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Seiyaku kigyo ni okeru kenkyu kaihatsu senryaku to kiso kenkyusha no HRM

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Academic year: 2021

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(1)51. 製薬企業 における研究開発戦略 と基礎研究者 のHRM. 山梨学院大学. 石川 HRMが. 1.問. 題 意 識. 淳 確 立 され て こな か った。 これ は2っ の 理. 由 に よ る と考 え られ る。 第1は. 歴 史 的背景 であ. る。 多 くの 日本 の 製 薬企 業 は, 従来 多 くの 部 分 を これ ま で 日本 の製 薬 企 業 は, 厳 しい規 制 や標 準 化 さ れ て い な い 臨床 治 験 プ ロセ ス, 複 雑 な流 通 制. 海 外 か らの技 術 導 入 に依 存 して お り, 基 礎 研 究 か. 度 の た め, 海 外 の製 薬 企 業 と直接 競 合 す る こ とが. 流 に な って き た の は, この20∼30年. 少 なか っ た。 こ の た め 日本 に お い て は, 欧 米 に比 べ て 比 較 的 規 模 の小 さ い 製 薬 企 業 が 林 立 して お. か 行 わ れ ず , 開 発 研 究 が 主 流 で あ っ た。 こ の た め. り, 欧 米 の 大 手 製 薬 企 業 に比 べ て 競 争 力 が 弱 い と. 基 礎 研 究 のHRMに. 考 え られ て い る。. の 影響 を 強 く受 けて きた。 そ の 後 基 礎 研 究 が 製 薬. しか し規 制 の緩 和 , 臨床 治験 プ ロセ スの標 準 化 の推 進 , 流 通 網 の改 善 な どに よ り, 今 後 は海 外 の. 企 業 に と って重 要 な プ ロセ スに な るの で あ るが, 一 度 根 づ い た制 度 を変 化 させ る こ と は容 易 で はな. 製 薬 企 業 が 日本 市 場 に参 入 しや す い状 態 が作 られ. い た め, 今 日で もそ の影 響 を残 して い る と考 え ら. て い く可 能 性 が 高 い。 この よ うな状 況 の 中 で, 世. れ る。. 界 第2位. ら自社 で行 って開 発 さ れ た新 薬 が製 品 ライ ンの主 の こ とで あ. る。 逆 に言 え ば そ れ ま で は, 基 礎 研 究 は細 々 と し つ いて も, 開 発 研 究 のHRM. の 規 模 を もつ 日本 の 医 薬 品 市 場 に 海 外. この よ うな消 極 的 な理 由 だ け で な く, も っ と積. の 大 手 製 薬 企 業 が 本 格 的 に参 入 して くる こと は必. 極 的 な 理 由 も考 え られ る。 つ ま り, 同 じ よ う な. 至 で あ り, 今 後 日本 の 製 薬 企 業 が 生 き残 って い く. HRMを. た め に は, 欧 米 の 大 手 企 業 と競 合 しう る競 争 力 を. ミュ ニ ケ ー シ ョ ンを 活 発 化 す る こ とが で き る と い. 身 に つ けて い く必 要 が あ る。. う こ とで あ る。 これ に よ り, 情 報 の 共 有 化 が 促 進. 製 薬 企 業 が競 争 優位 を 確 保 す るた め に は, 新 薬 の も と とな る新 規 物 質 を発 見 す る プ ロセ スが 重要. す可 能 性 もあ る。 この点 が, 日本 の 製 薬企 業 に お. で あ る。 新 薬 の 開発 プ ロセ ス は大 き く分 け て, 新. い て基 礎 研 究 者 に対 す るHRMが. 薬 の もと と な る物 質 を発 見 す る基 礎 研 究(創 薬 研. い 理 由 で あ れ ば, 積 極 的 に 基 礎 研 究 者 独 自 の. 究), 基 礎 研 究 プ ロ セ ス で 発 見 され た物 質 の 体 内. HRMを. で の吸 収 , 代 謝 , 排 泄 や 毒 性 , 製 剤 を研 究 す る開. いo. 発 研 究 , そ して 効 果 や 安 全 性 を 実 際 の臨 床 治 験 に よ って確 認 す る臨床 開 発 にわ か れ る。 いず れ の プ. これ まで 製 薬 企 業 を含 ん だ 日本 企 業 の研 究 者 の HRMに 関 す る調 査 ・研 究 は い くつ か 行 わ れ て い. ロセ ス も重 要 で あ るが, な に よ り も新 薬 の も と と. るが(雇 用 職 業 総 合 研 究 所 ,1988,1989; 生 産 性. な る物 質 が生 ま れ な け れ ば, そ の後 の プ ロセ スが. 上 級 技 術 者 問 題 研 究 委 員 会 ,1991a,1991b,. 始 ま らな い。 ま た, どの く らい効 果 が高 く, か っ. 1992;Shapira,1995な. 副 作 用 が 少 な い新 薬 が 開 発 さ れ る か は, い か に そ. 者 と開 発 研 究 者 のHRMに. の よ うな要 望 に応 え られ る物 質 を基 礎 研 究 に よ っ. い な い。. て 見 いだ す こ とが で き るか に大 き く左 右 され る。. 本 稿 で は, 基 礎 研 究 者 のHRMを 開発研究者 の HRMと 区別 して分 析 を 行 う こ とに よ り, 製 薬 企. この た め , 日本 の 製 薬 企 業 が 国 際 的 競 争 力 を 高 あ. 適 用 す る こ と に よ り, 人 材 の 交 流 や コ. され, 新 薬 開 発 プ ロセ スに プ ラ スの 作 用 を もた ら 確 立 され て い な. 確 立 して い く必 要 性 は必 ず し も高 く な. ど), そ の多 くは基 礎 研 究 っ い て 区別 して扱 って. るた め に は, 基 礎 研 究 にた ず さわ る研 究 者 の 業 績. 業 にお いて , 基 礎 研 究 者 に独 自のHRMを. 向上 を 促進 す るHRMが. 要 が あ るの か ど うか , も し必 要 で あ れ ば どの よ う. 必 要 とな る。. しか し これ ま で, 多 くの 日本 の製 薬 企 業 に お い て, 基 礎 研 究 に た ず さ わ る研 究 者 に対 す る独 自の. なHRMを. 行 う必. 行 うべ きか に っ い て検 討 して い く。.

(2) 52. て い る こ とを 明 らか に して い る。 2.研. 究 の フ レーム ワ ー ク. 新 規 物 質 が 見 いだ され るの は基 礎 研 究 にお いて で あ るか ら, 画 期 的 な 新 規 物 質 が 見 いだ され るか. 本 研 究 の フ レー ム ワー クを 以 下 に 示 す(図1)。. ど うか は, 基 礎 研 究 者 が いか に創 造 性 を 発 揮 し画. 研 究 開発 戦 略 と は, 企 業 が そ の 経 営 戦 略 を 達成 す るた め に必 要 な研 究 開 発 に 関 す る長 期 的 な 基 本. 期 的 な アイ デ アを 創 出 で き るか にか か って い る。. 設 計 図 で あ る(Maidique&Patch,1988)。. 者 が 画 期 的 な ア イ デ ア を創 出 す るた め に最 も適 し. っま り. 研 究 開発 戦 略 は, 経 営 戦 略 の 中 で財 務 戦 略 や マ ー. 従 って, 画 期 性 を 重 視 す るの で あ れ ば , 基 礎 研 究 たHRMを. 行 って い く必 要 が あ る。. ケ テ ィ ン グ戦 略 , 生 産 戦 略 な ど他 の戦 略 と同 様. これ に対 して市 場 性 や ス ピー ドを重 視 す るの で. に, 互 い に連 携 を取 りっ つ, 経 営 戦 略 の下 位 次 元. あ れ ば, 基 礎 研 究 者 は, 画 期 的 な ア イ デ ア の創 出. を構 成 して い る戦 略 の一 っ とい え る。. に没 頭 す る だ け で な く, 市 場 の情 報 を取 り入 れ た. ま た マ ネ ジ メ ン トと は, 戦 略 を もと に企 業 が持 つ 資 源 を有 効 に活 用 し余 剰 の付 加 価 値 を生 み 出す. 連 携 を と りなが ら研 究 を行 って い く必 要 が あ る。. プ ロ セ スで あ る(Robbins&De. Cenzo,1998)。 っ. こ の よ うな連 携 を と る た あ に は, 情 報 交 流 や人 材. ま り マ ネ ジ メ ン トは, 戦 略 を 達 成 す る た め の実 行. 交 流 を 積 極 的 に行 って い く必 要 が あ り, そ の た め. り, 開 発 研 究 な ど他 の研 究 開 発 プ ロセ ス と密 接 に. プ ロセ スで あ る。. に は, 基 礎 研 究 者 に 対 して だ け独 自 のHRMを. この 関 係 を 研 究 開 発 戦 略 と研 究 者 に対 す る HRMに 当 て は め て み る と,HRMは ,企 業 の 研 究. 行 って い くこ と は難 しい。 職 種 に よ って 全 く違 っ. 開発 に 関 わ る基 本 方 針 で あ る研 究 開 発戦 略 を 実 行. や キ ャ リア, 仕事 の 管 理 な どが 異 な る と い う こ と. す るた め の プ ロセ スの一 っ とい う こ とが で き る。. で あ り, 結 果 的 に 仕事 の や り方 や 企 業 全 体 に対 す. 従 って, どの よ うなHRMが. 適 切 で あ るか を検 討. る考 え 方 な ど が 職 種 に よ って 違 っ て くる。 つ ま. す る際 に は, 研 究 開発 戦 略 との整 合 性 に っ い て常. り, 職 種 を越 え て コ ンテ ク ス トを共 有 す る こ とが. に考 慮 して お か な け れ ば な らな い。. 難 し くな る とい う こ とで あ る。 コ ンテ クス トを共. 先 述 した とお り製 薬 企 業 で は, 基 礎 研 究 に お い. たHRMを. 行 う とい う こ と は, 職 種 に よ って 採 用. 有 して い な い 中 で効 果 的 な コ ミュニ ケ ー シ ョ ンを. て いか に画 期 的 な物 質 が見 い だ さ れ る か が研 究 開. とる こ とは難 し く. 発 に お い て 最 も重 要 な 課 題 で あ る。 當 間&開. Pfeffer,1981;Rogers&Shoemaker,1971),. 本. (Burke. &. Bennis,. 1961; 情. (1998)は ,製 薬 協 長 期 ビジ ョ ン研 究 会 に所 属 す る. 報 交 流 や 人 材 交 流 も行 いづ ら くな る と考 え られ. 企 業15社. る。. に対 す る ア ンケ ー ト調 査 か ら, 製 薬 企. 業 にお いて , 新 薬 開 発 の際 に最 も重 視 され る のが 画 期性 で あ る こ とを 明 らか に して い る。 しか しそ. 従 って , 新 薬 開 発 に お いて 画 期 性 を重 視 す る の で あれ ば , 基 礎 研 究 が 新 薬 開 発 に最 も重 要 な役 割. の一 方 で, 同調 査 は市 場 性 や ス ピ ー ドも重 視 され. を 果 た す た め , 基 礎 研 究 者 に対 して 独 自 のHRM. 一[唖Fの. 灘紺. 一[麺酬. マネジメ泝 .. 計. HRM. ・評 価 の マ ネ ジ メ ン ト. 一.{璽 務 の マ ネ ジメ ン ト 図1研. 究 の フ レー ム ワ ー ク. 傴塞堕].

