() 第 28 号 2007 弘 学 時 報
(第(平成9)年9月0日 (月)
生理学会大会会長) 15回日本運動
学長 𠮷岡 利忠
平成
19年7月
25日から
まで第 27日 であり、その成果は世界のトッ かなどの基礎的な研究が盛ん うなメカニズムによって縮む わが国では、筋肉がどのよ しょう。 演の内容を簡単にご報告しま 象としています。大会長の講 環境医学、健康医学などを対 運動生理学、スポーツ医科学、 この学術集会は、体力医学、 キャッスルで開催されました。 大会が弘前市のホテルニュー 15回日本運動生理学会
学校法人弘前学院 理事長 阿保 邦弘
三 青年藩士本多徳蔵 徳蔵十六歳のとき、藩校稽古館の司監に抜擢され、藩の仕事では御手回り書院番職(藩庁の政策本部勤務)に挙げられた。司監は一種の取締役であって、この若さでそのよう
第 28 号
(年に4回発行)
編集発行 弘 前 学 院 大 学 広 報 委 員 会
印 刷 所
㈲小野印刷所
プを走っています。長年、私は筋肉の機能や形態について研究していたこともあり、大会長の講演として運動と筋肉について発表しました。タイトルは、「各種ストレス負荷と筋細胞の対応」ということで、細胞レベルの機能や形態の話しになりました。 ヒトの身体には、なんと体重の半分以上の筋肉があります。牛や豚の家畜類、鶏、魚類でもそうです。厳しい訓練によって筋肉が隆々とついている人も いれば、やせ細ってどこに筋肉があるか分からないような体つきの人もいます。それでも、体重の何割もの筋肉があります。これほど多くの筋肉がついている理由は、もちろん身体を動かすことにあるわけで
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な地位に任じられたのは、彼の抜群の人柄が衆目の一致して認めるところであったからであろう。小崎弘道(日本組合教会牧師、明治・大正・昭和にわたるキリスト教の代表的指導者、同志社第一回生、同志社社長)は「本多の如きは唯に宗教界のみにあらず、いずれの社会におくとも人々の上に立つ人物であって、確かに天性の長者であるとおもふ」と述べており、そのよう彼の素質はすでにハイティーンの時代から、誰の目にも明らかに発揮されていたのである。 江戸幕府は、君臣父子の封建的社会秩序に理論的根拠を与える朱子学を保護奨励し、幕府の官学としてこれを育成した。徳蔵も熱心にこれを学んだが、同様儒学の一派である陽明学にも関心を向けている。陽明学の特徴は朱子学の批判・修正を通じて学理上の革新を求めている。つまり、朱子学が封建的階層秩序を維持する社会規範の学であり道徳であったのに対して、陽明学は徳より学にいたるべきものとして良知つまり良心を強調し「道」の概念を教え、そこから倫理を内面化してゆく契機を含んでいた。本多は、後年山路愛山にその事情を次のように述べている。「余は朱子学に満足す る能はざりき」「陽明学は朱子学よりもより多くナチュラルなるを喜びたり」としており、本多がキリスト教に触れる以前に、陽明学徒であったことは、この意味で彼の入信過程におけるキリスト教理解に重要な影響を持つことになったと考えられる。 徳蔵はさらに藩中の蘭医について蘭学を学び、また当時ようやく東奥に伝えられた英学研究にも意欲を燃やしていた。このように本多の思想形成が進められていったのであるが、その傍ら、剣術、馬術、砲術、槍術、山鹿流の兵法を学び、築城・作戦の研究や藩内を歩いての実地訓練にも励んでいたのであり、この鍛錬 が、後年の偉丈夫の基礎づくりになったのであろう。
四 明治維新 一八六七年、徳川一五代将軍慶喜は大政を奉還し江戸幕府の支配は終わりを告げた。一八五三年、ペリーの来航に始まる先進資本主義諸外国の強圧、国内では幕藩体制の動揺と尊王攘夷論の高揚、百姓一揆・打ちこわしの激化、そして薩長連合の攻勢等内憂外患、満身創痍のなかで、徳川封建体制は瓦解したのであった。 幕末の動乱は、旧幕府支持派(佐幕)と朝廷=勤皇(薩長連合勢力が後楯)の対立が軸にあり、戊辰戦争となった。全国の各藩は旧幕府支持の佐 幕か朝廷支持か選択をせまられることになった。津軽藩は、当初佐幕の奥羽越列藩同盟に組し、約定のため庄内藩に本多徳蔵十九歳、菊池喜代太郎二十歳、石郷岡一得二十歳の青年武士が派遣された。三人は無事任務を果たし帰藩した。しかし、藩は彼らの出張中に一変し、朝廷側にたち逆に庄内藩を追討する方針に転換していたのである。青年武士三人の胸中はいかばかりか察するに余りあるところである。この転換は津軽藩御用人の職にあった西舘平馬(弧清)は京都在勤中であったが津軽藩の動きを聞き、津軽の宗家近衛家と相談するとともに岩倉具視とも接触近衛家からの教 すが、その「動き」についての詳細は不明なことが多いのです。人の身体は、おおよそ
