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答申書 - 京都府

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(1)

- 1 - 諮問番号:平成30年諮問第10号

答申番号:平成30年答申第12号

答申書

第1 京都府行政不服審査会(以下「審査会」という。)の結論

本件諮問に係る審査請求(以下「本件審査請求」という。)は、棄却されるべきで あるとする審査庁の判断は、妥当である。

第2 事案の概要

本件は、○市長(以下「処分庁」という。)が審査請求人に対して行った生活保護 法(昭和25年法律第144号。以下「法」という。)第78条第1項の規定による費用徴収 決定処分(以下「本件処分」という。)に関して、審査請求人が、研究発表のための 借入金について費用徴収されることは不服である等と主張して、本件処分の取消しを 求める事案である。

第3 審査請求に至る経過

審査請求に至る経過については、次のとおりである。

1 審査請求人は、○福祉事務所長(以下「福祉事務所長」という。)に対し、法に基 づく保護を申請し、福祉事務所長は、平成28年5月2日付けで審査請求人の保護を開 始した。

2 審査請求人は、平成28年5月26日付けで、福祉事務所長に対し、「生活保護法第61 条に基づく収入の申告について(確認)」と題する書面(以下「確認書」という。)を 提出した。

3 平成28年11月22日及び平成29年1月24日、福祉事務所長は、審査請求人から借金を 含む「その他の収入」の欄において「無」に印が付された収入申告書を受理した。

4 平成29年1月24日、審査請求人は、○福祉事務所の職員に対し、新しく借入れはし ていない旨を説明した。

5 福祉事務所長は、平成29年4月14日付けで、生命保険会社に対し照会を行い、同年 5月10日、審査請求人が平成28年9月28日に当該生命保険会社から借入れをしている 事実を確認した。

6 処分庁は、平成29年5月29日付けで、本件処分を行い、同日付けで審査請求人に通 知した。

7 平成29年6月2日、審査請求人は、審査庁に対し、本件処分の取消しを求める審査 請求を行った。

第4 審査関係人の主張の要旨

(2)

- 2 - 1 審査請求人の主張

審査請求人は、借入金は研究発表のための交通費、宿泊費等の必要経費に利用した ものであり、生活費に利用したものではないと主張して、本件処分の取消しを求めて いる。

2 処分庁の主張

処分庁は、「生活保護法による保護の実施要領について」(昭和38年4月1日厚生省 発社第246号厚生省社会局長通知)の第8の2の(3)において、貸付資金のうち収入と して認定しないものの要件の一つとして保護の実施機関の事前の承認があるものであ ることが挙げられているところ、審査請求人は、福祉事務所長に対して確認書及び「そ の他収入 無」と記載された収入申告書を提出していること、また、借入れをしてい ない旨の申立てをしていることから、審査請求人は借入れをした事実を届け出ず、隠 蔽したものであると判断して行った本件処分は適法かつ適正に行われたものであるた め、本件審査請求を棄却するとの裁決を求めている。

第5 法令の規定等について

1 法第4条第1項は、「保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力そ の他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として 行われる。」と規定し、法第8条第1項は、保護は、要保護者の需要のうち、「その者 の金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度において行うものとする。」 と規定している。

2 法第61条は、被保護者は、収入等の状況について変動があったときは、速やかに保 護の実施機関又は福祉事務所長にその旨を届け出なければならないと規定している。

3 法第78条第1項は、「不実の申請その他不正な手段により保護を受け、又は他人を して受けさせた者があるときは、保護費を支弁した都道府県又は市町村の長は、その 費用の額の全部又は一部を、その者から徴収する」ことができると規定している。

4 法第78条第1項を受け、「生活保護費の費用返還及び費用徴収決定の取扱いについ て」(平成24年7月23日社援保発0723第1号厚生労働省社会・援護局保護課長通知。以 下「取扱通知」という。)の2では、「法第78条の条項を適用する際の基準は次に掲げ るものとし、当該基準に該当すると判断される場合は、法第78条に基づく費用徴収決 定をすみやかに行うこと」とされ、「次に掲げるもの」として、③で「保護の実施機 関又はその職員が届出又は申告の内容等の不審について説明等を求めたにもかかわら ず、これに応じず、又は虚偽の説明を行ったようなとき」が、④で「課税調査等によ り、当該被保護者が提出した収入申告書が虚偽であることが判明したとき」が示され ている。

5 費用徴収額算定に当たっての収入認定と控除については、「生活保護問答集につい て」(平成21年3月31日厚生労働省社会援護局保護課長事務連絡。以下「問答集」と いう。)の問13の23の答(3)において、「意図的に事実を隠蔽したり、収入の届出を行 わず、不正に保護を受給した者に対しては、各種控除を適用することは適当ではなく、

