すれば、それにより構成される評 定項目の多次元空間の中での相対的位置づけが明らかになると考えるからである。 このとき、評定カテゴリーの程度の差を評定空間中の距離として表わし[I−1、 I−2]、各評定項目の意味の違いは、評定項目の評定カテゴリー群が評定空間の どの向きに並ぶかで表わす[1−3]。図1.4-1にこれらの概念図を示す。 18 1 I l 1 2 3 評 定カテゴリーの程度の違い       1   2 3  4    5 華やか       地味 華やか 華やか 地味 汚ない 汚ない 地味 (a) (b) (c) 評定項目の程度の違い 1 きれい 2 3 評定項目の意味の違い きれい 4 5 図1.FI 評定カテゴリーの数量化の概念図 一 1 9

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 また、課題のUに関しては、評定対象の評定空間の中での位置づけを、評定カ モゴリーとの距離が評定者のイメージの違いの程度としての意味をもつように評 定空間内に表現する。以上I、IIはどちらか一方の位置づけから定めるやり方で なく、測るもの(評定カテゴリー)と副られるもの(評定対象)の相対的関係を 表現するように、相互に定め合うように評価規準の最適化を行なう。  課題mに関しては、評定者群の問で評定項目の位置づけが異なることにより表 現できるような個人差のみを扱う。 (2)本数量化方式の位置づけ  これらの課題に対し、本研究では次のようなアプローチで評定データの数量化 方式を提案する。     ①カテゴリー判断の法則(モデル)を多次元に拡張することにより、評      定の過程を説明できる評定モデルに基づく方法を開発する。     ②評定データに対し、全体として一貫したモデルの適合度を与、える解法      を提案する。  与えられた順序尺度の評定データから間隔尺度の評定空間を構成するには、評 定者の繰り返しを累計し頻度分布を作成し、その分布から①のモデルに基づく何 らかの前提に従って尺度構成を行う。一つの方法は、頻度分布から間接的に構成 する類似度と、モデル上での距離との単調性を仮定する、ノンパラメトリックな ものであり、距離に関する最小2乗規準に基づくものである。もう一つの方法は、 評定カテゴリーと評定対象との比較判断の際の正規分布誤差の仮定を前提とする パラメトリックなものであり、最尤解法に基づくものである。次節でそれぞれの 概要を述べる。 2 0 1.4.2 提案する3つの数量化方式の位置づけと本論文の構成  本論文では、評定空間を構成する方法として3つの数量化方式を提案するが、 1つがノンパラメトリックな方法で、2つがパラメトリックな方法である。  ノンパラメトリックな方法は第3章で述べられる。 この方法では、評定空間に 特別な確率分布を導入せず、評定空間内の要素の間に定義した類似度と距離の単 調性の仮定に基づき、評定空間布置を推定する。  パラメトリックな方法は4章、5章で述べられる。 この方法では、評定空間内 の要素が正規誤差をともなって評価されているとの仮定をおき、その正規分布の パラメータとして評定空間布置を特定している。  以下に論文の構成を示すとともに、第3、4、5章でそれぞれ提案する3っの 数量化方式の特徴を述べる。  本論文は7章から構成されている。  第1章は序論であり、本研究の目的を述べるとともに、数量化の定義、および 数量化理論の中で扱われるデータのデータ構造について整理し、従来の数量化理 論の中での本研究の位置づけを明らかにしている。  第2章では、本研究における評定過程の表現方法として、Togersonのカテゴリ ー判断の法則のモデルを多次元に拡張し、本論文で扱う全てのモデルの基礎とし て、基本評定モデルを提案している。この基本評定モデルでは評定項目を評定カ テゴリーの集合として捉え、評定対象とともに多次元のユークリッド空間の中に 表現する。その上で、評定項目に対する評定者の評定カテゴリーの選択を、評定 対象からの心理的距離(イメージの近さ)の最も近い評定カテゴリーの選択とし て捉えている。評定カテゴリーと評定対象との距離を明示的に扱うため、このモ デルに従って数量化を行なえば、距離の意味付け可能な推定が行なえることとな る。  第3章では、確率分布の仮定をおかずに基本評定モデルを推定するため、評定 カテゴリー問、評定カテゴリーと評定対象間、評定対象相互間の3種類の非類似 度を定義し、その非類似度の大小順序関係の情報を利用して基本評定モデルを推 定するノンパラメトリックな評定空間の推定方法を提案している。この非類似度 は、評定カテゴリーや評定対象が同一の評価として用いられる同時生起頻度から 定義されるものであり、評定空間内の各点間の心理的距離と単調な関係を仮定で きるものである。推定の際には、異なった対の種類の間での類似度の大きさの比 較が意味をもたないので、同種の対の問でのみの順序情報を利用した部分順序を 2 1

