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エピジェネティックな遺伝子 発現制御と植物の形質改変

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【解説】

植物においては,核酸の塩基配列特異的に起きるRNA分解,

ならびにDNAのメチル化やヒストン修飾の変化を伴うエピ

ジェネティックな変化を誘導することが可能である.本稿で は,これらの反応経路が明らかになった経緯を概説するとと もに,後者の例として,ウイルスベクターを用いてRNA-di- rected  DNA  methylationを誘導し,外来遺伝子をもたずに特 定の内在性遺伝子の発現が抑制された植物を作出した研究を 紹 介 す る.ま た,遺 伝 子 特 異 的,あ る い は 非 特 異 的 に エ ピ ジ ェ ネ テ ィ ッ ク な 変 化 を 誘 導 す る 方 法,な ら び にCRISPR/

Cas系などによるゲノム編集を含む,新規な植物育種技術の 有効性と特徴を論じる.

エピジェネティクスと遺伝子発現

「エピジェネティクス」は,「DNAの配列に変化を起 こさず,かつ細胞分裂を経て伝達される遺伝子機能の変 化やその仕組み」

,ならびに,

「それらを探求する学問」

と定義されている.この語は,動物個体の発生に関する 語として生まれた.17世紀には,精子の中に微小な人

体が宿り,体はこれから漸次的に分化してできていく,

すなわち配偶子や受精卵の中に成体の原型があるとする

「前成説」に対し,発生過程で細胞が不可逆的な変化を 伴い発達するという考えが,「後から作られる」という 意味のギリシャ語を用いて「エピジェネシス(後成)

説」と称された.1940 〜 50年代に発生学者ワディント ン (C. H. Waddington) は,このことを元に発生の機構 の視点から「エピジェネティクス」という語を使った.

その後,この語は,遺伝子の塩基配列を変えずに遺伝子 発現のパターンが変化することを経て受精卵が特定の細 胞に分化し,分化した後に細胞が分裂しても遺伝子発現 のパターンが継承される機構を説明する語として使われ るようになった.すなわち,世代を越えて受け継がれる 遺伝の概念(ジェネティクス)とは別に,遺伝子発現の 変化や多様性の維持といった概念を説明する語として,

発生学の用語が転用されて使われるようになった(1)

.真

核生物には上記の概念で表される仕組み,すなわち,エ ピジェネティックな遺伝子発現の制御機構が存在する.

エピジェネティックな遺伝子発現の制御がかかわる生 命現象として,動物では,雌雄どちらの生殖細胞を経由 するかによって遺伝子の発現が変化する現象であるゲノ

エピジェネティックな遺伝子 発現制御と植物の形質改変

金澤 章

Epigenetic Control of Gene Expression and Engineering Novel  Traits in Plants

Akira KANAZAWA, 北海道大学大学院農学研究院

(2)

ムインプリンティング,哺乳類のX染色体の一方に座 乗する遺伝子がヘテロクロマチン化されることにより発 現しなくなるX染色体の不活性化,遺伝子の染色体上 で占める位置の違いによって表現型に変化が生じる位置 効果などが古くから知られている.植物では,ゲノムイ ンプリンティングのほか,トランスポゾンの転移抑制や ゲノムに導入された外来遺伝子の発現抑制,パラミュー テーション,核小体優勢,自家不和合性の自他識別にか かわる対立遺伝子間の優劣性などの現象や,植物体がさ まざまな環境に応答する過程での遺伝子発現にエピジェ ネティックな制御機構が関与することが明らかになって いる(2, 3)

エピジェネティックな調節機構は,クロマチンの構造 を制御し,RNAポリメラーゼが基本転写因子群とDNA 上に複合体を形成して転写を開始するのを可能にした り,それが抑制された状態にしたりすることで,転写開 始における基本的な役割を果たしている.エピジェネ ティックな制御にはDNAの修飾,およびヌクレオソー ムにおいてDNAが巻きついているヒストンタンパク質 のN末端の修飾が関与する.DNAの修飾としてはシト シン残基のメチル化が,ヒストンの修飾としてはアセチ ル化,メチル化,リン酸化,ユビキチン化,SUMO化,