必要最小限の実費を除き全て徴収の対象とすべきである。」と示されている。

(3)

- 3 - 第6 審理員意見書及び諮問の要旨

1 審理員意見書の要旨 (1) 結論

本件審査請求には、理由がないから、棄却されるべきである。

(2) 理由

法は、「その利用し得る資産」(第4条第1項)及び「その者の金銭又は物品」(第 8条第1項)について特に限定しておらず、将来返済が予定されている借入れにつ いても、当該借入金によって、被保護者の最低限度の生活を維持するために活用可 能な資産は増加するのであるから、保護受給中に被保護者が借入れをした場合、当 該借入金は収入認定の対象となる。

一方、審査請求人は、平成28年5月26日に、福祉事務所長に確認書を提出してお り、収入申告義務について認識していたものと認められるにもかかわらず、審査請 求人が借入れをした後の同年11月22日に提出した収入申告書には、当該借入金につ いての記載はなく、また、審査請求人は、平成29年1月24日には、福祉事務所長に 対して、新しく借入れはしていないと答え、平成28年11月22日に提出した収入申告 書と同内容の収入申告書を提出している。

審査請求人が保護開始後に借入れをしていたにもかかわらず、福祉事務所長に対 して新しく借入れはしていないと答えた事実や、当該借入金についての記載のない 2通の収入申告書を提出していることから、福祉事務所長が、取扱通知の2の③の 保護機関職員からの説明の求めに対し「虚偽の説明を行ったようなとき」や④の「収 入申告書が虚偽であることが判明したとき」に該当すると判断したことに不合理な 点は認められない。

審査請求人は、借入金の全額を研究発表のための交通費、宿泊費等に使用したと 主張しているが、問答集の問13の23の答(3)によると、本件において審査請求人が 主張するこれらの交通費、宿泊費等は、控除すべき必要経費であると認められない。

よって、処分庁が、借入金の全額について費用徴収するとした福祉事務所長の方 針を踏まえて行った本件処分に、違法又は不当な点は認められない。

2 審査庁による諮問の要旨 (1) 諮問の要旨

審査庁は、審理員意見書の結論と同様に、本件審査請求には、理由がないから、

棄却されるべきであると考えるので、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第43 条第1項の規定により、審査会に諮問する。

(2) (1)の判断をしようとする理由 1の(2)に同じ。

第7 調査審議の経過

1 本件審査請求を取扱う審査会の部会 第1部会

2 調査審議の経過

調査審議の経過は、次のとおりである。

(4)

- 4 -

年 月 日 処 理 内 容

平成30年8月8日 審査庁が審査会に諮問

〃 8月23日 第1回調査審議(第1部会)

〃 8月24日 審査請求人から審査会に主張書面等の提出

〃 9月20日 第2回調査審議(第1部会)

〃 9月20日 答申

第8 審査会の判断の理由

1 法第61条は、被保護者は、収入等の状況について変動があったときは、速やかに保 護の実施機関又は福祉事務所長にその旨を届け出なければならないと規定している。

2 この点、審査請求人は平成28年5月26日付けで福祉事務所長に確認書を提出してお り、自分の世帯の収入に変動があった場合、速やかに福祉事務所長に申告する必要が あると認識していたものと認められるにもかかわらず、審査請求人が借入れをした後 の同年11月22日及び平成29年1月24日に、福祉事務所長が受理した収入申告書には、

当該借入れについての記載はなく、また、審査請求人は、平成29年1月24日には、○

福祉事務所の職員に対して、新しく借入れはしていないと説明している。

3 このような事実から、審査請求人は、福祉事務所長に対して虚偽の収入申告書の提 出及び虚偽の説明を行っており、法第78条第1項に規定する不実の申請その他不正な 手段により保護を受けた場合に該当するものとして、処分庁が本件処分を行ったこと に不合理な点は認められない。

4 審査請求人は、借入金は研究発表のための交通費、宿泊費等の必要経費に利用した ものであり生活費に利用したものではないとして、本件処分が行われることが不服で ある旨の主張をしているが、法第78条第1項の規定による費用徴収決定処分は、必要 最小限の実費を除き徴収の対象とすべきであるとされているところ、本件における交 通費、宿泊費等は必要最小限の実費とは認められず、借入金の全額を対象とした本件 処分に違法又は不当な点は認められない。

5 結論

以上の理由から、第1の審査会の結論のとおり判断するものである。

京都府行政不服審査会第1部会

委 員(部会長) 北 村 和 生

委 員 岩 崎 文 子

委 員 岡 川 芙 巳

Referensi

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