拶し、出席 たい」と挨 動を頑張り 研究教育活 これからも つにして、 こころを一 学生たちが の教職員と たちすべて 数は変わらず、また、Aさん時間のうちに筋萎縮が生じまもとに、私 ち、子供から大人になっても また、寝たきり状態でも短「この旗の くほとんど同数です。すなわすることもできなくなります。忠学長がお礼の言葉とともに (総務課) 人の年齢や他の人達に関係な防御しなければ、地球に帰還宗教主任の祈祷の後、吉岡利掲揚されています。 肉の筋線維の全体の数はそのが生じ、萎縮をなんとかして大に行われました。中澤實郎手前に設置され、校旗は毎日 は分厚くなります。また、筋たりするようになると筋萎縮め約三十名の出席のもとに盛ル、三本)は本学一号館入口 が太くなれば全体として筋肉期間研究したり基地を建設し学生及び教職員等関係者を含 校旗掲揚台(高さ八メート うことは、一本一本の筋線維間に作っています。そこで長社社長吉川功一氏をお招きし、に掲揚台の完成を祝いました。 ば細くもなるわけです。とい地球から400キロ離れた空力いただいた吉川建設株式会が贈られ、大きな拍手ととも て一本の筋線維が太くもなれ日本が主体になり宇宙基地を方々並びに掲揚台建設にご協会会長に吉岡学長より感謝状 り、その量の多い少ないによっいま、アメリカ、ヨーロッパ、れ、東代表取締役、校友会の代表取締役並びに工藤幸校友 ための多くのタンパク質があ次第に衰弱してしまいます。 完成式当日は天候にも恵まれ掲揚されました。続いて東 なります。その中には、縮むを必要としませんから筋肉はれるはこびとなりました。者が見守る中、校旗が披露さ され、収縮機能を持つことにいものを持つことにも全く力ご寄付により、設置さ 本の細長い筋線維として完成体の姿勢を維持することも重弘前学院校友会からの が集合してお互いに融合し一おける無重力の環境では、身取締役東康夫氏並びに に存在し、その後、それぞれ萎縮という現象です。宇宙に化学薬品株式会社代表 の初期には筋細胞がバラバラきなくなってしまいます。筋ており、この度、東北 り特殊な細胞です。その発生くなってしまい縮むこともでという願いが込められ から三千もの核があり、かな環境に長くいると筋線維は細誇りを共有して欲しい 維では全く異なり一本に二千無くなると、例えば無重力のぶこと、働くことへの 一個の核がありますが、筋線に受けています。その影響が員が弘前学院大学で学 一個の細胞には、その中央にい間に1Gという重力を身体と同様に、学生と教職 髪の毛くらいでしょう。普通、地球上に住む私たちは知らな学エンブレムのバッジ 線維の直径は、おおよそ細いいくつか述べてみましょう。員が身に着けている大 維と表現しています。一本の筋す。さまざまな影響についてすでに学生並びに教職 くて長い形から筋細胞を筋線てしまうという特徴がありま校旗掲揚台の設置は、 細胞からできており、その細して形や働きを短時間で変え完成式が催されました。 いるといわれます。筋肉も筋な影響を与えるとそれに反応において、校旗掲揚台 50()兆個の細胞から成り立って さらに、筋線維にさまざま 七月十二日木本学 ありません。 ほとんど同数です。男女差も
「校旗掲揚台」完成祝う
とBさんとCさんを比べてもttttttttttttttttttttttttttttt
魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚魚 す。これらの状態は筋肉を使わないことあるいは筋肉を使えないことが原因となるため廃用性萎縮とも表現されます。難病である筋萎縮症もほぼ同様な状態を示します。このような状態はなんとかして防がなければなりませんし治療も必要となります。講演ではこの萎縮のメカニズムと萎縮を効果的に防ぐ方法などについて、筋細胞の中にあるさまざまな物質、情報伝達系、タンパク質量などの変動から説明しました。 このように、筋肉は可塑性が高いからだの器官であることが分かります。運動生理学の観点からは、たとえば力強いトレーニングを筋肉に与えると、筋線維は太くなって大きな筋力を発揮できるようになるし、中くらいの力で長い時間トレーニングを負荷すると筋線維の太さは変化しないけれど疲れにくい筋肉になってしまいます。これらの結果は、実際の競技スポーツの分野に応用できますし、人々の健康維持・推進のためにも病気にならない身体づくりにも貢献しています。会長講演の一部分を述べてみました。