ADPリボシル化など多様な修飾が存在する(4)

.DNAの

メチル化とヒストン修飾ならびに転写活性の有無は,相 互に関連している.たとえば,メチル化されたシトシン を認識するタンパク質がDNAに結合し,これを介して ヒストン脱アセチル化酵素が動員され,ヒストンが脱ア セチル化されることで転写が抑制される状態になる(5)

また,植物ではメチル化されたヒストンH3の9番目の アミノ酸であるリジン(H3K9と表記)に結合するタン パク質はDNAのメチル化酵素を呼び込み,シトシンの メチル化が起きる(6)

.ヒストン修飾は,クロマチンの構

造を変化させることのほかに,クロマチンやヒストンと 相互作用する制御因子を呼びこんだり,その結合を阻害 したりすることを介して,転写の制御に関与する(4)

.本

稿では,このようなエピジェネティックな制御を遺伝子 特異的に誘導する方法に関し,それが開発された経緯と 特徴を解説し,関連する技術を含めて植物の形質改変に おける利用を考察する.

RNA

機能が関与するエピジェネティックな機構に よる遺伝子特異的な転写制御

1.  RNAを介した DNA

のメチル化の発見

エピジェネティックな機構を利用して遺伝子特異的に 転写を制御することが可能になった契機は,以下に述べ

るRNAを介した塩基配列特異的なDNAのメチル化の 発見である.タンパク質をコードしないRNA分子から なる植物の病原体であるウイロイドのcDNAを核ゲノ ムに導入した植物を作製し,この植物に対してウイロイ ドを感染させたところ,植物ゲノム中のウイロイドの cDNAがメチル化された(7)

.同様な現象は,RNAウイ

ルスゲノムのcDNAを核ゲノムに挿入してある植物に 対して,そのウイルスを感染させた場合にも検出され た.ウイルスRNAは植物細胞の細胞質で複製すること から,細胞質で複製したウイルスのRNA(もしくは,

それが分解したRNA)が核に移行して,核内で相同な 核酸配列中のシトシンのメチル化を誘導したものと推察 された(8)

.これらのことから,RNAとDNAの相互作用

がDNAのメチル化を誘導する可能性が示唆され,この 現象は RNA-directed DNA methylation (RdDM) と呼 ばれた.

2. 

ジーンサイレンシングの発見と機構の解明

これらの発見に先立って,核酸の塩基配列が関与して 遺伝子の発現が影響を受ける現象が遺伝子を導入した植 物において知られていた.1990年に発表された研究で は,植物色素であるアントシアニンの生合成経路のカル コン合成酵素 (chalcone synthase ; CHS) をコードする 

 遺伝子が紫色の花を産生するペチュニアに導入 された.もしこの酵素がアントシアニン色素合成の律速 酵素であるのであれば,より濃い紫色になることが想定 されたが,実際には,紫色の花弁に白い部分ができた り,全体が白い花弁ができたりした.花弁の白い部分で は,導入した遺伝子と,それと相同な塩基配列をもつ内 在性の遺伝子の両者のmRNAが少ないことが明らかに なり,この現象はコサプレッション (co-suppression) 

と呼ばれた(9, 10)

この現象と同様に,遺伝子導入を行ったものの,その 発現量が少なくなる場合があることが,さまざまな遺伝 子を導入した植物において見いだされた.コサプレッ ションとよく似た現象はアカパンカビでも見つかり,こ の現象はクエリング (quelling)と呼ばれた(11)

.これら

の現象は,遺伝子の転写後にRNAが分解されること 

(post-transcriptional gene silencing ; PTGS), あるいは,

転写が抑制されること (transcriptional gene silencing ;   TGS) のいずれかによって起きていることが示された.

