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国際ビジネスの分析視座の変化について - CORE

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論 文

国際ビジネスの分析視座の変化について

高 垣 行 男

1.問題の所在

企業の国際ビジネスにおける活動内容には,貿易や対外直接投資(FDI:

Foreign Direct Investment)などがある。時代をさかのぼると,貿易が中心 であり,経済学の分野で,議論がなされ「貿易論」という分野が形成された。

そして,FDIの当事者である企業は,多国籍企業(MNE:Multinational Enter- prise)で あ り,産 業 組 織 論 の 観 点 か ら,ハ イ マ ー=キ ン ド ル バ ー ガ ー

(Hymer=Kindleberger)理論による企業特有の優位性(FSA:Firm Specific Advantage)の考え方が提案された。さらに,ダニング(Dunning)によるOLI パラダイムや内部化理論(Internalisation Theory)が,具体的な分析に多用 されてきた。経営学の分野では,ポーター(Porter)の産業間のポジショニン グや競争優位の考え,価値連鎖の考え方,そして,国毎の産業の優位性を議論 するナショナルダイヤモンドも,国際ビジネスの分析に活用されている。

一方,企業の国際ビジネスにおける活動の主役は,近年,先進工業国の大企 業に関わらず,中進国,途上国や中小企業にも及んでいる。かつては,国際ビ ジネスは大企業が主役であり多国籍企業を形成してきたが,その出身国を問わ ず中小企業が国際ビジネスに参加してきているのが,最近の大きな特徴である。

また,自由貿易への努力や,インターネットに代表される技術革新によって,

グローバル化がさらに進行している。人々の好みは多くの企業に知れるところ となってきているとはいえ,仕様と価格という点で,国際間でどこでも通用す る商品と,そうではない商品が併存する状況である。

さらに,国際ビジネスへの参加の方法は,従来の貿易や対外直接投資ではな く,競争優位を有する本国での価値連鎖(もしくはサプライチェーン)の一部 を国外に存在させるという傾向が強くなってきている。物流と知識管理につい

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て,国際間のネットワークを構築しつつある企業も有る。このような国際ビジ ネスの動きはさらに広がると見込まれる。

本論は,このような状況を踏まえたうえで,国際ビジネスを分析する上での 新しい視座を見つけ,今後,それに応じた分析手法の構築を試みる上での第1 段階に位置する。

2.国際ビジネスの研究対象の系譜

国際ビジネスの研究は,貿易論,多国籍企業論,そして経営学の知見などを 駆使し,それぞれの分野から研究がなされてきた。現在では,それらが相互に 協力しながら研究がなされてきている。まず,国際ビジネスの分析の研究対象 の系譜を概観してみよう。経営学の分野では,6つの時期を経てきていると考 えられる(注1)。各々の時期において,先駆的な研究とテキストを順に追ってみ よう。テキストを取り上げるのは,国際ビジネスの研究と実務上で普及に貢献 するところが大であると考えられるからである。

⑴ 第1期

第1期(1920年代に始まり第二次世界大戦前)は,「国際貿易」が研究の中 心であり,貿易(輸出,輸入)と国際経済(比較優位,外国為替および国際収 支)理論であった。研究対象は貿易の仲介者(輸出入商社,輸入代理店,元売 りなど)の制度などであった。主要なテキストは「外国貿易:原則と実務」に ついてのヒューブナーら(Huebner et al., 1930)であった。

(注1) 時期的な分類は,ルート(Root, 1994)が4時期に分類していることを紹 介した梅田恵三(「国際経営論」『産業と経済』特別号経済学・経営学を学 ぶために奈良産業大学経済学会)に拠るところが大きい。

http : / / www. nara - su. ac. jp / econ / kkgakkai / public ̲ html / studyguide / contents.html

