• Tidak ada hasil yang ditemukan

han\u27no seigyo ni yoru iryoyo baiosensa no anteika : waseda daigaku hakushi ronbun

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

Membagikan "han\u27no seigyo ni yoru iryoyo baiosensa no anteika : waseda daigaku hakushi ronbun"

Copied!
108
0
0

Teks penuh

(1)?稲田大学審査学位論文(溥士).

(2) ← ・ミ・㎜・皿・ミ●j・. 早稲田大. ゝゝ/ 字. 博士論文. ンサーの安定. こ. 御. セ. ’・y. ・=J. 集・. 反 応 バイオ. よる医療. 吉見靖男 応用化学専攻・化学工学研究. 1995年2月. 用 化.

(3) -・●−一一. 研究概要. Supervisor:Professor Referee:. Kiyotaka SaSail Ph. D Akira Hirata,Ph.D Ken Toyokura,Ph.D. Professor Professor Associate. 一一−. Professor. lzumi. Hjrasawa,. Ph.D.

(4) ‘・・●一一一一. 生体分子を分子認識素子として利用し、生化学物質量を電気的信号に変換するバ. 度の変化の監視が可能な免疫センサーの確立にある。固相表面に固定された抗体ま. イオセンサーの概念がClarkによって提唱されて30年近く経つ。バイオセンサーは本. たは抗原と、標識された抗原または抗体を利用し、免疫反応によって抗原・抗体を. 来、体液の化学組成を連続測定レ患者の容態を監視することが主目的とされてい. 定量する不均一免疫定量法は、感度および選択性に優れている。しかし該法は、固. る。しかし、バイオセンサーの分析法あるいは臨床検査法への実用例と比べると、. 相表面へ非特異的に吸着する標識抗原または標識抗体が測定値に影響を与えやす. 患者の監視法への実用例は少ない。これはバイオセンサーの測定値の安定性が、生. い。したがって非特異的に吸着した標識抗原または抗体標識の除去のための洗浄プ. 体を監視する上で要求されるレベルに連していないためである。バイオセンサーの. ロセスが不可欠である。しかし、このプロセスのために操作が煩雑になり、システ. 測定値を安定させるためには、反応速度を安定させる方法を確立させることが重要. ムの連続化を不可能にしている。したがって、簡便かつ連続的に、しかも安定性高. である。この方法の確立には、バイオセンサーの有効な反応制御が可能なシステム. く抗体または抗原の定量を行うには、免疫反応を均一系で進める均一免疫定量法の. の構築が有効であると考えられる。しかし、反応制御法によってバイオセンサーの. 利用が望ましい。ただし均一免疫定量法には、抗原一抗体複合体と遊離した抗原ま. 安定性の改善を試みた研究例は過去において皆無である。本研究は、バイオセン. たは抗体の相対塁を識別する方法が不可欠である。そこで著者は、抗体の結合によ. サーの反応制御を可能にする独自のアイディアによって、バイオセンサーの測定値. るルミノール被標識抗原の電気化学発光強度の変化から抗体量を測定する方法を考. の安定化を試みたことにオリジナリティーを持つ。本論文は6章より構成される。. 案した。そして過酸化水素存在下でのルミノール標識アルブミンの1TO陰極上の電. 第1章では、バイオセンサーの基本概念とその主たる使用目的、および残された. 気化学発光の強度が、抗アルプミン抗血清の存在によって増大することを見いだし. 問題点を明確にした。そしてその問題点を解決するために、各章において検討され. た。そして電気化学発光フローセルを用いることによって、発光強度の増大量か. たことを簡潔にまとめ、オリジナリティーを明記した。. ら、2.0m9/dl以下の抗アルブミン抗体の濃度が測定できることを確認した。またル. 第2章では、電気化学発光を連続的かつ高感度に過酸化水素を定量する方法の開. ミノール被標識イムノグロプリンG(19G)やルミノール被標識リソチームの陰極上. 発について論じた。過酸化水素の高感度な定量法として知られる均一触媒を用いた. での電気化学発光も、それぞれ抗19G抗体や抗リソチーム抗体によって増大するこ. 従来の化学発光法は反応液の混合状態の影響を大きく受けるため、安定した分析に. とが確認された。この結果より、抗原の分子量や等電点に関係なく、電気化学発光. は適さない。筆者は、溶液を完全に混合した後で電気的な化学発光(電気化学発. によって抗体の定量が可能になることが確認された。次にITO陰極におけるルミ. 光)を生じさせることが可能な新しい方法を開発した。透明なインジウムースズ酸. ノール標識抗原の電気化学発光反応の機構を、電気化学発光に伴って生ずる電解電. 化物(ITO)の薄膜を作用電極に用いた電気化学発光用フローセルを作成した。ル. 流から考察した。電解電流強度は過酸化水素濃度の増加に伴って増加したが、ルミ. ミノール水溶液の過酸化水素水溶液を完全に混合した後lフローセル内で電気化学. ノール標識抗原の濃度には依存しなかった。このことから、ITO陰極でのルミノー. 発光反応を起こさせた。電気化学発光の強度は光電子増倍管で測定した。過酸化水. ル標識抗原の電気化学発光は、過酸化水素の還元による水酸化物ラジカルの生成に. 素濃度と発光強度の間には良好な直線関係がみられた。. よって惹起されることが示唆された。. 1-10μMの範囲の過酸化水素. 濃度が本法によって測定可能であった。また本法の至適操作条件としては、陽極電 位を飽和カロメル電極に対して0.40Vに設定することが望ましいことがわかった。 次に本装置をグルコースオキシダーゼ固定カラムに接続し、グルコースの高感度. 第4章では、作用極に白金またはITOを用いてルミノールのサイクリックボルタ メトリーを行い、それぞれの陽極でのルミノール酸化反応の機構の研究について論 じた。その結果、白金を作用極に用いた場合、白金の酸化がルミノールの存在によ. 定量性を確認した。本装置で0.1-1.1m9/dlの範囲でグルコース濃度定量が可能であ. って阻害されることが判明した。これに対し、ITOを陽極に用いた場合、通常の操. ることが判明した。この濃度範囲は糖尿病患者の血糖値範囲の約50()分のUこ相当す. 作電位の範囲内では【TOの酸化電流は検出されなかった。このことから、陽極側の. る。したがって吸引採取された皮下組織液を連続的に500倍に希釈し、本装置でグル. ルミノールの電気化学発光による過酸化水素の定量を行う場合には、陽極にITOを. コース濃度を測定することにより、血糖値の非侵襲的監視が可能になる。. 用いた方が安定した定量が可能になることが明らかになった。. 次に参照電極を内蔵した新しい過酸化水素定量用電気化学発光フローセルを作成. しかしITOを用いた. 場合、ルミノールのピーク酸化電流は電位スキャン速度の平方根に対して、ルミ. した。この新しいフローセルと参照電極を外付けした電気化学発光フローセルで過. ノール濃度に比例した切片を持つ一次関数を示した。こ・の結果より、ルミノールは. 酸化水素検量線を作成し、両者の電気化学発光強度の安定性を比較した。発光強度. ITOに強く吸着することが示唆された。. の標準偏差の平均値に対する比率は、参照電極外付け型フローセルでは最大5.9‰で. 第5章では、カブトガニの血球成分由来のエンドトキシン高感度定量用指示薬. あったのに対し、参照電極内蔵型フローセルの場合は最大1.2%であった。参照電極. (リムルス試薬)を利用した透析液用エンドトキシンセンサーの開発を論じた。リ. 内蔵型フローセルの方が発光強度の安定性が優れている原因としては、参照電極内. ムルス試薬による従来のエンドトキシン定量法(リムルステスト)は、大気中のエ. 蔵型の方が、作用極と参照電極の間の液抵抗が小さく、作用極電位の安定性が高い. ンドトキシンによる試料およびリムルス試薬の汚染を防ぐために、煩雑な操作を必. ためと考えられる。したがって参照電極内蔵型の電気化学発光フローセルを用いる ことにより、高感度かつ高安定性の過酸化水素連続定量が可能になると考えられ. 要とする。この問題を解決するために、サンプリング、試料とリムルス試薬の混 合、反応過程を一本の管の中で連続的に操作する方法を考案した。この方法では試. る。. 料およびリムルス試薬は大気と接触しないため、安定なエンドトキシン定量が期待. 第3章では、第2章と同じ電気化学発光フローセルを用いて、抗体を連続定量す る方法の開発を論じた。この研究の目的は、感染症や移植手術後の体液中の抗体濃 、1-. できる。透析液を模した輸液バッグ中のエンドトキシン水溶液をシリコーン管で採 取し、同一のシリコーン管内で指示薬と混合し、温度310Kで反応させた後、波長 -2-.

