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Nihonjin no 「Taijin kodo」 no jikken shakai shinrigakuteki kenkyu : kotsu jiko ni taisuru 「Sekinin handan」 eno kiinteki apurochi

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Academic year: 2021

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(1)3. ■ モ ノ グ ラ フ ・シ リー ズ /No.5(JIB-#1). 日本 人 の 「対 人 行動 」 の実験 社 会 心理 学 的研 究 −. 交 通 事 故 に対 す る 「 責 任 判 断 」 へ の 帰 因 的 ア プ ロ ー チ−. ■担当執筆/萩原. 滋 ・曽野. 佐紀子 ・佐野. 勝男. 私 た ち は , 自 分 の 住 ん で い る世 界 を 理 解 し , そ. 学 業 成 績 を 予 測 す る こ とが 可能 とな る。 い ま, あ. れ に も とつ い て 一 定 の 見 通 しを た て 自己 の環 境 を. る人 が 私 を 助 け て くれ た とす る。 そ の時 , 「そ の. コ ン ト ロ ー ル し よ う とす る。 し か し , 私 た ち の 観. 人 は 親切 な の か」 「私 に好 意 を もっ て い る のか 」. 察 す る こ と の で き る 事 象 は , 表 層 的 な あ らわ れ に. あ るい は 「 誰 か に命 令 さ れ て い た のか 」 な どのか. す ぎ な い こ と が 多 く, そ し て そ れ は , 一 時 的 な も. た ち で , 私 は そ の行 為 を 理 解 し よ う とす る。 彼 は. の と し て 容 易 に 変 動 し て し ま う。 し た が っ て ,. 親 切 だ とい う よ うにパ ー ソナ リテ ィへ の帰 因 が な. 予 測 可能 な世 界 を現 出 させ. され れ ば , 別 の 情 況 に お け. る た め に は, 表 層 的 な事 象. るそ の 人 の 対 人 行 動 を 予 測. を そ の原 因 とな る比 較 的 安. し や す くな る 。 こ う し た 観. 定 した 資 質 的 特 質 に正 し く. 点 か らの 人 間 の 社 会 行 動 の. 対 応 づ け る必 要 が 生 じて く. 理解の試みは,. る。 つ ま り, 人 は 他 者 の行. プ ロ ーチ」. 動 や 事 象 を 観 察 した 時 に ,. Approach)の. 「帰 因 的 ア. (Attributional 名 の も とに,. 「 何 故 に そ うい う行 動 が と. 最 近 と く に ア メ リカ の 社 会. られ た の か」 あ るい は 「 何. 心 理 学 者 の あ いだ で活 発 に. 故 に そ うい う事 象 が生 じた. な され つ つ あ る。. の か」 とい うか た ち で, 眼 にす る こ との で きた こ. 本稿 で は まず , この ア プ ロー チ の基 底 を なす 考. とが らの背 後 に隠 され た “理 由” を 理 解 し よ うと. え方−. 努 め る の で あ る。. 詳 細 に紹 介 ・検 討 され る。 続 いて , 帰 因 理 論 の枠. 帰 因理 論(Attribution. Theory)−. が. た とえば , あ る生 徒 が 試 験 で 良 い 成 績 を お さめ. 組 み で構 想 され た 一 つ の実 験(交 通 事 故 に 対 す る. た とす る。 こ の こ と 自体 は 表 層 的 な 事 象 で あ る. 責 任 の判 断 とそ の帰 因)が 報 告 され , そ の結 果 の. が , そ れ を そ の 生 徒 の 知 能 とい う 「資 質 」 に 対 応. 分 析 を とお して , 日本 人 の 「対 人 的社 会 行動 」 の. づ け て 理 解 す る こ とに よ り, は じめ て そ れ 以 後 の. 心 理 的 メ カ ニ ズ ムが 探 られ る。.

(2) 4. 目 I.は .帰. じめ に−. 次. 社 会 行動 研究 に お け る 実験 的 方 法. 因 理 論 の基 本 構 想. 1.帰 2.帰. 5. Ⅱ. z. 因 の 意 義 因の基. 3.帰. 因 の 誤. 8. −原 因 の 定 位. 11. り. 14. 為者 と観察 者 の 帰 因 のず れ. 14. (2)自. 己 の立 場 を擁 護 す る よ うに働 くバ イ ア ス ・. 15. (3)帰. 因過 程 の操 作. 1?. 会 的 場 面 に おけ る責 Ⅲ任 判 断. 19. .社. (1)行. 1.「 責 任 」 概 念. 19. 2.因. 21. 3 4.交 .む. 果 性 と責 任 判 断 事 故 に 対 す る責 任 判 断 −. 研 究 例 の展 望. 通 事 故 に 関 す る実 験 例. 26. す. 34. び. Ⅳ. 本 稿 は , 萩 原 滋 ・曽 野 佐 紀 子 ・佐 野 勝 男 ・南 隆 男(研 く対人行動〉の実験社会心理学的研究』 Japanese. 22. Interpersonal. Behavior;JIB)か. 当 該 プ ロ ジ ェ ク ト(JIB)で. プロジェク ト. 究 主 幹 : 萩 原 滋)に (Experimental. ら の 報 告(第1報)で. よる. 『日 本 人 の. Analysis. of. the. あ る。. の 実 験 に 被 験 者 と し て 協 力 ・参 加 を い た だ い た み な さ ん に 感 謝. い た し ま す 。 ま た , 実 験 の 遂 行 お よ び 資 料 の 整 理 ・分 析 に あ た っ て , 慶 応 義 塾 大 学 文 学 部 佐 野 勝 男 ゼ ミナ ー ル 第18期 生 の 三 島 典 子 さ ん に お 世 話 に な っ た 。 記 し て 謝 意 を 表 し ま す 。.

(3) 一.一 「日 本 人 の 対 人 行 動 」 研 究 プ ロ ジ. 1.は. じめ に −. 社 会行動 研 究に. おけ る実験 的 方法. ェ ク トー一 一. 5. 社 会 心 理 学 に お け る 典 型 的 な 研 究 方 法 と して は , 社 会 学 的 志 向 を 代 表 す る 「調 査 」 と心 理 学 的 志 向 を 代 表 す る 「実 験 」 の ふ た つ を 挙 げ る こ とが で き る。 一 般 に , 調 査 は 多 数 の サ ソプル を 対 象 と. 知 覚 , 学 習 な ど の いわ ゆ る実 験 心 理 学 では , 主. して現 場 で 実 施 す る こ とが 多 い の に 対 し, 実 験 は. と して, イ ソパ ー ソナ ル な環 境 と の関 連 で人 間 の. 少 数 の サ ソプ ルを 対 象 に 実 験 室 で 行 な うこ とが 多. 心 理 的 機 能 が把 握 さ れ る の に対 して, 社 会 心 理 学. い とい った 傾 向 の違 い は 認 め られ る と して も, そ. では , 超 個 人 的 な単 位 と して の集 団が 扱 わ れ る場. れ は両 者 を 区 別 す る本 質 的 は 違 い で は ない 。 少 数. 合 で も, そ の基 礎 は 対 人 的 な社 会 関 係 に 置 か れ て. の サ ン プ ル を 対 象 とす る密 度 の濃 い 調 査 もあ る. い る。 社 会 的 要 因 の影 響 を 重 視 す る ニ ュー ・ル ッ. し, 現 場 で行 な う野 外 実 験(丘eld experiment)も. ク心 理 学 の よ うな立 場 は あ る と して も, い わ ゆ る. あ る。 実 験 と調 査 の方 法 上 の本 質 的 相 違 は , 研 究. 実 験 心 理 学 の主 要 な関 心 は 社 会 ・文 化 的 な文 脈 に. 者 側 で 対 象 に 人 為 的 な条 件 操 作 を加 え るか , そ う. か か わ りな く通 用 す る普 遍 的 な心 理 的 機 能 の解 明. した人 為 的 な操 作 を 加 え る こ とな く 自然 に 生 じた. に あ り, 個 人 差 は む し ろ除 去 す べ きバ イ アス と し. 条 件 変 動 を 利 用 す るか , と い う点 に 求 め られ る。. て の扱 い を 受 け る こ とが 多 い 。 一 方 , 対 人 関 係 を. 例 えぽ , 喫 煙 者 と非 喫 煙 者 との 間 の肺 ガ ン発 生 率. 支 配 す る規 範 や 価 値 観 は 常 に 社 会 ・文 化 的 制 約 を. の違 いか ら肺 ガ ソ と喫 煙 との 因果 関 係 を 割 り出 そ. 受 け て お り, 社 会 心 理 学 に お い て 人 間 を 扱 う場 合. う1とす る の は, 調 査 的 方 法 で あ ろ う。 この場 合 に. に は , そ れ が 人 口学 的 要 因 で あ れ ,社 会 ・経 済 的. は, 研 究 者 側 で人 に煙 草 を喫 わせ た り喫 わ せ なか. 要 因 で あ れ , パ ー ソナ リテ ィ要 因 で あ れ , 個 人 差. った りして い るわ け では な く, も しそ う した 操 作. は 主 要 な 研 究 対 象 の 一 環 と して 組 み 入 れ られ る こ. を 加 え て 同様 の関 係 を 確 認 す る とす れ ぽ , そ れ は. とが 多 い 。. 悪 名 高 い 「人 体 実 験 」 に な っ て しま う。. 社 会 心理 学 者 と言 わ れ る 人hの 多 くが 認 め る通 り社 会 心 理 学 は い ま だ 未 発 達 な 科 学 で は あ るが ,. 調査的方法,実験的方法には,それぞれに長所 と短 所 が 考axら れ る。 調 査 は 現 象 を 包 括 的 に 把 握. そ の領 域 はか な り広 い範 囲 を 包摂 し研 究者 の 学 問. す る手 段 と して は 適 して い るが , 自然 に 生 じた 条. 的 志 向 も多岐 に渡 る。 仮 に社 会 心 理 学 を社 会 学 と 心理 学 との 隣接 科学 と定 義 す る な らぽ , そ の 領 域. 件 変 動 を 利 用 す る場 合 に は 多 くの 要 因 が 同時 に 変 '動 して い る可 能 性 が 高 く, ひ とつ の 要 因 の 効 果 を. を社 会 学 的 色彩 の強 い研 究 と心 理 学 的 色 彩 の 強 い. 特 定 す るの は 困 難 に な る 。 例 え ば , 喫 煙 者 と非 喫. 研 究 とに 二 分 す る こ とが 可能 で あ ろ う。 前 者 に お. 煙 者 の 間 に は , 喫 煙 の 有 無 以 外 に も肺 ガ ン発 生 に. い て は現 実 社 会 の制 度 的 ・歴 史 的 特 質 を 巨視 的 に. 影 響 す る よ うな 習 慣 の 違 い が あ る か も し れ な い. 捉 え よ うとす る傾 向が 強 い の に対 し, 後 者 に お い. し, も と も と ガ ンに か か りや す い 体 質 の 人 が 喫 煙. ては 社 会 的 文 脈 で の個 人 や 小 集 団を 微 視 的 に 捉x. を 嗜 好す る傾 向 を もつ とい った 可能 性 も考xら. よ うとす る。 正 確 さを 多 少 犠 牲 に して 比 喩 的 に 表. る。 従 っ て, 喫 煙 か ら肺 ガ ンの発 生 を あ る程 度 予. 現 す れ ば , 望 遠 鏡 を 用 い て 鳥 瞰 図 を 描 こ うとす る. 測 す る こ とは で き る と し て も, 喫 煙 に よ り肺 ガ ン. か 顕 微 鏡 を 用 い て 構 造 図 を 描 こ うと す る か の 違. が 生 じ た の か ど うか は 直 ちに は 明 らか に な らな. い , と言xる か も しれ な い 。 この よ うに 研 究 の 興. い。. れ. 味 や 視 点 の 違 い か ら両 者 を 特 徴 づ け る こ と もで き. そ れ に 対 し, 実験 的 方 法 で は 他 の条 件 を で きる. る が , む しろ 実 証 的 研 究 で 用 い る 具 体 的 方 法 の 違. だ け 一 定 に 保 ち, ひ とつ の 条件 だ け を操 作 して特. い か ら両 者 を よ り明 確 に 区 別 で きる。 勿 論 , 所 与. 定 の要 因 の効 果 を と り出す こ とが 可能 に な る。 そ. の 研 究 目的 に は そ れ に 適 した 研 究 方 法 が 規 定 され. の 意 味 で ,具 体 的 な仮 説 の検 証 に は実 験 的 方 法 の. るわ け で あ り, 研 究 の 興 味 や 目的 とそ の 為 の 方 法. 方 が 適 して い る と言 え る。 しか し人 間相 手 の実 験. とは 不 可 分 に 結 び つ い て い る こ とは 言 うま で もな. の場 合 に は, 倫 理 的 考 慮 な どか ら許 容 され る操 作. い。. に は 大 きな限 界 が あ る し, 理 論 上 の概 念 を 具 体 的.

