1
2022年度 第2回 一橋大本番レベル模試・数学 解答・解説・採点基準
全5問 120分 250点満点 1(50点)
【解答・採点基準】
50点 mを正の整数として, 正の整数nが相異なる素数p1, p2, , pmと
正の整数 1, 2, ,mを用いてn= p11p22 pmmと素因数分解さ れるとき, nの正の約数はp11p22 pmm(ただし, k=1, 2, ,mに ついてkは0 k kを満たす整数)と表される。このうち,
1, 2, ,
k= mについてkがすべて偶数となるとき, この約数は平 方数となる。ここで, k=1, 2, ,mについてkを2で割った商を
kとする。このとき, 約数p11p22 pmmが平方数となるのは, 1, 2, ,
k= mについてkがすべて0, 2, 4, , 2kのk+1通りのい ずれかとなるときであり,
( ) (
1 1)(
2 1) (
m 1)
S n = + + +
となる。したがって, S n
( )
=8となるのは以下の3つの場合である。[1] 1+1,2+1, ,m+1のうち, 1個が8で, 残りのm−1個が1の 場合
対称性より
1 2
1 2
1 8, 1 1 1
7, 0
m m
+ = + = = + =
= = = =
「1は14または15」かつ「2, ,mは1」
としてよい。このとき, n=p A14 (ただし, pは素数で, Aは1 以外の任意の平方数で割り切れないような正の整数)と表せて,
nの平方数である約数は
0 2 4 6 8 10 12 14
, , , , , , , p p p p p p p p
となり, 確かにS n
( )
=8となる。p 2, A 1より,正の約数の条件
‥5点
平方数となる約数の 条件‥5点
左式‥5点
[1], [2], [3]に場合 分けして‥5点
14 14
2 16384 n= p A =
より, 常にn 5000を満たさない。
[2] 1+1,2+1, ,m+1のうち, 1個が4で, 1個が2で, 残りの 2
m− 個が1の場合 対称性より
1 2 3
1 2 3
1 4, 1 2, 1 1 1
3, 1, 0
m m
+ = + = + = = + =
= = = = =
「1は6または7」かつ「2は2または3」 かつ「3, ,mは1」
としてよい。このとき, n= p q A6 2 (ただし, p q, は相異なる素 数で, Aは1以外の任意の平方数で割り切れないような正の整 数)と表せて, nの平方数である約数は
0 0 2 0 4 0 6 0 0 2 2 2 4 2 6 2
, , , , , , ,
p q p q p q p q p q p q p q p q となり, 確かにS n
( )
=8となる。n= p q A6 2( )
p q3 2と(
2)
5000 71
n より, p q3 70となる場合のみを考えればよ い。p 5のときp q3 53=125となることに注意すると,
3 70
p q となるのは,
(
p q,) ( ) ( ) ( ) (
= 3, 2 , 2, 3 , 2, 5 , 2, 7)
のときである。したがって, n= p q A6 2 となる場合で, n 5000 かつS n
( )
=8となるのは下表の1 6 3 1 11+ + + = (個)の場合である。
(
p q,)
p q6 2の値 Aの値( )
3, 2 2916 1( )
2, 3 576 1, 2, 3, 5, 6, 7( )
2, 5 1600 1, 2, 3(
2, 7)
3136 1[3] 1+1,2+1, ,m+1のうち, 3個が2で, 残りのm−3個が1の 場合
対称性より
常に満たさない
‥5点
(
p q,)
を列挙して‥5点
11個‥5点
3
1 2 3 4
1 2 3 4
1 1 1 2, 1 1 1
1, 0
m m
+ = + = + = + = = + =
= = = = = =
「 1, 2, 3は2または3」かつ「4, ,mは1」 としてよい。このとき, n=p q r A2 2 2 (ただし, p q r, , は相異な る素数で, Aは1以外の任意の平方数で割り切れないような正 の整数)と表せて, nの平方数である約数は