なお,ルートの第1期は第二次大戦前(貿易が対象)と後(外国直接投 資)の2つに分けたほうが適切と考えられること,そして,2000年代を加 えて6時期とした。

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⑵ 第2期

第2期(第二次世界大戦後に始まりおよそ1960年代初めまで)は,「対外直 接投資」の先駆的研究期である。まず,バーロウ(Barlow, 1953)は,アメリ カの対メキシコ投資を中心として,生産,人事,会計・財務についての統制,

現地事業活動の拡張という主要な領域で親会社の統制の重要性を明らかにした。

彼は,その後に議論される多くの課題を取り扱っている。さらに,ダニング

(Dunning, 1958)の「イギリス製造産業におけるアメリカの投資」の研究が 続いた。

⑶ 第3期

第3期(1960年代初めから70年代初め)は「対外直接投資」研究の発展期と いえる。まず,フェアウエザー(Fayerweather, 1959, 1960, 1962)の研究は,

国際ビジネス研究における概念フレームの構築に貢献した。フェアウエザーの 研究は,①異文化メキシコに立地するアメリカの親企業の首脳部の経営行動に 関する社会学的見地からの実証研究(1959),②多数の事例研究(1960),③国 際資本移動に関する研究書(1962)である。

多国籍企業の出現は,ハーバード大学多国籍企業研究プロジェクトのスター ト(1965年)を促し,多国籍企業に関する多数の研究成果を得た。経営学の知

図表1 国際ビジネス研究の系譜

主要なトピックス 時 期 主な視座

1.国際貿易 1920年代から

第二次世界大戦前まで 貿易論 2.対外直接投資

(先駆的研究期)

第二次世界大戦後から

1960年代初め 国際経済 3.対外直接投資

(発展期)

1960年代初めから 1970年代初め

国際投資 産業組織論 4.職能機能の国際化 1970年代初めから

1980年代半ばまで

経営管理 多国籍企業論 5.グローバル戦略 1980年代半ばから

1990年代

経営戦略 国の競争力 6.グローバル化の発展 2000年代初めから

現在まで 未確定(?)

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見を国際ビジネスに適用することが試みられた。

この期の研究対象の多くは,アメリカの製造業の在外生産活動に視点が置か れ,アハロニ(Aharoni, 1966)のように,「国際投資の意思決定」や,在外事 業活動およびそれらの事業活動の派遣スタッフに集中する傾向があった。ロビ ンソン(Robinson, 1967, 1964)は,①「国際経営管理」(1967),②西欧企業 の外地進出がそれと非西欧文化,政治との相互作用に深いかかわりがあること に着目し,歴史・法律・経済的な次元からこれに接近した研究成果(1964)を 公刊した。国際合弁企業について,フリードマンとカルマノフの研究(Fried- mann and Kalmanoff, 1961)がある。ファーマーとリッチマン(Farmer and Richman, 1966, 1965)は,比較経営分析モデルに関する著書を2冊刊行している。

パールミュッター(Perlmutter, 1965)は,経営者の心理的態度と行動態様 に基づいて,多国籍企業の発展を国内指向型,現地指向型および世界指向型の 3段階に分けた経営者視野の構想説を発表した。産業組織論の国際的な拡張に 努めたハイマーの研究(Hymer, 1960 and 1976)も発表された。さらに,バー ノン(Vernon, 1971)は著書で国家主権に迫る多国籍企業の台頭を著した。

⑷ 第4期

第4期(1970年代初めから80年代半ばまで)の端緒は,経営管理・マーケティ ング・財務など「職能機能の国際化」に焦点があった。このような傾向は,マー ケティングの部門のテキストで,60年代にフェアウエザー(Fayerweather, 1964)とカテオラ(Cateora, 1966)で現れていたが,70年代になって,ディム ザ(Dymza, 1972),タープストラ(Terpstra, 1972)およびアイトマンとストー ンヒル(Eiteman and Stonehill, 1973)がある。

また多国籍企業の行動を説明する理論が経済学の知見をもとにして展開され 始めたのもこの期の特徴で,ダニング(Dunning, 1974),バックレーとカソン

(Buckley and Casson, 1976),ケーブス(Caves, 1982),へナート(Hennart, 1982),キンドルバーガー(Kindleberger, 1983)の研究があげられる。そして 国際ビジネスの研究は,経営と経済学の融合的な研究成果の集合体として理解 されはじめた。

