1899年にTissier博士により健康な母乳栄養児の糞便から初 めて分離されたビフィズス菌は,乳幼児の健康を守る微生物 として注目され,多くの研究からヒトの健康維持に大きく寄 与することが明らかにされてきた.その結果,現在はプロバ イ オ テ ィ ク ス と し て ヨ ー グ ル ト や サ プ リ メ ン ト な ど の 食 品 や,医薬品に幅広く利用され,多くの人々にとって身近なも のとなっている.ところが,乳幼児の腸管内にビフィズス菌 が最優勢に棲息する理由や,ビフィズス菌のもつさまざまな 生理機能の詳細なメカニズムについてなど不明な点も多く残 されている.本稿では,近年のゲノム解析を通じて詳細が明 らかにされつつあるビフィズス菌の進化や棲息環境適応機構 などについて紹介し,今後の課題についても論じたい.
ゲノム情報から推測されるビフィズス菌の特徴
「ビフィズス菌」とは,腸内細菌叢の主要構成菌であ る 属の細菌を指し,2015年8月時点で 45種,9亜種に分類されている.各種・亜種の棲息環境 は,ヒトやその他哺乳類,鳥類や昆虫の腸管などによっ て異なっているが,主にヒト腸管から検出されるビフィ
ズス菌(Human-Residential Bifidobacteria; HRB)は10 菌種程度であり,さらに乳児と成人で棲息する菌種も異 なっている(図
1
).興味深いことに,唯一
subsp. は乳児から成人まで幅広い 年齢層で検出されることが知られている.離乳前の乳児 腸管内にはビフィズス菌が非常に高い割合で棲息してお り,未熟な乳幼児を守るべく腸内の環境維持に貢献して いると考えられている.ヒトへの生理作用については,
整腸作用をはじめとして免疫調節作用や,アレルギー抑 制作用,感染防御作用,抗メタボ作用など数多くの報告
(1)があり,一部の生理作用については近年のゲノム解析 を含むオミクス技術などにより詳細なメカニズムが解明 されている(2, 3)
.
現在GOLD(Genome OnLine Database)にゲノム配 列が登録されているビフィズス菌は279株(うち46株は 完全長配列)であり,ほかの生物種同様その数は飛躍的 に増加している.48種・亜種基準株のゲノム情報を整 理した論文によると,ビフィズス菌のゲノム構造は,サ イズが2.28±0.36 Mbp,推定されるタンパク質コード遺 伝子は1825±306個であり,60.39±2.78%と高いGC含 量を示すことが特徴である(4)
.
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【解説】
Current Trends and Issues of Genome Science of Bifidobacteria Ayako HORIGOME, Toshitaka ODAMAKI, 森永乳業株式会社基 礎研究所
ビフィズス菌ゲノムサイエンスの現状と課題
堀米綾子,小田巻俊孝
ビフィズス菌で初めて全ゲノム解析が行われたのは乳 児糞便を分離源とする NCC2705株である(5)
.
本株で最も特徴的であった点は,炭水化物代謝・輸送関 連遺伝子の割合が全遺伝子の8.5%以上と高く,オリゴ 糖や多糖の分解に必要な遺伝子群を保有する点であっ た.NCC2705株はゲノム全体で計16のインタクトな挿 入配列(IS)やプロファージ配列などを有し,平均から 逸脱したGC含量を示す領域が6カ所存在したが,炭水 化物代謝関連遺伝子に注目した場合も近傍にISが存在 する遺伝子や真核生物型の遺伝子が含まれていたことか ら,それらは水平伝播により獲得されたと推測された.さらに7つのオリゴ糖代謝遺伝子クラスターの中にはご く最近遺伝子重複によって生じたと推測される遺伝子も 存在していた. 属47種・亜種基準株の 比較ゲノム解析を実施した報告においても,全47株で 保有する全遺伝子(パンゲノム)の10.2%が炭水化物代 謝関連遺伝子であり,さらに多くのプロファージ様配列
(パンゲノムの3.2%に相当)や多くのISが確認されてい る(6)
.ゆえに当属細菌が特殊な棲息環境である大腸下
部,つまり栄養素として宿主からの分泌物や,さまざま な食事由来の残渣である難消化性の炭水化物が存在する 環境に適応するために,水平伝播によってそれら炭水化 物を利用する経路を獲得しながら進化してきたと推定さ れる.ヨーグルトなどに用いられる乳酸菌(
subsp. や
など)は,乳という栄養豊富な環境に棲息してい
ることからアミノ酸要求性が高く,アミノ酸合成経路に 関する遺伝子の多くを欠損しているといった特徴を有し ている.しかし,NCC2705株は栄養素の乏しい大腸下 部を棲息する環境としているためか,すべてのアミノ酸 に加えて核酸や一部のビタミンに関する合成経路を保有 していた.