書と朝廷からの令書を携え急遽帰国し、佐幕派の反対を押し切って反論を勤皇に確定したのである。 さて、津軽藩はこうして奥羽越列藩同盟を裏切り、勤皇側にたつことになったのであるが、藩命を受けて同盟のために奔走した本多たちの立場は宙に浮きその進退は大変苦 しいこととなった。ことは信義の問題である。彼らは悲憤慷慨、藩の首脳部にせまった。彼らは家老の説得にも藩侯の慰撫にも承服せず、筋を通すことを主張したが、藩の政策はもはや動かすべくも無かったのである。 (以下次号)
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ら、販売価格は同じである。 年より豊富な内容でありなが し文を含む三百二十四頁。例 論考とフォーラムの書き起こ 『地域学 五巻』は十二篇の(月)
今年が特に売り上げを順調にのばしているのは、陸羯南の記念事業が開催される年に当たり、羯南の特集が組まれているためであろう。もちろん、他の論考も魅力的である。他社による類似の刊
行物よりも、「学術的であり、後世に残るのはこちらだろう」という評価を得ている。学外へ上質な「学」の発信を継続できるのは幸せである。 看護教育に関する戦後の歴 史を演題として講演会をライダー島崎玲子氏(青森中央短期大学看護学科教授)を迎えて、七月二十一日(土)に行った。看護婦の地位の向上、学
問としての成立、進駐軍(駐留軍)による改革など、豊富な資料による講演であった。毎回、地方紙が取り上げ報道してくれる。その新聞であるが、もう少しサバを読んで出席者数を報道すればよいもの
を、と不純な考えをもった。「二十名の参加者が熱心に聞いていた」と報道。事実だから仕方がない。藤岡主事と新聞社、市役所、病院等に宣伝に歩いても、この程度の結果で
地 域 総 合 文 化 研 究 所 活 動 報 告
所長(教授) 笹森 建英
弘前学院大学国語国文学会
では、去る7月
21日、第
らによる多彩な発表と熱心な ており、教員・学生・卒業生 2回行われるのが慣例となっ この大会は、夏季/冬季の 「夏季大会」を挙行しました。 37回
質疑応答により、過去にも多くの学術的な成果を挙げて来たものです。 今回は、この4月に大学院に着任した野沢勝夫教授による公開講演が行われたほか、「短期留学を語る」と題
して、留学先から帰国して間もない学生2名による短期留学の報告と質疑応答が行われました。多年の研究と深い学識に裏打ちされた講演は言わ ずもがな、新企画の「短期留
学報告」についても、多くの収穫があったと自負しています。発表題目は以下の通りでした。短期留学を語る日本語教員を
目指す上での留学 日本語・日本文学科3年 菊池 祥光異文化理解 英語・英米文学科3年 高橋 絢佳公開講演
「日本語資料」としての 仏教教典をめぐって 弘前学院大学大学院教授 野沢 勝夫 (文責:井上)
国語国文学会夏季大会
6月2・3日、本学で日本口承文芸学会が開催され、全国と地域から多数参集した。2日の公開講演では、「津軽の口説き節の構造」(本学大学院教授・笹森建英)、「岩木山一代記について」(大東文化大学教授・成田守)が主題だった。講演者はともに津軽の出身者で、地域の文化に対する造詣と愛着の深さが滲み出ていた。とくに民謡歌手の佐藤信
夫氏が歌った津軽の口説き節とその分析は、参会者に深い感動を与えていた。 3日の午前は3会場にわかれ、日本の北はアイヌの英雄叙事詩から南は沖縄石垣島の来訪神の唱え言まで(津軽か
らは新田寿弘「江差の繁次郎話」)、世界的にはモンゴル族や満州族の伝承について、活発に発表された。 午後は「鬼と山人―『津軽 口碑集』を基点としてー」と題して、シンポジウムが行われた。これは、津軽地方の鬼伝承をめぐる検討で、『津軽口碑集』の著者の内田邦彦氏を再発見する試みでもあった。
本学の大学院文学研究科(日本文学専攻)の設立主旨は、地域の文化・文学を発掘し、地域・全国・世界に発信することにある。この点、この学会を誘致したことは本学の方
針と合致している。 この学会開催の裏方として、本学の事務局・日本文学科の学生がよく立ち働いてくれ
日 本口承文芸学会開 催さる
大学院教授 畠山 篤 木村紀美教授が、長年、