多国籍企業の出身国は,米国だけでなく欧州に,そして,当時の第三世界や 第二世界(他の先進国や発展途上国)に広がったのもこの時期である。ヨーロッ

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パの多国籍企業についてはフランコ(Franko, 1976)やブルークとレンマーズ

(Brooke and Renmers, 1972)が,第三世界からの多国籍企業についてはル クロー(Lecraw, 1977)が,第二世界からの多国籍企業についてはマクミラン

(McMillan, 1987)がある。また多国籍企業の生成,発展についての歴史的な 分析を試みたウイルキンズ(Wilkins, 1970, 1973)の一連の研究がある。

そして,国際ビジネスの一般的なテキストは,ロボックとシモンズ(Robock and Simmonds, 1973)やダニエルとレイデボウ(Daniels and Radebaugh, 1976)

ら,さらに国際的な戦略的経営管理に関するテキストは,バートレットとゴー シャル(Bartlett and Ghoshal, 1972)であった。

⑸ 第5期

第5期(1980年代半ば以降から1990年代)は「グローバル戦略」の時期とな り,国際ビジネスにおける支配的な見方は,職能機能の国際化のレベルからグ ローバルな競争に向かって移り始めた。この変化は,アメリカ企業の国際的な 競争力が衰えたことへの認知と,ポーターの著書(Porter, 1986)により,幾 つかの基幹産業で競争力の見直しと強化であった。

合弁についてはべミッシュの研究(Beamish, 1988)が,文化の問題に関し てはアドラー(Adler, 1992)があげられる。国際ビジネスにおける一般的な テキストでも,グローバルな戦略展望に向かって動き始めた。例えば,グロッ セとクジャワ(Grosse and Kujawa, 1988)である。

⑹ 第6期

第6期(2000年代初めから現在まで)は,グローバル化のさらなる発展期で あり,1990年代から始まった情報技術などに代表される技術革新,そして,

BRICsなど新興経済発展諸国の出現が大きく寄与している。変化と発展期であ り,研究手法の試みが待たれる。

3.国際化のパターンと産業

企業の国際化は,どのような道筋もしくはパターンで始まり,ビジネスの活 動範囲はどのように広がるのであろうか。これまで,国際ビジネスの議論の多 くは,暗黙のうちに「製造業企業」を研究対象にしてきた。製造業の場合には,

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「輸出」から始まるのが通常である。対象国は,典型的には,「心理的距離」

が最短の国に対してである。その後,図表2に示したように,その国の市場に 販売や流通の拠点となる販売子会社をつくり,さらに生産子会社をつくる。最 終的には,より完全な子会社をつくって製造だけでなく製品開発もそこで行う のが典型的な形である。このプロセスは,ジョハンセンとヴァレネ(Johanson and Vahlne, 1977)で提案された。

製造業以外の企業についても,海外ビジネス行う企業は多く,例えば,銀行,

ホテル,コンサルティング,レストラン,流通業などもある。貿易の対象では ない産業,すなわち,サービスや貿易できない製品の製造業の場合,選択肢は ない。これらの産業の企業が外国市場でビジネスを始めるには,その市場に対 外直接投資,すなわち新規に子会社をつくる(あるいは現地企業を買収する)

しか方法はない。国際化の程度については,その産業の特徴に左右されるとこ ろが大きい。企業活動の国際化は,主として貿易と直接投資という形で行われ るが,貿易や対外直接投資の他に,ライセンシング(技術供与),フランチャ イジング,そして,ターンキープロジェクト,戦略提携などもある。

グラント(Grant, 2008)によると,貿易と直接投資に注目すると,⑴保護 産業,⑵貿易産業,⑶マルチドメスチック産業,そして⑷グローバル産業があ る(図表3を参照)。各々の説明を,以下に示すが,国際ビジネスでは,⑵,

