総 則
1 平 成 1 7 年 度 高 等 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査 の 概 要 (1) 調 査 の 概 要
高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 ( 平 成 11年 告 示 ) に 基 づ く 教 育 課 程 の 実 施 状 況 に つ い て 、 学 習 指 導 要 領 に お け る 各 教 科 、 科 目 の 目 標 や 内 容 に 照 ら し た 学 習 の 実 現 状 況 を 把 握 し 、 指 導 上 の 課 題 を 明 ら か に し て 、教 育 課 程 の 基 準 や 指 導 方 法 の 改 善 に 資 す る こ と を 目 的 と し て 、 高 校 3 年 生 を 対 象 に 無 作 為 抽 出 に よ っ て 、 平 成 17年 11月 10日 に 実 施 し た も の で あ る 。
調 査 内 容 は 、 国 語 、 地 理 歴 史 、 公 民 、 数 学 、 理 科 、 外 国 語 の 6 教 科 1 2 科 目 に よ る 生 徒 を 対 象 と し た ペ ー パ ー テ ス ト に よ る 調 査 と 、 教 師 を 対 象 と し た 質 問 紙 に よ る 調 査 及 び 生 徒 を 対 象 と し た 質 問 紙 に よ る 調 査 の 3 種 類 で あ る 。
生 徒 を 対 象 と し た ペ ー パ ー テ ス ト に よ る 調 査 に お い て は 、 学 習 指 導 要 領 の 内 容 領 域 、 評 価 の 観 点 等 を 考 慮 し た 調 査 問 題 を 出 題 し 、個 々 の 問 題 ご と に あ ら か じ め「 設 定 通 過 率 」 を 定 め 、設 定 通 過 率 と 通 過 率( ※ 1 )を 比 較 す る と と も に 、前 回 調 査( 平 成 14・ 15年 度 ) と 同 一 問 題 も 出 題 し 、今 回 と 前 回 の 相 互 の 通 過 率 を 比 較 で き る よ う に し た 。( 表 1 参 照 ) な お 、 学 習 指 導 要 領 に 定 め る 幅 広 い 内 容 に わ た る 実 現 状 況 を 調 べ る た め 、 各 科 目 と も ほ ぼ 同 程 度 の 内 容 、 水 準 の A 、 B 2 種 類 の 調 査 票 を 作 成 し た 。
ま た 、 生 徒 及 び 教 師 を 対 象 と し た 質 問 紙 に よ る 調 査 に お い て は 、 全 員 が 回 答 す る 共 通 部 分 と 、 そ の 教 科 ・ 科 目 の 調 査 問 題 を 課 せ ら れ た 生 徒 ( 教 師 ) の み が 回 答 す る 教 科 ・ 科 目 部 分 で 構 成 し た 。( 表 1 参 照 )
(※ 1 ) 設定通過率は、学習指導要領に示された内容について、標準的な時間をかけ、適切な学習活動が行われ た場合、個々の問題ごとに、正答、準正答を解答した生徒の割合である通過率が、どの程度になるかを予 想し、設定した数値(%)である。設定通過率との比較では、5%までの差は同程度と判断している。
表1 ペーパーテスト調査問題数及び生徒質問紙調査
教科・科目 全問題数 全問題のうち 全問題のうち 前 生徒質問紙 (A、B冊子合計) 記述式問題数 回と同一問 題数
[共通部分]
国 語 国語総合 47 9 10 1 勉強(全般)に対する意識
地 理 世界史B 67 14 14
歴 史 日本史B 60 17 18 2 学校の授業(全般)の理解、
地 理 B 60 10 11 学習習慣、生活習慣等
公 民 倫 理 45 10 10
政治・経済 44 17 15 [科目部分]
数 学 数 学 Ⅰ 36 10 11 1 当該科目の履修学年、入学試
物 理 Ⅰ 57 12 14 験等の対象の有無
理 科 化 学 Ⅰ 60 13 21 2 当該科目の勉強に対する意識
生 物 Ⅰ 66 16 19
地 学 Ⅰ 63 21 17 3 当該科目の授業の理解、学習
外国語 英 語 Ⅰ 52 14 21 活動等
合 計 657 163(24.8%) 181(27.5%) 4 内容領域に対する意識
(2) 調 査 結 果 の 特 色
ア 前 回 調 査 と の 同 一 問 題 と の 比 較 の 概 要
1 2 科 目 中 、 世 界 史 B 、 地 理 B 、 政 治 ・ 経 済 、 物 理 Ⅰ 、 化 学 Ⅰ 及 び 英 語 Ⅰ の 6 科 目 に お い て 前 回 を 有 意 に 上 回 る 問 題 数 が 有 意 に 下 回 る 問 題 数 よ り も 多 く 、 国 語 総 合 及 び 生 物 Ⅰ の 2 科 目 に お い て 、 前 回 を 有 意 に 上 回 る 問 題 数 が 有 意 に 下 回 る 問 題 数 よ り も 少 な か っ た 。 ま た 、 日 本 史 B 、 倫 理 、 数 学 Ⅰ 及 び 地 学 Ⅰ の 4 科 目 は 、 す べ て 前 回 と 有 意 に 差 が な か っ た 。
ま た 、 前 回 調 査 と 同 一 問 題 の 記 述 式 問 題 で は 、 科 目 で 無 解 答 率 平 均 に 差 は あ る も の の 、 依 然 と し て 合 計 の 無 解 答 率 が 約 2 5 % と 高 い 水 準 に あ っ た 。( 表 2 参 照 )
イ ペ ー パ ー テ ス ト の 調 査 結 果 の 主 な 特 色
1 2 科 目 中 、 国 語 総 合 、 世 界 史 B 、 日 本 史 B 、 地 理 B 、 倫 理 、 化 学 Ⅰ 、 生 物 Ⅰ 、 地 学 Ⅰ 及 び 英 語 Ⅰ の 9 科 目 に お い て 通 過 率 が 設 定 通 過 率 を 上 回 る 又 は 同 程 度 と 考 え ら れ る 問 題 数 が 全 体 の 問 題 数 の 半 数 以 上 を 占 め た 。 ま た 、 生 物 Ⅰ は 設 定 通 過 率 を 上 回 る 又 は 同 程 度 と 考 え ら れ る 問 題 数 が 半 数 で あ っ た 。 一 方 、 政 治 ・ 経 済 、 数 学 Ⅰ 、 物 理 Ⅰ の 3 科 目 は 、 通 過 率 が 設 定 通 過 率 を 上 回 る 又 は 同 程 度 と 考 え ら れ る 問 題 数 が 全 体 の 問 題 数 の 半 数 未 満 で あ っ た 。( 表 3 参 照 )
表2 前回調査との同一問題の比較
教 科 ・ 科 目 全 同一 前 回 の 問 題 数 と の 比 較 記述式 通過率平均 無解答率平均 問 題 数 問 題 数 上回る 差がない 下回る 問題数 前回 今回 前回 今回 国 語 国語総合 47 10 1 4 5 1 41.3 35.5 36.8 44.8 地 理 世界史B 67 14 2 12 0 4 36.7 40.7 30.0 32.5 歴 史 日本史B 60 18 0 18 0 6 57.9 55.1 17.2 20.3
