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「いじめ」を⽣まない授業づくり

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Academic year: 2023

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(1)

「いじめ」を⽣まない授業づくり

福岡教育⼤学附属福岡⼩学校 平 井 源 樹 研究主任 ⼆ 串 英 ⼀ 教務主任 齋 藤

平成29年度 福岡教育⼤学 いじめ防⽌研修会 ⼩中学⽣への9年間のいじめの追跡調査

「仲間はずれ、無視、陰⼝」

された 経験がある・・・

した 経験がある・・・・・

国⽴教育政策研究所⽣徒指導・進路指導センターいじめ追跡調査2013-2015

いじめはどの学校でもどの⼦供にも起こり得る

○⾃ら仲間やコミュニティを形成する機会の不⾜

○等質的なグループや⼈間関係の中だけでの⾏動

○異質な⼈々とのグループで解決することが苦⼿,

回避する傾向

○⾃尊感情の低下

○他⼈軽視の感覚「仮想的有能感」

現代社会における⼦供の課題

「閉じた個」

考えられるいじめの原因

○いじめに対して対症療法的な取組が多かった

○道徳の時間や特別活動等の限られた機会でしか

⼈間関係づくりを⾏ってこなかった

認知件数は増え 関⼼は⾼くなって きたが深刻な状況

これまで⾏われてきたいじめ防⽌の取組

○いじめに対して対症療法的な取組が多かった

○道徳の時間や特別活動等の限られた機会でしか

⼈間関係づくりを⾏ってこなかった

○すべての教科等で積極的・機能的な授業づくり

○⼈の⽣き⽅に関わる問題解決的な道徳や

⼈間関係づくりを視野に ⼊れた授業づくり

全教科等でいじめを⽣まない授業の構築を図る これからの解決策は

「開かれた個」を⽬指す教科の授業

⾃⼰の⽣き⽅を探求する「⽣き⽅」の授業

⼈間関係形成⼒

基礎学⼒ 思考⼒・判断⼒

教科固有の 知識・技能,

⾒⽅・考え⽅

状況を把握したり,

意味付けや価値付けを したりする⼒

学びを他者と共有し,協働的に活動する⼒

情緒的な

発信⼒ 意志的な

発信⼒ ⼈間関係形 成⼒

⾝に付けさせたい資質・能⼒

(2)

「開かれた個」

親和動機

○⾃⼰の能⼒の最⼤限発揮

○よりよい⼈間関係の構築

○協調・協働の促進

教科等で⽬指す「開かれた個」

情緒的な発信⼒ 意志的な

発信⼒ ⼈間関係形 成⼒

特に⾝に付けさせたい

伝え合う気持ちを⼦供へ 価値を つくり合う⼦供へ

⽀え合う仲間を⼦供へ 情緒的な

発信⼒ 意志的な

発信⼒ ⼈間関係形

成⼒

努⼒する仲間へ 激励,称賛,感謝を 伝える

⾃分の思いや 学びをわかりやすく 伝える

学びを共有して 新たな学びを

⽣み出す

⾃⼰決定

⾃⼰存在感

共感的⼈間関係

⽣徒指導の機能

教材化 活動構成 シンキングツール 授業づくりの⼯夫

⼈間関係形成⼒

「開かれた個」を育成するために

第3学年体育科 チーム対抗ねらい幅跳び

仲間とともに 遠くへ跳ぶ動きを

身に付けた姿

仲間とともに 相⼿の⽴場を

⼤切にして

⾼め合う姿

仲間とともに ものを操作して

解決⽅法を 判断する姿 目指す子供の姿

基礎学⼒ ⼈間関係形成⼒ 思考⼒・判断⼒

第3学年体育科 チーム対抗ねらい幅跳び

着地するねらって

チーム全員の 合計得点の伸び

踏切りの

競い合う

位置を選ぶ

1点 2 4点 5

チームでの教え合いが生まれる教材

授業づくりの工夫 ~教材(チーム対抗ねらい幅跳び)~

助走 踏切り

第3学年体育科 チーム対抗ねらい幅跳び

紙⾶⾏機の平均⾶⾏距離や散らばりを もとに,相⼿チームに勝つための得点 ボードの配置を決めることができる。

第6学年算数科 「資料の調べ⽅」

(3)