⑶,⑷を議論していると言える。

図表2 国際ビジネス:輸出からFDI(製造&販売)

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⑴ 保護産業(ドメスティック産業)

保護産業(ドメスティック産業)とは,国内市場を自国の企業が支配する産 業である。国際競争から保護されている,もしくは国際ビジネスに適していな いので国内ビジネスに専念する産業といえる。それは,公的機関による所有

(公営・国営企業),規制や,貿易への障壁,またはその提供する財および サービスは大規模な多角化企業によるよりも小規模なローカル企業による供給 による方が適しているなどの理由による。

国際化により,外国との結びつきが増えているが,保護産業として残ってい るのは,本質的に零細な業者によるサービス産業(ドライクリーニング,美容,

自動車修理,葬儀業)や,小規模な製造業(手工芸品,住宅建設),腐敗する ので国際貿易に向かない製品の生産業(生乳,パン),あるいは運送が難しい 製品の生産業(四柱式ベッド,物置小屋,ボンベ入りの圧縮窒素や酸素)など である。また,国外に持っていけない商品,商圏が狭いなどが理由といえる。

最近は,企業が国際的な関わりを色々な形で持つようになってきている。保 護産業は,国際的な関わりを持たないような産業であるが,国際化とはほど遠 いと思われるような企業でも,様々な国際的なビジネス関係を持つようになっ

図表3 国際ビジネスと産業

出所:Grant(2008)のFig. 14.

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てきており,時として国際ビジネスの問題に直面することになる。

⑵ 貿易産業

貿易産業とは,本質的に貿易(輸入,輸出)を通じて国際化が,促進される 産業である。製品が輸送可能であり,仕様が国別ごとに差別化されず,規模の 経済が大きく働く場合,海外市場への進出には単一の拠点からの輸出が最も効 果的である。これに当てはまる例は,商業用航空機,造船,防衛設備機器など である。また,原材料が限定された場所でしか入手できない製品の場合(南ア フリカのダイヤモンド,イランやアゼルバイジャンのキャビアなど)がある。

⑶ マルティドメスティック産業

マルティドメスティック産業は,貿易に向かない産業(銀行業,コンサル ティング,ホテルなどのサービス業など),あるいは製品仕様を国によって差 別化しなければならない産業(冷凍プレクック食品,音楽レコードなど)であ り,直接投資によって国際化が行われる。これらは,各国における競争が,そ れ以外の国の競争とは無関係に行われる産業(小売業,消費者向けの製品,卸 売業,保険,消費者金融など)ともいえる。このことから,国際経営をポート フォリオのような管理が行え,海外子会社は国ごとに操業するために自立性を 強く持つことができ,ある国における戦略はその国の競争条件に影響され,

個々の国を中心にした戦略を要する。

⑷ グローバル産業

グローバル産業は貿易と直接投資の両方が国際化の重要な手段になっている 産業である。ほとんどの大規模製造業はグローバルな構造に向かって発展して ゆく。自動車や,家電,半導体,薬品,ビールなどの業界では貿易と直接投資 の度合いは高いレベルに達している。一つの国での競争上の地位が他の国の地 位によって影響される産業(自動車,テレビ,半導体,複写機など)であり,

活動をポートフォリオのように管理するマルティドメスティックと競争優位を 失う恐れがあり,世界的な活動をある程度統合し各国間の連結を確保したり,

全体を整備された基本戦略で世界各地で競争を繰り広げることが適している。

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4.活動地域による戦略の選定

前述のような産業そのものの特徴とは別に,ヒル(Hill,2008)によると,

ビジネスを行う対象地域との関係,すなわち,Ⓐ「地域特性への対応」と,

Ⓑ「コスト圧力による価格対応」の2つの要因から,4つの戦略に分類できる

(図表4参照)。

国際的競争環境に入るには4つの基本戦略であり,⑴インターナショナル戦 略,⑵マルティドメスティック戦略,⑶グローバル戦略,⑷トランスナショナ ル戦略である。

Ⓐ 地域特性への対応

地域特性には,①消費者嗜好や選好の違い,②インフラストラクチャーや伝 統的慣行,③流通チャンネルの違いなどがあり,さらに,④受入国の政府の要 望が加わり,企業は,それに対応を求められる。