医療・福祉分野で尽力した人の功績をたたえる青森県看護功労者として、知事の表彰をうけてた。
看 護 学 部
木 村 紀 美 先 生 県 看 護 功 労 者 知 事 賞 受 賞 す る
父母と教職員の会定例総会が五月十九日(土)、本学において開催され、次の議案が審議の後、決定されました。第一号議案
二〇〇六(平成十八)年度活動報告及び二〇〇六(平成十八)年度収支決算報告について第二号議案 二〇〇七(平成十九)年度活動計画(案)及び二〇〇七
(平成十九)年度収支予算(案)について また、役員については、次のとおり決定されております。 会 長 伴 恵美子 ttttttttttttttttttttttttttttttt yyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyy 今年度の活動としては、例年通り「公開講座」(講師派遣事業)と大学での「開放講義」を行っています。 「公開講座」(講師派遣事業)は、学校のイベントや職場
の研究会などに本学の教員を講師として派遣するものです。多く活用いただければ幸いです。ご希望をEメール([email protected])、FAX、ハガキな
父母と教職員の会総会
どでお知らせ下さい。 また、「開放講義」は地域の皆さんに弘前学院大学における通常の講義にご参加いただくものです。後期の開放講義は左記のように募集いたします。是非ご参加下さい。[受講期間] 9月
25日~2月
医療・看護倫理、異文化理 [予定科目] 12日
2 0 0 7 年 度 活 動 計 画 に つ い て
公開講座委員会 文学部准教授 鎌田 学
あった。もっと学内からの参加者を増やしたいものだ。次は「方言」と「ゴゼ」(十一月十日)の講演会を予定している。 昨年、学院出身教職員の会で主催した「平家琵琶」を再び十月二十日(土)に開催予定である。「祇園精舎の鐘の声…」のひとくさりを
吟じられるようになりたい人はこの機会を逃さぬように。ワークショップ、講演会、演奏会を企画している。 6月9日に青森市文化会館で表彰式が行われ、先生を含めて
の心と体 層、患者 を胸に一 20名が看護の心
のケアに努めていくことを誓った。 解B、英会話Ⅲ、文学概 論B、政治と経済Bなど[受講料] 一科目につき2500円
(資料代として)[申込先] 弘前市稔町
9月 [申込期間] (ハガキで) 弘前学院大学学務課 13の1 10日~9月
15日 詳細については、ホーム ページ(http://www.hir ogaku-u.ac.jp)でご覧 いただけます。
副会長 犾守 達幸
副会長 佐藤 和博 (本学教授) 監 事 吉川 秀樹
監 事 佐々木正晴 (本学教授)
た。とくに学生たちは津軽の口頭伝承の豊かさを実感し、
全国的あるいは世界的な規模の発表に刺激を受けた、と話 していた。その熱さには、このなかから研究者が輩出される
かもしれない、と予感させるものがあった。 『地域学』は二千円の販売価格である。しかし、学内関係者
にかぎり、千五百円で頒布している。バックナンバーも含めて、購入希望者は藤岡主事まで。
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(月)
平成
19年7月
などが集まり日頃の研究成果の 療法士、医師、看護師、研究者 の体育教師、理学療法士、作業 州、全国からおおよそ250名 た。この学術会議に遠くは九 長を大会会長として開催され キャッスルにおいて吉岡利忠学 日間、弘前市のホテルニュー 26日から二
談 話 室
文学部教授 井上 諭一
文学研究というと、何か浮世離れしたものとか、抽象的な批評理論を操るものだとか思われている節がありますが、なかなか、そんなに単純なものでもありません。実際問題として、一つの小説をある程度詳しく読もうとする(「精読」と言います)だけでも、その小説の書かれた時代のお金にまつわることや、当時の日常生活における常識などについて知らなければならず、結構広い範囲(文献の上でも、実際にも)を調べ回ることもしばしばなのです。 一つ実例を挙げてみましょう。谷崎潤一郎の「細雪」といえば、昭和初期の関西を舞台にした有名な小説ですが、これを 読むためには、当時の関西圏における「お見合い」の実際について知らなければなりません。また、作品の中に出てくる「阪神大水害」や赤痢の流行については、(この作品の発表当時の読者は分かっていたかもしれませんが)当時の事実を調べなければ、現代の読者には、よく分からないのです。