さらにNCC2705株のゲノム解析では,それまでビ フィズス菌においてその存在が認識されていなかった線 毛の合成遺伝子の存在が明らかになった.後にビフィズ ス菌には幅広くこのオーソログ遺伝子が存在してお
り(7, 8)
,形態学的にも線毛の存在が確認され
(9),ヒト腸
管細胞への接着作用への関与が明らかにされたことか ら(10)
,線毛による宿主細胞への接着機構がビフィズス
菌 に 広 く 分 布 し て い る こ と が 推 測 さ れ た.ま た,NCC2705株のゲノム情報から発見されたセリンプロテ アーゼインヒビターであるセルピンをコードする遺伝子
は, や 間で保存されて
いることが報告されており(11, 12)
,腸管での宿主由来プ
ロテアーゼ耐性や,ヒト好中球エラスターゼの活性阻害 を介した抗炎症作用への関与も示唆されている(13).
ゲノム情報から推測されるビフィズス菌の分類と進 化過程
細菌の分類は,従来からの形態的な特徴や糖類利用性 などの生化学的な性質に加え,16S rRNA遺伝子の相同 性解析を実施するのが一般的である.しかし,これも一 つの遺伝子情報を用いた解析にすぎないためその解像度 が十分とは言えず,系統学的に矛盾した結果も散見され る.この分類に関する問題解決に向け,近年のゲノム配 列情報の急速な蓄積を背景に,2株間の全ゲノム配列の 類似度を算出するANI(Average Nucleotide Identity, 95%以上で同一種)値という指標が提唱されている.
LugliらおよびSunらは, 属種・亜種の 基準株を用いた解析から高いANI値を根拠として
と な
どいくつかの種について,一つの種に統合するのが適当 であると提案している(4, 14)
.一方で,
subsp. と . subsp. についてはANI値が93.9%と低いこと から亜種ではなく別々の種としたほうが適当であるとの 報告もある(4)
.今後,ANI値のような全ゲノム情報を活
用した細菌の分類が一般的に行われるようになり,より 正確な分類体系が確立されていくものと期待される.蓄積された多数のゲノム情報は,ビフィズス菌の進化 過程を考察するうえでも重要な知見をもたらしている.
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図1■ヒト腸管に棲息する主なビフィズス菌種 Human-Resi- dential Bifidobacteria (HRB)
各種・亜種の棲息環境は異なっているが,主にヒト腸管から検出 されるビフィズス菌は10菌種程度であり,乳児と成人でも棲息す る菌種が異なる.
これまで,28種・亜種28株の7つのハウスキーピング 遺伝子を用いたMLST解析や,5種3亜種11株と同科に 属する 1株を加えた計12株の471 のコア遺伝子を用いた解析から,ミツバチなどの腸管か
ら分離される が最も古い系
統と推測されていた(15, 16)
.しかし,Sunら
(14)が,属45種・亜種のゲノム情報から得た402個 のコア遺伝子配列を用いて系統樹を作成し,共通祖先か らの分岐数を調査したところ,ビフィズス菌にとって最 初の宿主はブタと推測され,そこから早い段階でハチに 伝播したと考えられた.さらに最初の宿主からは別ルー トで家禽類や齧歯類などにも伝播し,最後にサルやヒト といった霊長類へ渡り歩いてきたという進化過程が推定 された.
また,Milaniらによる 属47種・亜種 の基準株と 科に属するほかの5菌種の 計52株を用いた比較ゲノム解析から,現存するビフィ ズス菌種は,祖先の遺伝子を比較的よく保持しながらも 非常に多くの遺伝子,特に炭水化物代謝関連遺伝子を獲 得しながら進化してきたことが示唆されている(6)
.