(3) 製 薬企業 にお ける研究開発戦略 と基礎研究者のHRM-. 53. を行 って い く必 要 が あ る。 これ に対 して 市 場 性 や. は, 西 独 , 英 , 米 との 国 際 比 較 か ら, 日本 にお け. ス ピ ー ドを 重 視 す るの で あれ ば , 創 薬 か ら前 臨 床. る研 究 者 の 流 動 性 が 欧 米 諸 国 に比 べ て 極 端 に低 い. 治験 を 中心 と した 開 発 プ ロセ ス に至 る一 連 の プ ロ. と指 摘 して い る。 この点 に つ い て榊 原(1995)は. セ スの連 携 が 重要 とな り, そ の 際 に は基 礎 研 究 者. 組 織 内 同 形 化 と い う概 念 を 用 いて , 研 究 開 発 に お. に独 自のHRMを. 行 う必 要 性 は低 くな る。 前 者 の. い て ブ レ ー ク ス ル ー 的 な プ ロ ダ ク ト ・イ ノ ベ ー. 戦 略 を 基礎 重 視戦 略 , 後 者 を 開 発 重 視 戦 略 とす る. シ ョ ンを 実 現 す る た あ に は, 組 織 内 同 形 化 の プ. と, 企 業 が 基 礎 重 視 戦 略 を と って い る場 合 に 限. レ ッシ ャ ーを はね の けて 異 質 性 を 取 り入 れ て い く. り, 基 礎 研 究 者 に独 自のHRMを. 必 要 が あ り, そ の たあ に は外 部 か らの人 材 の登 用. 行 って い く必 要. が あ る と い う こ とで あ る。 次 に基 礎 研 究 者 に対 す るHRMに が, 通 常HRMは. ,. も積 極 的 に行 うべ きで あ る と主 張 して い る。 ま た つ いて で あ る. 伊 藤(1993)も. , 同 質 的 な集 団 か ら は革 新 的 な ア. , 大 き く人 材 フ ロ ーの マ ネ ジ メ. イ デ ア は出 に くい たあ , 革 新 的 な ア イ デ ア を創 出. ン ト, 評 価 ・報 酬 の マ ネ ジ メ ン ト,職 務 の マ ネ ジ. す るた あ に は外 部 か らの 人 材 の登 用 を 積 極 的 に行. メ ン トに 分 か れ る。. う必 要 が あ る と主 張 して い る。. 研 究 者 の人 材 フ ロ ーを 考 え る際 に最 も重 要 な 検. 次 に評 価 ・報 酬 の マ ネ ジ メ ン トにつ いて で あ る. 討 事 項 と して キ ャ リアの 問題 が あ る。 一 般 的 に,. が, 研 究 者 の 評 価 ・報 酬 を 検 討 す る上 で 最 も重 要. 従 業 員 は企 業 内 に お い て担 当 す る職 務 や在 籍 す る. な 問題 は, 個 人 の 貢献 を 正 し く評 価 し, そ の 評 価. 部 門 を通 じて, 知 識 や経 験 , 態 度 を身 にっ けて い. の違 い を き ちん と報 酬 の 差 と して 反 映 させ るか ど. く(Hall,1976;Schein,1978)。 これ は研 究 者 に っ. うか とい う点 にあ る。石 田(1985)は. , これ まで の. い て も同様 で あ り, どの よ うな職 務 に っ くか, ど. 日本 企 業 のHRMを. の よ うな部 門 に在 籍 す るか に よ って, 研 究 者 と し. 能 力平 等 主 義 を あ げて い る。 能 力平 等主 義 と は,. て身 に つ く知 識 や経 験 , 態 度 が違 って く る。 研 究 業 績 に対 して知 識 や経 験 , 態 度 は重 大 な影 響 を与. 能 力 や業 績 に よ る公然 た る区別 はな るべ く避 け る べ きで あ る とい う考 え方 で あ る。 この能 力平 等 主. え る と考 え られ るた め, 研 究 者 が どの よ うな キ ャ. 義 は, 研 究 者 の マ ネ ジ メ ン トにお い て も同様 で あ. リア を経 験 す るか は, そ の研 究 者 の研 究 能 力 に重. り(今 野 ,1993),. 要 な影 響 を及 ぼ す と考 え られ る。. 支 え て きた理 念 の一 つ と して. これ まで業 績 の 高低 が短 期 的. に個 人 の報 酬 に大 きな影 響 を与 え る よ うな マ ネ ジ. 一 般 的 に 日本 企 業 に お け る従 業 員 は, 様 々 な部. メ ン トは行 わ れ て こな か った。 この た め報 酬 にっ. 門 で様 々 な職 務 を こな す こ とに よ り, 様 々 な知 識. い て も, 社 内賞 や複 数 名 に よ る特 許 取 得 な ど, 集. や経 験 を広 く浅 く身 に つ け て い く と同 時 に, 社 内. 団単 位 の評 価 が ベ ー ス とな る報 酬 が重 視 され て き. に お い て 幅 広 い人 的 ネ ッ トワ ー ク を 構 築 して い. た。. く。Kusunoki&Numagami(1996)は. , 研究者. この よ うな能 力 平 等 主 義 に基 づ くHRMは. ,先. に お い て も, 業 績 向上 に必 要 な知 識 や経 験 が, 部. 進 技 術 の キ ャ ッチ ア ップ ・プ ロセ スに お い て は強. 門 を越 え る ロー テ ー シ ョ ンを通 じて身 に つ け る こ. み を発 揮 して きた。 な ぜ な ら, キ ャ ッチ ア ッ プ ・. とが で きる と主 張 して い る。. プ ロセ スに お い て は, 欧 米 の先 進 企 業 か ら基 盤 技. これ に対 して , 研 究 者 に と って業 績 向上 の た あ. 術 を導 入 し, これ を応 用 す る こ とに よ って イ ン ク. に最 も必 要 と さ れ る の は専 門 的 な知 識 や情 報 で あ. リメ ン タル な イ ノベ ー シ ョ ンを起 こ して い く こ と. り, そ の よ うな知 識 ・情 報 の獲 得 は, 部 門 を越 え. で競 争 力 を発 揮 で きた か らで あ る。 この イ ン ク リ. る よ うな異 動 に よ って阻 害 さ れ る との指 摘 もみ ら. メ ン タ ル な イ ノ ベ ー シ ョ ン を 起 こす た め に は,. れ る(今 野 ,1993; 茅 野 他 ,1998; 植 之 原&篠. 様 々 な部 門 に お け る技 術 を一 つ の製 品 の 開発 プ ロ. 田,1995)。. セ ス に応 用 ・シス テ ム化 して い く こ とが強 く求 め. 研 究 者 の人 材 フ ロ ー を検 討 す る上 で他 の重 要 な. られ る。 そ して そ の た め に は, チ ー ム ・ワー クの. 問 題 と して , 人 材 の流 動 化 が あ げ られ る。 生 産 性. とれ た集 団 が重 要 で あ り, チ ー ム ・ワー クを維 持. 上 級 技 術 者 問 題 研 究 委 員 会(1990a,1990b,1991). して い くた あ に, 個 々 の従 業 員 の報 酬 に短 期 的 に.

