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Keieisha no kaigai jigyo ni taisuru komittomento to kigyo gyoseki ni kansuru kenkyu

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(1)Title Sub Title Author Publisher Publication year Jtitle Abstract Notes Genre URL. Powered by TCPDF (www.tcpdf.org). 経営者の海外事業に対するコミットメントと企業業績に関する研究 土田, 麻梨亜(Tsuchida, Maria) 清水, 勝彦(Shimizu, Katsuhiko) 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 2014. Thesis or Dissertation http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=KO40003001-00002014 -2971.

(2) 慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程 学位論文(. 2014 年度). 論文題名 経営者の海外事業に対するコミットメントと企業業績に関する研究. 主 査. 清水勝彦. 副 査. 浅川和宏. 副 査. 村上裕太郎. 副 査. 学籍番号. 81330877. 氏 名. 土田麻梨亜.

(3) 論文要旨 所属ゼミ. 清水勝彦 研究会. 学籍番号. 81330877. 氏名. 土田麻梨亜. (論文題名) 経営者の海外事業に対するコミットメントと企業業績に関する研究 (内容の要旨) 我が国では少子高齢化の進展により、国内市場の縮小が始まり、多くの企業が海外、特にアジアを中 心とする成長目まぐるしい新興国市場に熱い視線を送っている。同時に企業の中長期経営計画の中には 「グローバルカンパニー化」、「アジア#1 企業になる」という目標を掲げる企業が増加する中、目標を掲げた ものの、本当に海外で実績を残せている企業とそうでない企業とに二極化しつつある。 同じ業界で、同じ景気条件の下、海外事業で成果を出せる企業と出せない企業の差は何なのか?業績 の違いには何が影響しているのか? 本研究では経営者のコミットメントに注目し、経営者のコミットメントの強さを企業の IR 情報より数値化 し、企業業績にどのように関連があるか、下記 3 つの仮説を分析した。 仮説 1: 海外事業に対する経営者のコミットメントが強い会社ほど、海外事業で成果を出している。 仮説 2: 経営者のコミットメントが強い企業ほど、M&A や海外企業との資本提携など、より大胆な、リスク のある経営手法を使用して、成果を出そうとする 仮説 3: 海外売上比率の高い会社ほど業績が良い 分析の結果、海外事業に対する経営者のコミットメントの強さが、①海外事業の成果、②海外事業の手 法、及び③企業業績に対してどう影響しているか以下 3 点のことが分かった。 第 1 に、コミットメントの強さは、企業の海外売上比率に対して強く影響し、経営者が目標値や実績値を 公表することは、企業の実行力をより強固なものにし、それに伴い結果としての業績にも寄与していること がわかった。また、コミットメント大及び中のグループでは、海外売上比率及び海外売上上昇率ではそれ程 差異が見られなかったが、海外事業の規模である海外売上高では、歴然の差があり、コミットメントの強さ は海外事業の規模においても、強く影響していることが分かった。 第 2 に、コミットメントの強さは、海外事業のリスク許容度を高くするかという点については、コミットメント の強さとの直接的な関係は見いだせなかった。しかし、海外 M&A の多くはコミットメントが大の企業により 実施されていること、また、海外 M&A を実施した場合とそうでない場合では海外売上比率に約 2 倍の差が あり、海外 M&A が海外事業の拡大に寄与していることがわかった。 第 3 に、海外売上が企業業績の拡大に寄与しているかという点については、2010 年以降国内売上高が 横ばいとなっている中で、海外売上高は 2011 年からは増加に転じ、過去 4 年で 1.5 倍に拡大、直近 3 年 間では海外売上の拡大が、企業の営業利益率や売上高上昇に寄与しており、業界全体の成長を海外売 上が下支えする構造になっていることが分かった。 また海外事業に対するコミットメントの強い企業程、企業規模の如何にかかわらず企業業績が良い傾向 にあることも分かった。 以上により、企業が「海外売上比率の拡大」、「グローバルカンパニー化」、「アジア#1 企業」を掲げるの であれば、経営者は単に目標を掲げるだけではなく、計画に対する、具体的な実績値や目標値を設定し、 その結果にまで組織を強く方向付けることが業績を出すために重要な要素であると考えられる。.

