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沖縄アミークスのイマージョン教育

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Academic year: 2023

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上運天美都子・東矢光代, "沖縄アミークスのイマージョン教育:9年のふり返りを基にした考察," 言語学習と教育言語学2017年度版, pp. 11-25, 日本英語教育学会・日本教育言語学会合同編集委員会編集, 早稲田大学情報教育研究所発行, 2018331日.

Copyright © 2017-18 by Mitoko Kamiunten & Mitsuyo Toya. All rights reserved.

沖縄アミークスのイマージョン教育

-9年生のふり返りを基にした考察-

上運天 美都子 東矢 光代

沖縄アミークスインターナショナル中学校 〒904-2205 沖縄県うるま市字栄野比1212-1 琉球大学 〒903-0213 沖縄県中頭郡西原町千原1番地

E-mail: mitoko.kamiunten@amicus.ed.jp mitsuyo108@gmail.com あらまし

公的認可を受けた「英語イマージョン教育校」として、幼小中一貫校の「沖縄アミークス国際学園(以下、沖縄 アミークス)」が設立。この英語で教科を学ぶという環境において英語力向上への期待が高まる一方で、実際の使用 言語選択にあたって母語-英語間での不安定な感情を抱える時期がある。本稿では9年生を対象に、(1)アミーク ス7年間のメリット・デメリット (2) 感じた不安 (3)自分の子供にイマージョン教育を受けさせたいか (4) 高 校進学後の課題等の4点について調査し分析を行った。日本での導入例の少ない実験的ともいえるこの教育プログ ラムの事例において、生徒たちの7年間を、言語使用選択の過程をランドレイとアラードの「巨視的バイリンガル 育成モデル」に沿って振り返り、日本の英語イマージョン教育についての一考察を行いたい。

キーワード イマージョン教育,バイリンガリズム,ふり返り,KH Coder

Immersion Education at Okinawa Amicus International Junior High School - An Analysis of Reflective Essays by 9th Graders -

Mitoko Kamiunten Mitsuyo Toya

Okinawa Amicus International Junior high school, 1212-1 Enobi, Uruma City, Okinawa, 904-2205 University of the Ryukyus, 1 Senbaru, Nishihara-cho, Nakagami-gun, Okinawa, 903-0213

E-mail: mitoko.kamiunten@amicus.ed.jp mitsuyo108@gmail.com Abstract

Okinawa Amicus International is a Japanese educational institution accredited by the MEXT and consists of Kindergarten, Elementary, and Junior High schools. Almost all instructions are conducted in English with the aim of nurturing balanced bilinguals within this school environment, we observe that students feel inconfident about their choice of staying in the English immersion program quite often. It is also a fact that some students obtain higher proficiency in English and that seem to result from the choice between the two languages.

Therefore, we analysed the 9th graders' reflective essays as part of their Japanese class activity. The contents of essays included 1) advantages and disadvantages of learning at Amicus International for 7 years; 2) any anxieties they had through the program; 3) whether or not intend to have own children to receive such immersion education; and 4) any conflicts and difficulties in proceeding to senior high schools, etc. The data was analysed with KH Coder and in the framework of the macroscopic model of determinants of additive bilingualism and subtractive bilingualism.

Keywords immersion education, bilingualism, reflection, KH Coder

1. 沖 縄 ア ミ ー ク ス イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル ス ク ー ル に つ い て

1.1. 設 立 背 景 ・歴 史

2 0 2 0 年 開 催 の 東 京 オ リ ン ピ ッ ク が 目 前 に 迫 り 、

こ れ ま で と は 異 な っ た 方 面 か ら の 日 本 の グ ロ ー バ ル 化 が 求 め ら れ て い る と 感 じ る 。 ま た 「 平 成 」 か ら 新 元 号 へ と 変 わ る の も 秒 読 み 状 態 で あ る 。「 沖 縄 サ ミ ッ ト 」開 催 を 決 断 し た 亡 き 小 渕 首 相 が 、官 房 長 官 時 代 に「 平 成 」 と い う 年 号 を 公 表 し 、「 昭 和 」か ら「 平 成 」へ と 変 わ っ

(2)

た 新 し い 時 代 も 終 わ り を 告 げ よ う と し て い る 。「 平 成 」 の 沖 縄 は 、 2 0 0 0 年 ( 平 成 1 2 年 ) の 「 沖 縄 サ ミ ッ ト 」 に 向 け 、 通 訳 者 の 養 成 や 国 際 プ ロ ト コ ル を 学 ぶ ワ ー ク シ ョ ッ プ な ど が 活 発 に 行 わ れ 、 そ の 後 、 サ ミ ッ ト を 機 に 作 ら れ た 「 万 国 津 梁 館 」 で の 様 々 な 国 際 会 議 へ と つ な が っ た 。 地 域 性 を 生 か し た 世 界 と つ な が る 英 語 へ の 意 識 が 高 ま っ た 時 代 で も あ っ た 。

時 代 の 変 化 に 対 応 す べ く 、 地 域 に 即 し た 様 々 な 英 語 教 育 や 国 際 教 育 へ の 取 り 組 み の 中 、 今 後 国 際 社 会 の 担 い 手 と し て の 「 英 語 ・ 日 本 語 バ イ リ ン ガ ル 」 人 材 の 活 躍 が 大 い に 見 込 ま れ る 。 世 界 を 相 手 に 挑 戦 し た い と い う 夢 を 抱 く 子 供 た ち 、 そ の 期 待 に 対 応 で き る プ ラ ク テ ィ カ ル な 英 語 運 用 能 力 。 そ の 向 上 心 に 応 え る 国 際 性 豊 か な 教 育 を 提 供 す る 場 所 が 必 要 な 時 代 を 迎 え て い る 。 そ の よ う な 中 、1992年 日 本 国 内 に は じ め て の 英 語 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 を 導 入 し た の が 、 静 岡 県 沼 津 市 の 加 藤 学 園 で あ る 。 ま た 沖 縄 県 に お い て も 「 沖 縄 科 学 技 術 大 学 院 大 学(OIST)」 の 誘 致 に と も な っ て 、将 来 の 国 際 教 育 の 進 化 を 見 据 え た 、 幼 小 中 一 貫 イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル・イ マ ー ジ ョ ン 校「 沖 縄 ア ミ ー ク ス 」が 2011年 に 設 立 さ れ た 。 設 立 当 初 、 他 の 小 学 校 よ り 転 校 し て き た 最 高 学 年 の 4年 生 の う ち 約 65% の 生 徒 が 2013年 に 設 置 さ れ た 中 学 校 へ 進 学 し イ マ ー ジ ョ ン 教 育 を 継 続 、2017 年3月 、沖 縄 ア ミ ー ク ス イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル 中 学 校( 以 下 、 ア ミ ー ク ス 中 ) よ り 6年 間 の 学 び を 経 て 3 5 名 が 第 一 期 卒 業 生 と し て 旅 立 っ た 。

一 期 生 の 進 路 実 績 が 励 み と な り 、 現 在 二 期 生 と な る 25名 の9年 生( 中 学 3年 生 、以 下 9年 生 )も ま た 将 来 の 夢 を 描 き な が ら 、 当 校 で の イ マ ー ジ ョ ン 教 育 プ ロ グ ラ ム を 終 え よ う と し て い る 。世 界 1 5 か 国(2017年 現 在 ) か ら 集 ま っ た 教 職 員 と 共 に 沖 縄 ア ミ ー ク ス の 歴 史 を 刻 ん で い る 生 徒 た ち 、 多 文 化 共 生 の ユ ニ ー ク な 国 際 教 育 の も と で 展 開 さ れ て い る 沖 縄 の 「 英 語 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 」 は 世 界 に 通 用 す る バ イ リ ン ガ ル 人 材 を 育 て て い る の か 。 卒 業 を 前 に し た 生 徒 た ち の 抱 く 「 バ イ リ ン ガ ル 」 感 に 寄 り 添 っ て い る の だ ろ う か 。 大 人 目 線 で は 測 れ な い 9年 生 の 生 の 声 を 拾 い 上 げ 、 沖 縄 ア ミ ー ク ス の イ マ ー ジ ョ ン 教 育 を 振 り 返 り た い 。

本 稿 で は 、 高 校 受 験 、 卒 業 を 目 前 に 控 え た 「 沖 縄 ア ミ ー ク ス 中・9 年 生 」を 対 象 に 、「 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 プ ロ グ ラ ム 」 に 関 す る 意 識 調 査 を 行 っ た 。 日 本 で の 導 入 例 は ま だ ま だ 少 な い 実 験 的 な こ の 教 育 プ ロ グ ラ ム の 設 立 当 時 、 小 学 校 3 年 生 だ っ た 子 ど も た ち は 様 々 な 地 域 か ら「 沖 縄 ア ミ ー ク ス 」へ と 転 校 し て き た 。そ し て「 英 語 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 プ ロ グ ラ ム 」 の 中 で 学 校 生 活 を 送 り 、 沖 縄 で は じ ま っ た こ の プ ロ グ ラ ム を 「 育 て て 」 き た 。 生 徒 た ち の 感 じ た こ の 6 年 間 を 振 り 返 る こ と に よ っ て 得 ら れ る 知 見 は 計 り 知 れ な い 。 生 徒 た ち よ り 集 め

た デ ー タ は こ れ か ら の 「 英 語 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 」 の 方 向 性 を 考 え る 上 で の 大 き な 指 針 に な る と 考 え て い る 。