(5) 4o5nmにおける吸光度を測走し、吸光度とエンドトキシン水溶液濃度の間の直線性. 目次. を評価した。この結果、エンドトキシンo-15p9/mlと吸光度の間で良好な直線関係 (相関係数0.99以上)が確認された。また反応時間を12分にまで短縮できた。この 時、エンドトキシン濃度のステップ的変化から吸光度の安定までに要する時間は15 分であった。 しかし、本装置で長時間にわたってエンドトキシン濃度を測定する場合、保存中. 第1章. 序論. 1.1. バイオセンサーの概念. 1.2. 医療用バイオセンサーの問題点(グルコースセンサーを中心に). 1.3. 本研究の目的とオリジナリティーの所在. 1. のリムルステスト試薬が極微量に溶存するエンドトキシンによって発色する問題が 残った。この問題の解決のためには、測定開始前にリムルス試薬中の酵素のカス ケード反応の進行を防ぐ必要がある。そこで酵素のみを予め低pHの緩衝液に溶解. 3 8. し、酵素活性を低く保つ方法を考案した。リムルス試薬中の酵素はpH6.1-6.3の緩衝 液に溶解され、リムルス試薬中の合成基質はpH8.0の緩衝液に溶解された。両溶液 はo-24hr放置した後、o-38p9/mlのエンドトキシン試粘液と混合し、放置時間と、 サンプル中エンドトキシン濃度がOp9/mlの時の吸光度(ブランク吸光度)および検 量線の傾きの大きさの相関を従来の方法によるデータと比較した。この結果、従来 の方法では放置時間とともにブランク吸光度は増大し、24時間放置した場合の吸光. 第2章 2.1. 緒言. 2.2. 既往研究. 度は初期ブランク吸光度の6倍に達した。これに対して新しい方法では、ブランク吸. 2.2.1. 光度は3時間で初期吸光度の1.5倍に達したが、それ以降は増加しなかった。また検. ルミネセンス. 2.2.2化学発光. 量線の傾きの大きさは、従来法の場合は単調減少していくのに対し、新しい方法の 場合は調整後3時間の放置の後は、約12時間安定することが確認された。. 2.2.3. 第6章では、導電性高分子謨に固定されたグルコースオキシダーゼの活性をON-. ルミノールの化学発光. 2.2.4イヒ学発光による生体関連物質の高感度定量法. OFF制御し、過渡状態の電流を測定できるグルコースセンサーの開発を論じた。皮 下留置型グルコースセンサーを実用化する上で残された最大の課題は、タンパク質. 電気化学発光を利用した高感度な過酸化水素定量法の開発. 2.3. 予備実験. 2.4. 実験装置および操作方法. や絆纏芽細胞のセンサー謨への吸着による応答性の変化である。応答性変化の直接 の原因は、吸着による膜内および吸着層内のグルコース濃度分布の変化であると考 えた。そこでグルコースオキシダーゼの活性をON-OFF制御し、活性がOFFからON. 2.4.1. 電気化学発光検出器の作成. 2.4.2試薬の調製. 酸化反応が拡散に支配され、過渡状態の電流がグルコース濃度に依存するという条. 2.4.3. 過酸化水素濃度と電気化学発光強度の相関. 件が必要である。そこで筆者は導電性高分子謨の中にグルコースオキシダーゼを固 定したグルコースセンサーを作製し、グルコースオキシダーゼの活性を印加電位で. 2.4.4電気化学発光法によるグルコース定量性の検討. ON-OFF制御して、発生する過渡電流を測定し、上記の2条件が満たされているこ. 2.4.5参照電極内蔵型電気化学発光フローセルの特性. とを確認した。この結果、グルコースオキシダーゼ活性をONにした直後に電流は急 激に上昇し、その後徐々に低下することから、反応は拡散が支配的であることが確 認された。一方、過渡電流はグルコースの濃度に依存することが確認された。. した. 実験結果および考察. 2.5.1. 過酸化水素湿度と電気化学発光強度. 2.5.2バックグラウンド発光強度と試験液中溶存酸素濃度の相関 2.5.3イ乍用極の至渡電位の決定. 上記のように各研究において、筆者は反応制御が可能な新型のバイオセンサーの 開発に成功を修め、測定値の安定性の高いバイオセンサーの開発への指標を得るこ とに成功した。. 3. 2.5.4電気化学発光強度の試験液温度依存性 2.5.5電気化学発光強度の試験液流量依存性 2.5.6. グルコース濃度の定量性. 2.5.7. グルコース溶液の連続供給に対する発光強度の安定性. 7. がって、本センサーを用いてグルコースオキシダーゼの活性をON、0FF制御し、過 渡電流を測定することにより、吸着の影響を受けにくいグルコース定量が可能にな ることが期待できる。. 2.5. 7 7 7 0 5 5 5 只︶ 1 1 1 2 2 2 3 3 3 3 3 4 4 4 4. になった直後の過渡状態の電流を測定すれば、吸着の影響が少ないグルコース濃度 測定が可能になると考えた。この技術を可能にするためには、謨内のグルコースの. 13. q︶ 4 4 7 ︵`︶ 1 1 1 1 1 1 1 2 2. -. ・●−一一.

(6) ・●・一一一一. ア 7 0 4 4 a︶. 2.6. 性. 2. 5.8電気化学発光を利用した非侵襲的血糖値測定の可. ヒヒ μ目. 2. 5.9参照電極内蔵型電気化学発光フローセルの特性. 既往研究. 4,2. 結論. 4.2.1. サイクリックボルタメトリーの基礎理論. 4.2.2. ポテンシャルステップクロノアンペロメトリー. 2.3. 第3章 緒言. 3.2. 既往研究 3.2.1. 抗体の機能と構造. 3.2.2抗原一抗体反応 3.2.3. 不均一免疫定量法. 3.2.4均一免疫定量法 3.3 3. 実験方法 3.1. 使用した抗原および抗体. 3.3.2標識抗原作製法 3.3.3. 発光強度測定法. 3.3.4ルミノール標識抗原による電気化学発光強度に与える抗血清の影響. 100. 102. 103. 4.2.5半導体電極. 104. 4.3. 実験方法. 4.3.1. 4. 3.2ルミノールおよび過酸化水素の陽極反応における相互作用. 4. 3.3. 107 108. ポテンシャルステップアンペロメトリーによるルミノール の陽極反応の解析. 4.4. 107. 1TO白金の陽極でのルミノールのサイクリック ボルタグラムの比較. 108. 結果および考察 4.1. 1TOと白金の陽極としての適性の比較. 109. 4. 4.2. ルミノール酸化電流に与える過酸化水素の存在の影響. 117. 4,. 4.3. ポテンシャルステップボルタメトリーによるルミノール酸化反応の解析. 117. 4. 結論. 4.5. 3.3.5抗体量と電気化学発光強度の相関. 97. 4.2.4透明電極 65. 5 5 7 0 3 6 6 7 7 9 9 9 0 0 0 6 6 6 7 7 7 7 7 7 7 7 7 8 8 8. 3.1. 電気化学発光法を利用した抗体定量用センサーの開発. ルミノールの陽極反応に関する基礎検討. 97. 128. 3.3.6過酸化水素濃度、ルミノール標識抗体濃度が電解電流に与える影響 3.4. 第5章. 結果および考察. 3. 4.1. 3. 4.2電気化学発光強度に与える抗HSA抗血清の濃度の影響. 3. 4.3. 電気化学発光強度のルミノール標識抗原依存性. に与える抗体の影響 3.4.4. 80. 電解電流に基づく抗原に標識されたルミノールの陰極で の電気化学発光のメカニズムの検討. 3 3.5. 4.5. 5.1. 緒言. 133. 5.2. 既往研究. 135. 5.2.1. 荷電の異なるルミノール標識抗原の電気化学発光強度. 84. 陽極反応での電気化学発光反応. 89. 結論. 93. リムルス試薬を利用した透析液監視用エンドトキシンセンサーの開発. エンドトキシンの生物活性. 5.2.2透析液中のエンドトキシン. 136. 5.2.3. 13ア. リムルステスト. 5.2.4既往研究の総括および本研究の基本方針 5.3. 実験装置および実験方法. 5.3.1. エンドトキシン連続定量装置の開発. 5.3.2酵素と基質の分離によるリムルス試薬溶液の安定した保存法の開発 第4章 4.1. インジウムースズ酸化物陽極でのルミノールの酸化反応機構の基礎検討. 緒言. 5.4 97. 135. 結果および考察. 139. 140. 140. 143. 144.

(7) '●●-・一一. 5. 5. 4.1. 5. 4.2酵素と基質の分離によるリムルス試薬溶液の安定した保存法の開発. 5. エンドトキシン連続定量装置の開発. 結論. 6. 1. 2. 155. 酵素反応のON-OFF制御が可能な電極型グルコースセンサーの開発. 緒言. 159. 既往研究. 159. 6.2.1. 過渡法による溶存酸素濃度測定. 6.2.2酵素活性の電気ィヒ学的制御法. 164. 6.2.3. メディエーターを用いたバイオセンサー. 166. 6.2.4. 分子ワイヤーを利用したバイオセンサー. 167. 6.2.5. 既往研究の総括および本研究の着想. 168. 6.3,1. グルコースオキシダーゼ固定ポリピロール謨の作製. 169. 169. 6.3.2酵素活性と作用栖電位の関係. 173. 6.3.3. 173. 4. 過渡電流とグルコース濃度の相関. 結果および考察. 6.4.1. グルコースオキシダーゼ活性OFF電位の決定. 6.4.2過渡電流によるグルコース定量性の確認 5. 結論. 173. 173. 173. 178. ;ZZZI. 早・. 心囲. 実験方法. ¥7X二二Z. 二I一口. 6.3. 6. 159. 1. ,. 147. 第 序. 第6章. 144.