(4) 54. 大 きな差 をっ け な い こ とが 必 要 で あ った。. 数 少 な い 研 究 者(ゲ. しか し, こ の よ うな業 績 に直 結 しな い報 酬 や 集. ー ト ・キ ー パ ー)を. 通 じて獲. 得 して い る こ と を 明 らか に し た 。. 団 単 位 の 評 価 は, 個 人 の 業 績 に 対 す る フ ィ ー ド バ ックを 薄 め て い る。 職 務 を 遂 行 す る上 で , 自己. シ ョ ン ・パ タ ー ンを と っ て い る か は 研 究 業 績 に 重. の職 務 遂 行 結 果 の評 価 に つ い て, 明 確 に フ ィー ド. 大 な 影 響 を 及 ぼ す と考 え ら れ る。 こ の た め 研 究 者. バ ッ クを受 け る こ とは重 要 で あ る(Hackman&. のHRMを. Oldham,1976)。. に も着 目 し て い く必 要 が あ る 。. ま た, 能 力 の あ る優 秀 な研 究 者. この よ う に, 研 究 者 が どの よ うな コ ミュ ニ ケ ー. 検 討 す る際 に は, コ ミュニ ケ ー シ ョン. は, 個 人 の貢 献 が 正 し く評 価 さ れ, そ れ が報 酬 の 差 と して 反 映 さ れ る こ とを 望 ん で い る(大 橋 , 1991)。. 3.分. 析 の方 法. この た め, 個 人 単 位 の 貢 献 が 正 し く評 価. され な い場 合 や, 業 績 の 差 が報 酬 の 差 に直結 しな い場 合 , 優 秀 な研 究 者 の不 満 を高 あ るお そ れ が あ. 日本 の 大 手 お よ び 中 堅 の 製 薬 企 業6社 の 基 礎 研 究 者 お よ び開 発 研 究 者 に 対 して 質 問 紙 調 査 行. る。. い,回 収 され た デ ー タを も と に分 析 を行 っ た1}。具. 最 後 に 職 務 マ ネ ジ メ ン トに っ い て で あ る が , 研. 体 的 に は,外 部 資 料 か ら調 査 対 象6社. を基 礎 重 視. 究 者 の 職 務 の マ ネ ジ メ ン トと して 特 に 重 要 な 問 題. 戦 略 を と って い る企 業 と開 発 重 視 戦 略 を と って い. に 自 律 性 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンが あ げ られ る 。. る企 業 にわ け, さ らに基 礎 重 視 戦 略 を と って い る 従. 企 業 の うち 相 対 的 に 高 い研 究 業 績 を 示 して い る企. 業 員 の業 績 向上 要 因 と して注 目 して い るが, 一 般. 業 と相 対 的 に低 い研 究 業 績 を示 して い る企 業 に 分. の 従 業 員 だ け で な く, 研 究 者 の 業 績 を 向 上 さ せ る. け た。. 要 因 と し て も 注 目 さ れ て き て い る。Pelz&Anの 研 究 者 を 対 象 と した. 基 礎 重 視 戦 略 を と っ て い る研 究 業 績 が 高 い企 業 , 基 礎 重 視 戦 略 を と っ て い る研 究 業 績 が低 い企. 分 析 か ら, 業 績 が 高 い 研 究 者 は , 自 己 の ア イ デ ア. 業 , 開 発 重 視 戦 略 を と って い る企 業 の それ ぞれ に. に よ っ て 自 己 の 目 標 を 決 定 し, か つ 自 由 を 尊 重 し. つ いて , 基 礎 研 究 者 に対 して 行 われ て い るHRM. て い る こ とを 明 らか に し, この こ とか ら, 研 究 者. と開 発研 究 者 に 対 して 行 わ れ て い るHRMを. の 業 績 向 上 の た あ に 自律 性 が 重 要 で あ る と 指 摘 し. す る こ とに よ り, 基 礎 重 視 戦 略 を と って い る企 業. て い る。. に お い て, 業 績 を 向上 さ せ るた め に基 礎 研 究 者 に. 自律 性 は,Hackman&01dham(1976)も. drews(1966)は. ,1,311名. 研 究 者 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に つ い て は, Allen, Katz, Tushmanに. よ る一 連 の 研 究(例. ば ,Allen, et al,1979;Katz&Tushman Tushman,1978;1979な. え. ,1981;. ど)がAllen(1977)の. 先 駆 的 な研 究 を発 展 させ, 基 礎 研 究 者 と開発 研 究. 対 して独 自 のHRMを. 比較. 行 って い く こ との重 要 性 を. 明 らか にす る。 ま た, そ れ ぞ れ の 企 業 群 にお いて , 基 礎 研 究 者 に対 して行 わ れ て い るHRMを 比 較す ることによ り, 基 礎 重 視 戦 略 を と って い る企 業 に お い て, ど. 者 で は 必 要 な コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン ・パ タ ー ン が 違. の よ うなHRMを. う こ と を 指 摘 して い る 。 基 礎 研 究 に お い て は 専 門. 業 績 向 上 に有 効 で あ るか を検 討 す る。 な お, 質 問. 的 情 報 が 重 要 で あ る た め, 個 々 の研 究 者 が それ ぞ. 紙 調 査 の回 収 状 況 は表1の 通 りで あ る。. 基 礎 研 究 者 に対 して行 う こ とが. れ 外 部 の 専 門 家 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンを と っ て い る。 こ れ に 対 して 開 発 研 究 の 場 合 は, 専 門 的 情 報. 4.分. 析 結 果. と同 様 に生 産 や 営 業 な ど他 の 部 門 に 関 す る情 報 や , 経 営 理 念 や 経 営 戦 略 な ど 企 業 全 体 に 関 わ る情 報 で あ る 内部 情 報 が重 要 で あ る。 この た あ多 くの. ① 企 業 ご との戦 略 の違 い. 研 究 者 が 企 業 内 を 中 心 に コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンを. 被 対 象 と な った企 業 が基 礎 重 視 の研 究 開発 戦 略 を と っ て い るか 開 発 重 視 の研 究 開 発 戦 略 を と って. 行 って お り, 専 門 的 情 報 につ いて は, 企 業 内 外 に. い る か を 確 認 す る た め に,1994年. コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ネ ッ トワ ー ク を 持 っ て い る. 時点 にお いて. 製造 承 認 申 請 中 , 臨床 治験 中 , 開 発 研 究(前 臨 床.

(5) 一. 製薬企業 における研究開発戦略 と基礎研究者 のHRM表1. ヒ画一 数 収. 社 社 社 社 社 社 A B C D E F. 有効回答率 43.8% 81.0%. 35 162 32 40. 調 査票 回収状 況 開 発 研 究 者. 上 回. 収 42. 80.0 100.0. 86. 79.3 63.3. 71. 119 95. 計 合 73.2%. 483. 治 験)中. 461. の薬 剤 につ い て, そ の シー ズ が 自社 か他. 一u収. 黜. r7』. 48.1. 295. 75.6. 118. 84.3. 88.8%. 71. .上 蠍 72・% 表2. 有効回答率. .麹 77. 鬻. 31 98. b1__ A`. 数. 133. 十一言口. 基 礎 研 究 者. 190. 76.0. 193. 68.9. 944. 72.6. 製 造承認 申請 中お よび開 発中 の薬剤 の中 で 自社 オ リジンが 占める割合 社 社 社 社 社 社 A B C D E F. 社 か らの導 入 か を調 べ , シ ー ズ が 自社 で あ る薬 剤 の割 合 を企 業 別 に比 較 した(表2)。 比 較 の対 象 に現 在 す で に市 販 さ れ て い る薬 剤 を 含 め なか っ た の は, 現 在 申請 中 や治 験 中 の製 剤 だ け に絞 っ た方 が , 現 在 の研 究 開 発 戦 略 を よ り反 映. 25.0 65.0% 57.1% 33.3 70.1% 52.0%. す る と考 え た か らで あ る。 通 常 新 薬 の 開 発 に は 10∼15年. 55. と い う長 い期 間 が か か る た め, す で に. 資 料 : キ メ ラ イ ン タ ー ナ シ ョナ ル編 情 報1995年. 市 販 され て い る薬 剤 の開 発 プ ロ セ ス は, 現 在 よ り. 版 」, ミ ク ス 編. ラ ッ グ ス'95∼'96』. 『新 薬 ・治 験 薬 『ト ラ イ ア ル ド. 薬務公報. もか な り以 前 に な る。 従 っ て, こ れ らを比 較 の対. み る と,B,C,E,F社 は いず れ も自社 開. 発 品 の 割 合 が50%を 社 とD社. 超 え て い るの に対 して,A. は そ れ ぞ れ25.0%と33.3%と. 自社 開. 発 品 の割 合 が 低 く, 製 品 開 発 プ ロ セ ス に お い て他 社 か らの技 術 導 入 を積 極 的 に行 っ て い る こ とが わ か る。. B社 C社 一 一一一. D社 E社. こ の点 を 別 の 視 点 か ら確 認 す る た あ に,1994 年 時 点 にお いて 開 発 研 究 お よ び臨 床 開 発 中 の薬 剤. F社. が 途 中 で 開 発 中 断 と な って い る割 合 を企 業 別 に比 較 した(表3)。. 開 発 重 視 の戦 略 を と って い る企 業. 一一一. 中 中 中中一 中 中 中中 中 中 中中. 表2を. 臨 床 開 発 臨 床 開 発 臨 床 開 一.一 一一 一発 臨 床 開 発 臨 床 開 発 臨 床 開 発. 験 究 験 究 験 究⋮ 験究験 究 験究. A社. を 受 けて しま うと考 え られ る。. 開発 中断の割合 治 研 治研 治 研 治研 治 研 治研. 表3. 象 に含 あ る と, か な り以 前 の研 究 開 発 戦 略 の影 響. 0.0% 33.3% 42.1 40.0 69.7% 52.4 18.8% 36.4% 41.5% 69.7% 57.1% 62.5. 資 料 : 明 日の新 薬 編 集 部編 『1995年 版. 新 薬 ・治 験. 薬要覧』. は, 新 薬 の 市 場 性 や 開 発 ス ピー ドを 重 視 して お り, これ らを 達 成 す るた あ に, 研 究 開 発 プ ロ セ ス. い て 中 断 す る 薬 剤 の 割 合 を 低 め る と 考 え られ る 。. にお け る連 携 や情 報 交 流 を 重 視 して い る はず で あ. 表3か. る。 この た あ, 開 発 重 視戦 略 を と って い る企 業 の. 合 が5割. ら ,B社. とE社. の臨 床 治 験 中 の中 断 の割. を 切 っ て い る も の の ,A, D社. に比 べ る. 基 礎 研 究 者 は, 開 発 研 究 プ ロ セ スや 臨 床 開 発 プ ロ. とB,C, E,F社. セ ス等 の新 薬 開 発 プ ロセ ス にお け る下 流 の 情 報 に. え る 。 こ の こ と は ,B, C, E,F社. つ い て よ り多 くの フ ィ ー ドバ ックを 受 け る こ と に. の 基 礎 研 究 プ ロ セ ス に下 流 の 開 発 プ ロ セ ス に 関 す. な る。 この こ と は, 基 礎 研 究 プ ロセ ス にお いて ,. る 情 報 が よ り 多 く フ ィ ー ドバ ッ ク さ れ て い る 可 能. よ り下 流 の プ ロセ スを意 識 した研 究 を 促 進 し, 結. 性 が 高 い こ と を 示 して い る 。. 果 的 に 開発 研 究 プ ロセ スや 臨 床 開 発 プ ロセ ス にお. の 中 断 の 割 合 は全 般 的 に高 い と い. こ れ ら の こ と か ら ,B,C,E,F社. に 比 べ てA, D社. は画 期 的 な新.