2. 先 行 研 究

2.1. カミンズの氷 山 説

1960 年 代 以 前 の 欧 米 に お い て 、 バ イ リ ン ガ ル 教 育

( 対 象 : 移 民 の 子 ) は 否 定 的 に 考 え ら れ て い た

(Macnamara 1966)し か し 、1970 年 代 カ ナ ダ の モ ン ト リ オ ー ル 市 の St. Lambert 小 学 校 で 行 わ れ た フ レ ン チ ・ イ マ ― ジ ョ ン プ ロ グ ラ ム ( 対 象 : 英 語 と フ ラ ン ス 語 習 得 目 的 の イ ギ リ ス 系 カ ナ ダ 人 ) 以 降 、 バ イ リ ン ガ ル 教 育 が 見 直 さ れ る よ う に な っ た 。 そ れ ま で の 否 定 的 考 え の 背 景 理 論 に は「 二 言 語 バ ラ ン ス 説(Balance Effect Theory)」が あ り 、こ れ を Cummins(1980)は 、「 分 離 基 底 言 語 能 力 モ デ ル(the separate underlying proficiency model以 下 、SUP)」 と 呼 ん だ 。 こ の モ デ ル で は 、 人 間 の 頭 の 中 に は 「 言 語 の 風 船 (the balloon metaphor)」 が あ り 、 モ ノ リ ン ガ ル は 大 き く 膨 ら ん だ 一 つ 、 バ イ リ ン ガ ル は 二 つ の 風 船 を 持 つ が 一 方 が 膨 む と も う 一 方 は 圧 迫 さ れ 小 さ く し ぼ ん で い く と 考 え た 。 つ ま り 二 言 語 の 同 時 習 得 は 子 ど も の 学 習 能 力 を 二 分 し 、 思 考 力 も 語 学 力 も 中 途 半 端 に な っ て し ま い( 中 島 1998a)、子 ど も の 思 考/認 知 力 発 達 と 言 語 発 達 に お い て 、L1-L2二 言 語 間 の 相 互 作 用 は な い と い う 見 解 で あ る 。こ の SUP に 対 し て 、Cummins(1980)が 提 唱 し た の が「 共 有 基 底 言 語 能 力 モ デ ル(the common underlying proficiency model、以 下 CPU」 で あ る 。

さ ら に Cummins(1984) は よ り 具 体 的 に 「 氷 山 説 iceberg theory」 を 用 い てCPUを 説 明 し た 。 二 つ の 氷 山 の よ う に 二 つ の 言 語 は 表 層 面 に お い て は 各 々 の 音 声 構 造 、 文 法 構 造 、 表 記 法 な ど が 異 な っ て い る た め 独 立 し て い る よ う に み え る が 、 水 面 下 に 隠 れ た 深 層 部 分 で は 共 通 部 分 の 認 知 面 や 学 力 が あ る 。 表 層 部 分 に 現 れ て い る 言 語 能 力 を BICS(Basic Interpersonal

Communicative Skills以 下 BICS)、 深 層 部 分 の 言 語 能 力 を CALP(Cognitive/ Academic Language Proficiency 以 下 CALP) と 呼 ぶ が 、CALPに お い て は 両 言 語 で の 共 有 が あ る い う わ け で あ る 。( 図 1 )

氷 山 説 で は 「 学 校 や 周 囲 の 環 境 の 中 で 言 語(X)に 接 触 す る 機 会 が 十 分 に あ り 、 ま た そ の 言 語(X)を 学 習 す る 動 機 付 け が 十 分 で あ る 場 合 、 児 童 ・ 生 徒 が 別 の 言 語 (Y)を 媒 体 と し た 授 業 等 で 得 た 言 語(Y)の 力 は 、 言 語 (X)に 移 行(transfer)し 得 る (Cummins 1991, p.166: 中 島 1998a 日 本 語 訳 )」 と し 、 こ の 考 え 方 が 1970 年 代 以 降 の バ イ リ ン ガ ル 教 育 に 大 き な 影 響 を 与 え る よ う に な っ た 。

(3)

図 1Cummins(1984,p.143)氷 山 説 とBISC/CALPの 関 係

ま た バ イ リ ン ガ ル に お け る 二 言 語 の 到 達 度 を 3段 階 で 示 し た Cummins and Swain(1986) の 「 し き い 説

(Thresholds Theory)」 を 基 に ベ ー カ ー (1996) は 、 イ マ ― ジ ョ ン 教 育 参 加 児 童 は 、L2授 業 の 開 始 時 に は 学 習 面 で の 一 時 的 な 遅 れ が 生 じ る が 、 い っ た ん L2 に よ る 認 知 的 タ ス ク を こ な せ る レ ベ ル に 発 達 す る と 、 そ れ ま で の イ マ ー ジ ョ ン 学 習 経 験 が 効 果 的 に 働 き 、 上 の し き い ま で 押 し 上 げ 、 認 知 的 に 優 位 な 結 果 を 生 み 出 す と 述 べ て お り 、 こ れ を 指 し て 鈴 木 (2005) は ア カ デ ミ ッ ク な 二 言 語 能 力 獲 得 を 目 標 と し た 、 長 期 的 視 野 に た っ た イ マ ― ジ ョ ン プ ロ グ ラ ム へ の 理 論 的 な 指 針 で あ る と 、 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 プ ロ グ ラ ム の 可 能 性 を 明 示 し て い る 。

図2 し き い 説 Cummins(1978)

「 二 言 語 共 有 基 底 モ デ ル 」 や 「 し き い 説 」 で 、 バ イ リ ン ガ ル の 持 つ 二 言 語 の 関 係 に 関 心 が 向 け ら れ る よ う に な り Cummins(1979)は こ の 現 象 を 説 明 す る た め 、 先 述 の よ う に 言 語 能 力 を BICS と CALP と い う 二 つ の 概 念 で 区 別 し た 。し か し BICS と CALP の 二 つ の 概 念

は 教 育 の 面 を 離 れ て 誤 用 さ れ た り 誤 解 さ れ た り 対 立 的 な 解 釈 が 強 調 さ れ て し ま う こ と も あ っ た 。 そ れ で Cummins(1984)は 、BICSとCALPは 言 語 発 達 の 一 連 の 流 れ で あ り 対 立 す る も の で は な い と い う こ と を 示 す た め 、 言 語 発 達 に お け る 、 ① 認 知 力 必 要 度 ( 縦 軸 ) と

② 場 面 依 存 度( 横 軸 )を マ ト リ ッ ク ス で 示 し Aか ら D の 四 領 域 に 分 類 し た 。( 図 3 )こ の 分 類 で は 、領 域 D に 近 づ く に し た が っ て 場 面 ( 文 脈 ) か ら 離 れ た 高 度 の 認 知 力 を 必 要 と す る た め 、 二 言 語 の 相 互 依 存 関 係 は 強 ま る こ と に な る 。し た が っ て 読 解・作 文・レ ポ ー ト 作 成・

口 頭 発 表 な ど の 言 語 活 動 に お い て は 、 既 に 持 っ て い る 言 語(L1 )の 力 が 土 台 と な っ て 、新 し い 言 語(L2)の 学 習 に 役 立 つ と 見 な す こ と が で き る 。( 中 島 1998a)

2000 年 代 に な る と 、BICS と CALP の2 つ の 概 念 は

①「 会 話 の 流 暢 度(Conversational Fluency[ 以 下CF])」: 学 校 や 周 囲 の 環 境 下 で の 十 分 な 第 二 言 語 の 接 触 を 始 め て 1~2 年 、 ② 「 弁 別 的 言 語 能 力 (Discrete Language Skills[ 以 下 DLS])」: 個 々 の 技 能 で 変 わ る 、 ③ 「 教 科 学 習 言 語 能 力 (Academic Language Proficiency 以 下 ALP)」: 学 年 相 当 の レ ベ ル に 立 つ る ま で に 5 年 以 上 を 要 す る 、の 3 つ に 分 類 さ れ る よ う に な っ た(Cummins 2016)。( 図 1 )

2.2. ランドレイとアラードの「巨 視 的 モデル」

Landry and Allard(1991, 1992)は 、90年 代 ま で に バ イ リ ン ガ ル 教 育 で 言 い 継 が れ て い た 諸 理 論 を 、 カ ナ ダ の 東 部 ・ 大 西 洋 4州 ( ニ ュ ー プ ラ ン ズ ウ イ ッ ク 、 ノ バ ス コ シ ア 、 プ リ ン ス エ ド ワ ー ド 島 、 ケ ベ ッ ク ) の 英 語 と フ ラ ン ス 語 の バ イ リ ン ガ ル( 高 校 生 )1000人 以 上 を 対 象 と し た 実 践 的 研 究 を ふ ま え て 、「 巨 視 的 モ デ ル 」と

「 カ ウ ン タ ー バ ラ ン ス 説 」 と い う 二 つ の 理 論 を 提 唱 し た 。本 研 究 で 特 に 着 目 し て い る「 巨 視 的 モ デ ル 」は「 人 為 的 に 環 境 を 調 整 し 活 か し て い く こ と に よ っ て バ イ リ

A:場 面 依 存 度 ・高 認 知 力 必 要 度 ・低

例 :サバイバルレベルの会 話 力

C:場 面 依 存 度 ・高 認 知 力 必 要 度 ・低

例 :買 い物 リスト作 成 ・板 書 をノートに写 す・ドリル・簡 単 なメモを書 き

B:場 面 依 存 度 ・高 認 知 力 必 要 度 ・高

例 :視 覚 教 材 活 用 の分 かり やすい教 科 の授 業 ・実 験 中 心 理 科 授 業

D:場 面 依 存 度 ・低 認 知 力 必 要 度 ・高

例 :読 解 ・作 文 ・レポート作 成 ・口 頭 発 表

図3 Cummins & Swain(1986) 認 知 力 必 要 度 と 場 面 依 存 度 に よ る 言 語 活 動 の 4 領 域

(4)