上記のように,多菌種にわたる幅広いゲノム情報はビ フィズス菌の進化を考えるうえで非常に有用な知見を与 え続けている.しかしこれら多くの研究では各種・亜種 1株ずつを対象としていることから,菌種としての共通 性や菌株間のバリエーションについては別途検証の必要 がある.同種内の複数株を用いた解析としては, .
や subsp. に関する 報告などがある.前者の報告(17)では8株の比較ゲノム解 析から . のゲノムには8つの可変領域が存在し,
その領域中のおよそ3分の1の遺伝子が水平伝播によっ て獲得されたと推定されること,さらにその領域には炭 水化物代謝関連遺伝子や宿主細胞への接着にかかわる線 毛関連の遺伝子が存在することから,当種内における多 様性は環境適応の結果であることが示唆されている.一 方, . subsp. の比較ゲノム解析からは,
解析した10株のゲノム配列類似度が非常に高いことが 示されていることから(18)
,当亜種はごく最近 .
subsp. から分化した分類群であり,別々の 菌株として扱われているものでも,形質などの類似性は 高いと推測されている.
ヒト腸管に棲息するビフィズス菌種の特徴の理解に 向けて
ビフィズス菌における各種・亜種がそれぞれ異なる棲 息環境に適応しながら特徴的なゲノム構造を形作ってき
たことは進化の観点から推測されるが,具体的にどのよ うな進化適応が起きたのかについては依然不明な点が多 い.われわれは「何故ヒトには特定のビフィズス菌種が 棲息しているのか」という命題を解決すべく,ゲノム情 報を起点にその原因解明に取り組んでいる.
本研究ではまず,プロバイオティクスとして乳製品な どにも幅広く利用されている3菌種を対象に比較ゲノム 解析を実施し,その本質的な差異を見いだすことを目的 とした(12)
.HRBである
(subsp. およ び )と,およびヒトには棲息していな
いnon-HRB(nHRB) で あ る (subsp.および )の計49株のコアゲノムを解析対象 とした結果,HRBの2種で共通して保有する遺伝子数が 非常に多いのに対し,HRBとnHRBが共通している遺 伝子数は少なく,棲息環境によって特徴的な遺伝子構成 を有することが示唆された(図
2
).そこで菌種特有の
遺伝子を詳細に確認したところ,HRBとnHRBとの間 には炭水化物の代謝関連遺伝子に大きな違いがあり,特 に乳児型HRBには,母乳に含まれるヒトミルクオリゴ 糖(Human Milk Oligosaccharide; HMO)の代謝関連 遺伝子が多く分布していることが示された.HMOは130種類以上の分子種を含む複雑な混合物で あり,ビフィズス菌最優勢の乳児腸内細菌叢の形成に重 要な役割を果たしていることが21世紀に入り実験で証 明されている(19)
.HMOは12種のコア構造に対してフ
コースやシアル酸がさまざまな位置に付加された構造と して記述することができるが,コア構造の中でもラク ト- -テトラオース(LNT)を含む構造が主成分であり,ヒト特有とされている(20)
.図1に示した乳児型HRB 4
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図2■ . , . および . のコア遺伝子 におけるオーソログ遺伝子数
文献13より改変.HRB( . , . )およびnHRB( .
)の3菌種それぞれのコア遺伝子に対する共通性を示し た.HRB間でのオーソログ遺伝子数が多いことから,棲息環境に よる遺伝子構成の差異がうかがえる.
種・亜種は, にてLNTの資化能が報告されてお
り(21, 22)
,
と . subsp.の一部からは細胞外でLNTをラクト- -ビオー ス(LNB)と乳糖に分解するラクト- -ビオシダーゼ
(LNBase)遺伝子(23, 24)が単離されている.LNTから切 り出されたLNBは,HMOなどを利用するうえで最も重 要であると考えられているGNB(ガラクト- -ビオー ス)/LNB経路(19)と呼ばれる経路で代謝される.一方,
. subsp. は,HMOの ト ラ ン ス ポ ー ターやフコシダーゼ,シアリダーゼなどHMO代謝に必 要なすべてのグリコシダーゼ遺伝子を含む約43 kbpに わたる遺伝子クラスターを有しており,HMOを分解す ることなく細胞内に取り込み細胞内で代謝すると考えら れている(25)
.
