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多様化するメディアとフリーペーパー

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Academic year: 2025

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卒業論文

多様化するメディアとフリーペーパー

-地域密着性と獲得の利便性に着目して-

平成 16 年度入学

九州大学 文学部人文学科人間科学コース 社会学・地域福祉社会学専攻

平成 20 年 1 月提出

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要約   

近年、フリーペーパーの発展が著しい。今までは、新聞に折込まれる地域情報「紙」程 度のものであったのに、最近では、雑誌形態のものが多くみられるようになった。その中 で、フリーペーパーとは一体何なのか、今、新たな定義に迫られているだろう。本論文で はまず、その歴史をまとめ、そして今日における実態に迫り、さらにいくつかの観点から、

フリーペーパーに今後期待されることについて、特にその地域密着性に着目し、考察して いる。また、第三章では各メディア間での関係性にも迫っている。 

第一章では、フリーペーパーの歴史についてまとめてみた。まず、フリーペーパーの祖 として「地域紙」と呼ばれる新聞を紐解いてみた。すると、その配布形態や、地域におい て果たしていた役割としてはフリーペーパーと言えそうであったが、ビジネスとして、フ リーペーパーとは言えないことがわかった。そして機能的にも、ビジネスとしても、フリ ーペーパーの本当の祖と言えるのは 1959 年に発生した「団地新聞」であった。団地新聞は、

高度経済成長の始まりによって高まっていた消費行動の中、ホワイトカラー層で形成され ていた公団住宅の家庭、特にその主婦層に向けて作られた新聞であった。さらに続けて、

「団地新聞」以降発行されたフリーペーパーを簡単に紹介し、後半では、21 世紀に入って から急増した、雑誌型フリーペーパーに焦点を当てている。その発生の背景として、イン ターネットの普及や、OL やシニアと言った新たに注目を浴び始めた消費者市場を仮説要因 とし、検証した。 

第二章ではフリーペーパーがなぜ成り立つのか、その仕組みにせまっている。有料紙誌 が広告費と購読料の二本柱で経営を行うのに対し、フリーペーパーは広告からしか収入が 得られない。しかし一方で利点もある。例えば、フリーペーパーは無料で流通させる媒体 だが、無料なので手軽に手にとってもらえ、従来の出版物の流通ルートに乗らないので、

読者までの到達のさせ方が多様である。この章では特に、フリーペーパーの作られ方を順 に説明しながら、その過程で特にユニークだと思われる、広告の獲得の重要性と配布活動 の方法に焦点を当てている。 

第三章ではマスコミ四媒体とインターネット、そしてフリーペーパーの関係に言及して いる。インターネットという新しいメディアの進入によって従来のメディアの関係は変化 した。そこで、「有料・無料」の観点を切り口に、また、そのメディア自体がもつ特徴に 触れながらメディア関係の考察を行った。そして特に、新聞と雑誌という、フリーペーパ

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ーと関係の深い紙媒体にクローズアップしている。具体的に新聞は今、フリーペーパーの 増加によって地元広告主を取り合う関係にあり、その問題解決が今後の課題となっている。

また雑誌は、フリーペーパーの今までにない拡大の中で、有料誌として、新たな価値を創 造する媒体を目指す必要性があるだろう。最後に、「AIS(CE)AS」理論に基づいて、広告 媒体として各メディアが持つ特質にもせまり、その中で特にフリーペーパーは、地域密着 性と、無料から生じる獲得の利便性をその特徴とし、フリーペーパーと読者の距離の近さ を指摘した。また特にクーポン誌の持つ、消費者行動を起こす力も指摘している。 

第四章では、福岡で発行されている「TIME MARKET」と「ぐらんざ」というフリーペーパ ーを具体的に取り上げた。これまでの考察との比較しながら、それぞれの媒体がどのよう に発生し、普及、拡大していったのかを軸にまとめている。また、フリーペーパーが持つ コミュニティメディアとしての可能性についても意見を述べている。 

そして第五章では論文のまとめとして今後のフリーペーパーに期待することをまとめた。

フリーペーパーが今後、地域に密着したローカルメディアとして、「人ともの、また人と 人をつなぐような、そういう地域のフリーペーパーであって欲しい」という希望の言葉を 添え、論文を締めくくっている。 

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目次   

はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1   

第一章  フリーペーパーの発生と発展   

第一節  新聞型フリーペーパーと雑誌型フリーペーパー・・・・・・・・・・2   

第二節  フリーペーパーの歴史 

2‑1.地域紙・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3  2‑2.団地新聞・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8  2‑3.団地新聞以降のフリーペーパー・・・・・・・・・・・・・・ 10   

第三節  フリーペーパーの発展要因−21 世紀以降− 

3‑1.4 つの仮説・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12  3‑2.インターネットの普及とフリーペーパー・・・・・・・・・・ 12  3‑3.消費行動の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14  3‑4.フリーペーパーの流通−配布形態の変化−・・・・・・・・・ 17   

第二章  なぜフリーペーパーが成り立つのか   

第一節  発行主・広告主・読者の関係・・・・・・・・・・・・・・・・・・19   

第二節  フリーペーパーのビジネスモデル 

2‑1.ターゲティングから広告主の獲得まで・・・・・・・・・・・ 20  2‑2.フリーペーパーの配布・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21  2‑3.ビジネスの成立・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23   

第三章  他メディアとの関係   

第一節  有料・無料から生じる関係・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25   

第二節  メディアの性格上の違い 

2‑1.マスコミ四媒体とインターネット、フリーペーパー・・・・・ 27  2‑2‑1.新聞・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28  2‑2‑2.新聞とフリーペーパー・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32 

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2‑3‑1.雑誌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34  2‑3‑2.雑誌とフリーペーパー・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35   

第三節  読者に届くメディアとは 

3‑1.「AIDMA」から「AISAS・AISCEAS」へ・・・・・・・・・・・・39  3‑2.メディアミックスという考え方・・・・・・・・・・・・・・ 42   

第四章  福岡のフリーペーパー −TIME MARKET、ぐらんざ− 

 

第一節  コミュニティメディアとしてのフリーペーパー・・・・・・・・・・44   

第二節  TIME MARKET 

2‑1.「TIME MARKET」立ち上げ・・・・・・・・・・・・・・・・・45  2‑2.福岡−音楽という土壌−・・・・・・・・・・・・・・・・・ 45  2‑3.発行部数と配付形態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47  2‑4.紙面構成と活動の全体図・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47  2‑5.まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48   

第三節  ぐらんざ 

3‑1.「ぐらんざ」立ち上げ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49  3‑2.シニア向けフリーペーパーの難点と利点・・・・・・・・・・ 50  3‑3.発行部数と配付形態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50  3‑4.コミュニティへの浸透・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52  3‑5.読者とのかかわり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 53  3‑6.まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54   

第五章  まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55   

おわりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・57   

参考文献・資料,参考フリーペーパー,参考 URL・・・・・・・・・・・・・・・・・ 68 

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