ン ガ ル 育 成 が 可 能 に な る 」 と い う 仮 説 を 、 バ イ リ ン ガ ル 育 成 に 関 わ る 諸 々 の 要 因 に 着 目 し て1つ の 図 に ま と め た も の で あ る 。「 カ ウ ン タ ー バ ラ ン ス 説 」は そ れ ら の 要 因 の 中 で も バ イ リ ン ガ ル の 発 達 に 影 響 を 及 ぼ す3つ の 主 要 環 境 要 因 、 学 校 ・ 家 庭 ・ コ ミ ュ ニ テ ィ に 焦 点 を あ て 言 語 使 用 度 や 教 育 的 サ ポ ー ト を 天 秤 の バ ラ ン ス に た と え た も の で あ る 。

ま ず 「 巨 視 的 モ デ ル 」 で は こ ど も を 取 り 巻 く マ ク ロ 的 な 要 因 の 分 析 に よ っ て バ イ リ ン ガ ル タ イ プ を 予 測 し よ う と し た も の で あ る 。 バ イ リ ン ガ ル の 形 成 過 程 や 二 言 語 の 到 達 度 に お け る 様 々 な 要 因 を 「 社 会 的 レ ベ ル 」

「 社 会 心 理 的 レ ベ ル 」「 心 理 レ ベ ル 」 の 3つ の レ ベ ル に 分 け 、 各 レ ベ ル に 属 す る 個 々 の 要 因 を 二 言 語 の 力 関 係 で 捉 え よ う と し た も の で あ る 。

図 4 巨 視 的 バ イ リ ン ガ ル 育 成 モ デ ル (Landry & Allard, 1992 p.225 中 島1998 p.42 よ り 引 用 )

で は 巨 視 的 バ イ リ ン ガ ル 育 成 モ デ ル の 図 を 追 っ て い く こ と に す る 。図 の 最 上 部 は 、各 レ ベ ル に 属 す る 個 々 の 要 因 を 、「L1⇔L2」で 示 さ れ るL1( 左 側 )と L2( 右 側 ) の 力 関 係 の 中 で 捉 え て い く こ と を 意 味 し て い る 。 左 に 行 け ばL1が 強 く な り 、右 に 行 け ばL2が 強 く な る 。

[A-1]か ら〔A-4〕は バ イ リ ン ガ リ ズ ム の 発 達 に 影 響 を 及 ぼ す 様 々 な 要 因 の 現 れ 方 を 示 し 、結 果 的 に[B]の

バ イ リ ン ガ リ ズ ム の タ イ プ や[C]の 二 言 語 の 到 達 度 が 決 ま る に は 、[A]で 示 さ れ る 要 因 の 中 で「L1⇔L2」の 微 妙 な 力 関 係 が 大 き く 作 用 す る こ と を 示 し て い る 。

バ イ リ ン ガ リ ズ ム の 発 達 に 影 響 を 及 ぼ す 要 因 は 以 下 の 3つ に 分 類 さ れ る が 、そ れ ら が[A-4]の 言 語 使 用 を 決 定 し て い く 。

[A-1: 環 境 要 因 ]

① 社 会 的 レ ベ ル :L1とL2の 接 触 度 が ど の く ら い か

[A-2: 環 境 と 個 人 要 因 ]

② 社 会 心 理 的 レ ベ ル : 実 際 に そ の 言 語 を 使 う 環 境 に あ る か 否 か

[A-3: 個 人 要 因 ]

③ 心 理 的 レ ベ ル : 個 人 の 適 性 ・ 能 力 、 そ の 言 語 を ど う 捉 え て い る か

次 に そ れ ぞ れ の レ ベ ル を 中 嶋 (1998) の 説 明 を 基 に さ ら に 詳 し く 見 て い く 。

①[A-1]の 社 会 的 レ ベ ル で は 、L1とL2の 社 会 的 状 況 が 、以 下 の 4つ の「 言 語 集 団 の バ イ タ リ テ ィ( 活 力 )

(Ethnolinguistic Vitality、以 下 EV)」で 決 ま る 。具 体 的 に は 、

・ そ の 言 語 を 話 す 人 々 の 割 合 ( 人 為 的 資 源 )

・ そ の 集 団 の 政 治 的 な 影 響 力 ( 政 治 的 資 源 )

・ そ の 集 団 の 経 済 的 な 力 ( 経 済 的 資 源 )

・ そ の 集 団 の 文 化 的 位 置 、 優 勢 度 ( 文 化 的 資 源 ) で あ る 。

②[A-2]社 会 心 理 的 レ ベ ル で は 、家 庭・学 校・コ ミ ュ ニ テ ィ な ど の 場 に お け る L1 とL2へ の 接 触 状 況 、子 ど も が 日 々 の 生 活 の 中 で ど の よ う な 人 々 と 接 触 し 、 ど の 言 語 で ど の よ う な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を す る か と い う 二 言 語 接 触 ネ ッ ト ワ ー ク (Individual Network of Linguistic Contacts、以 下 、INLC)に 着 目 す る 。重 要 な の は 家 庭 ・ 学 校 ・ コ ミ ュ ニ テ ィ ( 友 達 関 係 、 隣 近 所 、 塾 、 習 い 事 、 ク ラ ブ 活 動 や 催 し 物 ) で の 接 触 言 語 で あ る が 、 そ れ ぞ れ の 教 育 的 サ ポ ー ト の 在 り 方 で 二 言 語 の 発 達 速 度 が 異 な っ て く る 。 例 え ば 、 母 語 に 関 し て は 家 庭 で の 意 図 的 支 援 ( 本 の 読 み 聞 か せ 等 ) が 効 果 的 だ と 言 わ れ る 。 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 は 、 学 校 で の 教 科 の 授 業 を L2で 行 う と い う 教 育 的 サ ポ ー ト で あ る 。た だ し 、言 語 接 触 で は 、 ど の 場 面 に お い て も お 互 い の イ ン タ ラ ク シ ョ ン が 重 要 で あ る 。メ デ ィ ア( テ レ ビ や 新 聞 、雑 誌 、 広 告 ) と の 言 語 接 触 は 一 方 向 で あ り 、 言 語 形 成 期 の 子 供 へ の 直 接 的 な 効 果 は 少 な い と さ れ て い る 。

③[A-3]の 個 人 的 要 因 は 、個 々 人 の そ の 言 語 へ の 適 性 や 能 力 に 加 え 、 こ ど も が そ の 言 語 を ど う 捉 え て い る か と い っ た こ ど も の 側 か ら 見 た 言 語 へ の 心 理 的 側 面 で あ る 。

④[A-4]の 言 語 使 用 と は 、 子 ど も が 現 実 世 界 で L1、L2 の ど ち ら を 選 択 し 使 用 し て い る か 等 の 言 語 使 用 状 況 を

(5)

示 し て あ る 。つ ま り[A-1][A-2][A-3]の 社 会 的 、社 会 心 理 的 、 心 理 的 要 因 に よ っ て 、 実 際 ど の 言 語 使 用 に 至 っ た か 。 そ し て そ の 結 果 増 え た そ の 言 語 と の 接 触 量 に よ る 心 理 的 面 に お け る 影 響( 充 実 感/劣 等 感 )は 、言 語 集 団 の バ イ タ リ テ ィ を 増 す( 又 は 減 ら す )こ と に つ な が る 。 次 に 図 の 中 の 矢 印 に 着 目 し て[A]の 4 つ の 要 因 の 関 係 性 に つ い て 説 明 し た い 。 様 々 な 社 会 的 要 因 ・ 個 人 的 要 因 を 経 て「 言 語 使 用[A-4 ]」に い た る わ け で あ る が 、 そ こ で 完 結 す る で は な く 、再 び[A-2]の「 社 会 心 理 的 レ ベ ル 」 へ と 戻 っ て い る 。 さ ら に 「 社 会 心 理 的 レ ベ ル

[A-2]」 と 「 社 会 的 レ ベ ル [A-1]」 の 双 方 向 矢 印 は 、 両 者 が 常 に 影 響 し 合 う こ と を 意 味 し て い る 。 様 々 な 環 境 要 因 や 各 々 の 個 人 要 因 の 複 雑 な 相 互 作 用 は 、 実 際 の 言 語 使 用 に 影 響 し 、バ イ リ ン ガ リ ズ ム の タ イ プ[B]や L1、L2 の 到 達 度 [C] へ と つ な が る 。

[B]は 、[A]を 経 て 到 達 す る バ イ リ ン ガ ル の 度 合 い を 示 し て い る が 、 ア デ ィ テ ィ ブ ( 加 算 的 ) バ イ リ ン ガ ル 、つ ま りL1の 上 に も う 一 つ 有 用 なL2が 加 わ っ て い る 状 態 、 し か も L1 話 者 と し て の ア イ デ ン テ ィ テ ィ が く ず れ て い な い 状 態 が も っ と も 望 ま し い 状 態 で あ る こ と が 示 さ れ て い る 。