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用いた非計眼多次元尺度法を利用し、評定空間の推定を行なっている。  また、系統的な欠刻値があると本方式が使えない場合があるので、このような データに対しても適用可能な簡便法を与えている。  第4章では、パラメトリックな評定空間推定法として、評定過程に対し確率的 な評定カテゴリー選択過程を仮定した非線形確率モデルを設定し、これに対する 最尤推定法を提案している。 ここでは、前章で間接的に扱っていた、評定カテゴ リーと評定対象との心理的な距離の比較を、各点が正規誤差を持ってばらつくと した誤差モデルの下での、距離比較判断の過程として確率的に捉えている。 これ により統計的モデル選択などが可能になっている。  推定の算法としては、非心χ2分布の1/3乗近似および数値積分により、尤度を 算出し、非線形計画法により評定空間の布置を定める方法を提案している。  第5章では、第4章で提案したモデルに対して、評定項目の線形な構造を付加 した線形モデルを設定し、その最尤推定法を提案している。 これは、評定カテゴ リーが、評定空間中で評定項目毎に中性点(原点)を通る直線上に並び、全体と しては放射状に布置しているという仮定をおいたモデルである。  この仮定により、モデルの自由度の増加を抑えるとともに、評定項目の解釈を 容易にしている。各評定項目が共通の原点(中性点)を持つと仮定することによ り、これまでのモデルが多次元の間隔尺度を構成していたのに対して、多次元の 比例尺度を構成できたこととなる。つまり、評定空間中の各点を、原点からどの 意味をもつ方向にどの程度の点てあるというように解釈できるようになった。  第6章では、適用例を示している。ブランドイメージの空間の構成、現場作業 者モラルの空間の構成、人事考課の尺度の定量化の事例について示し、前章まで で提案した方式の比較をするとともに、回答者属性による層別による嗜好の個人 差の表現などの各種仮説やモデル選択について検討している。また、提案した数 量化方式をアンケート調査設計の予備調査に適用することにより、評定カテゴリ ー設定の妥当性を含めた検討も可能なことを示した。  第7章は、結論として本研究の成果を要約している。  以ヒの構成を図1.4-2に示す。 22 モデルの前提 第2章 多次元の属性 (複数の評定項目)吋   に対し 距離が意味 同時数量化 ︱ x k モデル カテゴリー判断の法則 1    (Torgerson)1 l r” ̄”‘ _._.__._._j ´ ̄´ ̄' ̄´ ̄´″' ̄! 距離が意味を持っり 基本評定モデル          ●       ㎜㎜ 3章 提案した類似度 と距離との単調性l 4章 − I I I |・誤差i程を未考慮  1 迂回ご言ごL」 ぞ「´ミ´ミ´ミ´ミ’ 確率的な誤差過程li  確率評定モデル  (正規分布誤差)j・確率的評価゛司能 第5章 線形構造 ・中性点 I’1−−j〃y〃y〃j l l ︲ ! 一 r'〃/〃/〃/〃/ l ! 〃/〃/〃/〃/〃/〃/〃j 〃/〃/〃ノ〃/〃/〃/ミり 線形確率評定モデル ・自由度か少ない    →解釈が容易 1 1 し.−...−.−.−.....−.−.−..j − − ︱ − − ︱ − − − − 一 1欠点:単調性の仮定が I利点:誤差分布の仮定に IMDSによる解法  -1部分順序を用いた非計量          ___ − ■ ㎜ ■ ■ |    解法 乃J・'うメトりiルな解法 I I I I I 依存しない 単調性の仮定 近似的な成立 ︲ 4 1 ︲