HRBとnHRBの比較ゲノム解析の結果,ほぼすべて のHRBはGNB/LNB経路に必要な遺伝子を保持してお り,一部の菌種・菌株がフコシダーゼ,シアリダーゼ,
LNBaseなどをコードする遺伝子を保有していた.これ に対して,nHRBでは上記遺伝子のほとんどを保有して いなかった(12)
.この遺伝子の分布の違いは,HMOに対
する資化性の違いを示唆するものであり,われわれが以 前に実施した でのLNBに対する資化性とも一致 していた(26).そこで次に,HRBおよびnHRBの計37株
を用いて,実際に母乳中での増殖性を確認することとし た.母乳は,すべてのビフィズス菌種が資化できる乳糖 を6〜7%含有していることから,作業仮説としては,「乳児型HRBはほかのビフィズス菌種よりも若干生育速 度が速いのではないか」というものであった.ところ が,実験の結果,乳児型HRBが増殖を示した一方で,
成人型HRBやnHRBではほとんどの株が増殖を示さな いどころか,検出限界以下まで菌数が低下してしまっ た(27)
.菌数の低下した菌株は,酵母エキスやグルコー
スなどを添加した母乳においても増殖を示さないことか ら,栄養素が不足しているのではなく,母乳に含まれる 何らかの抗菌活性物質により,生育阻害を引き起こして いると考えられた.母乳中にはラクトフェリンなどさま ざまな抗菌活性物質が含まれているが,なかでもリゾ チームはほかの哺乳類の乳と比較してヒトの母乳での含 有量が数千倍高いことが報告されている(28).そこで実
験に供した菌株のリゾチーム耐性を測定したところ,乳 児型HRBが高い耐性を示し,nHRBが低い濃度のリゾ チーム存在下で生育が抑制され,母乳での増殖性とリゾ チーム耐性がよく相関していたことが判明した.これら のことから,nHRBは母乳中のリゾチームにより殺菌さ れているのではないかと考えられた.つまり,HMOの代謝能に加えてリゾチームへの耐性機構を獲得した乳児 型HRBは,母乳との親和性を高めることで乳児腸管と いう特殊な環境に高度に適応してきたと考えられた.た だし,成人型HRBはある程度リゾチーム耐性を有して いるにもかかわらず母乳中で菌数が低下してしまうこと から,今後更なる検証が必要である(図
3
).
subsp. は,これまでに述べてきた 乳児型HRBの特徴をある程度有している一方で,アラ ビノガラクタンなど植物由来の難消化性糖質の資化に関 連する遺伝子群も多く保有していた.これは,乳児の食 事である母乳に加え,雑食となった成人の腸内へ到達す る炭水化物も資化できることを示唆している.このゲノ ム情報から推測された幅広い炭水化物資化能こそが,唯 一 . subsp. が乳児から成人まで幅広い 年齢層に棲息している理由であろうと考えている.
HRBとnHRBの比較ゲノム解析は,ビタミン生合成 にも違いが存在することを示していた.特に葉酸生合成 遺伝子については,HRB全株で の生合成経路を 有することが示唆されたが,nHRBでは一部の遺伝子が 欠如していた.そこで次にHRB菌株25株およびnHRB 菌株19株を用いて での葉酸産生量を測定したと ころ,HRBでは全菌株で培養液中の葉酸量が培養前と 比べて増加したのに対し,nHRBでは
と . subsp. の5株を除いて 葉酸量が減少していた(29)(図
4
).さらに
での産 生 能 を 確 認 す る た め,HRBと し て . subsp.BB536株 を,nHRBと し て . subsp.
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図3■棲息環境に適応したビフィズス菌種の特徴:乳児型ビ フィズス菌の母乳との親和性
乳児型HRBはHMO代謝能とヒトリゾチームへの耐性機構などを 獲得したことで,乳児腸管内に適応したと推測された.