(4) 目次 1.. 問題意識 .......................................................................................................................... 4. 2.. 本研究の目的 ................................................................................................................... 4. 3.. 先行研究 .......................................................................................................................... 5. 3.1.. コミットメントの定義に関する先行研究 ........................................................................... 5. 3.2.. コミットメントと海外事業展開に関する先行研究の紹介................................................... 6. 3.3.. 本研究の新規性について .............................................................................................. 7. 4.. 本研究におけるコミットメントの定義 ................................................................................... 8. 5.. 仮説 ................................................................................................................................. 9. 5.1.. 仮説 1:コミットメントと海外事業の成果 .......................................................................... 9. 5.2.. 仮説 2:コミットメントとリスク許容度 ................................................................................ 9. 5.3.. 仮説 3:海外売上と企業業績の関係 ............................................................................... 9. 6.. サンプルデータ及びデータの内容 ................................................................................... 10. 6.1.. 対象企業 .................................................................................................................... 10. 6.2.. 抽出データ項目........................................................................................................... 10. 6.2.1.. コミットメント ............................................................................................................. 10. 6.2.2.. 業績データ .............................................................................................................. 10. 6.2.3.. M&A データ .............................................................................................................. 11. 6.2.4.. コミットメントと分析対象年 ......................................................................................... 11. 7.. 分析結果 ........................................................................................................................ 12 基礎分析 .................................................................................................................... 12. 7.1. 7.1.1.. コミットメントの強さ及び情報量の推移 ...................................................................... 12. 7.1.2.. コミットメントに関する情報の「強さ」と「細かさ」.......................................................... 15. 7.1.3.. 企業別「強さ」と「細かさ」の分類 ............................................................................... 16. 7.2.. 仮説 1:コミットメントと海外事業の成果 ........................................................................ 16. 7.3.. 仮説 2:コミットメントとリスク許容度 .............................................................................. 22. 7.4.. 仮説 3:海外売上と企業業績の関係 ............................................................................. 25. 8.. 結論と提言 ..................................................................................................................... 28. 9.. 本研究の限界及び課題 .................................................................................................. 29. 10.. 参考文献 .................................................................................................................... 30. 11.. 謝辞 ............................................................................................................................ 31.

(5) 1. 問題意識 我が国では少子高齢化の進展により、国内市場の縮小が始まり、多くの企業が海 外、特にアジアを中心とする成長目まぐるしい新興国市場に熱い視線を送っている。 同時に企業の中長期経営計画の中には「グローバルカンパニー化」、「アジア#1 企業 になる」という目標を掲げる企業が増加する中、目標を掲げたものの、本当に海外で 実績を残せている企業とそうでない企業とに二極化しつつある。 同じ業界で、同じ景気条件の下、海外事業で成果を出せる企業と出せない企業の 差は何なのか?業績の違いには何が影響しているのか? 本研究では経営者のコミットメントに注目し、経営者のコミットメントの強さと企業業 績に関連があるかをリサーチする。 2. 本研究の目的 本研究では株主説明会資料及び有価証券報告書における海外事業に関する情報 を元にコミットメントの度合を数値化し、以下の分析を行う。 1) コミットメントの強さと海外業績の関連性 2) コミットメントの強さと海外事業展開手法の関連性 3) コミットメントの強さと企業業績の関連性.

(6) 3. 先行研究 3.1 では、本研究をすすめるにあたり、コミットメントの定義について言及し、その後 3.2 にて経営者のコミットメントと業績に関して参考とした先行研究を紹介し、3.3 にて 先行研究の問題点に触れ、本研究の新規性について述べる。 3.1. コミットメントの定義に関する先行研究 経営者のコミットメントとは何なのか、『ドナルド・N・サル「変革へのコミットメント経 営」2005 年 3 月 生産性出版』では、「経営幹部のコミットメントとは企業家や経営幹 部が組織を特定の方向へ導くためにおこなっている色々な活動」と定義されている。 その中でコミットメントは組織を拘束する活動として、下記の要素から構成されている。 [1] 活動 投資すること 人的な決定をすること. 内容 組織の進むべき方向を指示するために現金を投資し、活 動の方向をコミットする 人的資源の配置を行う. 止めること. 継続しているビジネスの能力を縮小させるか、売却や閉 鎖によりビジネスを止める 約束を公表すること 企業が何をするつと公的に誓約することで組織を拘束す る 主張を公表すること このことが正しいと皆に宣言することによって、組織を方 向付ける 経営資源の提供者との関 企業の利害関係者との関係を維持するため関係を構築 係を構築すること すること 書面での契約をつくること 契約にて組織の方向付けを行う 情報を操作する. 評価基準や制御システムを選ぶことで従業員を方向付 ける. 更に経営者は様々な場面でコミットメントを活用して、組織の目標を達成している。 例えば『Jim Collins, Jerry I. Porras 「ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生 存の原則」』では、経営者が従業員に戦略を明確に伝えることで、従業員の意識を集 中させ、彼らの行動をうまく導くことができるとし、コミットメントがより難しい目標をやり 遂げさせる機能を持つと述べている。[2].

