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イネのゲノム編集 ―その動向と展望 - J-Stage

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(1)

ゲノム編集は標的遺伝子を狙って改変することができる技術 であり,新しい育種技術(New Plant Breeding Techniques

の一つに分類される.ゲノム編集技術は,人工制限酵素と呼 ばれる,標的遺伝子を切断できるように人為的に設計したヌ クレアーゼの研究開発が近年急速に進展したことにより,さ まざまな生物種で広く利用されるようになった.図1に示す とおり,ゲノム編集技術は,標的変異(targeted mutagenesis

と 標 的 組 換 え(gene targeting; GT) の2つ の 方 法 に 大 別 さ れ る.OECDの 報 告 書 で は,標 的 変 異 をSDN  (site-directed  nucleases)-1(報 告 書 で はZFN-1と 表 記)GTに よ っ て1 数塩基の小さい変異が導入されるものをSDN-2, 遺伝子発現 カセットなど大きな変異が導入されるものをSDN-3と分類し ている(1).本稿では,最も重要な穀物の一つであり,かつゲ ノム編集の論文が多数発表されているイネに焦点を絞り,ゲ ノム編集研究の現状と今後の見通しについて概説する.

標的変異 1. 人工制限酵素

標的変異は,人工制限酵素を用いて標的遺伝子にDNA 二重鎖切断(DNA double strand breaks; DSBs)を誘導 し,その修復過程で生じる誤り(ここでは,元の塩基配 列と異なる配列に修復されることを指す)を利用して標 的遺伝子に挿入や欠失などさまざまな変異を導入する技 術である(1)(図

1

.これまでに,

人工制限酵素として,

既存のメガヌクレアーゼを改変した改変型メガヌクレ

The Recent Trends and Prospects in Genome Editing of Rice: 

Precise Modification of Rice Genome

Hiroaki SAIKA, Seiichi TOKI, *1 農業・食品産業技術総合研究機 構生物機能利用研究部門遺伝子利用基盤研究領域先進作物ゲノム 改変ユニット,*2 横浜市立大学木原生物学研究所植物分子育種科 学部門

イネのゲノム編集 

―その動向と展望―

イネの遺伝子を狙いどおりに改変

雑賀啓明 * 1 ,土岐精一 * 1 , 2

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

【解説】

図1ゲノム編集の種類

(2)

アーゼ,DNA結合ドメインとヌクレアーゼドメインを融 合したZFNsやTALENs,元来は細菌の免疫システムで あり,標的遺伝子を認識するRNA分子(guide RNA; 

gRNA)とDNA切断酵素(Cas9)の複合体であるCRIS- PR/Cas9などが報告されている(2)が,人工制限酵素ベク ターの構築の容易さ,および標的配列に対する切断活性 の高さなどから,TALENsやCRISPR/Cas9が広く利用 されている.一方,上記の人工制限酵素以外にも,PPR タンパク質(3)やArgonauteタンパク質(4)を利用した人工 制限酵素の開発が試みられており,今後の進展が期待さ れる.

2. イネにおけるCRISPR/Cas9を用いた標的変異 イネでは,アグロバクテリウムを利用した遺伝子導入 法が広く利用されている.すなわち,完熟種子や未熟胚 由来のカルスにアグロバクテリウムを感染させることで 外来遺伝子を導入し,形質転換に成功した細胞塊を抗生 物質などの薬剤を用いて選抜して,そこから植物体を再 分化させる方法である.標的変異においても,このス キームに従い,カルスに人工制限酵素発現ベクターを形 質転換し,変異が導入された細胞を含むカルス塊から植 物体へ再生させる.人工制限酵素によって標的変異が生 じるイベントと選抜マーカーの導入によって薬剤耐性が 付与されるイベントは独立した事象であるため,標的変 異に成功した細胞自身に薬剤耐性などの選抜形質が付与 される実験系でない限り,形質転換に成功した細胞すべ てに標的変異を導入できるわけではない(5, 6)

.よって,

標的変異に成功した再分化個体を効率よく獲得するため には,より多くの標的変異細胞が含まれる形質転換カル ス塊を作出する必要がある.標的遺伝子や標的配列に

よっても異なるが,当室で開発したイネに最適化した CRISPR/Cas9ベクターを用いれば,10系統程度の独立 した形質転換カルスを準備することで,標的変異に成功 した個体を問題なく得ることができ,また,形質転換当 代の植物体で,標的遺伝子の両アリルに変異が導入され た系統を得ることも可能である(5, 7, 8)

.これまでに,標

的遺伝子を破壊することにより,品質や収量,耐病性な どの農業形質を改変したイネが多数作出されている.