(4) 6. に 操 作 化 す るの が 極 め て 難 しい こ と も多 い。 ま た. な い が , も との 実 験 と 同一 の 手 続 きを 用 い た と し. 現 実 の 社 会 現 象 を 解 明 し よ うとす る 際 に は , 操 作. て も社 会 心 理 学 の 実 験 で は 必 ず し も同 様 の 結 果 を. す るべ き要 因 を 特 定 で きな い こ との 方 が む しろ 普. 期 待 で きな い 。 人 間 の 感 覚 的 モ ー タ ー反 応 な ど よ. 通 で あ ろ う。 さ らに 社 会 心 理 学 に お け る 実験 的 手. りも, 社 会 的 判 断 の よ うな 高 次 の反 応 の 方 が文 化. 法 に は , 実験 室 内 で 得 られ た結 果 が 真 の 研究 対 象. の 影 響 を よ り大 き く受 け る で あ ろ うこ とは 容 易 に. で あ る現 実 社 会 に どの程 度 適 用 す か と い う 「外 的. 予 測 され る。 た だ し, この こ とは単 な る手 法 の問. 妥 当性(external. 題 とい うよ り, 実 験 心 理 学 と社 会 心 理 学 の本 質 的. validity)」 の問 題 や , 実 験 者 の. 期 待 が 都 合 の 良 い結 果 を 導 きや す くして は い な い か とい う 「実 験 者 効 果(experimenter's. effect)」. な違 い を端 的 に表 わ して い る とbxる. だ ろ う。 い. わ ゆ る 「文 化 差 」 は , そ れ 自体 , 社 会 心 理 学 の重. の 問 題 な どが , 注 意 を 要 す る 課 題 と して 常 に 残 さ. 要 な 研 究 対 象 と な って お り, 交 叉 文 化 的(cross-. れ る。 こ うした 欠 点 は 調 査 的 方 法 に は 比 較 的 乏 し. cultura1)な. く, 可 能 で あ れ ば 両 者 を 相 補 的 に 併 翔 し, 調 査 に. 文 化 へ の 適 応 ・同化 過 程 の比 較 社 会 心 理 学 的 研 究 」. よ り探 索 した 後 で 細 か い 点 を 実験 に よ り検 証 す る. で 詳 し くと りあ げ られ て い る。 勿 論 , 文 化 差 は こ. 研 究 例 は , 本 号 後 章 の 「日本 人 の異. と い う形 が理 想 と され るぺ きで あ ろ う。. うした 国際 的 な レベ ル に 限 られ る わ け で は な く,. 私 達 の 研究 は どち らか とい え ば ,研 究 者 側 で操 作 を 加 え てそ の効 果 を 見 る とい った 実 験 的 手 法 で. 同 一 国 内 に お け る 「男 一 女」, 「老 人 一 若者 」, 「都 市 一一 地 方 」 な どの下 位 文 化(sub・culture)に. は な く, 現 実 の社 会 現 象 に 焦 点 を 合 わ せ 追 跡 的 調. て も同様 の ことが 言xる 。. っい. 査 に よ りそ れ を 明 らか に して い こ うとす る方 法 に. 社 会 心 理 学 の実 験 は , 自然 科 学 や 一 部 の実 験 心. 依 拠 す る もの が 圧 倒 的 に 多 い が , こ こで は 帰 因 理. 理 学 の よ うに 特 殊 な技 術 や 精 密 な装 置 を 必 要 とす. 論(Attribution. る もので は ない 。 また , そ う した 実 験 結 果 が 蓄 積. Theory)に. 基づいて行なわれた. 実験 例 を と りあ げ る こ とに す る。. され て は じめ て , 社 会 心 理 学 の 研 究 が 発 展 す る と. 社 会 心 理 学 に お け る 実験 的 方 法 は い わ ゆ る 実験 心理 学 の 方法 を踏 襲 す る もの で は あ る が, 両 者 の. い う性 質 の もの で もな い 。 従 って , 実 験 が 社 会 心. 問 に は あ る 程 度 の差 異 が認 め られ る。 まず 第 一. い 。 社 会 心 理 学 に お け る 実験 は , あ る 意 味 で , ゲ. 理 学 の 不 可 欠 の 部 分 を 構 成 して い る と は 言 い 難. に, 被 験 者 に実 験 口的 を悟 られ る と全 く無意 味 に. シ ュ タル ト心 理 学 に お け る 一 部 の 実験 と同 様 に デ. な って しま うよ うな 種類 の実 験 が社 会 心 理 学 に は. モ ソス ト レー シ ョンの 手 段 と して 最 大 の 価 値 を 発. 多 く, 真 の 実験 目的 や仮 説 を被 験 者 に 隠す 為 に何. 揮 す る と言 え る か も しれ な い。 理 論 上 の 抽 象概 念. らか の偽 装(deception)が. は , 実験 で 具体 的 に操 作化 され て 肉付 け られ る こ. な され る こ とが 多 い ,. とい う点 を挙 げ る こ とが で きる。 従 って, 知 覚 や. とに よ りそ の 意 味 が 明 瞭 に な る し, 実験 結果 か ら. 学 習 な どの領 域 に比 べ ,社 会 心理 学 の実 験 で は心. 理 論 上 の 新 しい洞 察 が もた らさ れ る こ と も多 い。. 理 学 的 知 識 を もた な い ナ イ ー ヴな人 達 を被 験 者 と. ま た , 他 の領 域 の 実験 に比 べ , そ の手 続 きや 内容. して用 い よ う とす る特 に顕 著 な傾 向が 見 られ る。. が 一一般 の 人'々に もわか りや す い こと が 多 い の で,. 第 二 に , いわ ゆ る実 験 心 理 学 に比 べ , 実 験 社 会 心. 特 に専 門的 な知 識 を も たな い人 々に 対 して有 効 な. 理 学 では 実 験 手 続 きの標 準 化 が 進 ん で お らず , 概. 説 明 の道 具 と な る。. 念 の操 作 化 が か な り恣 意 的 に 研 究 者 の 自 由裁 量 に. 実 験 的 方 法 は , しか し, 現 実 の社 会 問 題 の解 明. まか され て い る, とい う点 を 挙 げ る こ と が で き. や 超 個 人 的 な社 会 現 象 の把 握 に は 比 較 的 無 力 で あ. る。 こ の こ とは , 社 会 心 理 学 の 諸 分 野 で 矛 盾 した. り, 社 会 的 関 連 性 の 乏 しい 瑣 末 な 現 象 ぼ か りを 扱. 実 験 結 果 が 集 積 す る一 因 とな って い る。 これ に 関. って 社 会 心 理 学 の 名 に ふ さわ し くな い とい った批. 連 して , 社 会 心 理 学 に お け る異 文 化 間 の 追 試 検 証. 判 も聞 か れ るか も しれ な い。 特 に , 方 法 的 な厳 密. (replication)の 難 しさ も指 摘 す る ことが で き る0. さを 犠 牲 に して も社 会 的 に 「意 義 」 の あ の 研究 を. 国 外 で 行 な わ れ た 精 神 物 理 学(psychophysics)な. 志 向 す る タイ プの 人 々に と って は, 内 容 が空 疎 で 「とる に た りな い」 と思 わ れ る で あ ろ う よ うな種. ど の実 験 を わ が 国 で 追 試 検 証 す るの は さ して 問 題.

