Ⅰ 国際関係
01・06 北朝鮮が「水爆実験」を実施と発表、4回目の核実験、国連安保理が緊急会合で過 去の核実験で採択した安保理決議の明白な違反で「国際平和への脅威」として強く非難 する報道声明、13日、北朝鮮核問題をめぐる6ヵ国協議の日米韓の首席代表が会談、安 保理で強力な制裁決議案採決を目指すことで一致(ソウル)、オバマ米大統領とプーチ ン=ロシア大統領が電話会談、安保理決議に対する深刻な違反であり国際社会が結束し て「強力な対応」をとることが重要だとの考えで一致、ケリー米国務長官が王毅中国外 相と会談、王氏は厳しい制裁には慎重な姿勢を表明(北京)
14 世界経済フォーラム(WEF、本部ジュネーブ)が国際社会が警戒すべきリスクを記した 2016年版の報告書を発表、実際に起きれば最も大きな打撃となるリスクとして挙げたの は「温暖化の緩和や適応策の失敗」、環境に関するリスクがトップになったのは初 15 WHOが2015年11月にエボラ出血熱感染の終息宣言が出ていたシエラレオネで新たな感
染者を確認、WHOは14日に西アフリカ3ヵ国の感染終息を宣言したばかり
16 ザリフ=イラン外相とモゲリーニEU外交安全保障上級代表が共同声明を発表しイラン 核開発疑惑に伴って米欧と国連がイランに科してきた制裁の解除を宣言(ウィーン)、米 国とEUが海外資産の凍結やイラン産原油の禁輸などの経済制裁を解除
中国主導の国際金融機関アジアインフラ投資銀行(AIIB)が開業式典(北京)、習近平 中国国家主席が「中国は国際的な経済システムの改善を推進していきたい」と強調 18 国際非政府組織(NGO)オックスファムが2015年の格差に関する調査結果を発表、世
界で最も裕福な62人と世界人口の半分に当たる下位の36億人が保有する資産が同じ 25 WHOの小児肥満撲滅委員会が過体重または肥満の乳幼児(5歳未満)が世界的に増加傾
向にあり2014年に少なくとも4100万人に達したとの報告書を発表、1990年は3100万人、
18歳未満の子ども全体でも増加傾向がみられるとして各国に対策強化を促す
27 世界各国の汚職を追及する非政府組織(NGO)トランスペアレンシー・インターナショ ナル(本部ベルリン)が2015年版「汚職指数」を発表、デンマークの「清潔度」が4年 連続1位、日本は168ヵ国・地域中18位で2014年版の15位から3つ順位が下がった、最 下位は北朝鮮とソマリア、北朝鮮の最下位は5年連続
【IS関連情勢】
01・03 イラク北部ティクリート近郊の基地で自動車爆弾などによる自爆攻撃、少なくとも イラク治安部隊員15人が死亡、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明
05 米軍主導の有志国連合司令部のウォーレン報道官が2015年にISは支配領域を「30%失 った」と発言
シリア内戦の和平仲介役を務める国連のデミストゥラ特使がジュベイル = サウジアラビ ア外相と会談(リヤド)、サウジ側はイランとの断交がシリア和平プロセスに悪影響を
2016年1月1日−31日 細川 洋嗣 (共同通信)
与えるべきではないとして和平協議に積極姿勢を示す
07 リビア西部ズリテンにある警察官の訓練施設で爆弾を積んだトラックが爆発し65人が死 亡、中東の衛星テレビ局アルジャジーラによるとISが犯行声明
09 シリア人権監視団(英国)がシリア反体制派が支配する北西部イドリブ県で拘束施設を 狙った空爆で少なくとも57人死亡、負傷者30人と発表、ロシア軍による攻撃と強調 11 イラクの首都バグダッドやその近郊でショッピングモールへの銃撃や自爆テロが相次ぎ
少なくとも48人死亡、ISが犯行声明
12 トルコの最大都市イスタンブールにある観光名所ブルーモスク付近の広場で自爆テロ、