(8) W・. [第1章] 1.1. バイオセンサーの概念. 生物は体内において、生存に必要な物質を必要な量だけ体内で合成する。この反 応においては、酵素がその高次構造を利用して、厳格な分子認識機能で基質を選択 し、基質の特定部位にのみ作用し、目的物質のみを特異的に生成する。また生物が 子孫に正しく遺伝情報を伝達するために、核酸が重要な役目を果たす。核酸を構成 するヌクレオチド相互がやはり厳格な分子認識、遺伝情報の保持と発現. を可能に. している。さらに核酸情報に基づくタンパク質の合成の際にも、各種のアミノ酸が 核酸の遺伝情報に従って厳密に分子認識されて正確に配列する。また生体内の防御 作業である免疫反応に際しては、特定の異物の分子(抗原)にのみ特異的に結合す るタンパク質(抗体)が機能する。抗原が生体内に進入すると、対応して産生され た抗体が、その抗原の特定部位にのみ特異的に結合し、最終的に抗原を除去また は、分解する仕組みになっている。このように、生体の恒常性(ホメオスタシス) は、生体高分子の厳密な分子認識機能によって維持されている犬 このような生体高分子の分子認識機能をエレクトロニクスと結びつけ、高度な情 報処理技術の確立を目指す工学がバイオエレクトロニクスである仇バイオセンサー はバイオエレクトロニクスの最も初歩的な技術と考えられている馬 センサーは、外界の物理的信号(熱、音波、光波など)または化学的信号(濃 度)を受容し、受容した信号を電流、電圧など、オペアンプやコンピューターで情 報処理しやすい電気的信号に変換するデバイスであると定義できる。そして化学的 信号の受容に生体高分子の分子認識機能を利用し、化学的な入力信号を電気的な信 号に変換して出力するセンサーがバイオセンサーであると定義できる。バイオセン サーは、一般にFigure. l・1の様に、化学的信号を受容する生体高分子や微生物、生. 体内小器官(オルガネラ)で作られた生体素子と、生体素子から発せられる化学的 信号を電気的信号に変換するトランスデューサーで構成される。トランスデュー サーは、酸素電極、過酸化水素電極、光電子増倍管、フォトダイオード、サーミス ターなど、電気または電子部品が主に用いられる。 Biological. Transducers. 耐見m登n!旦_. Figure. l-1: Prirlcipleoi biosensors. バイオセンサーの概念を最初に発表したのは1962年のClarkらの論文3)である。彼 らはその論文において、酵素を固定した謨をトランスデューサーとしての電気化学 検出器(例えばpH電極、ポーラログラフィー用電極、ポテンシオメトリー電極用、 電導度計)と組み合わせれば、基質濃度を特異的に電気的信号に変換できるという アイディアを示した。そして具体例として酸素電極をグルコースオキシダーゼ固定 -1-.

(9) -●-一一一一. [第1章] 謨より構成されるグルコースセンサーを考案した3)(Figure. [第1章] また固定化された抗体と電極を組み合わせた免疫センサーも開発された。. l-2). Aizawa. らは抗原を固定したアセチルセルロース膜の膜電位が、抗体の特異的吸着によって n. 変化することを利用し、Fi9‘ure l-4のような免疫センサーを開発した5心。 Electrometer. Antigenfree. E. AnUqen-binding membrone. mcmbrGne. F. Recoder. G. Figure l-2: Glucose. sensordesigned. by Clark and Lyons (cited from the reference. ①・①. 3).. このセンサーは、式(1-1)の反応でグルコースオキシダーゼがグルコースを酸化する ときの酸素の消費量を酸素電極(機構の詳細については第六章で論ずる)で検出す Figure l-4: Jmmunosensor. る仕組みになっている。 Glucose+02+H20→Gluconic. acid +H202. そして、酸素の消費量からグルコースを定量する仕組みになっている。このC【arkの アイディアは、Updikeらがグルコースオキシダーゼをポリアクリルアミドのゲルの 中に包括固定した謨を使用することによって実現された(Figure. l-3)4)。. 02. H202. from reference 5)、. またYamamotoらは酸化チタン電極表面に抗原を固定し、抗体が固定された抗原と 結合することにより、電極電位が変化することを利用した免疫センサーを開発した ≒. GLUCONIC. GLUCOSE. in membrane(cjted. (1-1). for determination of antibody using antigen immobilized. しかし、膜や電極への抗体以外のタンパク質の非特異的吸着による電位変化の問. 題が解決されず、いずれの免疫センサーも実用化には至っていない。免疫センサー. ACID. は主に標識した抗原あるいは抗体を用いた方法が主に実用化されているが、この方 法については第3章で論ずる。 ENZYME. GEL. LAYER. バイオセンサーは生体高分子の分子認識機能を有効に利用するため、特異性が商 い。したがって、爽雑物が多量に含まれる血液などの試料溶液の中での特定の生体 関連物質の定量に適している。また、液体クロマトグラフィーなどに分析装置に比. に. PLAβTIC MEMBRANE. べて構造が単純なため、小型化が容易で操作も単純である。これらの利点から、主 に臨床用の定量分析装置としての開発が進められてきた。次項はグルコースセン サーを中心とする医療用バイオセンサーの現状と問題点について論ずる。. ANODE. 1.2医療用バイオセンサーの現状と問題点(グルコースセンサーを中心に) 臨床の場における体液(主に血液)中の生体関連物質の定量分析は大きく検査と ' ̄. 監視に分けられる‰検査は体液中の特定の生体関連物質濃度の絶対値の測定で、検. CATHODE. Figure l-3: Glucose sensor developed reference 4).. 査用機器には精度と再現性が主に要求される。これに対して監視は連続的、あるい by updike. and Hicks (cited fromthe. は短時間間隔での断続的な定量操作であり、体液中の生体関連物質濃度の相対的な 経時変化から生体の容態変化を把握することが目的である。したがって検査用の機 器には測定精度よりもむしろ時間的な安定性が要求される81.さらに長時間にわたる. 2・. -3-.

(10) W. [第1章]. [第1章]. 大量の体液採取は、患者の身体に負担をかけるため、微量の体液試料で測定できる. 応用が期待されている。人工豚臓は、患者から自動的に採取した血液中のグルコー. 能力も監視装置に求められる。さらに理想的な方法として微小のセンサーを患者に. ス濃度を分析器で測定し、必要量のインシュリンをコンピュータで計算しながら投. 埋め込み、体液を採取せずに直接に体液中生体関連物質濃度を測定する微侵襲的監. 与し、糖尿病患者の血糖値を自動的に制御する1≒. 視法、あるいは患者の身体を傷つけずに測定する非侵襲的測定法が望まれる8)。セ. 実用化されている人工豚臓の血糖値監視部は、ダブルルーメンカテーテル2o.川を. ンサーを患者の体内に埋め込み、体液監視をする方法は1956年にClarkらによって. 末梢静脈に穿刺し、ヘパリン液を注入して凝結を防ぎながら採血している(Figure. 考案された9)。彼らは、酸素電極を血管内に埋め込み、血中の酸素湿度を連続的に計. l-6)。したがって安仝性の面から、使用期間は2-3日に限られる。また装置内の採. 測する方法を考案した。またUpdykeによる最初のグルコースセンサーの開発も、. 血部、希釈部の小型化には限界があり、移動が難しく、病院以外の場所では用いら. 体内への埋め込みを目的として行われていた4)。Updykeの研究以降、グルコースセ. れていない。従って現時点では、入院患者を対象とした比較的短期間の使用に限定. ンサーの開発が、医療用バイオセンサーの開発研究の中心を占めることになる。こ. されており、通常の社会生活を営む非入院患者の血糖値制御に用いることは困難で. の理由としては、グルコースオキシダーゼの活性の安定性が他の酵素に比べて高. ある。. く、固定化が容易で、長期間の使用に期待できること、糖尿病患者の血糖値を自動. pump. duallumen catheter. 制御する人工謀臓に不可欠な血糖値監視システムの確立の必要に迫られたことが挙 げられる。 酸素センサーを用いたグルコースセンサーのほかに、式(1-1)で発生する過酸化水 素をポーラログラフィー電極で定量するグルコースセンサー(過酸化水素電極型グ ルコースセンサー)も開発された。これは式(1-1)で発生した過酸化水素を陽極で酸 化して得られる電流から、グルコースを定量する方法であるlo'13)。近年の研究では 酸素電極型グルコースセンサーに比べて、過酸化水素電極型グルコースセンサーは 試料の溶存酸素濃度の変動の影響が小さく、低濃度のグルコース定量に有利である と報告されている12.1≒酸素電極型グルコースセンサーと過酸化水素電極型グル コースセンサーを総じて酵素電極型グルコースセンサーという。 また式(2-1)の反応に伴うグルコン酸の発生によるpH低下を、イオン感応性電界効 果型トランジスタ(ISFET)のゲート電位の変化で感知するグルコースセンサー(グル コースFET)も開発されている(Figure. l-5)14'18)。グルコースFETは製造の際に半 A−D. 導体素子の作製技術を利用できるため、小型化が容易である。小型化されたグル コースFETは微量の試料液中のグルコース濃度を測定できる。. converter. digita】display. Figure. l-6: A blood moniloring system. of an artificial pancreas. (cited from reference. 21). 現在では社会生活を営む患者は、血糖値を定期的に自己測定し、自らインシュリ ンを投与している。しかし、この方法では患者の不注意による投与ミスの危険が伴 い、また血糖値の急激な変化に対応することができない。そこで、患者の社会生活 に障害をきたすことな<、常時血糖値制御が可能な小型の携帯型人工譚臓が望まれ る。また携帯型人工豚臓には、長期間にわたる安全性のために採血を必要としない 血糖値測定法が望まれる。そこで、非採血型の血糖値測定法として、グルコースセ ンサーを皮下組織に埋め込んで、血糖値とほぽ同じグルコース濃度を示す組織液の グルコース濃度を測定し、血糖値を監視する方法の開発が進められてきた22'34)。 しかし、犬などの動物実験や人体での実験においても、皮下に埋め込まれたグル Figurel-5:Structure. of glucose FET (citedfrom lhe reference 17).. 先述の通り、グルコースセンサーの開発は人工肺臓用の血糖値測定装置としての -4-. コースセンサーは生体内で体液中グルコース濃度に対する応答性が失われることが 確認された。Woodwardらは、グルコースセンサーが皮下で応答性を失う原因は、 センサー膜表面に、線維芽細胞やタンパク質が付着することにあると報告した26)。 -5-.