(7) 3.2. コミットメントと海外事業展開に関する先行研究の紹介 <トップリーダーの新興国市場に対する関与度について> BCG が 2013 年に日欧米多国籍企業に対して、各社のグローバル展開に対する 意識調査を実施。調査の中では、今後 5 年間で重要な海外マーケットとして、1 位中 国、3 位:インド、4 位:ASEAN と、アジア市場への依存度が高くなっていることが示さ れた。しかし一方で、調査した日欧米多国籍企業社内のトップリーダー20 人のうち、 新興国市場に実際にリーダを派遣している企業は、9%のみとなっており、自社の期 待値を満たす組織能力を新興国市場で持ち合わせていると答えた企業は 0%であっ た。更にトップリーダーの関与と業績に関する分析がなされており、企業のトップリー ダー20 人を新興国市場に派遣している企業の方が、そうでない企業よりも業績が良 いとの結果が出ている。[3] <新興国市場における日系企業の敗因について> Ichii, Hattori, Michael (2012)によると、新興国市場での日系企業の敗因の理由と して、トップマネジメントの M&A に対する嫌悪感及び経営層の市場に対するコミットメ ント不足が挙げられている。特に経営層のコミットメント不足の結果として、多くの日系 企業では、新興国市場に対する財務的及び人的なコミットメントが出来てないため、 新興国市場に浸透しきれていないと述べられている。 [4] 更に、日経ビジネス 2014.3.31(031)では、企業の売上に占めるアジア市場の依存は高まっており、その ためには経営トップ層からのサポートと現地での強力なリーダーシップが必要だが、 日本は他国に比べてその重要度は理解しているものの、実際の資源配分(特に人 的 ) が 少 な く 、 結 果 が あ ま り 出 て い な い と の べ ら れ て い る 。 [5] ま た Black, Morrison(2012)や Murakami(2009)では、具体的なコミットメント不足の内容として、 日系企業の海外事業展開は、現地に十分な経営資源や経営判断を持った経営幹部 を派遣するのではなく、本社と駐在員に依存した展開手法を用いており、これが、経 営幹部を現地に送り込む欧米企業と比較し、新興国市場への浸透や現地人材を十 分に確保、育成できない理由となっていると言及している。[6] [7].

(8) 3.3. 本研究の新規性について 以上のように、これまでの先行研究では経営者のコミットメントの定義やその重要 性、新興市場における経営者のコミットメントと業績やコミットメント不足の内容に関す る議論がなされてきた。しかし、多くはアンケートや特定の企業を事例として研究され ているものが多く、ある業界における経営者のコミットメントの強さと海外事業や企業 業績の関係を定量的に分析したものはなかった。 また日系企業は新興国市場や海外事業であまりうまく行っていないという趣旨の研 究が多い傾向にあるが、経営者がきちんとコミットメントし、成果を出している企業も存 在する。 したがって本研究では、日本の食品業界を事例に、経営者の海外事業に関するコ ミットメントの強さを数値化し、海外事業や企業業績との関係性を定量的に検証する。.

(9) 4. 本研究におけるコミットメントの定義 本研究では、経営者のコミットメントという無形で測定しがたい活動が、企業の海外 事業や業績に何等かの影響を与えているという仮説を立てており、「コミットメント」と いう変数を量的に測定可能なものへ変換することが重要である。そこで、本研究では、 サル 2013[1]の定義するコミットメントを構成する活動のうち、「約束を公表すること」 に注目する。何故ならば、公表した目標を達成するためには、企業は様々な活動を実 際に実行していく必要があると考えられるため、「約束を公表すること」を測定すること で、サルの定義する様々な活動が包含されると考えるためである。また、企業にとっ て約束を公表することの多くは、株主やアナリストに対して発表される IR 資料の中に あり、これらの資料は公的に入手可能である。そこで今回は企業ウェブサイトにて公 表されている株主への決算説明会資料及び有価証券報告書を使用して、コミットメン トの強さを下記の 10 段階にて評価し、分析を行うこととする。具体的に「コミットメント の強さ」については 4 段階に分け、海外事業に関する情報の有無、海外事業に関す る情報が開示されている場合には、単に言及しているだけか、または実績値を公表し ているか、翌年度の目標値まで踏み込んで公表しているかを評価した。また「情報の 細かさ」については、コミットメントの強さに対し、その内容が、「海外情報」と一まとめ になっているのか大陸別に言及した情報があるのか、または進出国別に、具体的に 踏み込んだ情報となっているのかを評価した。 【図表 4:コミットメントの評価テーブル】 評点 強さ 細かさ 0 言及なし 全く情報を開示していない 1 海外事業 海外 2 情報の公表 大陸レベル 3 国レベル 4 実績の公表 海外 5 大陸レベル 6 国レベル 7 数値目標の公表 海外 8 大陸レベル 9 国レベル.

(10) 5. 仮説 本章では企業の海外事業とコミットメントに関する関係性についての仮説を導出す る。 5.1. 仮説 1:コミットメントと海外事業の成果 「海外事業に対する経営者のコミットメントが強い会社ほど、海外事業で成果を出し ている。」 一般的に企業が目標を設定すれば、目標を達成するためには、様々な活動を実際 に実行していく必要があると考えられる。そこでコミットメントの強い企業ほどその結果 となる業績指標も良くなると考えられる。そのため、コミットメントの強さと、海外事業 の経営指標である海外売上高、海外売上高比率、海外売上高上昇率の関連性を分 析する。 5.2. 仮説 2:コミットメントとリスク許容度 「経営者のコミットメントが強い企業ほど、M&A や海外企業との資本提携など、より 大胆な、リスクのある経営手法を使用して、成果を出そうとする」 コミットメントが強い程、成果を出すためにリスク許容度が高くなり、より大胆な経営 手法を行うようになるのではないかと考える。そのためより大胆な経営手法の指標と して、海外 M&A の数とコミットメントの強さの関連性を分析する。 5.3. 仮説 3:海外売上と企業業績の関係 「海外売上比率の高い会社ほど業績が良い」 国内市場の縮小により、多くの企業が中長期経営計画で、「グローバルカンパニー 化」、「アジア#1 企業になる」という目標を掲げている。中長期計画で示される海外事 業に対するコミットメントの強さは、最終的な業績にも好影響を与えると考え、コミット メントの強さと業績指標となる ROA との関係性について分析する。.