地 理 B 60 11 6 5 0 0 - - - -
公 民 倫 理 45 10 0 10 0 3 67.9 66.5 15.9 22.1
政治・経済 44 15 2 13 0 0 - - - -
数 学 数 学 Ⅰ 36 11 0 11 0 2 27.5 28.3 52.1 52.1 物 理 Ⅰ 57 14 1 13 0 2 56.7 62.2 15.2 12.8 理 科 化 学 Ⅰ 60 21 8 12 1 5 39.2 47.3 27.7 21.7 生 物 Ⅰ 66 19 2 14 3 5 39.4 40.0 24.2 24.1 地 学 Ⅰ 63 17 0 17 0 4 44.2 42.7 29.7 28.4 外国語 英 語 Ⅰ 52 21 4 16 1 6 47.9 47.6 23.0 20.7 合 計 657 181 26 145 10 38 46.4 47.4 25.2 25.3
表3 設定通過率との比較
教科・科目 全 設定通過率との比較
教科・科目 全 設定通過率との比較
問題数 上回る 同程度 下回る 問題数 上回る 同程度 下回る
国 語 国語総合 47 23 12 12 物 理 Ⅰ 57 12 16 29
地 理 世界史B 67 24 26 17
理 科 化 学 Ⅰ 60 13 18 29
歴 史 日本史B 60 26 18 16 生 物 Ⅰ 66 12 21 33
地 理 B 60 36 15 9 地 学 Ⅰ 63 18 14 31
公 民 倫 理 45 16 15 14 外国語 英 語 Ⅰ 52 14 16 22
政治・経済 44 9 8 27
合 計 657 206 187 264
数 学 数 学 Ⅰ 36 3 8 25 31.4% 28.5% 40.2%
評 価 の 観 点 別 の 設 定 通 過 率 を 比 較 す る と 、「 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 」 に お い て は 、 世 界 史 B 、 日 本 史 B 、 地 理 B 、 倫 理 、 化 学 Ⅰ の 5 科 目 に お い て 、 有 意 に 上 回 る 問 題 数 が 有 意 に 下 回 る 問 題 数 よ り も 多 く 、 特 に 、 地 理 B に お い て 顕 著 で あ る が 、 国 語 総 合 、 政 治
・ 経 済 、 数 学 Ⅰ 、 物 理 Ⅰ 、 生 物 Ⅰ 、 地 学 Ⅰ 、 英 語 Ⅰ に お い て 、 有 意 に 上 回 る 問 題 数 が 有 意 に 下 回 る 問 題 数 よ り も 少 な く 、特 に 、政 治 ・ 経 済 、数 学 Ⅰ に お い て 顕 著 で あ っ た 。
ま た 、「 知 識 ・ 理 解 」 に お い て は 、 国 語 総 合 、 世 界 史 B 、 日 本 史 B 、 地 理 B 、 倫 理 の 5 科 目 に お い て 、 有 意 に 上 回 る 問 題 数 が 有 意 に 下 回 る 問 題 数 よ り も 多 く 、 特 に 、 国 語 総 合 、 地 理 B に お い て 顕 著 で あ る が 、 政 治 ・ 経 済 、 数 学 Ⅰ 、 物 理 Ⅰ 、 化 学 Ⅰ 、 生 物
Ⅰ 、 地 学 Ⅰ の 6 科 目 に お い て 、 有 意 に 上 回 る 問 題 数 が 有 意 に 下 回 る 問 題 数 よ り も 少 な く 、特 に 、数 学 Ⅰ 、物 理 Ⅰ 、化 学 Ⅰ 、生 物 Ⅰ 、地 学 Ⅰ の 5 科 目 に お い て 顕 著 で あ っ た 。
( 表 4 参 照 )
ウ 生 徒 の 質 問 紙 調 査 結 果 の 主 な 特 色
【 学 習 に 対 す る 意 識 】
(ア) 勉 強 が 好 き だ 、 勉 強 は 大 切 だ
「 勉 強 が 好 き だ 」 に 対 し て 「 そ う 思 う 」 と 「 ど ち ら か と い え ば そ う 思 う 」 を 合 わ せ る と 、肯 定 的 に 回 答 し た 生 徒 は 約 2 割 強 で あ る が 、「 勉 強 は 大 切 だ 」に 対 し て「 そ う 思 う 」 と 「 ど ち ら か と い え ば そ う 思 う 」 を 合 わ せ る と 、 肯 定 的 に 回 答 し た 生 徒 は 8 割 以 上 で あ り 、「 勉 強 は 大 切 だ 」 と 回 答 し た 割 合 が 高 い 傾 向 に あ る 。「 勉 強 が 好 き だ 」、「 勉 強 は 大 切 だ 」 と も に 、 回 答 し た 生 徒 の 割 合 は 前 回 調 査 と 比 べ 増 加 傾 向 に あ る が 、「 勉 強 が 好 き だ 」 と 思 わ な い 割 合 も 4 割 以 上 あ る 。( 表 5 - 1 及 び 6 - 1 参 照 )
小 ・ 中 学 校 の 児 童 生 徒 の 意 識 と 比 較 す る と 、 小 学 校 5 年 生 、 小 学 校 6 年 生 で 「 勉 強 が 好 き だ 」 と 回 答 し た 割 合 が 約 4 割 あ る が 、 中 学 校 か ら 高 校 に つ い て は 2 割 強 で あ り 、 小 学 校 、 中 学 校 、 高 校 と 進 む に つ れ 、「 勉 強 が 好 き だ 」 と 回 答 す る 割 合 が 減 少 傾 向 に あ る 。 反 面 、「 勉 強 は 大 切 だ 」 と 回 答 し て い る 割 合 は 、 小 学 校 、 中 学 校 、 高 校 と も に 8 割 以 上 の 回 答 率 と な っ て い る 。( 表 5 - 2 及 び 6 - 2 参 照 )
表 4 評 価 の 観 点 「 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 」「 知 識 ・ 理 解 」 の 設 定 通 過 率 と の 比 較
問 「 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 」 問 「 知 識 ・ 理 解 」 教 科 ・ 科 目 題 設 定 通 過 率 と の 比 較 題 設 定 通 過 率 と の 比 較
数 上 回 る 同 程 度 下 回 る 数 上 回 る 同 程 度 下 回 る
国 語 国 語 総 合 8 1 5 2 2 3 1 3 3 7
地 理 世 界 史 B 2 5 9 9 7 3 2 1 0 1 4 8
歴 史 日 本 史 B 1 0 6 2 2 2 0 8 6 6
地 理 B 1 3 1 0 2 1 1 9 1 0 6 3
公 民 倫 理 8 3 3 2 2 2 8 7 7
政治・経済 1 1 1 3 7 1 4 4 1 9
数 学 数 学 Ⅰ 1 1 0 1 1 0 1 2 0 4 8
物 理 Ⅰ 1 4 3 4 7 2 7 4 1 0 1 3