また、そのような社会的な事件だけが問題になるわけではなく、もっと細かなことが重大だったりします。作中で、ある人物が他人のカメラ(輸入品の「ライカ」。当時「家一軒」とも言われたほど高価)を怒りにまかせてたたき壊す場面があります。大変なことのように思えますが、よく調べてみると、この時代のライカは(ダイキャスト以前なので)意外に修理が効いた、ということがわかり、案外、おおごとではなかったらしいことが読めて来たりするのです。 文学の研究というのは、このように科学技術や経済、軍事にまで至る勉強を求められる、総合的な学問です。 二〇〇六年度(2007年卒)の企業の新卒採用数はこれまで以上に増加が目立ち、ひところの「就職氷河期」がうそのようにバブル期の求人数を上回る結果となっている。ただバブル期の「売り手市場」と違う点は、各企業の採用のスタンスが「厳選採用」という点にある。また、本学学生の多くが希望する県内就職は依然として厳しい現状にある。 また、志望者の多い青森県内公務員・教員の採用についても、いずれも採用数が少なく、極めて狭き門であった。 さて、本学の就職 状況は就職内定率で
大学の平均就職内定率も 青森労働局によると、県内一〇 覧頂きたい。 就職先については、左記の表をご 年並みの結果となった。具体的な 91・2%と昨
中で、県内と県外との比較では県 と昨年並みの結果であった。その 93・1% のティー・パーティーが、大 主催による新入生歓迎のため で、本学の英語・英米文学会 時十五分から十二時四十分ま 好天の六月七日(木)、十一 援制度です。 度の授業料を免除する学生支 学業成績優良な学生の当該年 ころです。の奨励を目的としたもので、 活になじんで来た、というと この特待生制度は学問研究 ゆっくりと新入生も大学生状が授与されました。 たのではないかと思います。行われ、学長より特待生に賞 ()の姿は、とても良い刺激になっが、五月十日木十二時より 学生と英語で会話する上級生 平成十九年度特待生授与式 さらに、一年生にとって、留
特待 生 決まる
るようになったようです。弘前学院大学
生も徐々に打ち解けて話をす 最初は少し、戸惑っていた学 平成十九年度●平成十九年度特待生
◆文学部 一年 田中 萌 二年 柴田 恵佳 三年 佐藤 香織 四年 種市 洋平 ◆社会福祉学部
わが国のクリスチャン人口は極めて少ない。しかも今、多くの教会で教会員の高齢化が進んでいるため、
10年後、
20
年後にはさらに減少する危険もあろう。私は、この現実を直視しつつ、新入生リトリートについて考えたい。 キリスト教には大きな魅力がある。だから私は、よくよく考えた末に
キリスト教の魅力とろで十分補えるからである。 かなか難しい。私は、さ」というものは、別のとこ 心服させることはな本当の意味での「宗教色の濃 今どきの若者たちをを一層尊重すべきであること。 だが、これらだけで、トでは、新入生の世俗的関心 とって本質的なものかっている。②新入生リトリー ずれもキリスト教に教員・職員・学生の力量にか といった答えは、いはおそらく、クリスチャンの 人愛」「来世の希望」かが決定打になること。これ 「神さまの恵み」「隣は、むしろ宗教行事以外の何 魅力とは何なのか?ないこと。若者を心服させるに では、キリスト教の拝を含む)だけが宗教教育では ンになったのである。ことは、①正式な宗教行事(礼 礼を受け、クリスチャ 結論として私が主張したい 32歳で洗の最大の世俗的関心がある。 おそらくここに、新入生たち 達作り)に関するものだった。 た内容は、友達との出会い(友 く書いてもらった。一番多かっ 入生リトリートの思い出」を短 お願いして、出欠票の裏に「新 義を受けている3年生たちに れるのである。先日、私の講 まく配慮することが、求めら 新入生たちの世俗的関心にう 要素を維持しつつ、しかも、 ると思う。礼拝等の本質的な 上述の理由から、逆効果であ 易に宗教色を濃くするのは、 にする必要がある。だが、安 育上これをさらに有効なもの は極めて重要なので、宗教教 としての)新入生リトリート
第
大会開 催される 15 回
日 本運動生理学会
二〇〇七年度
新 入 生リ トリ ートを終えて
社会福祉学部講師 本郷 亮 加者があり笑いあり、感動ありの話しに聞き入っていた。三浦氏は弘前高校時代、北大時代の思い出を語り、エベレスト滑降、富士山滑降の体験談や101歳で亡くなられた父である三浦敬三氏との数々のエピソードが披露され、運動生理学会に相応し
