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部分グラフ同型判定のためのデータ依存回路の実装と評価

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Academic year: 2024

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部分グラフ同型判定のためのデータ依存回路の実装と評価

山 本 昌 治

市 川 周 一

山 本 浩 司

部分グラフ同型判定は幅広い応用を持つが,一般にNP完全である.Ullmannのアルゴ リズムは 論理回路で実現できるが,回路規模が大きく実装困難である.小西のアルゴ リズムは,Ullmannの回 路より小さい論理で実現できるが,実行時間が長い.一般に論理回路の入力が決まれば論理を簡単化 して回路規模を縮小できる(データ依存回路).市川らは,Ullmannの回路のデータ依存回路を検討 し ,論理規模が縮小することを報告したが ,実装と評価は行っていない.本研究では,Ullmannの データ依存回路Udと小西のデータ依存回路KdをFPGAで実装評価する.入力グラフの頂点数が 16のとき,Udの性能はソフトウェアの9.4倍,Kdは13.3倍である.このときUdの論理規模は,

Kdの2.2倍であった.

The Implementation and Evaluation of Data Dependent Hardware for Subgraph Isomorphism Problems

Shoji Yamamoto,

Shuichi Ichikawa

and Hiroshi Yamamoto

Subgraph isomorphism problems have various important applications, while they are gen- erally NP-complete. Though Ullmann’s algorithm can be implemented by parallel hardware to accelerate the execution, it requires too many hardware resources. Konishi’s algorithm re- quires much less resources, but it is slower than Ullmann’s. Generally, logic gates are reducible if any inputs are fixed to constants. Ichikawa and Yamamoto reported that the data depen- dent circuits for subgraph isomorphism problems have smaller logic scale than the original, but they did not implement the circuit actually. This study describes the implementations and evaluations of data dependent circuits of Ullmann’s algorithm (Ud) and Konishi’s algorithm (Kd). For the graphs of 16 vertices, Kd and Ud were 13.3 and 9.4 times faster, respectively.

The logic scale of Ud was 2.2 times larger than Kd in this case.

1.

部分グラフ同型判定問題

2

つのグラフGαGβが与えられたとき,GαGβの部分グラフと同型か否か判定する問題を

部分 グラフ同型判定問題

という.例えば 図

1

において,

GαGβと同型な部分グラフを持つが,Gγは持たな い.部分グラフ同型判定問題は幅広い応用を持つが,

一般に

NP

完全であり計算困難である.

部分グラフ同型判定には,

Ullmann

のアルゴ リズ ムが広く用いられている.

Ullmann

のアルゴ リズム は論理回路で実現可能であるが,回路規模が大きく実 装に難がある.市川ら1)は,入力データに依存した 論理回路

(

データ依存回路

)

を設計することによって,

Ullmann

の回路の論理規模が削減できることを示し

た.ただし,市川ら1)は実装評価を行っていない.

本研究の目的は,部分グラフ同型判定のためのデー タ依存回路を,現実の

FPGA(Field Programmable

豊橋技術科学大学 知識情報工学系

Department of Knowledge-based Information Engineer- ing, Toyohashi University of Technology

G

γ

G

β

G

α

1 部分グラフ同型判定の例

x

0

y

0

y

x

1

y

1

y

2 簡単化の例

Gate Array)

上で実装・評価することである.本研究 では

Ullmann

のアルゴ リズムに加えて,小西のアル ゴ リズム2)のデータ依存回路も実装評価の対象とする.

2.

データ依存回路

一般に論理回路の入力が定まると,論理の簡単化に よりゲートが除去され,回路規模が小さくなる

(

2)

. 論理段数の減少により動作周波数の向上も期待でき,

またデータ保持のための記憶素子も一部削減できる.

このような回路を,以下

データ依存回路

と呼ぶ.

データ依存回路では,入力データ毎に回路を生成す る必要がある.そこで本研究では

FPGA

のような再 構成可能論理の利用を前提とする.実際にデータ依存 回路を動作させるには,回路記述生成,論理合成,テ 山本昌治, 市川周一, 山本浩司: "部分グラフ同型判定のためのデータ依存回路の実装と評

価," SACSIS2003論文集, pp. 181‑‑182, 情報処理学会 (2003). 

(2)

2

1e+01 1e+02 1e+03 1e+04 1e+05

10 20 30 40 50 60

Area [Slices]

Number of vertices Ko Kd Uo Ud XC2V1000

3 回路規模

1e-02 1e-01 1e+00 1e+01 1e+02 1e+03 1e+04

8 9 10 11 12 13 14 15 16

Time [sec.]

Number of vertices S Kd Ud

4 実行時間

クノロジマッピング,配置配線,構成データ生成,ダ ウンロード 等の手順が必要である.結果として,デー タ依存回路の実行時間は,回路生成時間と動作時間の 合計になる.なお,論理の簡単化は,回路記述生成と 論理合成の段階で行われる.

3.