ドイツ人観光客ら10人が死亡、トルコ政府が実行犯をISのメンバーと断定
オバマ大統領が任期中最後の一般教書演説を行ないISが台頭したシリア内戦など「地球 規模の懸念については世界の国々に応分の役割を果たしてもらう」と述べ各国との協調 で国際秩序を主導する姿勢を鮮明に
13 アフガニスタン東部ジャララバードにあるパキスタン領事館前で自爆テロが発生、武装 勢力とアフガン治安部隊の銃撃戦も起き治安要員ら7人死亡、武装勢力側も自爆犯を含 め3人死亡、ISが犯行声明
14 インドネシアの首都ジャカルタの中心部で5回の爆発や銃撃戦を伴う爆弾テロが発生、
2人死亡、自爆犯を含む容疑者5人死亡、24人負傷、ISが犯行声明、東南アジアでISが 背後にいるとみられるテロが起きたのは初
15 ロシア国防省がこの日までにISなどへの空爆に使っているシリア西部のヘメイミーム空 軍基地をロシア軍が無期限に使用する協定をシリアと締結したと明らかに
16 シリア人権監視団によるとシリアの東部デリゾールでISが政府側の掌握地区を襲撃し政 府軍兵士とその家族ら民間人を含む計135人を殺害、約400人を人質に、シリア政府当 局者が女性や子供を含む民間人280人が「処刑」のかたちで殺害されたと述べISによる
「虐殺」と非難
20 イラクでISに対する掃討作戦を進める米主導の有志国連合に参加する7ヵ国が国防相会 議を開き作戦の進捗状況や今後の方針をめぐり協議(パリ)
ケリー米国務長官とラブロフ = ロシア外相が会談(チューリヒ〔スイス〕)、シリア情勢 の外交的解決の重要性で一致
21 米国防総省がアフガニスタンで勢力浸透を図るISの関連組織を狙った空爆を開始と発表 28 シリア人権監視団がISや反体制派武装勢力が支配するシリア東部や北部などでロシア軍
によるとみられる空爆が27―28日にあり民間人計54人が死亡と発表
31 シリアの首都ダマスカス郊外で自動車爆弾や自爆によるテロが3件相次ぎシリア人権監 視団によると少なくとも71人死亡、数十人重傷、内務省当局者によれば死者は少なく とも45人、負傷者110人、ISが犯行声明
シリア内戦終結を目指しデミストゥラ国連特使がアサド政権と反体制派を仲介する間接 和平協議が本格始動(ジュネーブ)
Ⅱ 日本関係
01・03 サイバー攻撃を受けたことを2015年に明らかにした国内の企業・団体など140組織 から流出または流出した恐れのある個人情報が少なくとも207万件に上ることが判明
06 岸田文雄外相がケリー米国務長官と電話会談、断交したサウジアラビアとイランの対立 激化について対話を通じて平和的解決を求めることで一致、ケリー氏は従軍慰安婦問題 をめぐる日韓合意を歓迎
11 米国、オーストラリアなど4ヵ国が日本が再開を決めた南極海での調査捕鯨をめぐり共 同声明を発表、調査捕鯨停止を命じた国際司法裁判所(ICJ)判決を日本が「十分に順 守していない」と不満を表明し再開に重ねて反対
15 長野県軽井沢町の国道18号碓氷バイパスの入山峠付近で東京からスキー客39人を乗せ た大型バスが道路脇に転落、運転手2人を含む15人が死亡
18 日銀が1月の地域経済報告(さくらリポート)を発表し全国9地域のうち東海の景気判 断を「緩やかに拡大している」へ引き上げ、近畿は「緩やかに回復している」に下方修 正、残りの7地域は据え置き
19 国土交通省が2015年に日本を訪れた外国人旅行者が推計1973万7400人に達し消費額 が3兆4771億円と発表、人数、消費額ともに過去最高だった2014年を大幅に上回る 20 東日本大震災で被災した高速道路の復旧工事で談合した疑いが強まり東京地方検察庁と
公正取引委員会が独占禁止法違反の疑いで日本道路など道路舗装各社を家宅捜索
総額3兆3213億円となる2015年度補正予算案が参議院本会議で可決、成立、子育て・介