花の色を濃くすることが想定された遺伝子導入によっ て,逆に花の着色がなくなったように,一見,逆説的に 見える現象が植物のウイルス病に対する抵抗性に関する 研究においても見られた.植物に感染するウイルスのも

(3)

つ遺伝子を植物に導入して発現させると,そのウイルス に対する植物の抵抗性が増すことが見いだされた.その 後の解析から,植物に導入した遺伝子からの転写による RNAがPTGSを誘導し,ウイルスのRNAが分解される ことで,ウイルスの増殖が阻害されたものと考えられ

(12, 13)

植物におけるPTGSの発見を機に,ショウ

ジョウバエなどの動物においても同様なジーンサイレン シングの現象が検出された.1998年には,二本鎖の RNAを細胞に注入することによって特定の遺伝子のサ イレンシングが効率良く誘導されることが線虫において 発見され,この現象はRNA干渉 (RNA interference ;   RNAi) と名づけられた(14)

PTGSおよびRNAiに関与する遺伝子群が,アカパン カビ,線虫,シロイヌナズナ,ショウジョウバエにおい て,これらの現象を起こさなくなった突然変異体の解析 から単離された.また,ショウジョウバエの細胞抽出物 を用いて,生化学的な解析が行われた.その結果,

PTGSとRNAiは共通のRNA分解機構によって起きて いることが明らかになった.このPTGS/RNAiのRNA 分解の過程は,主要な2つの過程からなる.それらは,

(i) RNaseIII様の二本鎖RNAを分解するエンドヌクレ アーゼ活性によって,二本鎖RNAが21 〜 25 nt程度の 低分子のRNA (short interfering RNA ; siRNA) へと分 解される過程,および,(ii) Argonaute (AGO) タンパ ク 質 を 含 む 複 合 体 RNA-induced silencing complex 

(RISC) によって標的RNAが分解される過程である.

また,一本鎖RNAを鋳型としてRNA依存性RNAポリ メラーゼが二本鎖RNAを合成し,RNA分解の反応が増 幅される(15〜17) (図

1

.RNAを介して塩基配列特異的に

起きる遺伝子発現の抑制は,上記の反応に加え,mi- croRNAに よ る 制 御 や 後 述 す るTGSの 誘 導 を 含 め,

RNAサイレンシングと総称された(18, 19)

3. 

二本鎖

RNA

による遺伝子のプロモーターのメチル 化と転写抑制

主に哺乳類と植物において,遺伝子の転写抑制とプロ モーターのメチル化が関連することが知られていた(20)

そこで上記のRNAを介した塩基配列特異的なメチル 化,ならびに,ジーンサイレンシングの研究の進展を背 景として,外来遺伝子をもつ植物に対して,その遺伝子 のプロモーター配列に相同な二本鎖RNAを形成するよ う,該当配列を逆向きの反復配列として転写するDNA を導入する実験が行われた.その結果,このプロモー ターのメチル化が誘導され,外来遺伝子のTGSが起き た.このことから,二本鎖RNAが関与してDNAがメ

チル化されたものと考えられた.また,プロモーター配 列 を も つ 低 分 子RNAが 検 出 さ れ,低 分 子RNAが RdDMに関与することが示唆された(21)

.植物に続いて,

ヒトの培養細胞や分裂酵母において同様の方法による TGSが報告された.後述するウイルスベクターを用い たものを含め,RdDMとTGSを誘導した研究例につい ては,ほかの総説を参照されたい(22)

その後の突然変異体を用いた解析から,RdDMに関 与するタンパク質として,DNAメチル基転移酵素,ヒ ストン脱アセチル化酵素,RNA依存性RNAポリメラー ゼ,Dicer様タンパク質,クロマチン再構成因子,植物 に特異的と考えられるRNAポリメラーゼIVおよび V 

(PolIV, PolV) などが同定された(23〜25) (図

2

図1植物におけるPTGS/RNAi 経路

二 本 鎖RNAが 細 胞 内 に 生 じ る とDicer(植 物 で はDicer-like ;   DCL)タンパク質により分解され,21 〜25 ntのsiRNAが生じる.