0 0 0 2 0 0 0 2 0 2 2 0
0 0 2 2 0 2 0 2 2 2 2 2
, , , ,
, , ,
p q r p q r p q r p q r p q r p q r p q r p q r
となり, 確かにS n
( )
=8となる。[2]と同様に( )
22 2 2
n= p q r A pqr より, pqr 70となる場合のみを考えれ ばよい。p q rとしても一般性を失わないから, これを満た すのは
(
p q r, ,) (
= 2, 3, 5 , 2, 3, 7 , 2, 3, 11 , 2, 5, 7) ( ) ( ) ( )
の場合のみである。したがって, n= p q r A2 2 2 となる場合で, 5000
n かつS n
( )
=8となるのは下表の4 2 1 1 8+ + + = (個)の場合である。
(
p q r, ,)
p q r2 2 2の値 Aの値(
2, 3, 5)
900 1, 2, 3, 5(
2, 3, 7)
1764 1, 2(
2, 3, 11)
4356 1(
2, 5, 7)
4900 1以上[1], [2], [3]より, 条件を満たすのは11 8 19+ = (個)である。
(答) 19個
(
p q r, ,)
を列挙して‥5点 8個‥5点
答‥5点 [別解]
1は平方数かつ正の整数nの約数であるから, nは平方数である約 数を1個以上もつ。nの平方数である約数のうち最大のものを
( )
2 0
G G とする。このとき, 正の整数を用いてn=G2と表せ る。以下, 背理法を利用して,
が1または「1個以上の相異なる素数の積」である
・・・① ことを示す。すなわち, がp2で割り切れるような素数pが存在
[別解] 50点
すると仮定して矛盾を導く。このとき, 正の整数tを用いて =tp2 と表せてn=t pG
( )
2となるが, nはG2よりも大きい平方数である 約数( )
pG 2をもち矛盾する。よって, ①が成り立つ。次に, nの平方数である約数g2
(
g0)
について,gは常にGの正の約数である ・・・② ことを示す。g2はnの正の約数であるから, 正の整数 を用いて
n=g2と表せて,
2 2
G g
= ・・・③
G 2
g
=
・・・④
となる。以下, 背理法を利用して,
が整数であることを示す。す
なわち,
が整数ではないと仮定して矛盾を導く。このとき①より,
がqでちょうど1回割り切れて, かつがqで割り切れないよう な素数qが存在する。このとき, G2,g2はいずれもqでちょうど偶 数回割り切れるから, G2はqでちょうど奇数回割り切れて, g2 はqでちょうど偶数回割り切れるが, これは③に矛盾する。したが って,
は整数である。これと G
g が有理数であることと④から,
G
g は正の整数となる。以上のことから, ②が成り立つ。
また, Gの正の約数gについて, 正の整数uを用いてG=ugと表 せて, n=u g2 2となるから,
g2は常にnの平方数である約数である ・・・⑤ が成り立つ。
以上, ②, ⑤より, nの平方数である約数と, Gの正の約数の2乗 は1対1に対応するから, Gの正の約数の個数はS n
( )
に一致する。したがって, 5000以下の正の整数nのうち, Gの正の約数の個数 が8個となるものの個数を求めればよい。以下, Gを素因数分解し た形で場合分けする。
[1] G= p7(pは素数)の場合 このとき,
②を示して‥5点
⑤を示して‥5点
G の 正 の 約 数 の 個 数に一致する‥5点
[1], [2], [3]に場合 分けして‥5点
5 n=G2≧G2= p14≧214=16384 より, 常にn 5000を満たさない。
[2] G=p q3 (p q, は相異なる素数)の場合
2 2
n=G G とn 5000
(
712)
より, G 70となる場合のみを考えればよい。p q3 70となるのは,
(
p q,) ( ) ( ) ( ) (
= 3, 2 , 2, 3 , 2, 5 , 2, 7)
のときである。したがって, n 5000かつGの正の約数の個数 が8個となるのは下表の1 6 3 1 11+ + + = (個)の場合である。