二:工二二二回二ご

ハリメト仙レな解法 一 ・z°分布の1/3乗近似 ・数値積分 図1.4-2 提案する3つの数量化方式(モデル)の位置づけと      本論文の構成 23 −

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第2章 基本評定モデル 2.1 本章の目的  評定空間の性質を整理し、本論文で扱う全ての数量化方式の基礎となる基本評 定モデルを提案する。 この際、評定者の持つ心理的距離を表現できるよう評定の 心理的過程からモデルを構成する。 2 2 2 2 評定空間の定義 1 評定空間に与える特性  本論文では、評定カテゴリーと評定対象を数量化することを目的としている。 これらは、概念上、何らかの構造も導入しなければ、つまり数量化される前には、 単なる集合CUBとして表わされる。  この集合を数量化するに当たって、以下で述べるような評定者の心理的な要因 を表現できる空間(評定空間沢)を考え、その中にCUBを埋め込むことにより、 多次元の間隔尺度あるいは比例尺度の空間を構成する。この評定空間は評定者群 が共通に持つ評定対象および評定項目の概念を表現し、評定者のもつイメージの  ーつの表現となる。  まず第1に、和とスカラー倍が定義できる線形空間(公理A)を考え、その線形 空問を基準線形空問としたアフィン空間の中に、この集合が埋め込めるものとす る。 このような演算を許す空間を考えることにより、間隔尺度としての要素の差 の比較や、比例尺度としての要素の定数倍を考えることができるようになる。 任意の2要素間に和がー一意に定義でき、  AI)Va、♭ECUB;        a+h=♭十a  A2)va、♭、cl≡eUB; (a十b)十c=a十(♭十c)  A3)ヨ1 0eeUB;Vaに対L   a+0=a  A4)vaECU9;  ヨ(−a); a+(−a)=0 任意の実数αとaEeUBに対L、積αal≡CU9が定義でき、 A5)Vα、βに対L、a(βa)=(αβ)a A6)laこa A7〕Vα、βに対し、(α+β)a=αaトβa A8)Vαに対L、α(a十h)=αa十α♭ 24

(17)

 第2に、評定者のイメージの中での近さ、具体的には同時に想起される頻度の 「烏さを表現することを考える。モデル上では、この近さに対応するものとして、 次の3公理Bを満たすノルム(原点からの長さを表わす実数値関数)を導入する。 ∀ a, BI) R2) B3) bECUB、aE実数;  a=0 ⇔ ll a ll=0  ││αa ll=|αレ│la ll  lla十b‖≦│la 11十│lb li このとき、次式で距離の公理Cを自然に満たす距離dが定義できていることにな る。    d(a、♭)=│la−♭││       (2.2-1) ∀ a, CI) C2) C3) b、  a  d d  C 一 一  ( ( ECUB; ♭ ⇔ d(a,b) a,♭)=d(h,a a b)十d(b − − ) c) 0 ≧d (a,c)  第3に、次元問の関連を規定するものとして、2要素a、b間に角∠(a、b) が定義できるものとする。 この角が2要素間のイメージ上の意味の関連の強さを 表わしているものと考える。 V a, DI) D2) D9) ♭,cECUB; ∠(a,♭)=∠(h,a) ∠(αa,♭)=∠(a,♭) │la十hllcos∠(a十♭,c)=   11allcos∠(a,c)十││♭│lcos∠(♭,c) D4)∠(a,a)=0  以上のようにノルムと角を導入することにより線形空間に内積(alb)が次 のように定義されたことになる。    (alb)=‖alnlbllcos∠(a,b)     (2.2-2) 25  線形空間として、何らかの基底を特別視する理由がないので、回転に対する不 変性を空間に要請する。つまり、正規直交基底を取り直すことにより回転しても 距離が変わらないことを要請する。 このとき、ある点から一定距離の点の集合は 超球となる。よって、正規直交座標系を適当に選べば、ノルムは次のように定義 される。    a=(aj−、。、。、。に対して、 │ │ aH= Σ aj m=1 また、距離は、ユークリッド距離となる。(補注参照) d(a、b) 一 一 (2.2-3) (2.2-4)  このように基底の取り方に自由度を残すように評定空間を定義することにより 評定空間中の布置を推定した後に、さらに、何らかの方法で基底を定める必要が 生ずる。よって、実際にモデルを推定する際には、座標軸の回転を許さないモデ ルに比べて、座標軸を定めるという手順が増えることとなるが、これを適切に行 えば、布置解釈の容易な向きに座標表現を与えることや、必要によっては斜交座 標表現を与えることも可能となる。  以Lで、評定空間を。−クリッド空間として定義したこととなる。  ュークリッド空間においては長さと角が不変量となる。2.3節で定義される 基本評定モデルでは、これらのうち長さが実世界のイメージ上の近さに対応する ような数量化となっている。角については、基本評定モデルでは実体としての評 定項目などと明確な対応がつくように数量化ではない。このようにより強い公理 を最初から導入しているのは、以下の補注の理由から、第3、4章で距離として 。−クリッド距離を用いて数量化を行うためである。 しかし、線形モデル(第5 章)では、角についても評定項目間の角が両者の意味上の近さという意味をもつ ような数量化となっている。 26