[C]は 最 終 的 に 到 達 す る バ イ リ ン ガ ル タ イ プ の 分 類 で あ り 、 理 想 的 な バ ラ ン ス バ イ リ ン ガ ル ( 二 言 語 習 得 者 ) か ら 、 ど ち ら か の 言 語 に 偏 っ て し ま う モ ノ リ ン ガ ル (1 言 語 習 得 者 ) や ド ミ ナ ン ト バ イ リ ン ガ ル ( 片 方 の 言 語 が 強 い 習 得 者 ) に な る 、 と い う こ と を 示 し て あ る 。

Landry and Allard(1991, 1992) が 唱 え た も う ひ と つ の 「 カ ウ ン タ ー ・ バ ラ ン ス モ デ ル 」 は 、[A-2] の 社 会 心 理 学 的 側 面 に 焦 点 を あ て た 二 言 語 発 達 へ の 関 わ り 方 を 考 え た モ デ ル で あ る 。こ の 理 論 は 、ア デ ィ テ ィ ブ( 加 算 的 ) バ イ リ ン ガ リ ズ ム の 環 境 を 作 り 出 す た め に 、 ま ず L1 と L2 の 言 語 グ ル ー プ の バ イ タ リ テ ィ ( 活 力 ) が 高 い か 低 い か に 着 目 し た 。 子 ど も を 取 り 巻 く 家 庭 環 境 、 学 校 環 境 、 社 会 環 境 に お け る 各 言 語 の 接 触 の 量 や 接 触 の 質 の バ ラ ン ス を 人 為 的 に コ ン ト ロ ー ル す る こ と を 示 そ う と す る も の で 、 天 秤 の た と え で 環 境 要 因 と 二 言 語 発 達 の バ ラ ン ス を 説 明 し て い る 。( 図 5 )

図 5 カ ウ ン タ ー バ ラ ン ス (Landry & Allard, 1991, p.228: 中 島 1998 p.45)

日 本 に お け る 英 語 の イ マ ー ジ ョ ン 教 育 を 考 え た 場 合 、 日 本 語 ( 母 語 ) の バ イ タ リ テ ィ は 圧 倒 的 で あ る 。 社 会 で は 日 本 語 が 使 用 さ れ 、 学 校 教 育 で 使 わ れ る 言 語 も 基 本 的 に 日 本 語 、 そ し て 日 本 語 以 外 の 言 語 を 話 す 家 庭 で 生 育 さ れ な い 限 り 、 家 庭 環 境 も 日 本 語 で あ る 。 こ の 図 は 、 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 が 、 学 校 教 育 で 使 用 す る 言 語 を 英 語 に す る こ と に よ り 、英 語(L2)の バ イ タ リ テ ィ を 操 作 で き る こ と を 示 し て い る 。

3. ア ミ ー ク ス 中 学 校 の 教 育 的 特 色

3.1. 英 語 イマージョン教 育 と多 文 化 共 生

ア ミ ー ク ス 中 は 、幼 少 中 一 貫 の「 学 校 教 育 法 第1条 」 に 定 め ら れ る 法 的 な 学 校 、 い わ ゆ る 「1 条 校 」 と し て 文 部 科 学 省 の 「 学 習 指 導 要 領 」 に 準 じ た 教 育 課 程 を 取 り 入 れ つ つ 、英 語 教 育 特 区 校 と し て 各 教 科 の 授 業 を「 英 語 」 で 行 う 「 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 プ ロ グ ラ ム 」 を 導 入 し て い る( 社 会 科 の 一 部:日 本 史 、日 本 の 政 治 等 を 除 く )。

当 然 全 て の 学 校 行 事 や 学 級 活 動 も 英 語 で 行 わ れ て い る 。 中 学 部 の 生 徒 数 は 7年 生 ( 中 学1年 生 ) か ら 9年 生

( 中 学 3年 生 ) を 合 わ せ て98人 (2017年 度 現 在 )、

小 学 校 の 各 学 年 A・B・Cの3ク ラ ス か ら 1 ク ラ ス 減 り A・Cの 2 ク ラ ス が 設 置 さ れ て い る 。 表2は そ の 内 訳 と イ マ ー ジ ョ ン の 開 始 時 期 を 示 し て い る 。 小 学 校 設 立 当 初 、4年 生 を 最 上 級 と し て 、 幼 稚 園 ( 年 長 の み ) を 含 む そ れ 以 下 の 学 年 の 児 童 を 受 け 入 れ た 。 小 学 校 の 各 学 年 に 日 本 語 母 語 の イ マ ー ジ ョ ン ク ラ ス と し て A・

Bの 2 ク ラ ス を 、 母 語 ( 又 は 生 活 言 語 ) が 英 語 の イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル ク ラ ス と し て Cク ラ ス を 設 置 し た 。C ク ラ ス の イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル ク ラ ス に は 相 当 数 の OIST子 弟 の 入 学 を 見 込 ん だ が 、 そ の 数 は 実 際 に は 想 定 し た よ り 少 な く 、 英 語 学 習 歴 の あ る 生 徒 や 希 望 者 を Cク ラ ス に 受 け 入 れ て い る 。 基 本 的 に ク ラ ス 編 成 は A・B間 で の み 行 わ れ 、Cク ラ ス は 持 ち 上 が り と な る が 、 希 望 者 を 対 象 に 「A・B ⇄ C」 間 の 移 動 を 年 度 末 の み 受 付 け 、 定 員 に 合 わ せ て 調 整 さ れ る 。 小 学 校 卒 業 時 に 約 35% の 生 徒 が 、 沖 縄 ア ミ ー ク ス の イ マ ー ジ ョ ン 教 育 か ら 離 れ 一 般 の 中 学 校 ( 主 に 沖 縄 県 内 の 私 立 中 学 校 ) へ と 転 校 し て お り 、A・Bク ラ ス が Aク ラ ス 1 ク ラ ス に 集 約 さ れ 、Cク ラ ス は そ の ま ま 引 き 継 が れ て い る 。

表 1. ア ミ ー ク ス 中 ク ラ ス 編 成 ・ 内 訳 (2017年 度 )

2017-18 A C 合 計

7年 男

24 12

24 10

48 22

女 12 14 26

8年 男

7 2

18 10

25 12

女 5 8 13

9年 男

14 5

11 5

25 10

女 9 6 15

合 計

女 45 19

53 25

98 44

26 28 54

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プ ロ グ ラ ム を 引 っ 張 る の は 、 様 々 な 国 か ら 沖 縄 に 集 ま っ た 英 語 ネ イ テ ィ ブ 、 又 は ネ イ テ ィ ブ 並 み の 英 語 力 と 教 員 免 許 を 持 つ 外 国 人 教 師 、 及 び グ ロ ー バ ル な 視 野 と 経 験 を 持 つ 日 本 人 教 師 で あ る 。 現 在 、 中 学 部 の 教 師 は 外 国 人 教 師 7 人 、 日 本 人 教 師 7 名 の 計 14 人 で あ る 。 外 国 人 教 師 の 出 身 国 は ア メ リ カ 合 衆 国 ・ カ ナ ダ ・ フ ィ ジ ー ・ フ ィ リ ピ ン ・ モ ー リ シ ャ ス の5か 国 で 出 身 国 以 外 で も 指 導 経 験 や JET プ ロ グ ラ ム の ALT 経 験 者 も 多 い 。 ま た 日 本 人 教 師 も 北 海 道 ・ 東 京 ・ 名 古 屋 ・ オ ー ス ト ラ リ ア( 移 住 )・地 元 沖 縄 な ど 様 々 な 地 域 か ら 集 ま っ て お り 、 バ ッ ク グ ラ ン ド も さ ま ざ ま で あ る 。 例 え ば OIST研 究 者 や 米 軍 関 係 者 の 家 族 、日 本 の 公 立 学 校 勤 務 間 で の 長 期 JICA 海 外 教 師 派 遣 員 ( 現 職 教 員 特 別 参 加 制 度 に よ る 青 年 海 外 協 力 隊 の 派 遣 者 )た ち( ザ ン ビ ア:

音 楽 教 師 養 成 、ガ ー ナ:理 科 教 師 養 成 )、日 本 の 公 立 学 校 退 職 後 に 米 国 内 日 本 人 学 校 勤 務 の 経 験 を 持 つ 教 師 、 ま た 教 科 専 門 指 導 に は 公 立 学 校 の 退 職 校 長 が 加 わ る な ど 様 々 で あ る 。 本 人 の み な ら ず 各 々 が つ な が り を 持 つ 各 機 関 と 、 互 い の 教 育 感 を 共 有 す る 機 会 も あ り 、 ま さ に 多 文 化 共 生 の 場 で あ る 。