A 試技回数 距離(m)

1 2.8

2 3.6

3 2.7

4 2.8

5 3.4

6 3

7 2.9

8 1.7

9 3

10 3.2

11 2.9

12 3.1

13 3.5

14 4

15 2.6

16 2.1

17 3.1

18 2.9

19 2.4

B 試技回数 距離(m)

1 2.4

2 2.2

3 2.4

4 4

5 1.8

6 3.5

7 1.9

8 3.3

9 3.1

10 4.2

11 3.6

12 3.5

13 3.5

14 2.7

15 3.2

16 2.3

17 2.1

18 3.4

19 1.7

20 3.2

発 展 展 開

導 ⼊ 導 ⼊

記録を⽐較

度数分布表 柱状グラフ 数直線

第6学年算数科 「資料の調べ⽅」

どれくらい⾶ぶかな?

平均⾶⾏距離や 散らばりの様⼦は?

度数分布表 柱状グラフ

発 展 展 開

展 開 導 ⼊

第6学年算数科 「資料の調べ⽅」

結果をもとに対戦チームの得点配置を考える。

配置を決める ボード

発 展 発 展 展 開

導 ⼊

第6学年算数科 「資料の調べ⽅」

「⽣き⽅」とは

領域「⽣き⽅」の⽬標

⽣き⽅

⽣き⽅

過去 現在

他者 他者 他者 他者

他者 他者

⽣き⽅

これからの これからの

⽣き⽅

⼈格形成 未来

対象への関わり⽅ 他者との協働的な実践

⾃分

⾃⼰の⽣き⽅を探求し続ける⼦供

⼦供の実態

3年間のあゆみ

⼈間の⽣き⽅の教科書は⼈間の⽣き⽅

⼈⽣の葛藤や困難さを克服する姿が内容

領域「⽣き⽅」の内容

よみきかせで つながろう

この はしの

むこうに つながる

いのち せんとうに ついて調べよう みんなで

おどれば⼼は⼀つ

はなちゃんの みそ汁

B⾃分とみらい

A⾃分といのち

C⾃分と くらし D⾃分と なかま

⽣き⽅の内容と 資質・能⼒

内容構成と資質・能⼒

B⾃分とみらい A⾃分といのち

C⾃分とくらし D⾃分となかま 思考⼒・判断⼒

⼈間関係

⼈間関係 形成⼒

(4)

第1学年⽣き⽅学習

あらつパークで たのしく あそぼう

PLAY FUKUOKA PLAY FUKUOKA

C⾃分とくらし

⼈間関係

⼈間関係 形成⼒

⾃分を⾒つめる 友達と⼒を合わせる

新たな遊びを⽣み出す

思考⼒・判断⼒

第1学年領域⽣き⽅ 「あらつパークで たのしく あそぼう」

⽣き⽅学習で

⼤切にすること

⾃⼰の⽣き⽅を探求し続ける⼦供 思考⼒・判断⼒

⼈間関係

⼈間関係 形成⼒

第1学年領域⽣き⽅ 「あらつパークで たのしく あそぼう」

⽣活を充実させたい

友達 ⾃分 他者 経験

C⾃分とくらし

第1学年領域⽣き⽅ 「あらつパークで たのしく あそぼう」

教材化 題材構成

⾃律

⾃律

発展 発展

関係

関係

⾃律

発展 関係

努⼒し続ける ⾃ら

関わり ⼈々との

未来社会に つながる姿

思考⼒・ 判断⼒

⼈間関係 形成⼒

第1学年領域⽣き⽅ 「あらつパークで たのしく あそぼう」

体験1

表現2

表現1 体験2

体験と表現 体験3

体験

サイクル

表現

サイクル

振り返り サイクル

試⾏

サイクル

② 体 体 験 験

試 ⾏ 試 ⾏ 振り返り 振り返り 表 現 表 現

豊かな学び

第1学年領域⽣き⽅ 「あらつパークで たのしく あそぼう」

遊びを通した楽しい関わりを考える。

遊びを通した楽しい関わりを考える。

よりよい遊びを試⾏錯誤してつくる。

よりよい遊びを試⾏錯誤してつくる。

思考⼒・

思考⼒・ 判断⼒

⼈間関係 形成⼒

⼈間関係 形成⼒

楽しい豊かな⽣活づくりを考える。

第1学年領域⽣き⽅ 「あらつパークで たのしく あそぼう」

(5)