siRNAは3′ 末 端 が メ チ ル 化 さ れ た 後,RNA-induced silencing  complex (RISC) に含まれる Argonaute (AGO) タンパク質に取 り込まれ,相補的配列をもつ標的RNAを切断する.一本鎖RNA から二本鎖RNAが生じる過程は,RNA依存性RNAポリメラーゼ 

(RDR) による.RDRは反応の増幅にも関与する.シロイヌナズ ナでは,これらの反応は DCL4, AGO1, RDR6  により行われる.

図中では記載を省略したが,siRNAのメチル化はHEN1により行 われ,二本鎖RNAの産生にはRDR6のほかにSGS3, SDE3が関与 する(15, 17, 30)

(4)

ウイルスベクターによる植物内在性遺伝子のエピ ジェネティックな変化の誘導

1. 

植物ウイルスベクターによる遺伝子のサイレンシン グ

これらの研究に基づき,ウイルスベクターを用いて植 物のもつDNAのメチル化を誘導し,遺伝子発現を抑制 することが可能であると考えられた.このことは,植物 ゲノムに導入したトランスジーンのプロモーターを標的 と し て 実 証 さ れ た(26, 27)

.RNAウ イ ル ス は,

ゲ ノ ム RNAが複製する際に二本鎖RNAの構造をとる.また,

一本鎖のRNAが高次構造を形成することにより部分的 に二本鎖RNAの構造が生じる.こうして生じた二本鎖 RNAは,植物が自己を防御する機構であるRNA分解の 標的となる.この機構を利用し,ゲノムに植物のもつ遺 伝子の部分配列を挿入したウイルスを人為的に作成して 植物に感染させると,その配列からなるsiRNAが産生

し,遺伝子のサイレンシングが誘導される.この方法 は,virus-induced gene silencing (VIGS) と呼ばれてい

(28, 29)

.これまでに,VIGSは30種以上の植物ウイル

スを元にして作製したベクターを用いて行われてい

(30, 31)

.遺伝子の,転写されている領域の核酸配列を

挿入したウイルスを感染させることでPTGSが,プロ モーター領域の核酸配列を挿入したウイルスを感染させ ることでTGSが,それぞれ誘導されうる(32)

2. 

植物内在性遺伝子の

RdDM

TGSの誘導

筆者を含む研究グループは,広い範囲の植物を宿主と するウイルスである   (CMV) を 元に作製したベクターが,植物ゲノムに挿入されている 外来遺伝子のPTGSおよびTGSを,ウイルス接種後の 数日という極めて短期間で誘導する強力なベクターであ ることを見いだした(32)

.そこで,標的を植物の内在性

遺伝子とし,内在性遺伝子のプロモーター配列を挿入し たウイルスを植物に感染させる実験を行った.その結 果,標的遺伝子のプロモーター領域におけるヒストン修 飾の変化やDNAのメチル化を伴って,その遺伝子の転 写が抑制された(33)

.具体的には,花の色素であるアン

トシアニンを合成するカルコン合成酵素の遺伝子のプロ モーター配列を挿入したウイルスをペチュニアに感染さ せることにより,花の模様の変化や,雄性不稔などの現 象が誘導された.また,果実の成熟に関与する遺伝子の プロモーター配列を挿入したウイルスをトマトに感染さ せることにより,果実の成熟が遅延した.いずれの場合 も,いったん変化したヒストンの修飾状態,シトシンの メチル化,ならびに転写が抑制された状態が次世代へ伝 達され,それに伴って変化した形質が次世代でも維持さ れていた.一方,この実験に用いたウイルスは,生殖の 過程で植物体から除かれることが知られていたが,実際 に今回の実験でも次世代の植物ではウイルスは検出され なかった.したがって,得られた次世代の植物は,外来 遺 伝 子 を も た ず に 特 定 の 形 質 が 変 化 し た 植 物 で あ る(33, 34)

3. 