CRISPR/Cas9はgRNAを簡便にデザインすることが 可能であるため,非常に汎用性が高い人工制限酵素であ る.また,ほかの人工制限酵素とは異なり,複数の gRNAを同時に発現させることによって,複数の異なる 標的配列を切断することが可能であるため,一度のゲノ ム編集実験により,複数の標的遺伝子を改変した個体を 容易に作出することが可能である.複数のgRNAを同 時に発現させる一番単純な方法は,複数のgRNA発現 カセットをベクター上に用意することであるが,Golden  Gate cloning法やGibson assembly法など,ベクター構 築を容易にする方法が開発されている(9)

.また,複数の

gRNAを連結して発現させ,そのトリミングにtRNAの プロセシングシステムや自己切断機能をもつribozyme のシステムを応用し,一つの転写単位で複数のgRNA を生産できるようなベクター構築システムも開発されて いる(9)

.一方,gRNAは100 nt程度の短いRNA分子で

あることから,通常,U6のようなRNAポリメラーゼ III型の転写調節を利用して発現させる.それに対し,

gRNAとCas9を一つの転写単位として,RNAポリメ ラーゼII型のシステムを利用して発現させることで,イ ネの標的変異に成功したことが報告されている(10)

.こ

の方法では,gRNAの発現にも組織特異性をもたせるこ

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

近年,次世代型シークエンサーの開発によって,

生物の遺伝子情報を高速かつ安価に解読することが 可能になりました.また,人工知能等を用いた情報 の高度解析技術も急激に進歩しています.この2つの 技術を利用することで,生物がもつ遺伝子やタンパ ク質を最適化したり,新たに設計したりすることが 可能になりつつあります.本稿で紹介するゲノム編 集は,標的とした遺伝子に対して,計画的に変異を 導入することができる技術です.したがって,ゲノム 編集技術を用いることで,これまで蓄積された遺伝子 やタンパク質の情報に加え,人工知能等によってそ れら情報の解析から得られた予測をもとに,実際の

生物の遺伝子を自在に改変することが夢ではなく なってきました.現在,世界中でこのような最新の バイオテクノロジーを活用した研究開発が進められ ています.このような技術の目覚しい進歩により,

医療分野や工学分野,農業分野等の生物関連産業に 大きなパラダイムシフトをもたらしたといっても過 言ではありません.私たちのグループでは,農作物 に利用できるゲノム編集技術の開発を進めるととも に,それを利用した農作物の素材開発にも取り組ん でいます.私たちが開発を進めている技術によって,

消費者,あるいは生産者や加工業者等の実需者の希 望に応え,新たな性質をもった農作物をこれまで以 上に迅速に提供できるようになるものと期待してい ます.

コ ラ ム

(3)

とが可能になる.

Cas9によるDNA切断には,Cas9タンパク質自体が 標的配列近傍に存在するproto-spacer adjacent motif

(PAM)配列を認識することが必要である.よって,

PAM配列がCRISPR/Cas9による標的配列の自由度を 制限する主要因となっている.PAM配列は細菌の種類 によって異なることから,別の細菌に由来するCRIS- PR/Cas9を利用することで認識できる標的配列の幅を 広げることが可能である.これまでに,イネにおいてゲ ノム配列を切断できることが報告されているCRISPRシ ステムを表

1

に示した.特に,FnCpf1においては,Sp- Cas9やSaCas9とは異なり,PAM配列にグアニンが含 まれず,標的配列として利用できる選択肢が広くなった だけではなく,突出末端が形成されることからDNA断 片をDSBs部位に挿入する頻度を上げることができると 期待される.また,SpCas9においては,アミノ酸置換 によりPAM配列が改変された変異型タンパク質の作出 に成功しており,イネにおいても,従来とは異なる PAM配列(5′-NGA-3′,5′-NGCG-3′)を有する標的配列 に変異を導入できることが報告されている(13)

.このよ

うな研究が進むことによって,将来的にはPAM配列の 制限を受けない変異型Cas9タンパク質を開発すること ができると期待される.

3.off-target変異

人工制限酵素のうち,特にCRISPR/Cas9は,標的遺 伝子以外の相同性が高い配列を切断することがあり,標 的遺伝子以外の配列に意図しない変異(off-target変異)

が導入されることが報告されている.

Cas9タンパク質は,2つのDNA切断ドメインが二本 鎖DNAのそれぞれの鎖を切断することによりDSBsを 誘導する.Cas9のDNA切断ドメインのうち片方の活性 を欠失させることで,一方の鎖のみを切断し,ニック

(nick)を導入するnickaseとして機能させることが可能 である.そこで,Cas9 nickaseと隣接する2カ所の異な る鎖の配列を認識するgRNAを設計することにより,

DNA鎖の両側にニックを導入でき,結果的にDSBsを誘 導することができる.この方法では,Cas9 nickaseが2

カ所の塩基配列を認識することにより,標的部位の認識 特異性を上げることができる.イネにおいても,Cas9  nickaseの利用によりoff-target変異を抑えることができ ると報告されている(14)

.一方,Cas9タンパク質の立体

構造情報をもとに,DNA鎖との結合能力を改変した変 異タンパク質を作出することで,ヒト細胞においてoff- target変異を抑制したことが報告されている(15, 16)