さ ら に 沖 縄 ア ミ ー ク ス で は 、 日 本 の 教 育 背 景 へ の 理 解 を 深 め る た め 、 校 内 外 教 員 研 修 に お い て 日 本 の 教 育 課 程 や 学 指 導 要 領 の 説 明 な ど を 行 っ て お り 、 日 本 の 教 育 水 準 を 確 保 し た 上 で の 「 英 語 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 プ ロ グ ラ ム 」 導 入 校 と し て の 授 業 展 開 が 求 め ら れ て い る 。 そ の た め に 日 本 人 ・ 外 国 人 教 師 が チ ー ム を 組 ん で 、 各 科 目 の 認 定 教 科 書 の 教 材 研 究 や 「 日 本 語 ― 英 語 重 要 語 リ ス ト 」( ロ ー マ 字 対 応 )を 作 成 す る な ど 相 互 理 解 を 深 め な が ら の 校 内 研 修 や ミ ー テ ィ ン グ を 大 切 に し て い る 。 現 在 文 部 科 学 省 認 定 教 科 書 の 数 学 に は 啓 林 館 発 行 英 語 版 が あ る も の の 、 残 り の 教 科 に 関 し て は こ の 時 間 の か か る 地 道 な 作 業 が 欠 か せ な い 。 英 語 ネ イ テ ィ ブ 教 師 に 英 語 の 授 業 を 求 め る の で は な く 、 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 校 の 教 師 と し て 「 教 科 を 英 語 で 教 え る 」 に は 、 教 科 を 超 え た 外 国 人 ・ 日 本 人 双 方 の 教 師 の チ ー ム ワ ー ク と お 互 い へ の 理 解 が 一 層 必 要 と な る 。 語 学 力 以 上 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 、チ ー ム 力 が 求 め ら れ る 場 面 が 多 い が 、 こ れ こ そ 次 世 代 に む け た 力 と し て 今 後 ま す ま す 必 要 と な っ て い く 力 で あ ろ う 。 ま た 沖 縄 県 に は 公 立 の 学 校 に も 多 く の 外 国 人 児 童 生 徒 が い る が 、 こ の 地 道 な 取 り 組 み で 育 っ た 生 徒 た ち が 沖 縄 ア ミ ー ク ス 以 外 で 、 今 後 貢 献 し て い く 期 待 を 込 め な が ら 取 り 組 ん で い る 活 動 の 一

つ で も あ る 。

イ マ ー ジ ョ ン プ ロ グ ラ ム で あ る 以 上 、L2で あ る 英 語 に よ る 授 業 が 主 流 で あ る が 、 時 間 数 は 一 条 校 と し て 、 学 習 指 導 要 領 に 沿 っ た 時 間 数 で の カ リ キ ュ ラ ム 編 成 を 行 っ て い る 。 た だ し 、 中 学 部 で は 後 述 す る よ う に 、 高 校 受 験 を 意 識 し て 「 数 学 」 と 「 理 科 」 の み 、 日 本 語 に よ る 補 習 時 間 を 週 1 時 間 、3 学 年 と も 設 け て い る 。 ま た こ れ ま で の 「 フ レ ン チ ・ イ マ ー ジ ョ ン 」 や ア メ リ カ で 導 入 さ れ て い る 多 く の 「 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 プ ロ グ ラ ム 」と は 異 な り 、「 文 部 科 学 省 検 定 教 科 書 」を 使 用 し た 日 本 語 に よ る 「 国 語 」 の 授 業 が 一 般 の 公 立 中 学 校 と 同 様 、同 じ 時 間 が 割 り 当 て ら れ て い る 。「 国 語 」を 取 り 入 れ る と い う 形 態 は 、 公 的 に 認 可 さ れ た い わ ゆ る 「 一 条 校 に お け る 日 本 の イ マ ー ジ ョ ン 教 育 プ ロ グ ラ ム 」 の 特 徴 と い え よ う 。 沖 縄 ア ミ ー ク ス 中 学 校 設 立 当 時 は 、 英 語 重 視 の 風 潮 か ら 「 一 条 校 」 の し ば り を 意 識 し て い る 程 度 の 「 国 語 」 の 位 置 づ け で 、 参 観 日 に も 国 語 の 授 業 に 訪 れ る 親 の 姿 は ほ と ん ど な か っ た 。 し か し 次 第 に 変 化 が 見 ら れ 国 語 授 業 の 参 観 者 も 増 え て き た 。「 バ イ リ ン ガ ル 教 育 」 の 目 的 の ひ と つ で も あ る 「 母 語 」 と 「 外 国 語 」 の 両 言 語 の バ ラ ン ス が 、 少 し ず つ 意 識 さ れ る よ う に な っ て き た か ら な の か も し れ な い 。 つ ま り 、 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 プ ロ グ ラ ム が 英 語 力 向 上 の み を 期 待 し た プ ロ グ ラ ム で は な く 、 も っ と 深 い と こ ろ で 世 界 と つ な が る と い う 見 方 の 芽 生 え か も し く は カ ミ ン ズ の 氷 山 説 の よ う に 、 双 方 の 言 語 力 の 相 乗 効 果 を 実 感 す る 場 面 が 増 え て き た か ら か も し れ な い 。

3.2. 高 校 入 試 を 意 識 した 理 数 科 目 や 英 語 文 法 へ の対 応

ア ミ ー ク ス 中 学 校 で は 、 基 本 的 に は 国 語 を 除 く 各 教 科 の 授 業 、 及 び 学 校 行 事 ・ 学 級 活 動 の 全 て を 「 英 語 」 で 行 う こ と が 基 本 で あ る 。し か し 昨 年 度 の 第 1期 生35 名 の 進 路 を 見 る と 、 海 外 の 高 校 へ の 進 学 1名 、 県 外 の 私 立 6名 、県 内 の 私 立 9名 、県 内 の 県 立 高 校 18名 、県 内 の 高 専 1名 と な っ て お り 、1名 を 除 く 全 員 が 日 本 の 高 校 へ と 進 学 し た 。 つ ま り 生 徒 た ち は 、 中 学 卒 業 と 同 時 に 英 語 環 境 か ら も 卒 業 す る 道 を 選 択 し た の で あ る 。 小 学 校 卒 業 時 に も 35% が イ マ ー ジ ョ ン 教 育 か ら 離 れ て い っ た が 、 そ の 時 も 同 じ く 、 中 学 校 卒 業 後 の 高 校 進 学 対 策 へ の 不 安 が 理 由 の ひ と つ に 挙 げ ら れ て い た 。

実 際 、 こ れ ま で 沖 縄 ア ミ ー ク ス の 保 護 者 の ほ と ん ど は 初 期 の 進 路 調 査 の 段 階 か ら 、 高 校 へ の 海 外 進 学 は 考 え て い な い 。 ま た 生 徒 も 高 校 に お い て は 日 本 、 そ の 中 で 1年 程 度 の 短 期 留 学 を 考 え て い る 者 が ほ と ん ど で あ る 。そ の よ う な 事 情 に よ り 、高 校 受 験 へ の 配 慮 が 生 徒・

保 護 者 よ り 求 め ら れ て き た 。 様 々 な 議 論 を 経 て 、 中 学 部 設 立 2 年 目 以 降 そ れ ま で 外 国 人 教 師 単 独 で あ っ た 表2. 各 学 年 の イ マ ー ジ ョ ン 開 始 時 期 に よ る 分 類

学 年 開 始 時 期 開 始 時 期 に よ る 分 類 7年 ( 中 1 ) 小1

初 期 イ マ ー ジ ョ ン 8年 ( 中 2 ) 小2

9年 ( 中 3 ) 小3 中 期 イ マ ー ジ ョ ン

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「 数 学 」 の 授 業 に 、 日 本 人 の 数 学 専 門 教 師 が 加 わ り 、 全 て の「 数 学 」の 授 業 に「 テ ィ ー ム テ ィ ー チ ン グ 制( 外 国 人 教 師 主 )」を 導 入 し た 。さ ら に「 サ プ リ メ ン ト・レ ッ ス ン 」 と 称 し 、 日 本 語 に よ る 補 習 授 業 が 週1回 取 り 入 れ ら れ る よ う に な っ た 。2016年 度 に は「 理 科 」に も 週1回 の 日 本 語 に よ る 「 サ プ リ メ ン ト ・ レ ッ ス ン 」 を 設 置 し 、ま た 今 年 度(2017年 度 )よ り「 理 科 」の「 テ ィ ー ム テ ィ ー チ ン グ( 外 国 人 教 師 主 )」も 取 り 入 れ て い る 。

一 方 で 、 英 語 に お い て も 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 重 視 の イ マ ー ジ ョ ン 教 育 の 弱 点 的 特 徴 の 一 つ で あ る「 文 法 」 の 強 化 を 意 識 し 、2015 年 12 月 よ り 実 験 的 に 「 メ キ ス ト・イ ン グ リ ッ シ ュ( 文 科 省 英 語 )」を 導 入 し 、日 本 の 教 科 書 で 取 り 上 げ ら れ る 高 校 受 験 レ ベ ル の 文 法 問 題 を 中 心 に 、 日 本 人 教 師 を 主 と し て と 外 国 人 教 師 と の テ ィ ー ム テ ィ ー チ ン グ が 行 わ れ て い る 。 そ れ に よ っ て 高 校 入 試 問 題 で 問 わ れ る 日 本 語 の 文 法 用 語 や 、 日 本 的 な 試 験 問 題 に 慣 れ て お く こ と 、 そ し て 進 学 後 、 速 や か な 日 本 の 高 校 教 育 へ の 移 行 が 目 的 で も あ る 。

英 語 の 使 用 に お い て は 、 英 語 で 各 教 科 の 授 業 を 行 う だ け で な く 、 英 語 ネ イ テ ィ ブ 教 師 ( あ る い は 同 等 の 英 語 レ ベ ル を 要 す る 外 国 人 教 師 ) に よ る 「 ア ミ ー ク ス ・ イ ン グ リ ッ シ ュ 」 と い う 英 語 の 授 業 も 週 5時 間 確 保 さ れ て い る 。「 ア ミ ー ク ス ・ イ ン グ リ ッ シ ュ(以 下 ア ミ 英 語)に 関 し て は 、他 の 教 科 同 様 、数 字 に よ る 学 習 評 価 は 行 わ れ る が 、 公 的 な 書 類 で あ る 「 学 習 指 導 要 録 」 や 高 校 受 験 時 に 提 出 す る 「 調 査 書 」 に は 数 字 で は 示 さ ず 、