ウイルスの因子による効果

この筆者らの研究報告に先立ち,植物においてトラン スジーンからの転写によりプロモーターを標的とする二 本鎖RNAを産生させてTGSを誘導することに関して,

標的とする遺伝子をトランスジーンとする場合と内在性 遺伝子とする場合とで,その起こりやすさが顕著に異な り,内在性遺伝子のTGSは誘導しづらいことが報告さ れていた(35)

.また,ウイルスベクターとして 

図2植物における二本鎖RNAの産生を介したRdDMの経路 モデル

逆向き反復配列をもつトランスジーンの転写産物やウイルスの RNAから二本鎖RNAが生じる.二本鎖RNAから,DCL3による 分解,ならびに3′ 末端のメチル化を経て24 ntのsiRNAが生じる.

このsiRNAはAGO4に取り込まれ,PolVによる転写産物との相補 的結合を介して,メチル基転移酵素DRM2を呼び込み,シトシン の5位の炭素原子がメチル化される (m5C).PolIVによる転写に よって生じるRNAは,RDR2により二本鎖RNAとなり,この反 応に使われる.PolIVはメチル化されたDNAを転写すると示唆さ れている.図中では記載を省略したが,siRNAのメチル化は HEN1により行われ,この経路による標的DNAのメチル化の過程 に は,こ れ ら の 因 子 の ほ か に DMS3, DRD1, SPT5L (KTF1),  IDN2, CLSY1 (CHR38) が関与する(22〜25).このほかに,RDR6,

DCL4を含むPTGS/RNAi経路により産生する21 〜22 ntのsiRNA が関与してシトシンメチル化が起きうることが報告されてい る(57)

(5)

 (PVX) および   (TRV) を用 いて次世代へ伝達されるトランスジーンのTGSが誘導 されていたが(26, 27)

,内在性遺伝子については成功例が

なかった.そのため,CMVベクターにはRdDMおよび TGSの誘導に関する特長があるものと推察された.解 析の結果,CMVベクターを用いたRdDMとTGSの誘導 には,このウイルスがコードしている2bタンパク質が 関与することが明らかになった(図

3

.2bタンパク質

は,siRNAとの結合能ならびに細胞内で核へ移行する 性質をもち,核内へsiRNAを効率良く輸送することが 明らかになった(33)

.2b遺伝子を欠くCMVベクターを

用いた場合,2b遺伝子をもつCMVベクターを用いた場 合に比べて,RdDMおよびTGSの誘導効率が著しく低

下した.また,プロモーターの二本鎖RNAによる転写 抑制が2bタンパク質により増強されることが,プロト プラストに二本鎖RNAを導入する一過的なアッセイ系 により,直接的に確認された(33)

.さらに,ウイルス感

染に伴って,RNAを介したTGSの誘導に関与するタン パク質NRPD1,NRPE1,NRPD2,AGO4をコードする 遺伝子のmRNA量が増加し,逆にDNAの脱メチル化に 関 与 す る タ ン パ ク 質ROS1を コ ー ド す る 遺 伝 子 の mRNA量が減少することが見いだされた(34)

元来,CMVのもつ2bタンパク質は,RNA分解を阻 害するサプレッサータンパク質として機能することが知 られていた.実際,カルコン合成酵素遺伝子のPTGSを 起 こ し て い る ペ チ ュ ニ ア にCMVを 感 染 さ せ る と,

PTGSの反応は阻害され,花弁の白色部分が着色す

(36, 37)

.ちなみに筆者の研究グループは,この2bタン

パク質のRNA分解の阻害効果を利用することで,既存 のペチュニア品種の花弁の白色部分の形成が自然発生型 のRNAサイレンシングによることを明らかにし(36)

,そ

の後の解析から,この現象により生じるsiRNAがコサ プレッションによるものと共通であることを見いだして いる(38)

.上記の結果より,2bタンパク質がRNA分解の

阻害のほかにRdDMとTGSの増強効果をもつことが明 らかになり,二本鎖RNAのもつ機能に加えて,ウイル スのもつ因子によるエピジェネティックな変化の促進効 果が複合的に作用することで,効率良くエピジェネ ティックな変化とTGSの誘導が起きているものと推察 された.