.現在

のところ,この方法については,植物への適用例は報告 されていない.

off-target変異は,人工制限酵素のDNA認識能の特異 性が低い場合や,DNA認識能の特異性が高い適切な人 工制限酵素でも大過剰量や長期間適用することにより生 じることが報告されている.そのため,人工制限酵素を 組織または時期特異的に機能させる方法も開発されてい る.たとえば,シロイヌナズナでは,組織特異的に人工 制限酵素を働かせて標的変異個体を獲得した例が報告さ れている(9)が,イネではまだそのような報告はない.一 方,off-target変異を逆に利用し,一つのgRNAを用い て複数の類似遺伝子を破壊することも可能であり,イネ で相同性が高い3個の遺伝子を同時に破壊することに成 功している(5)

なお,特にイネのような自殖可能な植物においては,

自殖や戻し交雑などにより,遺伝的背景を原系統に近づ けることが可能である.また,一般的に,ヒトの遺伝子 治療など標的遺伝子以外に変異が導入されることが許容 されない場合と異なり,農作物の育種においては生育な どの表現型に変化が生じていなければoff-target変異が 許容される可能性が考えられる.

4. 人工制限酵素遺伝子やタンパク質などの直接導入 上述のとおり,イネにおいては自殖または交配が容易 であるため,後代個体の中から標的遺伝子に変異が入っ ているが外来遺伝子を含まない個体(null segregant)を 得ることができる.一方,複数の植物において,物理的 導入法により人工制限酵素遺伝子のDNA, mRNAやタ ンパク質を細胞内に直接導入し,標的変異に成功した例 が報告されている.たとえば,PEG法を用いてタバコの プロトプラストにTALENsのmRNAやタンパク質を直

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● 化学 と 生物 

表1イネで利用可能なCas9およびCpf1の比較

SpCas9 SaCas9(11) FnCpf1(12)

由来とする細菌

PAM配列 5′-NGG-3′ 5′-NNGRRT-3′ 5′-TTN-3′

DSBsの位置 PAMから3塩基目 PAMから3塩基目 PAMから18番目と23番目の塩基

DSBsの切断面 平滑末端 平滑末端 5′突出の粘着末端

Cas9タンパク質の大きさ 1368a.a. 1053a.a. 1307a.a.

(4)

接導入することで,標的変異に成功したことが報告され

ている(17, 18)

.また,イネ,

コムギ,トウモロコシなどの

複数の植物種において,PEG法やパーティクルボンバー ドメント法により で形成したCas9タンパク質と gRNAとの複合体を細胞内に直接導入し,標的変異を誘 導できることも報告されている(19〜21)

プロトプラストを用いる方法では,個々の細胞を独立 に扱うことが可能であるため,薬剤などによる形質転換 細胞の選抜を経ずとも,標的変異に成功した細胞や個体 を得ることが可能である.また,プロトプラストにDNA を導入する方法では,人工制限酵素遺伝子の一過的発現 により,植物ゲノム中に外来遺伝子を挿入せずに標的変 異を誘導することが可能である.さらに,人工制限酵素 のmRNAやタンパク質を細胞に直接導入する方法で は,導入に用いるmRNAやタンパク質の量を厳密に制御 できるため,DNAを導入した場合と比較して短期間で 効果的な量の人工制限酵素を機能させることが可能であ り,off-target変異の抑制にも有効である.一方,イネ のプロトプラスト形質転換法は培養期間が長く,熟練し た操作が必要であることから,ソマクローナル変異の軽 減と実験系の汎用化が課題である.

5. 標的変異による変異スペクトラムの改変

標的変異によって導入される変異は,DSBsの修復過 程において生じる誤りの結果である.DSBsの修復経路 は複数存在し,細胞が由来する組織や細胞周期,生じた 損傷の種類によって,DSBsの修復経路が異なる.現時 点では,DSBs修復の選択を人的に操作する実験系はな く,標的遺伝子に導入される変異のパターンも予測でき ないが,一般的には,人工制限酵素を用いてDSBsを導 入した場合,欠失や挿入は生じやすいが,塩基置換は生 じにくい.特にCRISPR/Cas9による標的変異では,1〜

数塩基程度の欠失や挿入が高頻度で生じる.したがっ て,標的変異では標的遺伝子を破壊することがほとんど であり,アミノ酸置換などによりタンパク質機能が改変 されることはまれである.植物の体細胞において,

DSBsの修復機構のうち最も主導的に機能するのは,切 断されたDNA末端をそのまま結合する非相同末端結合 経路(NHEJ)である.たとえば,この経路の最終酵素 であり,切断末端を結合する機能を有するDNA Li- gase4が欠損したイネ変異体では,野生型と比較して TALENsによる標的変異頻度が向上し,導入される欠 失長が長くなることが報告されている(6)

