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不燃破砕残渣の資源化に関する基礎調査

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Academic year: 2024

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不燃破砕残渣の資源化に関する基礎調査

08T7-030 土田義人 1.背景と目的

一般家庭から排出される粗大ごみ、不燃ごみは、破砕処理施設で破砕した後、資源価値の高い 鉄やアルミなどが回収される。回収後に残ったものを不燃破砕残渣と呼び、これらは性質上再資 源化が困難であるため、ほとんどが最終処分場に運ばれ埋め立てられる。また、最終処分場では 残余容量のひっ迫が問題となっており、不燃破砕残渣の再資源化は重要であると考えられる。

本研究では不燃破砕残渣の再資源化を検討することを目的として、不燃破砕残渣に含まれるプ ラスチックに着目した。プラスチックは燃焼による発熱量が高く、電力、溶融スラグなどの利用 が見込まれる。しかし不燃破砕残渣の中にはプラスチックだけではなく金属、ガラスなど様々な 物が混入しているため、正確なプラスチックの割合は分からない。プラスチックの割合が高けれ ばそのまま燃焼させ資源としての利用が可能であるが、低ければ利用が出来ない。本研究では、

不燃破砕残渣の粒径別組成を把握した。

2.実験方法

本研究の初期段階では昭島市の中間処理施設から採取した不燃破砕残渣を十分に風乾させた後、

4.75mmのふるいにかけ、大小の粒径に分離した。4.75mm以上に残った粒径を26.5mm以上、

16~26.5mm、9.5~16mm、4.75~9.5mmに分類し、これらを組成調査の対象とした。組成項目

は硬質プラスチック、軟質プラスチック、ガラス、石・陶磁器金属、木材、電子基板、その他の 8種類とした。これらはサイズごとに、ピンセットなどを用いて手作業で分別した。

また、昭島市の中間処理施設は今年の夏に新設されたため、新設後の不燃破砕残渣も採取し先 と同様に組成調査を行った。

3.組成調査結果

図-1で残渣をふるいにかけた際の通過百分率を示す。残渣の90%は1mm以上の粒径であった。

図-2では旧処理場の組成分布を示す。プラスチックの割合は4割を超え、ガラス、石・陶磁器が 次いで2割程度であった。それ以外は1割を超えることはなかった。

図-3では新設された処理施設で採取した残渣の

図-1 通過百分率 0

10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

0.1 1 10 100

粒径(mm)

通過百分率(%)

図-2 2011,2月 4.75mm以上の組成結果(旧)

硬質プラスチッ 45%

ガラス 18%

軟質プラスチッ 2%

石・陶磁器 22%

その他 4%

プリント・電子基 2%

金属 5%

2%

(2)

組成分布を示した。プラスチック 3割弱、石・磁器3割強となった。旧処理施設と比べると石・

陶磁器の割合が上がっていた。

以上の結果からプラスチックの低位発熱量を出した

硬質プラスチックの主要物質をポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンとし、これらの低 位発熱量の平均を硬質プラスチックの低位発熱量とした。

硬質プラスチックの低位発熱量 44200kJ/kg

軟質プラスチックの主要物質をビニール袋、ごみ袋、発泡スチロールとし、これらの低位発熱量 の平均を軟質プラスチックの低位発熱量とした。

軟質プラスチックの低位発熱量 40400kJ/kg

旧中間処理場での組成分布の割合を用いた場合のプラスチックの低位発熱量は硬質、軟質合わせ

て20700kJ/kgとなった。また新施設でのプラスチックの低位発熱量は14600kJ/kgとなった。

プラスチックの低位発熱量は以上の結果になったが、この結果を電力への利用をする為に、石 炭の火力発電と比較した。火力発電は汽力発電で行うものとし、本来使用する石炭の変わりに本 実験で使用した不燃破砕残渣を使用した場合にそれが可能であるかを図-4の比較で考察した。石 炭の発熱量は23000~33000kJ/kgであるため、前処理場の不燃破砕残渣では発熱量が1割足らず、

新設された処理場では4割程度足りない。しかしこれら処理場の発熱量はプラスチックのみの発 熱量であるため、木、その他(布、紙)などの発熱量は計算されてない。それらの発熱量を足し た場合は前処理場の場合は低位発熱量は21900kJ/kgとなり石炭の低位発熱量に近くなった。

4.まとめ

今回の実験では旧処理施設の4.75mm以上の粒径の組成は4割以上がプラスチックであること がわかった。またそのうち硬質の割合が多い。

新処理施設では石・陶磁器の割合が多く、プラスチックの割合が少なくなった。

不燃破砕残渣の低位発熱量は旧処理場では石炭に近い値になり、火力発電に使用することが可 能であると考えられるが、残渣の分別に乾式、湿式の分別法を用いることが技術的、コスト的に 可能となればプラスチックのみの発熱量が出せるため、石炭以上の発熱量が見込まれる。

図-4 石炭と処理場ごとの発熱量の比較 0

5000 10000 15000 20000 25000

低位発熱量

kJ/kg

石炭 前処理場 新設 前処理場(合計)

図-3 2011,8月 4.75mm~の組成分布(新)

木 1%

金属

11% その他

3%

プリント・電 子基板

2%

ガラス 14%

石・陶磁器 36%

軟質プラス チック

1%

硬質プラス チック

32%

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