(5) 一. 類 の実 験 例 が 多 い こ とは 確 か で あ る。 しか し, 表 層 的 な観 察 や 調 査 で は 明 らか に な りに くい 人 間 心 理 の きめ細 か な考 察 や よ り深 層的 な レベ ル に お け. 一「日 本 人 の 対 人 行 動 」 研 究 プ ロ ジ. ェ ク ト… 一一. 7. 導 い た ら よい の か 暗 中 模索 して い る の が現 状 と言 }る で あ ろ う 。. る洞 察 を, 私達 に 与 え て くれ る こ と も多 い の で あ. 行 為 や そ の結 果 の原 因 を ど こに 求 め るか が 帰 因 ・ の課 題 で あ るが , 犯 罪 や 事 故 あ る いは 何 か 都 合 の. る。. 悪 い ネ ガ テ ィブ な事 象 が 生 じた 場 合 に は , 原 因 の. 本 稿 で は 帰 因 理 論 に 基 づ く実 験 例 を と りあ げ て. 究 明 と共 に ど の程 度 の責 任 を 関 係 者 に 負 わ せ るか. い くが , 実 際 に は , 厳 密 な 意 味 で 「理 論 」 と呼 ぶ. が現 実 に重 要 な問 題 と な る。 い わ ゆ る責 任 判 断. に ふ さわ しい 統 一 され た 体 系 が あ る わ け で は な. は , 当該 の事 象 に 関 す る因 果 関 係 の 認 知 と密 接 に. い 。 人 は 自 分 や 他 者 の 行 動 及 び そ の 結 果 生 じた 事. 結 びつ い て は い るが , そ こに は 別 種 の 説 明体 系 も. 象 に 対 し て 因 果 的 解 釈 を 加 え よ うとす る。 そ し. 関 与 して くる よ うに 思 わ れ る。 本 稿 で は ま ず 帰 因. て , そ うした 因 果 的 解 釈 が そ の 人 の そ の 後 の 行. 理 論 の 基 本 的 な考x方. 動 , 態 度 , 感 情 な どに 重 要 な 影 響 を 与 え る。 これ. そ こか ら派 生 す る い くつか の 命題 を実 験 例 を ひ き. を整 理 して概 観 した後 で,. ら の こ と を 前 提 に , 因 果 関 係 の 認 知 と い う視 点 か. な が ら紹 介 して い く。 さ らに 後 半 では , 上 記 の責. ら さ ま ざ ま な 現 象 を 解 明 し よ う とす る の が 帰 因 理. 任 判 断 の問 題 を帰 因理 論 に よる ア プ ロー チ の一 環. 論 の基 本 的 立 場 と言 え る。. と して と りあげ , 責 任 概 念 に つ い て考 察 を 加 え過. こ う した 視 点 か ら の ア プ ロ ー チ は , 最 近 , 特 に. 去 の研 究 例 を 展 望 した 後 で , 今 日大 きな社 会 問 題. ア メ リカ の 社 会 心 理 学 老 の 間 で 広 く受 け 入 れ られ. と な って い る交 通 事 故 に 対 す る責 任 判 断 に つ い て. る よ うに な っ て お り, こ こ 数 年 間 に , 実 に 数 多 く. 私 達 の 行 な って い る研 究 例 を 最 後 に と りあ げ る こ. の 実験 が 行 な わ れ て い る。 ちな み に , 実 験 社 会 心. とに す る。. 理 学 の 主 要 な 典 拠 に な っ て い るJournal sonality. and. Social Psychology(ア. 会 刊)に1975年. of. Per.. メ リカ心 理 学. に 掲 載 さ れ た267篇. う ち , 帰 因 理 論 関 係 の も の は75篇 の 多 き に の ぼ っ て お り,1975年 rimental. Social. レス 刊)に. 及 び1976年. にJournal. Psychology(ア. II.帰. of Expe-. カ デ ミ ッ ク ・プ. 掲 載 さ れ た99篇 の 論 文 に 関 し て も21篇. は 帰 因 理 論 関 係 の もの が 占め て い る。 ど こま で を. Heiderの chology. 名 著 『対 人 関 係 の 心 理 学(The. of Interpersonal. 者 間 の 常 識 と な っ て い る よ うで あ る 。 心 理 学 の 知 識 を も た な い 一 般 の 人hが 理的洞察を. 異 な る で あ ろ うが , 人 間 の 非 言 語 的 コ ミ ュ ニ ケ ー. chologyあ. シ ョ ソや環 境 心 理 学 な どと共 に, 帰 因理 論 的 ア プ ロ ー チ が 社 会 心 理 学 に お け る ひ と つ の 「流 行 」 と. (1975)の. and. Munson. 指 摘 通 り, 人 気 と い う点 に 関 し て は 帰 因. 理 論が認知不協和理論を,現在では,はるかに凌 い で い る よ うで あ る 。 わ が 国 に お い て も昨 年 度 の 日本 グ ル ー プ ダ イ ナ ミ ッ ク ス 学 会(第24回. 大 会)で. 帰 因 理 論 の シ ン ポ ジ ウ ム が 開 催 され て お り, 個 別. Psy-. Relations)』(1958)に. 今 日の帰 因 理 論 の興 隆 の 原 因 を 帰 す こ とは , 研 究. 帰 因 理 論 関 係 の 研 究 と して 含 め る か は 人 に よ って. な っ て い る 観 は 否 め な い 。Kiesler. 因 理 論 の基 本 構 想. の 研 究論 文 の. 対人関係で示す鋭い心. 「 常 識 心 理 学(commonsense る い はnaive. たHeiderは. psychology)」. psyと名 づ け. , 必 ず し も 明 確 な 意 識 を 伴 わ ず 口常. 的 に 行 な わ れ て い る 帰 因 の 過 程 や そ れ に よ り派 生 す る さ ま ざ まな 現 象 を 体 系 化 し よ うと試 み て い る。 そ こに は 独 創 的 な ア イ デ ア や興 味 深 い 洞 察 が 数 多 く含 ま れ て い る が , そ れ らは 多分 に 了解 的 な 形 で 記 述 さ れ て お り, 実 験 な ど に よ る 経 験 的 検 証 を 直 接 に は あ ま り生 み 出 し て い な い 。 む し ろ そ の 真 価 は ,Jones. and Davis(1965)やKelley(1967). 的 な 研 究 発 表 も い くつ か 行 な わ れ は じめ て い る 。. の 帰 因 モ デ ル の 基 礎 を 築 い た 点 に 求 め られ る 。 こ. し か し, 帰 因 的 な 視 点 は ま だ 研 究 者 間 に 定 着 し て. の 両 者 は , そ れ ぞ れ 異 な った 関 心 か ら対 象 を 選. い る と は 言 い 難 く, そ の 紹 介 す ら充 分 に は 行 な わ. び ,Heiderの. れ て い な い 。 膨 大 な 量 の 実験 例 を 前 に して , そ れ ら を ど の よ うに 体 系 化 し て 統 … 的 な 理 論 的 根 拠 を. 理 論 を 発 展 させ て い る。. 対 人 認 知(person たJones. and. perception)に. Davisは. 領 域 を限 定 し. , 観 察 さ れ た 行 為 か ら行.

(6) 8. 為 者 の パ ー ソ ナ リテ ィや 態 度 な ど の 資 質 を 学 ぶ 上. し, 自分 の と っ た 行 動 か ら 自 己 の 内 部 状 態(in-. で ど う い う行 為 が 有 用 か , と い う問 題 を 扱 っ て い. ternal. る 。 つ ま り, 外 部 の 要 件 で は な く 「行 為 者 に 独 自. 参 照)。. の資 質 」 に 行 為 が 帰 因 され る為 の条 件 を 体 系 化 し よ う と し て い る 。 一一 方 , 自 己 認 知(self tion)に. も 重 点 を 置 い たKelleyは. percep-. , 環 境 内の 実. states)を. 把 握 す る こ と も あ る(Bem,1972. と こ ろ で , 人 の 行 為 及 び そ の 結 果 生 じる事 象 は , 行 為 者 側 が 環 境 に 及 ぼ す 力(personal. forces). と 環 境 側 が 行 為 者 に 及 ぼ す 力(environmental. 在 と の 遭 遇 に よ り生 じた 感 情 な ど を , 自 分 の 置 か. forces)と. れ た 状 況 や 自 己 の 状 態 で は な く, そ の 実 在 に 本 来. た 事 象 の 原 因 が そ の い ず れ に 帰 さ れ る か に よ り,. 備 わ って い る特 質 に 帰 因す る 為 の条 件 を 明 らか に. そ の 事 象 の 解 釈 は 大 き く違 っ て く る 。 帰 因 理 論 で. し よ う と し て い る 。 つ ま り,. は , 行 為 の結 果生 じた事 象 の 原 因 が行 為者 の特 質. 「 外 界 の 実在 の特 質. を 正 し く認 識 して い る と い う信 念(subjective. va-. の 相 互 作 翔 に よ り決 定 す る 。 観 察 さ れ. に 求 め ら れ る場 合 に. 「内 部 帰 因(internal. attri-. lidity)」 を 認 知 者 に も た ら す よ うな 条 件 がKelley. bution)」 , 環 境 側 の 特 質 に 求 め ら れ る 場 合 に 「外. の 主 要 な 関 心 事 と な っ て い る 。Heider, Jones. 部 帰 因(external. Davis, 及 びKelleyの. and. モデ ル は 帰 因 理 論 を 代 表 す. attribution)」. とい う用 語 を 用. い て, 両 者 を 区別 してい る。. る もの で あ るが , そ れ ぞ れ に 研 究 の 興 味 や 視 点 を. 作 業 成 績 か ら 当 事 者 の 能 力 が 明 らか に さ れ る 為. 異 に して い る。 個 々の モデ ル の 詳 しい 紹 介 や 比 較. に は , そ の事 象 が 内部 帰 因 され る こ とが 前 提 に な. はすでに行な わ れ て い る の で Shaver,1975),. (萩 原. 1976b;. こ こで は , そ れ らを 統 合 した 形 で. 帰 因 理 論 の 基 本 構 想 を 探 って み る こ とに す る。 1.帰. 因. の 意. 義. 人 は 自分 の 住 む世 界 を理 解 し, そ れ に 基 づ い て. る 。 作 業 に 成 功 した と す れ ば 当 事 者 の 能 力(内 要 因)が. 作 業 課 題 の 難 し さ(外. 部 要 因)よ. 部. りも 大. き い こ と が 推 察 さ れ る 。 しか し100人. 中99人 が 成. 功 を お さ め る よ うな 作 業 で の 成 功 は. 「課 題 の や さ. し さ 」 と い う外 部 要 因 に 帰 因 さ れ , そ の 結 果 か ら 当 事 者 の 能 力 は あ ま り 明 らか に さ れ な い 。 逆 に ,. 予 測 を し, 環 境 を コ ン トロ ール し よ うとす る 。 し. 100人. か し観 察 可 能 な 事 象 は 表 層 的 な 「あ らわ れ 」 に す. は 当 事 者 の 「能 力 の 高 さ 」 と い う 内 部 要 因 に 帰 因. 中1人. ぎず , そ れ は 一一 時 的 な もの で 容 易 に 変 動 して しま. さ れ や す い 。 い ず れ に お い て も課 題 は 達 成 さ れ て. う。 従 って ,予 測 可能 な世 界 を現 出 させ る為 に は ,. い る が, 認 知 され た原 因 が異 な れ ば成 功 した こ と. 表 層 的 な 事 象 を そ の 原 因 とな る比 較 的 安 定 し た 「資 質 的 特 質(dispositional property)」 に 対 応 づ. の も つ 意 味 は 随 分 と違 っ て く る 。 能 力 は 人 の 資 質. け て理 解 す る必 要 が 生 じる。 人 は 作 業 成 緯 か ら他. 特 質 と考 え ら れ る。 し か し , 課 題 が 達 成 さ れ る 為. 人 の能 力 を知 ろ う とす る し, 表 面 化 した行 動 か ら. に は , 高 い 能 力 が あ る だ け で は 充 分 で な く, 課 題. 行 為 者 の パ ー ソナ リテ ィや 態 度 な どを知 ろ う とす. を 達 成 し よ うとす る動 機 が 伴 わ な け れ ば な ら な. る。 作業 成 績 や外 面 的 な 行動 は表 層的 な事 象 で あ. い 。 能 力 と は 異 な り, 動 機 は 容 易 に 変 動 す る 。 従. り, そ れ らを 能 力 や パ ー ソナ リテ ィ とい った 当 事. って , 失 敗 の原 因 が. 者 の 資 質 に 対 応 づ け て , は じめ て そ の 人 の そ れ 以. 低 さ 」 で は な く,. 後の作業成績や別の状況での行動を予測す ること. 帰 され る こ と も多 い 。 逆 に , 能 力 の 乏 しい 人 が 困. がdf能 に な る。 これ が 帰 因 の過 程 で あ り, そ れ は. 難 な課 題 を 達 成 した こ とが わ か れ ば , そ の為 に 多. あ ま りに 日常 的 に 行 なわ れ て い る ので , 今 迄 か え. 大 の努 力 の払 わ れ た こ とが 推 察 され る。 また , 努. と考xら. だ け が 成 功 す る よ うな 課 題 で の 成 功. れ る し, 作業 の難 易度 は 環 境 側 の 資質 的. 「課 題 の 難 し さ 」 や. 「能 力 の. 「努 力 不 足 」 と い う 内 部 要 因 に. っ て 自 明 の こ と と して 看 過 され て きた 観 が あ る。. 力 を し た に も 拘 らず 簡 単 な 作 業 課 題 に 失 敗 し た と. こ う した帰 因 の過 程 は, 他 者 の行 動 や そ の結 果 を. す れ ぽ , そ れ は 「運 の 悪 さ 」 に 帰 因 さ れ や す い. 観察 した場 合 に 限 られ る わ け で は な く, 自分 自身. し, 大 した 努 力 も しな い で 困難 な課 題 を達 成 した. の 行動 や そ の 結 果 に 関 して も適 用 され る。 人 は 自. と す れ ば , 成 功 の 原 因 は 「運 の 良 さ」 に 求 め ら れ. 分 自身 の 作 業 成 績 か ら 自己 の 能 力 を 知 ろ うとす る. やすい。. 「運 」 は , 普 通 , 人 の 属 性 で は な く 外 部.