護支援や環太平洋連携協定(TPP)に対応するための農業の体質強化策が柱
21 甘利明経済再生担当相が参院決算委員会で『週刊文春』が報じた金銭授受疑惑について 建設業者と大臣室で面会したことを認めつつ金銭授受に関する記憶はあいまいだと説明、
28日、甘利氏が辞任表明、記者会見で建設会社側から現金計100万円を受け取ったと認 め秘書への監督責任にも言及、安倍晋三首相が後任に石原伸晃元環境相を起用
22 小中学校の教科書を発行する22社のうち12社が検定中の教科書を教員ら延べ5147人に みせていたことが判明、うち10社が延べ3996人に謝礼として数千円から5万円の現金な どを渡していた
24 米軍普天間飛行場を抱える沖縄県宜野湾市の市長選が投開票され飛行場の名護市辺野古 移設を推進する安倍政権から支援を受けた現職の佐喜真淳氏が再選
25 財務省が発表した2015年の貿易統計速報によると貿易収支が2兆8322億円の赤字、原油 安によって赤字額は2014年の12兆8160億円から大幅に縮小、赤字額の縮小は東日本大 震災の2011年以降で初
26 フィリピンを訪れた天皇、皇后両陛下が大統領主催の晩餐会で太平洋戦争中のフィリピ ンの被害を「深く心に置く」とあいさつ、29日、日本政府が建てた「比島戦没者の碑」
(ラグナ州カリラヤ)で慰霊、戦没者を追悼
27 安倍首相が衆議院本会議の代表質問で夏の参院選で争点化を目指す憲法改正について自 民党の公約に明記する考えを表明
28 選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられるのに伴い新たに有権者となる若者が選挙直 前に他の自治体に転居すると投票できなくなる「投票権の空白」を解消する改正公職選 挙法が参院本会議で全会一致により可決、成立
29 日銀が金融政策決定会合で追加金融緩和策として民間銀行が日銀に新たに預ける資金に 年0.1%の手数料を課す「マイナス金利」の導入を初めて決定、2月16日から適用 関西電力が高浜原子力発電所(福井県高浜町)3号機を再稼働、原子力規制委員会の新
規制基準の施行後では3基目、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使うプ ルサーマル発電では初
Ⅲ 地域別
●アジア・大洋州
01・01 金正恩北朝鮮第1書記が国営メディアを通じ施政方針に当たる「新年の辞」を発表、
南北関係改善に向けて「積極的に努力する」と表明する一方朝鮮半島情勢を緊張させる として米韓合同軍事演習の中止を要求
02 中国が南シナ海の南沙(英語名:スプラトリー)諸島のファイアリクロス(中国名:永 暑)礁で造成した飛行場で中国の民間航空機が試験飛行を実施と中国外務省が発表、中 国が南沙諸島の人工島で航空機を発着させたのは初めてとみられる、ベトナム外務省が 抗議、6日にも航空機2機が同様な試験飛行
04 中国の上海と深 の両証券取引所が株価指数が急落したことを受け相場の急変動を防ぐ ためこの日導入したばかりの緊急避難的な取引停止措置「サーキットブレーカー」を発 動、7日、2回目の発動、市場がかえって混乱したため8日から発動をやめると発表 ミャンマー野党の国民民主連盟(NLD)党首アウン・サン・スー・チー氏が2016年春に 発足するNLD中心の新政権が少数民族武装勢力との和平を民主化などと並ぶ最優先課題 とする方針を示す(ヤンゴン〔ミャンマー〕)
05 韓国外務省報道官が韓国女性家族省が2015年から準備中の「日本軍慰安婦白書」の発刊 は慰安婦問題での日韓合意とは「無関係」として予定どおり出版されると発言
06 韓国最大野党「共に民主党」を離党し新党結成を準備している安哲秀議員らが党名を