(18)

(補注)

 ここで、角を定義せず、甲面に対して車線を下ろすような操作を考えないこと にすれば、ノルムとして次の定義を採用できる。

   il a ll=(E a。ll) 1/I      (2.2-5)

       m=I このとき距離は、より一般的なミンコフスキー距離: d(a、♭) 一 一 (  F El a。’ ♭。II) 1/I I=1       S>| (2.2-6) となる。 このミンコフスキー距離は特別な場きとしてユークリッド距離を含む (sこ2)ものである(図2.2-1)。一般のミンコフスキー距離を導入したミン コフスキー空間は、ある点からの距離が一定の点の集合が円とならず、パラメー タsの値によってp個の基底の方向が他の合成された方向より大きく評価された り(s<2)、小さ<評価されたり(s>2)する(図2.2-2)。 つまり、回転 の自由度をもっていない。  本研究では、距離の中ではユークリッド距離が最も基本的なものであるという 点と、第4章で評定空間に誤差分布を導入する際、距離の誤差分布の導出が容易 となる点、解釈のしやすい表現のために布置を回転する際などに自然な定式化と なる点などを考慮して、評定空間の等方性(座標軸の回転移動変換によってモデ ルが本質的には変わらない)を仮定し、ユークリッド距離(s=2)の場合のみ を扱う。 2 7 フィンスラー空間IFisllrSpaee】  曲が。1ているか局i的に  ヨゝコーJスキーー間の性器を持つ 一般リーマン空間  SRifMlnnSpae.)  曲が、ていふか局所的に  ユー-ク'トjドア闇ダ1咋貿を持']・  l.位円;j賢所的に楕円体 定曲筆を持つ空間  (Space・fConstanlCurvalurel  寄与性を持つ(isolroplc)  嘔Q1円は一味に球状 負の曲率 一曲撞空間 (Hyp.rb。)ie Sμe.] 円 周 一 一員 正の曲乖 は半径か大 な心につれ 大きくなる 曲キゼゴ 楕円空間 {Sp㎞ria}  Spac●J j;!la判iが大 き[乙・&に']jL てjlヽきく乙・る 一般ミンコフスキー空間  (Genera1Mjnkowsk,SPace)  等万作を持つ(lsolroplc)  平9であるが局所的に非ューフり,ド的  単位円は凸型で.かつ中・しヽを対称占,とし  て対称 ミンコフスキーパワー距離空間 (Minkowsk1P・wer Metric Spacが  jづい・-・・11げ ぶ=2 ユークリッド空間  at;な“  “.りF・・.-・j刈II’ j’1 市街距離空間 (City-BI。ck Space) 単位円は科めになっ た接円超立方体 心,=ΣZ,α−X,αI 図2.2-1 距離モデルの階層構造       (高根,1980より転載) S こ Q C ●大次元距●空間 ・[Supr。mu。 M11rlcSp.c,1 ●,Zllは・nilt £=・,!・lz,。−l,j 図2.2-2 ミンコフス牛−の距離における半径rの単位円        (高根,1980より修正転載) 一 28 −