地域の選好の例としては,北アメリカの家族は小型トラックを好む。また,

インフラストラクチャーして,商用電力は,米国は120ボルトであり,英国で は240ボルトである。流通チャンネルの違いとして,例えば,食品市場を支配 する小売業者は,ドイツでほとんどなく,イタリアではバラバラである。受入 国の政府の要望の例として,保健医療システムが国毎に違うことから,医薬品 企業は国毎に企業の運営方法を変えないといけない。

Ⓑ コスト圧力による価格対応

地域により所得レベルが異なることから,本国における販売価格がそのまま

図表4 国際ビジネスの戦略の選択:「価格対応」と「地域特性への対応」

強い 弱い

グローバル戦略 トランスナショナル戦略

インターナショナル戦略 マルティドメスティック戦略 弱い 「地域特性への対応」の必要性 強い

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通用するとは限らない。次のような場合,商品の販売価格は,低く抑えられる。

商品は,①標準化しており,に普遍的なニーズを満たす日用品タイプの製品 の産業に専念している,③非価格的要因の差別化に特化することが困難であり,

④低コストの立地にベースを置く。さらに,⑤消費者が強力で,切替コストが 低く,⑥世界貿易や直接投資の自由化により推進される。例として,汎用の化 学薬品,石油,製鋼,パソコンなどの産業である。

⑴ インターナショナル戦略

強力な競争者がいない国外市場に,本国だけでなく外国の現地国でも価値の ある企業のコアコンピタンスを持ち込むことにより価値を創造する戦略である。

これを強化するには,①製品開発機能を本国に集中する,②生産やマーケティ ング機能を現地国に確立するが,本社はそれに対する厳しいコントロールを行 使する,③個々の外国市場に対して製品を提供したり市場戦略の個々に行いと いったことを制限するといったことが行われる。

この戦略は,企業が,地域対応やコスト削減の圧力に直面していないという 前提では有効な戦略といえる。

⑵ マルティドメスティック戦略

国際市場は異質な個々の国内市場から構成されるととらえ,各国ごとの市場 実態に対応したきめ細かいマーケティングを行うべきだとする考えの戦略であ る。主な目標は地域対応を最大化することであり,製品提供,生産を含む市場 戦略,および研究開発を,国内事情によりカスタマイズする。一般的に,経験 曲線効果による起用削減や地域経済の効果を享受することはできないので,費 用が高い原価構成を持つ。価値連鎖の下流活動(顧客に近い部分)が競争優位 を生む業界は,「マルチドメスティックな国際競争」となる。

⑶ グローバル戦略

国際市場を一つの同質的市場ととらえ,各国内市場に対して共通のマーケ ティングを行うべきだとする考える戦略である。焦点は,経験曲線効果や地域 経済効果からくる経費削減効果を得ることにある。したがって,生産,マーケ ティング,研究開発は,わずかの好ましい機能に集中される。

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低いコストを維持する為に規格化された製品となる。コスト削減への強い圧 力が有り,地域への対応が少ないところでは効果的である。たとえば,半導体 産業がこれに該当する。価値連鎖の上流活動および支援活動(顧客から遠い部 分)が競争優位を生む業界は,「グローバルな国際競争」となる。

⑷ トランスナショナル戦略

国境を越えた。一国の利害にとらわれない。企業は競争に対応するために,

コストを下げ,地域への対応性の対処するために本国の企業が持つコアコンピ タンスを移転する。グローバルな学習が行われ,価値のある技能は,企業が行 う世界的な業務のうち,どこでも発展することができる。また,知識は,外国 の子会社から本国へ,また他の国の子会社に移転する。トランスナショナルの 戦略は組織が求めることが矛盾する場合は困難である。