理 科 化 学 Ⅰ 1 4 7 2 5 3 0 6 1 0 1 4
生 物 Ⅰ 9 2 2 5 2 5 2 4 1 9
地 学 Ⅰ 2 1 7 3 1 1 2 6 9 2 1 5
外 国 語 英 語 Ⅰ 2 0 0 2 1 4 4 6 4
(イ) 当 該 科 目 の 勉 強 が 好 き だ 、 大 切 だ
当 該 科 目 の 勉 強 に つ い て 個 別 に 質 問 し た 場 合 、「 当 該 科 目 の 勉 強 が 好 き だ 」、「 大 切 だ 」 と 回 答 し た 生 徒 割 合 は 前 回 調 査 に 比 べ 増 加 傾 向 に あ り 、 肯 定 的 に 回 答 し た 生 徒 の 得 点 は 高 い 傾 向 に あ る 。 ま た 、 国 語 総 合 、 日 本 史 B 、 地 理 B 、 政 治 ・ 経 済 及 び 英 語 Ⅰ は 、「 入 学 試 験 や 就 職 試 験 に 関 係 な く て も 大 切 だ 」 と 回 答 し た 割 合 が 高 い 傾 向 に あ り 、 回 答 状 況 と ペ ー パ ー テ ス ト 結 果 を 比 較 す る と 、「 入 学 試 験 や 就 職 試 験 に 関 係 な く て も 大 切 だ 」 と 回 答 し た 生 徒 の 得 点 が 高 い 傾 向 に あ る 。
【 授 業 の 理 解 】
「 授 業 が よ く 分 か る 」、「 だ い た い 分 か る 」 の 合 計 が 約 4 割 で あ り 、 前 回 調 査 と 比 べ 増 加 傾 向 に あ る 。小 ・ 中 学 校 の 児 童 生 徒 の 意 識 と 比 較 す る と 、小 学 校 、中 学 校 、 高 等 学 校 と 進 む に つ れ 、「 授 業 が よ く 分 か る 」、「 だ い た い 分 か る 」 の 割 合 が 減 少 傾 向 に あ る 。( 表 7 - 1 及 び 表 7 - 2 参 照 )
[勉 強 が 好 き だ ]
表 5 ー 1 平 成 17年 度 高 等 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査
区 分 そ う 思 う ど ち ら か と い ど ち ら か と い え そ う 思 わ な 分 か ら な 無 回 答 え ば そ う 思 う ば そ う 思 わ な い い い
平 成 17年 度 5.0 17.1 30.3 42.0 5.2 0.4
平 成 15年 度 4.2 15.7 29.4 44.3 5.9 0.4
平 成 14年 度 4.6 15.4 29.7 43.8 6.0 0.4
表 5 - 2 平 成 15年 度 小 ・ 中 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査
区 分 そ う 思 う ど ち ら か と い ど ち ら か と い え そ う 思 わ な 分 か ら な 無 回 答 え ば そ う 思 う ば そ う 思 わ な い い い
中 学 3 年 生 4.1 15.7 32.6 40.8 6.4 0.3
中 学 2 年 生 3.1 14.8 33.4 42.0 6.4 0.3
中 学 1 年 生 3.7 18.3 34.4 36.0 7.2 0.3
小 学 6 年 生 8.5 31.3 32.5 19.7 7.6 0.3
小 学 5 年 生 11.3 34.0 28.5 17.9 7.8 0.4
[ 勉 強 は 大 切 だ ]
表 6 - 1 平 成 17年 度 高 等 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査
区 分 そ う 思 う ど ち ら か と い ど ち ら か と い え そ う 思 わ な 分 か ら な 無 回 答 え ば そ う 思 う ば そ う 思 わ な い い い
平 成 17年 度 43.1 41.1 7.1 5.1 2.9 0.6
平 成 15年 度 39.5 41.2 8.3 6.6 3.8 0.5
平 成 14年 度 37.9 41.1 9.2 7.2 4.0 0.5
表 6 ー 2 平 成 15年 度 小 ・ 中 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査
区 分 そ う 思 う ど ち ら か と い ど ち ら か と い え そ う 思 わ な 分 か ら な 無 回 答 え ば そ う 思 う ば そ う 思 わ な い い い
中 学 3 年 生 45.2 39.4 6.9 4.5 3.1 0.9
中 学 2 年 生 45.1 39.1 6.8 4.7 3.3 1.0
中 学 1 年 生 48.1 37.2 6.3 4.0 3.1 1.3
小 学 6 年 生 58.1 30.9 4.4 2.3 2.2 2.1
小 学 5 年 生 60.0 27.7 4.6 2.7 2.4 2.5
【 家 庭 で の 学 習 】
平 日 に お け る 学 校 の 授 業 以 外 の 学 習 時 間( 塾 等 の 勉 強 時 間 を 含 む )に つ い て は 、「 全 く 、ま た は 、ほ と ん ど し な い 」生 徒 の 割 合 は 、前 回 調 査 と 比 べ 減 少 傾 向 に あ る 。一 方 、 3 時 間 以 上 勉 強 す る 生 徒 の 割 合 は 、 前 回 調 査 と 比 べ 増 加 傾 向 に あ る 。
小 ・ 中 学 校 の 児 童 生 徒 の 意 識 と 比 較 す る と 、 高 等 学 校 で 「 全 く 、 ま た は 、 ほ と ん ど し な い 」 生 徒 の 割 合 が 約 4 割 で あ り 、 小 学 校 や 中 学 校 で 「 全 く 、 ま た は 、 ほ と ん ど し な い 」 生 徒 の 割 合 に 比 べ 激 増 し て い る 。( 表 8 - 1 及 び 表 8 - 2 参 照 )
エ 教 師 の 質 問 紙 調 査 結 果 の 主 な 特 色
発 展 的 な 課 題 を 取 り 入 れ た 授 業 や 、 理 解 が 不 十 分 な 生 徒 に 対 す る 補 充 指 導 な ど に つ い て は 、 前 回 調 査 と 比 べ 増 加 傾 向 に あ る 。 こ の こ と は 、 生 徒 が 授 業 が 「 よ く 分 か る 」、「 だ い た い 分 か る 」 の 合 計 が 前 回 調 査 と 比 べ 増 加 傾 向 に あ る こ と と 整 合 性 を 持 つ 結 果 と な っ た 。
[学 校 の 授 業 が ど の 程 度 分 か り ま す か ]
表 7 - 1 平 成 17年 度 高 等 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査
区 分 よ く 分 か だ い た い 分 か る こ と と 分 か 分 か ら な ほ と ん ど 無 回 答 る 分 か る ら な い こ と が 半 分 い こ と が 分 か ら な