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2.2.2 評定項□数と評定空間の次元数  評定空間の次元数(基底の数)は、評定空間の独立な意味内容の数、評定者が 評定を行う際、想起する考慮項目数に対応するものとなる。以下で評定項目数と 次几数の関係について検討する。 (1)単一の評定項目の場合  単一の尺度の数量化については従来から研究が行われている(Torgerson t958、 Coombs 1964 など)。特に感覚刺激に関しては計量心理学の分野で刺激連続体と いう形で多くの研究がなされている。  一つの評定項目と複数の評定対象を考えた際には、評定項目が一貫した意味内 容をもっていると考えられるなら、Torgersonのカテゴリー判断の法則(モデル) のように一次元の尺度を構成すればよい。つまり、単一の意味内容ならば、単一 の基底で張られる1次元の評定空間となる。  この際、尺度上に表現される内容としては、  I−1、一つの評定項目を構成する評定カテゴリーの相互の程度の相違はどれ      だけであるか。  H、  評定対象が評定カテゴリーに対してどのような位置づけをもつか。 が問題となる。  これらは評定空間の中での相互の位置関係として表現され、評定カテゴリーは xバ、評定対象はx。という記号の実数で表現する。原データは評定カテゴリー 番号という順序尺度であったが、各要素に実数を割り当てることにより、間隔尺 度(以上)の尺度となる。 XI.1×1.2 ×1.S XI.4 XI.S  ↑ XI ↑0 X2 ↑ X3 →x 図2.2-9 1次元の評定空間の概念図 29 沢 (2)複数の評定項目の場合  一群の評定対象を評価するにあたり複数の評定項目がある場合には、それら複 数の評定項目の相互関係の捉え方として次の2つの考え方ができる。第1はそれ ら複数の評定項目が単一の意味内容を異なる尺度で評定しているという見方であ る。第2は、それぞれの評定項目が独自の意味内容を評価しているというもので ある。  第1の場合には、複数の評定項目相互の関係として、jが異なるC(j)相互でど のようなずれがあるか(I−2)を検討すればよい。つまり、次図のように評定 項目1つのモデル(図2.2-3)を拡張してやればよいこととなる。 X XI.2 ×1.1 XI.4 XI.・ xl.I X2.1 xl.I X2.j x2.S   二・|   |  ↑ XI ↑0 X2 ↑ X3 ↑ X4 R 図2.2-4 複数の評定項目による1次元の評定空間の概念図  第2の場合には,評定項目ごとに異なる意味内容を組み合わせた多次元の評価 を評定者がLていることとなる。この場合,評定項目の意味の違いを数量化する (1−3)にあたって多次元の評定空間を検討しなくてはならなくなる。  評定の意味内容が多次元にわたる場合には,それに対応して評定空間はp次元 の。−クリ・yド空間となり,評定カテゴりーおよび評定対象はその巾の1点とし て次のように表現されることとなる(図2.2-5)。    x j,j=(x j.1。…,x j.l。,…,x j・h)E沢         (2.2-7)       :評定カテゴリーj・jの座標    X,I=(X HI,…,xil。,…,X,I。)∈沢         (2.2-8)       :評定者iによる評定対象kの評価の座標 30

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2 2 3 3 xご⊃ X2.1 O X 図2.2-5 多次元の評定空間 評定過程に対する仮定 1 評定カテゴリーの選択判断としての評定過程 X2.1 XI.l  基本評定モデルでは、評定者が評定対象を評定カテゴリーと比較して、評定対 象の評価に最も適合する評定カテゴリーを回答していると考える。  これを具体的に定式化するため、評定過程を次式のように定式化する。 r・。−1’ : (1(X。1‘,X。,)=min d(X,j・l,xil) (2.3-1)       1EC(j)       (jl≡,9,.iES,kEB) r。,  :評定者iの評定項目jによる評定対象kに対する評定値       (評定カテゴリー番号) 討  つまり、評定者iの評定項目jによる評定対象kに対する評定値 r、。。が1’ であろということは、評定:者iによる、その評定カテゴリーJj’と評定対象kの 、j定空間沢内での位置づけX.j.il、X、、の間の距離d(X、j、j ’、X。)が、評定項目 jに含まれる全ての評定カテゴリーjj(l==1、…、L)とその評定対象kとの距離 d(x、ij、×・、)(g=1、…、0の中の最小値であることとLてモデル化する。  図2.3-1を例にとって示せば、各評定対象x、がどの評定カテゴリーに最も適 合すると回答されるかは、評定カテゴリー間の垂直2等分線(超平面)で区切ら れる領域のどれにあるかによって定まるというモデルとなる。 X OX 図2.3-1 傾城とLての評定カテゴリー 3 2 ×1.5