「国民の党」とすると発表、27日、文在寅「共に民主党」代表が代表を辞任、後任に保 守系の金鍾仁氏が就任
12 フィリピン最高裁判所がフィリピンと米国が2014年4月に締結し米軍のフィリピンへの 再駐留を事実上容認する「防衛協力強化協定」は合憲との判決、元上院議員や市民団体 メンバーらが上院の同意なしに締結され憲法違反と2014年5月に提訴
13 中国税関総署が2015年の貿易総額が前年比8.0%減の3兆9586億ドル(約468兆円)だ ったと発表、年間6%増とする政府の目標を大きく下回りリーマン・ショックの影響で 落ち込んだ2009年以来6年ぶりに前年比でマイナス
旧日本軍の従軍慰安婦問題を扱った韓国書籍『帝国の慰安婦』で名誉を傷つけられたと して元慰安婦らが著者の朴裕河 = 世宗大教授に計2億7000万ウォン(約2650万円)の損 害賠償を求めた訴訟の判決でソウル東部地方裁判所が一部表現が元慰安婦らの名誉を傷 つけたと認定、朴氏に計9000万ウォンの支払いを命令
朴槿恵韓国大統領が従軍慰安婦問題をめぐる2015年の日韓合意について「合意が履行さ れることで被害者の名誉と尊厳の回復が図られるようにする」と述べ国民の理解を求めた 14 広島と長崎で被爆した韓国人の被爆者79人が韓国政府が日本に賠償請求権の存在を確認 しようとしないのは違法だとして損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決でソウル高等裁判 所が一審に続き原告の訴えを認めず控訴を棄却
16 台湾総統選が投開票され台湾独立を志向する最大野党の民主進歩党(民進党)の蔡英文 主席が与党国民党候補らに圧勝し初当選、民進党は8年ぶりに政権奪還、台湾史上初の
女性総統が誕生、同時実施の立法院(定数113)選でも民進党が68議席と初の過半数を 獲得、馬英九台湾総統が国民党の毛治国行政院長(首相)の辞任を認め後任に張善政副 院長を任命、総統選敗北を受けた引責辞任
18 パキスタン南西部クエッタの裁判所が反政府組織の指導者の殺害に関与したとして殺人 罪に問われたムシャラフ元大統領ら3人に無罪を言い渡し
19 中国国家統計局が2015年のGDP(速報値)を発表、物価変動の影響を除いた実質で前 年比6.9%増となり2015年の政府目標7%を割り込む
20 パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州チャルサダのバチャ・カーン大学に武装 集団が押し入り銃を乱射、自爆、少なくとも20人死亡、約50人負傷、イスラム武装勢 力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」の一派が犯行声明
21 韓国の2015年の対日輸出額が前年比20.5%減の255億ドル(約3兆円)で輸出総額に占 める割合は4.9%と1965年の国交正常化以降初めて5%を下回り過去最低の割合となった ことが韓国貿易協会のまとめで判明、韓国を訪れた日本人は3年で半減
ベトナム共産党が第12回党大会の開幕式典開催(ハノイ)、党トップで最高指導者のグ エン・フー・チョン書記長が今後5年の国政運営の指針「政治報告」案などの概要説明 で南シナ海問題を念頭に領土主権を守る姿勢を強調、28日、新党指導部が発足
22 ラオスの社会主義独裁政党ラオス人民革命党の第10回党大会がブンニャン国家副主席を 党最高ポストの書記長に選出、国家主席(大統領)を兼務する党序列1位のチュンマリ 書記長と同2位のトンシン首相が政治局から引退し党中央委員顧問に
25 モディ = インド首相がオランド = フランス大統領と会談(ニューデリー)、インドがフ ランスのラファール戦闘機36機を購入することで原則合意、インド西部ジャイタプール で原発6基を建設する計画や対テロ分野でも両国の協力で合意