(7) 一 一「日本 人 の 対 人 行 動 」 研 究 プ ロ ジ. 達成行動に関す る認知上の決定要因. 表1.. 安 _一. 定 `一 一 「. 者 内 に 求 め る か 外 部 に 求 め る か と い う二 者 対 立 的. 低一. 一一一一. な 形 で の 論 議 が 行 な わ れ る こ と が 多 く, 内 部 帰 因 一外 部 帰 因 と い う区 分 は 現 実 的 な 意 味 を も つ 。. 能 力 ability). 内部要因. 9. れ る よ うな 場 合 に は , 生 起 し た 事 象 の 原 因 を 当 事. 度 .一一 一. 高…. ェ ク トー.一一. (. 努 力 ( effort). 課 題 の難 易度 task difficulty). (1uck). 例xぽ. , 列 車 事 故 の 原 因 が 運 転 ミス か ブ レ ー キ 故. 障 か と い う よ うな 形 で の 論 議 は , 事 故 の 直 接 的 原 運 外部要因 ( 因 を運 転 者 自身 に求 め る か外 部 要 因 に求 め るか を め ぐっ て の争 い で あ る。. 要 因 と して 捉 え られ る。 しか し, そ れ は課 題 の難 易 度 と は 異 な り, 安 定 度 の 低 い も の で あ る 。 こ れ ま で の と こ ろ , 「能 力 」, 厂努 力 」, 「課 題 の. ま た , 内 部 帰 因 一外 部 帰 因 と い う概 念 は , 個 人 差 の変 数 と して も な じみ深 い も のに な って い る。 Rosenzweigに. よ る 「内 罰 的 一外 罰 的(intropuni-. 難 易 度 」, 及 び 「運 」 の 四 つ が 成 功 あ る い は 失 敗. tive-extropunitive)」. の 主 要 な 原 因 と し て と りあ げ られ た が ,Weiner,. に よ る 「内 部 一外 部 へ の コ ン トロ ー ル の 位 置 づ け. Frieze,. Kukla,. (internal-external(1-E)10cus. (1971)は. そ れ らを 内 部 要 因 と 外 部 要 因 と に 分 け る. Reed,. Rest , and. Rosenbaum. と い う概 念 やRotter(1966). of control)」. とい. う 概 念 は , 帰 因 傾 向 の 違 い に 基 づ く パ ー ソ ナ リテ. と 共 に 安 定 度 の 高 さ に 応 じて さ らに 二 分 し , 表1. ィ 変 数 で あ る。 内 罰 的 な 人 は 自分 の 身 に 生 じ た ネ. に 示 さ れ る よ うな2×2の. ガ テ ィ ブ な 事 象 を 自分 の せ い と考xや. マ トリ ックス に 整 理 し. す い の に対. て い る 。 こ う し た 枠 組 み は , 勿 論 , か な り単 純 化. し, 外 罰 的 な 人 は 環 境(他. さ れ た も の で , こ の4要. を もつ 。 ま た , 自分 の 力 に よ り行 動 の 結 果 が 決 ま. 因 が成 功 や 失 敗 の直 接 的. 者)の. せ い にす る傾 向. 原 因 と して 認 知 され るす べ て の要 因 を尽 く して い. る と 信 じ る 人 はRotterの1-E尺. る わ け で は な い。. 置 づ け れ ら る の に 対 し, 運 命 な ど の 外 部 か ら他 律. した とか. 例 え ば , 「調 子 が 悪 く て 」 失 敗. 「あ が っ て し ま っ て 」 失 敗 し た と い う解. 度 の1側. 的 に 働 く力 に よ り決 ま る と 信 じ る 人 はE側. に位. に位置. 釈 が な さ れ る こ と も 多 い 。 こ れ らは 行 為 者 の 資 質. づ け られ る 。 こ こ に お い て も , 内 部 帰 因 一外 部 帰. と して の 能 力 が 欠 如 し て い た 為 で も , 行 為 の 対 象. 因 が 二 者 対 立 的 に 捉 え られ て い る。. た る作 業 課 題 が 難 しす ぎた 為 で もな く, ま た 努 力. 認 知 者 に 本 来 備 わ った こ うした 帰 因傾 向 は 別 に. 不 足 や 運 の 悪 さへ の 帰 因 と も ニ ュア ンス を 異 にす. して も, 自分 の成 功 を 外 部要 因 に 帰 因 し失敗 を 内. る。 この場 合 に は む しろ ,能 力 を充 分 に 発 揮 で き. 部 要 因 に 帰 因 す る こ と を 「謙 譲 の 美 徳 」 と し て 好. な い よ うに した特 別 な状 態 あ る い は状 況 に失 敗 の. む社 会 的 傾 向 は, わ が 国 で は特 に強 い よ う で あ. 原 因 が求 め られ て い る。 ま た, 上 記 の マ トリ ッ ク. る 。 自分 の 力 で 勝 っ た と い う よ う な 態 度 は 好 ま れ. ス に よ る4要. ず , 勝 者 は お ご らず に. 因 の位 置 づ け もそ れ ほ ど完 全 な も の. 「運 の 良 さ 」 を 勝 因 と して. で は な い 。 知 能 や 体 力 とい った 能 力 の 側 面 は 人 の. 強 調 す る こ とが 好 まれ る し,. 資 質 と 考}xら れ る が , 知 識 な ど の 獲 得 的 側 面 は 安. あ る 」 と い う よ うな 敗 者 の 態 度 は. 定 し た 資 質 と は 考xに. くい。 権 力 とか 財 力 とか が. 賞 讃 され る。 特 に ,対 人競 技 で の勝 者 が相 手 の敗. 成 功 の 原 因 と認 知 され た 時 に は , そ れ らを 当事 者. 因 を 「資 質 と し て の 能 力 の 乏 し さ」 に 帰 す こ と は. の 属 性 とみ な し て 内 部 帰 因 す る 場 合 も , 外 部 の 要. 忌 避 さ れ る 。 相 手 に 敗 因 を 求 め る 場 合 に も 「運 の. 因 と して認 知 す る場 合 も あ りうる。 こ こで は 外 部. 悪 さ」 や. 要 因 と され た. 原 因 と して 挙 げ る こ とが 圧 倒 的 に 多 い 。 勿 論 , こ. 「運 」 に し て も ,. 「不 運 の 人 」 と か. 「運 の 強 い 人 」 と 言 う場 合 に は , む し ろ 当 事 者 の 属 性(あ. る 種 の 特 殊 能 力)と. し て 捉xら. れ て い. る。 何 が 人 の 属性 と して認 知 され るか に つ い て客 観 的 な基 準 を設 け る の は極 め て難 しい。 そ れ に も拘 らず , 特 に 当 事 者 の 責 任 が 問 題 と さ. れ らは. 「敗 因 は す べ て 私 に 「潔 し 」 と し て. 「調 子 の 悪 さ 」 と い っ た 一 時 的 な 状 態 を. 「タ テ マ エ 」 上 の あ る い は マ ナ ー と し て の. 表 面 的 な 帰 因 傾 向 で あ り, 「ホ ソ ネ 」 と は 異 な る 場 合 が 多 い の で あ ろ う。 以上 の 議論 は行 為 の結 果 生 じた事 象 の原 因 を行 為 者 側 の属 性 に帰 す か 環 境 側 の属 性 に 帰 す か とい.