5.国際ビジネスのパターン

企業の国際化は,「製造業」の場合,一般的なパターンは,輸出から対外直 接投資であり,進出先の各国ごとに価値連鎖(もしくは,ビジネスプロセス)

を持つ。これは「国内で完結して成熟された価値連鎖を外国にも持つ」ことで あり,国内での価値連鎖の成長の結果としての国際化するとも言える。

一方,別のパターンとして,「国内で持つ価値連鎖の一部分を外国から入手」

して,より強い価値連鎖をつくりあげることが目標であり,これに国際ビジネ スを利用するわけであり,国内の成長の結果では無い場合がある。次に,幾つ かのパターンを示す。

⑴ 国内のリーディング・カンパニーの国外進出

国際ビジネスは,製造業では,まず輸出によってスタートし,販売子会社の 設立,そして,生産子会社の設立と対外直接投資が続く。さらに,研究開発

(R&D)が外国で行われるようになる。国内で完結した実績を積んだ価値連 鎖が有り,国内で完結した価値連鎖を持ち,十分な経営資源を持って,外国で も価値連鎖を再現する形で国際化する。その際に,国内で作り上げた優位性に 基づいて国際化するものであり,本国での優位性を,外国子会社に移転するこ とで,現地国での競合他社に対する優位性を保持する。

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例として,米国や欧州の石油企業,そして日本の自動車製造企業や家電企業 があり,「本国内での成長の結果としての国際化」であり,一つのビジネス(輸 出→海外生産→研究開発の国際化)による価値連鎖が一国ごとに展開し,それ を複数国で展開することとなる。これは,典型的な国際ビジネスともいえる。

企業が国際ビジネスをスタートさせるにつれて,さまざまな次元での課題が 生じてくる。基本的な視点は,本国市場でつくり出された「優位性」が海外市 場でどのような形で用いられるのかという点である。また,優位性の移転に 伴って生じる文化摩擦,法律や歴史の違いなどを乗り越えて,どのような経営 をするかといった事が研究対象となる。

こ れ は,典 型 的 な 国 際 ビ ジ ネ ス で あ り,ハ イ マ ー=キ ン ド ル バ ー ガ ー

(Hymer=Kindleberger)理論による企業特有の優位性(FSA:Firm Specific Advantage)の考え方や,さらに,ダニング(Dunning)によるOLIパラダイ ム,ラグマン(Rugman)やカソン(Casson)の内部化理論(Internalisation Theory)などが,分析に威力を発揮できる事例と言える。

⑵ 価値連鎖の一部が外国で展開される

部品調達先や納入先が海外企業であるという企業が増えてきている。

一例は,上記の⑴の場合の経過過程に相当する。国際的な部品調達は,企業 自身が,海外生産を開始することから始まる。この生産子会社で必要とする部 品の調達をどこから行うかという課題が生じる。生産子会社は,当初は本国で の部品納入先からの調達を行い,つまり本国から現地国に輸入することからス タートし,徐々に現地の部品メーカーを開拓して発注先を現地国に変更する。

本国の部品納入先が現地国に生産子会社を設立して,現地の部品供給元となる 場合も有る。

また,この他に上記の⑴のパターンに帰着するが,最近では,企業内におけ る国際的な情報ネットワークの整備に従って,さらに国際的に部品を調達する ようになってきている。また,複数国に立地した生産子会社間での部品の調 達・納入の動きも有る。

電機電子エレクトロニクス企業では,「部品調達」の国際化が進んでおり,

使用されている部品は,部品メーカーの外国工場で生産され,供給されるもの である。自動車企業でも同様である。

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図表5 価値連鎖が複数国で展開(部品調達が海外):電子機器メーカーの例 このような事例は,第5期頃から多く見られるようになった。これらは,⑴ に示した典型的な国際ビジネスの変形として,同様の分析手法で研究がおこな われてきた。