外就職の方が、また、文系と理系では理系の方がそれぞれ就職内定率が高いという結果となっている。文系でしかも県内就職の場合の内定率は
されることを望む。 積極的に県外企業への就職を検討 に増えてきているものの、今後も 本学においても県外就職が徐々 回る結果となっている。 85・9%と平均をかなり下 就職課長
二 〇〇六年度 就 職 状況 について
福井 修
新入生歓迎ティー・パーティーについて
英語・英米文学科長 佐藤 和博 発表があった。大会では2個の教育講演(筋萎縮抑制の一方策、メタボリック・シンドロームと内臓脂肪)、3個のランチョンセミナー(高齢者の保健行動改善のための基礎知識―行動変容と運動処方―、チューインガム咀嚼時の生理機能、BCAA(分岐鎖アミノ酸)の生理機能)、3個のシンポジウム(アンチエイジングからヘルシーエイジング、運動と代謝、運動・栄養・健康情報にみる真実の顔をしたウソ)、一般発表など 62
題の発表が行われた。初日は、プロスキーヤー、クラーク記念国際高等学校長である三浦雄一郎氏が、「人生はいつも『今から』~
は市民を含め300名近くの参 と題して特別講演した。会場に 75歳、エベレスト再挑戦~」
は結局、クリスチャンの魅力なのだと思う。私がキリスト教に関心を抱いたのも、また洗礼を受けたのも、学生時代に、尊敬すべき幾人かのクリスチャンらと出会い、彼らから深い感銘を受けたからである。その発想の仕方、行動そのもの、要するに「人物」そのものに惚れ込んだからである。卒業後も、そうした「人物」たちの記憶は失われず、
学にとって、(最初の宗教行事 キリスト教主義を掲げる本 事である。 ト教精神を育てることが、大 も影響を及ぼし続けるキリス を受洗にまで導いた。卒業後 以上も経過して、とうとう私 10年 三年 石川 祥子奈良教育大学で開催される。 二年 鈴木千津子一面に掲載されている。来年は 一年 木村志穂美講演した。その内容は、本紙第 ◆看護学部負荷と筋細胞の対応」と題して 四年 青山紗耶香吉岡大会長は、「各種ストレス 三年 渡辺あずさた。なお、本学会の会長である 二年 八戸 美晴健康法などについても話され 一年 齊藤 惟くトレーニング方法、食事法、 学中庭で開かれました。他学部の教員や学生が参加して英語・英米文学科の一年生を囲んで、ドーナツ、コーヒー、紅茶をとりながらの、にぎやかなパー ティーとなりました。 新入生の参加者は、やや少なかったのですが、今年は、三〇名ほどのパーティーになりました。本学へ短期語学研修に来たウィスコンシン大学からの学生3名(ベンジャミン・ウルフ君、ローガン・メーラム君、ダヴィス・リンダー君)もゲストとして招待されました。簡単な自己紹介のあと、英語と日本語の混ざりあう楽しい会話のやりとりが、参加者の間でしばらく続きました。中庭のベンチに座って話したり、立ったままで話しこんだり、一年生は他学年の学生との交流があり、また普段あまり話す機会のない教員とのやりとりもあったようです。
英語・英米文 学会
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() 第 28 号 2007 弘 学 時 報 (平成9)年9月0日 (月)
国際交流委員会報告
委員長(教授) 笹森 建英
例年十一月に開催されるスポーツ大会ですが、今年度は六月二十九日に行われました。朝はあいにくの雨でしたが、種目が始まる頃にはすっかり晴れて、スポーツ大会の盛り上がりを応援しているかのような天気でした。今年度、行われた種目はバドミントン、バスケットボール、ドッヂボール、バレーボールそして新種目のフットサルです。 時期が変更になったこと、新たにフットサルを加えたことなど不安な要素は多くありました。ですが、開催してみると参加者も近年まれに見る多さで(昨年百六十四名に対し今年度二百二十名)、けが人も少なく、予定終了時間を越えるほどの盛り上がりをみせました。これは学祭と並ぶ弘前学院大学の二大行事であるスポーツ大会を学生が心から楽しみにして、また楽しんでいることの現れではないでしょうか。 スポーツ大会の魅力はその非日常性にあります。普段、教室の椅子に座っているだけで はわからない新たな一面がスポーツ大会を通して垣間見られるのです。気の合う仲間と好きなことで汗を流す。これは学生生活におけるかけがえのない想い出という財産になることでしょう。 限りある時間の中で多くの想い出を作り上げることが学生生活の意味なのだとスポーツ大会に参加する学生たちの姿を見ていて感じました。笑顔で真剣な表情で躍動する学生の溢れんばかりのパワーはこれからも夢の原動力にきっとなるはずです。