(11) -・-一一一一. [第1章]. [第1章] Gbcose. sensor. system. 山崎らは、グルコースセンサーの外側をタンパク質が付着しにくいpolyethylene perox叫e/polyvinyl chlorjde膜で被覆したグルコースセンサーは、犬の皮下で3日間 応答性を維持したと報告している。石原らはグルコースセンサーを生体膜に類似し た分子構造を持つ2、methacryloy】oxyethyl. SUctkxl. appa∫atus. Mechanicalvibrator. phosphorylcholine(MPC)と。-butyl. methacrylate(BMA)の共重合体(MPC-co-BMA:. Figure l-7)の謨で被覆するこ. とによって解決を試みた33.34)。その結果、グルコースセンサーの応答性は2週間ほど 維持できた3仇. CH3. 卯3. →C-CH 1. 9-cs2t ̄ ̄ ○. HP・I ○. ・│ Czo l OCH2CH2. Cニ○ l OCH2CH2CH2CH3. OCH2CH2N゛(CH3)3. Figurel-9:Experimental reference 38)。 さらに彼らは、Figure. O. Sampl哨plate setup for9lucose monitoring system (cited from the l-10に示すバルブ操作によって、浸出液を10μ│ほど採取. し、核出用回分セルに送液した後、希釈してISFET型グルコースセンサーでグル コース濃度を測定できる装着可能な連続的血糖値監視装置を試作した39)。. Figure l-7: Struclure of MPC-co-BMA. この方法は①浸出液のタンパク質濃度は血中のタンパク質濃度の半分程度のため 一方、非侵襲的な血糖値測定法として菊地らの開発した組織液吸引採取法がある3538≒彼らは、ウサギやヒトの皮膚をFigure. l-8に示す形めセルで400mmH9の絶対圧. で吸引し、1.41tl/minの速度で浸出する皮下組織液を採取した(Figure. l-9)。この浸出. 液のグルコース濃度をISFET型グルコースセンサーで測定したところ、その値は血 糖値とほぼ同じで、血糖値の変化に対しても迅速に対応して変化していた38)。 TO. グルコースセンサーが劣化しにくい、②グルコースセンサーは体内に埋め込まれな いため、劣化する前に容易に交換できる、③患者の皮膚や血管を刺傷しないため安 全であるという利点がある。しかし、実用のためには、①吸引時に組織液に発生す る気泡を除去する方法、②組織液の浸出を妨げる角質層を短時間で効率的に除去す る方法を確立する必要がある。 宸S一sl一S. ①吸引. PUMP. ⑥液抜き. Q引ボン7. 百. OFI ・│Jgl雪SS. 絢・,・. ・一顧 saiバフク a渚ポンプ. ○-RING. ヘヘ. a ll●jlay 賢胎−・-・. SUCTK)NEFFUSK)NFLし夏). t. RESERVOIR. STAINLESS. ②大三旦三_こh. STEEしMESH. ⑤洗浄. 巨. ADHESrvE TAPE. OFF. EPf)ER?4S yj. 、.尚尚 ∠二l cAPt・ARYLOops. じ. -。二. 尽. ③逆流. 子犬1. −ゆ・. Figure l-10: valveworks view of a suction cell(cited from lhe reference 38) -6-. ④測定 回=. SUBCげTIS. Flgure l-8: Cross-section. 1. ARTEREsココ二二. 七言. 弥次捻. DE三R鳩S. 9lucose. of skin suctionceoor. portable and non-invasive. level monitoring system(cited -7-. from the reference 39). bl叩d-.

(12) -●-一一一一. [第1章] 1.3本研究の目的とオリジナリティーの所在 ここまで述べたように、30年近くにわたって開発されてきた血糖値監視用グル. [第1章] 響を抑制する方法を提案した。そして導電性高分子に固定されたグルコースオキシ ダーゼの活性のON-OFF制御が可能なセンサーを開発し、過渡電流を測定した結. コースセンサーでさえも未だに実用段階に速していない。バイオセンサーは、高い. 果、応答電流はグルコース濃度に依存すること、酵素活性のON-OFF制御でグル. 特異性を特つことと小型化が比較的容易であることを利点として、生体監視用検出. コースオキシダーゼ固定謨内のグルコース濃度分布を制御できることを確認した。. 器として期待されてきた。厳密な至適量の薬品投与が要求される場合において(例. この結果よりグルコースセンサーの膜への細胞やタンパク質が、センサーの測定値. えば、インシュリン投与を必要とする糖尿病患者、免疫抑制剤を必要とする移植手. に与える影響を抑制できることが示唆された。センサー膜への吸着による測定値の. 術を受けた患者)、患者の容態の監視が重要になる。また人工臓器の制御に重要な. 変化の問題を、反応制御による解決を試みた研究例は他にないため、本研究のオリ. 体液の化学組成の監視には、小型で特異性の高いバイオセンサーに大きく期待がか かっている。. ジナリティーは極めて高い。. 今後、バイオセンサーの必要性はますます増大するものと思われる。経済企画庁. 参考文献. は、2000年におけるバイオセンサーの市場規模を1、000億程度とし、バイオセン. 11小宮山真,荒木孝二:分子腿識と生体機能,pp,1-2,朝倉書店,東京,1989. サーの出現による人工臓器の急速な技術革新を予測している4o≒. 2)森泉豊栄:バイオエレクトロニクスー21世紀に向カヽって,p5,工業調査会,東京,. しかし現状では、バイオセンサーの測定値の安定性は体液の監視の実用が可能な レベルには速していない。バイオセンサーの応答は、センサー内で起こる反応の速. 1987. 3)Clark,L.C.,Jr.,Lyons,C.:Electrode. 度に依存する。本研究は、反応工学的な着想によって、反応速度を有効に制御する. systems. 方法を考案し、安定性の高い新しいバイオセンサーの開発を行ったことにオリジナ リティーがある。. for conlinuous monjtoring. 筆者は、極微量の試料でグルコースなどの生体関連物質の定量が可能な化学発光. in. 法に着目した。試薬の完全混合状態で反応操作が可能なために高い安定性を有する 電気化学発光法を開発し、諸法によって菊地らの開発した吸引採取法35-38)で得られ. cardiovascular. る浸出組織液のグルコース濃度連続測定の可能性を第2章において論じた。化学発. surgery・.4nn.Ny.メ1cad.S. 光法を生体監視法として用いることを目的とした研究例は他に類を見ないため、本 研究のオリジナリティーは高い。 また電気化学発光フローセルを利用して連続操作が可能な抗体定量法を開発し その定量性、および測定原理について第3章において論じた。免疫定量法を連続化. 41Updjke,S. J・, Hicks,G. P.: The. し、生体監視法への適用を試みた研究例は過去において存在しないため、本研究の. enzyme. オリジナリティーは高い。また抗体の結合によるルミノール標識抗原の陰極上での 電気化学発光強度の増大は本研究によって発見された現象である。 第4章においては電気化学発光法による安定した定量において透明なITO電極が 作用極として有効であることを基礎的な電気化学実験によって証明した。この研究 は、ITO陽極におけるルミノールの電気化学発光のメカニズムは、白金陽極におけ るルミノールの電気化学発光と異なることを見いだしていることに高いオリジナリ ティーがある。 第5章においては、カブトガニ血球成分由来の指示薬(リムルス試薬)を利用し た透析液中エンドトキシン濃度監視用センサーの開発を報告した。リムルス試薬に よるエンドトキシン定量(リムルステスト)の一連の操作(採取、混合、反応)を. electrode・. M∃ltjre,214,986-8,1967 5)Ajzawa,M.,Kato,S.,Suzuki,S.:lmmunoresponsive membrane. │.Membrane potentjal change associated wjth an. 一本の管内で連続的に行う方法を独自に開発し、空気中エンドトキシンによるリム. immunochemical. ルス試薬と試料の汚染を防ぐことに成功した。次に該センサーの長期間使用のため. reaciion. に必要なカブトガニ血球成分指示薬の保存法も独自に開発したリムルス試薬の酵素 と基質を分離して保存することにより、試薬の安定性が飛躍的に改善されることを 見出した。 第6章においては、固定されたグルコースオキシダーゼをON-OFF制御し、過渡 状態の電流を測定することによって、謨への細胞やタンパク質が測定値に与える影 -8-. ,102,29-45,1962. belween membrane-bound antigen and free antibody・, J.Membrane Scj.,2,125-32, 1977 61相沢益男,加藤誠志,鈴木周一,長村洋一,篠原力雄,石黒伊三雄:免疫応答性勝一血 液診断用免疫センサーヘの応用,高分子論文集,34,813-7,1977.

