C D 1 4
②
~ 、
C D 1 4
C e l l s i g n a l i n g
図 12 LPSシグナルの活性化
③
,
ID ‑ 2
@
LBP)
TLR4
ヒ ジ
① 血柴中に存在する LBPに結合することで, LPSのCD14に対する親和性が 増加する。② CD14との結合により TLR4との親和性が増加する。③ LPSは, TLR4と結合することで細胞内シグナルを伝える。この時, TLR4への M D・2の 結合が必須となる。
33
ドメインにrnyeloiddifferentiation factor 88 (MyD88)や TIR‑containing adapter rnolecule (TRIF)などのアダプタータンパク質が結合している。 MyD88を介し た経路は NFKBの活性化により炎症反応を促し, TRIFを介した経路は IFN response factor 3 (IRF3)の活性化により Type1 IFN遺伝子発現を誘導する 1050 マクロファージにおける TLR4活性化はTNFα,IL‑l, IL‑6, IL‑8, IL‑I0 ,IL圃12, IL‑15, TGFsなどの炎症性サイトカイン産生を誘導し,これらサイトカインがオ ートクライン・パラクライン的に作用することで獲得免疫のプロセスが開始す る106.107
0
1‑3‑2 TLR4とPAR2の相互作用
LPSは, PAR2シグナルを増強することから 108,PAR2とLPS受容体はシグナ ル伝達レベルでcross‑talkしていると考えられている。そして近年,PAR2と TLR4 が共役していることが報告された 109J10ORallabhandiらは,マクロファージにお いて, PAR2による NFKB活性化の一部にはTLR4が必要で、あり, PAR2と TLR4 が物理的に結合していることを明らかにした。さらに, PAR2 KOマウスのマク ロファージにおいて LPS反応性が低下し, TLR4KOマウスのマクロファージに おいて PAR2‑AP反応性が低下することから, PAR2と TLR4は互いにシグナノレ を増強していることが示唆された 1090しかし, PAR2と TLR4が互いの機能を増 強するメカニズムやその疾患における意義など, PAR2と TLR4の相互作用に関 する詳細な研究はほとんど行われていない。
1・4 研究の目的
細菌感染を伴う重篤な急性醇炎において,マクロファージはtrypsinとLPSの 両方に暴露され活性化をうける。 LPSによるマクロファージの活性化は,炎症 性サイトカイン産生を誘導し,急性醇炎の増悪化の一端を担っていると考えら れる。また, PAR2が LPSシグナルを活性化することも報告されている 1080本 研究では,急性膜炎の発症時には,マクロファージにおいてtrypsinによる PAR2
の活性化が LPSシグナルを増強することで炎症を増悪化していると仮説を立て (図 13),マクロファージの LPSシグナルに対する句pSln機能を解明すること を目的とした。
急性梓炎 細菌感染
T l ぢ 下 LPS
ク r L G
ムW N ' ) r u m J
図 13 マクロファージにおける LPSシグナルに対する町
psm
機能の解明急性隣炎において,マクロファージは
t r y p s i n
とLPSに暴露される。 PAR2は TLR4と共役してLPS、ングナルを増強することから,t r y p s i n
による PAR2の活性 化が LPSによるサイトカイン産生を増強していると仮説を立てた。35
第2節 実 験 結 果
2
・1
マクロファージにおけるLPS
シグナルに対するt r y p s i n
の影響2 ‑ 1 ‑ 1 LPS
によるNO
産生に対するt r y p s i n
の影響ddY
マウスより採取した腹腔マクロファージ( d d Y
腹腔マクロファージ) , RAW264.7細胞およびDH82細胞を用いて,LPS
処置によるNO
産生量を比較した。 DMEM‑企
e e
培地中で 0.01・1μg/mlのLPS
を処置したところ,NO
産生量はLPS
の濃度依存性に増加した( d a t an o t s h o w n )
。腹腔マクロファージでは0.1μg/m,l RAW264.7細胞およびDH82細胞では0.01陀Imlで最大のNO
産生量が得られたため,以後はこれらの濃度で、実験を行った。
次に,それぞれのマクロファージにおける
LPS
によるNO
産生に対するt r y p s i n
の作用を検討した。LPS
を単独またはt r y p s i n
(0.0ト1μM)と同時に 24時間処置し,培地中の
NO
濃度を測定したところ,ddY
腹腔マクロファージ( A )
, RA W264. 7 細胞( B )
およびDH82細胞に)のいずれにおいてもt r y p s i n
(1μM)処置により
LPS
によるNO
産生は有意に抑制された(図 14)。一方,t r y p s i n
(1μM)の 単独処置は,いずれの細胞においてもNO
産生に影響を与えなかった( d a t an o t s h o w n )
。以上より,当初の予想に反して
t r y p s i n
はLPS
によるNO
産生を抑制する作用 を持つことが明らかとなった。A.
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