.また,標的遺

伝子に数塩基以上の欠失が生じていた場合,欠失配列の 両端に数塩基程度の短い相同配列(マイクロホモロ

ジー)が存在していることが多く,欠失にはマイクロホ モロジー介在末端結合経路が関与していることが示唆さ れている(6)

.したがって,このような経路を抑制または

活性化することで導入される変異のスペクトラムを改変 できるかもしれない.一方,人工制限酵素によって隣接 する2カ所にDSBsを誘導することにより,その間を欠 失させることが可能である.代謝系の酵素遺伝子には遺 伝子クラスターを形成しているものもあり,2カ所を切 断することによりそのようなクラスターを一度に欠失さ せることが可能である.これまでに,イネにおいて,

245 kbもの長鎖配列を欠失させることに成功したことが 報告されている(22)

一方,イネにおいて,Cas9 nickaseとDNA修復経路 の一つである塩基除去修復経路の酵素シトシンデアミ ナーゼを融合した人工酵素を用いることにより,標的配 列のシトシンをチミンに変換し,目的の塩基置換を誘導 することに成功したことが複数のグループから報告され

(23〜25)

.現在のところ,この方法は標的変異によって

積極的に塩基置換を誘導する唯一の方法であるが,シト シンのみを改変することから,ほかの塩基を改変する技 術開発が望まれる.

標的組換え 1.GTとは

GT技術は,標的遺伝子を含む配列と相同な鋳型DNA を利用し,標的遺伝子と鋳型DNA間の相同組換え(ho- mologous recombination; HR)により,鋳型DNAが有 する変異を標的遺伝子にコピーする技術である(図1)

この技術では鋳型DNA上の変異がそのままコピーされ るため,標的変異とは異なり,目的どおりに標的遺伝子 を改変することが可能である.イネのGTは日本が初め て成功例を報告しており(26)

,現在も世界を大きくリー

ドしている.筆者らは,これまでにGTによって除草剤 耐性イネ(27)やアミノ酸高蓄積イネ(28)などの育種素材と なりうる系統を作出することに成功している.一方,イ ネ以外の顕花植物においては,GTによって内在性遺伝 子を改変した報告は少なく,イネが最も進んでいると言 える.

2.GT細胞の選抜法

GTは,その選抜法により,標的遺伝子特異的選抜法 とポジティブ・ネガティブ選抜法の2種類に大別される.

前者はGTによって標的遺伝子に目的の変異を導入する ことで,改変された標的遺伝子自身が選抜マーカーにな

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● 化学 と 生物 

(5)

りうる場合に利用できる.たとえば,除草剤の標的遺伝 子に対して,GTによって除草剤耐性型の変異を導入す ることで,除草剤耐性形質を指標にGTに成功した細胞 を直接獲得することが可能である(27)

.しかしながら,

この方法は,選抜マーカーとなりうる遺伝子と変異の組 み合わせでなければ使用することはできない.それに対 し,後者は,形質転換に成功した細胞に薬剤耐性などを 付与するポジティブ選抜マーカー遺伝子と,鋳型DNAが ゲノムの目的外の部位に挿入された細胞の生育を抑制す るネガティブ選抜マーカーの2種類を利用する方法であ り,原理的にはあらゆる遺伝子に適用可能である(図

2

ポジティブ・ネガティブ選抜法によるGTの場合,ポジ ティブ選抜マーカー遺伝子は標的遺伝子内部またはその 近傍に挿入されるが,同時に相同配列上の変異も標的遺 伝子に導入することが可能である.そこで,ポジティブ・

ネガティブ選抜法によるGTとポジティブ選抜マーカー の除去を組み合わせることで,標的遺伝子に必要最小限 の変異だけを導入することが可能である(図

3

.これま

でに,イネにおいては,バクテリオファージのCre/

を用いたシステム(29)

昆虫のトランスポゾン (30) やDSBs修復の一つである単鎖アニーリング(SSA)を 利用したシステム(31)などが利用されている.Cre/ は,

さまざまな生物で広く使用されているマーカー除去シス テムであり,部位特異的組換え酵素Creが30 bp程度の P

配列を認識して,タンデムに重複した P配列の内部を 離脱させる.この方法では, P配列が宿主ゲノム中に 残存することから, P配列をイントロンや遺伝子間領 域にもたせるなどの工夫が必要となる.一方,

トランスポゾンにおいて,transposaseであるPBaseは,

トランスポゾン特異的逆位末端配列に囲まれた配列を,

宿主ゲノムに存在する「TTA A」の塩基配列に挿入,

離脱させる.よって,ポジティブ選抜マーカーの両側に トランスポゾン特異的逆位末端配列を配置しておき,宿 主ゲノム中の「TTA A」配列にポジティブ選抜マーカー を挿入することにより,PBaseを用いて余分な変異を残 さずにマーカーを除去することが可能である.また,

SSAを利用した方法では,ポジティブ選抜マーカーの両 側にタンデム重複配列と制限酵素の認識配列を配置する.