「 英 語 に 特 化 し た 研 究 指 定 校 」 の 「 総 合 」 の 枠 で の 扱 い と な り 、 文 章 に よ る 評 価 が 行 わ れ て い る 。

以 上 の カ リ キ ュ ラ ム を 総 合 す る と 、 本 稿 で 分 析 す る 9年 生 (G9, 中 学 3年 生 ) が 受 け る 週 ご と の 総 授 業 数 31の う ち 、英 語 に よ る 授 業 が76% 、日 本 語 に よ る 授 業 が24% と い う 言 語 比 に な っ て い る 。

3.3. プロジェクトベースの授 業 形 態

各 教 科 の 授 業 の 流 れ は 、 各 教 師 に 委 ね ら れ る が 、 次 世 代 の 学 び の 形 と 称 さ れ る「 国 際 バ カ ロ レ ア(IB)」方 式 や 「 ア ク テ ィ ブ ・ ラ ー ニ ン グ 」 的 な 内 容 が 多 い 。 例 え ば ピ ア ワ ー ク( 協 働 学 習 )、情 報 の 取 捨 選 択 力 を 試 さ れ る リ サ ー チ に よ る 知 識 の 構 築 、 レ ポ ー ト 課 題 や デ ィ ス カ ッ シ ョ ン 、 デ ィ ベ ー ト な ど に お い て 自 ら の 意 見 を 論 理 的 に 組 み 立 て 、 発 信 す る こ と な ど が 求 め ら れ て い る 。 ま た 教 師 に 対 し て も 、 国 際 バ カ ロ レ ア 教 育 理 解 の た め の 校 内 教 師 研 修 と し て の ワ ー ク シ ョ ッ プ を 取 り 入 れ た り 、 積 極 的 に 県 内 外 の IB 理 解 ワ ー ク シ ョ ッ プ や 教 育 研 修 会 の 参 加 を 奨 励 し て い る 。

ア ミ ー ク ス で の 教 育 で 特 に ユ ニ ー ク な の は 、 自 ら 課 題 を 設 定 し 、 リ サ ー チ ・ 研 究 ・ プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン を

行 う 9年 生( 中 学 3年 生 ) の「 パ ー ソ ナ ル・プ ロ ジ ェ ク ト 」 へ の 取 り 組 み で あ る 。 体 育 館 な ど の 大 き な 会 場 に お い て 、生 徒 一 人 ひ と り が 各 自 の ブ ー ス を 確 保 し「 ポ ス タ ー セ ッ シ ョ ン 式 」 の プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン を 聴 衆 に 合 わ せ て 「 英 語 ・ 日 本 両 言 語 」 で 行 え る こ と が 求 め ら れ る 。 こ の 取 り 組 み は 、 こ れ ま で 培 っ た 「 発 信 力 」 が 小 学 校 か ら 積 み 重 ね て き た 「 語 学 力 」 と 組 み 合 わ さ っ て い る こ と を 実 感 で き る 、 公 に 向 け た 発 表 の 場 と な っ て い る 。 ま た 個 々 の 取 り 組 み で は あ る が 、 プ ロ ジ ェ ク ト を 仕 上 げ る 過 程 に お い て 協 力 し 合 い 、 互 い の プ ロ ジ ェ ク ト の 批 評 を 交 わ し 合 い 、 時 に は 友 人 の プ ロ ジ ェ ク ト を 手 伝 い つ つ 切 磋 琢 磨 し て い く 様 子 に は 、 言 語 の 堪 能 さ に 留 ま ら ず 、こ れ ま で の 学 び の 深 さ が 感 じ ら れ る 。

3.4. IT教 育 に力 を入 れたノートパソコンの活 用 英 語 教 育 ・ 国 際 理 解 教 育 と 並 ん で 、 ア ミ ー ク ス イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル は IT教 育 に 力 を い れ て い る 。中 学 部 に 進 む と 生 徒 ひ と り に 一 台 ず つ 専 用 の ノ ー ト パ ソ コ ン が 支 給 さ れ る 。 た だ し 、 基 本 的 に 自 宅 へ の 持 ち 帰 り は 認 め て お ら ず 、 授 業 の み で の 使 用 に 限 定 し 、 学 校 で の 休 憩 時 間 の 利 用 は 許 可 制 で 、 授 業 課 題 に 関 係 す る 使 用 以 外 は 禁 止 で あ る 。 持 ち 帰 り や 使 用 時 間 ・ 方 法 に 関 し て 柔 軟 な 対 応 を 望 む 教 師 側 の 意 見 も 多 く 、 議 論 は 絶 え な い が 、 メ ン テ ナ ン ス を 含 め サ イ バ ー ア タ ッ ク ・ ネ ッ ト い じ め な ど 、 想 定 さ れ る 様 々 な 問 題 に 対 処 す る に は 時 期 尚 早 と の 見 解 で 、 授 業 時 間 以 外 は 充 電 用 の 専 用 カ ー ト で の 保 管 を 行 っ て い る 。

1期 生 の OSは Windowsで あ っ た が 、 現 在 の 9年 生 で あ る 2期 生 よ り 、Apple社 のMacが 採 用 さ れ た 。 現 9年 生 で は 、中 学 入 学 当 時 WindowsかMacか で 議 論 が 交 わ さ れ た こ と か ら 、 ノ ー ト パ ソ コ ン の 支 給 が 7月 ご ろ に ず れ 込 ん だ が 、 特 に 英 文 で 画 面 に 現 れ る ト ラ ブ ル シ ュ ー テ ィ ン グ に も 憶 す る こ と な く 対 処 し 、 ク ラ ス メ イ ト 同 士 で 助 け 合 っ た り な ど 、 培 っ て き た 英 語 力 を 駆 使 し て 解 決 し 、 教 師 の 与 え る 課 題 に 対 応 し て い る 様 子 が 伺 え る

4. 研 究 の 目 的 と リ サ ー チ ク エ ス チ ョ ン

今 年 度 ア ミ ー ク ス 中 は 第 2期 生 を 輩 出 す る 。 昨 年 度 は 1期 生 だ っ た こ と も あ り 、 生 徒 の 進 路 を 見 極 め 、 指 導 に よ り 全 員 を 進 学 さ せ る こ と が 最 優 先 で あ り 、 当 事 者 で あ る 生 徒 に よ る プ ロ グ ラ ム 評 価 を 行 う に は 至 ら な か っ た 。 し か し 、 イ マ ー ジ ョ ン プ ロ グ ラ ム と い う 特 殊 な 言 語 環 境 に お か れ た 生 徒 た ち が 、 自 ら の 学 び を ふ り 返 り 、 学 習 の 過 程 を 見 つ め る こ と は 、 プ ロ グ ラ ム 改 善 の 見 地 か ら も 意 義 の あ る こ と で あ る 。 本 研 究 で は 、 国 語 の 授 業 の 一 環 と し て 、 ア ミ ー ク ス で の 7 年 間 を グ ル

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ー プ デ ィ ス カ ッ シ ョ ン な ど の 活 動 を 通 し て ふ り 返 り 、 そ の 結 果 を レ ポ ー ト と し て ま と め る 授 業 を 行 っ た 。 生 徒 た ち に 課 し た 問 い は 以 下 の 4 つ で あ る 。

(1) ア ミ ー ク ス で 学 ん だ 経 験 の メ リ ッ ト ・ デ メ リ ッ ト は 何 か

(2) 困 難 に 思 っ た こ と や 不 安 に 思 っ た こ と が あ っ た か 、 あ っ た と し た ら そ れ は 何 か

(3) ( 経 費 な ど の 経 済 面 は 無 視 し て )自 分 の 子 供 に イ マ ー ジ ョ ン 教 育 を 受 け さ せ た い と 思 う か

(4) 高 校 進 学 後 に 課 題 だ と 思 っ て い る 点 は 何 か

5. 研 究 方 法 5.1. 参 加 者

調 査 対 象 者 は ア ミ ー ク ス 中 で 学 ぶ 9 年 生 ( 中 学 3 年 生 )で 、Aク ラ ス 14名 、Cク ラ ス11名 の 計25 名 で あ っ た 。 彼 ら は 入 学 時 に 、 本 学 が イ マ ー ジ ョ ン 教 育 校 で あ る と い う 性 格 上 、 研 究 ・ 調 査 の 必 要 性 に 鑑 み 、 入 学 後 は 研 究 ・ 調 査 等 に 協 力 す る と い う 同 意 書 を 提 出 し て い る 。 さ ら に 、 今 回 の 調 査 結 果 公 表 に 関 し て も 管 理 者 及 び 本 人 た ち か ら の 同 意 を 得 て い る 。 こ の 9年 生 は 小 学 校3年 生 か ら ア ミ ー ク ス で イ マ ー ジ ョ ン 教 育 を 受 け て お り 、 中 期 イ マ ー ジ ョ ン の 生 徒 た ち だ と 言 え る 。 英 語 力 と し て は2017年7月 に 受 験 し た TOEFL Jr.の 結 果 でAク ラ ス の 平 均 点 が788.9点 ( 標 準 偏 差 43.51)、 最 高 点855 点 、 最 低 点 710点 に 対 し 、Cク ラ ス で は 平 均 点 が 837.3点 ( 標 準 偏 差 59.75)、 最 高 点 895点 、 最 低 点685点 で あ っ た 。