(11) 6. サンプルデータ及びデータの内容 6.1. 対象企業 2008 年 1 月から 2014 年 8 月末にて、東証一部の日経業種分類が「食品」に該当 する企業約 90 社。 6.2. 抽出データ項目 6.2.1. コミットメント 企業の海外事業に対するコミットメントについては、対象企業の 2008 年から 2014 年に入手可能な株主説明会資料を基に、海外事業に対する言及の有無、実績値の 有無、目標値の有無を目視にて確認し、10 段階の評価を行った。尚、実績値につい ては、株主説明会資料では不足する部分を日経 NEEDS 及び有価証券報告書より抽 出可能な場合は、データを充当し評価した。 尚、コミットメントの強さによる 4 分類を下記グループとして定義した。 評点 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9. 強さ 言及なし 海外事業 情報の公表 実績の公表. 数値目標の公表. 細かさ 全く情報を開示していない 海外 大陸レベル 国レベル 海外 大陸レベル 国レベル 海外 大陸レベル 国レベル. 6.2.2. 業績データ 日経 NEEDS データベースより、下記項目を抽出した。    . 売上高 海外売上高 営業利益率 株価(年初始値、年末終値). グループ分類 コミットメント無し コミットメント小. コミットメント中. コミットメント大.

(12) 下記については、上記抽出データより計算して算出した。  売上高上昇率 = (次年売上-前年売上)/前年売上 ※  海外売上高比率 = 海外売上/売上高  海外売上昇率 = (次年売上-前年売上)/前年売上 ※  株価上昇率 = (年末終値-年初始値)/年初始値 ※サンプルデータの初年度、単年度しかデータが存在しないサンプルについて上昇 率は計算できないため、欠損値として分析対象外とした。 6.2.3. M&A データ . . IN-OUT の海外 M&A 数 コミットメント分析で 4 以上の企業について、レコフの M&A データベースより、 抽出。 海外 M&A 実績: 海外 M&A 実績のある企業について、ダミー変数にて 1、実績の無い企業に ついては 0 で入力。. 6.2.4. コミットメントと分析対象年 一般的に企業が目標を公表してから、その結果である業績に反映されるまでには しばらく時間が必要であると考えられる。そこで、本研究では仮説を検証する際に、そ の時差を考慮し、コミットメントを公表した年を t 年とし、分析対象となる年については 翌年の「t+1 年目」を評価した。.

(13) 7. 分析結果 7.1 にて取得したデータの基礎分析を行い、7.2 から 7.4 では、各仮説の検証を行 う。 7.1. 基礎分析 7.1.1. コミットメントの強さ及び情報量の推移 企業が公表している海外事業に関するコミットメント情報の推移を、コミットメント の「強さ」別にグラフ化した【図表 7-1-1】。海外事業に関する情報を決算説明会資料 に掲載している企業は、業界全体の 1/3 程度であり、2008 年から比較すると、年を追 うごとに、海外事業に関する情報を掲載する企業が増えている。これは将来的な国内 市場の縮小が懸念される中、これまで国内が主体であった食品業界においても、「海 外売上比率の増加」や、「グローバルカンパニー化」を中長期計画として掲げる企業 が増加している傾向を表している。また内容としても、「海外売上高の拡大」というよう な抽象的な目標から、「2020 年までに企業売上の 20%を海外売上に!」というように、 具体的な目標を掲げるコミットメントの強い企業が増えてきている。 また、もう 1 つの傾向として、海外事業に本腰を入れたコミットメント大の企業と海外 事業の情報をオープンにし始めたコミットメント小の企業の増加が目立つ。. 【図表 7-1-1-1:海外事業に対する経営者のコミットメント推移】.

(14) 【図表 7-1-1-2:2014 年の企業内訳とコミットメント別売上規模・海外売上比率】. 次に企業の内訳を見てみると、2014 年では、約 60%、51 社の企業がコミットメント 無し、13 社がコミットメント小、4 社が中で、20 社がコミットメント大の企業となっている。 各コミットメントグループの特徴としては、コミットメントの強い企業グループ程、平均売 上高が大きく、海外事業に積極的な企業程、規模の大きい企業が多い傾向にある。 一方で、海外事業の実績値や目標値を開示している企業は、どちらも海外売上比率 が平均値で 20%、中央値で 18%程度である。以上より、ある程度の企業規模と海外 売上比率のある企業が、コミットメントの強い企業群を構成していることが見える。 【図表 7-1-1-3:経営者のコミットメントと海外売上比率-散布図】.

(15) 実際に、企業のコミットメントの強さと、海外売上比率を散歩図で表現すると図表 7-1-1-3 の通りになり、コミットメント大の企業群について、海外売上比率の幅が非常 に広くなっている。これについては勝手な予想ではあるが、コミットメント大の中には、 これまで長年の海外事業展開と実績を持つ企業、元々コミットメント中であったが、あ る程度の売上規模が取れてきたので、コミットメント大に移動してきた企業、また、海 外事業には新参ものではあるものの、海外売上拡大を企業の指名として、ビジョン先 行で頑張っている平幕的な企業が混在しているように見える。 また、コミットメント無し、コミットメント小の企業群については、海外売上高があまり 公表されていないため、実際には、点線のような分布になっていると思われる。.