●中近東・アフリカ
01・15 ブルキナファソの首都ワガドゥグで武装集団がホテルを襲撃し人質を取って立てこ もり、16日、政府が少なくとも18ヵ国の29人が死亡したと明らかに、治安部隊は容疑 者4人を殺害しホテルを制圧、人質126人を解放
18 天野之弥IAEA事務局長がイランのロウハニ大統領、サレヒ副大統領兼原子力庁長官と 会談(テヘラン)、天野氏が声明でイランによる欧米など6ヵ国との核合意では抜き打ち 査察を可能にする「追加議定書の履行が特に重要だ」と発言
19 習近平中国国家主席がサウジアラビア、エジプト、イランの中東3ヵ国の歴訪を開始、
サルマン = サウジ国王と会談、国王は中国が進める現代版シルクロード経済圏構想「一 帯一路」を支持すると表明、二国間関係を「全面的戦略パートナーシップ」に格上げす るとした共同声明を発表(リヤド)、21日、カイロのアラブ連盟本部で演説し中東諸国 に対し商業融資など計200億ドル(約2兆3000億円)の巨額融資実施を表明、シシ = エ ジプト大統領との首脳会談では包括的な戦略パートナーシップを強化することで合意し
「一帯一路」での連携を確認(カイロ)、23日、ロウハニ = イラン大統領と会談、中国が イラン国内で高速鉄道を整備することで合意(テヘラン)
26 ロウハニ大統領がローマ法王フランシスコと会談(バチカン)、イランの核合意履行や 中東地域の対立解消に向けたイランの役割などを協議、法王はイランに対しテロ拡大阻
止や平和促進のため政治的解決に向け中東諸国と協力するよう求めた
27 ナイジェリア北東部チボクの市場で女性2人による自爆テロ、少なくとも12人死亡、約 15人負傷、30日、北東部ボルノ州の州都マイドゥグリ近郊の村でイスラム過激派ボコ・
ハラムによる襲撃があり少なくとも65人が死亡
【サウジ・イラン関係】
01・02 サウジアラビア政府が国内でのテロに関与したなどとして死刑判決を受けた47人 を処刑したと発表、イスラム教スンニ派のサウジ王室に批判的だった少数派シーア派の 有力指導者ニムル師も処刑、イランの首都テヘランで処刑に抗議する群衆が3日未明に かけてサウジ大使館を襲撃、一部が暴徒化して大使館に乱入したり火炎瓶を投げ付け シーア派が多数を占める隣国バーレーンやイラクでも処刑に抗議するデモが発生、宗派 対立が中東各地に拡大
03 ジュベイル=サウジ外相がイランと外交関係を断つと発表
イランの最高指導者ハメネイ師が非難声明を発表、イラクのシーア派最高権威シスタニ 師も処刑は「不公正であり(シーア派への)攻撃だ」と非難
ケリー米国務長官が 4 日にかけサウジ、イラン外相らに電話で自制を要請、ロシアも両 国外相をモスクワに招いて仲介する用意があると表明、潘基文国連事務総長も 4 日にか けイランとサウジの外相とそれぞれ電話会談、双方に自制を促す、4 日、ガブリエル = ドイツ副首相がサウジへ武器を売却しないことも可能だと発言
04 バーレーンとスーダンがイランとの断交を決定、アラブ首長国連邦(UAE)もイランと の外交関係を見直すと発表
08 イランの全土でサウジへの抗議集会
ザリフ = イラン外相がサウジの軍用機によるイエメン空爆で首都サヌアのイラン外交施 設の現地職員 2 人が死亡し多くの警備員が負傷との書簡を潘基文事務総長に提出 09 湾岸協力会議(GCC)が緊急外相会議(リヤド)、イランでサウジ大使館が襲撃された
事件への対応を協議、ジュベイル外相が記者会見し「イランが現在の政策を続けるなら ば追加措置を検討する」と警告
10 アラブ連盟が緊急外相級会議開催(カイロ)、イランのアラブ諸国への「内政干渉」を 非難する声明を発表、テヘランのサウジ大使館襲撃を非難しサウジへの連帯を表明 20 アラグチ = イラン外務次官がジッダ(サウジ)を訪問、断交後初のイラン高官のサウジ
