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「中小企業における管理会計の総合的研究」

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Academic year: 2023

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JAMA2014-2015 スタディ・グループ

研究代表者:水野一郎(関西大学)

Ⅰ 研究課題

「中小企業における管理会計の総合的研究」

Ⅱ 研究目的

本研究の目的は、中小企業における管理会計、原価計算の現状と課題を歴史的、理論的、実証的に明らかに することである。わが国おける中小企業の会計については、平成 14 年 6 月に中小企業庁から「中小企業の会 計に関する研究会報告書」が公表されて以来、各方面で注目され、現在では「中小企業の会計に関する指針」、

「中小企業の会計に関する基本要領」が提案され、各関係機関が積極的にこれらの推進を図っている。ただこ れらの 2 つの「指針」や「要領」も決算書の作成に重点が措かれており、中小企業の経営管理に資する管理会 計的な方向性はいまだ脆弱なものにとどまっている。これは中小企業の会計が主として財務会計の研究者によ って担われてきたことも関係していると考えられる。そのため管理会計研究者にとっても約 260 万社といわれ る中小企業の管理会計の研究に取り組む時期に来ているのではないかと思量するところである。本研究の意義 は、今後の本格的な研究の出発点になることだと考えている。

Ⅲ 研究計画

本研究の研究計画としては次のような研究課題を予定して2年間の研究活動を進めていく。

まず第1の課題として、第二次大戦後の中小企業の原価計算、管理会計の研究調査を跡づけながら、そうし た研究の今日的な意義を問い直してみる。実はわが国の「原価計算基準」が公表される以前に、日本生産性本 部は、昭和32年より「中小企業原価計算委員会」を設置し、業種別の統一原価計算方式をめざし、中小企業 への実態調査を踏まえながら、業種別の原価計算をまとめ上げて公刊してきたのである。そして現在の中小企 業を取り巻く経済環境を踏まえながら、現代の中小企業の原価計算や管理会計の現状と問題点を明らかにして いく。

第2の課題は、現代の中小企業において単独の事業展開ではなくて、それぞれの個性を生かしながら、中小 企業の組織間の協力、最近の研究でいえば中小企業の組織間管理会計と呼ぶことができるような「京都試作ネ ット」などの先進的な中小企業の取り組みの実態を調査研究することである。

第3の課題は、中小企業における新しい管理技法の導入の可能性について、理論的実証的に研究することで ある。本研究ではとくに新しい管理技法の中でも汎用性が高いBSCを取り上げてみる。なおBSCの「学習と 成長」の視点の研究の一環として従業員の意識や能力開発、従業員の満足度調査と企業業績の関係などについ ての実証的研究を試みたい。人的資源の問題は今日ますます重要になってきており、従業員をいかに活性化さ せ、能力を高めるかは経営の基本的な課題である。

最後に補足的な研究になるが、中国においても近年、中小企業の会計が会計研究の重要な課題として登場し てきている。上場企業や大企業の会計制度が確立してくるなかで中小企業の会計制度の整備も社会的に要請さ れ、「小企業会計制度」が2004年に公表され、さらに2011年に「小企業会計準則」が制定されてきた。中国 もまた日本と同様、中小企業の会計が財務諸表の作成基準に重点がおかれ、議論されているのであるが、中小 企業の管理会計の研究も動きだそうとしている。膨大な中小企業を抱えている中国の研究はわが国おいても参 考になるだろう。

Ⅳ 共同研究者の氏名と所属

山口直也(青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科)、大串葉子(新潟大学経済学部)、井上 和子(税理士、立教大学大学院博士後期課程)、金紅花(新潟大学大学院博士研究員)、張宏武(関西大 学大学院博士後期課程)

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