(6) 56. 薬 を 自社 にお いて 開 発 しよ うと して い る基 礎 重 視 の 戦 略 を と っ て い る の に対 して,Aお. 表4. よ びD社 社 社 社 社 B C E F. は, 市 場 性 お よび ス ピー ドを 重 視 し, あ え て 時 間 もか か り不 確 実性 も高 い 自社 開 発 に こだ わ らず, 他 社 か らの技 術 導 入 を積 極 的 に行 う開発 重 視 の戦. 基礎重視企業 の基礎研究者の業績. 」.一軍一..墜⊥ 癬. は,B, C,E,F社. を基 礎 重 視 戦 略 を と って い る企. 下 基 礎 重 視 企 業 と略 す),Aお. よ びD社. を. 開 発 重 視 戦 略 を と って い る企 業(以 下 開 発 重 視 企 業 と略 す)と. して 分 析 を 行 った。. 表5. 研究業績 の指標. 1.海 外 で の 特 許 申 請 3.海 外 で の 学 会 発 表. 2.国 内 で の 特 許 申 請 4.国 内 で の 学 会 発 表. 5.海 外 雑誌 へ の 論 文 掲 載 7.研 究 成 果 の製 品化. 6.国 内 雑 誌 へ の 論 文 掲載 8.研 究 成 果 の社 内表 彰. 9.社 外 で の表 彰. ② 基 礎 重 視 企 業 の研 究 業 績 の比 較 次 に基 礎 重 視 企 業 に お い て, 研 究 業 績 に差 が あ るか ど うか を検 討 す る た め に, 基 礎 重 視 企 業 の研 究 業 績 を 企 業 別 に比 較 した(表4)。. 各企業の研究. 業 績 に つ い て は, まず 表5の13項. 目の うち, 各. 11.招 待 講 演 13.国 際 会 議 な どの 主 催. 表6 社 社 社 社 B C E F. 数 の平 均 値 を 出 し, 企 業 ごと に違 い が あ る か ど う か を比 較 した。. か を 確 認 す るた め に ,年 齢 を コ ン トロ ール した 上 で 分 散 分 析 を 行 った と こ ろ0.01%水. 10.:事業 部 な ど か らの重 大 な要 請 に答 え る 12.国 際 会 議 な ど の座 長. 基礎重視企業の企業別研究業績 海 外 論 文. 基 礎 研 究 者 が い くっ の 業 績 を あ げ て い る か を 調 べ, 次 に, 各 企 業 の基 礎 研 究 者 一 人 当 た りの業 績. 表4か らわ か る とお り,C, E社 に比 べ てB, F 社 の 方 が 業 績 が 高 い。 企 業 ご と に差 が あ るか ど う. 一 一. 4.3112.33. 略 を と って い る こ とが推 察 さ れ る。 従 って本 稿 で 業(以. 縦. 国内特許. 海外特許. 0.262. 0.393. 1.008. 0.067. 0.279. 0.383. 0.194. 0.394. 1.824. 0.231. 0.588. 1.636. 注 :1990∼1994年 の 平 均 業 績 数 を 研 究 所 の人 員 の 当 該 期 間 の 平 均 数 で 割 った もの で あ る 資 料 : 特 許情 報機 構(PATOLISに て 検 索), 有 価 証 券 報 告 書,慶 應 義 塾 大学 医学 メ デ ィアセ ン. 準 で有意 な. ター(JMEDICINE,. MEDLINEに. て検 索). 差 が み られ た。 また 多重 比 較 検 定2)を 行 った と こ ろ,E社 とF社. の 間 に お い て の み5%水. 準 で有 意. な差 が み られ た。 年 齢 を コ ン トロ ー ル した の は,. とが容 易 で あ った こ とに よ る。. 年 齢 が 高 い ほ ど あ げ た こ と の あ る業 績 数 が 多 い と. 表6か ら,E社 が 海 外 特 許 数 で高 い業 績 を示 し て い る こ と と, 国 内特 許 でB社 とE社 に ほ とん. 考 え られ るか らで あ る。 この結 果 か ら,C,E社 に. ど差 が な い こ とを 除 けば ,B,F社. 比 べ てB,F社. の方 が基 礎 研 究 に お け る業 績 が 高. の方 がC ,E社 よ り も相 対 的 に 高 い研 究 業 績 を示 して い る と いえ. い と考 え られ る。. る。. この点 を外 部 資 料 か ら確 認 す る た あ に, 海 外 特 許 申請 , 国 内 特 許 申請 , 海 外 雑 誌 論 文 につ いて 企. 以 上 の結 果 か ら,B, F社 はC, E社 に比 べ て相 対 的 に研 究 業 績 が 高 い と考 え られ る。 従 って本 稿. 業 ご との 比 較 を 行 っ た(表6)。. で は,B,F社 を 基 礎 研 究 にお け る業 績 が 高 い企 業. ただ し,業 績 数 は. そ の 企 業 に 所 属 す る研 究 者 数 の 影 響 を 受 け る と考. (以 下 高 業 績 企 業),C,E社 を 基 礎 研 究 にお け る業. え られ るた め, 有 価 証 券 報 告 書 に よ り研 究 開発 部. 績 が 低 い 企 業(以. 門 に所 属 す る人 員 数 を調 べ, 当該 期 間 の平 均 数 で. 行 った。. 下 低 業 績 企 業)と. して 分 析 を. 各 社 の業 績 数 の平 均 を割 る こ とに よ り調 整 を行 っ た。 海 外 特 許 申請 , 国 内 特 許 申請 , 海 外 雑 誌 論 文 を 指 標 と して 取 り上 げ た の は, 今 回 の調 査 で こ の 3業 績 が基 礎 研 究 者 に特 徴 的 な業 績 で あ る こ とが 示 され た こ と と, 比 較 的外 部 デ ー タ と して得 る こ. ③ 基 礎 研 究 者 のHRMと 比較. 開 発 研 究 者 のHRMの. 基 礎 研 究 者 に対 して 独 自のHRMを. 実 施 す る必. 要 性 にっ い て検 討 す るた め に, 高業 績 の基 礎 重 視.

(7) 一 一製 薬 企 業 に お け る研 究 開 発 戦 略 と基 礎 研 究 者 のHRM一. 企 業 と低 業績 の 基礎 重 視 企 業 , 開 発 重 視企 業 の そ. に 対 す る報 酬 と して14項. れ ぞ れ に お い て , 基礎 研 究 者 に対 す るHRMと. 上 位3項. 発 研 究者 に対 す るHRMに. 開. 違 い が み られ るか ど う. 57. 目 の うち重 視 度 の高 い. 目を 回 答 して も らっ た結 果 につ い て,1. 位 を3点 ,2位 を2点 ,3位 を1点. か , そ れ ぞ れ の 研 究 者 に 対 す る質 問 紙 調 査 の 回 答. 一. と して 点 数 化. した。 これ ら14項 目の報 酬 の うち,給 与 ,管 理 職 へ の 昇 進 ,社 内 の賞 の3項 目に つ い て 比 較 を 行 っ. 結 果 か ら検 討 して い く。 まず , 高 業 績 の 基 礎 重 視 企 業 にお い て , 人 材 フ ロ ー の マ ネ ジ メ ン ト,報 酬 ・評 価 の マ ネ ジ メ ン. た。. ト, 職 務 の マ ネ ジ メ ン トの 各 施 策 の 実 施 度 合 い. わ った 複 数 名 で 表 彰 され , 賞 金 も出 るが 高 額 で は. に, 基 礎 研 究 者 と開 発 研 究 者 の 間 に違 いが み られ. な く, 社 内 に お け る名 誉 的 な 意 味 合 い の 方 が 強. 社 内 の 賞 は, 通 常 単 名 で は な く当 該 研 究 に 関. るか を 検 討 す るた め にt値 検 定 を 行 っ た(表7)。. い。 つ ま り社 内 の 賞 は, チ ー ムベ ー スで な お か っ. 人 材 フ ロ ーの う ち部 門 間 異 動 の 実 施 状 況 につ い. 短 期 的 に大 きな 差 と して 表 れ な い報 酬 と いえ る。. と以. これ に対 して , 業 績 の 結 果 を 給 与 や 管 理 職 へ の 昇. の年 齢 層 に お い. 進 と して 反 映 させ る と い った 報 酬 は, 個 人 ベ ー ス. て , そ れ ぞ れ の 年 齢 層 に よ って 所 属 した 部 門 に違. で 短 期 的 に大 きな 差 が っ く報 酬 と い う こ とが で き. い が あ る場 合 は,1回 異 動 が あ った もの とみ な し. る。. て は,30歳 未 満 か ら30∼34歳 後5歳 刻 み で45歳. 以 上 ま で5つ. ,35∼39歳. て カ ウ ン ト し, 基 礎 研 究 者 と開 発 研 究 者 で 部 門 間. 職 務 の マ ネ ジ メ ン トの う ち, 内 部 情 報 交 流 を 促. 異 動 回 数 に違 いが あ るか を 比 較 した 。. 進 す るマ ネ ジ メ ン トの 実 施 度 合 い に差 が あ るか ど. また , 外 部 か らの 人 材 登 用 の 実 施 につ いて は,. うか を 確 認 す るた あ に,表8の. 内部情報交流を促. 所 属 す る部 門 にお け る外 部 か らの 第 一 線 研 究 者 の. 進 す る マ ネ ジ メ ン トに 関 す る3項. 採 用 の 実 施 状 況 を ,各 研 究 者 に5点 尺 度 で 回 答 し. に お け る実 施 度 合 い を5点 尺 度 で 回 答 して も ら. て も ら った 結 果 にっ いて 比 較 を 行 った 。. い, そ の 結 果 の 平 均 値 にっ いて 比 較 を 行 っ た。. 評 価 ・報 酬 の マ ネ ジ メ ン トの う ち, 個 人 ベ ー ス. 外 部 情 報 交 流 を 促 進 す る マ ネ ジ メ ン トの実 施 状. の 評 価 が 正 し く行 わ れ て い る程 度 を 検 討 す るた め. 況 につ いて は,表8の. に, 所 属 す る部 門 にお いて 個 人 の 貢 献 が 正 し く評. ネ ジ メ ン トに 関 す る3項. 価 さ れ て い る か ど うか に つ い て5点. 実 施 度 合 いを5点. 尺度 で 回答. して も らった 結 果 を 比 較 した。. いて は,表8の. め に, 所 属 す る部 門 にお いて 業 績 を あ げ た研 究 者. 関 す る3項. 表7. 礎. 平 均 値. 職. (*p<0.05. 務. 部門間異動 外部か らの採用 個人単位の評価 社内の賞 重視 して 給 与 いる報酬 管理職昇進 一 酌一. **p<0.01. ***p<0.001). 自律 性 を促 進 す る マ ネ ジ メ ン トに. 目の 所 属 部 門 に お け る実 施 度 合 い を5. 泊一. 研. 究. 開. 発. 標準偏差. 平 均 値. 研. 究. t値. 標準偏差. 0.510. 0.766. 0.468. 0.727. 0.62. 2.473. 0.821. 2.236. 0.941. 2.97**. 3.050. 0.873. 2.875. 0.898. 0.653. 1.200. 0.851. 1.208. 1.252. 1.212. 0.913. 1.262. 1.205. 1.199. 1.010. 1.082. 幽一. 内部情報交流 外部情報交流 自 律 性. 尺度 で 回 答 して も らい , そ の結. 基礎重視企業(高 業績) 基. 一. 目の所属 部門 にお ける. 自律 性 を促 進 す る マ ネ ジ メ ン トの実 施 状 況 にっ. どの よ う な も のが 重 視 され て い るか を比 較 す る た. 報 酬 ・評 価. 外部情報交流を促進す るマ. 果 の平 均 値 を比 較 した。. また , 業 績 を あ げ た研 究 者 に対 す る報 酬 と して. 人材 フロー. 目 の所 属 部 門. 2.19* 一1. .81. 3.02** 1.88. 一「. 一3. 2.769. 0.900. 3.038. 0.702. 3.020. 0.790. 2.776. 0.716. 3.56***. 3.074. 0.915. 2.?21. 0.768. 4.59***. .65***.