⑶ 企業の成長プロセスへの国際ビジネスの関わり

第5期から第6期に入る頃から,外国への進出が「国内での成長の結果とし ての国際化」ではなく,「自らのビジネスを成功させる」ために,その価値連 鎖の一部を国際化する。上記の⑵のように部品調達先が海外企業という企業の 中でも,このような企業は有る。一般的なパターン(上記の⑴など)が国内で 獲得した優位性の移転を前提とすることに対して,国内で獲得した優位性の移 転をともなわない。価値連鎖が本国と外国(複数国)で展開することが自らの 成功への道であるからである。第6期では,このように,企業の成長途上で成 功のための価値連鎖を考えるとき,例えば,海外からの高性能で低価格な部品 が必要であれば,海外からの部品調達を行ない,自らの価値連鎖の一部を国際 化していく事例が出てきている。

電子機器メーカーの例を,図表5に示す。この事例では,国内の部品製造企 業から調達していたが,国外の部品メーカーに切り替えた。なお,その後に,

国内の価値連鎖と同じものを国外に保有している。

図表6は,ユニクロの例であるが,衣料品のデザイン(=研究開発)は米国 で行い,縫製(=生産)は中国の外注先で行い,製品となってから国内外の自 社小売店の供給している。

グローバルな顧客の出現や,もしくは国内に大きな顧客が見つからない場合

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も,価値連鎖を外国に求める誘因と言える。海外顧客への販売は,伝統的には 輸出であり,国内販売で余ったものを国外へ輸出していたが,国内の成長率が 鈍化し,海外市場への販売を試みる。もしくは,外国の顧客(グローバル企業)

からビジネスが始まる。取引等の考え方は国内企業と異なり,国内では販売は されておらず,顧客の大半が国外といった例も見られる。また,国外の子会社 相互間,そして本社との間のネットワーク化も大きな特徴である。

これらの場合は,FSAの考え方,OLIパラダイム,内部化理論などでは,説 明が複雑化してしまうところが出てくる。

⑷ 価値連鎖のさらなる国際化

さらに,「価値連鎖の多くが外国」という例として,Li & Fung(利豐有限 公司)の事例がある(注2)。利豊は,香港の商社で,有名ブランド,消費者向け ブランド品,大手小売を顧客に,年間売上高は,200億ドル(約1兆8,000億円)

の企業である。衣料品を例にとると,工場は保有していないが,デザインとス ケッチ(韓国),紡糸と染色(台湾),ボタンとジッパー(日本),縫製(タイ)

といった組み合わせを,顧客のアイテム毎に行い,付加価値の高い仲介者の役 割を担っている。通常の商社は,各地の完成品の取引上の仲介業務であるが,

利豊の事例は,豊富な製品知識,各国の加工業者の得意分野の知識とネット ワークで,高級ブランド品から大手小売り店向けの衣料品について,「商品企 画から調達,生産,そして納入まで」を業務範囲にしている。かつて,製造業 でファブレスが注目を浴びたことが有るが,利豊は工場を持たず,衣料品の分 野で,生産にかかわる価値連鎖の大半を外国に持ち,国際的な衣料品ファブレ

(注2) 日経ビジネス(電子版):2013年2月5日(火)(FINANCIAL TIMESか らの転載記事)

図表6 価値連鎖が複数国で展開:ユニクロの例

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スを実現しているともいえる。なお,ポーターの価値連鎖において,支援業務

(資金,知識・情報など)は本社内に保有している。

自動車産業では,日産がルノーとともに,主力の小型車で設計・調達を一本 化すると発表した(注3)。年産300万台規模の小型車部品の共通化を進め,開発コ ストを3割削減するとともに,調達コストの削減を目指そうとしている。これ は,各国で構築されて価値連鎖を国ごとには捉えず,価値連鎖を国際化しよう とするものであると考えられる。

6.新しい統合的な分析視座

6―1.最近の国際ビジネスの傾向

最近の国際ビジネスにおける傾向は,要約すると,①価値連鎖の一部が国際 的に展開される,②成長のステップが省略されことで,国際経験が少なくとも 国際ビジネスに参加できる,そして,③ビジネスの成功のために価値連鎖が国 際化されるといったところである。中には,価値連鎖の大半が国外という企業 が出現している。