4.  RdDMTGSの効率に影響する要素

筆者らは,誘導源としてベクターに挿入する配列のど のような特徴がRdDMとTGSの誘導効率に影響するの かを解析した(39)

.この目的で,ウイルスに 

 (CaMV) 35Sプロモーターのさまざまな部 分を挿入し,そのウイルスを同じくCaMV 35Sプロ モーターの制御下で green fluorescent protein ( )  遺伝子を発現するコンストラクトがゲノムに挿入されて いる植物体に対して感染させる実験を行った.その結 果,RdDMおよびTGSの効率は,挿入配列がプロモー ターのどの部分に対応するかにかかわらず,その長さに 依存し,それらは挿入配列が120塩基以上の場合に効率 良く誘導され,80塩基以下の場合には誘導されなかっ た.また,挿入配列の長さが80 〜91塩基の間にGFP蛍 光を消失させるTGS誘導の閾値が存在し,91 〜 120塩 基の間ではmRNAの減少程度が連続的に変化した.

TGSが誘導されない場合でもsiRNAは多量に産生して 図3ウイルスベクターを用いた次世代に伝達されるエピジェ

ネティックな変化の誘導

植物ゲノムに存在する遺伝子のプロモーターの塩基配列からなる 核酸をもたせたウイルスを植物に感染させると,ウイルスRNAの 分解とともにプロモーターの塩基配列からなるsiRNAが生じる.

CMVのもつ2bタンパク質はsiRNAを核内へ運び,効率良くエピ ジェネティックな変化とそれに伴うTGS,ならびに形質変化を誘 導する.この変化は次世代に伝達されるが,その一方でウイルス は生殖の過程で除かれる.そのため,次世代の植物は外来遺伝子 をもたずに特定の形質が変化した植物となる.

(6)

いたことから,TGSの誘導は単にsiRNAが存在するこ とだけでは十分ではないことが明らかになった.

次世代に伝達される強いTGSが誘導される場合,プ ロモーターには高い頻度でシトシンのメチル化が起きて いた.それに対し,弱いTGSの場合にはメチルシトシ ンの頻度は低く,次世代で転写が回復した個体ではメチ ルシトシンはごくわずかであった.また,これらの比較 から,TGSが次世代へ伝達されるか否かは,二本鎖 RNAの標的となる領域中に存在する対称の構造をもつ CGおよびCHG配列(HはA,C,もしくはT)の数に 依存することが明らかになった.これらの結果を総合す ると,閾値以上の十分な長さの二本鎖RNAが存在する ことと,標的配列中のCG,CHGの頻度の両者が次世代 に伝達されるTGSを可能にする主要な要素であると言 える(22, 39)

関連するエピジェネティックな変化の誘導による植 物改変法

1. 

接木による

TGS

の伝達

プロモーターの二本鎖RNAを産生するコンストラク トをもったアグロバクテリウムを,アグロインフィルト レーションにより植物に感染させることにより,ゲノム 中に存在する当該プロモーターによる遺伝子のTGSを 誘導することができる.この個体に対して,接木をする と,TGSを誘導するシグナルが接木の相手に移動して,

新たにTGSが誘導された.さらに,このTGSの状態は 組織培養,ならびに,再分化個体の生殖の過程を経て維 持されていた(40)

.したがって,この方法はウイルスベ

クターを用いた方法と同様,外来遺伝子をもたずに形質 を改変した植物体を作製する方法として有効であると考 えられる.

2. 