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2.3.2 カテゴリー判断の法則とのモデルの相違  前述のモデル化はTorgersonによるカテゴリー判断の法則と次の点て異なる。  カテゴリー判断の法則では、評定カテゴリーを境界値の確率変動する評定空間 (心理的連続体)上の区間として表現し、また、評定対象を評定空間の上の確率 分布として表現する。ある評定対象がある評定カテゴリーに選択判断される過程 は、その評定カテゴリーの区間に評定対象が実現値を持つこととして捉える。こ のとき、評定カテゴリーの区間の境界値および評定対象分布の平均の期待値μ、  (および標準偏差期待値(7、)を推定することにより、モデルが推定されることと なる(図2.3-2)。 評 印 定 象 対 の 象 分 の 布 心理的連続体 華やか   一  リ るゴ れテ さ力 答定 回評 ↓ 評定対象I   ↓   μ1 C たいへん   1・1 や D ↓ や 2 C2 普 】・ ↓ 通 3 評定対象2   ↓   μ2 C3 ↓ や 1 ・ や 4 図2.3-2 カテゴリー判断の法則 地味 (い ←評定カテゴリー      境界値    ↓ たいへん  1・5  つまり、カテゴリー判断の法則では、評定カテゴリーを心理的連続体上の区間 として表現し、その区間の境界値を推定対象としている。 これに対し、本モデル では評定カテゴリーを評定空間上の点として表現し、この点を推定する。 これは、 領域(区間)として評定カテゴリーを表現しようとすると、1次元のモデルを考 える際には評定カテゴリー数とほぼ同数の境界値を考慮すればよかったが、モデ 一 3 3 ルを多次元に拡張する際には、評定カテゴリーを評定空間Lの領域として検討し なくてはならなくなり、境界の形状に複雑な場合が生じ、推定が困難になるため である。  そこで本モデルでは評定カテゴリーに対して領域を考えるかわりに、その評定 カテゴリーを代表する評定空間上の一一点を考え、評定対象は距離のもっとも近い 評定カテゴリーに適合すると判断されるとして評定の過程を説明している。  これは、前節で述べたように評定カテゴリーを表現する領域の候補として評定 カテゴリーの点の対ごとの垂直2等分超平面により区切られる領域のみを考慮す ることに等しい。 2.4 基本評定モデルの自由度  基本評定モデルの自由度を考える。モデルの自由度が高いほど、そのモデルに より表現できる内容は豊富となるが、推定の際の計算量が増加したり、退化解・ 局所最小解の危険が高くなるなどの点て推定が難しくなる。また、一つのデータ に対して何次元の評定空間が適当かなどのモデルの比較を行う際には、モデルの 自由度が不必要に高くなっていないかを検討する必要があり、そのためにもモデ ルの自由度を求めておくことが必要となる。  推定される変数は評定カテゴリーの座標J・L個、評定対象の座標K個それぞ れにp次元の座標があるので     (J・L+K)・p個       (2.4-1) となる。しかし、評定空関沢には絶対原点がなく、かつ、回転してもその意味あ いを変えないから、推定されるモデルの本質的自由度d.fは変数の数から位置の 自由度p、回転の自由度(p−I)・p/2を減じて。     p リ・LIK−(p十1)/2}         (2.4-2) となる。  具体的に試算してみると表2.4-1のようになる。 34

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表2.4-l 基本評定モデルの自由度 次元数  p 項目数  J 釘]い卜   数  L 評定対  家数  K モデル  自由度  d.f 1 1 2 3 5 5 5 5 5 5  9 14 19 2 1 2 3 5 5 5 5 5 5 17 27 37 3 1 2 3 5 5 5 5 5 5 24 39 54 2.5 評定データの取扱い (1)相の扱い方  第1章で定義した評定データの各椙を、評定空間のモデル化に当たって次のよ うに取り扱う。  まず、評定者の集合、9に関しては、本論文では原則としてランダムサンプルの 繰り返しとして捉え、その構造を興味の対象としない。ただし、特殊な場合とし て評定者のデモグラフィックな属性(性別、年齢階層など)で層別できる場今に ついて個人差の構造の導入し、層、9h…、、9、ごと(階層の数をgで表わす)にそ の性質がどう異なっているかについて検討する。これは、評定者によって評定カ テゴリーや評定対象の概念内容が異なるという仮説を検討するためのものであり、 評定対象または評定カテゴリーを評定者の層毎に異なるものとして数眼化するも のである。  評定対象および評定項目については相として取り扱う。評定項目については、 その尺度を構成する評定カテゴリーを数量化することにより、また、評定対象は それ自身を数量化する。 35 (2)構造的な欠刻値かおる場合  評定データのデータの反復に関連した元としては、評定対象、評定者の2つが あることとなる。 しかし、場合によってはその一部が構造的に大剛値となってい る場合が考えられる。たとえば、評定者が自分のもつ信条・気持ちを評価したよ うな場合である。このような場合には、評定対象が各評定者ごとに毀なる自分の 信条であるから、評定対象に関して評定者の繰り返しがないこととなる。また、 場今によっては、調査の労力の低減などの理由から、各評定者に対し一部の評定 対象のみの評定を要求するような事も考えられる。  このように構造的な欠刻値かおる場合には、それにあった数量化の方法が要求 される場合かおる。(3.4節 簡便法参照) 2.6 本章の要約  評定空間に与えられるべき特性が示され、これに基づき基本評定モデルが提案 されている。これは、評定カテゴリーと評定対象を多次元空間内の点として表現 ト、評定者の評定を評定対象に最も近い評定カテゴリーの選択とするちのである。 っまり、評定項目を評定カテゴリーの集合として捉え、その評定カテゴリーをp 次元ュークリッド空間中の点として数量化することにより、評定項目の数量化を 行なおうとするものである。 これにより、評定カテゴリーの程度の差はそれらの 相互の距離として表現され、また、評定項目のもつ意味の相違は評定カテゴリー がどの向きに並ぶかによって表現されることとなる。  このモデルに従った評定空間の推定を行なえれば、評定結果を単に表現するの みでなく、評定の過程に関し、評定空間における距離から洞察を行えるような数 量化が可能になると考えられる。 36