く ら い ず つ あ る 多 い い
平 成 17年 度 4.3 37.0 39.9 14.2 3.6 0.9
平 成 15年 度 3.7 34.3 40.5 15.5 4.1 1.8
平 成 14年 度 4.2 35.3 40.2 15.4 4.3 0.7
表 7 - 2 平 成 15年 度 小 ・ 中 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査
区 分 よ く 分 か だ い た い 分 か る こ と と 分 か 分 か ら な ほ と ん ど 無 回 答 る 分 か る ら な い こ と が 半 分 い こ と が 分 か ら な
く ら い ず つ あ る 多 い い
中 学 3 年 生 8.8 40.6 35.6 11.0 2.7 1.2
中 学 2 年 生 6.1 37.3 38.2 13.4 3.3 1.6
中 学 1 年 生 7.1 41.0 37.2 10.7 2.3 1.6
小 学 6 年 生 18.0 48.0 27.3 4.2 0.9 1.5
小 学 5 年 生 18.2 45.4 28.7 4.5 1.0 2.0
[学校の授業時間以外に、1日にだいたいどのくらい勉強しますか]
表8-1 平成17年度高等学校教育課程実施状況調査
区 分 全く、また 30分より 30分以上、1時間 1時間以 2時間以 3時間以 無回答 は、ほとん 少ない より少ない 上、2時間 上、3時間 上
どしない より少ない より少ない
平成17年度 39.3 8.2 7.6 9.8 10.8 23.9 0.3
平成15年度 40.8 8.0 7.7 10.1 11.0 21.8 0.6
平成14年度 41.0 7.6 7.4 9.8 11.0 22.6 0.5
表8-2 平成15年度小・中学校教育課程実施状況調査
区 分 全く、また 30分より 30分以上、1時間 1時間以 2時間以 3時間以 無回答 は、ほとん 少ない より少ない 上、2時間 上、3時間 上
どしない より少ない より少ない
中学3年生 7.9 5.5 10.0 23.3 27.8 24.9 0.4
中学2年生 15.7 11.9 18.8 29.9 17.9 5.0 0.5
中学1年生 13.1 12.1 20.5 30.3 17.7 5.6 0.5
小学6年生 9.2 15.6 28.4 28.6 11.1 6.1 0.7
小学5年生 9.1 17.3 30.3 24.7 10.1 7.0 1.0
2 確 か な 学 力 の 育 成
(1) 「 高 等 学 校 学 力 ア ッ プ プ ロ ジ ェ ク ト 」 の 概 要
北 海 道 教 育 委 員 会 で は 、 国 及 び 北 海 道 の 学 習 状 況 調 査 等 の 結 果 で 明 ら か に な っ た 課 題 を 踏 ま え 、基 礎 ・ 基 本 の 確 実 な 定 着 を は じ め 、生 徒 の 学 習 意 欲 の 向 上 と 学 習 習 慣 の 育 成 、 読 解 力 や 表 現 力 等 の 向 上 な ど 、「 確 か な 学 力 の 育 成 」 を 図 る た め 、 平 成 1 8 年 度 か ら 平 成 2 0 年 度 ま で の 3 年 間 の 計 画 で 、「 北 海 道 学 力 向 上 推 進 事 業 ( 高 等 学 校 学 力 ア ッ プ プ ロ ジ ェ ク ト )」 に 取 り 組 ん で い る 。
本 事 業 で は 、「 確 か な 学 力 」 を 育 成 す る た め の 実 践 的 な 研 究 に 積 極 的 に 取 り 組 む 道 立 高 等 学 校 を 推 進 校 ・ 推 進 協 力 校 と し て 6 4 校 指 定 し て お り 、 各 学 校 が 行 う 研 究 を 支 援 す る と と も に 、 研 究 の 成 果 を 全 道 に 広 く 普 及 す る こ と に よ り 、 本 道 の 高 校 生 の 学 力 向 上 を 図 る こ と と し て い る 。
<Academyプロジェクト> <Scienceプロジェクト> <Englishプロジェクト>
圏 域 推 進 校 推 進 協 力 校 推進校 推進協力校 推進校 推進協力校 道 央 札幌丘珠 苫小牧東 札幌東 札幌稲北 札幌拓北 小樽桜陽 札幌啓成 札幌北 札幌西 札幌国際情報 千歳 野幌
倶知安 伊達緑丘 苫小牧南 岩見沢東 静内 旭川西 北広島 室蘭栄 旭川北 小樽潮陵 砂川
道 南 函館中部 函館稜北 七飯 檜山北 滝川 帯広柏葉 室蘭清水丘
道 北 旭川東 稚内 旭川凌雲 富良野 名寄 士別 枝幸 留萌 江差 釧路湖陵 浦河 函館西 オホーツク 網走向陽 北見柏陽 網走南ヶ丘 遠軽 湧別 興部 北見北斗 池田 釧路江南
十 勝 帯広三条 芽室 帯広緑陽 広尾 音更 本別 鹿追 北見緑陵
釧路・根室 釧路明輝 根室 釧路東 白糠 中標津
(2) 各 プ ロ ジ ェ ク ト に お け る 実 践 等 ア Academyプ ロ ジ ェ ク ト
次 の 図 は 、 学 校 全 体 を 活 性 化 さ せ な が ら 学 力 の 向 上 を 図 っ て い く こ と を 目 指 し た 校 内 計 画 の 概 念 を 示 し た も の で あ る 。 本 校 に お い て は 、 読 解 力 ・ 思 考 力 ・ 表 現 力 を 基 礎 と し た 確 か な 学 力 を 育 成 す る た め に は 、 授 業 の 工 夫 改 善 や 教 育 課 程 の 見 直 し 、 評 価 方 法 に 関 す る 実 践 研 究 に 取 り 組 む と と も に 、 生 徒 が 主 体 的 に 学 ぼ う と す る 意 欲 の 向 上 を 一 層 図 る た め 、 部 活 動 は も ち ろ ん 、 イ ン タ ー ン シ ッ プ や ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 な ど 生 徒 の 活 動 も 重 視 す る こ と が 必 要 で あ る と 考 え 、す べ て の 教 育 活 動 の 関 連 を 図 る こ と と し た 。
本 事 例 の よ う に 、 確 か な 学 力 の 向 上 を 図 る た め に は 、 校 内 体 制 の 整 備 を 図 る と と も に 、 教 員 が 指 導 力 を 高 め 、 授 業 の 充 実 を 図 り 、 生 徒 が 意 欲 的 に 学 習 に 取 り 組 む な ど 、 教 員 と 生 徒 相 互 の 望 ま し い 関 係 を 一 層 推 進 す る こ と が 大 切 で あ る 。
●A圏域の推進校(B高等学校)における平成18年度 Academyプロジェクト校内計画概念図