(13) W. [第1章] Part. 2. Glucose-sensitive. fjeld eilect transistor.,ibild,57,1920-3,1985. 18)Cargs,S.,Janata,J.:pH一日ased Penicillin-sensilive. enzyme. potentiometric. sensors. Part3.. field effecHransistor.,治Ild,57,1924-5,1985. polar. G・, Dayidvac,Z・,Botz. conlro! of diabetes. C. K・. Zingg. W・l. by the arlificial. pancreas,Djabeles,23,397-404,1974. 22)Shichiri,M・,Kawamori,R・,Yamasaki,Y・,Hakui,N・,Abe.H‥:Wearable-type pancreas. wjth needle-type. 35)萱嶋信介,荒井恒憲,菊地瓦永田直一,高谷治,宮本重幸,篠原志緒,伊藤成史,木 村純,栗山敏秀:経皮的吸引浸出液取得法とISFET型バイオセンサを用いた無侵. の吸引浸出液取得法と性状に関する研究,医用電子と生体工学,25,220-226,. glucose. sensor.,Lancet,. novel. b】ood glLJcose monitoring. transcutaneous. 23)Shichirl,M・,Goriya,Y・,Yamasaki,Y・,Hakui,N.:. Asakawa,. Glyacemlc. conlrol in pancrealeclomized. endocrine. pancreas・, Djabelo胸μa,24,179-84,1983. dogs. N・. Abe.. wilh'wearable. control with a wearable. daily insulin requirements. artjficialendocrine. lo glycemic. H.:. arlificial Closed-loop. pancreas. −validalions. response・, £]jabeles,33,1200-2,. 1984. method. biosensor. Needle-type. glucose. Kjmura,J.,Kuriyama,T.:New Novel 38,. noninvasjve. monitoring: Successfu】glucose. Sampling. Chamber.,IEFE. transcutaneous monitoring. 7ransacljons. on Somed/cal. 39)医療福祉機器技術研究所:無侵襲血糖連続血糖値測定システム,1994. sensorandils. university Press, 0xford,409-24,1987. Considerations. fibroblasls and gjant cells encapsulate in design. of glucose. sensors.,Djabefes. implants:. Care,5,278-81,1982. 27)大倉国利,市原透.中尾昭公,市橋秀仁.高木弘,近藤達平,浅井薫,島田幹也,池田 章一郎,伊藤要:人工譚臓一皮下型グルコースセンサーの特性−,人工臓器,15, 1477-80,1986 28)池田章一郎,伊藤要:連続血糖計測のグルコースセンサー,Si。medj‘ca,5,31-4, 1990 29)池田章一郎,伊藤要,大童国利,伊藤勝基,中尾昭公,高木弘,近藤達平:人工肺腱− テレメーターによるグルコースセンサーの動物埋め込みの検討−,人工臓器,19, 889-92,1990 30)木村正美,池田章一郎,伊藤要,大倉国利,中尾昭公,高木弘,近藤達平:人工肺臓− Ti02型酸素電極を基礎とした針状グルコースセンサーの改良と動物実験結果,人 工臓器,18,1316-9,1989 31〕山崎義光,上田信行,関谷正志,河盛隆迭,鎌田武信,七里元亮,長岡昭二,三上正人 :ブドウ糖センサ長寿命化の試み一各種抗血栓性謨被覆センサの検討−,人工臓 器,18,1320-23,1989 32)山崎義光,上田信行,久保田稔,関谷正志,河盛隆迫,鎌日ヨ武信,片倉儲男:プドウ vivo長期活性維持の工夫,人工臓器,20,179-82,1991. 33)西田値朗,柳田典治,橋口恭博,上原昌賎,上村毅郎,梶原研一郎,七里元亮,石原− -10-. -11-. approach. on human. 752-7,1991. clinical applications..Bilosansors(eds.Turner,A.P.F.,Karube,│.,Wilson,G.. 26)Woodward,S.C.:How. applied. to. efiusion lluid.,J.E/eclroc/lem.Soc。136,1744-7,1989. 40)'12010年技術予測研究会報告II,p104,経済企画庁,東京,1991. 25)Shichiri,M・,Kawamori,R・,Yamasakj,Y.:. 糖センサin. an lSFET. N・, Tomita,Y.:A. 38)Kayashima,S・,Arai,T・,Kikuchi,M・,Sato,N・,Nagala,N・,Takatani,0.,llo,N.,. g】ucose. 24)Shichirj,M・,Kawamori,n・,Hakui,N・,Yamasaki,Y・,Abe,H.:. S・),0xford. phospholipid. C11em.。30,929-32,1992. 37)Kimura,J・,lto,N・,Kuriyama,T・,Kikuchi,M・,Arai,T・,Negishi. 1982,1129-31,1982. in. A・ PQlym.. oi polymerwith. 1987. 工学,18,420-5,1980. glycemic. group・,J.POlym.Scj.Parl. composed. 36j荒井恒憲,根岸直樹,富田靖彦,千木良みどり,菊地属:経皮的血中濃度推定のため. sensorの開発−ベッドサイド型人工肺島への応用−,医用電子と生体. artificial endocrine. ior biosensor. adsorplion. 襲連続血糖値測定システム.M8E,89,73-79,1989. 21)河盛隆造,七里元亮,野村誠,阿部裕,奥山哲辿,吉田政司:過酸化水素電極を用い たglucose. 帯型人工譚頭の臨床応用,人工臓器,22,1090-5,1993. resislible membrane. 生体の機構に迫れるか,化学と生物,25,318-25,1987. Schipper,H.,Gender,R.:Cljnical. 彦,中林富男:新しいMPC謨で被覆した微小計型プドウ糖センサを組み込んだ携. 34)lshihara,K.,0hta,S.,Yoshikawa,T.,Nakabayashi,N.:Protein. 19〕七里元亮:人工臓器をつくる一人工肺臓をモデルに最先端の科学技術はどこまで. 20)Albisser,A.M.,Leibel,日.S.,Ewart,T.. [第1章]. to blood. 75g OGTT. with. engineerjln9,.

(14) ・s・・−-. [第1章]. 4,声・一 雨. 2. ・二二Z ¥7・ こ:1. 電気化学発光を利用した 感度な過酸化水素定量法 開発. 12,. '白' 『司.

(15) W−. [第2章] 2.1. 緒言. 体液の化学組成変化の長時間にわたる監視を行うためには、体液の消費量を極力 抑えるために、微量の体液試料の生化学物質濃度を正確に定量できる連綾瀬定法が 求められる。生化学物質を特定の酵素で分解し、当量の過酸化水素を生成し、3-ア ミノフタルヒドラジド(ルミノール)と反応させ、生ずる光の強度を計測する方 法、すなわち化学発光法は、高感度な生化学物質定量法としてよく知られている≒ この方法を用れば、希釈された微量な体液試料中の生化学物質濃度が測定できる。 化学発光による微量な体液試料の検査法は既に実用されている2-5}。しかレこの方 法は過酸化水素水溶液とルミノール水溶液の混合状態の影響を大きく受けるため、 長時間にわたって安定性の高いデータを得ることは非常に困難である。. したがって. 化学発光が生体内生化学物質量の監視法に利用された例はいまだに皆無である。我 々はルミノールと過酸化水素の電気化学反応によって生ずる発光(電気化学発光) の強度から過酸化水素を定量するvan. Dykeの方法6’を改良し、過酸化水素溶液とル. ミノール溶液を完全に混合した後で、電極上で発光反応を開始できる化学発光法 (電気化学発光法)を開発した。電気化学発光は、現象としては古くから知られて いたが7へ過酸化水素の定量法に利用された例はvan. Dykeの研究のみ6)である。本. 研究において、溶液を完全混合してインジウムースズ酸化物(ITO)薄膜の透明電 極を用いた過酸化水素定量用フローセルを作製し、本フローセルを光電子増倍管と 組み合わせた過酸化水素定量装置を開発した。そして該装置の感度、および安定性 を評価した。綾いてグルコースを過酸化水素に変換する固定化酵素カラムを本装置 に接続し、グルコース定量装置としての感度および安定性を評価した。そしてこの グルコース定量装置を、皮下組織液吸引装置と結合して、非侵襲型血糖値監視装置 として使用した場合の有用性を考察した。次に参照電極をフローセルに内蔵し、作 用極との距離を縮めることによって、過酸化水素定量性の更なる安定化を試みた。 2.2既往研究 2.2.1ルミネセンス ルミネセンス(luminescene)は、分子がエネルギーを吸収して光を発する現象 の総称であり、化学発光(chemiluminescence)はルミネセンスの一種である。ル ミネセンスは一般に発熱をともなわない発光であるため、冷光とも呼ばれる。この ルミネセンスには、物質が吸収するエネルギーの種類により種々のものが知られて いる。たとえば、電磁波(光、×線)、熱、音、化学、生物反応などの各ルミネセン スがある。分子がエネルギーを吸収した場合Fjgure2-19}に示すように、電子が励起 されて安定な基底状態(9round state)にあった分子が不安定な励起状態(exited state)になる。この不安定な励起状態から元の安定した基底状態へ戻る際に、励起 されたときに受け入れたエネルギーを光子として放出する。光を放出する際に、電 子が最低励起軌道(励起状態の最低一重項状態、SOより基底状態(So)に遷移 する場合に放出される光を蛍光(fluorescence)と呼ぶ。一方、一時的に準安定な 励起三重項状態(TI)へ移行(項間交差、intersystem. crossing)した後、基底状態に. 遷移するときに放出される光を燐光(phosphorescence)と呼ぶ。. -13-.