(8) 10. う問 題 に 帰 着 す る。 しか し行 為 自体 もま た 帰 因 の. 為 は 内生 的 な 原 因 に 基 づ くと され るが , 報 酬 を 得. 対 象 と な る。 行 為 の 結 果 で は な く行 為 自体 が 帰 因. る為 の手 段 と して そ の 作 業 を 行 な った と思 わ れ る. の対 象 とな る場 合 に は , そ の 行 為 を 導 い た動 機 の. 場 合 に は 外 生 的 な 原 因 に 基 づ く行 : 為 とみ な され. 出所 が 問 題 と され る。 例 え ぽ , 作 業 に お け る成 功 一失 敗 の原 因 に 関 す る前 出 の 議論 とは 別 に , 「何 故. る。 こ う したKruglanskiの 発 的 動 機(intrinsic. そ の作 業 を 行 な った か 」 も考 慮 され る。 そ の 場 合. (extrinsic motivation)と. に は , 作 業 を 行 な うこ とを 自 ら志 願 した の か 他 人. な観 点 か ら捉 え直 した もの と理 解 され る。. 理論的枠組みは, 内. motivation)と. 外 発 的 動 機i. の区 分 を 目的 一手 段 的. か ら命 令 された のか , 作 業 自体 に 興 味 を 覚 えた の. そ れ が ど うい う形 で あ れ行 為 自体 を 対 象 とす る. か報 酬 を 得 る為 だ った のか , な どが 争 点 とな る。. 帰 因 に お い て は, 動 機 の 出所 が問 題 と され る。 そ. つ ま り, こ こで は行 動 の直 接 的 原 因 た る動 機 の 出. こで は まず , 行 為 を行 な うに際 して どの位 の 自 由. 所 を行 為 者 内 に求 め るか , 報 酬 や 罰 あ る いは 命 令. が 与 え られ て い た か, あ る い は逆 に, どの位 の圧. とい った外 部 か らの 力 に求 め るか とい う区 別 が な. 力 が 外 部 か らか か って い た か が考 慮 され る。 特 定. され る わ け で あ る。. の 行 為 を 強 い る外 部 か らの 力 が 弱 く行 為選 択 の 自. この よ うに行 為 自体 を対 象 とす る帰 因 は , 行 為. 由度 が 大 きい と思 わ れ る ほ ど, そ の 行為 は行 為 者. の結 果 を対 象 とす る帰 因 とはや や 次 元 を異 に す る. 内に 帰 因 され やす くな る。 この こ とは, 対 人認 知. もの で あ る が , 従来 の 帰 因理 論 で は特 別 に両 者 を. に 関 す るJones. 分 け て 扱 って は い な い。 行 為 自体 を対 象 とす る帰. 構 想 とな って い る。 観 察 した 他者 の 行 為 か らそ の. 因 に お い て も, そ の 行 為 が 自発的 に行 な わ れ た と. 人 の パ ー ソナ リテ ィや 態 度 な どを 推 測 す る 上 で. 認 知 され る 場 合 に は 「内部 帰 因」, 環 境 側 か ら誘. は , 行 為 選 択 の 自 由度 の 大 きい こ とが 前 提 条件 と. 発 され た と認 知 され る場 合 に は 「外 部 帰 因 」 とい. され て い る。 行 為 選 択 の 自 由度 は , 実 際 に は 連 続. う翔 語 が 使 わ れ て い る。 命 令 や 脅 迫 とい った 明 白. 的 な も の と して 捉xら れ るが , 責 任 問 題 が 考 慮 さ. な外 圧 が 関 与 して い る場 合 に は , そ の 行 為 の 原 因. れ る よ うな場 合 に は 二 者 対 立 的 な形 で 論 議 され る. を 外 部 か らの力 に 帰 囚 す る こ とは 直 観 的 に 理 解 し. こ と も 多 い。 例 えぽ , バ ト リシ ア ・バ ー ス ト事 件. や す い と して も, 報 酬 な どに よ り誘 発 され た 行 為. では , 犯罪 へ の参 加 が 自 由意 思 に 基 づ くのか 強 制. を も外 部 要 因 に 帰 因 す る こ と に は 少 し抵 抗 が あ. に よ る も の か , とい う形 で の論 議 が な さ れて い. and. Davisの. 帰 因 モデ ル の 基 本. る。 行 為 の結 果 は 当事 者 の意 図 とは あ る程 度 独 立. る。 自由意 思 に基 づ くと判 断 され れ ぽ 彼 女 は 加 害. して 環 境 要 因 と の相 : 互作 用 に よ り決 定 す る と して. 者 と して批 難 され る し, 強 制 に よる と判 断 され れ. も, 行 為 自体 は意 図的 な もの で あ り, た と え報 酬. ぽ 被 害者 と して 同情 され る立 場 に 置 か れ る。 行 為. を 得 る 為 に行 な った と して も そ の行 為 自体 の原 因. の動 機 を ど こに帰 因す る か に よ り, そ の行 為 の も. は行 為者 内 に求 め る こ とが で きる。 従 っ て, す べ. つ 意 味 は 全 く違 って しま う。. て の 意 図的 行 為 を 内部 帰 因す る こと も可 能 で あ ろ. この 点 に 関 してKruglanski(1975)は. 強 制 や脅 迫 とい っ た 明 白 な 外圧 が 関与 しな い と ころ で 行 為 の動 機 が考 慮 され る場 合 に は, そ の判. う。 ,行為. 断 は よ り微 妙 な もの とな る。 内 発的 な動 機 と外 発. の結 果 生 起 した事 象 を対 象 とす る帰 因 の場 合 には. 的 な動 機 の 区分 は便 宜 的 な もの で あ り, 実 際 に両. 「内部 一外 部(internal・externa1)」 とい う区分 は有. 者 を 分 け る の は 難 しい。 しか し, ど うい う動 機 に. 効 で あ る が , 行 為 自体 を対 象 とす る 帰 因 につ いて. 基 づ い て 行 為 が な され た か を特 定 す る の は 困難 で. はr内 生 一外生(endogenous・exogenous. .)」と い. あ る と して も,一般 の 人 々に認 知 され る動 機 はや. う区 分 を す る こ とを提 唱 して い る。 す なわ ち, 行. は り二 者 対 立 的 な 形 を とる こ とが 多 い 。 例 え ぽ ,. 為 を 行 な うこ と 自体 が 当 該 の 行 為 の 目的 と認 知 さ. 政 治 家 が 孤 児 施 設 に 寄 付 を す る よ うな 場 合 に は ,. れ る場 合 に は 内生 帰 因 , 他 の 目的 の 為 の 手 段 と認. 孤 児 に 対 す る 同情 とい った 内発 的 な 動 機 に 基 づ く. 知 され る場 合 に は 外 生 帰 因 と して い る。 作 業 自体. 行 為 か 売 名 行 為 か とい った 議 論 が な され る し, 大. に 対 す る興 味 か らそ れ を 行 な った とす れ ぽ そ の 行. 金 持 の未 亡 人 と結 婚 した 若 者 の行 為 は , 愛 情 に 基.

(9) 一一 一 「日 本 人 の 対 人 行 動 」 研 究 プ ロ ジ. つ く ものか 金 目当 て か , とい うよ うな 形 で と りざ. ェ ク トー一 一.一. 11. 例 え ば,Aは 空 腹 で 苛立 っ てい た のでBを 批 難 し. た され る。 寄 付 の よ うな 慈 善 的 な 行 為 に と って は. た とい う場 合 に は, 行 為 者Aの 置 か れ た 特 殊 な状. 売 名 的 な動 機 は 外 発 的 な もの とみ な され る し, 結. 態 が 当該 の行 為 の直 接 的 原 因 と して 認 知 され て お. 婚 とい う行 為 に とっ て は愛 情 が 内 発的 な動 機 と さ. り,Aの 資 質 と して の攻 撃 性 に 原 因 が 求 め られ て. れ る の が普 通 で あ ろ う。 行 為 の実 際 の動 機 はた だ. い るわ け で は な い 。 こ うした 区 別 は 法 体 系 に お い. ひ とつ に限 られ るわ け で は な くか な り複 雑 で あ る. て も考 慮 され て お り, 罪 を 犯 した 者 が そ の 時 に 置. と して も, 認 知 され た 動 機 に 関 して は 「内発 一外. か れ て い た 特 殊 な 状 態 に 行 為 の 原 因 が 求 め られ る. 発 」 とい う区 別 は あ る程 度 現 実 的 な 意 味 を もつ こ. 場 合 に は 責任 が軽 減 され る。 心 神 喪失 に よ り無罪. とが 多い よ うで あ る。. とい うの は, そ の極 端 な例 で あ ろ う。 いず れ に し. 行 為 の結 果 そ して 行 為 の動 機 とい う よ うに帰 因 の過 程 に は い くつ か の段 階 が考 え られ る。 そ う し. ろ 行為 者 の状 態 や 行 為 の状 況 に帰 因 が な され る場 合 に は , 別 の機 会 で の 行 為 や そ の 結 果 が 一 貫 した. た過 程 に お い てわ れ わ れ が 必 ず しも 明確 な意 識 を. もの で あ る こ とを 期 待 しに く くな る。. 伴 わ ず に 利 用 して い る と思 わ れ る帰 因 の 基 準 に つ い て , 次 に ,Kelleyの. モ デ ルを 中 心 に 検 討 を 加. え る こ とに す る 。. 行為やその結果の原因を行為者側に帰すか,行 為 の 向 け られ る対 象 に 帰 す か , あ る い は 行 為 の な され た 状 況 や 状 態 に 帰 す か とい う 「原 因定 位 」 の 問題 が こ こで の課 題 で あ り, そ の為 に必 要 な情 報. 2・ 帰 因 の基 準 一 一 原 因の定位. の パ タ ー ンが検 討 され る。 多 くの行 為 は あ る特 定 の対 象 に 向け て 行 なわ れ る。 そ の対 象 の属 性 に よ り行 為 の結 果 が 決 定 した. こ う した 帰 因 を 決 定 す る基 準 と してKelleyは. ,. と認 知 され る場 合 や そ の対 象 に よ り行 為 が 誘 発 さ. 「特 異 性(distinctiveness)」 , 「一 貫 性(consis・ tency)」, 及 び 「合 意 性(consensus)」 の三 つ を考. れ た と認 知 され る場 合 に は , 行 為 の結 果 や 行 為 自. 慮 して い る。 当 該 の対 象 へ の あ る 人 の反 応 が それ. 体 の 原 因 は そ の 対 象 に 帰 因 され る。 作 業 が難 しす. 以外 の対 象 へ の反 応 と異 な る場 合 に は 「特 異 性 」. ぎた の で失 敗 した とか ,Bは 不 道 徳 な 男 な のでA. の基 準 が 充 され , 当 該 の対 象 へ のそ の 人 の 反 応 が. がBを 批 難 した と い う場 合 が そ の例 で あ り, 能 力. 時 間 や 状 況 を 通 じて 一 定 で あ る場 合 に は. が 乏 しい の で 失 敗 した とか ,Aは 攻 撃 的 な 人 物 な. 性 」 の 基 準 が 充 され る。 また , そ の 人 の 反 応 が 当. のでBを 批 難 した とい うよ うに 行 為 者 側 に 原 因 が. 該 の 対 象 に 対 す る 他 の 人hの 反 応 と一 致 す る場 合. 帰 され る場 合 と著 しい 対 照 を な す。. に は 「合 意 性 」 の 基 準 が充 され る。. 今 迄 の 議 論 で は 充 分 に と りあ げ ら れ て い な い が ,こ の他 に も,行 為 の行 な わ れ た状 況 や 行 為 者 の. 為 や そ の結 果 を行 為 の 向け られ る対 象 に 自信 を も. 置 かれ た状 態 に 直 接 的 な原 因 が求 め られ る こ と も. っ て帰 因 で き る。 例 えば ,Aと い う人 は 他 の 作 業. あ る。 つ ま り, 環 境 側 に 原 因 を 求 め る外 部 帰 因 に. に は 成 功 した の に そ の 作 業 に だ け 失 敗 し 〔特 異. 関 して も, 行 為 の 直 接 向 け られ る対 象(stimulus). 性〕, 何 度 試 み て も失 敗 を く り返 し 〔一 貫 性 〕, 他. に 帰 因 され る場 合 と そ の状 況(circumstance)に. の 人 々 もみ な そ の 作 業 に は失 敗 す る 「合 意性 」 と. 帰 因 さ れ る 場 合 とが さ らに 区別 され るわ け で あ. す れ ぽ, 失 敗 の原 因 は そ の 作業 の難 し さに帰 因 さ. る。 例 え ば, 作 業 状 況 が 劣悪 で あ った 為 に 失 敗 し. れ る。 あ る い は,AはB以. 外 の人 を 批 難 す る こと. た と思 わ れ る場 合 に は , 作 業 自体 の 難 しさが 失 敗. は ない が 〔特 異 性 〕,Bに. 関 して は 別 の 場 所 で も. の 原 因 と して 認 め られ て い るわ け で は な い 。 よ り. 批 難 を く り返 し 〔一 貫 性 〕, 他 の人 々も ま たBを. 良 好 な 作 業 状 況 で は そ の 作 業 に成 功 す る こ とが期. 批 難 す る 〔合 意 性〕 とす れ ぽ ,Bを 批 難 したAの. 待 され うる。 ま た , 行 為者 へ の 帰 因 が な され る場. 行 為 の 原 因 はA自 身 で は な くそ の対 象 た るBに 求. 合 で も, 行 為 者 の 永 続 的 な 資 質(traitあ. め られ やす い。. disposition)に. る いは. 帰 因 さ れ る 場 合 と一一 時的 な 状態. (state)に 帰 因 され る場 合 とで は様 相 を異 にす る 。. 「一・ 貫. これ らの 基 準 がす べ て充 足 され る場 合 に は, 行. 一 貫 性 の基 準 の み が 充 され 他 の 基 準 が 充足 され な い 場 合 に は , 行 為 や そ の 結果 の 原 因 は 行 為 者 自.