次 の 実 践 例 は 、 生 徒 に よ る 授 業 評 価 を 実 施 し 、 そ の 結 果 を 授 業 改 善 に 生 か す 取 組 の 例 で あ る 。「 学 力 等 実 態 調 査 」 の 結 果 等 か ら 生 徒 の 学 力 の 実 態 に 係 る 課 題 を 把 握 し た 上 で 、 授 業 に 対 す る 教 員 の 自 己 評 価 、 教 員 相 互 に よ る 評 価 と あ わ せ て 、 生 徒 に よ る 授 業 評 価 を 導 入 し 、 課 題 解 決 の た め の 具 体 的 な 方 策 を 検 討 す る な ど 、 授 業 の 評 価 を 授 業 の 改 善 に 生 か す こ と が 大 切 で あ る 。
読 解 力 ・ 思 考 力 ・ 表 現 力 を 基 礎 と し た 確 か な 学 力 を 向 上 さ せ る た め の 指 導 方 法 及 び 評 価 方 法 に 関 す る 実 践 研 究
ス ー パ ー バ イ ザ ー プ ロ ジ ェ ク ト 委 員 会 ( コ ー デ ィ ネ ー タ ー ) ○ W e b 掲 載
○ プ ロ ジ ェ ク ト 通 信 情
・ 研 究 の 方 向 性 ・ 評 価 方 法 ( 数 値 目 標 ) ・ 計 画 書 及 び 報 告 書 の 取 り ま と め ○ 公 開 授 業
○ 学 校 評 価
P D C A ○ 授 業 評 価
○ 研 究 成 果 の 公 開 報
確 か な 学 力 の 育 成
思 考 力 P I S A 型「 読 解 力 」 表 現 力 ○ パ ー ト ナ ー シ ッ プ
[ 考 え る 力 ] [ 読 む 力 ] [ 書 く 力 ] 会 議 へ の 参 加 発
○ プ ロ ジ ェ ク ト 会 議 の 開 催
各 教 科 に お け る 取 組 校 教 総 推 信
内 育 合 薦
○ シ ラ バ ス の 公 開 と 活 用 ○ 図 書 館 の 活 用 研 課 学 選
○ P I S A 調 査 の 分 析 ○ 評 価 規 準 の 設 定 修 程 習 抜
○ 学 力 等 実 態 調 査 の 分 析 ○ 国 語 リ ス ニ ン グ 力 能 力 の 育 成 の の の の
○ プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 能 力 の 育 成 ○ デ ィ ベ ー ト の 実 施 充 改 充 導
○ レ ポ ー ト 作 成 能 力 の 育 成 ○ O C ビ デ オ プ ロ ジ ェ ク ト 実 善 実 入
学 習 意 欲 と 学 ぶ 力 の 育 成 A 圏 域 に お け る
○ 出 前 講 義 の 活 用 ○ 情 報 活 用 能 力 の 育 成 ○ 資 格 取 得 の 推 進 ○ 推 進 校
○ イ ン タ ー ン シ ッ プ ・ ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 の 実 施 と 発 表 ○ 部 活 動 の 充 実 ○ き め 細 か な 生 徒 指 導 等 ○ 推 進 協 力 校
○ 他 校
教 員 の 資 質 ・ 指 導 力 の 向 上
総合力育成
●C圏域の推進校(D高等学校)における「生徒による授業評価」の実践例
【実施科目】 全学年 全教科
【ねらい】
(1) 生徒による授業評価を通じて、「わかる授業」「学習意欲を高める授業」の構築を図る。
(2) 教科ごと、学年ごとの授業評価を行うことで、より具体的に授業改善を進めるための基本的な資料の収 集をするとともに、緊張感のある授業環境を作り上げる。
【実施の手順】
(1) 実施日時:○月○日(△) 第□校時 (2) 実施内容:別紙
(3) 説明事項:HR担任から、回答の手順、趣旨の説明に加え、次の事項についても十分説明すること。
・生徒一人一人を、授業改善のための大切な評価者として尊重していること。
・授業改善・学力向上に向けての取組であるため、授業改善に結びつく率直な意見を期待していること
・生徒自身の学習態度等についても正確な回答を期待していること。
(4) 集 計
・担任、副担任はクラスごとの集計を行い、学年の共有ファイルにある集計シートに入力する。
・教務部担当者は、学年ごと、教科ごとの数値及び意見・要望の集計を行う。
・教務部で全体の分析結果のまとめと、保護者用、生徒用の結果報告文書を作成する。
授業改善のためのアンケート 第( )学年 クラス( ) 教科・科目名( ) 本校では、学力向上を目指して様々な取組を行っています。今回実施する「授業評価」も、それらの取組の一環として行うものであり、
その結果を参考にしてよりよい授業づくりをしていきたいと考えています。授業改善に結びつく前向きな意見等を記入してください。なお、
このアンケートは無記名で実施します。
Ⅰ この授業を担当する先生の指導等について Ⅱ この授業に関するあなたの取組や要望等について 1 先生は挨拶、ベル席、遅刻、私語、居眠りなどの授業規律 1 あなたの授業中の取組について
について ①常に積極的に臨んでいる。
①指導を徹底している。 ②ほぼ積極的に臨んでいる。
②おおむね指導している。 ③あまり積極的に臨んでいない。
③あまり指導していない。 ④まったく積極的に臨んでいない。
④まったく指導していない。 2 あなたの家庭学習について
2 先生の教え方について ①予習も復習もしている。
①とても分かりやすい ②予習をしている。
②おおむね分かりやすい。 ④復習をしている。
③やや分かりにくい。 ③予習も復習もしていない。
④わかりにくいことが多い。 3 授業で分からないことがあった場合
3 質問や相談について ①先生に質問する。
①先生はとても丁寧に対応してくれる。 ②友達などに質問する
②先生はやや丁寧に対応してくれる。 ③自分で解決する。
③先生はあまり丁寧に対応してくれない。 ④そのままにしてしまう。
④先生はの対応は不親切だ。
イ Scienceプ ロ ジ ェ ク ト
次 の 実 践 例 は 、 大 学 や 研 究 機 関 等 と の 連 携 に よ り 、 地 域 の 自 然 環 境 を 生 か し た 専 門 性 の 高 い 理 数 科 教 育 を 推 進 す る プ ロ グ ラ ム の 実 践 研 究 を 通 し て 、 生 徒 の 創 造 性 ・ 独 創 性 を 育 み 、 科 学 的 に 解 釈 す る 力 を 身 に 付 け さ せ る 取 組 の 例 で あ る 。
大 学 ・ 研 究 機 関 等 、 学 校 外 の 機 関 と の 連 携 に お い て は 、 目 的 を 明 確 に し 、 連 携 先 の 担 当 者 と 十 分 話 し 合 い 、相 互 に 理 解 し 合 っ た 上 で 継 続 的 に 実 施 す る こ と が 大 切 で あ る 。
ウ Englishプ ロ ジ ェ ク ト