(
p q,)
G2の値 の値( )
3, 2 2916 1( )
2, 3 576 1, 2, 3, 5, 6, 7( )
2, 5 1600 1, 2, 3(
2, 7)
3136 1[3] G=pqr(p q r, , は相異なる素数)の場合
[2]と同様にG 70となる場合のみを考えればよい。p q r
としても一般性を失わないから, これを満たすのは
(
p q r, ,) (
= 2, 3, 5 , 2, 3, 7 , 2, 3, 11 , 2, 5, 7) ( ) ( ) ( )
のときである。したがって, n 5000かつGの正の約数の個数 が8個となるのは下表の4 2 1 1 8+ + + = (個)の場合である。
(
p q r, ,)
G2の値 の値(
2, 3, 5)
900 1, 2, 3, 5(
2, 3, 7)
1764 1, 2(
2, 3, 11)
4356 1(
2, 5, 7)
4900 1以上[1], [2], [3]より, 条件を満たすのは11 8 19+ = (個)である。
常に満たさない
‥5点
(
p q,)
を列挙して‥5点
11個‥5点
(
p q r, ,)
を列挙して‥5点 8個‥5点
(答) 19個 答‥5点
2 (50点)
【解答・採点基準】
(1) (1) 25点
( )
P X Y, と置くと, PにおけるCの接線の方程式は
(
X−2)(
x− +2) (
Y−2)(
y−2)
=1である。三角形OAPの外心は辺OAの垂直二等分線上にあるから,
そのx座標は1
2である。また, 三角形OAPの外心は辺OPの垂直
二等分線上にある。X Y, 0より, OPの傾きはY
( )
0X と表せ
る。したがって, OPの垂直二等分線は点 , 2 2 X Y
を通る傾き X
−Y の直線であるから, その方程式は
2 2
X X Y
y x
Y
= − − + である。X Y, は
(
X−2) (
2+ Y−2)
2=1すなわち
2 2
4 4 7
X +Y = X+ Y−
を満たすことに注意すると, 三角形OAPの外心のy座標は
2 2
1
2 2 2
2
3 4 7
2
X X Y
y Y
X Y X
Y
X Y
Y
= − − +
+ −
=
+ −
=
と求められる。よって, 三角形OAPの外心の座標は
1 3 4 7
2, 2
X Y
Y + −
である。したがって, dは点と直線の距離の公式 より,
外心のx座標‥5点
OP の 垂 直 二 等 分 線の方程式‥5点
外心のy座標
‥5点
2
( ) ( )
( ) ( )
( ) ( )
( ) ( )
( )
2 2
2 2
1 3 4 7
2 2 2 2 1
2 2
2 2
3 3 7
2 2 1
2 2
2 2 1
3 7 3
2
3 7 3
2
X Y
X Y
d Y
X Y
X X Y
Y
X Y
X Y X
Y
+ −
− − + − − −
= − + −
= − − + − − −
− + − =
= − − −
= − +
と表せる。
(答) 3 7 3
2 d X
Y
= − + 答‥10点
(2)
以下, 3X 7 Y k
− = とおいて,
(
X−2) (
2+ Y−2)
2=1の下でkのとりうる値の範囲を調べる。Y 0より3X 7 Y k
− = は3X−kY− =7 0と
同値であり, これはXY平面上の直線を表す。
(
X−2) (
2+ Y−2)
2=1はXY平面上の円を表し, その中心は点(
2, 2)
, 半径は1である。直線3X−kY− =7 0がこの円と共有点をもつための必要十分条件は, 点
(
2, 2)
からの距離が1以下であることから,
( )
22
3 2 2 7 3
k k
− − + − ≦1
2
2 1 9 k k
+
+ ≦1
2k 1
+ ≦ k2+9
(
k2+ 9 0)
・・・①である。①の両辺はともに0以上であるから, 両辺を2乗しても大 小関係は変わらず,
2k+12≦k2+9 4k2 4k 1
+ + ≦k2+9 3k2 4k 8
+ − ≦0
(2) 25点
XY 平 面 上 の 直 線 を考える‥5点
①を導く‥5点
2 2 7 3
− − ≦k≦ 2 2 7