5.2. データ収 集 と分 析

分 析 し た 資 料 は 、2017 年 12 月 に 実 施 し た 国 語 の 授 業(50分 )の 課 題 と し て ま と め て も ら っ た ふ り 返 り の エ ッ セ イ( 日 本 語 )で あ る 。こ の 授 業 で は 、「 君 に と っ て ア ミ ー ク ス・イ マ ー ジ ョ ン 教 育 プ ロ グ ラ ム と は・・・」

を テ ー マ に 、 お よ そ 以 下 の 手 順 で 活 動 を 進 め た 。 (1) グ ル ー プ デ ィ ス カ ッ シ ョ ン (10分 )

4 名 の グ ル ー プ で リ サ ー チ ク エ ス チ ョ ン に 掲 げ た 4 つ の 問 い を 中 心 に 、 日 本 語 で 話 し 合 っ て も ら っ た 。 な お 、1人 1 台 の ノ ー ト パ ソ コ ン を 活 用 し て い る た め 、 デ ィ ス カ ッ シ ョ ン の 様 子 は 、 各 グ ル ー プ 、 パ ソ コ ン に 録 画・録 音 し て お り 、後 で 教 員 に ク ラ ウ ド で 提 出 す る 。

(2) グ ル ー プ プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 録 画( 話 し 合 い3分 、 リ ハ ー サ ル1分 、 録 画 1分 、 計 5分 )

話 し 合 っ た 内 容 を 1分 間 の プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン に ま と め る べ く 、3 分 で 話 し 合 い ・ 準 備 さ せ た 。 時 間 は 教 師 が ス ト ッ プ ウ ォ ッ チ で コ ン ト ロ ー ル し 、1 分 の リ ハ ー サ ル を 経 て 、1 分 の 本 番 録 画 を 行 う 。 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン は 日 本 語 で も 英 語 で も 可 と し 、 生 徒 に 選 択 さ せ た 。 で き あ が っ た 動 画 は Google classroomで 教 師 に 提

出 さ せ た 。な お Cク ラ ス で は 、録 画 は 一 斉 に 各 グ ル ー プ が 同 時 並 行 で 行 な っ た が 、A ク ラ ス の 授 業 時 は Wi- Fi環 境 が 不 安 定 で さ あ っ た た め 、各 グ ル ー プ が 教 師 の と こ ろ に 来 て 1グ ル ー プ ず つ 録 画 を 行 っ た 。

(2) エ ッ セ イ ラ イ テ ィ ン グ (10分 ~15分 )

話 し 合 い と プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン で の ま と め を 参 考 に 、 日 本 語 で 自 分 の 考 え を ノ ー ト パ ソ コ ン で 書 く 作 業 を 行 っ た 。

(3) ク ラ ス デ ィ ス カ ッ シ ョ ン (2~3分 )

授 業 の ま と め と し て 、 グ ル ー プ で 話 し た こ と の 共 有 を 教 師 主 導 で 紹 介 し た 。

な お 、こ の1回 の 授 業 の 後 、Aク ラ ス と Cク ラ ス 合 同 で 授 業 を 行 う 機 会 を 得 た た め 、 両 ク ラ ス を い っ し ょ に し た 6名 で の デ ィ ス カ ッ シ ョ ン と ミ ニ プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン の 機 会 も 設 け た 。

本 研 究 で は 、 こ の 授 業 で 9年 生 が 書 い て 提 出 し た エ ッ セ イ を 、K/H Coderで 分 析 し た 。生 徒 の エ ッ セ イ は 4 つ の 質 問 ご と に ま と め て い る も の も あ れ ば 、 い く つ か に 絞 っ て 重 点 化 し た も の も あ り 、 形 式 は 自 由 で あ っ た た め 、 テ キ ス ト 分 析 に お い て は 、 各 生 徒 の エ ッ セ イ を

「 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 の メ リ ッ ト (positive aspect)」「 デ メ リ ッ ト 及 び 感 じ た 困 難 や 不 安 (negative aspect)」 に 大 き く 分 け 、そ れ ぞ れ を テ キ ス ト 分 析 し た 。ま た 、Aク ラ ス とCク ラ ス で は 生 徒 の 背 景 並 び に 英 語 力 に 差 が あ る た め 、 ク ラ ス 別 に 分 析 を 行 っ た 。 分 析 に お い て は ま ず 前 処 理 と し て 、 複 合 語 の 登 録 を 行 っ た 。1 語 と し て 強 制 抽 出 設 定 し た 語 句 は「 バ イ リ ン ガ ル 」、「 英 検 」、「 検 定 」、「 他 国 」、「 高 校 入 試 」、「 高 校 受 験 」、「 入 試 」、「 文 章 力 」、「 読 解 力 」、「 県 模 試 」、「 プ レ 模 試 」 で あ っ た 。 そ れ に 加 え 、「 思 う 」、「 考 え る 」、「 感 じ る 」を 使 用 し な い 語 に 設 定 し た う え で 、 頻 度 を 示 す 抽 出 語 リ ス ト の 作 成 、 共 起 ネ ッ ト ワ ー ク 、 対 応 分 析 を 実 施 し た 。

6. 結 果 と 考 察

6.1. 頻 出 語 と共 起 ネットワーク結 果

ま ず デ ー タ 中 の 語 句 の 頻 度 の 高 い 順 を 見 て い く 。 表 3 は 、9A ク ラ ス の デ ー タ 、9C ク ラ ス の デ ー タ に 頻 出 し た 単 語 を 一 覧 に し た も の で あ る 。 そ の う ち 、 共 通 し て 出 現 し て い る 語 は 灰 色 の あ み か け と し 、 そ れ ぞ れ の ク ラ ス に 特 徴 的 に 見 ら れ る 語 は 太 字 ・ 下 線 を 施 し た 。 ま ず 共 通 す る 語 を 見 て み る と 、 日 本 に お け る ア ミ ー ク ス で の 英 語 と 日 本 語 の イ マ ー ジ ョ ン 環 境 、 す な わ ち 学 校 と い う 場 で 学 ん で い る 自 分 像 に つ い て 語 っ て い る こ と が 読 み 取 れ る 。 ま た 「 他 」 と い う 言 葉 が 印 象 的 で あ る 。9Aの 記 述 の 中 の「 他 」は 、自 分 を 取 り 巻 く 好 意 的 な 他 を 指 し 、 そ こ に は ア ミ ー ク ス で 提 供 さ れ る 多 様 な 人 ・ 文 化 ・ 英 語 へ の 認 識 が 見 て 取 れ た 。 ま た 他 と の 比 較( プ レ ゼ ン 力・ITス キ ル が 高 い ,中 学 入 学 時 に 抜 け

(9)

た 同 級 生 と の 比 較 ) も 現 れ て い る 。

表3. メ リ ッ ト 記 述 の 中 に 頻 出 し た 語 ( ク ラ ス ご と ) 9Aメ リ ッ ト 9Cメ リ ッ ト

抽 出 語 出 現

回 数 抽 出 語 出 現 回 数

英 語 69 英 語 60

教 育 39 教 育 42

ア ミ ー ク ス 34 イ マ ー ジ ョ ン 36 イ マ ー ジ ョ

ン 23

ア ミ ー ク ス 29

学 ぶ 16 学 校 22

環 境 16 日 本 19

日 本 語 15 受 け る 18

人 13 自 分 17

国 12 メ リ ッ ト 16

先 生 12 将 来 15

他 12 日 本 語 15

た く さ ん 10 言 語 14

今 10 子 供 13

受 け る 10 海 外 11

学 校 9 学 ぶ 9

行 く 9 環 境 8

自 分 9 今 8

入 る 9 生 徒 8

不 安 9 他 8

外 国 7 中 学 校 8

授 業 7 必 要 8

コ ミ ュ ニ ケ

ー シ ョ ン 6

使 う 7

伸 び る 6 子 7

多 い 6 デ メ リ ッ ト 6

体 験 6 言 う 6

日 本 6 高 校 6

能 力 6 両 方 6

文 化 6 ー

9A、9Cの そ れ ぞ れ の 特 徴 的 な 語 を 見 て み よ う 。9Aの 生 徒 は「 先 生 」の 出 現 が 比 較 的 高 い が 、9Cの 生 徒 の 上 位 リ ス ト に は 入 っ て い な い 。 さ ら に 「 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 」 と い う 言 葉 が 9A の み に 見 ら れ る 。 そ し て 、9A で は 、「 多 い 」、「 た く さ ん 」と い う 肯 定 的 な 語 が 見 ら れ 、

「 伸 び る 」 と い う 語 に 、 メ リ ッ ト と し て の 満 足 感 の よ う な も の が 感 じ ら れ る 。9Aに は「 不 安 」と い う 言 葉 も あ る が 、 こ れ は 「 入 る 」 と い う 語 に 見 ら れ る よ う に 、

「 ア ミ ー ク ス に 入 っ た と き に は 不 安 だ っ た が 、( 今 は 大 丈 夫 )」の よ う な 文 脈 で 用 い ら れ て い る た め で あ る 。そ れ に 対 し 、9Cの 上 位 語 で 特 徴 的 な 語 は「 将 来 」、「 海 外 」、

「 必 要 」、「 使 う 」で あ る 。「 高 校 」は こ れ か ら 進 学 す る

こ と か ら 「 将 来 」 に 近 い 形 で 用 い ら れ て い る と 見 な す こ と が で き る 。こ れ ら の 語 か ら 、9Cの 生 徒 が 記 述 し た メ リ ッ ト は 、 将 来 必 要 で あ る 、 使 う 必 要 が あ る 、 と い う 意 見 が 中 心 で あ り 、 海 外 を 意 識 し て い る と 推 察 で き る 。ま た 太 字・下 線 は 施 さ な か っ た が 、最 後 の「 両 方 」 と い う 言 葉 も 、 日 本 語 と 英 語 の 両 方 の 使 い 手 と し て の 自 分 を 意 識 し た 言 葉 だ と 捉 え る こ と が で き る 。