(8) 58. 点 尺 度 で回 答 して も らい, そ の結 果 の平 均 値 を比. 報 酬 が 基 礎 研 究 者 よ り開 発 研 究 者 に お い て積 極 的. 較 した。. に行 われ て い る の は, 開 発 研 究 者 に お い て業 績 を. 表7か ら,部 門 間異 動 と, 重 視 して い る報 酬 の 中 の 社 内 の 賞 と管 理 職 へ の 昇 進 にっ いて 差 が み ら. 向 上 させ る ため に研 究 者 間 の 協 力 や 連 携 が 重 要 で. れ な い こ とを 除 いて, 他 の す べ て のHRM施. 策に. 明確 に あ らわ れ る給 与 に っ い て も開発 研 究 者 の報. つ い て基 礎 研 究 者 と開発 研 究 者 の 間 に差 が み られ. 酬 と して重 視 して い る理 由 に つ い て は, よ り詳 細. る こ とが わ か る。 基 礎 研 究 者 に対 して は, 外 部 か. な分 析 が必 要 とな る。. あ る こ と に よ る。 これ に対 して, 個 人 ご と に差 が. らの採 用 や, 個 人 ベ ー ス で業 績 に直 結 す る報 酬 ・ 評 価 の マ ネ ジメ ン ト, 外 部 情 報 交 流 や 自律 性 を促. ま た, 開 発 研 究 者 に比 べ て基 礎 研 究 者 に お い て 積 極 的 に行 わ れ て い るHRM施 策 は一 っ もみ られ. 進 す る マ ネ ジ メ ン トを 積 極 的 に行 う一 方 で , 開 発. なか っ た。. 研 究 者 に対 して は, 内 部 情 報 交 流 を 促 進 す るマ ネ. これ まで と同 様 の 分 析 を 開 発 重 視 企 業 につ いて も行 った(表10)。. ジメ ン トを積 極 的 に 行 って い る。 同様 の比 較 を低 業 績 の基 礎 重 視 企 業 に つ い て も. そ の結 果 , 開発 重 視 企 業 に お い て も, 開発 研 究 者 に お い て社 内 の賞 が報 酬 と して重 視 さ れ て い る. 行 った(表9)。. こと と, 自律 性 の促 進 が 行 わ れ て い る こと を除 い. 低 業 績 企 業 で は, 社 内 の賞 と給 与 につ い て報 酬 と して の重 視 度 合 いが 開 発 研 究 者 に お い て高 い こ. て , 両 者 に ほ とん ど差 が み られ な い こ とが わか っ. とを 除 いて , 両 者 に大 き な違 いが み られ な い。 社. た。. 内 の賞 の よ う に集 団 ベ ー スで 大 きな 差 が っ か な い. 表8. 以 上 み て きた とお り, 高業 績 の基 礎 重 視 企 業 に お い て は, 基 礎 研 究 者 と開発 研 究 者 に対 して実 施. 職 務 の マ ネ ジメ ン ト. 内部情報交流 の促進. して い るHRMに. ・製 品 化 と の密 接 な関 連 ・市 場 情 報 の フ ィー ドバ ック. 対 して低 業 績 の基 礎 重 視 企 業 と開 発 重 視 企 業 に お い て は, 両 者 に対 して 実 施 して い るHRMに. ・他 部 門 と の連 携. 外部情報交流の促進. 自律性 の促進. 大 きな違 い が み られ た。 これ に 大き. な違 いが み られ なか っ た。. ・学 会 , 大 学 な ど との 研 究 交 流 ・外 部 で の 発 表 の 機 会 ・他 の 研 究 所 との 交 流. 開 発 重 視 の 企 業 にお いて は, 研 究 者 間 や 部 門 を 越 え た連 携 が 重 視 され るた め , 基 礎 研 究 者 と開 発. ・予算 や ス タ ッ フの使 い方 に. 研 究 者 で 同 じよ うなHRMを. 関 す る 自 由裁 量 ・時 間 管 理 の 自 由裁 量. 流 を促 進 して い る と考 え られ る。 つ ま り開発 重 視. 行 う こ とに よ り, 交. 企 業 に お い て は, 両 者 のHRMに. ・テ ー マ設 定 の 自 由裁 量. 大 きな差 を っ け. な い こ とが , 企 業 の競 争 力 に プ ラス の影 響 を及 ぼ 表9 一. 基礎重視企業(低 業績) 一 一. 基 一. 人 材 フO一. 部 門間異動 外部か らの採用. 報 酬 ・評 価. 個人単位 の評価. 一. 礎. 研 一. 平 均一 値一.一.. 一一. 一一. 一 一一. 職. (**p<0.01. 務. 内部情報 交流 外部情報交流 自 律 性 ***p<0. 一皿. 一一 一 一. _一. 究. 標準偏 差 一.一. 、一一 』 一_「. 一. 0.301 _. ■. t値. 『. ㎜. 一. 0.570. 2.229. 一一. 一. 1.39. 0.933 冖. -0. .75 .02. 一一一._. 2.901. 0.898. 3.006. 0.909. -1. 0.318. 0.795. 0.675. 1.051. 一3. oss7. 1.155. 1.306. 1.309. 一3 .12**. 1.168. 1.045. 1.083 一.一L一. 一.. 一.. 1.151 一. 一一. 一一. 0.29. 2.890. 0.906. 2.966. 0.652. 2.560. 0.721. 2.618. 0.775. -0. 2.667. 1.119. 0.645. -1. 2.823 一.一. 一. 一一}一. .36***. 一一.. -0. 一一. .001). 研. 一.一. 0.878 一. 発. 平 均 値. 一一.『.. 0.642. 2.152. 社内の賞 給 与 管理職昇進 進. 開. 一一. 標準偏差. 0.440 一. 重視 して い る報酬. 究. 一.. .85 .68 .51.

(9) 一. 製薬企業 にお ける研 究開発戦 略 と基礎研 究者 のHRM-. 59. 陸. 表10. 開発重視企業. 基 均 一. 礎. 研. 究. 値1讐. 人材 フロー 酬 ・評 価. 部 門間異動 外 部か らの採用 個人単位 の評価 一 一 重 視 して い る報 酬. 社 内の賞 給 与 管理職 昇進. 職. 務. (**p<0.01. 内部情報交流 外部情報交流 自 律 性. 一一. 縫. 開一一 発一. 一一. 平 均 値 …. 研. 究. t値 標 準偏 差. 一「一・. 0.384 40.620. 0.433. 0.719. 一 〇 .64. 1.77330.746. 1.814. 0.977. -0. .29 .69. 2.703 3. 0.856. 2.808. 0.995. -0. 0.525 5. 1.033. 1.014. 1.149. -2. 0.87a 2. 1.177. 0.945. 1.290. .72** 一 〇 .36. O.973 3. 1.208. 0.711. 0.796. 1.56. 2.992 2. 0.846. 2.890. 0.648. 2.456 6. 0.804. 2.597. 0.803. -1. 2.713 3. 0.965. 3.233. 0.613. 一3. 一. 0.82 .0? .90***. ***p<0.001). して い る と考 え られ る。. 1)人. 材 フ ロー の マ ネ ジメ ン ト. これ に対 して基 礎 重 視 企 業 で は, 画 期 性 が重 視. 高 業 績 の基 礎 重 視 企 業 と低 業 績 の基 礎 重 視 企 業. さ れ て お り, そ の た め に基 礎 研 究 者 の創 造 的 な ア. で, 実 施 さ れ て い る人 材 フ ロー の マ ネ ジメ ン トに. イ デ ア創 出 を促 進 す るHRMが. 必 要 とな る。 そ の. 違 い が あ る か, そ れ らは 開発 重 視 企 業 に お け る人. , 他 部 門 との連 携 や交 流 が重 視 さ. 材 フ ロー の マ ネ ジメ ン トとど の よ うに違 うか を検. よ うなHRMは. れ る開 発 研 究 者 に対 す るHRMと. は違 った もの に. な る。 従 って基 礎 重 視 企 業 に お い て は, 創 造 的 な. 討 して い く。 ま ず, 企 業 内 の部 門 間 ロー テ ー シ ョ ンの実 施 状. ア ウ トプ ッ トを 促 進 す る基 礎 研 究 者 独 自 のHRM. 況 に つ い て高 業 績 の基 礎 重 視 企 業 , 低 業 績 の基 礎. を実 施 して い く必 要 が あ る。 そ れ に も関 わ らず 低. 重 視 企 業 , 開 発 重 視 企 業 の 間 に差 が あ る か ど うか. 業 績 企 業 で実 施 さ れ て い るHRMは. ,基礎研究者. を確 認 す る た め に多 重 比 較 検 定 を行 った と ころ,. に対 す る もの と開 発 研 究 者 に対 す る もの に大 きな. い ず れ の企 業 群 の 間 に も有 意 な差 が み られ な か っ. 違 い が み られ な か った。 この こ とが, 研 究 業 績 に. た(表11)。. マ イ ナ ス の影 響 を及 ぼ して い る と考 え られ る。. い に よ って, 基 礎 研 究 者 の部 門 間異 動 の実 施 状 況. っ ま り, 研 究 業 績 の違 い や戦 略 の違. に違 い は み られ な い。 ④ 基 礎 研 究 者 の業 績 向上 を促 進 す るHRM. 製 薬 企 業 に お い て は, そ れ ぞ れ の研 究 開 発 プ ロ. 前 項 で , 高 業 績 の基 礎 重 視 企 業 に お い て, 基 礎. セ ス ごと に役 割 分 担 が は っき り して お り, な お か. 実 施 して い た こ と. つ そ こ で求 め られ る専 門 的 能 力 に も違 い が み られ. か ら, 基 礎 重 視 企 業 に お い て研 究 業 績 を 向上 させ. る。 基 礎 研 究 に お い て は, 新 規 物 質 の創 製 や物 理. る た あ に は, 創 造 的 な ア ウ トプ ッ トを促 進 す る よ. 化 学 的 性 状 の研 究 が 中心 で あ り, 化 学 合 成 を専 門. う な, 基 礎 研 究 者 独 自 のHRMを. 実 施 して い く必. と した研 究 者 が 重 要 な役 割 を果 たす 。 こ れ に対 し. 要 が あ る こ と を明 らか に した。 で は, 具 体 的 に ど. て 開 発 プ ロ セ ス に お け る薬 効 薬 理 や薬 物 動 態 の研. の よ う なHRMを. 実 施 して い く必 要 が あ る ので あ. 究 で は, 薬 理 を専 門 と した研 究 者 が , 毒 性 研 究 に. ろ うか 。 基 礎 重 視 企 業 の う ち, 高 業 績 企 業 と低 業. お いて は生 物 学 を専 門 と した研 究 者 が , 製 品 の規. 績 企 業 で実 施 さ れ て い る基 礎 研 究 者 に対 す る. 格 や 治 験 方 法 につ いて の研 究 で は製 剤 学 を専 門 と. HRMに. つ い て, 前 項 の分 析 で 用 い た デ ー タ を比. した研 究 者 が それ ぞれ 必 要 と な る。 こ の よ うに必. 較 す る こ とで 明 らか に して い く。 た だ し分 析 の際. 要 と され る専 門 が それ ぞれ の研 究 に よ っ て明 らか. に は, 開 発 重 視 企 業 で 実 施 され て い るHRMも. に違 う た め, 製 薬 企 業 に お い て部 門 を越 え た ロ ー. 研 究 者 に対 して独 自 のHRMを. 考 にす る こ と とす る。. 参. テ ー シ ョ ンを 行 い に く い と考 え られ る(石 川 , 1997)0.