訪問
21 イスラム協力機構(OIC)が緊急の外相級会合(ジッダ〔サウジアラビア〕)、サウジが 開催を要請
●欧 州
01・02 ローマ法王庁(バチカン)がパレスチナ自治政府を「パレスチナ国家」として認め る内容を含んだ条約が正式発効したと発表
08 ドイツ自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)が2015年のグループの世界販売台数が 前年比2.0%減の993万600台だったと発表、上半期(1―6月)にトヨタ自動車を抜いて 首位となったが9月に発覚した排ガス規制逃れによる販売減少が影響
09 スペイン北東部カタルーニャ自治州のマス州首相が連立交渉の不調で退任を発表、マス 氏は分離独立を争点とした2015年9月の自治州議会選挙で第1党となった独立賛成派の 選挙連合を率いた、10日、自治州議会が後任にプチデモン = ジローナ市長の就任を承認 11 辞任したロビンソン英国・北アイルランド自治政府首相の後任にプロテスタント強硬派
の民主統一党(DUP)のフォスター党首が就任
EU欧州委員会がベルギーの法人税の課税制度が多国籍企業を優遇しEU法が禁じる違法 な補助に当たると判断し同国に制度を利用した企業から追徴するよう命令、日本企業を 含む少なくとも35社が制度利用、追徴額は計約7億ユーロ(約900億円)
15 グルエフスキ = マケドニア首相が政府による盗聴疑惑を受け辞表提出
22 クロアチア議会が保守派のクロアチア民主同盟などが推す無所属で財務専門家のオレシ ュコビッチ氏率いる内閣の信任投票を行ない賛成多数で承認
25 ポルトガル大統領選の投開票が行なわれ中道右派の野党社会民主党の元党首で党派間融 和を訴えるレベロデソウザ氏が過半数を獲得し当選
27 EU欧州委員会が自動車部品の販売をめぐり日本企業3社がカルテルを結んだと認定した と発表、うち三菱電機と日立グループの企業に計約1億3778万ユーロ(約180億円)の 制裁金の支払いを命令
28 フランスを初めて公式訪問したロウハニ = イラン大統領がオランド大統領と会談(パ リ)、中東情勢を中心に外交、安全保障問題などを協議、双方は航空機購入や自動車製 造、エネルギーなど広範な経済協力に関する協定に署名
●独立国家共同体(CIS)
01・02 ロシアがこの日までに軍事、外交、経済政策の指針となる文書「国家安全保障戦 略」を改定、米国が日本と推進するミサイル防衛(MD)を「世界と地域の安定を著し く損なう」と強く批判、反対する立場を明確に
14 世界反ドーピング機関(WADA)の第3者委員会がロシア陸上界のドーピング問題に関 する第2弾の調査報告書を公表、2013年世界選手権モスクワ大会に違反が疑われたロシ ア9選手を出場させないためディアク前国際陸上競技会長が積極的に不正に関与と指摘
21 2006年にロンドンで起きた元ロシア情報機関員リトビネンコ氏殺害事件に関し真相究明
のため英政府が設置した独立調査委員会がプーチン = ロシア大統領が殺害を承認した可 能性が高いとする報告書を発表、ロシア外務省がロシアの関与を否定
25 ロシア国家統計局が2015年の実質GDP(速報値)が前年比3.7%減少と発表、リーマン・
ショックの影響が大きかった2009年以来6年ぶりのマイナス成長
●北 米
01・04 米ホワイトハウスがオバマ米大統領の銃規制強化策を発表、銃購入者に対する身元 調査を大幅に拡大するのが柱、5日、オバマ大統領が正式発表
12 ペルシャ湾を航行していた米海軍の小型船2隻をイランの革命防衛隊が拿捕、10人が乗船、
ザリフ = イラン外相がケリー米国務長官に早期解放を約束