白熱のスポーツ大会
学友会執行委員長 須藤 弦樹 気が付けば、私が弘前学院大学の構内で「趣味は円周率の暗記です」と自己紹介をしてから実に三ヶ月以上、夏休みが始まってから一週間が経過していました。四月に入学してから既にこれ程時間が過ぎていたのかと、とても驚いています。 今だからこそ正直な意見を申し上げますと、一年の前期は最初の五日緊張しただけで、友好的な先生方が多い楽しい大学だったこともあり意外にすんなりとここに馴染めたと思います。 その入学当時も今も、趣味は円周率の暗記です。 挑戦し始めたのは高校生活も終わりに差し掛かった頃で、インターネットで円周率が掲載されているページを偶然見つけた私は、受験勉強に疲れては暇つぶしにそれを見て書いて読んでを繰り返していたのですが、ついさっき何桁円周率を思い出せるだろうかとシャープペンシルを走らせたところ九二桁しか書 けませんでした。大学入学当初はあと六、いや五桁くらいは覚えていたので、少々残念です。大学に入学してから行事やレポートの提出等で忙しい毎日で暗記もおろそかになっていましたが、この夏休みは今より三桁でも五桁でも暗記出来るように日々精進していきたいと思っています。最後に。 この文章のタイトルは、御覧の通り「漢数字にご注目下さい」でした。私の学年を最初に入れてしまうとこの題が成り立たないので敢えて外しましたが、どうでしょう。数字の意味を分かって頂けたら幸いです。 余談ながら申し上げますとこの後八九七九三二三八四六二六四……と続きます。 本文中の数字の意味をご理解頂けなかった方、ヒントを差し上げます。私の趣味のひとつで今回私に原稿を依頼してくださった先生が文章の話題に入れて欲しいと仰ったものですよ。
漢数字にご注目下さい
英語・英米文学科一年 藤元 温子(木造高校卒)
私は、大学に進学が決まる以前から、大学について調べていました。家族や知り合いに聞いたり、大学のオープンキャンパスを見学して、頭に思い描いた大学というものがありました。 しかし、いざ大学生活が始まると、想像していたものと違っていました。これまで親しんできた学校というものと、大学は別ものなのだと感じました。 大学に入ってから聞く、責任という言葉が重さを増して聞こえるようになりました。高校までの、学校の卒業の目標がより明確になり、そこに到達するまでのカリキュラムを、学生個人個人が組み立てなければならないという点からも、感じるようになりました。 大学では、長期の休みの長さが増し、取る単位数は決まっていますが、教科を選ぶ決定権は学生にあります。ある程度、学校の授業のスケジュールを、決めることができます。その部分から、大学生は、時間がある、 と言われるのだと思います。休みや決定権がある反面、授業の内容が濃くなり、時間としても長くなっています。資格を取りたい人は、各自調べたり、掲示板から、自分が欲しい情報を得たりして、自分から動かなければ、何も手に入りません。その為、大学は自分で調べて自分の力を身につけることが大部分を占めています。なので、私には大学に自分の時間があるように見えて、時間を管理しなければ、簡単に足りなくなり、怠けた分はしっかりと自分に返ってくるものだと思いました。しかし、今までは、顔見知りの人や友達が多くいた中で始まった学校生活も、大学では様々な県から来た人たちが集まります。育った環境が違うため、自分とは異なる考え方を持った人と出会える場でもあると感じました。 大学は、毎日考える刺激が豊富な場所だと感じ、とても面白い場所だと思いました。
大学というもの
日本語・日本文学科一年 武田 珠江(弘前学院聖愛中学高等学校卒)
弘前学院大学に入学し四ヶ月が過ぎ、大学生になってわかったことがあります。それは、大学生は怖いくらい全てが自由であり、「やる・やらない」は全て自分次第であるということです。そして、何か「やりたい」と思ったら無限大のアクションが起こせる(ただし、全てにおいて自己責任である)ことが大学生であるということです。昨年の今頃の私には、このような供大学生僑は想像していなかったし、想像が出来なかったと思います。 実は、今年の四月に少し悩んでいた私がいました。この大学が第一志望ではないこと、一人 暮らし、友達はできるのか、大学での勉強についていけるのか、迷いと不安だらけでした。しかし、それらのほとんどは、今はありません。それは日々楽しいと思える自分がいて、大学生活に慣れて生活が充実してきているということなのでしょう。大学の講義や聖歌隊などのサークルに参加したり、遊んだりの日々を過ごすことで、すてきで個性的な友達が沢山できました。きっとこのように思えるのは、私の周囲にいる方々のおかげです。まだ知り合って間もないのですが、この間にも共に楽しんだり苦しん