(10) 12. そ の 作 業 だ け で は な く他 の. こ う した 基 準 に 基 づ い て 帰 因 が 決 定 され る為 に. 作 業 に も 失 敗 し 〔非 特 異 性 〕, 何 度 く り返 し て も. は, 一 回 だけ の行 為 では な く, さ ま ざ まな 状 況 で. 失 敗 す るが. の行 為 や 別 の人 の行 為 な どか らもた らされ る広L. 身 に 帰 因 さ れ る。Aは. 〔 一 貫 性 〕, 他 の 人hは. る こ とは な い はAの. そ れに 失 敗 す. 〔 非 合 意 性 〕 とす れ ぽ , 失 敗 の 原 因. は な く 他 の 人hを つ もBを. 基 準 を検 討す る に た る充 分 な情 報 が ない ま まに ,. も 批 難 し 「非 特 異 性 」, ま た い. た だ 一 回 の 行 為 の観 察 に基 づ い て帰 因 が決 定 され. 批 難 して い るが. hは 誰 もBを. な情 報 が必 要 とさ れ る。 しか し実 際 には これ らの. けで. 能 力 の 乏 し さ に 帰 因 さ れ る 。AはBだ. 批 難 しな い. 〔一 貫 性 〕,A以. 外の人. る こ との 方 が は るか に 多 い。 ま た前 出 の基 準 に基. 〔非 合 意 性 〕 とす れ ぽ ,. づ く帰 因過 程 で は行 為者 や行 : 為対 象 の資 質 につ い. Bを 批 難 し た 行 為 の 原 因 はA自. 身 の攻 撃 的 な パ ー. て の 先 行情 報 の な い こ とが 暗 黙 の前 提 とな って い るが , 実 際 に は , そ れ らに 関 して認 知者 がす で に. ソナ リテ ィ に 求 め ら れ や す い 。 さ らに , 特 異 性 の 基 準 の み が 充 さ れ 他 の 基 準 が. 知 識 を も って い る こ との 方 が は るか に 多 い。 そ う. 充 足 され な い 場 合 に は , 行 為 者 の 状 態 や 行 為 の 状. した 場 合 に 帰 因 を 決 定 す る 原理 と して 「割 増 原理. 況 へ の 帰 因 が さ れ や す くな る 。Aは. (augmentation principle)」 と 「割 引 原 理(discounting Principle)」 の二 つ を 挙 げ る こ とが で き. 他 の 作 業 に失. 敗 す る こ とは な い の に そ の 作 業 だ け に失 敗 した が 〔特 異 性 〕, 別 の 状 況 で そ の 作 業 に 失 敗 す る こ と は. る。 これ らは 非 常 に 単 純 な 原 理 で あ り, ま た両 者. な く 〔非 一 貫 性 〕, 他 の 人 々 も そ れ に 失 敗 し な い. は 相 補 的 な もの で あ る。. 〔非 合 意 性 〕 と す れ ぽ , 失 敗 の 原 因 は そ の 時 にA. 特 定 の 行 為 や そ の 効 果 が 生 起 す る こ とを 抑 制す. の 置 か れ て い た 特 殊 な 状 態 あ るい は 状 況 に 帰 因 さ. る よ うに 働 く原 因 が あ る場 合 に は , そ の 抑 制 力 が. れ る 。 ま た ,AはB以. 大 きい ほ ど当 該 の 行 為 や 効 果 を 生 じ させ た 特 定 の. 外 の 人 を 批 難 す るわ け で も. な く 〔特 異 性 〕, そ の 時 以 外 に はBを 一 貫 性 〕, 他 の 人hもBを と す れ ぽ ,AがBを のAの. 批 難 せ ず 〔非. 批 難 し な い 〔非 合 意 性 〕. 批 難 した 行 為 の 原 因 は そ の 時. 特 殊 な 精 神 状 態 に 帰 因 され や す い 。. 原 因 が 強 く認 知 され る。 これ が 「割増 原 理 」 で あ る。 簡 単 な 作 業 よ りも困 難 な 作 業 に 成 功 した 時 の 方 が 行 為 者 の能 力 は 高 く評 価 され る し, 弱 い 相 手 を 破 った 時 よ りも手 強 い 相 手 を 打 ち負 か した 時 の. 図. 方 が 選 手 の 実 力 は 高 く評 価 され る。 また , 周 囲の. 式 を 少 し 修 正 し て , こ れ らの 情 報 の パ タ ー ソ を 整. 反 対 を 押 し切 って 結 婚 した カ ップル の 方 が , 周 囲. 理 す る と 表2の. よ うに な る 。 前 出 の 基 準 が 充 さ れ. に 祝 福 され 何 の 障 害 も な く結 ば れ た 夫 婦 よ りも相. る場 合 は ○ , 充 され な い 場 合 は ×で 表 示 す る。 最. 互 の愛 情 が 強 い と一 般 に は 思 わ れ るか も しれ な い. 近 で は , こ れ ら の 基 準 が 帰 因 過 程 で ど の よ うに 用. し, 自分 の生 活 を き りつ め て 寄 付 を す る貧 しい 人. い られ る か を 検 討 す る 実 験 も 盛 ん に 行 な わ れ は. の行 為 の方 が , 大 金 持 の行 な う同 様 の 行 為 よ り. じめ て い る. も, 慈 善 に対 す る強 い 内発 的 動 機 を 浮 彫 りに す る. Orvis, Cunningham,. (Feldman,. and. Kelley(1975)の. Higgins,. Karlovac,&. Ruble,1976;Hansen,&Lowe,1976;Karaz&. と思 わ れ る。. Perlman,1975;McArthur,1972,1976;Nisbett &Borgida,1975;Orvis,. こ れ と は逆 に, 特 定 の行 為 や 効 果 を 生 じさせ る. Cunningham,&Kelley,. 可能 性 の あ る原 因 が 多 く与xら. 1975;Ruble&Feldman,1976)0 表2.帰. は , そ う した行 為 や 効 果 を生 じさせ る上 で特 定 の 原 因 が果 たす 役 割 は割 引 い て認 知 さ れ る。 これ が. 因 決 定 に 必 要 な情 報 の パ タ ー ン. 「割 引 原理 」 で あ る。 一 人 で勉 強 して い る 子 供 に. ⊃菰 三 ≡茎 亜]懶 性隙 性障 錘.態 ⋮. 部. ○. 0. O. 0. x. x. ×. 0. X. 況. 内. 部. の特劑 状 ⋮状. 外. 艨. 行為晝の特司. れ て い る状 況 で. 比 べ て 教 育 マ マ の 監 視 下 で 同 程 度 に勉 強 して い る 子 供 の 方 が , 勉 強 に対 す る 内 発 的 な 動機 は低 く評 価 され るで あ ろ うし, 報 酬 を も ら って 作 業 をす る 場 合 に は 無 償 で 働 く場 合 よ りもそ の 作 業 に対 す る 内 発 的 興 味 は 低 く見 積 られ る 。 あ る 行 為 を起 こす 為 に は そ の 作 業 に 対 す る 内 発 的 な 興 味 が ひ とつ の.