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第3章 類似度に基づく数量化方式 3.1 本章の目的  基本評定モデルに対しノンパラメトリックな数量化方式をりえることが本章の 目的である。 これにより、誤差分布の形に依存しない数量化方式を与えようとす るものである。 このため、距離との単調な関係を仮定できる類似度を定義し、こ れを用いて、評定カテゴリー、評定対象を多次元空間(評定空間)の中に数量化 する方式を与える。  さらに、個人ごとに異なるものを評定したデータなど、系統的な欠副値がある データにも適用可能な簡便推定法を提案する。 3 3 2 2 類似度の構成 I 推定要素とその対の種類  基本評定モデルは、評定空間沢の各要素の布置が評定カテゴリーと評定対象の 対に対応する距離d(xu、xi)のみによって特定されるモデルである。 しかし、 この対の距離だけでは布置に対する制約条件が少なく、布置を特定しにくい。そ こで、沢の距離空間としての性質の基づき、沢内の要素間距離として、評定カテ ゴリーと評定対象との間の距離に加え、評定カテゴリー間、評定対象間の2種類 の距離に関する制約条件を仮定して布置を推定する。(関ほか、1987)  この各要素間の距離d(・、・)は実験的には直接に観測できない心理的な潜在量 であり、沢を構成する場合にこれを直接用いることはできない。そこで、これら の距離の妥当な代替値として観測できる3種類の類似度を定義してこれを用いる。  ここで、推定要素の対の集合の表現の便宜のため、評定カテゴリーの対(C2)、 評定カテゴリーと評定対象の対(CB)、評定対象の対(B2)およびこれらの 和集合(λ)の記号を次のように定義しておく。 C2=U(C『』)XC(j・))={(j・j .j’・r)}    j≠j` CB= B X BI ヌS UC( バΞ∂ 5 1J f 0 1 一 一 BXB ={(k、k’)} C2U CBU B2 k)} (k≠k・) (3.2-1) (3.2-2) (3 (3 2 2・ 3) 4) 37