(16) W−一一. [第2章]. [第2章] S3. フタラジンオン)が最もよく知られ、またその発光反応は1928年に発見されて以来. ‘‘. 1. j. 9、多くの研究者に機構を研究されている11'18)。また、他の化学発光物質に比べて 安価であり、毒性も確認されないため、血糖値などの臨床検査に用いられている5)。. ︵/3. T3. ミ. j. 発光反応の量子収串は1%程度である9)。pH11程度のアルカリ溶液中で、フェリシア ン化カリウム、ヘミン、ヘモグロビン、過硫酸鉄、遷移金属イオンなどで酸化剤の 存在下で、酸素または過酸化水素と反応を起こレ発光する。Lindらが提出したル. C/︶. T2. ミノールの化学発光のメカニズムの仮説をFigure. 2-2に示す16)。酸化剤によってル. ミノールが酸化されてできたラジカルはスーパーオキサイドラジカルと反応して中 jk. ADJouEI. Tj. crossing. 間体を生成し、励起状態のアミノフタル酸を生成する。また一部のルミノールラジ カルは不均化反応によってジアザセミキノンになり、過酸化水素アニオンと反応し. TQ!TTystem TI. Absorption Fluorescence. !. l. SO. !. て励起状態のアミノフタル酸を生成する。いずれかの経路を経て生成した励起状態 のアミノフタル酸が基底状態になる際に波長425. Phosphorescence. l. Figure 2-1: Concept of fluorescence and phosphorescenceSo: Singlel exjled slale,TI: Triplelexited slate. らはスーパーオキサイドラジカル(02‘・)は式(2-2)で示される酸素とルミノールラ ジカルの間の反応で生成すると報告した13)。 L`・+0、→L+○;・. Ground slate,SI. (2-2). ここでL'・はルミノールラジカルであり、Lはルミノールの酸化物だが、Hodgsonら はその化学種を固定していない。ルミノールラジカルの生成はルミノールの陽極反 応による酸化6-8'やルミノール溶液への放射線照射15'17)でも起こり、発光を生じさせ. 2.2.2化学発光 化学発光(chemiluminescene)は化学反応で生成した励起分子が、基底状態に 変化する時に光子を放出する現象である。化学発光において励起分子を生成する場 合、ほとんどの場合が、酸化反応である。酸素や過酸化水素などの酸化剤との反応 によって励起された有機分子が、電子の転移を経て発光する。ここで発光のしやす さを評価するために、量子収率というパラメーターが用いられる。化学発光量子収 率((1)cL)は以下のように定義されている。 φCL=φCXΦEXΦΓ=. る。電気化学的な発光を特に電気化学発光(electrochemiluminescence)と呼び、 本研究で用いられる。またpH6-7の中性溶液中ではペルオキシダーゼやミクロペル オキシダーゼの酵素作用によって過酸化水素と反応し発光する9'。あるいはpHァ。49.0の条件でスーパーオキサイドラジカル(02`・)を生成するNADPH一依存性チトク ロムP-450還元酵素系や、キサンチンーキサンチン酸化酵素系に加えたルミノール も発光する。スーパーオキサイドラジカルによるルミノールの化学発光の反応系は (2-3)から(2-6)のように考えられている。. (2-1). LH ̄+○;・+H‘→じ・+H,0,. ここでΦCは発光分子の反応率、φEは反応を開始した分子が励起状態になる分子の 生成収率、ΦEは励起分子からの光子の収率である。化学発光による分析の感度を上. じ・+○;・→LO: ̄. げるためには、量子収率を向上させる必要がある。量子収率は温度、pH、溶媒の影. LO: ̄→N2+゛AP ̄2. 響を大きく受ける。したがって感度、安定性が共に高い分析を行うには、最適な温. 'AP ̄2→AP ̄2+hv. 度、pH、および、溶媒の種類および状態を検討し、それらの条件を維持しなければ ならない。. (2-3) (2-4) (2-5) (2-6). 上の式中、LH’はルミノールモノアニオン、LO22`はルミノール過酸化物、AP2’は アミノフタル酸である。中性条件では、ルミノールと酸素との連鎖反応は確認され ていないため、式(2-2)の反応は起こらないと考えられる。またルミノールと水酸. 2.2.3ルミノールの化学発光反応 有機物質の化学発光機構は複雑であり、いまだに解明されていない部分が多い。. 化物ラジカル(・OH)の反応によってもルミノールラジカルが生成されるという報 告もある13. 16≒. その理由は化学発光の過程の中で生成する中間体が不安定なために、単離、同定が 困難なことにある9)。. nmの光子が放出される。Hodgson. しかし、電子共鳴スペクトルによるラジカル種の同定や、発光. 条件の検討などの研究結果などによって発光機構は徐々に明確になりつつある。一 般に有機分子の化学発光過程には、①化学発光による活性中間体の形成、②活性中 間体から遷移状態を経ての励起分子の生成、③励起分子からの光の放出あるいは添 加物質へのエネルギーの移動と添加物質よりの光の放出、の3つの過程が含まれる。 化学発光現象を起こす物質の中では、特にルミノール(5こアミノー2、3-ジヒドロー1、4-14-. -15-.

(17) ←・一一一一. [第2章]. [第2章] りH2. 9‘. NH2. りH2 9. j.0. →. ,4. ,4jH. 3. 7 N. ○○‘. 02’. g]2. N. →. yヒSN31z1 3A11V一山. N. 9. OH. りIH2QH. Qご. 360. 3eo. 400. 42C)440. 480. 500. 520. 540. 560. 580. m ト. 4 0. →02十1 Figure 2-3: Chemiluminescence. emission. with the iluorescence NH. りJH2QH. 460. :brokenline)(ciled. speclrum. emission. of luminol (solid line)compared. spectrum. of 3-aminophthalate. (AP. acid. from reference 19),. 女 `○’. 2.2.4化学発光による生体関連物質の高感度定量 6. →. 緒言で述べたように、化学発光は高感度分析法に利用できる1-5’。この理由は、反. 6. zOH. −N2. 応系自体が光源となるため、蛍光法や吸光法のようにキセノンランプやタングステ. ←. ンランプなどの電気的な光源を必要としない点にある。電気的な光源を用いる分析 法の場合、検出器の感度を上昇させると光源のノイズを、シグナルと同時に検出す る。そのため、装置の高感度化に限界がある。しかし、化学発光の場合は光源のノ イズの影響はないため、光電子増倍管やフォトンカウンタなどの高感度な光検出器 を用いることによって微量物質の定量が可能である≒ルミノールの化学発光は過酸. NH. 化水素の高感度定量に利用できる。またグルコ一スを始めとする多くの生化学物質 `○“ メ)H. は特定の酸化酵素の存在下で溶存酸素と特異的に反応し、過酸化水素を生成する2’. 十hv. 5)。したがって、酸化酵素を固定したカラムを併用して、グルコース、ピルビン酸、. =○. 尿酸、乳酸、クレアチニン、コレステロールなど多種類の生体関連物質を高感度に 定量する方法の開発が試みられてきた2-≒ 化学発光法を臨床検査に用いると、微量の体液試料(血液、組織液、汗)で有効. Figure 2-2: Mechanism. of chemiluminescence. monoanion,2:. diazasemiquinorle. hydroperoxide. intermadiate,5:. aminophthalate(ciled. reaction of luminol, where,1:ILJminol radical,3: diazasemiquinone,. hydroperoxide. inlermadiale. 4:. anion, 6:. from the reference 16).. 水溶液系におけるルミノールの化学発光の波長分布は、ラジカルの生成反応の機 構に関わらず、Figure 2-3に示すように、425nmを最大にした曲線を示す1≒この波 長分布は、最終生成物のアミノフタル酸の蛍光波長に一致する。. -16・. な測定が可能になり、検査を受ける患者の身体の負担が軽くなる。. しかし、現在の. 所、化学発光法は臨床の場で実用化された例は少なく、またこれらの研究例のほと んどが、発光物質には安価で、毒性が極めて低いルミノールが用いられている。島 津製作所㈱の大薮らは、ルミノールの化学発光法を利用して、微量(10副の血漿 検体からグルコース、乳酸、尿酸、尿素窒素の4つの生体関連物質の血中濃度を同時 に定量できる臨床検査用自動分析装置(cL−760)を開発した(Figure. 2-4)≒こ. の装置は従来の臨床用分析機器に比べて微量な採血で検査が行えることから、新生 児や重症患者の検査に有効であった。. -17-.