次 の 事 例 は 、 2 校 の 推 進 校 と 1 0 校 の 推 進 協 力 校 が 連 携 し 、「 実 践 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 の 育 成 と そ の 評 価 」 を 共 通 テ ー マ と し て 取 り 組 ん で い る 実 践 研 究 の 例 で あ る 。 プ ロ ジ ェ ク ト 会 議 に お い て は 、 推 進 校 と 協 力 校 1 2 校 が 協 力 し て 、「 訳 読 を 中 心 と し な い 授 業 実 践 」 等 を 内 容 と す る 『 実 践 事 例 集 』 を 作 成 す る 予 定 で あ る 。
学 力 向 上 推 進 事 業 に お い て は 、 ア ~ ウ で 示 し た よ う な そ れ ぞ れ の プ ロ ジ ェ ク ト に お け る 実 践 的 な 研 究 の 成 果 を 、 全 道 に 広 く 普 及 す る こ と に よ り 、 各 学 校 に お け る 学 力 向 上 に 係 る 実 践 に 役 立 て る こ と を ね ら い と し て い る 。
各 学 校 に お い て は 、 各 プ ロ ジ ェ ク ト に お け る 実 践 や ア ン ケ ー ト 等 を 参 考 に 、 そ れ ぞ れ の 学 力 向 上 の 取 組 に 積 極 的 に 役 立 て て い く こ と が 大 切 で あ る 。
( 参 考 : 道 教 委 の U R L は 、http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp)
● Scienceプロジェクト推進校(E高等学校)における大学や研究機関等との連携事業の実践例
1 大学との連携
(1)旭川医科大学・実験体験講座
「顕微鏡でみる生命のかたち-ラットのからだの組織めぐり」(4日間実施)
(旭川医科大学教授・講師・本校出身の実験助手)
(2)大学出前実験講座
「タンパク質・DNA分析」(北海道教育大学旭川校教授)
「積雪の構造と性質や、雪崩及び積雪時における地震災害について学ぶ」(新潟大学教授)
(3)大学出前講演会
「人間活動にともなう地球温暖化について」(北海道大学教授)
2 研究機関との連携[旭川市科学館主催の講演会への参加]
第1回「地震と津波」、第2回「受精-その神秘を探る」、第3回「太陽系の果てを探る-惑星はいくつあるのか」、 第4回「ホモ・サピエンスの起源と拡散-南米ナスカ人も縄文人の親戚」
(北海道大学教授、山形大学教授、国立天文台天文情報センター長、国立科学博物館人類研究部長)
● Englishプロジェクトにおける推進校、推進協力校による実践研究の例
<実践研究の内容例> <共通実践項目の例> <実践研究>
1 授業において、生徒が英語を用いる機会を多くす
<訳読を中心としない授業展開> 実践の共有るための指導方法の工夫・改善
1) Flash card(1) 英文和訳を行わずに読解力を育成する。 2) Listen to CD 推 進 校 (2) ペア・ワークディスカッション、ショートスピ ・Whispering ×2times(With Handout)
ーチ、プレゼンテーションソフトを用いた発表、 ・Overlapping 推進協力校 エッセイライティングなどを積極的に取り入れ、 3) Round 1 Words&Phrases
生徒が学習した英語を使う機会を多くする。 4) Round 2 Sight Translation 推進協力校
・Read & Look Up
5) Round 3 A-B Sheet Practice 推進協力校
2 生徒の学ぶ意欲を高めるための評価方法の充実
6) Comprehension Check:(1) ショートスピーチやプレゼンテーションソフト ・Question&Answer 推進協力校 等の発表活動における生徒の相互評価を実施する。 ・True or False Question
(2) 自己評価票を用いて生徒の学習の実現状況や改 7) Shadowing
善すべき課題を的確に把握する。 成果、課題の整理
(3) 「関心・意欲・態度」やスピーキング能力等の 評価方法を研究する。
実 践 事 例 集 の作成
3 キ ャ リ ア 教 育 の 一 層 の 充 実 (1) キ ャ リ ア 教 育 の 推 進
キ ャ リ ア 教 育 は 、 平 成 1 1 年 1 2 月 中 央 教 育 審 議 会 答 申 ( 以 下 、「 中 教 審 答 申 」 と い う 。)「 初 等 中 等 教 育 と 高 等 教 育 と の 接 続 の 改 善 」 で 、 そ の 推 進 が 提 唱 さ れ て 以 降 、 国 に お い て は 、「 児 童 生 徒 の 職 業 観 ・ 勤 労 観 を 育 む 教 育 の 推 進 に 関 す る 調 査 研 究 」( 平 成 1 3 、 1 4 年 ) を は じ め と し て 、 モ デ ル 地 域 等 の 研 究 指 定 や キ ャ リ ア 教 育 推 進 フ ォ ー ラ ム の 開 催 等 、 キ ャ リ ア 教 育 に 関 連 す る 様 々 な 施 策 を 進 め て き て い る 。 ま た 、 昨 年 改 正 さ れ た 教 育 基 本 法 に も 、 児 童 生 徒 に 勤 労 観 ・ 職 業 観 を 身 に 付 け さ せ る キ ャ リ ア 教 育 の 重 要 性 に 鑑 み 、 教 育 の 目 標 の 一 つ と し て 、「 職 業 及 び 生 活 と の 関 連 を 重 視 し 、 勤 労 を 重 ん ず る 態 度 を 養 う 」 と 、 規 定 さ れ た と こ ろ で あ る 。
本 道 に お い て も 、 こ れ ま で 、 キ ャ リ ア 教 育 推 進 地 域 や 日 本 版 デ ュ ア ル シ ス テ ム 推 進 モ デ ル 地 域 の 指 定 等 の 国 の 事 業 の 指 定 を 受 け た 実 践 研 究 や 、 本 道 の 事 業 で あ る 「 高 等 学 校
『 北 を 活 か す 人 づ く り 』 推 進 事 業 」 を 活 用 し た 実 践 研 究 等 に 取 り 組 み 、 そ の 研 究 成 果 を 全 道 に 普 及 す る と と も に 、 昨 年 度 の 「 高 等 学 校 教 育 課 程 編 成 ・ 実 施 の 手 引 」 の 「 総 則 」 に 、 キ ャ リ ア 教 育 が 求 め ら れ る 背 景 や 学 校 の 全 て の 教 育 活 動 を 通 し て 行 う キ ャ リ ア 教 育 の 進 め 方 等 を 示 す な ど し て 、 各 学 校 に お け る キ ャ リ ア 教 育 の 推 進 を 図 っ て き て い る 。
し か し な が ら 、 依 然 と し て 、 職 業 の 選 択 や 決 定 を 先 送 り し 、 進 路 意 識 や 目 的 意 識 が 希 薄 な ま ま に 進 学 し た り 、 せ っ か く 就 職 し て も 長 続 き せ ず に 早 期 に 離 職 し た り 、 安 易 に フ リ ー タ ー を 選 択 し た り す る 者 が 増 え つ つ あ る こ と を 背 景 に 、 若 者 の 勤 労 観 ・ 職 業 観 の 未 熟 さ や 社 会 人 ・ 職 業 人 と し て の 基 礎 的 資 質 ・ 能 力 の 低 下 が 指 摘 さ れ て い る 。