(11) 一 一 一厂日本 人 の対 人 行 動 」 研 究 プ βジ ェク トー. 13. 原 因 と な る。 しか し, 命 令 や 報 酬 な どに よ る外 部. 協 和 理 論 と 自己 認 知 理 論 の 論 争 に つ い て は す で に. か らの 力 もそ の 行 為 を 起 こす 原 因 とな るの で , そ. 詳 しい 紹 介 が 行 な わ れ て い る の で(萩. 原 ,1976a. うした 外 発 的 な 動 機 が 導 入 され た 状 況 で 行 な わ れ. 参 照),. た 行 為 に 関 して は 内発 的 な興 味 が 割 引 い て 認 知 さ. 論 に 対 立 す る もの と して 発 展 して きた 自己 認 知 理. れ る とい うわ け で あ る。 この 点 に つ い て は 実験 的. 論 の 関 心 は , 徐hに. な 検 証 もあ る。 現場 監 督 の 役 割 を 与 え られ た 被験. 域 へ と 移 りは じ め て い る 。. 者 は , 同 等 の 作 業量 を示 した二 人 の 作 業 者 の う ち, あ らか じめ 決 め られ た ス ケ ジ ュ ール にi基づ き. 態 度 に 反 す る行 動 で は な く自分 の 態 度 や 興 味 と 一 致 す る よ うな 行 動 を と る よ う要 請 さ れ , しか も. こ こで は 立 ち 入 らな い が , 認 知 不 協 和 理. , 認 知 不 協 和 が 適 用 しな い 領. 自分 が よ り頻 繁 に見 回 りを行 な った 作業 者 の方 の. そ れ に対 して 報 酬 が 支 払 わ れ る とい った 状 況 で は. 内発 的 動 機 を低 く評 価 し, そ の後 もそ の作 業 者 を. 認 知 不 協 和 が 生 ず る と は 考 え に く く, こ う し た 状. あ ま り信 用 せ ず に重 点 的 に監 視 を続 け る よ うに な. 況 に 関 して は 認 知 不 協 和 理 論 は 明 確 な 予 測 を もた. る, と い う報 告 が あ る(Kruglanski,1970;Strick・. な い。 そ れ に対 して , 帰 因的 な 視 点 を とる 自己認. land,1958)0. 知 理 論 で は 「不 充 分 な 正 当 化 の パ ラ ダ イ ム 」 の 場. これ らの原 理 は , あ る意 味 で , 非 常 に 常 識 的 で. 合 と 同 様 な 解 釈 が 適 用 で き る 。 自分 の 態 度 や 興 味. あ る。 しか し, これ らの 原 理 は 観 察 した 他 者 の 行. ・ と一 致 し た 行 動 の 場 合 に は , 内 発 的 な 動 機 が そ の. 為 だ け で は な く, 自分 自身 の 行 な う行 為 に も拡 張. 行 動 を と る 充 分 な 原 因 と な る 。 しか も そ れ に 対 し. され , 必 ず し も常 識 的 で は な い 命 題 を 生 み 出 して. て 報 酬 や 監 視 な ど に よ る 外 発 的 な 動 機 が 加 え られ. いる。. る と , 内 発 的 な 動 機 に 基 づ く行 為 も そ う し た 外 部 要 件 に 制 御 され た と行 為 者 自身 に 認 知 され や す く. 『充 分 す ぎ る 正 当 化 の パ ラ ダ イ ム(overjustifica-. な る。 従 って , 自分 の と った 行 動 を 外 部 要件 に 帰. tion. 因 す る よ うに な る の で 内 発 的 な 原 因 は 割 引 い て 認. paradigm). 知 され , そ うした 行 動 及 び そ の対 象 に対 す る好 意. 他 者 の要 請 に応 じて 自己 の態 度 に反 す る行 動 を. 的 な 態 度 や 興 味 は そ め 後 損 わ れ る , と い う予 測 が. と った 場 合 に は, そ れ を 正 当化 す る外 的 理 由が 乏. な さ れ る 。 こ れ は 「不 充 分 な 正 当 化 の パ ラ ダ イ. しい ほ ど認 知 的 不 協 和 は 大 き く, そ れ を 減 殺 す る. ム」 に 対 し て ,. 為 に 行 動 と合 致 す る よ うな 型 で の 態 度 変 容 が 生 じ. ム」 と呼 ば れ て い る 。. や す くな る。 例 えぽ , 態 度 に 反 す る行 動 を と る こ. 「充 分 す ぎ る 正 当 化 の パ ラ ダ イ. この命 題 に対 して も数 多 くの実 験 的 検 証 が 行 な. とに 対 して 大 きな 報 酬 を 与 え られ た 時 よ りも, そ. わ れ て い る(Greene&:LepPer,1974;LepPer&. うした 報 酬 の 少 な い 時 に 態 度 変 容 が生 じや す い と. Greene,1975;Lepper,. され て い る。 これ は 認 知 不協 和理 論 に お け る 「不. Ross,1975な. 充 分 な 正 当化 の パ ラ ダイ ム(insufficient justifica-. Nisbett(1973)は. tion paradigm)」. と して知 られ て い る。 こ う した. Greene,&Nisbett,1973;. ど)。 例 え ぽLepPer,. Greene,. and. , 絵 を 描 くこ とに 内 発 的 な 興 味. を 示 す 子 供 達 を 集 め , ほ う び(Good. Player. 現 象 を 「認 知 不 協 和 」 と い う概 念 に依 拠 す る こと. Award)を. あ げ る か ら絵 を 描 く よ う に と い う実 験. な く帰 因的 な視 点 か ら解 釈 し よ うと してBemは. 的 操 作 を 加rxて. 自己 認 知 理 論 を 提 唱 して い る。 す な わ ち, 大 きな. を 期 待 しなか った 子 供 達 に 比 べ , ほ うびを 得 る為. 報 酬 を 与xら れ た 時 に は , 行 動 の 原 因 を 報 酬 に 帰. に 絵 を 描 きそ れ を 得 た 子 供 達 は , そ の 後 , 絵 を 描. い る 。 そ の 結 果 , そ う し た ほ うび. 因 しや す く自己 の 態 度 を そ れ か ら推 測 す る こ とは. く こ と に 対 す る 興 味 を 失 な う傾 向 が 認 め られ て い. な い が , そ うした 外 的 な 誘 因 な しで 行 動 を とっ た. る 。 普 通 , 「強 化 理 論(Reinforcement. 場 合 に は , そ れ を 自己 帰 因 し 自分 の と った 行 動 に. で は 報 酬 を 与 え る こ と に よ りそ の 行 動 は 強 化 さ れ. 適 合 す る よ うな 自己 の 態 度 を 推 測 す る 為 に ,結 果. 生 起 頻 度 の 高 ま る こ とが 予 測 され るの で , この 結. と して , 態 度 変 容 が 生 じる と解 釈 さ れ て い る。. 果はそれに矛盾する。. 「不 充 分 な 正 当 化 の パ ラ ダイ ム」 を め ぐる 認 知 不. Theory)」. 厂充 分 す ぎ る 正 当 化 の パ ラ. ダ イ ム 」 は , 趣 味 で し て い る よ うな 作 業 に 対 し て.

(12) 14. 報 酬 が 支 払 われ る よ うに な る と, そ の作 業 に対 す. せ る 原 因 に つ い て 検 討 を 加 え る。 ま た , 帰 因 の 誤. る 内 発 的 な 興 味 が 増 加 す る の で は な く, む し ろ 減. りや バ イ ア ス は 認 知 者 に 強 い 感 情 的 意 味 合 い を も. 少 す る こ と を 予 測 す る わ け で あ り, そ の 現 象 的 な. つ 事 象 に 関 し て 特 に 生 じや す い と 思 わ れ る の で ,. 面 だ け で は な く理 論 的 な 面 か ら も 興 味 深 い 研 究 題. 次 に , 成 功 一失 敗 の 原 因 の 認 知 に つ い て 自 己 の 立. 材 と な っ て い る 。 た だ し ,そ の 後 の 研 究 に よ る と ,. 場 を 擁 護 す る よ う に 働 くバ イ ア ス(self-serving. こ う し た 現 象 は , 報 酬 の 支 払 い を 伴 う と い う社 会. biases)を. 的 規'Jの な い 作 業(Kruglanski, Margolin,. Riter, Amitai,. Shabtai,&Zaksh,1975;Staw,. &Hess,1975)や. りあ る い は バ イ ア ス で あ る が , 最 後 に , 研 究 者 側. Calder,. で 帰 因 の過 程 を 操 作 す る手 続 きに つ い て 言 及 し,. も と も との 興 味 が 充 分 に 高 い 作. そ うした 手 法 を 臨 床 場 面 に 適 用 した 研 究 例 を 紹 介. 業(Calder,&Staw,1975;Kruglanski, Arazi, Aggasi,. と りあ げ る 。 こ れ らは 自 然 に 生 じ, る誤. Montegio,. Riter,. す る こ と に す る。. Peri&Peretz,1975). に 限 定 され る こ とが 明 らか に され て い る。 趣 味 で は な く 自分 の 生 活 の 糧 と な る 仕 事 に 対 し て は 報 酬. (1)行. 為 者 と観 察 者 の 帰 因 の ず れ. あ る 行 為 の 原 因 に つ い て 行 為 者 自 身 の 行 な う説. が 大 き い ほ ど ヤ ル 気 が 出 る し , あ ま り面 白 く な い. 明 が 周 囲 の 人 々(観. 作 業 に対 して は報 酬 の 支 払 わ れ る 時 の 方 が興 味 が. し ぽ し ば 経 験 さ れ る 。 こ の 点 に つ い てJones. わ く と い うわ け で あ る 。. Nisbett(1971)は. 察 者)の. 解 釈 とず れ る こ と は and. , 例 外 は あ る と し て も, 一 般 に. 行 為 者 は 自分 の 行 為 の 原 因 を 環 境 側 の 要 請 に 帰 因 3.帰. 因. の 誤. り. し よ う とす る の に 対 し, 観 察 者 は そ の 原 因 を 行 為. 日常 的 な帰 因 過 程 で暗 黙 裏 に用 い られ て い る基. 老 自 身 の 資 質 に 求 め る 傾 向 が あ る と い う命 題 を 提. 準や 原 理 を 明 ら か に し よ う とす る前 出 の議 論 で. 出 して い る。 この命 題 を 支 持 す る実 験 的 検 証 もい. は, 与xら れ た 情 報 に 基 づ い て 合 理 的 な 判 断 を 下. くつ か 報 告 さ れ て い る 。 例 え ば , 特 定 の 争 点. す 「理 想 的 な認 知 者(ideal perceiver)」 が 想 定 さ. (issue)に 関 し て 自 分 の 意 見 に か か わ りな く あ る 立. れ てい た 。 しか し, わ れ わ れ は 常 に 「理 想 的 な 認. 場 を 支 持 す る よ う要 請 さ れ て 行 な っ た 意 見 の 表 明. 知 者 」 で あ る とは 限 らず , 実 際 の 帰 因 過 程 に は さ. も, そ の 観 察 者 に は , た と}そ. ま ざ ま な誤 りや バ イ アス の働 くこ とが 多 い 。 認 知. 請 に 基 づ い て 行 な わ れ た こ とが 知 ら さ れ て い て. 者 の立 場 に よ り同一 の行 動 に 対 す る因 果 的 解 釈 が. も, 行 為 者 の真 の 態 度 を 反 映 す る もの と して 認 め. れ が 外 部 か らの要. 違 って くる ことは 日常 的 に 認 め られ る。 特 に , 異. られ や す い , と い う報 告 が あ る(Jones&Harris,. 文 化 間 の対 人 交 渉 に おい て は, そ れ が 原 因 で 相 互. 1967;Jones, Worchel,Goethals,&Grumet,1971;. の不 信 感 が醸 成 され て い る可 能 性 が 大 きい 。 本 号. Snyder&Jones,1974)。. 後 章 で と りあ げ る 「文 化 訓 練 プ ロ グ ラ ム. (cul-. させ た 周 囲 の 状 況 を あ ま り考 慮 せ ず に , 当 該 の 行. ture training Program)」. 観察者は,行為を生 じ. でを ま, 異 文 化 の 成 員 と. 為 の 原 因 を 行 為 者 自身 の 態 度 に 求 め や す い と い う. 相 互 作 用 す る際 に 相 手 と 同様 に 行 動 の 帰 因 を す る. わ け で あ る 。 ま た , 研 究 者 の 依 頼 に 応 じて 奉 仕 的. こ とが 異 文 化 へ 適 応 す る為 の ひ とつ の 条 件 と され. な 活 動 に 従 事 す る こ と を 承 諾 した 行 為 者 自 身 は ,. て い る。 これ は 「同 型 帰 因(isomorphic. そ の 原 因 を そ うした 活 動 に 固 有 の 価 値 に 求 め る こ. attribu・. tion)」と呼 ぼ れ , そ れ を もた らす 為 の 具 体 的 訓 練. とが 多 い の に 対 し, 観 察 者 は 行 為 者 の 資 質 に そ れ. 方 法 の 開 発 が そ こで の 課 題 とな って い る。 勿 論 ,. を 帰 因 し(McArthur,1972),. 帰 因 の 誤 りや バ イ ア ス は そ うした 交 叉 文 化 的 な 状. 人 は 奉 仕 的 な 活 動 へ の 要 請 を 承 諾 す る で あ ろ うと. 況 に 限 定 され るわ け で は な く, よ り一 般 的 な もの. 予 測 す る 傾 向 が 認 め ら れ て い る(Nisbett,. で あ る。. Legant,&Marcek,1973)0. こ こで は まず , あ る 行 為 を 観 察 した 時 に 観 察者 の 行 な う帰 因 と行 為 者 自身 の 行 な う帰 因 とが 不 一. 傾 向 の 違 い を生 じさせ る 原 因 と して は, す で に い. 致 とな る傾 向を と りあげ , そ うした 傾 向 を 生 じさ. くつ か の 要 因 が 検 討 さ れ て い る 。 第 一一に , 両 者 の. 別 の 状 況 で もそ の. Caputo,. 行 為 者 と観 察 者 との 間 に 見 られ る こ うした帰 因.