(16) 7.1.2. コミットメントに関する情報の「強さ」と「細かさ」 次に海外情報の「細かさ」について分析する。【図表 7-1-2】当初は情報が細かくなる ほどコミットメントが強くなると想定していたが、具体的に事例を追っていくと、必ずしも 情報の細かさがコミットメントの強さと比例しているとは言えない例が見受けられた。 例えばある企業は海外の 1 国にしか進出していないため、海外情報を国レベルにて 情報を開示している。しかし、ある企業はより大規模に複数国に事業展開をしている が、海外の情報を地域別に集約して開示していた。このような場合、情報の細かさだ けでは、海外事業のコミットメントの強さを正確に反映しているとは言い切れないため、 分析においては、10 段階の「情報の細かさ」ではなく、4 分類の「情報の強さ」によって 検証することとした。 【図表 7-1-2:海外情報の細かさと推移(10 段階表示)】.

(17) 7.1.3. 企業別「強さ」と「細かさ」の分類 次に、2014 年における情報の「強さ」及び「細かさ」の基準で企業を分類すると、下 記の通りとなっている。※複数のカテゴリーに該当する場合は、開示が一番細かいグ ループに分類されている。 【図表 7-1-3:「強さ」と「細かさ」による企業の分類】 評点 強さ 細かさ 該当企業 0 無し - 日東富士製粉、昭和産業、東福製粉、増田製粉所、鳥 越製粉、協同飼料、中部飼料、日和産業、日本配合飼 料、東洋精糖、日本甜菜製糖、塩水港精糖、フジ日本 精糖、日新製糖、中村屋、名糖産業、井村屋グループ、 不二家、山崎製パン、第一屋製パン、カンロ、雪印メグ ミルク、伊藤ハム、林兼産業、丸大食品、米久、福留ハ ム、エスフーズ、ジャパン・フード&リカー・アラ、北海道 コカ・コーラボトリング、コカ・コーラウエスト、コカ・コーラ イーストジャパン、キーコーヒー、ユニカフェ、ボーソー 油脂、ブルドックソース、エスビー食品、焼津水産化学 工業、ピエトロ、アヲハタ、はごろもフーズ、日本食品化 工、石井食品、永谷園、シノブフーズ、あじかん、フジッ コ、ロック・フィールド、旭松食品、イフジ産業 1 小 海外 森永製菓、オエノンホールディングス、なとり 2 大陸 - 3 国 日本製粉、三井製糖、寿スピリッツ、森永乳業、プリマ ハム、伊藤園、わらべや日洋 4 中 海外 アサヒグループホールディングス、キリンホールディン グス、アリアケジャパン、東洋水産、ニチレイ 5 大陸 ヤクルト本社、日清オイリオグループ、カゴメ 6 国 - 7 大 海外 日清製粉グループ本社、亀田製菓、明治ホールディン グス、日本ハム、宝ホールディングス、ダイドードリン コ、J-オイルミルズ、味の素、日本たばこ産業、ケンコ ーマヨネーズ、理研ビタミン 8 大陸 カルビー、サントリー食品インターナショナル、不二製 油、キッコーマン、キユーピー、ハウス食品、日清食品 ホールディングス 9 国 江崎グリコ、サッポロホールディングス 7.2. 仮説 1:コミットメントと海外事業の成果 本節では、「海外事業に対する経営者のコミットメントが強い会社ほど、海外事業で 成果を出している。」という仮説に対し、従属変数を「t+1 年の海外売上比率」、説明変.

(18) 数をコミットメントの強さ、企業規模(ROA の対数)、年毎のダミー変数を使って重回帰 分析を行った。 すると、経営者のコミットメントと企業規模についてのみ有意確率が 1%水準となり、 特に、経営者のコミットメントが海外売上比率に対して強く影響を与えていることが判 明した。 【図表 7-2-1:経営者のコミットメントと海外業績の関係】 投入済み変数または除去された変数 モデル 1. 投入済み変数. 除去された変数. a. 方法. 2013, LN, 2008, 2009, 2012, 補. . 入力. 正コミット度G, 2010. b. a. 従属変数 t+1海外売上比率 b. 許容度 = .000 制限到達。. モデルの要約 調整済 R2 乗 モデル. R2 乗 (決定係. (調整済決定係. 推定値の標準誤. 数). 数). 差. R. 1. .746. a. .557. .550. .068645772324 656. a. 予測値: (定数)、[%1:, 2013:. 分散分析 モデル 1. 平方和. a. 平均平方. df. 回帰. 2.946. 7. .421. 残差. 2.347. 498. .005. 合計. 5.293. 505. a. 従属変数 t+1海外売上比率 b. 予測値: (定数)、[%1:, 2013:. F 89.326. 有意確率 .000. b.