22 カナダ中部サスカチワン州ラロッシュの公立学校と付近で銃乱射事件、地元当局が容疑者 の男1人を拘束、男は自宅で弟2人を射殺、学校に向かい校内で女性教員ら2人を殺害
26 オハイオ州クリーブランドで2012年に地元警察が乗用車に乗っていた丸腰の黒人男女2人 を追い回し射殺した事件で警察が射殺に関与した警察官6人を懲戒免職
米財務省と商務省がキューバ向けの輸出緩和や渡航推進など経済制裁の追加緩和措置を発 表
27 ハリス米太平洋軍司令官が講演(ワシントン)、中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸 島について「中国からの攻撃があれば、われわれは必ず(日米安全保障条約に基づき)防 衛する」と述べ米軍の軍事介入を言明
29 クリントン前米国務長官が在任中に公務で私用メールを使っていた問題でカービー国務省 報道官がメール22通に極秘情報が含まれていたと明らかに、極秘情報のやりとりを米政 府が公式に認めるのは初
30 オバマ政権が南シナ海の西沙(英語名:パラセル)諸島にあるトリトン(中国名:中建)
島から12カイリ(約22キロ)内に「航行の自由作戦」に基づきイージス駆逐艦を航行
●中南米
01・02 メキシコ中部モレロス州テミスコ市で前日に就任したばかりの女性のモタ市長が自 宅で武装集団に銃撃され死亡、麻薬密売組織などの犯罪集団の関与の疑い
08 刑務所から2度脱獄したメキシコ最大級の麻薬組織「シナロア・カルテル」の最高幹部 グスマン受刑者が6ヵ月の逃亡の末に北西部シナロア州ロスモチスで拘束
15 日本とブラジル両政府が相手国で服役中の受刑者を母国に移送して服役させることを可 能にするため署名した受刑者移送条約についてそれぞれの国内手続きが完了したことを 相互に通知する公文を交換、2月14日に発効
28 ブラジルのサンパウロ州サントスで2015年10月に日本人男性が2人組の強盗に銃で撃た れて死亡した事件で警察当局が20歳の男を逮捕、11日までに16歳の少年も逮捕 29 パラグアイのブラジルとの国境に近いペドロフアンカバジェロで商業を営む佐藤弘幸さ
んが2人組に銃で撃たれて死亡
30 知的障害を伴うこともある小頭症との関連が疑われるジカ熱の感染が拡大、中南米だけ でこの日までに20ヵ国・地域以上で感染を確認、29日、最大の感染国ブラジルのルセ フ大統領がウイルスを媒介する「蚊との戦争」を宣言
国際問題 第649号 2016年3月号 編集人『国際問題』編集委員会 発行人 野上 義二
発行所 公益財団法人日本国際問題研究所(http://www.jiia.or.jp/)
〒100−0013 東京都千代田区霞が関3−8−1 虎の門三井ビルディング3階 電話 03−3503−7262(出版・業務担当)
*本誌掲載の各論文は執筆者個人の見解であり、執筆者の所属する 機関、また当研究所の意向を代表するものではありません。
*論文・記事の一部分を引用する場合には必ず出所を明記してくだ さい。また長文にわたる場合は事前に当研究所へご連絡ください。
*最近号
15年1・2月号 焦点:戦後70年―日本外交の画期点 15年3月号 焦点:世界の食と農
15年4月号 焦点:習近平体制の実態と方向性 15年5月号 焦点:揺れるEU
15年6月号 焦点:グローバル問題の多発と国際機関の対応 15年7・8月号 焦点:台頭する中国とその周辺国・地域 15年9月号 焦点:戦後70年と日米関係 15年10月号 焦点:ブラジルの光と影
15年11月号 焦点:新段階に入ったASEAN地域統合 16年12月号 焦点:変動する国際関係のなかの中央アジア 16年1・2月号 焦点:新安保法制と日本の安全保障
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