GT後に制限酵素によりDSBsを誘導し,生じた単鎖の重 複配列がアニーリングすることにより,重複配列内部を 脱離させることができ, と同様に余分な変異を 残さずにマーカーを除去することが可能である.この方 法は,原理的にはどのような配列でも応用可能であり,

より汎用性が高い方法であるが,DSBs部位で SSAを効率よく誘導する技術は確立されていないため,

その効率は に劣る.以上のように,標的遺伝 子特異的選抜法はSDN-2型の変異,ポジティブ・ネガ ティブ選抜法はSDN-2型,または3型の変異を導入する ことが可能である(図1)

3.GTの高効率化

一般的に,高等植物においては,GTの効率は標的変 異に比べてはるかに低く,通常の遺伝子導入の10−3〜 10−6の頻度でしか生じないことが報告されている(32)

GTの効率は,①標的遺伝子の鋳型となる外来DNAの 効果的な供給,②外来DNAと標的遺伝子との効率的な HR,③GTに成功した細胞を取りこぼさずに選抜する ことの大きく3つの要因によって決定され(33)

,それぞれ

の要因からGT効率を改善する研究が取り組まれてい る.なお,イネにおいては,高効率かつ汎用的な遺伝子 導入システムや形質転換細胞の選抜システムが開発され てきたため,一定の労力は必要となるが,大量の形質転 換細胞(およそ10 g程度のカルス)を準備すればGT細 胞を得ることは十分可能である.また,イネカルスは培 養中に盛んに細胞分裂を繰り返しているため,DSBsが 生じやすい条件にあると考えてられている.これらのこ とから,イネはほかの植物に比べて,GTが生じやす く,かつGT細胞をロスせずに獲得できるような条件の 最適化がなされてきた数少ない植物種であるといえる.

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● 化学 と 生物 

図2ポジティブ・ネガティブ選抜法を用いたGTのスキーム

図3GTとマーカー除去を利用した変異導入スキーム

(6)

3.1 鋳型DNAの供給

動物細胞や微生物では,物理的導入法によって外来 DNAを導入するため,鋳型DNAの細胞への供給効率 は高い.一方,上述のとおり,高等植物,特にイネにお いては,アグロバクテリウムを用いた遺伝子導入が主流 である.アグロバクテリウム法は,物理的導入法と比較 して,外来DNAが大きく再編成せずに宿主ゲノムに導 入されるメリットがあるが,その効率は高いとは言えな い.これまでに,高効率なイネのアグロバクテリウム形 質転換系を用いることで,GT細胞を効率的に獲得でき ることが報告されている(34)

.また,われわれはアグロ

バクテリウム形質転換に高感受性を示すイネ品種を見い だしている(35)ので,それをGTの材料として使用するこ とも興味深い.

核内に導入された外来DNAは,その一部がゲノムに 挿入されるが大部分が内在性のヌクレアーゼにより分解 されてしまう.すなわち,GTが成功するチャンスは,

外来核酸が核内に存在するわずかな期間しかない.これ を解決するために,鋳型となる外来DNAを一度ゲノム に挿入し,それを必要に応じて切り出してGTの鋳型と して使用する  GT法がシロイヌナズナで報告さ れた(36)

.この方法では,必要なタイミングで鋳型DNA

を供給することができること,標的配列の切断と鋳型 DNAの供給を同調できること,対象とする植物細胞す べてに鋳型DNAが保持されていることなどのメリット がある.この方法のポイントはどのような方法で鋳型 DNAを効率よく切り出すか,GTに成功した細胞をど のように濃縮するかである.この方法が利用できれば,

煩雑な形質転換実験を省略することが可能であるため,

今後の汎用化が期待される技術である.また,タバコ,

トマトなどにおいては,核内で自己増殖するジェミニウ イルスベクターを用いることで,鋳型DNAを効率的に 供給し,GT頻度の向上に成功している(37〜39)

.イネを宿

主とするジェミニウイルスベクターを利用すれば,同様 にGT頻度の改善は可能であると期待される.

3.2HR効率

GT効率を最も決定づけるのはHR効率であると考え られている.HRはDSBs修復経路の一つであるため,

イネ,シロイヌナズナ,タバコ,トマト,ワタなどの植 物を含むさまざまな生物において,人工制限酵素による 標的遺伝子の切断によってGT効率が改善することが報 告されている.イネにおいても,人工制限酵素の利用に よって,また,人工制限酵素とDNA Ligase4の欠損を 組み合わせることによって,GTによる点変異導入の効 率化に成功している(40, 41)

.人工制限酵素の利用が容易

になった現在,上記に加えてさまざまな植物においてGT の成功例が相次いで報告されるのではないかと予想され る.また,ニワトリにおいてはDNAの切断に加え,

exonucleaseによる切断されたDNAの削り込みやRecQ  helicaseによるDNAヘリックスの巻き戻しを誘導する ことで,GT効率が飛躍的に向上することが示されてい る(42)

.イネにおいても,ORFの途中に変異が挿入され

ているため機能的ではない選抜マーカーをモデル標的遺 伝子として同様のGT実験を行い,DNAの切断と切断 末端のプロセシングを促進することにより,GT効率が 向上することが示されている(43)

.今後は,これらの方

法が,SDN-3型のGTにも有効であるかを検証する必要 がある.