(19) 係数 標準化されていない係数 モデル 1. (定数). 標準化係数. 標準誤差. B -.175. .030. 補正コミット度G. .005. .000. LN. .016. 2008. a. ベータ. 共線性の統計量 有意確率. t. 許容度. -5.738. .000. .595. 15.849. .000. .631. 1.585. .003. .212. 5.664. .000. .634. 1.578. .000. .011. -.002. -.042. .966. .657. 1.521. 2009. .004. .010. .015. .383. .702. .614. 1.629. 2010. .004. .010. .013. .350. .726. .606. 1.650. 2012. .004. .010. .014. .378. .706. .608. 1.644. 2013. .013. .010. .048. 1.267. .206. .608. 1.645. a. 従属変数 t+1海外売上比率. 除外された変数. a. 共線性の統計量. 入力されたとき モデル 1. VIF. の標準回帰係数 2011. .. b. a. 従属変数 t+1海外売上比率 b. モデルの予測値: (定数)、[%1:, 2013:. 有意確率. t .. 偏相関 .. 許容度 .. .000. 最小許容度. VIF .. .000.

(20) 共線性の診断. a. 分散プロパティ モデル. 次元. 固有値. 1. 1. 3.244. 1.000. .00. .02. .00. .01. .01. .01. .01. .01. 2. 1.009. 1.793. .00. .01. .00. .01. .17. .13. .05. .14. 3. 1.000. 1.801. .00. .00. .00. .46. .01. .00. .03. .05. 4. 1.000. 1.801. .00. .00. .00. .00. .00. .00. .31. .19. 5. 1.000. 1.801. .00. .00. .00. .00. .23. .27. .00. .00. 6. .623. 2.282. .00. .61. .00. .02. .00. .00. .03. .04. 7. .120. 5.208. .01. .03. .01. .49. .57. .59. .57. .57. 8. .005. 25.615. .98. .34. .99. .01. .00. .00. .01. .01. a. 従属変数 t+1海外売上比率. 条件指数. (定数). 補正コミット度G. LN. 2008. 2009. 2010. 2012. 2013.

(21) 【図表 7-2-2:コミットメント別海外売上高比率の推移】. <コミットメントと海外売上上昇率> 次にグループ毎に海外売上上昇率の平均値を算出し、その推移を分析してみる。 するとコミットメント大と中の上位グループについては、海外売上上昇率が乱高下を 繰り返しているものの、2011 年を境に、どちらのグループも相対的に海外売上上昇 率は改善し、直近では平均で 5%以上の成長がみられる。一方で、コミットメント小の グループについては成長率がほぼ 0%と横ばいであり、海外事業のスピードにおいて も、コミットメントの強さが影響していると考えられる。 【図表 7-2-3:コミットメント別海外売上上昇比率の推移】.

(22) <コミットメント中とコミットメント大の違い> 海外売上比率【図表 7-2-2】と海外売上上昇率の分析【図表 7-2-3】からは、コミットメ ント大及び中の上位グループと、コミットメント小またはコミットメント無し企業の間には、 コミットメントの強さによる差が出ていることがわかった。しかし目標値まで開示してい るコミットメント大のグループと実績値のみを開示しているコミットメント中のグループ では、海外売上比率や海外売上上昇率ではあまり差が見られなかった。そこで今度 はコミットメントの強さが、海外売上高、つまり売上規模の違いに影響があるかを分析 する。 そこで、コミットメントの強さ別に海外売上高の推移【図表 7-2-4】を見ると、コミットメ ントの大のグループが毎年海外売上高の 90%以上を稼いでおり、規模の面では圧 倒的にコミットメントの強さが影響していることが分かった。 【図表 7-2-4:コミットメント別海外売上高の推移】.

(23) 7.3. 仮説 2:コミットメントとリスク許容度 本節では、「コミットメントが強い程、成果を出すためにリスク許容度が高くなり、より 大胆な経営手法を行うようになるのではないか」という仮説に対し、説明変数をコミッ トメントの強さ、従属変数である「リスク許容度の高さ」を、海外 M&A の数で代替し、コ ミットメントの強さとの関連性を分析する。 <コミットメントの強さと海外 M&A 数-傾向分析> 2008 年から 2014 年の過去 7 年間で、食品業界で行われた IN-OUT の海外 M&A 数は、55 件であったが、M&A をコミットメントの強さで分類すると、全体の 62%がコミ ットメント大のグループにより行われており、コミットメントの強い企業程、よりリスクの 高い海外事業手法である M&A を利用する傾向にあることがわかる。 【図表 7-3-2:コミットメントの強さと海外 M&A 数(2008 年-2014 年)】.

(24) 次に過去 8 年間に行われた M&A の推移を見ても、コミットメント大の企業が継続的 に M&A を実施しており、過去 3 年間においては、76%の M&A がコミットメント大のグ ループによって行われていることがわかる。 【図表 7-3-3:経営者のコミットメントと海外 M&A 推移】. 以上のことから、コミットメント大のグループについては、M&A を使った海外事業の 展開に積極的な傾向がみられた。.

(25) <海外M&Aの有無と海外売上高比率> さらに、2009 年から 2014 年の海外売上比率を M&A を行っている企業とそうでな い企業とで比較する。すると、M&A を実施している企業の平均海外売上比率は、 M&A を実施していない企業の平均値よりも常に高く、全期間において売上比率に 2 倍以上の差異があり、M&A が海外売上比率の拡大に寄与していることがここからも 言える。 【図表 7-3-5:海外 M&A の有無と海外売上比率の関係】.