こ の よ う な 中 、 中 教 審 答 申 「 新 し い 時 代 の 義 務 教 育 を 創 造 す る 」( 平 成 1 7 年 ) で は 、 学 習 指 導 要 領 の 見 直 し に 当 た っ て 重 視 す る も の と し て 、「 将 来 の 職 業 や 生 活 へ の 見 通 し を 与 え る な ど 、 学 ぶ こ と や 働 く こ と 、 生 き る こ と の 尊 さ を 実 感 さ せ る 教 育 を 充 実 し 、 学 ぶ 意 欲 を 高 め る こ と 」 を 挙 げ て お り 、 平 成 1 7 年 度 か ら は 、 公 立 中 学 校 で 「 キ ャ リ ア ・ ス タ ー ト ・ ウ ィ ー ク 」 と し て 職 場 体 験 の 充 実 を 図 っ て き て い る こ と な ど を 踏 ま え 、 改 正 さ れ た 教 育 基 本 法 の 趣 旨 に 基 づ き 、 望 ま し い 勤 労 観 ・ 職 業 観 や 、 主 体 的 に 自 己 の 進 路 を 選 択 ・ 決 定 で き る 能 力 な ど を 身 に 付 け ら れ る よ う 、 小 学 校 ・ 中 学 校 ・ 高 等 学 校 を 通 じ た 組 織 的 、 系 統 的 な キ ャ リ ア 教 育 を 、 今 後 な お 一 層 充 実 さ せ る こ と が 求 め ら れ て い る 。 (2) 高 等 学 校 普 通 科 に お け る キ ャ リ ア 教 育
ア 普 通 科 に お け る キ ャ リ ア 教 育 の 重 要 性
普 通 科 に お い て は 、 学 校 と 社 会 と の 接 続 の 課 題 や 、 ニ ー ト 、 フ リ ー タ ー な ど の 増 加 等 の 現 状 を 踏 ま え 、次 の よ う な 視 点 か ら 、キ ャ リ ア 教 育 を 推 進 す る こ と が 重 要 で あ る 。
○ 大 学 や 専 門 学 校 等 へ の 進 学 の た め の 指 導 や 就 職 等 に か か る 指 導 な ど 、 多 岐 に わ た る 指 導 が 求 め ら れ て い る 中 、 進 学 や 就 職 に 関 す る 希 望 を も つ 生 徒 へ の 指 導 は 生 徒 一 人 一 人 の 生 き 方 に か か わ る 指 導 と な る こ と を 認 識 し 、 生 徒 が 将 来 へ の 夢 や 希 望 を は ぐ く み 、そ の 実 現 に 生 徒 自 ら 努 力 す る こ と が で き る よ う 、こ れ ま で 以 上 に 充 実 し た 、 キ ャ リ ア 教 育 の 観 点 に 立 っ た 指 導 ・ 援 助 が 必 要 で あ る 。
○ 大 学 進 学 希 望 者 に 対 し て は 、 大 学 進 学 の 意 義 を 理 解 さ せ 、 生 徒 の 将 来 に お け る 社 会 参 加 を 視 野 に 入 れ 、 生 徒 一 人 一 人 が 目 的 を 持 っ て 勉 学 や 諸 活 動 に 取 り 組 む こ と が
で き る よ う 、 キ ャ リ ア 教 育 を 進 め る こ と が 必 要 で あ る 。
○ 早 期 離 職 や 、 ニ ー ト 、 フ リ ー タ ー な ど の 増 加 等 の 課 題 を 踏 ま え 、 働 く こ と の 意 義 や 大 切 さ を 理 解 さ せ る と と も に 、 働 く 意 欲 や 態 度 を 身 に 付 け さ せ る な ど 、 将 来 の 社 会 的 ・ 職 業 的 な 自 立 に 必 要 な 意 欲 ・ 態 度 や 資 質 ・ 能 力 を 養 う こ と が 重 要 で あ り 、 積 極 的 に キ ャ リ ア 教 育 に 取 り 組 む こ と が 必 要 で あ る 。
イ キ ャ リ ア 教 育 の 推 進 の た め の 方 策
普 通 科 に お い て は 、 キ ャ リ ア 教 育 の 推 進 の た め 、 次 の よ う な 方 策 に 取 り 組 む こ と が 大 切 で あ る 。
① 組 織 的 ・ 体 系 的 な キ ャ リ ア 教 育 を 進 め る た め 、 学 校 教 育 目 標 等 に キ ャ リ ア 教 育 の 推 進 を 位 置 付 け 、 指 導 計 画 を 作 成 す る 。 そ の 際 、 指 導 方 法 と と も に 、 評 価 方 法 を 検 討 し 、 入 学 時 か ら 卒 業 時 ま で の 指 導 計 画 を 体 系 化 す る こ と が 重 要 で あ る 。
② キ ャ リ ア 教 育 に 係 る 校 内 体 制 を 整 備 す る た め 、 全 て の 教 職 員 を 対 象 と し た キ ャ リ ア 教 育 に 関 す る 研 修 を 実 施 す る 。
③ 小 ・ 中 ・ 高 ・ 大 の 学 校 間 ・ 学 校 種 間 の 連 携 を 深 め 、 そ れ ぞ れ の 学 校 に お け る 教 育 活 動 に 関 す る 相 互 協 力 体 制 を 整 備 す る 。
④ 産 業 界 ・ 関 係 機 関 ・ 地 域 と の 連 携 を 図 る な ど し て 、 社 会 人 講 師 等 、 外 部 人 材 を 積 極 的 に 活 用 す る 。
⑤ イ ン タ ー ン シ ッ プ を は じ め 、 キ ャ リ ア 教 育 の 充 実 に 資 す る 様 々 な 体 験 活 動 を 一 層 推 進 す る 。
⑥ 学 校 評 価 に お い て 、 キ ャ リ ア 教 育 の 評 価 を 行 い 、 指 導 計 画 の 工 夫 改 善 を 図 る 。 ウ 普 通 科 に お け る キ ャ リ ア 教 育 の 進 め 方 の 具 体 例
① 教 育 課 程 の 工 夫 ・ 改 善
キ ャ リ ア 教 育 は 、 生 徒 の キ ャ リ ア 発 達 を 支 援 す る 観 点 か ら 、 学 校 の す べ て の 教 育 活 動 を 通 し て 推 進 さ れ な け れ ば な ら な い 。そ の た め 、例 え ば 、次 の よ う な 観 点 か ら 、 教 育 課 程 の 工 夫 ・ 改 善 を 図 る こ と が 必 要 で あ る 。
○ 各 教 科 、 特 別 活 動 、 総 合 的 な 学 習 の 時 間 等 の 取 組 が 、 生 徒 の キ ャ リ ア 発 達 を 支 援 す る 観 点 に 立 っ て 、 有 機 的 に 関 連 付 け ら れ て い る か 。
○ 生 徒 の 発 達 段 階 や 発 達 課 題 を 踏 ま え た 上 で 、 具 体 的 な 活 動 計 画 が 立 て ら れ 、 全 体 と し て 体 系 的 な 取 組 が 展 開 で き る よ う に な っ て い る か 。