設 計

本研究では,以下の

4

つの場合について,設計の優 劣を比較検討した.残念ながら紙数の関係上,各設計 の詳細については省略する.

Uo

Ullmann

の提案した回路

(

データ非依存

).

市川 ら1)

INDEP

と等価な設計.

Ud 入力データ依存の

Ullmann

回路.市川ら1)

BOTH2

と等価な設計.

Ko 小西のアルゴ リズム2)を実装した回路

(

データ 非依存

)

.ただし 枝刈り回路を並列化して実装し た点で,論文

2)

の実装と異なっている.

Kd 上記

Ko

のデータ依存回路.

Ko

の入力を定数に 置き換えて回路を生成した,

入力には

100

対のグラフGα, Gβをランダムに生成 して用い,結果は

100

対の平均値で示す.Gα, Gβの 辺密度は,各

0.3, 0.6

とした.辺密度edとは,グラフ の頂点数をp,辺数をqとしたとき,ed

= 2

q/p

(

p−1) で定義されるパラメータである

(0

≤ed≤

1)

上記

4

つの設計に関して,回路記述生成〜テクノ ロジ マッピング までを行い,結果を比較した.回路 記述生成には

C

言語で実装した自作プログラム,論 理合成には

Synopsys FPGA Compiler II

,テクノロ ジマッピングには

Xilinx ISE 4.2i

を使用し ,

Athlon XP 1700+ PC

上で動作させた.ターゲットデバイス は

Xilinx Virtex-II XC2V1000 FPGA

である.

テクノロジマッピングのログから回路規模

(

スライ ス数

)

と動作周波数を見積もることができる.さらに

C

言語で実装したサイクルレベル・シミュレータで,

同型判定に必要なサイクル数を求めた.こうして得 られた動作周波数とサイクル数から,回路の動作時間 を見積もることができる.データ依存回路では,見積 もった動作時間と

(

マッピングまでの

)

回路生成時間 の合計を,実行時間とした.性能比較の対象として,

Ullmann

のアルゴ リズムを

C

言語で実装し,

Celeron 1.2GHz PC

上で実行した時間も測定した

(

以下,ソ フトウェア

S

と表す

)

1 実装結果[秒]

Kd Ud S

回路記述生成 0.08 0.18

論理合成 79.73 181.75

テクノロジマッピング 9.51 18.02

配置配線 82.85 184.15

構成データ生成 14.60 17.16 ダウンロード 17.56 17.55 回路生成時間 204.33 418.81

動作時間 142.46 72.46 4599.24

実行時間 346.79 491.27 4599.24

平均回路 規模を 図

3

に 示す.

Kd

の 回路 規模は

Ko

44%

60% (

頂点数

8

60)

Ud

の回路規模は

Uo

24%

42% (

頂点数

8

30)

であった.図

3

に は,

XC2V1000 FPGA

の回路規模も示されている.

XC2V1000

と同程度のスライス数で,

Ud

なら頂点数

30

Kd

なら頂点数

60

まで扱えることが解る.

平均実行時間を図

4

に示す.ソフトウェア

S

の実行 時間は,頂点数の増加に伴って急激に増加する.頂点 数

14

以上では,

Kd

Ud

の実行時間は生成時間ま で含めても

S

より短い.

4.

評 価

本章では,

3

章の結果を確認するため,頂点数

16

Kd

Ud

を現実の

FPGA

に搭載して性能を評価し た.実装には

Xilinx Virtex-II XC2V1000 FPGA

を 搭載した

Insight MicroBlaze Development Kit

を使 用した.設計・実装環境は

3

章で述べた通りである.

FPGA

ボード に搭載されたオシレータ

(24 MHz)

を クロックに用いるため,

25 MHz

動作という制約で論 理合成〜配置配線を実行した.データ依存回路の終了 信号を

FPGA

のピンに出力し ,ホスト側からパラレ ル

I/O

ボード 経由で終了信号をポーリングして,実 行時間を測定した.

実装結果を表

1

に示す.表に示された結果は,いず れも

100

組の入力グラフセット

(3

章と同じもの

)

の 平均である.

Kd

Ud

も,ソフトウェア

S

より短時 間で実行を終了することが確認された.回路の動作時 間だけを見ると

Ud

Kd

より短いが,回路生成時間 は

Ud

の方が長いため,総実行時間も

Ud

の方が長く なる.

Kd

の性能は

S

13.3

倍,

Ud

9.4

倍である.

このとき

Ud

の論理規模は

Kd

2.2

倍であった.

参 考 文 献

1) S.Ichikawa, S.Yamamoto: Data dependent cir- cuit for subgraph isomorphism problem, IE- ICE Transactions on Information and Systems, Vol.E86–D, No.5, (2003). (to appear)

2)

市川周一,ラターナセンタン ウド ーン,小西幸 治

:

部分グラフ同型判定アルゴ リズムの

FPGA

による実装と評価

,

情報処理学会論文誌 ハイパ フォーマンスコンピューティングシステム

, Vol.41,

No.SIG5, pp.39–49(2000).

Referensi

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