3
− +
が得られる。したがって,
5 4 7 6
− ≦ 3
k+2≦5 4 7 6 +
であり, 5 4 7 5 4 7
6 0 6
− + かつ 5 4 7 5 4 7
6 6
− + であるか
ら, dの値の範囲は
0≦d≦5 4 7 6 +
となる。
kの値の範囲
‥5点
(答) 0≦d≦5 4 7 6
+ 答‥10点
1
3 (50点)
【解答・採点基準】
(1) (1) 20点
点Pは
( ) ( )
( )
( )
( )
2
2 2
2 2
CP DP 5
OP OC OP OD 5
OP OC OD OP OC OD 5
1 1
OP OC OD OC OD OC OD 5
2 4
1 1
OP OC OD OC OD 5
2 4
OP
−
− − −
− + + −
− + + − −
− + − −
( )
( )
1 OC OD 2 4 2
OP 1 OC OD 2 2
− +
− +
より, 点
(
7, 2, 4)
を中心とする半径2の球面上およびその内部を 動く。(答) 中心
(
7, 2, 4)
, 半径2球のベクトル方程 式‥10点
(左辺は2乗のまま
でも加点とする) 中心の座標‥5点 半径‥5点
(1)[別解]
点Pの座標をP , ,
(
a b c)
とおく。このとき( ) ( )
( )( ) ( )( ) ( )( )
( )
( ) ( )
( ) ( ) ( )
2 2 2
2 2 2
CP DP 5
5, 1, 2 9, 3, 6 5
5 9 1 3 2 6 5
7 4 2 1 4 4 5
7 2 4 4
a b c a b c
a a b b c c
a b c
a b c
−
− − − − − − −
− − + − − + − − −
− − + − − + − − −
− + − + −
より, 点
(
7, 2, 4)
を中心とする半径2の球面上およびその内部を 動く。(答) 中心
(
7, 2, 4)
, 半径2(1)[別解] 20点
球の方程式‥10点
中心の座標‥5点 半径‥5点
(2) (2) 30点
点Mから平面OABに下ろした垂線の足を点Hとおくと, 実数 ,
s tおよび一次独立な2つのベクトルOA, OBを用いて
( )
OH OA OB , 2 , 3
s t
s t s t
= +
= +
と表される。また, MH OA, MH OB⊥ ⊥ が成立するので,
( )
( )
( ) ( )
( ) ( )
( )
MH OA 0 MH OB 0
OH OM OA 0 OH OM OB 0
7 2 2 2 0 7 3 3 4 0 5 11 0
10 19 0 13 12
, ,
7 7
s t s
s t t
s t s t s t
=
=
− =
− =
+ − + − =
+ − + − = + − =
+ − =
=
となる。したがって, 点Hの座標は 25 26 36 , , 7 7 7
である。以上よ り,
2 2 2
MH OH OM
25 7 26 2 36 4
7 7 7
4
= −
= − + − + −
=
であるため, 平面OABと点Pの距離lのとり得る値の範囲は, 4 2− l 4 2+ 2 l 6
点Hの座標‥6点
線分MH‥6点
平面OABと点Pの 距離の範囲‥6点 M
H
O B
A P
3 となる。ここで, △OABの面積は,
( )
( )( ) ( )
2
2 2
2 2 2 2 2 2 2
1 OA OB OA OB 2
1 1 2 0 1 0 3 1 1 2 0 0 3 2
1 5 10 1 2
7 2
−
= + + + + − + +
= −
=
であるため, 四面体OABPの体積V の値の範囲は,
1 7 1 7 7
2 6 7
3 2 V 3 2 3 V である。
(答) 7
3 V 7
△OABの面積
‥6点
答‥6点
(2)[別解]
平面OABの方程式は6x−3y−2z=0と表される。平面OABと点 Mの距離は, 点と平面の距離の公式より,
( ) ( )
2 22
6 7 3 2 2 4 28 7 4
6 3 2
− −
= = + − + −
となるため, 平面OABと点Pの距離lのとり得る範囲は, 4 2− l 4 2+ 2 l 6