DSM10140T株をそれぞれ単独定着させた無菌マ ウスを作製したところ,BB536株を定着させたマウスで は糞便中の葉酸濃度に加え血中のヘモグロビン量やヘマ トクリット値などが有意に高い値を示した.葉酸は核酸 代謝やDNAメチル化など細胞代謝において重要な役割 を担っているが,食事由来の葉酸は供給量が不安定であ るうえに主に十二指腸や空腸上部で吸収されてしまう.
そのため,HRBによる葉酸産生は宿主への安定的な供 給を可能とし,特に大腸下部の細胞活動維持に重要な役 割を果たすと考えられる.もしかすると,ヒトも自身の 腸管にビタミンを供給するためにHRBを棲息させるよ うな共進化を経てきたのかもしれない.
われわれは,比較ゲノム解析から得られた知見に基づ いた培養試験・動物試験から「何故ヒトにはHRBが棲 息しているのか」についてその一端ではあるが「自然の 摂理」とも言える重要な知見を得ることができた.
今後の課題
本稿で紹介した内容を含め,ビフィズス菌のゲノム解 析は多くの研究者によって進められているが,残念なが らその機能遺伝子の多くは実験的に確かめられていない 相同性に基づいたアノテーション情報に過ぎず,機能未 知の遺伝子も多い.これはビフィズス菌における効率的 な遺伝子破壊技術の構築が,ほかの生物種と比較し遅れ ていることが一因として考えられる.しかし近年には効 率的な遺伝子破壊技術開発に向けた研究が精力的に行わ
れており,人工的なプラスミドメチル化による形質転換 効率の向上(30)や,温度感受性プラスミドを利用した効 率的な組換え体取得法(31)
,二重交差によるマーカーレ
スな遺伝子破壊法(32)などが報告されている.また, .では,トランスポゾンを挿入した変異株ライブラ リーの構築とその有用性についても報告されている(33)
.
今後これらの技術を活用することで,ビフィズス菌の 進化や宿主との関係,さらにはプロバイオティクスとし ての機能性についての本質的な理解が進むと期待され る.詳細な作用メカニズムを明らかにすることができれ ば,たとえば各個人により適したプロバイオティクスの 提案も不可能ではない.個人の遺伝子型,年齢,ライフ スタイルとビフィズス菌のゲノム情報などから最適なプ ロバイオティクスを選択するテーラーメイドプロバイオ ティクスの実現もそう遠くはないのかもしれない.文献
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5) M. A. Schell, M. Karmirantzou, B. Snel, D. Vilanova, B.
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図4■HRB(❶〜❾)とnHRB(①〜⑦)の葉
酸産生量
文献25より改変.MRSで培養後,すべてのHRB 株で葉酸濃度が上昇していたのに対し,nHRB株 では一部を除き減少していた.❶ ,
❷ , ❸ , ❹
ssp. , ❺ , ❻ , ❼ ssp. , ❽ , ❾
, ① ssp. , ②
, ③ ssp. , ④ , ⑤ ssp. ,
⑥ ssp. , ⑦ ssp.
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プロフィール
堀米 綾子(Ayako HORIGOME)
<略歴>2004年北海道大学農学部応用生 命科学科卒業/2006年東京大学大学院農 学生命科学研究科修士課程修了/同年森永 乳業株式会社入社,現在に至る<研究テー マと抱負>ビフィズス菌のゲノム解析/プ ロバイオティクスの研究を通して人々の健 康に貢献したい<趣味>アルバム作り,編 み物
小田巻 俊孝(Toshitaka ODAMAKI)
<略歴>1997年東京大学農学部農芸化学 科卒業/1999年同大学大学院農学生命科 学研究科修士課程修了/同年森永乳業株式 会社入社/2004年理化学研究所委託研究 生/2009年東京大学大学院博士号(農学)
取得/2015年森永乳業株式会社基礎研究 所腸内フローラ研究部部長,現在に至る
<研究テーマと抱負>データ駆動型の研究 を通じて,腸内菌叢やプロバイオティクス のもつ秘められた可能性を探求していきた い<趣味>子育て,ドライブ,熱帯魚
Copyright © 2016 公益社団法人日本農芸化学会 DOI: 10.1271/kagakutoseibutsu.54.260
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