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3.2.2 類似度の定義  本論文では、前節で定義した推定要素間の類似度を問題とするが、用いる評定 データは、評定カテゴリーや評定対象の間の類似度を評定者が直接的に判断した 結梁ではない。そこで、観測された評定データから間接的に類似度を構成する。  間接的に類似度を構成する方法としては、1.3.3節(2)で述べた方法か おるが、評定データは評定カテゴリーと評定対象に対する属外債やその分布を与 えず、評定事象の生起の仕方を記述しているものである。つまり、評定対象と評 定カテゴリーの組み合わせに対して、各評定者がその組が適当であるかどうかを 判定したデータであるから、評定者の判断の傾向から類似度を構成することとな る。このような場今に類似度に対応する量として、同時生起頻度かおる(2)、a)Q そこで、これを基準化した確率として類似度を定義することが自然であると考え られる。このように、直接、被験者の判断が得られない場合には、混同確率(同 時生起確率の1種)を用いて類似度を定義し、多次元尺度法を適用する方法がと られることが多く、Shepardパ963など多くの研究がある。  具体的には、基本評定モデルで、評定対象と評定空間上近い評定カテゴリーが 回答されるとしたのに従い、評定カテゴリーと評定対象の間の類似度としては、 両者の組に反応した頻度を基準化して用いる。また、同種の間の類似度としては、 評定空間で近い要素が評定の行為の中で同時に現れろ頻度が高いことから、この 頻度を基準化した同時生起確率を類似度として用いることを提案する。 O)評定カテゴリー間類似度  評定カテゴリー間((y)の類似度(異なる評定項目j、j’の評定カテゴリ I J 玉とj' ・1' の間の類似度)として次式を提案する。 01(j・1、f・r)= たたし n Λ Λ V ( X { ) l` n 一 n ({l・6A l r,。d Arhj。d (ll・EAlr,Jd V r6・,d         ((j・1,f 目 (3.2-5) l) ・r)EC≒jり‘) :集合Xの要素数 =(r,.,y,.....。lil≡,9,k6B) :評定項目に関する評定ベクトルの集合 :論理和 :論理積 3 8  集合Aは各個人ごとの各評定対象の評定をlつの事象とした集合となっている。 定義3.2-5式は評定カテゴリーjりとj’・Fの間の類似度を、これらの事象を基 にして定義している。具体的には、両者の少なくとも一方が評定対象に適合する と判定された数に対して、両者が同時に適合するとされた割合(確率)として定 義している。  2つの評定カテゴリーの同時生起頻度 I≒。ぺ∧ rh、パ’が多ければ両者 か類似した評価として用いられていることを意味するが、それぞれに適合する評 定対象の数(評定事象の数〉が多ければ同時生起頻度も多くなると考えられるた め、そのままでは類似度として用い得ない。遂に、類似度を検討している評定カ テゴリーのどちらにも関連のない評定事象は、その類似度とは無関係であると考 えられる。そこで、2つの評定カテゴリーのどちらかが適合しているという条件 で同時生起頻度を基準化した条件付き同時生起確率として、類似度を定義してい る。また、このように定義することにより、ある評定カテゴリーに関して欠刻値 があっても、分子分母のバランスが取れることとなる。  一つの評定項目に含まれる評定カテゴリーは排他的選択肢となっているから、 両者が同時に回答されることはない。つまり、この類似度は異なる評定項目の評 定カテゴリー間にのみ定義できることとなる。 (2)評定カテゴリーと評定対象間の類似度  評定カテゴリーと評定対象間(CB)の類似度02を次のように定める。 これ は評定対象kが評定項目jに関し評定カテゴリー戈に適合するとされる確率を表 わす。単に類似度としては、n({r。j}で基準化する必要はないが、初期布 置算出の際には、各類似度が共通の確率という次元をもっている方がよいので、 基準化を行っている。また、このように基準化を行えば、ある評定者や評定カテ ゴリーに関して大潮値がある場合にも、対応したものとなる。 ○、{j・1、k} n{けg.ll lr・a=j.il≡j})     n o r,41) 39 ・j ぐ ぐ (3.2-6) 戈 k)ECB)

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j’)EC’) (3.2-12) gバjll (3)評定対象間の類似度  評定対象間(B2)の類似度0、を3.2-7式のように定める。集合A’は各個 人ごとの各評定項目の評定を1つの事象とした集合となっている。 この事象を基 にし、類似度03(k、k’)は2つの評定対象k、k’が同一の評定カテゴリーに適き するとされる確率を表わす。単に類似度としては、n(A’)で基準化する必要 はないが、0、と同様の理由から、確率となるように基準化を行っている。 0、(k、k‘)= ただし Å n(け・EA’| rl。=       n(A’) r,a・l)  (3.2-7) ((k、k’)EB’) 一 一 け・=(r、。。)。。。…、xli6、9、j6S})    :評一定対象に関する評定ベクトルの集合 3.2.3 類似度の算出法  以下の議論では、各評定項目毎の評定カテゴリー数が一定数Lで欠刻値のない 場合について検討する。評定カテゴリー数が異なる場合にも容易に拡張できる。 (1)評定カテゴリー間類似度  評定者iが行った評定対象kについての評定において評定項目jについて評定 カテゴリー1が選択されたとき1、選択されなかったときOとする変数 fバ、。を考える。 fバ4= 10 じ 選 選 択 択 さ さ れ れ た なかった (3.2-8) この値を要素とした、JXL列、IXK行のOまたは1を要素とする反応型デー タ行列をFとする。 f。=(f,。。, f j.II1,・一一,f』.111) 40 (3.2-9) 匹 F 一一 fH fl, fl f f X l i I X このとき評定カテゴリーの同時反応頻度行列は、tを転置として G (lb.j.j・.l・)−FI・F (3.2-10) (3.2-11) と表わせ、(3.2-5)式で定義された類似度は次式となる。この算出式は、表3.2-1を例に取って示すと、類似度を求めようとする2つの評定カテゴリーが同時に反 応として得られた頻度を分子とし、これを中心とした十字に含まれる反応頻度を 分母とした比となる。 01くJd、j’・r) E gJ4証 g袖付+  E jμΞC(j) gバJ4・ .j4eC(j’)   ((j・j lj 4 1

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