3.3GT細胞の選抜

通常,GTでは,多数の非形質転換細胞やGTベクター がランダム挿入した細胞から,低頻度で生じたGT細胞を 効率的に選抜することが求められる.ポジティブ・ネガ ティブ選抜法を用いたGTにおいては,cell-autonomous に作用するネガティブ選抜システムがGT細胞の濃縮に 重要である.これまで,イネのGTにおいて,ネガティ ブ選抜マーカーとして汎用的に使われているのはジフテ リア毒をコードする 遺伝子である(44)

.しかし,ジ

フテリア毒は細胞毒性が高いがゆえに,ゲノムに挿入さ れていない 遺伝子の一過的発現により,形質転換 細胞を過剰に死滅させていることが懸念される.そこで,

コンディショナルなネガティブ選抜マーカーとして毒性 の低い5-フルオロシトシンを毒性の高い5-フルオロウラ シルに代謝する 遺伝子を用いる方法(45)

,ポジティ

ブ選抜マーカーである の働きをアンチセンス法に より抑制するanti-nptII法(46)などが開発されている.

また,イネのアグロバクテリウム形質転換法において,

T-DNAのゲノムへの挿入にはNHEJが関与しているこ とが示唆されている(47)

.NHEJを欠損させるまたは抑制

することにより,GTベクターのゲノムへのランダム挿 入が減少し,GT細胞を効率よく獲得できると期待され る.

ゲノム編集生物の規制

日本において,遺伝子組換え生物は,2004年2月に施 行された遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物 の多様性の確保に関する法律(通称カルタヘナ法)に従 い,規制される.一方,ゲノム編集によって作出した生 物(特にSDN-1)には,必ずしもカルタヘナ法で定める 遺伝子組換え生物等に該当しない可能性がある事例もあ

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● 化学 と 生物 

(7)

ると考えられる.

これまでに,農林水産省(48)や環境省(49)の委員会にお いて,ゲノム編集生物に関する議論がなされており,研 究開発段階におけるカルタヘナ法などの規制対応を適正 に推進することや技術を利用する者に対して規制当局に 事前に相談をするように周知することなどが提言されて いる.また,全国大学等遺伝子研究支援施設連絡協議会 の声明(50)や日本学術会議の報告書(51)においても,ゲノ ム編集技術を用いて作出した生物を適切に管理すること が必要であると提言している.しかしながら,日本にお いては,ゲノム編集によって作出された生物の規制につ いて,統一的な見解が出されていないのが現状である.

また,世界各国においても同様の議論がなされている が,国によってその対応が異なる(52)

.ゲノム編集生物

の規制について,世界各国である程度調和がとれた方針 が定まらない限り,ゲノム編集生物の輸出入などは個別 の対応をとる必要があり,産業利用の一つの障壁になる のではないかと懸念される.

人工制限酵素の知的財産権

ゲノム編集のカギとなる人工制限酵素は欧米を中心と して開発されてきた経緯があり,ゲノム編集を用いて改 良した農作物を実用化する際にはその許諾が必要となる.

しかしながら,CRISPR/Cas9については,その知的財 産権を巡って裁判が行われているところであり,権利者 は明確になってはいない.CRISPR/Cas9の知的財産権 については,ブロード研とMIT,カリフォルニア大と ウィーン大,ヴィリニュス大など複数のグループから出 願されている状態であり,今後の動向が注目される(53)

CRISPR/Cas9の農業分野への利用については,DuPont 社やMonsanto社が戦略的に実施許諾の権利を収集してい ることが公表されている.特に,DuPont社は,カリフォ ルニア大発のベンチャー企業であるカリブー・バイオサ イエンシス社やヴィリニュス大からCRISPR/Cas9の農業 分野への利用について排他的ライセンスの許諾を受けて いる.2016年4月には,アメリカ農務省からCRISPR/

Cas9を利用して開発したモチ性トウモロコシが規制対 象外であるという返答を受け,5年以内に米国内の農家 が優良なモチ性トウモロコシ品種を利用できるようにす ることを発表,また同年9月には,国際トウモロコシ・

コムギ改良センター(CIMMYT)とCRISPR/Cas9を用 いた品種育成の共同研究を実施することを発表するなど,

積極的な取り組みが進められている.一方,Monsanto 社はMITやブロード研究所からCRISPR/Cas9やCRIS-

PR/Cpf1に関する非排他的ライセンスの許諾を受けた.

今後もゲノム編集にかかわる新技術が発表されれば,大 手農薬・種苗メーカーは,権利の獲得に動くものと予想 される.このような状況を鑑みると,日本においてはク ロスライセンスを視野に入れた強みのある要素技術の開 発とその権利化を進めるとともに,日本独自のゲノム編 集技術を開発することが重要ではないかと思われる.