(18) ←・一一一一. [第2章]. [第2章]. O. SVZ. J '・;・l トラノブ SV3. ζI1万・。1 ・j. ン'j“.I・。. SVd. SVI】. ・りJ」-・. LFキヨ』 j L. SV10. 二回 目. 一. つ. 一. J. | し. 一. CY'). − j一. タJ. 一−. -. □ NADPH. □. ⑤. 白白. ヽノフア. ja4ルミノール. Figure 2-4: Flow diagram of automatic analyzerCL-760(cited. ,ひ・t. from reference 5)。 ⊂) (`ヽi. また臨床の場において、抗原や抗体に標識したルミノールの化学発光を利用し て、抗原や抗体を化学発光強度から定量する方法も実用されている。この方法につ. J§. いては第3章で述べる。 2.3予備実験. 一電気化学発光の利点の実験的確認−. ルミノール、過酸化水素および均一触媒としてのペルオキシダーゼの溶液を透明な 石英セルの中に注入して実際に回分光に反応させたときの発光強度の経時変化を Figure 2-5に示す。各回の反応においてそれぞれの試薬を同じ濃度、同じ体積で注 溶液の混合と同時に開始する。. したがって溶液の混合状態は反応速度、さらには発. 光強度に強<影響したことがバラツキの原因である≒またルミノールと過酸化水素 の消費にともなって発光強度は急速に減衰する犬試薬消費にともなう発光強度の減 2-6に示す様なフローセルを用いた発光強度測定法が開発. された2^5≒試薬は連続的に供給されている力八化学発光反応は試薬の混合と同時に 開始する。. したがって、もし混合時間を長く設定すれば、・フローセル中における発. 11=. ?==. ・J■. ■---. −. 一一〕卯suelu!. -・■・---㎜. ⊂) Lrつ. -= lueoseu!しunl!uJeしK:)’. 状態の影響が測定値に大きく影響するため、正確な測定は困難になる。化学発光の 測定値を安定させるためには、混合プロセスと反応プロセスを分離し、反応が溶液 の完全な混合の後で開始するようにシステムを改善する必要がある。発光反応が均 ‐反応系である限り、混合プロセスと反応プロセスの完全な分離は不可能である。 一方、ルミノールと過酸化水素の発光反応を固定化された触媒で進行させる方法 20). あるいは電気化学反応によって進行させる方法6-. 8}の場合、ルミノールと過酸化. 水素の溶液のみを予め完全に混合した後で、それぞれ固定化された触媒あるいは電 -18-. -19-. :9︲e Zjn6!j. ば、フローセルの中で発光強度は不安定になる。いずれにせよ、この方法では混合. .ぱ`3. C⊃. C. 光強度が大きく減衰し、正確な測定が困難になる。また混合時間を短<設定すれ. C⊃. as!Mqc)leq. 入したにも関わらず、発光強度に著しいバラツキが見られた。発光反応は各反応物. 衰を防ぐために、Figure. 示. luo!lejado. 4Wjl水. ⑤﹂. :−一. ⑤. M薬ボンブ. ue C)Seu一Eコ=EQ£o↑OQの﹂nOO︲eE一﹂’ AI!suaa lou !. ’−・J・ ザ. 川肺. 「! ̄. 司″﹂一. ド. 二. -. Sり1.

(19) W・. [第2章]. [第2章] 極に接触させて反応を開始させることができる。換言すれば化学発光反応を不均一 反応にすることにより、混合プロセスと反応プロセスの完全な分離が可能になり、 過酸化水素の安定した定量が期待できる。我々は固定化触媒あるいは電極を封入し. ちメーJ双︰︶. ・QocQoのQc一Eコ=EaLlc)Aqap!xo﹂QacQao﹂でyz. 茫2一. でo芯Eのcロト. `oco一lcJE﹂SQで﹂o﹂でo5QEJaco﹂芒QンcoQ4. たフローセルを作成し、その中に過酸化水素とルミノールの完全混合溶液を流入 し、不均―的な化学発光反応を連続的に操作し、生じた光を連続測定しその安定性 を評価した。 固定化触媒を用いたフローセルの構造をFigure. Aizawaらの手法に従ってポリアクリルアミドゲルの網目の中に包括固定したペルオ キシダーゼを用いた2o≒アクリルアミド19、NN’メチレンジアクリルアミド48m9、 ペルオキソニ硫酸塩2mg、リボフラビン2m9、ペルオキシダーゼ20m9をpH. 7.4の. 0.1Nリン酸緩衝液2omlに漑解した。この溶液を3mmのガラス板の隙間に流し込ん だ後、蛍光灯の光を照射し、アクリルアミドを重合した。この操作によってペルオ キシダーゼをポリアクリルアミドの網目の中に包括固定した平板状のゲルを作成し た。平板状のゲルを直径7mmの円に切断し、フローセルの中に封入した。ルミノー ル1.7mM、過酸化水素0.88mMを含む0.1Nリン酸緩衝液は6ml/minの流速でフロー セルの中に送られた。電極を用いたフローセルの構造をFigure 陰極とも銅線を用いた。陽極と陰極の間の電位差は0、60Vとした。. 2-8に示す。陽極、 1、7mMのルミノ. 一ルと0.88mMの過酸化水素と0.1Mの炭酸ナトリウムを含む試験溶液(pH10.8)を 流量6ml/. 「nで流入した。各フローセルから発せられる光の強度は比色計の光検出. 器で測定された。Figure. 2-9は固定化触媒を封入したフローセルからの発光の強度. の経時変化である。発光強度は一旦、最大値に連してから後に徐々に減衰した。こ の結果は過酸化水素に由来する酸素ラジカルによってペルオキシダーゼの触媒とし ての活性が低下するためであると考えられる。従って固定化触媒を用いた方法では 安定した過酸化水素定量が困難であると判断できる。電極を用いたフローセルから 発生される光の強度の経時変化をFigure. 2-10に示す。反応開始後15分後にいたる. も、発光強度の減衰は見られなかった。電極の活性は、固定化触媒の活性に比べて 維持が容易であり、高感度で安定性の商い過酸化水素の定量は電気化学発光によっ て可能であると考えられる。 これらの予備実験の結果に基づいて、我々は電気化学発光を用いた連続的な過酸化 水素高感度定量法の開発を試みた。 2.4. 実験装置および操作方法. 2.4.1電気化学発光検出器の作成. :9︲Ze﹂コQI. Figure 2-11に示す新しい電気化学発光フローセルを作成した。反応によって検出 される光を、前回の銅線を電極に用いた実験より効率よく検出するために透明電極 (旭硝子、東京)を作用電極(陽極)として、かつ窓板として用いた。用いた透明 電極は表面をインジウムースズ酸化物(ITO)の薄膜(厚さ110nm)で修飾するこ とによって導電性を与えられた厚さ1.1mmのガラス板であった、金と比較すると酸 化による劣化を起こしにくく、陽極としての安定性に優れており、また水の電気分 解を起こしにくいという利点がある21)。したがってこのフローセルは作用電極に金 の網(9old micro9rid)を用いたvan. 20-. 2-7に示す。固定化触媒には、. Dykeのフローセル6)よりも安定性が優れてい. 21.

(20) ←−. ヽ’ヽ’o一`. ・のQでo﹂10as le asaj!M .leddo06u!sn=QO. ﹂Φ£E‘⋮£o. お︵︰一aoに︶. −d−−−−−−jL−−LIjl■−I︱lil. でQ尨Eのc回﹂’. 左2一. ejM. ︵呑呂く︶. 1ueJB「jSuE」1. 0!IXJOB. emld. QucQoのQcJEコーーEQ£oo﹂1au ae ll ao c)!1eLuaL S :l 8o︲ e Zjn6!j. 十〇. ︵召o石召︶ −i−IIIIIIL. eJiMJeddo5. emld. Je︵一一︵ち∝. l レE. ︱III. 一〇c一EコJ+、︵︰︶£口目口▽. 埋四0︲£ヌJoく. c涵﹂︵︶入り目目口﹂. 一〇石EコJ+. ︱II IIII Q︵一一︷一︸. ○`y. co沢︶司政︰﹂. ‘ esBplxoJed 一pez!│!q0EE一. 茫2一. 1UeJBdsuBjI[. 0!IX」9E. のちId. 七〇尨Eのc回ト. 二八. ︵︰一. か. ヽ. 'aseplxo﹂QaでQN=3oEE一 bulSn=aoMollac)uac)sau!Eコ=E oe !q lc e) El ao Ll: cZ )︲ SZa﹂コal. こレ. \ ,. m `ゝ. ズ︰︶Q工 [=且▽. Λ=︰目] UIEj︵︶. へ. 23. m. レW ⊆ジ. 、 /入. 万京│六 千 oc. 泰. emldJeqqnS. `ゝ. 22・. 諒鸚 ``ヽ、. へ. /. ら. \. 」 /. ゝ. ⊂) −. (y くCI \. ノ \. 一 −−−jI IIIIIIII・III・ ちIao刄﹂Qく. ①. [第2章]. [第2章].