(13) 一 一一厂日本 人 の 対 人 行 動 」 研 究 プ ロ ジ. 視 点(point. of viewあ. るい はperspective)の. ェ ク トー. 一. 15. 説 明を と りあ げ る こ とが で きる 。 他 者 の 行 為 を そ. 違 い が 挙 げ られ る。 観 察者 に と って は行 為者 の. の 人 の 資 質 に 対 応 づ け て 理 解 す る こ とは そ の 後 の. と る行 為 が 最 も 目に つ きや す く 〔す な わ ち, 図. 行 動 を 予 測 す る 上 で 都 合 が 良 い。 従 って , 観 察者. (figure)と 地(background)の. 分 化 に お い て 他者. は 観 察 した 行 為 を 行 為 者 の 資 質 に 帰 因 しが ち に な. の 行 為 は 図 と して の 特 徴 を も ちや す い 〕, 周 囲 の. る。 一・方 , 自分 の 行動 が 自分 の 資質 に束 縛 され て. 状 況 は そ れ ほ ど考 慮 され な い の に対 して, 行 為 者. い る と思 うこ とは , 自己 の行 動 の 自由 が制 限 され. に と って は 自分 の行 為 よ りも周 囲 の状 況 に 目が い. る こ とを 意味 す る の で心 理 的 抵 抗 を生 む(Brehm,. きや す い の で, 上 記 の よ うな傾 向 が生 じる と い う. 1966参 照)。 従 っ て, 行 為 者 は 自分 の行 動 を 自己. わ け で あ る。 こ の点 に 関 してStorms(1973)は. ,. ビデ オ テ ー プを 使 用 して 行 為 者 と観 察 者 の視 点 を. の 資質 に帰 因す る のを 避 け , 環 境 側 の要 因 に そ の 理 由 を求 め よ うとす る。 こ の説 明は スペ キ ュ ラ テ. 逆 転 す る と上 記 の傾 向 が 消 失 す る こ とを 確 認 して. ィブ な も の で, 経 験 的 な検 証 に 基 づ くもの で は な. い る。 視 点 の 違 い に よ り因 果 関 係 の 認 知 が 影 響 さ. い。 そ うした 認 知 者 の動 機 的 な バ イ アス は , 認 知. れ , 最 も 目に つ きや す い 対 象 に 原 因 が 帰 され や す. 者 自身 に強 い感 情 的 意 味 合 い を もつ 事 象 に 関 して. い こ とはTaylor る。 さ らにArkin. and Fiske(1975)も and Duval(1975)は. 検 証 して い ,現実の. 視 点 の 違 い を 「注 意 が ど こに 向 け られ る か 」 とい. 最 も鮮 明に あ らわ れ る と思 わ れ るの で , 次 に ,成 .功 一失 敗 の帰 因 に 関 して 自已 の 立 場 を 擁i護す る よ うに 働 くバ イ アス を と りあ げ る こ とに す る。. う問 題 に 置 き換 え , 実 際 に は ビデ オ テ ー プを 見 せ な くて も, そ れ を 撮 っ て い る と行 為 者 に 告 げ る こ と に よ り自分 自身 の 行 為 に 対 す る 意識(selfawareness)が. 高 ま るの で ,普 通 に 見 られ る行 為 者. と観 察者 の帰 因傾 向 の違 い は逆 転 す る と い る結 果. (2)自. 已 の 立 場 を 擁 護 す る よ うに 働 く バ イ ア ス. 自分 と直 接 的 な 関 連 性 の 乏 し い 事 象 に 関 し て は あ る 程 度 客 観 的 な 判 断 を 下 せ る と し て も, 自我 に 直 接 結 び つ く よ うな事 象 に 関 しては 自已 の立 場 を. を報 告 して い る。 これ らの結 果 を 考 慮: す る と, 行. 擁 護 す る よ う な バ イ ア ス が 働 き因 果 関 係 の 認 知 は. 為 者 と観 察 者 の視 点 の違 いがJones. ゆ が め られ や す い 。 人 は 自分 が 成 功 を お さ め た 場. and Nisbett. の命 題 を 支 持 す る少 な くと も ひ とつ の根 拠 と な っ て い る こ とは 認 め ざ るを 得 ない 。. 合 に は そ の 原 因 を 自分 自身 に 帰 して 自 尊 心 を 高 め (self-enhancing. attribution),. 失 敗 した 場 合 に は. 行 為 者 と観 察 者 の帰 因 傾 向 の違 いを もた らす 第 二 の要 因 と して は , 行 為 者 に 関 して 両 者 が も って. そ の 原 因 を 外 部 要 因 に 帰 し て 自尊 心 の 低 下 を 防. い る情 報 の 違 い を 挙 げ る こ とが で き る。 行 為 者 は. て 自己 の 立 場 を 擁 護 す る よ う に 働 くバ イ ア ス の. さ ま ざ まな 状 況 に お け る 自分 の過 去 の 行 為 を 記 憶. 存 在 は , 社 会 心 理 学 者 の 間 で 広 く容 認 さ れ て き た. して お り, 当 該 の 行 為 を そ うした情 報 に照 ら して. (Hastorf,. 判 断 す るが , 観 察者 は 別 の 状 況 で の そ の行 為 者 の. 1958な. 行 為 に つ い て の情 報 を もち合 わせ て い な い の で観. ぐ(self-protective. attribution)。. こ の よ うに し. Schneider,&Polefka,1970;Heider. ど)。. こ うした 命題 を 支 持 す る 実験 結 果 も数 多 くあ る. 察 した行 為 を そ の人 に典 型 的 な もの と み な しや す. (Beckman,1970;Fitch,1970;Johnson,. く, そ こか ら行 為 者 の資 質 を推 測 しが ちに な る。 一 一方 , 行 為 者 自身 はKelleyの 一貫性や特異性の. baum,&Weiby,1964;Streufert,&Streufert,. 基 準 を 検 討 す るに た る充 分 な情 報 を も ち合 わ せ て. man,. い る ので , 特 定 の 行 為 の み か ら自分 の 資 質 を 推 測. 実 験 課 題 で 教 師 の 役 割 を 与.'2..ら れた被験者は, 自. す る可 能 性 は 小 さい とい うわ け で あ る。 この 仮 説. 分 の生 徒 の成 績 が 向上 した 場 合 に は そ の 原 因 を 自. の 直 観 的 な 妥 当 性 は 高 い と して も, こ うした 要 因. 分 自身 に帰 因 す るが , 成 績 が あ が らな か った 場 合. を 操 作 す るの は 現 実 に 難 し く実 験 的 な 検 証 は あ ま. (Johnson,. り行 な わ れ て い な い よ うで あ る。. し た 場 合(Beckman,1970)に. 最 後 に , 観 察 者 と認 知 者 の 動 機 の 違 い に 基 づ く. 1969;Wolosin,. Feigen-. Sherman,&Till,1973;Wort-. Constanzo,&Witt,1973な. ど)。 例 え ば ,. Feigenbaum,&Weiby,1964)や. 悪 化. は相手にその原因. を 求 め て 生 徒 を 批 難 す る , と い う報 告 が あ る 。 し.

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