大学に入学して
社会福祉学部一年 尾野 文南(五所川原高校卒)
今年四月、私は大学生活への期待と不安を胸に弘前学院大学へ入学した。期待と不安とど ントやスライドを作って下さる先生や、冗談や体験談を交えて講義して下さる先生、演習に付き合って下さる先生である。課題を多く出され、時には厳しく言われ、学生らしからぬ態度をとってしまう時もある。しかし、そのような私たちを見捨てずに講義をして下さる先生方に感謝である。 私には楽しいときは共に楽しみ、苦しいときは苦しみを分かち合い、困ったときは迷わず手を差し伸べてくれる六二人の仲間と多くの先生方がいる。これから四年間様々なことがあり、大きな壁が立ちはだかることも多いと思う。これからの困難を六二人の仲間と力強く頼もしい先生方と共に乗り越えていきたい。そして六三人みんなで国家試験に合格し、看護師の資格を取得できるように、日々努力を重ねていきたい。
仲 間
看護学部一年小倉紗都美 (三本木高校卒) ウィスコンシン大学から研修生三名が来て、六月二日から六月二十九日までの期間で授業を展開し、日本語・日本文化に関する授業や野外研修を精力的に行った。 ホームステイは週末だけにして、市内のホテルに宿泊させた。日本の家庭を体験させるには週末だけで十分だった。各家庭とも、献身的であり、協力 を惜しまなかったので、学生は十分楽しみ、双方に意義があったと思われる。あまり居心地がよく、「帰りたくない、延長して残りたい」と申し出る学生もいたほどである。研修生の数が五・六名以上になると、経済的に楽になり、さらに充実した内容が計画できる。勧誘に努力したい。 こちらから、シェナンドア大学への語学研修は看護学部から五名、総勢十七名の応募がある。引き受け先きのアッ シュマン氏とレオナルド准教授が連絡をとりあっている。国際交流プログラムの計画はレオナルド準教授が中心になって展開しているが、事務職員の積極的な協力が推進力となっている。留学の希望も 多くなり、国際交流に年々関心が高くなるのが嬉しい。
だり、時には助けられたりしています。みんなと様々なことを経験していけると思うと、今後がとても楽しみです。 私は家族に沢山の迷惑と心配をかけています。特に、金銭面でとてもお世話になっていますが、この大学生活をとおして、どのような面でも努力し自立した人間になれるように学び成長し、金銭面以外の負担はかけないようにしたいです。そして何よりも、この恵まれた環境での学生生活が過ごせることに感謝したいと思います。 最も不安だった大学の講義では、自分自身の視野、価値観の広がりを感じつつ、新たに気づいたことが沢山あって、新鮮な気持ちでいつも受けています。この経験すべてが、私の人生の貴重な財産になります。 これからは、今まで以上に自らの行動に責任を持ち、学んでいくことに目標を持ちひとつ一つに真剣に取り組みます。そして四年後の自分が、有意義だったと感じれるように、弘前学院大学での学生生活全てを大切にしたいと思っています。
ちらが多いかと聞かれれば不安の方が多く、勉強、友人、親元を離れての生活など様々な不 安を抱いていた。しかしその不安は入学一週間で早くも消え去り、楽しさと安心へ変わっていった。 看護学部一年は一人一人の個性が強く、毎日笑い声が絶えないような学年である。中には年上の同級生もいて、壁が出来るのではないかと不安だったが、今では年齢のことを忘れるくらい仲良くなった。数少ない男子も気さくな人が多く、すんなりと溶け込むことができていると思う。あまりに仲が良すぎるため講義に支障をきたすこともある。その中の良さが六月二九日に行われたスポーツ大会で団結力として現れ、ただの同級生ではなく仲間というかけがえのない存在になったと感じるほどであった。 また看護学部には私たち学生のことを第一に考えてくださる先生方がいる。講義内容をわかりやすくするためにプリ uuuuuuuu ttttttttttttttt
新 入 生 雑 感
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