(26) 7.4. 仮説 3:海外売上と企業業績の関係 7.1.1 より、中長期経営計画で、「海外売上比率の拡大」、「グローバルカンパニー 化」、「アジア#1 企業になる」という目標を掲げる企業が増加してきていることがわか った。そこで本節では、海外事業をすることが、実際に企業の業績にも好影響を与え るのかという観点から、説明変数を「海外売上比率」、従属変数を業績指標となる「売 上高」や「営業利益率」として、その関係性について分析する。 <食品業界における売上高及び海外売上高比率の推移> まず、食品業界全体の国内売上高及び海外売上高の推移を分析する。食品業界 全体では、2010 年以降に、国内売上高は横ばいとなっている一方で、海外売上高は 2011 年からは増加に転じ、過去 4 年で 1.5 倍に拡大、業界全体の成長を海外売上が 下支えしていることがわかる。また、業界全体では約 90 社の企業があるが、海外に 対して何等かのコミットメントを表明している 1/3 の企業が、業界の 2/3 の売上を占め ており、海外事業に意欲的な企業は、海外のみならず、国内市場でもある程度の売 上高を確保していることがわかる。 【図表 7-4-1:コミットメントと売上高の推移】.

(27) <海外事業と業績の関係> 次に、「海外売上比率の高い会社ほど業績が良い」という仮説に対して、海外事 業に対するコミットメントの強さは、最終的な業績にも好影響を与えると考え、ROA を 被説明変数、説明変数をコミットメントの強さ、企業規模(ROA の対数)、赤字ダミー、 年毎のダミー変数を使って重回帰分析を行った。 すると、経営者のコミットメンについてのみ有意確率が 1%水準となり経営者の海 外事業に対するコミットメントの強さは、企業業績についても、強く影響を与えているこ とが判明した。また、ここで興味深いのは、企業規模に対しては 5%水準でも有意が 見られず、標準化係数もマイナスであり、企業の規模がそのまま業績に比例していな い、つまり、経営者のコミットメントが強ければ、企業規模に関わらず企業業績に良い 影響を与えるということである。 【図表 7-4-2:海外事業と業績の関係】 投入済み変数または除去された変数 モデル 1. 投入済み変数. 除去された変数. a. 方法. 補正コミット度 G, 2008, 赤字ダ ミー, 2011,. . 入力. 2009, 2013, 2014, LN, 2010. b. a. 従属変数 ROA-営業 b. 許容度 = .000 制限到達。. モデルの要約 調整済 R2 乗 モデル. R2 乗 (決定係. (調整済決定係. 推定値の標準誤. 数). 数). 差. R. 1. .575. a. .331. .321. .027802009736 176. a. 予測値: (定数)、[%1:, 補正コミット度G:. 分散分析 モデル 1. 平方和. a. 平均平方. df. 回帰. .225. 9. .025. 残差. .455. 589. .001. 合計. .680. 598. F 32.355. 有意確率 .000. b.

(28) a. 従属変数 ROA-営業 b. 予測値: (定数)、[%1:, 補正コミット度G: 係数. a. 標準化されていない係数 モデル 1. 標準化係数. 標準誤差. B (定数). .076. .012. 2008. -.007. .004. 2009. -.001. 2010. ベータ. 有意確率. t 6.582. .000. -.071. -1.683. .093. .004. -.007. -.164. .869. .009. .004. .096. 2.182. .029. 2011. .005. .004. .050. 1.139. .255. 2013. -.001. .004. -.015. -.345. .730. 2014. -.003. .004. -.026. -.602. .547. LN(企業規模). -.003. .001. -.119. -2.747. .006. 赤字ダミー. -.075. .005. -.502. -14.531. .000. .001. .000. .270. 6.276. .000. 補正コミット度G a. 従属変数 ROA-営業. 除外された変数. a. 共線性の統計量. 入力されたとき モデル 1. の標準回帰係数 2012. .. b. 有意確率. t .. a. 従属変数 ROA-営業 b. モデルの予測値: (定数)、[%1:, 補正コミット度G:. 偏相関 .. 許容度 .. .000.