(10) 60. 表11. 部 門 間 異動. 標準偏差 ユ 章均副 一 一. 萋 雛劃. 0.510 0.384. 開発重視 注 :*は5%水. ⊥. 0.440. 基礎重視(高 業績). 0.766. 蝉劉. 0.620 0.642. 準 で 有 意 な差. 表12. 外部か ら人材登用 ..一 一 一. ._㎜ ⊥ 平 塑 伍. 標準偏差. 2.473. 0.821. 基 礎 重 視(低 業 績). 2.152. 0.s7s. 開発重視. 1.773. O.746. 注 :*は5%水. 一. 一『. 基礎重視(低 業績) 一 一 一 一一㎜.. 開発重視. *. *. * 一*. 基 礎重 視(高 業 績). 基礎重視(高 業績). .一. 一. 一. __兆. 準で有意な差. / .一 一. .一. 一 一. * 一. 一. 次 に, 外 部 か らの 人 材 登 用 の 実 施 状 況 につ い て, 高 業 績 の 基 礎 重 視 企 業 , 低 業 績 の 基 礎 重 視 企. の た め に は, 基 礎 研 究 者 につ いて も企 業 内 にお い. 業 , 開発 重 視 企 業 の 間 に 差 が あ るか ど うか を 確認. て 開 発研 究 者 も含 め て他 の職 務 に 従 事 して い る従. す る た め に多 重 比 較 検 定 を行 った と ころ, す べ て. 業 員 と積 極 的 な コ ミュニ ケ ー シ ョンを と って い く. の間 に5%水. 。. 必 要 が あ る。 企 業 内 に お い て 積 極 的 に コ ミュ ニ. 基 礎 重 視 企 業 で は, 開 発 重 視 企 業 に比 べ て積 極 的 に基 礎 研 究 者 を外 部 か ら採 用 して い る の で あ る. ケ ー シ ョ ンを と る た め に は, 他 の従 業 員 と共 通 の. が , 同 じ基 礎 重 視 企 業 にお いて も, 高 業 績 企 業 と. そ の た め に は, コ ンテ ク ス トを共 有 して い な い外. 低 業績 企 業 で は差 が あ り, 低 業 績 企 業 に比 べ て 高. 部 の 研 究 者 の 採 用 は最 小 限 に と ど めて お く必 要 が. 業 績 企 業 は, 積 極 的 に外 部 か らの採 用 を 行 って い. あ る と考 え られ る。. 準 で 有 意 な差 が み られ た(表12). プ ロセ ス にお け る連 携 や 交 流 を 重 視 して い る。 そ. コ ンテ ク ス トを維 持 して お く必 要 が あ る。 そ して. る。 この こ とか ら, 外 部 か ら一 線 の研 究 者 を積 極 的 に取 り入 れ て い く とい うマ ネ ジメ ン トは, 基 礎 重 視 企 業 に お い て業 績 向上 に プ ラス の影 響 を与 え る と考 え られ る。. 2)評. 価 ・報 酬 の マ ネ ジメ ン ト. 次 に, 高 業 績 の基 礎 重 視 企 業 と低 業 績 の基 礎 重 視 企 業 で 実 施 され て い る評 価 ・報 酬 の マ ネ ジメ ン. 以 上 み て き た とお り, 内 部 の 部 門 間 異 動 の実 施. トに ど の よ うな違 いが み られ るか , ま た これ らの. 状 況 に は違 いが み られ な い もの の , 外 部 か らの 人. 企 業 と開 発 重 視 企 業 で 実 施 され て い る評 価 ・報 酬. 材 登 用 に つ い て は, 基 礎 重視 企 業 に お い て研 究 業. の マ ネ ジ メ ン トに どの よ うな 違 いが み られ るか を. 績 向上 に プ ラス の影 響 を及 ぼ す こ とが わ か った。. 検 討 して い く。. た だ し, 外 部 か らの人 材 登 用 が異 質 性 の促 進 を通 じて 業 績 に 貢 献 して い る の か , 石 田(1996)が. ま ず, 個 人 ベ ー ス の評 価 が正 し く行 わ れ て い る. 指. 度 合 い につ い て, 高 業 績 の基 礎 重 視 企 業 , 低 業 績. 摘 す る とお り, 優 秀 な人 材 を外 部 か ら注 入 す る こ. の基 礎 重 視 企 業 , 開 発 重 視 企 業 の間 に差 が あ る か. と 自体 が 業 績 に貢 献 して い るの か につ いて は, よ. ど うか を 確 認 す る た め に多 重 比 較 検 定 を行 っ た と. り詳 細 な 分 析 が 必 要 とな る。. こ ろ, 高 業 績 の 基 礎 重 視 企 業 と開 発 重 視 企 業 の間. ま た 開発 重 視企 業 は, 基 礎 重 視 企 業 に比 べ て 外 部 か らの 採 用 を積 極 的 に行 っ て い な い こ と が わ. に5%水. か った。 開 発 重 視 企 業 は, 市 場 性 や ス ピー ドを重 視 して い る た め, 研 究 重 視 企 業 に比 べ て研 究 開 発. 準 で有 意 な差 が み られ た が, そ の 他 の 間. に は 有意 差 が み られ な か った(表9)。 高 業 績 企 業 と低 業 績 企 業 の 間 に統 計 的 な 有意 差 は み られ な か った もの の, 高 業 續 企 業 は 開発 重 視.

(11) 一. 製薬企業 における研究開発戦略 と基礎研究者 のHRM一. 61. 企 業 に比 べ て積 極 的 に個 人 ベ ー ス の評 価 を行 って. い て は, 高 業 績 の基 礎 重 視 企 業 と低 業 績 の基 礎 重. い た の に対 し, 低 業 績 企 業 と開 発 重 視 企 業 の 間 に. 視 企 業 の間 に有 意 差 が み られ る。 この こ とは, 基. は有 意 な差 は み られ な か った。 この こ とか ら, 基. 礎 重 視 企 業 で は, 研 究 業 績 向上 の た め に給 与 の よ. 礎 重 視 企 業 で は, 個 人 べ 一 ス の評 価 を積 極 的 に行. うに個 人 べ 一 ス で 明確 な差 が っ く報 酬 を重 視 して. う こ とが業 績 向上 に プ ラス の影 響 を及 ぼ す と考 え. い く こ とが必 要 で あ る こ とを示 して い る。. られ る。. 以 上 み て きた とお り, 基 礎 重 視 企 業 で は, 個 人 ベ ー スで正 し く評 価 を行 い, 業 績 に 直結 した報 酬. 次 に, 業 績 を あ げ た基 礎 研 究 者 に対 す る報 酬 と 目. を重 視 す る こ とが, 研 究 業 績 に プ ラ スの影 響 を与. が 重 視 さ れ て い る程 度 に, 高 業 績 の 基 礎 重 視 企. して, 給 与 , 管 理 職 へ の 昇 進 ,社 内 の 賞 の3項. え る と考 え られ る。 基 礎 重 視 企 業 で は, 新 規 物 質. 業 , 低 業 績 の基 礎 重 視 企 業 , 開発 重 視 企 業 の 間 に. の 画 期 性 を 重 視 して お り, こ の た め基 礎 研 究 者. 差 が あ るか ど うか を確 認 す るた め に多 重 比 較 検 定. は, 部 門 を 越 え た連 携 や 研 究 者 同 士 の 連 携 よ り. を行 った(表14)。. も, 画 期 的 な ア イ デ ア を創 出 す る創 造 性 が求 あ ら. 社 内 の賞 と管 理 職 へ の昇 進 に つ い て は, どの企. れ る。 そ の よ うな創 造 性 の発 揮 を促 進 す るた め に. 業 群 の間 に も有 意 な差 が み られ な い が, 給 与 に っ. は, 創 造 的 で優 秀 な研 究 者 の評 価 を個 別 に 明確 に. 個人べ一 ス評価. 表13. 平. 均. 源轆 」 基礎重視(高 業績). 値. 礎重視(高一一.一 業績) 一一. 3.050. 0.873. 基礎重視(低 業績). 2.901. 0.898. 開発重視. 2.703. 0.856. 注 :*は5%水. 基樋 視(鰈. 績)1開 魎 視. /. *. .室一 一. 準で有意な差 表14. 重 視 して い る報 酬. 社内 の賞. 基礎重視(高 業績). 平. 均. 一 一.一. 0.653. 1.200. 0.318. 0.795. 基礎重視(低 業績). 値. 標準偏差 一 一.一 一 一.. 基礎重視(高 業績). 一.一 一. 一. 開発 重視 給. 0.525 一 一一 一 一一一 一..一 一. 与. 平. 均 1.252. 一. 基礎重視(低 業績) 一 一一一一一 一 一一一一}一. 7. 値. 標準偏差. 基轟 視. (高業 績). 一 一一. 1.212. 馳匿 「凵h. 一. 一. 一. 〇.867. 1.155. *. 0.872. 1.177. *. *. 一. 一. 一. 一一. 一. 一.一一. 一. 平. 均. 基礎重視(高 業績). 1.205. 基礎重視(低 業績). 1.083. 値. 0.973 一 一.一一..一. 準で有意な差. 標準偏差 一. 基礎重視 (高業 績). 1.199 1.168 1.208 一.一 一. 一... 一. 基礎重視(低 業績). 丁⊥. 管理職へ の昇進. 注 : *は5%水. 開発 重視. (低業 績). *. 一}一. 開発 重視 一 一. 開発重視. 一 一. 一一.一. 1.033. 一. 基礎重視(高 業績). 一. 一一. 一..一 一.一 一一 一 一一. 開発重 視. 一. 』 一.一. 一. 一. 基礎重視(低 業績). 開発重 視.