となる。ここで, △OABの面積は,
( )
( )( ) ( )
2
2 2
2 2 2 2 2 2 2
1 OA OB OA OB 2
1 1 2 0 1 0 3 1 1 2 0 0 3 2
1 5 10 1 2
7 2
−
= + + + + − + +
= −
=
であるため, 四面体OABPの体積V の値の範囲は,
1 7 1 7 7
2 6 7
3 2 V 3 2 3 V である。
(2)[別解] 30点 平面OABの方程式
‥6点
平 面 OABと 点M の距離‥6点 平面OABと点Pの 距離の範囲‥6点
△OABの面積
‥6点
(答) 7
3 V 7 答‥6点
4(50点)
【解答・採点基準】
(1) (1) 15点
実数kを用いて直線OPの方程式をy=kxと表したとき, 曲線Cと 直線OPの共有点のx座標は f x
( )
=kxを満たす。よって, 3次方程式
( )
( )
3 2
3 2 0
f x kx
x x k x
=
− + − =
はx=0,aを解にもち, もう1つの解をx=bとすると, 解と係数の 関係より,
0 3
3 a b
b a
+ + =
= −
となる。したがって, 曲線Cと線分OPが点O, P以外の共有点をも つのは
0 b a 0 3 a
− かつ3− a a
3 3
2 a
のときである。
(答) 3 2 a 3
左式‥5点
3−a‥5点
答‥5点
(1)[別解1]
直線OPは原点と点P
(
a f a,( ) )
を通るため, 直線OPの方程式は( )
(
1)(
2)
y f a x a
y a a x
=
= − −
と表せる。よって, 曲線Cと直線OPの共有点のx座標は
( ) ( )( )
( )( ) ( )( )
( )( )
1 2
1 2 1 2 0
3 0 0, , 3
f x a a x
x x x a a
x x a x a
x a a
= − −
− − − − − =
− + − =
= −
(1)[別解1] 15点
左式‥5点
3−a‥5点
2
となる。したがって, 曲線Cと線分OPが点O, P以外の共有点をも つのは
0 − 3 a a
3 3
2 a
のときである。
(答) 3
2 a 3 答‥5点
(1)[別解2]
実数kを用いて直線OPの方程式をy=kxと表したとき, 曲線Cと 直線OPが接するのは,
( )( )
(
2)
1 2
3 2 0
x x x kx
x x x k
− − =
− + − =
より,
「x2−3x+ − =2 k 0がx=0を解に持つ」
02 3 0 2 0 2
k k
− + − =
= の場合と,
「x2−3x+ − =2 k 0がx=0以外の重解を持つ」
「
3 2 1
2 4
x k
− = +
がx=0以外の重解を持つ」
1 k 4
= −
の場合であるから, 点Pが下図の実線部分にあるとき, 曲線Cと線 分OPが点O, P以外の共有点をもつ。
(1)[別解2] 15点
左式‥5点
2, 1
k= −4‥5点
x y
O
したがって, 曲線Cと線分OPが点O, P以外の共有点をもつのは
3 3
2 a のときである。
(答) 3
2 a 3 答‥5点
(2)
(1)のとき, 曲線Cと線分OPで囲まれた部分は下図の斜線部分であ
る。この面積をS a
( )
とする。x y
O
(2) 35点 2
y= x
( )
:
C y= f x
1 y= −4x
3 3
2, 8
−
( )
3, 6( )
:
C y= f x
P a
y=kx 3−a
4
( ) ( )( )
( )
3 2
3
3 3
f x kx x x a x a
x x a ax
− = − − +
= − + −
であるから,
( ) ( ) ( )
( ) ( )
( )
( )
3
0 3
3
0 0
4
3 2
0 4 3
3 2
0
4 3 2
2 3
4 2
2 3
4 2
1 9 27
18 27
4 2 2
a a
a
a a
a
a
S a f x kx dx f x kx dx
f x kx dx f x kx dx x a a
x x
x a a
x x
a a a a
−
−
−
−
= − + − −
= − − + −
−
= − − +
−
+ − +