(29) 8. 結論と提言 7 章では、海外事業に対する経営者のコミットメントの強さが、①海外事業の成果、 ②海外事業の手法、及び③企業業績に対してどう影響しているかを分析した。その結 果以下 3 点のことが分かった。 第 1 に、コミットメントの強さは、企業の海外売上比率に対して強く影響し、経営者 が目標値や実績値を公表することは、企業の実行力をより強固なものにし、それに伴 い結果としての業績にも寄与していることがわかった。また、コミットメント大及び中の グループでは、海外売上比率及び海外売上上昇率ではそれ程差異が見られなかっ たが、海外事業の規模である海外売上高では、歴然の差があり、コミットメントの強さ は海外事業の規模においても、強く影響していることが分かった。 第 2 に、コミットメントの強さは、海外事業のリスク許容度を高くするかという点につ いては、コミットメントの強さとの直接的な関係は見いだせなかった。しかし、海外 M&A の多くはコミットメントが大の企業により実施されていること、また、海外 M&A を 実施した場合とそうでない場合では海外売上比率に約 2 倍の差があり、海外 M&A が 海外事業の拡大に寄与していることがわかった。 第 3 に、海外売上が企業業績の拡大に寄与しているかという点については、2010 年以降国内売上高が横ばいとなっている中で、海外売上高は 2011 年からは増加に 転じ、過去 4 年で 1.5 倍に拡大、直近 3 年間では海外売上の拡大が、企業の営業利 益率や売上高上昇に寄与しており、業界全体の成長を海外売上が下支えする構造 になっていることが分かった。 また海外事業に対するコミットメントの強い企業程、企業規模の如何にかかわらず 企業業績が良い傾向にあることも分かった。 以上により、企業が「海外売上比率の拡大」、「グローバルカンパニー化」、「アジア #1 企業」を掲げるのであれば、経営者は単に目標を掲げるだけではなく、計画に対す る、具体的な実績値や目標値を設定し、その結果にまで組織を強く方向付けることが 業績を出すために重要な要素であると考えられる。.

(30) 9. 本研究の限界及び課題 本研究における限界と今後の課題について下記 3 点を上げる。 第 1 に、本研究では経営者のコミットメントの強さを、企業の IR 資料における情報 の量によって測定した。そのため IR に対して消極的な企業、または海外売上がある にも関わらず、その売上が公表されていない場合には、これらの企業のコミットメント が過小評価されている可能性がある。 第 2 に、コミットメントの強さの評価を、実際に投下された資金及び人的資源の量を 測定したわけでは無いため、実行力という意味では、経営者が実際にはどの位、何で コミットメントしたのかは分析できていない。 第 3 に、経営者のコミットメントの強さが導く結果については言及しているが、コミッ トメントの強さの要因については分析されていない。そのためコミットメントや目標があ るから結果が出ているのか、それともある程度業績規模が出るとコミットメントが強く なってくるのか、コミットメントがどのように強化されていくのかに関するメカニズムは 解明されていない。.

(31) 10. 参考文献 [1] Donald・N・Sull 『変革へのコミットメント経営』 生産性出版, 2005 [2] Jim Collins, Jerry I. Porras 『ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の 原則』日経 BP 社, 1995 [3] Playing to Win in Emerging Markets: Multinational Executive Survey Reveals Gap between Ambition and Execution. BCG 2013 [4] Ichii, S., Hattori, S., Michael, D., 2012. How to Win in Emerging Markets: Lessons from Japan. Harvard Business Review, May 2012, 126-130. [5] 日系企業における経営トップ層からのサポートについて, 日経ビジネス 2014.3.31 (031) [6] Black, J. S., and Morrison, A. M., 2012. The Japanese global leadership challenge: what it means for the rest of the world. Asia Pacific Review, 18 (4), 551-556. [7] Murakawa, T., 2009. Why Japanese multinationals failed in the Chinese mobile phone market: a comparative study of new product development in Japan and Asia. Asia Pacific Review, 15 (3), 411-431..

(32) 11. 謝辞 本論文の完成には、多くの方のご支援とご指導を頂き、ここに心から感謝申し上げ ます。 指導教官の清水勝彦教授には、春から秋を超え、冬になっても修士論文の構成や データ収集が中途半端なままである私に、粘り強くご指導を頂き、なんとか論文として 完成するための叱咤激励を頂きました。また、授業に、ゼミに、飲み会と様々な機会 を通し、自分の心地良い安全地帯から出て、色々なことを経験すること、そして挑戦を し続けることの大切さについてご指導頂きました。「Inertia に負けないこと」、KBS で 学んだ大きな点の一つです。本当にありがとうございます。 副査をお願した浅川和宏教授、村上裕太郎准教授からの助言も本論文の完成に は欠くことができませんでした。両教授に感謝いたします。 清水勝彦ゼミの仲間には、煮え切らぬ私の発表に毎回鋭く熱い助言を頂くことの みならず、データの収集や分析方法についても相談に乗ってもらいました。研究以外 にも、コンサルティングプロジェクト、ケース作成、BBQ、ラフティング、数えきれないビ ールとワイン、夜中にやってくる無数の爆笑 LINE メッセージと共に、沢山の思い出を つくることが出来ました。皆さんと出会えたのは、KBS での大きな財産です。 また、いつも私の悩みと突拍子も無いアイディアを笑顔で聞きながら、時には一緒 に悩み、時には終電が無くなるまで議論をし、色々な場面で深い示唆を与えてくれた 佐藤千春さんに感謝します。 最後に、アラフォーを目前に学校に戻るという決断を半場呆れながらも後押ししてく れた夫と息子、合宿や海外に行くたびに息子を預かってくれた両親、度重なるお迎え の遅延を笑顔で迎えてくれた保育園の先生、週末の不在時に夫と息子の相手を買っ て出てくれた新川崎の友人家族に感謝します。食卓で私はケース、夫は仕事、息子 はくもんを持ち寄って、一緒に勉強したのが懐かしく、想像を絶する課題と試練を乗り 越える支えとなってくれたのは間違いありません。本当にありがとうございます。.

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