(12) 62. 行 う必 要 が あ る。 研 究 業 績 につ い て明 確 に フ ィー. す 可 能 性 が あ る こ とを示 唆 して い る。. ドバ ック を行 う こと に よ り, 彼 らの創 造 性 発 揮 へ. 開 発 重 視 企 業 は内 部 情 報 交 流 を積 極 的 に促 進 し て い る こ とが わ か る。 市 場 性 や ス ピー ドを 達 成 す. の モ チベ ー シ ョ ンを よ り一 層 高 め る こ とが で き る か らで あ る。 これ に対 して 開発 重 視 企 業 で は, 画 期性 よ り も. るた め に は部 門 を 越 え た連 携 が 必 要 で あ り, そ の た め に は基 礎 研 究 者 に対 して も十 分 な 内 部情 報 を. 市 場 性 や ス ピー ドを重 視 して お り, これ を達 成 す. 獲 得 す る機 会 を提 供 す る こ とが必 要 で あ る。 従 っ. る た め に部 門 を越 え た連 携 や研 究 者 同士 の連 携 を. て, 開 発 重 視 企 業 に お い て, 内部 情 報 交 流 促 進 の. 重 視 して い る と考 え られ る。 個 々 の研 究 者 の区 別. マ ネ ジ メ ン トが 重 要 視 され て い る の は大 い に あ り. を 明 確 に して 評 価 を 行 う と, それ ぞ れ の研 究 者 は. 得 る こ とで あ る。. 個 別 の職 務 に没 頭 し, 他 との連 携 を と る こ と に モ チ ベ ー シ ョ ンを感 じな くな る。 従 って, 研 究 者 同. しか し表15の 結 果 は, 基 礎 研 究 者 に と って 内 部 情 報 は業 績 向上 に プ ラ スの影 響 を及 ぼ さな い だ. 士 の連 携 を促 進 す るた め に は, あ ま り個 別 の評 価. け で な く, マ イ ナ ス の影 響 を もた らす可 能 性 を示. を明 確 にす る よ り も, あ る程 度 チ ー ム単 位 で評 価. 唆 して い る。 過 度 の 内 部 情 報 の フ ィ ー ドバ ッ ク. す る こ と も必 要 と な る。. は, 個 々の 研 究 者 が 自 己の テ ー マ に没 頭 し創 造 性 を 発 揮 しよ う と い うモ チ ベ ー シ ョ ンを 阻 害 しか ね. 3)職. 務 の マ ネ ジメ ン ト. な い。 新 薬 の市 場 性 や 開発 ス ピー ドよ り も画 期 性. 高 業 績 の基 礎 重 視 企 業 と低 業 績 の基 礎 重 視 企 業 で 実 施 さ れ て い る職 務 の マ ネ ジメ ン トに ど の よ う. を重 視 して い る企 業 で は, この よ うな創 造 性 発 揮. な違 いが み られ るか , ま た, これ らの企 業 と開 発. 可 能 性 が あ る。. の阻 害 は研 究 業 績 向上 に マ イ ナ ス要 因 と して働 く. 重 視 企 業 で 実 施 され て い る職 務 の マ ネ ジ メ ン トに. 次 に, 外 部 情 報 交 流 を促 進 す る マ ネ ジ メ ン トの 実 施 状 況 につ いて , 高 業 績 の 基 礎 重 視 企 業 , 低 業. どの よ うな 違 い が み られ るか を 検 討 して い く。 ま ず, 内部 交 流 を促 進 す るマ ネ ジ メ ン トの 実施 状 況 に っ い て, 高 業 績 の基 礎 重 視 企 業 , 低 業 績 の. 績 の基 礎 重視 企 業, 開 発 重 視 企 業 の 間 に 差 が あ る. 基 礎 重 視 企 業 , 開 発 重 視 企 業 の間 に差 が あ る か ど. と ころ, 高 業 績 の基 礎 重 視 企 業 と, 低 業 績 の基 礎. うか を確 認 す る た あ に多 重 比 較 検 定 を行 っ た と こ. 重 視 企 業 お よ び 開 発 重 視 企 業 の 間 に5%水. ろ, 高 業 績 の 基 礎 重 視 企 業 と開 発 重 視 企 業 の間 に. 有 意 な差 が み られ たが , 低 業 績 の基 礎 重 視 企 業 と. 5%水. 開 発 重 視 企 業 の 間 に は有 意 差 が み ら れ な か っ た. か ど うか を確 認 す るた め に多 重 比 較 検 定 を行 った. 準 で 有 意 な差 が み られ た が, そ の 他 の 間 に. 準で. は有 意 差 が み られ な か った(表15)。. (表16)。. 低 業 績 企 業 と高 業 績 企 業 の間 に は有 意 な差 が み られ なか っ た もの の, 高 業 績 企 業 と開 発 重 視 企 業. この こ とか ら, 基 礎 重 視 企 業 に お け る基 礎 研 究 者 の業 績 向 上 の た め に, 外 部 情 報 交 流 を促 進 す る マ ネ ジ メ ン トが 有 効 で あ る こ とが わ か る。 基 礎 研. の 間 に有 意 な 差 が み られ るの に対 して , 低 業 績 企 業 と開発 重 視 企 業 の 間 に 有 意 な 差 が み られ な い と. 究 にお いて 画 期 的 な 物 質 を 見 いだ す た あ に は, 専. い う こ とは, 内部 情 報 交 流 の促 進 は, 基 礎 重 視 企 業 に お い て研 究 業 績 向上 に マ イ ナ ス の影 響 を及 ぼ. 門 的 な情 報 が必 要 で あ り, 外 部情 報 交 流 を 促 進 す るマ ネ ジメ ン トが, 研 究 者 の専 門 的情 報 獲 得 に プ. 逮 一15 内部 情報 交流 の促進 一.一 一. 平. 均. 標準偏差. 値 『. 基礎重視(高 業績). 2.769. 基礎重視(低 業績). 2.890. .一. 厂_. 0.900 一 一. 2.992 準 で有 意 な差. 一一'一. 幽一. 一 『一一. 一.皿 一一. 一. 齒 一. 一. 一一. 一. 一.『. __. }「一 皿. 一 .. 一. 一. 一. 一 一皿. 一 一. 一『. .一*. 一. 基皹 視(低 業癇 一 一}一一.. 一. 一i一一. 0.846 一㎜. 注 :*は5%水. 一 一. 一 一 一. 〇.906 一 “L㎜. 開発重視. 一 一. 基礎重視(高 業績). 一. 一. 一 一. 一一. 一一i一. 一. 『. 開発重視 一 冖一. 一. 一. 岫一一. / 一一. 一. *. 一 一}一 一一 一. 一.