エピジェネティックな変化のランダムな誘発と選抜 誘発突然変異を利用した育種と同じように,エピジェ ネティックな変化をゲノム上のさまざまな場所に誘発し た植物集団を作出し,有用な形質をもった個体を選抜す ることが可能である.イネでは,DNAメチル化阻害剤 処理をした後に自殖を繰り返して世代を進めることによ り,白葉枯れ病に対する抵抗性を担う遺伝子の発現量が 増し,この病気に対する抵抗性を獲得した系統が作出さ れている(41)

.このようなエピジェネティックな機構に

よる表現型の変化は,シロイヌナズナのDNAメチル基 転移酵素遺伝子の突然変異体と野生型の交配により作出 した組換え近交系集団においても見いだされている(42)

また,シロイヌナズナの植物体を紫外線,低温,高温,

冠水などのストレス条件下におくことで,ゲノムの相同 組み換えの頻度が増すとともにゲノム全体のDNAメチ ル化の程度が増加し,次世代の植物がストレスに対する 耐性をもつことが報告されている(43)

.さらにナタネに

おいては,エピジェネティックな変化を誘発することな く,遺伝的背景が均一な植物集団のなかから,呼吸強度 に着目した人為的な選抜を行うことで,収量を増加させ るエピジェネティックな修飾状態をもった植物が得られ ている(44)

一方,植物体内におけるDNAメチル化を含むエピ ジェネティックな変化を指標にして,植物に与えた物質 のもつTGSの抑制効果を検出する系が開発されてい る(45)

.このような方法により同定される,植物におい

てエピジェネティックな変化を誘導する物質は,エピゲ ノムの状態を変化させる「エピミュータゲン」として活 用できる可能性がある(46)

植物育種における形質改変技術としての位置づけと 今後の展望

1. 

形質改変の手法としての特徴

植物において誘導可能なRNAサイレンシングの反応 経路として,人工 microRNA (amiRNA) の発現,コサ プレッション (sense-PTGS),  アンチセンスRNAの発 現,ヘ ア ピ ンRNAの 発 現 (inverted repeat-PTGS),  VIGS, TGSが挙げられる(47)

.これらは目的に応じて使

い分けられているが,高頻度で安定にRNAサイレンシ ングを起こす植物系統を作出する目的で利用されている のは,ヘアピンRNAの発現である.実際,筆者らが,

ダイズにおいて行われたRNAサイレンシング誘導法を 集計したところ,成分改変を行った28例中20例がこの 方法によるものであった(48)

.この方法では,RNAサイ

レンシングが起きている状態を維持するためにヘアピン RNAを産生する外来遺伝子がゲノム中に存在すること が前提となる.一方,現状では,このような外来遺伝子 をもつ植物の実用化には制約がある.

それに対し,ここに記述した方法では,外来遺伝子を もたずに特定の形質を改変した植物を作出することが可 能である.エピジェネティックな機構を利用して遺伝子 発現を制御することは,もともと生物が行っている遺伝 子発現の制御を特定の遺伝子に関して促進するものと見 なすことができる.花粉や胚乳では広範なシトシンの脱 メチル化が起きるため(49)

,いったん獲得したエピジェ

ネティックな状態は元に戻る可能性がある.エピジェネ ティックな変化の世代を越えた伝達は,このような生殖 細胞でのリセットをくぐり抜けて維持されることにほか

(7)

ならないが,それを可能にする条件は未解明である.植 物ゲノムに挿入したCaMV 35Sプロモーターを標的と し,CMVベクターを用いてTGSを誘導した場合,少な く と も4世 代 に わ た りTGSは100%維 持 さ れ て い た が(39)

,TRVベクターを用いた場合には後代で70%の個

体でTGSの解除が見られた(27)

.形質改変の方法として

の有効性を考えた場合,エピジェネティックな遺伝子発 現制御によって改変した形質をいかにして安定に保てる かが今後の課題となるかもしれない.CMVベクターを 用いて,プロモーターを標的としたTGSの誘導と同時 に,シトシンの脱メチル化を行う酵素ROS1の遺伝子の PTGSを誘導したところ,RdDMの増強が見られた(50)