○ 各 学 科 に お け る 類 型 や コ ー ス が 、 各 学 校 の 生 徒 の 実 態 や 進 路 、 学 習 ニ ー ズ 等 に 応 じ た も の に な っ て お り 、 生 徒 が 自 己 の 将 来 を 見 通 す 中 で 、 科 目 選 択 等 を 行 う こ と が で き る よ う な 教 育 課 程 に な っ て い る か 。
○ ガ イ ダ ン ス や カ ウ ン セ リ ン グ の 機 会 は 十 分 か 。
② キ ャ リ ア 教 育 の 取 組 (例 )
北 海 道 に お い て は 、 生 徒 一 人 一 人 の ニ ー ズ に 対 応 し た 特 色 あ る 高 校 づ く り を 進 め て き て お り 、 特 に 、 高 等 学 校 の 職 業 教 育 に お い て は 、 キ ャ リ ア 教 育 の 充 実 が 図 ら れ て き て い る 。 そ の 成 果 の 中 か ら 、 普 通 科 に お け る 今 後 の 取 組 の 参 考 と し て 、高 等 学 校 『 北 を 活 か す 人 づ く り 』 推 進 事 業に お け る 「 北 を 創 る 人 づ く り 」 で の 「 ア ン ト レ プ レ ナ ー シ ッ プ 教 育 」 に 取 り 組 ん で い る A 高 等 学 校 情 報 ビ ジ ネ ス 科 の 取 組 を 示 す 。
こ の 取 組 は 、 生 徒 が 自 己 の 目 指 す 将 来 の 職 業 や そ の 分 野 に 関 す る 知 識 や 技 能 を 習 得 し た り 、 具 体 的 な 情 報 を 得 た り す る こ と を 通 し 、 必 要 な 資 質 ・ 能 力 を よ り 深 く 自 覚 し 、専 門 的 な 知 識 ・ 技 能 を よ り 高 め よ う と す る 意 欲 や 姿 勢 を 身 に 付 け さ せ る た め 、 企 業 や 関 係 機 関 等 と の 連 携 を 柱 に 、 3 年 間 を 見 通 し た 教 育 活 動 と な っ て い る 。
※ 各 学 校 に お い て は 、 地 域 の 状 況 、 生 徒 の 実 態 を 踏 ま え 、 育 て る べ き 生 徒 像 を 明 確 に し て 、 組 織 的 、 系 統 的 な キ ャ リ ア 教 育 が 実 施 で き る よ う 、 教 育 課 程 を 見 直 し 、 改 善 ・ 充 実 を 図 る こ と が 大 切 で あ る 。 そ の 際 、 特 別 活 動 や 総 合 的 な 学 習 の 時 間 、 各 教 科 等 を 有 機 的 に 関 連 付 け た 「 キ ャ リ ア 教 育 の 全 体 的 な 指 導 計 画 」 を 作 成 す る こ と が 大 切 で あ る 。
●A高等学校(情報ビジネス科)の取組
○ テーマ「○○地方の資源を活かしたビジネスアイディアや商品開発の企画と提案」
企 業 ・
関係機関
三学年 商品提案
ビジネスモデル提案
「課題研究」における取組
【商品提案】
「地産地消」をテーマとした商品の提案
【ビジネスモデル提案】
「地域」をテーマとしたビジネスモデルの 提案
※地域産業の特色を活かした商品提案、ビジ ネスモデルの提案をとおし、研究の成果を全 道に普及し、チャレンジ精神豊かな人材の育 図る。
二学年 商品開発
ビ ジ ネ ス モ デ ル 企 画
「課題研究」における取組
【商品開発】
「地産地消」をテーマとした商品開発
【ビジネスモデル企画】
「地域」をテーマとしたビジネスモデルの 企画
※地域産業の特色を活かした商品開発、ビジ ネスモデルの企画をとおし、創造性豊かな人 材育成を図る。
一学年 市場調査調査研究
「ビジネス基礎」における取組
【市場調査の内容】
ビジネスモデル及び商品開発に関する調査
【調査研究の内容】
地域の特産品や資源に関する調査研究
※市場調査、調査研究による地域産業の特色 を理解することにより、地域の産業を担うた めの人材育成を図る。
パ ー ト ナ ー シ ッ プ パ ー ト ナ ー シ ッ プ
自立心、創造力、チャレンジ精神、企画力、表現力の育成
4 北 海 道 公 立 高 等 学 校 平 成 1 9 年 度 入 学 生 教 育 課 程 編 成 の 状 況
○ 資 料 1
「 学 校 設 定 教 科 ・ 科 目 」 の 設 置 状 況 ( 全 日 制 ・ 定 時 制 )
教 科 数 科 目 数 設 置 校 数 設 置 学 科 数
平 成 1 9 年 度 2 5 4 9 5 2 0 2 3 0 5
平 成 1 8 年 度 2 5 5 1 1 1 9 2 2 8 3
※ 「 教 科 数 」 は 届 出 済 教 科 の み 。「 科 目 数 」 に は 届 出 予 定 科 目 を 含 む 。
○ 資 料 2
「 学 校 外 に お け る 学 修 の 単 位 認 定 」 の 状 況
大 学 ・ 高 専 等 に 技 能 審 査 等 の 成 果 ボ ラ ン テ ィ ア 活 動
お け る 学 修 等 の 学 修
全 日 制 課 程 普 通 科 1 3 校 5 0 校 8 校
全 日 制 課 程 総 合 学 科 3 校 6 校 2 校
全 日 制 課 程 専 門 学 科 7 校 4 6 校 7 校
定 時 制 課 程 普 通 科 2 校 1 6 校 6 校
定 時 制 課 程 専 門 学 科 1 校 1 4 校 2 校
○ 資 料 3
「 類 型 を 設 定 し て い る 学 校 ( 全 日 制 )」 の 状 況
第 1 学 年 か ら 第 2 学 年 か ら 第 3 学 年 か ら
普 通 科 1 校 6 1 校 4 0 校
専 門 学 科 3 校 2 4 校 2 校
○ 資 料 4
「 履 修 と 修 得 を 分 離 し て い る 学 校 」 の 状 況
全 日 制 課 程 全 日 制 課 程 全 日 制 課 程 定 時 制 課 程 定 時 制 課 程
普 通 科 総 合 学 科 専 門 学 科 普 通 科 専 門 学 科
校 数 5 7 校 1 0 校 3 0 校 1 0 校 9 校
○ 資 料 5
「 学 期 の 区 分 ご と の 単 位 修 得 の 認 定 を 行 っ て い る 学 校 」 の 状 況
全 日 制 課 程 全 日 制 課 程 全 日 制 課 程 定 時 制 課 程 定 時 制 課 程
普 通 科 総 合 学 科 専 門 学 科 普 通 科 専 門 学 科
校 数 2 6 校 6 校 9 校 7 校 7 校
○ 資 料 6
「 2 学 期 制 を 実 施 し て い る 学 校 」 の 状 況
平 成 1 9 年 度 平 成 1 8 年 度 平 成 1 7 年 度 平 成 1 6 年 度
全 日 制 課 程 1 9 7 校 2 0 3 校 1 9 8 校 1 8 7 校
定 時 制 課 程 3 9 校 4 2 校 4 1 校 3 8 校