(13) 一. 製 薬 企 業 に お け る研 究 開 発 戦 略 と基 礎 研 究 者 のHRM. 表16. 芸鸛. 鸛. 埼. 基樋 視1髞 劃. ヨ 標準偏差 ー. 値. * *. と. /. 準で有意な差 表17. 平. 均. 値. 『. 自律性の促進. 標準偏差 冖r. 基 礎 重 視(高高業績) 業 績). 3.074. O.915. 基 礎 重 視(低低業績) 業 績). 2.667. 1.119. 開発重視. 2.713. 0.965. 注 :*は5%水. 開発重視. .礫 藪(低 業績)i *._■. {二]. ⊥790721 304 2456. 開 発重 視 注 :*は5%水. 外部情報交流の促進. 3.020. 趨. 63. *. i平. 一一. 基礎重視(高 業績) 一 一 一. 基礎重視(低 業績). 開発重視. *. *. .一. 一 尿一一. 一. z. *. 7. 準 で有 意 な差. ラス の影 響 を及 ぼ して い る と考 え られ る。. 市 場 性 や ス ピー ドが重 要 視 され て お り, 画 期性 を. よ る一 連 の研 究 は,. 重 視 す る基 礎 重 視 企 業 に比 べ て 目標 も, 目標 に到. 基 礎 研 究 の業 績 向上 に専 門 的情 報 が重 要 で あ る こ. 達 す るた め の プ ロセ ス も明確 で あ り, 複 雑 性 や不. とを指 摘 して い るが, これ は画 期 性 を重 視 して い. 確 実 性 が低 い と考 え られ る。 そ の よ うな企 業 に お. Allen, Katz, Tushmanに. る基 礎 重 視 企 業 に お い て有 効 な指 摘 で あ り, 市 場. い て は, 定 め られ た 目標 に 向 か って研 究 者 を モ チ. 性 や ス ピ ー ドを重 視 す る開 発 重 視 企 業 に お い て. ベ ー トして い く こ とが重 要 で あ り, 自律 性 保 持 の. は, む しろ内 部 情 報 を促 進 す る マ ネ ジメ ン トが有. 重 要 性 は そ れ ほ ど高 く な い。 この こ とが , 表17. 効 で あ る と考 え られ る。. の結 果 に あ らわ れ て い る と考 え られ る。. 次 に 自律 性 を促 進 す る マ ネ ジメ ン トの実 施 状 況 につ いて , 高 業 績 の基 礎 重 視 企 業 , 低 業 績 の基 礎. 以 上 み て き た とお り, 基 礎 重 視 企 業 に お い て は, 研 究 業 績 向上 の た め に外 部 情 報 を促 進 す るマ. 重 視 企 業 , 開 発 重 視 企 業 の間 に差 が あ るか ど うか. ネ ジメ ン トや 自律 性 を促 進 す る マ ネ ジメ ン トが有. を 確 認 す るた め に多 重 比 較 検 定 を行 った と ころ,. 効 で あ る ことが わか った。 これ に対 して内 部 情 報. 外 部情 報 交 流 を 促 進 す る マ ネ ジ メ ン トと同 様 に,. を促 進 す る マ ネ ジ メ ン トにっ いて は, 業 績 向 上 に. 高 業績 の 基 礎 重 視 企 業 と, 低 業 績 の 基 礎 重 視 企 業. 対 して プ ラ ス の影 響 を 及 ぼ して はお らず , む しろ. お よ び 開 発 重 視 企 業 の 間 に5%水. 過 度 の 内 部 情 報 交 流 の 促 進 は, 業 績 に マ イ ナ ス の. 準 で有意 な差. が み られ た が, 低 業績 の 基 礎 重 視 企 業 と開 発 重 視. 影 響 を 及 ぼ す 可 能 性 が あ る こ とが わ か った 。. 企 業 の 間 に は有 意 差 が み られ な か った(表17)。 この こ とか ら, 基 礎 重 視 企 業 で は, 基 礎 研 究 者 の業 績 向上 の た め に 自律 性 の促 進 が重 要 で あ る こ と が わ か る。 職 務 の遂 行 プ ロセ ス に お い て複 雑 性. 5.結. 論. 本 稿 に お け る分 析 か ら, 基 礎 研 究 者 に 対 す る独. や不 確 実 性 が高 い場 合 , 職 務 担 当者 の 自律 性 を確. 自のHRMを. 保 して お く必 要 が あ る と考 え られ て い る (Leifer. と って い る研 究 開発 戦 略 に よ って違 う こ とが 明 ら. &Triscari,1987;Perrow,1967)。. か とな った。 基 礎 研 究 重 視 の戦 略 を と って い る企. 画 期 的 な物 質. を見 い だす と い う作 業 は, そ の プ ロセ ス に お い て. 実 施 して い く必 要 性 は, 当該 企 業 が. 業 で は, 基 礎 研 究 者 に対 して独 自のHRMを. 行っ. 複 雑 性 や 不 確 実 性 が 高 い た あ, 基 礎 重 視 企 業 に お. て い く必 要 が高 い の に対 して, 開発 研 究 重 視 の戦. いて は, 研 究 者 に対 して 自律 性 を確 保 して お く こ. 略 を と って い る企 業 で は, そ の よ うな必 要 性 は そ. とが 重要 とな る。 これ に対 して 開 発 重 視 企 業 で は. れ ほ ど高 くな い。 基 礎 重 視 企 業 は, 新 薬 の画 期 性.

(14) 64. を 重視 して お り, そ の よ うな 新 薬 の も と とな る画. 阻 害 す る ば か り で な く, 個 々 の 研 究 者 が 自 己 の. 期 的 な新 規 物 質 を 見 いだ す た あ に, 創 造 的 な アイ. テ ー マ に没 頭 し創 造 性 を発 揮 し よ う と い うモ チ. デ ア の創 出 を促 進 す るHRMを. 行 う必 要 が あ る。. ベ ー シ ョ ンを も阻害 す る可 能 性 が あ る。 従 って,. これ に対 して開 発 重 視 企 業 は, 新 薬 の市 場 性 や開. 全 社 的 イ ベ ン トや部 門横 断 的 プ ロ ジ ェ ク ト ・会 議 へ の参 加 を第 一 線 の基 礎 研 究 者 に過 度 に強 要 す る. 発 ス ピー ドを重 視 して お り, これ を達 成 す るた あ に研 究 者 間 や部 門 を越 え た連 携 が重 要 とな る。 こ. こ とは, 業 績 向 上 に マ イ ナ ス の影 響 を及 ぼす と考. の た あ, 基 礎 研 究 者 と開 発 研 究 者 で 同 じ よ う な. え られ る。. HRMを. 行 う こ とで交 流 を 促 進 す る こ とが必 要 と. な る。. 第4に , 自律 性 を 促 進 す る マ ネ ジ メ ン トが 必 要 で あ る。 基 礎 研 究 者 の 業 績 向 上 の た め に, 労 働 時. 今後 製 薬 企 業 が 基 礎 研 究 者 の 業 績 向 上 の た あ の 施 策 を検 討 す る際 に は, ま ず どの よ うな研 究 開 発. 間 の 管 理 だ けで な く, 予 算 や テ ーマ 設 定 な ど にっ. 戦 略 を と って い くの か を 明確 に し, そ の戦 略 と整. 行 って い く こ とが重 要 で あ る。 そ の た あ に, 業 績. 合 性 の あ るHRMを. を あ げ た見 返 り と して予 算 に対 す る自 由裁 量 度 を. 検 討 して い く必 要 が あ る。. い て も積 極 的 に 自律 性 を促 進 す るマ ネ ジ メ ン トを. ま た本 稿 に お け る分 析 か ら, 基 礎 重 視 企 業 に お いて , 基 礎 研 究 者 の研 究 業 績 向 上 の た め に以 下 の. 認 あ る と か, テ ー マ を公 募 し, 採 用 さ れ た テ ー マ. HRMが. い っ た施 策 な どが 必 要 と な る。. 必 要 で あ る こ とが わ か った 。 第1に. ,外 部 か らの 優秀 な人 材 の 登 用 が必 要 で あ る。 内 部 人. を提 案 した研 究 者 を中 心 に プ ロ ジ ェ ク トを組 む と. 材 育 成 に こだ わ らず, 優秀 な 第一 線 の研 究 者 を企. 本 稿 で は, 基 礎 重 視 企 業 で は, 業 績 向 上 の た め に基 礎 研 究者 に独 自のHRMを 行 う必 要 が あ り,. 業 の外 部 か ら積 極 的 に登 月1する こ とが, 基 礎 研 究. 具 体 的 に どの よ うなHRMが. の業 績 向上 に結 び っ く。 た だ し先 述 した とお り,. るか を 明 らか に して きた。 ま た, 開発 重 視 企 業 に. 外 部 か らの人 材 登 用 が異 質 性 の促 進 を通 じて研 究. お け る基 礎 研 究 者 のHRMに. 業 績 に貢 献 して い る のか , 優 秀 な人 材 を外 部 か ら. て き た。 た だ し, 開 発 重 視 企 業 に関 して は, デ ー. 業 績 向上 に必 要 とな つ い て も検 討 を行 っ. 注 入 す る こ と 自体 が 業 績 に貢 献 して い る のか につ. タの制 約 上 高 業 績 企 業 と低 業 績 企 業 に分 け て分 析. いて は今 後 の 課 題 で あ る。. を 行 うこ とが で き なか っ た。 この た め, 推 測 に よ. 第2に , 基 礎 研 究 者 の 業 績 にっ いて 個 人 ベ ー ス で正 し く評 価 を 行 い , さ らに 業 績 の 違 いが 明 確 に. を 確 認 す るた め に は, よ り詳 細 な 研 究 が 必 要 と な. 報 酬 の差 と して あ らわ れ る, 業績 に 直結 した報 酬. る。. る と こ ろ も多 く, 本 稿 にて お いて 示 唆 され た結 論. を提 供 す る こ とが必 要 で あ る。 基 礎 研 究 に お い て. ま た 本 稿 で は , 戦 略 とHRMの. 関 係 を 中心 に 検. 画 期 的 な ア イ デ ア の創 出 を促 進 す るた あ に は, 創. 討 を 行 っ て き た が , 戦 略 的HRMの. 造 的 で 優 秀 な基 礎 研 究 者 に対 し, そ の研 究 業 績 の. ば , 業 績 向 上 の た め に は 各HRM施. 評 価 を明 確 に フ ィー ドバ ック し, そ の差 を社 内 の. も重 要 で あ り. 賞 や 連 名 に よ る特 許 取 得 な ど個 人 間 で 大 き な差 が っ か な い 報 酬 で はな く, 給 与 な ど個 人 差 が 明 確 に. 1973;Greiner,1972;Miles&Cameron,1982),. (Baird. et. 視点 に立 て 策 間 の整 合 性. al.,1983;Galbraith. ,. この 点 にっ いて も今 後 の 研 究 課 題 と な る。. あ らわ れ る報 酬 に 反 映 させ る こ とが 必 要 で あ る。 第3に ,外 部 情 報 の 獲 得 を促 進 す る と同 時 に, 過 度 の 内部 情 報 の共 有 は抑 制 す る必 要 が あ る。 基 礎 研 究 の業 績 向上 に は, 専 門 的情 報 を継 続 的 に獲 得 して い くこ とが 必 要 で あ り, そ の た め に は, 外. 注 1)基. 礎 研 究 者 に つ い て は,1994年. に, 基 礎 よ りの. 研 究 開 発 部 門 に所 属 して い る研 究 者 に対 して 慶. 部 と の勉 強 会 や 研 究 交 流 , 学 会 出席 や発 表 な ど,. 應 義 塾 大 学R&D研 究 会 が行 っ た質 問 紙 調 査 で 得 られ た デ ー タ を, 開 発 研 究 者 に つ い て は,. 外 部 との 情 報 交 流 を 促 進 す る た め の マ ネ ジ メ ン ト. 1997年. が必 要 で あ る。 また , 過 度 に内 部 情 報 の フ ィー ド バ ッ クを行 う とい う こ と は, 外 部 との情 報 交 流 を. い る研 究 者 に 対 して 同 研 究 会 が 行 った 質 問 紙 調 査 で 得 られ た デ ー タを 用 いて い る。企 業 に よ って. に, 開 発 よ りの研 究 開 発 部 門 に所 属 して. は基 礎 研 究 と 開 発 研 究 の 区 別 が 難 しい 場 合 もあ.

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