世代を越えて安定に伝達されるエピ・アリルの作出を促 進できる余地はあるものと推察される.現在,さまざま な視点からエピジェネティックスの育種への利用が進展 している(51)

2.  NBTとの関連において

近年,新しい植物の育種技術の開発が相次いでい る(52)

.RdDMの 技 術 は,EUの 研 究 機 関 が 報 告 し た 

New Plant Breeding Techniques (NBT) の一つに挙げ られている(53)

.NBTでは,とりわけ遺伝子特異的に塩

基配列を改変するゲノム編集の進展が著しい.転写因子 のジンクフィンガー DNA結合ドメインとヌクレアーゼ ドメインを融合させたタンパク質 (zinc-finger nuclease ;   ZFN) や植物細菌    由来の transcription  activator-like effector (TALE) のDNA結合ドメインを 利 用 し た TALE nucleases (TALENs),  な ら び に,

属などの細菌に由来する clustered regu- larly interspaced short palindromic repeats (CRISPR) 

と CRISPR-associated (Cas) タ ン パ ク 質 を 利 用 し た CRISPR/Cas系(図

4

)が開発されている(54〜56)

.これ

らの系では,人工ヌクレアーゼの発現と標的化により遺 伝子特異的な二本鎖切断を誘導し,それに続く修復過程 において少数の塩基の挿入・欠失が起きることを利用し て変異を導入する.これらの方法では,いったん変異が 導入されると,二本鎖切断の誘導に用いた人工ヌクレ アーゼをコードする外来遺伝子を遺伝的に分離させてゲ ノムから除いても変異は維持されるため,外来遺伝子を もたずに形質が変化している植物が作出できる.塩基配 列の変化を伴うか否かの違いはあるものの,この点にお いては,エピジェネティックな変化を利用した方法と共 通性がある.こうした方法によって作出された植物を人 間がどのようなものとして扱っていくのか,現在,検討 されている段階にある.ゲノム編集の技術により遺伝子

のノックアウトを誘導でき,一方,RNAサイレンシン グを利用した方法では遺伝子のノックダウンを誘導でき る.双方の利点を活用した使い分けが今後行われていく ものと予想される.

CRISPR/Cas系は,20 ntのガイドRNAが標的とする DNAへヌクレアーゼを導くことを介して,ファージな どの侵入に対する免疫機構として機能する.真核生物が RNAサイレンシングの経路において低分子RNAが標的 とする核酸配列を特定するのと同様に,原核生物が低分 子RNAを介して標的核酸の認識を行っている事実は,

このような短い核酸配列の相補性を利用した多岐にわた る反応の起源と進化を考えるうえで非常に興味深い.

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図4CRISPR/Cas系によるDNA切断と変異の生成

CRISPR/Cas9系 はCas9ヌ ク レ ア ー ゼ と single-guide RNA 

(sgRNA) によって構成される.Cas9ヌクレアーゼはsgRNAの20  ntの配列によって標的DNAに導かれる.20 ntの標的配列の3′ 側 には3 ntの配列からなる protospacer adjacent motif (PAM) があ る.Cas9はPAMを認識し,そのおよそ3 nt上流で二本鎖切断 

(double strand break ; DSB) を起こす(矢尻).PAM配列は生物 種によって異なる.二本鎖切断を受けた後,非相同末端結合 

(non-homologous end joining ; NHEJ) によりDNAが修復される 過程で,短い挿入・欠失による変異が生じる(55, 56)

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プロフィル

金 澤  章(Akira KANAZAWA)   

<略歴>東京大学大学院農学系研究科農 業生物学専攻博士後期課程修了,博士(農 学)/日本学術振興会特別研究員/北海道 大学助手/同助教授/同准教授<研究テー マと抱負>植物におけるRNAサイレンシ ングとエピジェネティクス.ゲノム進化と 遺伝子発現制御機構の進化の関係を明らか にすることを通して,種分化,さらには生 物多様性の理解を目指したい.

Referensi

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