文献

  1)  OECD:  New  plant  breeding  techniques.  Stateof-the-art  and prospects for commercial development, ftp://s-jrcsv  qpx102p.jrc.es/pub/EURdoc/EURdoc/JRC65265̲RR.pdf. 

(2011)

  2)  H. Puchta & F. Fauser:  , 78, 727 (2014).

  3)  Y.  Yagi,  M.  Shirakawa  &  T.  Nakamura:  ,  (2015),  Sponsor feature.

  4)  B. Enghiad & H. Zhao:  , 6, 752 (2017).

  5)  M. Endo, M. Mikami & S. Toki:  , 56,  41 (2015).

  6)  A. Nishizawa-Yokoi, T. Cermak, T. Hoshino, K. Sugimoto,  H. Saika, A. Mori, K. Osakabe, M. Hamada, Y. Katayose,  C. Starker  :  , 170, 653 (2016).

  7)  M. Mikami, S. Toki & M. Endo:  , 34, 1807  (2015).

  8)  M. Mikami, S. Toki & M. Endo:  , 88, 561  (2015).

  9)  X. L. Ma, Q. L. Zhu, Y. L. Chen & Y. G. Liu:  , 9,  961 (2016).

10)  X. Tang, X. L. Zheng, Y. P. Qi, D. W. Zhang, Y. Cheng,  A. T. Tang, D. F. Voytas & Y. Zhang:  , 9, 1088  (2016).

11)  H. Kaya, M. Mikami, A. Endo, M. Endo & S. Toki: 

6, 26871 (2016).

12)  A. Endo, M. Masafumi, H. Kaya & S. Toki:  , 6,  38169 (2016).

13)  X. X. Hu, C. Wang, Y. P. Fu, Q. Liu, X. Z. Jiao & K. J. 

Wang:  , 9, 943 (2016).

14)  M. Mikami, S. Toki & M. Endo:  , 57,  1058 (2016).

15)  I. M. Slaymaker, L. Y. Gao, B. Zetsche, D. A. Scott, W. X. 

Yan & F. Zhang:  , 351, 84 (2016).

16)  B. P. Kleinstiver, V. Pattanayak, M. S. Prew, S. Q. Tsai,  N. T. Nguyen, Z. Zheng & J. K. Joung:  , 529, 490  (2016).

17)  S. Luo, J. Li, T. J. Stoddard, N. J. Baltes, Z. L. Demorest,  B. M. Clasen, A. Coffman, A. Retterath, L. Mathis, D. F. 

Voytas  :  , 8, 1425 (2015).

18)  T. J. Stoddard, B. M. Clasen, N. J. Baltes, Z. L. Demorest,  D.  F.  Voytas,  F.  Zhang  &  S.  Luo:  , 11,  e0154634 (2016).

19)  J. W. Woo, J. Kim, S. Il Kwon, C. Corvalan, S. W. Cho, H. 

Kim, S. G. Kim, S. T. Kim, S. Choe & J. S. Kim: 

33, 1162 (2015).

20)  S. Svitashev, C. Schwartz, B. Lenderts, J. K. Young & A. 

M. Cigan:  , 7, 13274 (2016).

21)  Z. Liang, K. L. Chen, T. D. Li, Y. Zhang, Y. P. Wang, Q. 

Zhao, J. X. Liu, H. W. Zhang, C. M. Liu, Y. D. Ran  :  , 8, 14261 (2017).

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

(8)

22)  H. Zhou, B. Liu, D. P. Weeks, M. H. Spalding & B. Yang: 

42, 10903 (2014).

23)  J. Li, Y. Sun, J. Du, Y. Zhao & L. Xia:  , 10, 526  (2017).

24)  Y. Lu & J. K. Zhu:  , 10, 523 (2017).

25)  Z. Shimatani, S. Kashojiya, M. Takayama, R. Terada, T. 

Arazoe,  H.  Ishii,  H.  Teramura,  T.  Yamamoto,  H.  Ko- matsu, K. Miura  :  , 35, 441 (2017).

26)  R. Terada, H. Urawa, Y. Inagaki, K. Tsugane & S. Iida: 

20, 1030 (2002).

27)  M. Endo, K. Osakabe, K. Ono, H. Handa, T. Shimizu & S. 

Toki:  , 52, 157 (2007).

28)  H. Saika, A. Oikawa, F. Matsuda, H. Onodera, K. Saito & 

S. Toki:  , 156, 1269 (2011).

29)  R. Terada, M. Nagahara, K. Furukawa, M. Shimamoto, K. 

Yamaguchi & S. Iida:  , 27, 29 (2010).

30)  A. Nishizawa-Yokoi, M. Endo, N. Ohtsuki, H. Saika & S. 

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31)  雑賀啓明:JATAFFジャーナル4, 59 (2016).