従来の国際ビジネスの分析では,主に製造業を対象としており,貿易と対外 直接投資を前提としたものであり,その範疇を大きく超えるものではなく,バ リエーションの範囲で有った為,「貿易と対外直接投資」の組み合わせにかか わる諸問題を考慮すればよかった。しかし,最近の国際ビジネスは,ビジネ ス・プロセスの一部もしくは大部分を国際化している場合が出てきており,既 存の分析手法では複雑であり中には難しい場合も出てきている。

では,どういった視点が必要となってくるのか? また,従来の分析手法と 併用できるということも必要であろう。国際ビジネスの議論で重要な課題であ る「立地」の選択と「知識」の管理から議論を試みてはどうであろうか。「立 地」とは,すなわち,マテリアルフローをどのように最適化するのかという意 味でもある。また,「知識」の管理とは,無形の経営資源を発揮し強化すると いう意味でもある。

(注3) 日本経済新聞(電子版):2013年4月26日

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6―2.「立地」の選択と「知識」の管理

「立地」の選択と「知識」の管理について,重要な事柄を整理してみよう。

⑴ 立地の選択

①国際戦略が,国内の競争戦略と異なる意思決定をしなければならない

②世界的な活動の配置:価値連鎖内の各活動が世界のどの場所で行われ,そ の場所の数はどれくらいか

③工場の立地(子会社の立地)をどうするか

④まず,顧客はどこにいるのか。そして,人件費,運賃,原材料の入手も考 慮に入れる

⑤活動の配置と調整:国別で行われている同種類の活動がお互いにどれくら い「調整」されているか

「集中」:一ヶ所で活動を行いそこから世界にサービスを提供する。

「分散」:国ごとに活動を行う。極端な場合,国別に完全な価値連鎖を持つ。

⑵ 知識の管理:

知識に基づく競争優位を発揮して,次の事柄をさらに向上させる

①市場の知識,②商品企画,③技術開発など。

6―3.分析視座のイメージ

「立地」の選択と「知識」の管理を重要視するが,その中で,経営資源(ヒ ト,モノ,カネ,知識・経験など)を,どのように活用するのかという視点が 必要と考えられる。

利豊の事例で議論したようにファブレスの組織を念頭に置いて,ポーターの 価値連鎖に,経営資源の管理を組み込んだモデルを構築できないかを考慮する。

なお,ヒル(Hill,2008)では,マテリアルハンドリングに注目して,研究開 発,工場立地,物流を統合する組織を提案しておりこれも考慮する。

なお,本社組織として残すべき事柄として,①ヒト:管理者(海外要員)の 人材配置(なお,国際間の移動が難しいので現地工場要員は現地),②カネ:

(国際間の移動が難しい),そして,③知識・情報(国際間のナレッジ・マネ ジメントの考え方を導入)を想定する。概念図を,図表8に示した。

なお,図表8については,さらなる検討課題とする。

118

(17)

7.ま と め

国際ビジネスの研究の経緯を概観したうえで,国際ビジネス戦略の選択につ いてのロジックについて議論した。最近の国際化のパターンには,従来のもの とは異なってきているのは,明らかである。国際ビジネスのトレンドにあった 分析手法,しかも「貿易+対外直接投資」の分析とも統合したモデルが必要で あろう。

本論では,国際ビジネスを分析する上での新しい視座を見つけ,今後,それ に応じた分析手法の構築を試みる上での第1段階に限定して議論した。次の段 階として,具体的な事例を分析する中で,まずは,企業の価値連鎖が外国に存 在する企業の分析モデルの構築を試みるものとする。

図表7 ファブレス企業の特徴

出所:野村総研『経営の基礎知識(第2版)』2004 (Web版)

図表8 ポーターの価値連鎖を国際的な配置

(注)「製品1,2,3……」によって,「外国A,B,C……」を最適のところから選んで 組み合わせる。

出所:ポーターの価値連鎖をもとに筆者が作成

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