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学生の主体性に基づく教育実習事前事後指導の実践に関する研究:

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Academic year: 2023

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令和

3

年度 研究プロジェクト実施報告書

研究代表者:愛知学泉短期大学 幼児教育学科 服部壮一郎

学生の主体性に基づく教育実習事前事後指導の実践に関する研究:

自分なりの到達目標を考えることの教育的意味と効果

1. 研究活動の概要

本研究は本学幼児教育学科の教職科目である教育実習事前事後指導における取り組みの教育的意味と 効果について

1

年生を対象とするアンケート調査及び実習評価の分析をもとに検証したものである。

2016

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月の教育職員免許法改正及び翌年

11

月の同法施行規則改正に伴い、授業科目に「教職課程

コアカリキュラム」(平成

29

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17

日)を含んでいることが教職課程認定の審査基準となった。文 部科学省は、これにより教員養成の全国的な水準を確保するとしているが、教員の自律的な思考や意思 決定を阻害するような教職課程の基準及び到達目標の設定は、専門職性開発の達成に失敗する恐れがあ ると指摘されている。そこで、本プロジェクトでは学生の主体性を尊重し、自分なりの到達目標を考え ることが、行政主導の基準設定による質保証の限界を乗り越えることにつながるかどうかを検証した。

具体的には、教職課程コアカリキュラムに掲げる到達目標の妥当性を検証するため、教育実習事前事後 指導の授業において学生にアンケート調査を実施した。その上で、実習前後の実習到達目標への認識の 変化と実際の成績とを比較分析することによって、このような取り組みの教育的意味と効果を検証した。

2. 成果

活動の成果として、2021年

6

17

日に教育実習Ⅰ評価票の

6

項目について具体的に何を指している と思うかを問うアンケート調査を行った。その結果を研究担当者

2

名がまとめ、入学して間もない学生 たちの課題意識を明らかにした。その後、同年

9

月の教育実習Ⅰの前後に自分たちが考えた到達目標を 達成できる/できたと思うかを問うアンケート調査を行った。そのうえで、実習前後の学生の認識の変 化と実際の教育実習Ⅰの成績との関連性を統計的に分析し、この授業の取り組みの効果を検証した。

①服部壮一郎、井手裕子「教職課程コアカリキュラムの基準性に関する考察―教育実習事前事後指導の 到達目標を中心に―」(大学紀要第

4

巻第

2

169-177

頁)

本稿は教職課程コアカリキュラムが教員の専門性の担保や養成機関の教育機能の向上に寄与している かを教育実習事前事後指導の到達目標を中心に学生へのアンケート調査を基に検証したものである。同 カリキュラムは、①行政主導の教職課程の基準化、②網羅的な到達目標の設定、③コンピテンシーに基 づく教育評価を特徴としていることから、大学の自主性と学生の主体性を尊重し、学生の学習状況に応 じて教職課程や到達目標そのものを検討することが課題として考察された。学生へのアンケート調査の

(2)

結果、学生自身が考える課題意識が顕在化され、教員が意図した到達目標を一定程度達成していること が分かった。一方で、一部の項目(自らの力量を高めるような、より高次の到達目標、及び保育の理念 や保育者の資質など抽象度の高い目標)に関する認識は乏しいことから、自分なりの目標を考える機会 を作ることの教育的意味(自律的な意思決定の育成や学生の状況に応じた教育目標の設定)が示された。

②井手裕子、服部壮一郎「短期大学

1

年生の教育実習到達目標への認識と不安の検討」(大学紀要第

5

巻 第

1

号掲載予定)

本稿は教育実習事前事後指導を受講する短期大学

1

年生の実習到達目標への認識と不安の意味を、実習前 後のアンケート調査(図

1)及び実習園からの評価を

基に検討したものである。分析の結果、抽象的な目標 や未経験で想像しづらい目標は、学生の認識と実習園 からの評価との間に差が生まれやすいことが分かっ た。また、「全体への配慮」については、実習前の学 生の認識と総合成績との間に負の相関が見られた一 方で、実習後に学生の認識が正しく修正されたことか ら、実習の経験が学生の認識変化に役立つことが分か った。さらに、主体的に質問できる学生は、「積極的 に学ぼうとする意欲」の成績が高いだけでなく、その 他複数の到達目標の得点との間にも有意な正の相関 が示された。以上のことから、学生の主体的な学びを 最大限に尊重し、学生自らが到達目標を具体的に想像 すること、実習の経験を踏まえて仲間とともに自らの 実践を反省することを支援することが、この授業を展 開するうえで重要であることが明らかとなった。

3. 考察・今後の課題

本研究は教職課程コアカリキュラムの導入による大学の自主性・自律性の縮小や教職課程の画一化・

硬直化に対する問題意識から、本学が重視する社会人基礎力の

1

つである主体性に着目した教育実践の 可能性を探求することを目的に行われた。上述した

2

つの研究成果を総合的に考察すれば、カリキュラ ム設計者が想定する到達目標、現実の学生が認識している課題意識、実際の教育実習における達成度に ギャップがあることを指摘できる。とりわけ、抽象的で専門性の高い到達目標については学生の認識が 乏しく、未経験の活動・実践については学生の不安が大きいことが分かった。また、学生に自分なりの 到達目標を考えさせることは、授業改善に役立つだけでなく、学生が主体的に質問することを促し、そ の他複数の目標への自信を高めることが分かった。以上のことから、学生の主体性に基づく教育実践は、

科目の到達目標と学生の課題意識のギャップを埋め、さらに実際の達成度を高める効果を持つことが示 唆された。今後は一人ひとりの課題意識や達成度の違いに着目した研究を進めるとともに、学生の苦手 を克服するための指導法を解明することによって、より教育効果の高い実践とカリキュラムを考えたい。

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4. 子どもと向き合う アンケート

組   番   名前

教育実習Ⅰの評価項目について、あなたが達成できそうかどうか/達成できたかどうかを聞きます。

1 から 5 のあてはまるところに 〇 をつけて下さい。

子どもへの関わり方 1. 分かりやすい声かけ 2. 視線を合わせる 3. 一人ひとりに合わせた対応 5. 子どもの気持ちを尊重する 全体への配慮 1. 常に周りを見る(危険回避)

2. いろいろな子を見る

4. 状況把握しながら、仕事する姿勢を持つ。

3. 立ち位置

2. 分からないことは自分から聞くことができる。

3. 保育者の動きや子どもの様子をよく観察し、メモをとっている。

明朗さ

2. 明るいトーンではっきりと話したり返事をしたりする。

3. 話しかけやすい表情や親しみやすい雰囲気をつくる。

積極的に学ぼうとする意欲

4. ピアノや手遊びなど大学で学んだことを発揮し、子どもたちと積 極的に関わることができる。

5. 保育者を手伝ったり真似をしたりするなど、自ら行動することが 1. 適切な言葉で分かりやすく丁寧に記録をまとめる。

4. その日の実習を振り返り、自分の課題への改善点や解決策を 示すことができる。

5. 実習を通して気づいたことや学んだことを書くことができる。

実習記録の書き方

2. 子ども・保育者・実習生の行動や心情が書けている。

3. 保育者の配慮に気づいている。

5.見通しを立てる。

2. 正しいことば使い(敬語)

4. 実習をさせていただくことへの感謝 1. 笑顔を絶やさず、常に明るく元気にふるまう。

1. 自分の課題を自覚し、次に活かそうとする。

礼儀・挨拶・ことば使い・身だしなみ 1. 挨拶

3. 頭髪、爪、身だしなみ

1

評価内容達成質問紙

Referensi

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