32)  S. Iida & R. Terada:  , 15, 132 (2004).

33)  H. Saika & S. Toki:  , 43, 81 (2009).

34)  K.  Ozawa,  Y.  Wakasa,  Y.  Ogo,  K.  Matsuo,  H.  Kawahi- gashi & F. Takaiwa:  , 53, 755 (2012).

35)  H. Saika & S. Toki:  , 29, 1351 (2010).

36)  F. Fauser, N. Roth, M. Pacher, G. Ilg, R. Sanchez-Fernan- dez, C. Biesgen & H. Puchta:  ,  109, 7535 (2012).

37)  N. J. Baltes, J. Gil-Humanes, T. Cermak, P. A. Atkins & 

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38)  T. Cermak, N. J. Baltes, R. Cegan, Y. Zhang & D. F. Voy- tas:  , 16, 232 (2015).

39)  N. M. Butler, N. J. Baltes, D. F. Voytas & D. S. Douches: 

7, 1045 (2016).

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41)  Y.  W.  Sun,  X.  Zhang,  C.  Y.  Wu,  Y.  B.  He,  Y.  Z.  Ma,  H. 

Hou, X. P. Guo, W. M. Du, Y. D. Zhao & L. Q. Xia: 

9, 628 (2016).

42)  K. Kikuchi, H. I. Abdel-Aziz, Y. Taniguchi, M. Yamazoe,  S. Takeda & K. Hirota:  , 284, 26360 (2009).

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44)  R. Terada, H. Asao & S. Iida:  , 22, 653 (2004).

45)  K. Osakabe, A. Nishizawa-Yokoi, N. Ohtsuki, Y. Osakabe 

& S. Toki:  , 55, 658 (2014).

46)  A. Nishizawa-Yokoi, S. Nonaka, K. Osakabe, H. Saika & 

S. Toki:  , 169, 362 (2015).

47)  A. Nishizawa-Yokoi, S. Nonaka, H. Saika, Y. I. Kwon, K. 

Osakabe & S. Toki:  , 196, 1048 (2012).

48)  新たな育種技術研究会:ゲノム編集技術等の新たな育種

技術(NPBT)を用いた農作物の開発・実用化に向けて,

http://www.affrc.maff.go.jp/docs/commitee/nbt/pdf/

siryo3.pdf, 2015.

49)  中央環境審議会自然環境部会遺伝子組換え生物等専門委員 会:遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多 様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)の施行状況の 検討について,http://www.env.go.jp/council/12nature/ 

y120-32/mat02.pdf, 2016.

50)  全国大学等遺伝子研究支援施設連絡協議会:ゲノム編集技 術を用いて作成した生物の取り扱いに関する声明・見解・

方 針,http://www1a.biglobe.ne.jp/iden-kyo/genome-  editing1.html, 2014.

51)  日本学術会議:植物における新育種技術(NPBT  :  New  Plant Breeding Techniques)の現状と課題,http://www. 

scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-h140826.pdf, 2014.

52)  農林水産技術会議事務局:NPBTを巡るGM規制等の動 向について,http://www.affrc.maff.go.jp/docs/anzenka/

attach/pdf/NPBT1-1.pdf, 2016.

53)  K. J. Egelie, G. D. Graff, S. P. Strand & B. Johansen: 

34, 1025 (2016).

プロフィール

雑賀 啓明(Hiroaki SAIKA)

<略 歴>2001年 東 京 大 学 農 学 部 卒 業/

2003年同大学大学院農学生命科学研究科 修士課程修了/2006年同大学大学院農学 生命科学研究科博士課程修了,農業生物資 源研究所任期付研究員/2011年同研究所 主任研究員/2016年農業・食品産業技術 総合研究機構主任研究員<研究テーマと抱 負>ゲノム編集技術の高度化とその応用<

趣味>スポーツ観戦,家族でオリエンテー リング

土岐 精一(Seiichi TOKI)

<略歴>1989年東北大学大学院農学研究 科博士課程修了/1990年北海道大学理学 部植物学科助手/1994年農業生物資源研 究所主任研究官/2006年同研究所ユニッ ト長/2016年農業・食品産業技術総合研 究機構ユニット長,2008年より横浜市立 大学木原生物学研究所客員教授<研究テー マと抱負>植物におけるゲノムの可塑性と 改変に関する研究<趣味>釣り,旅行,読 書

Copyright © 2017 公益社団法人日本農芸化学会 DOI: 10.1271/kagakutoseibutsu.55.676

日本農芸化学会

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剣道の正面打ちにおける各身体部位の動作についての検討 教育研究技術支援センター 第2班 鈴木 大介 1.はじめに 剣道の指導をする際に,感覚的な指導になる場面がある.素振りをする上での手首の使 い方や足の運び方など,人それぞれやり方があるのに対し,指導者自身の感覚で指導が行 われている.しかしながら,うまく伝えることができない場面もある.これまで,剣道経