= − + − + −
となる。よって,
( )
( )
( ) ( )
( )
( )
3 2
3 2
2
27 36 27 2
1 2 27 72 54
2
1 2 3 12 18
2
3 6 3 2 6 3 2
2
S a a a a
a a a
a a a
a a a
= − + − +
= − − + −
= − − − +
= − − − + − − となるから,
3 6 3 2 3 2
1 2 3 2
−
と3 +6 3 2より, (1)の範囲でS a
( )
の増減表は下表のようになる。a 3
2
6 3 2−
( )
3( )
S a − 0 +
( )
S a 最小
したがって, 曲線Cと線分OPで囲まれた部分の面積S a
( )
が最小となるaの値は6 3 2− である。
aを用いて被積分関 数を表して‥5点
( )
S a の立式‥5点
( )
S a ‥5点
( )
S a ‥5点
因数分解‥5点
増減表‥5点
(答) 6 3 2− 答‥5点
5 (50点)
【解答・採点基準】
点P, Qの相対的な位置関係を考える。これらの点は1秒ごとに隣の 点に移動するから, 1秒経つと, Qから見てPは同じ位置に留まる か, あるいは反時計回りまたは時計回りに2つ隣に移動する。ここ で問題文より, 時刻0では, PはQから反時計回り, 時計回りどち らで数えても4つ隣である。したがって, 帰納的に考えると, n秒後 にはP, Qは同じ点にあるか, PがQの2つ隣にあるか, PがQの4 つ隣にあるかのいずれかである。
(1) (1) 30点
線分PQが正八角形の外接円の直径となるとき, PはQの4つ隣に ある。n秒後にPがQの2つ隣にある確率をrnとすると
n n n 1
p +q + =r ・・・① となる。ここで, n秒後からn+1秒後までのP, Qの移動を考え, 確 率pn,qn,rnの遷移を求める。
[1] n秒後にP, Qが同じ点にあるとき
[i] n+1秒後にP, Qが同じ方向に移動するとき 1
n+ 秒後にもP, Qは同じ点にある。このように移動する確 率は
2 2
2 1 5
3 3 9
+ =
である。
[ii] n+1秒後にP, Qが異なる方向に移動するとき
1
n+ 秒後にはPはQの2つ隣にある。このように移動する 確率は 2 1 4
2 =3 3 9である。
[2] n秒後にPがQの2つ隣にあるとき
[i] n+1秒後にP, Qが同じ方向に移動するとき 1
n+ 秒後にもPはQの2つ隣にある。このように移動する 確率は
2 2
2 1 5
3 3 9
+ =
である。
[ii] n+1秒後にP, Qがいずれも近づく方向に移動するとき
1
n+ 秒後にはP, Qは同じ点にある。このように移動する確
P, Qの 相 対 的 な 位 置関係で3通りに分 けて‥5点
, ,
n n n
p q r の 遷 移 を 考える方針‥5点
2 率は2 1 2
3 3 =9である。
[iii] n+1秒後にP, Qがいずれも遠ざかる方向に移動するとき
1
n+ 秒後にはPはQの4つ隣にある。このように移動する 確率は2 1 2
3 3 =9である。
[3] n秒後にPがQの4つ隣にあるとき
[i] n+1秒後にP, Qが同じ方向に移動するとき 1
n+ 秒後にもPはQの4つ隣にある。このように移動する 確率は
2 2
2 1 5
3 3 9
+ =
である。
[ii] n+1秒後にP, Qが異なる方向に移動するとき
1
n+ 秒後にはPはQの2つ隣にある。このように移動する 確率は 2 1 4
2 =3 3 9である。
以上, [1], [2], [3]より, pn+1,qn+1をpn,qn,rnで表すと以下のように なる。
1
1
5 2
9 9
5 2
9 9
n n n
n n n
p p r
q q r
+
+
= +
= +
ここで, ①よりrn = −1 pn−qnとなる。これより, pn+1,qn+1をpn,qn で表すと
( )
1
5 2 1 2 2
9 9 1 3 9 9
n n n n n n
p+ = p + −p −q = p − q + ・・・②
( )
1
5 2 2 1 2
9 9 1 9 3 9
n n n n n n