図 6、 図 7 は 、 こ れ ら の 記 述 デ ー タ を 共 起 ネ ッ ト ワ ー ク で 示 し た も の で あ る 。

図6. 共 起 ネ ッ ト ワ ー ク 図[メ リ ッ ト(9A)]

図6に お い て は 、 上 位 語 の リ ス ト の 分 析 に 見 ら れ た よ う に 、「 イ マ ー ジ ョ ン 」か ら「 先 生 」、「 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 」 と の つ な が り が 印 象 的 で あ る 。 ま た 「 先 生 」 が 「 文 化 」 に 繋 が り 、 さ ら に 「 国 」 と い う 語 を 介 し て

「 伸 び る 」-「 生 徒 」の 枝 と「 た く さ ん 」か ら「 体 験 」 や 「 他 」 - 「 人 」 の 枝 が 伸 び て い る の が 興 味 深 い 。 こ の 図 で は 「 イ マ ー ジ ョ ン 」 - 「 学 ぶ 」 - 「 多 い 」 の 枝 か ら 「 日 本 」 を 介 し た 流 れ が ネ ガ テ ィ ブ な 枝 を 形 成 し て お り 、 こ れ ら を 克 服 し た と い う 意 味 で の メ リ ッ ト の 記 述 で あ る こ と が わ か る 。

図7に お い て は 、「 英 語 」が「 学 校 」と つ な が り つ つ も 「 ア ミ ー ク ス 」、「 日 本 語 」 と 1つ の 塊 を 作 っ て い る こ と に 着 目 し た い 。9Aの 分 析 を 示 し た 図 6で は 、「 英 語 」 は 「 ア ミ ー ク ス 」、「 教 育 」 と つ な が り さ ら に 「 教 育 」 - 「 イ マ ー ジ ョ ン 」 の 共 起 か ら 、 こ の 4つ の 語 の 結 び つ き が 強 い こ と と 対 照 を 成 す か ら で あ る 。 つ ま り 母 語 と し て の 日 本 語 が 強 い 9A ク ラ ス に お い て は 、 ア ミ ー ク ス が 英 語 の イ マ ー ジ ョ ン 教 育 の 場 、 す な わ ち 英 語 を 学 ぶ 環 境 で あ る の に 対 し 、 英 語 の 母 語 話 者 あ る い

英語

先生 環境

外国

文化 能力

生徒

教育 コミュニケーション

授業

体験

点数 テスト

考え方

中学校

不安 自然

たくさん

アミークス

イマージョン 学ぶ 学校

受ける

行く 両方

入る

伸びる

日本

聞く

困る 使う

取れる

出る 多い

悪い

0.00 0.25 0.50 0.75 1.00 Centrality:

Frequency:

20

40

60

(10)

は そ れ に 近 い 英 語 運 用 能 力 を 持 つ 9C の 生 徒 は 、 ア ミ ー ク ス を 、 英 語 を 学 ぶ 学 校 で あ る と 捉 え る と 同 時 に 、 日 本 語 を も 含 ん だ 形 で と ら え て い る と 見 る こ と が で き る 。ま た 図7で は 、「 日 本 」を 中 心 と し て 、上 に 伸 び る

「 イ マ ー ジ ョ ン 教 育 を 受 け た 場 合 」を 示 す 枝 の 先 に「 環 境 」 - 「 話 す 」、「 デ ィ ス カ ッ シ ョ ン 」 - 「 学 べ る 」 が 認 め ら れ る 。こ こ で は 、9Aの 生 徒 が 先 生 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を メ リ ッ ト と し て 捉 え て い る の に 対 し 、9C で は 、 先 生 の 存 在 に 関 わ ら ず 、 主 体 的 な 話 し 手 と し て の 自 分 、 ク ラ ス メ イ ト と の デ ィ ス カ ッ シ ョ ン を 通 し て の 学 び へ の 意 識 が 表 れ て い る よ う で あ る 。

図7. 共 起 ネ ッ ト ワ ー ク 図[メ リ ッ ト(9C)]

次 に デ メ リ ッ ト の 記 述 を 分 析 し て み る と 、 出 現 頻 度 の 高 い 語 は2つ の ク ラ ス で 表4の よ う に な っ た 。 共 通 す る 上 位 語 の 中 で 、 メ リ ッ ト ( 表 3) と の 比 較 に お い て 目 を 引 く の が「 日 本 語 」の 位 置 で あ る 。表 4で は「 日 本 語 」 の 出 現 が 、 メ リ ッ ト の 場 合 に 比 べ 高 い こ と が わ か り 、 ま た 「 高 校 」 と い う 語 か ら 、 進 学 に お い て 必 要 だ と 彼 ら が 認 識 し て い る「 日 本 語 」に つ い て の 懸 念 を 、 象 徴 し て い る よ う に 見 え る 。 表 中 の 「 不 安 」 と い う 言 葉 が 最 も よ く 、 デ メ リ ッ ト の 記 述 を 表 し て お り 、 ク ラ ス で 順 位 は 異 な っ て い る 。全 体 の 頻 度 と し て は9回(9A)

と5回(9C)で あ り 比 較 は 難 し い が 、回 答 者 の 人 数 が 頻 度 に 対 し て 多 く な い こ と 、9Cで は 9Aよ り 他 の 上 位 語 の 出 現 回 数 が 顕 著 に 多 い こ と か ら 、 不 安 の 気 持 ち は 9Aの 方 が 強 い と 解 釈 で き そ う で あ る 。

ク ラ ス に よ る 違 い と し て は 、メ リ ッ ト と 同 じ く 、9A で「 先 生 」へ の 言 及 が あ る の に 対 し 、9Cで は 上 位 に 出 現 し て い な い 。 ま た 9A で は 「 下 が る 」 と い う 否 定 的 な 語 が 出 て い る が 、記 述 を 見 る と 、「 最 近 進 学 準 備 の た

め 日 本 語 が 多 く な っ て 、英 語 を 話 す 機 会 が 減 っ て い て 、 英 語 力 が 下 が っ て い る 」 と い う 認 識 に つ な が る 言 葉 で あ る こ と が 分 か っ た 。

表4. デ メ リ ッ ト 記 述 の 中 に 頻 出 し た 語 ( ク ラ ス ご と ) 9A デ メ リ ッ ト 9Cデ メ リ ッ ト 抽 出 語 出 現

回 数 抽 出 語 出 現 回 数

英 語 19 英 語 27

日 本 語 11 教 育 25

不 安 9 日 本 語 21

高 校 7 イ マ ー ジ ョ ン 13

ア ミ ー ク ス 6 ア ミ ー ク ス 12 イ マ ー ジ ョ ン 6 日 本 12

会 話 6 デ メ リ ッ ト 10

教 育 6 言 う 10

行 く 5 受 け る 10

自 分 5 人 10

受 け る 5 生 徒 10

授 業 5 学 校 9

先 生 5 高 校 9

今 4 レ ベ ル 7

中 学 4 会 話 7

下 が る 3 小 学 校 7

言 う 3 難 し い 7

時 間 3

サ ブ マ ー ジ ョ

ン 6

人 3 公 立 6

多 い 3 今 6

問 題 3 中 学 6

話 す 3 環 境 5

( 出 現 2回 の 語 が 24 個 あ る た め 、 省 略 )

自 分 5

授 業 5

中 途 半 端 5

不 安 5

普 通 5

話 す 5

対 す る 9C に 特 徴 的 な 上 位 語 は 「 サ ブ マ ー ジ ョ ン 」 と「 中 途 半 端 」で あ る 。「 サ ブ マ ー ジ ョ ン 」と い う 言 葉 は 教 師 が ク ラ ス で 紹 介 し た の で 使 っ て い た と 考 え ら れ る が 、9Cの 生 徒 は 英 語 に お い て も っ と 機 能 し た い 、ネ イ テ ィ ブ ス ピ ー カ ー や ニ ア ネ イ テ ィ ブ と し て 言 語 能 力 を 高 め た い 、 と い う 意 識 に あ ふ れ た 生 徒 が 多 い こ と か ら 、こ の 用 語 の 印 象 が 強 か っ た と 推 察 す る 。「 中 途 半 端 」 と い う 言 葉 は 、2 名 の 母 語 話 者 で あ る 生 徒 が 使 っ て お り 、日 本 語 も 学 ば な け れ ば な ら な い 自 分 た ち の 環 境 を 、 英 語 能 力 を 十 分 に 培 う に は 中 途 半 端 だ と 捉 え て い る 節 が 見 ら れ た 。 一 方 で 1名 の 別 の 日 本 語 を 母 語 と す る 生 徒 が 、 日 本 語 で 自 分 の 意 見 を 言 う こ と に 自 信 が 持 て な

英語 学校

日本語 海外

メリット

環境 デメリット

言語 両方

高校 中学

教育

子供

ディスカッション

進学

会話 成長 必要

普通 日本 有利

国語

沖縄 将来

イマージョン

アミークス 受ける

学ぶ

使う 言う

学べる

通る 話す

中学校

1 2 3 4 Centrality:

Frequency:

10

20

30

40

50

60

Referensi

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