(21) W一一. Q). ・のQでo﹂loelea」!MJaddoo 6u!sn. ︹の︺ QE一−[. cu )! ua;)Seu一EコーーEaLlool Jo lA oI e! l│ a!qe : lS 1.︲a ZJn6!zl AI!suael. −−︵︶⊥. ﹃[. 9︷. []. lesep!xoj pa ad N一=aoEE一j a。 oo uasajd. lueose叩1Jn評eし100』10elヨ・ 〔−〕個;uelu!. ’︵︶ユ丁. ︵︶呂. RJ. 011.. ご ・. C. J 一. ︱・ Å. !sueluouec)seu!uJnl!uJe頃⊃. ︹の︺ QE11﹂’. ︵coloの必コ︵五回巨○一’弓手言吋苔 £EペーE9:9JMolj ΣE函6ス︵︶£ aUBJquJauJa1a 8s 1o al on BllaC):6upoC). asBp!xoJad:aEyN函. ep!EEIXJDI :M xl !o Jd IRu」 6l ua !6 u」﹂oj. 乃○. ⊂⊃ ○ ○ ⊂⊃ Lrいいい⊃. ⊂⊃ マ. 25・ 24j. Cy'に、│. 引 Lr] ⊂⊃. こ】 こ⊃ こ刀. >. : ajn 6!zl U﹂AI!suee lc u) !ue;)seu一Eコ=Ea AL Il !c │) !l qo e6 l︲ SZ .C ←1. [第2章] [第2章].

(22) W−. [第2章]. l. /. X. /. N. \ 互. /. /. \. レ岫二二\器 レ. ∠ 言. 借 !に. 贈卜. ,/心. 丿 ぶ. 喝I. `¶・=. ΦE応JL. 茫2一. pell!uJsU12﹂﹂’. 且 蒜 レ l ̄W.. /. JequJeLp. \. co沢︶応浬︰︰一. レ. 七. -26・. る。また透明電極の透通性は金属よりも遥かに高いため、反応で生じた光を効率よ く検出できる。対極としてはステンレスのチューブ(内径0.8mm、長さlocm)を用 いた。反応室の大きさは、長さ2.4cm、幅0.2cm、厚み0.1cm、容積は48μlとし. 'apoJloala uaJedsueJIAIleo!ld uo e 6u!snllac). ,. ノ. ,0 「●ミ. ちIao=メJoく. eqnM)Ad. UIBJ﹁﹂一介U. 0. ヽ’ヽ’o一︸QocQoのQc一EコーーEaLpoJp ua el le o c)!leu。laLl Lc ︲) ZS e。l6 n!zl. −−−1−−. ﹂JCDOO︶. のののIc一Jの. 、. 一〇c11EコJ+ズ︰︶。工h目八﹀. ︵涸︶○荊︰︶○一〇. Q︵︰一ヨ. ちちo一芒佃o︵︰一. ∩. jl. φ. (D. [第2章]. た。有効な作用電極の大きさは0.48c. 「であった。この電気化学発光フローセルを. Figure 2-12のように二重の暗箱の中に設置して、電気化学発光検出器を作成した。 フローセルから発せられた光の強度は、-990Vの電圧を印加された光電子増倍管 R269(浜松ホトニクス、浜松)によって光電流の強度に変換された。光電流の大き さはデジタルピコアンメーターAM-271A(東亜電波、東京)で測定した。作用極の 電位はポテンシオスタットHA-501(北斗電工、東京)によって、参照電極としての 飽和カロメル電極HC205-C(東亜電波、東京)に対して0.40Vに保った。飽和カロメ ル電極は電気化学発光検出器から排出された試験液の中に浸漬された。ポテンシオ スタットの暴走を防ぐために、作用極と対極に接続された電極も同様に排出された 試験液の中に浸潰した。配管には内径lmmの塩化ビニールチューブを用いた。すべ ての実験の操作温度は298土IKで、気圧はlatmに設定した。 2.4.2試薬の調製 ルミノール(和光純薬、大阪)0.69と炭酸ナトリウム(和光純薬、大阪)21.29は約 200mlの純水で溶かし、仝容積が2000mlになるまで定容した。この溶液はルミノー ル濃度が1.7mMで、pHは298Kにおいて10.8になった。ルミノール溶液は、3日間冷 蔵レ化学的に安定化させてから実験に使用した。 市販の過酸化水素溶液(三菱瓦斯化学工業、東京)は、予め過マンガン酸カリウム の滴定によって正確な濃度を測定した。この市販の過酸化水素溶液を希釈すること によって、1、10卵Mの範囲の任意濃度の過酸化水素標準液を調製した。 2.4.3過酸化水素濃度と電気化学発光強度の相関. 。. 過酸化水素標準溶液と1.7mMのルミノール溶液はFigure. 2-13に示す様に連続的に. 混合しながら電気化学発光フローセルの中に流入した。ルミノールと過酸化水素の 溶液は合流した後、コイル状に巻かれた長さ100cm、内径lmmの塩化ビニールチュ ーブの中を通過し、完全に混合された。試験液の供給にはペリスタリティクポンプ (SJ-1220、ATT0、東京)を用い、供給速度は過酸化水素側を1.2. 「/min、ルミノー. ル側を1.3ml/minとした。作用極電位を飽和カロメル電極に対して0.40Vに設定し て、本法による過酸化水素濃度測定可能範囲を評価した。 2.4.4電気化学発光法によるグルコース定量性 Petersonの手法に従い4)、多孔質ガラスビーズ(120-200メッシュ:孔直径 7onm、伊勢化学、東京)の表面に、3-アミノプロピルトリエトキシシランとグルタル アルデヒドを介してグルコースオキシダーゼ(Aspergillus. niger製:生化学用、和光. 純薬、大阪)を固定した。グルコースオキシダーゼ固定の手順を以下に記す。約39 のガラスビーズをIMの硝酸中に入れ、l し、次に純水で洗浄した後、363Kで8. hr煮沸して表面に付着した有機物を除去 hr乾燥した。このガラスビーズを、10%. 27・.

(23) W−. [第2章]. [第2章]. IIPhotomLJltiplier itube. Reference electrode (Saturated calomel electrode. 28・. 麗麗. ‘L−j. of a device for determination of hydr・ peroxide with luminol electrochemiluminescence,. 工. -29-. S1.︲ eZ jn6!zl. Schematic. 一〇c一EコJ. Fig ure 2'1 2. SCE). .QucQuのQc一EコーーEQ£uO﹂l:)ele. ⊂豚き. Potentiostat. メa一〇c一EコーLll!Mep!xo﹂QacQao﹂でメ£. +i. ■㎜. co一lcJEJalepsnonu!luoo﹂ol poqleLuMeu V. ■■㎜㎜. !−II’︲︲︲’IIIIr︱−− m価○﹂ち①一①. ■. 1. ︲︲︲︲. cell. ″. flow. 1UejB(jSUBJ1. Picoammeter. luminescence. ○. 茫2一. でStEのc司﹂﹂. H202+Luminol. Electrochemi-. ←.

Referensi

Dokumen terkait

Dengan demikian, filsafat ordinary language oleh Wittgenstein lebih menekankan pada aspek pragmatik bahasa, yaitu bagaimana penggunaan suatu istilah atau ungkapan

Dari berbagai pandangan yang dikemukan oleh pakar penerjemah, dapat disimpulkan bahwa metode penerjemahan merupakan sebuah opsi penerjemahan yang lebih menekankan

Di Indonesia terdapat pedoman untuk mengukur diversifikasi konsumsi pangan termasuk pa- ngan pokok yang dikenal dengan Pola Pangan Harapan (PPH). Pemerintah menetapkan

tersebut sudah menjadi tanah negara bebas.Oleh karena itu diperlukan pembuktian tertulis yang diketahui oleh Lurah atau Kepala Desa, dan Camat setempat, sehingga dapat

Berdasarkan pendapat diatas penulis mengambil komitmen organisasi, budaya organisasi, gaya kepemimpinan, kompetensi sumber daya manusia sebagai bentuk dari kepabilitas organisasi

Program kerja bidang ini diarahkan pada meningkatnya sumber daya manusia yang semakin baik pada koperasi kita, terciptanya integrasi IT pada seluruh anggota AMKI

Oleh karena itu sangat disarankan melakukan scanning secara berkala untuk mengetahui apakah website anda ada virusnya atau tidak, sebelum banyak file website anda semakin