q+ = q + −p −q = − p + q + ・・・③ となる。
(答) 1 1 2 2 1 2 1 2
3 9 9, 9 3 9
n n n n n n
p+ = p − q + q+ = − p + q +
1
pn+ を pn,qn,rn で 表して‥5点
1
qn+ をpn,qn,rnで表 して‥5点
答‥10点 (各5点×2) (2)
問題文より, p0 =0,q0 =1である。②+③より
(2) 20点
( )
1 1
1 2 2 2 1 2
3 9 9 9 3 9
1 4
9 9
n n n n n n
n n
p q p q p q
p q
+ + + = − + + − + +
= + +
1 1
1 1 1
2 9 2
n n n n
p+ q+ p q
+ − = + −
となる。これより, 数列 1
n n 2 p q
+ −
は初項
0 0
1 1 1
2 0 1 2 2
p +q − = + − = , 公比1
9の等比数列であるから
1 1 1
2 2 9
n
n n
p +q − =
1 1 1
2 9 2
n
n n
p q
+ = + ・・・④ となる。また, ②−③より
( )
1 1
1 2 2 2 1 2
3 9 9 9 3 9
5 9
n n n n n n
n n
p q p q p q
p q
+ − + = − + − − + +
= −
となる。これより, 数列
pn−qn
は初項p0−q0 = − = −0 1 1, 公比5 9 の等比数列であるから1 5 9
n
n n
p −q = − ・・・⑤ となる。以上, ④, ⑤より, 求める確率pnは
1 1 1 1 5
2 2 9 2 1 9
1 1 1 5 1
4 9 2 9 4
1 2 5 9 4 9
n n
n
n n
n n
n
p
= + −
= − +
− +
=
となる。
(答) 1 2 5 9 4 9
n n
n n
p − +
=
左式を導いて‥5点
n n
p +q をn の 式 で 表して‥5点
n n
p −q を n の 式 で 表して‥5点
答‥5点
(2)[別解]
問題文より, p0 = p1=0である。②より
(2)[別解] 20点
4
1 1 2 1
9 3 9 3
1, 1
2 2 2 2
n n n n n n
q = − p+ + p + q+ = − p+ + p+ + が導かれる。これらを③に代入して整理すると
2 1 1
2 1
2 1 1
2 1 1
9 3 2 1 9 3 2
1 1
2 2 9 3 2 2 9
2 5 8
3 81 81
5 1 1 5 1
9 9 9 9 9
1 2 5 1 2
9 9 9 9 9
n n n n n
n n n
n n n n
n n n n
p p p p p
p p p
p p p p
p p p p
+ + +
+ +
+ + +
+ + +
− + + = − + − + + +
= − +
− − = − −
− − = − −
となる。これより, 数列 1 5 1
9 9
n n
p+ p
− −
は初項 1 0
5 1 1
9 9 9
p − p − = − ,
公比1
9の等比数列であるから
1 1
5 1 1 1 1
9 9 9 9 9
n
n n n
p+ − p − = − = − + ・・・⑥
となる。また, 数列 1 1 2
9 9
n n
p+ p
− −
は初項 1 0
1 2 2
9 9 9
p − p − = − , 公比
5
9の等比数列であるから
1 1
1 2 2 5 2 5
9 9 9 9 9
n n
n n n
p+ − p − = − = − + ・・・⑦ となる。以上より, ⑦−⑥を計算して整理すると
1 1 1 1
1
1 2 5 1 2 5 1
9 9 9 9 9 9
4 1 1 2 5
9 9 9
1 2 5 9 4 9
n
n n n n n n
n
n n
n n
n n
p p p p
p p
+ + + +
+
− − − − − = − − −
− = −
− +
=
となる。
数 列
pn の3項 間 漸化式を導いて‥5点
左式を導いて‥5点
左式を導いて‥5点
(答) 1 2 5 9 4 9
n n
n n
p − +
= 答‥5点