2015年6⽉12⽇(⾦)毎⽇新聞22⾯

PLAY FUKUOKA

PLAY FUKUOKA

⾃律

⾃律

発展 発展 関係 関係

⾃律

発展 関係

遊びの環境を つくる主体

⾃治体と協⼒ 学校や

充実を願う ⽣活の

第1学年領域⽣き⽅ 「あらつパークで たのしく あそぼう」

A 児の実態

○ 友達づくりへの課題

○ 遊びの経験が少ない

○ 遊び⽅がわからない

0 1 2 3 4 遊びの種類は

多い

遊べる友達は 多い

話せる友達は 多い 遊びづくりがで

きる

A児 学級平均

A A児

第1学年領域⽣き⽅ 「あらつパークで たのしく あそぼう」

体験

サイクル

表現

サイクル

振り返り サイクル

試⾏

サイクル

体 体 験 験

試 ⾏ 試 ⾏ 振り返り 振り返り 表 現 表 現

C⾃分とくらし

第1学年領域⽣き⽅ 「あらつパークで たのしく あそぼう」

試⾏ 体験 表現 振り返り

よさを⾒つける(相互理解)

⼈間関係形成⼒

児の記述 A児の記述

振り返り 表現

体験

学習への期待感 ( ⽣き⽅への関⼼ ) 試⾏

児の記述 A児の記述

振り返り 表現

試⾏ 体験

児の記述 A児の記述

思いを強くする(意志決定)

(6)

ジャンボ滑り台で遊ぶA児の様⼦

振り返り 表現

試⾏ 体験

遊びをつくりかえるA児の様⼦

振り返り 表現

試⾏ 体験

A児の記述

さらなる願い(他者尊重) 振り返り 表現

試⾏ 体験

⼈間関係形成⼒

振り返り 試⾏ 体験 表現

成果と課題

A児の変容から(主観的⾃⼰評価)

0 1 2 3 4 5

遊びの種類

は多い

遊べる友達は 多い

話せる友達は 多い 遊びづくりが

できる

A児(学習前)

A児(学習後)

思考⼒・判断⼒

⼈間関係形成⼒

3P 3P

3P 3P

‐5 5 15 25 35

遊びの種類(5つ以上)

遊べる友達(10⼈以上)

話せる友達(10⼈以上)

遊びづくり(毎⽇できる)

第1学年 ⽣き⽅ 質問紙調査(N=35)

学習後(平成27年11⽉30⽇) 学習前(平成27年9⽉1⽇)

34 32 29

34

(⼈)

12 2

4 6 思考⼒・

思考⼒・ 判断⼒

⼈間関係

⼈間関係形成⼒

⼦供たちの

⽣き⽣きと した活動

ダイナミックな 遊びの創造

全教育課程の 教科等の⾒直し 資質・能⼒を育成する

成果と課題

(7)

未来社会を創造する主体としての

⼦供を育成する教育課程の編成

⼦供の学ぶ欲求と現代的課題を つなぐ新領域の開発

平成29年度 全体研究構想 ⽂部科学省研究開発学校指定 3年次

たんれん くらし けんこう けんこう

すうがく かがく かがく

げいじゅつ ことば

にんげん にんげん

7つの領域・たんれん

「いじめ」を⽣まない授業づくり

福岡教育⼤学附属福岡⼩学校 平 井 源 樹 研究主任 ⼆ 串 英 ⼀ 教務主任 齋 藤 平成29年度 福岡教育⼤学 いじめ防⽌研修会

Referensi

Dokumen terkait

◆本人支援 支援者と1対1の関係を築き、そこから、少しずつ安心できると思える人間関係を広げてい きます。ひきこもりからの回復した方で「ひきこもっているときは、24時間自分を責め続けて いて苦しかった」と、ご自身の体験を語ってくれた方がいました。そのような生活で支援者と 出会っても、すぐには、人をなかなか信用できないという難しさはあります。