【解説】
麹菌は伝統的な醸造産業だけでなく,酵素生産などバイオテ クノロジー分野にも幅広く利用されている.近年,ゲノム情 報が容易に入手できるようになり,相同組換え効率が向上し た変異株を用いた遺伝子ターゲティングなどの技術が開発さ れたことから,染色体レベルでの操作が可能になり,育種研 究のスピードアップが期待されている.ここでは,われわれ が開発した染色体上の任意の領域を大規模に欠失させる技術 を用いて,麹菌の生育に不要な遺伝子の除去による「染色体 の最小化」を目指した取り組みと,これを遺伝子の機能解析 に利用した例を紹介する.
麹菌 ( ) は古くから日本酒・醤油・
味噌などわが国伝統の醸造食品の製造に利用されてきた ほか,酵素製造などのバイオ産業においても重要な微生 物である.麹菌はこのように有用かつ身近な存在であり ながら,遺伝子の機能解析は非常に遅れていた.その理 由として,麹菌は一つの細胞内に複数の核をもつ(多 核)こと,有性生殖を行わないこと,相同組換えの頻度 が低いことなどが挙げられる.2005年12月に麹菌 (
RIB40) のゲノム解読結果が発表され(1)
,DNA
マイクロアレイによるトランスクリプトーム解析やプロ テオーム解析などのポストゲノム技術を用いた研究が可 能となったが(2),機能がわからない遺伝子が多数存在
し,実用化に向けた技術開発の妨げとなっていた.しか し,非相同組換えに関与する Ku70, LigD などのタンパ ク質をコードする遺伝子を欠損すると相同組換えが高頻 度で起こることがアカパンカビなどで見いだされ(3),麹
菌においても高橋らにより 遺伝子破壊株を宿主とし た遺伝子ターゲティングシステムが開発された(4).これ
を受けて,筆者らは2005年から5年間にわたり,生研セ ンターの支援により「麹菌における染色体工学の確立と 高機能性麹菌の育種」という課題を実施した(図1
).
ここでいう染色体工学とは機能未知遺伝子の解析や実用 麹菌の開発に必要な改変を引き起こすために,染色体上 の任意の位置でDNA断片の付加または欠失を行うこと である.この課題では,遺伝子ターゲティング技術を利 用して,①麹菌の転写制御関連因子の遺伝子破壊株ライ ブラリーを作製し機能解析を行う ②染色体上の任意の 領域を大規模に欠失させる技術を開発する ③染色体を 最小化し,産業に有用な汎用性宿主麹菌を作製すること麹菌の染色体工学と産業利用
小山泰二,金 鋒杰,原 精一
Chromosome Engineering of and its Industrial Application
Yasuji KOYAMA, Feng Jie JIN, Seiichi HARA, 公 益 財 団 法 人 野田産業科学研究所
に取り組んだ.本稿では特に「染色体の最小化」に焦点 を当てて解説する.
転写制御関連遺伝子の破壊株ライブラリー
麹菌 ( ) のゲノム解析の結果,約12,000個の 遺伝子が存在することが予想され,そのうちの約5%に あたる600個の遺伝子が転写制御に関与していると推測 されている.筆者らは,このうち約500個の遺伝子の破 壊を試みて,400個の遺伝子破壊株を取得した.これら 破壊株の解析により,これまでに分生子形成(5)
,多糖分
解あるいは二次代謝に関与する転写因子を新たに見いだ した.詳細は文献6を参照していただきたい.染色体大領域欠失技術の開発
筆者らは遺伝子ターゲティングの手法を応用して,染 色体上の任意の領域を数十〜数百kbにわたって欠失さ せる染色体大領域欠失技術を開発した.これには,
loop-out法(7)とreplacement法(8)の2種類があり(図
2
),
loop-out法では,まず欠失させたい領域の片方の端に,もう一方の端の配列と 遺伝子とをタンデムに連結 した後に,ターゲティングにより染色体に導入する.得 られた形質転換株は欠失させたい領域とマーカーを挟ん で同一の配列をもつことになる.これを5-フルオロオロ チン酸 (5-FOA) を含む培地で培養すると,染色体上に が残っている株では5-FOAが 産物の活性に
より生育に有害な物質へと変化するため生育できない.
しかし,両端に同一な配列を有する領域が,loop-out型 組換えにより とともに切り出されると,5-FOA存 在下においても生育が可能になるので,欠失株が選択的 に得られる(7) (図2a)
.これに対し,replacement型の
欠失法はfusion PCR法を用いて一度の操作で欠失ベク ターを作製する.fusion PCR法では,まず欠失させた い領域の両端の遺伝子と選択マーカーである 遺伝 子を末端領域で相補するようにプライマーを設計し,PCRを行うと一つの断片につなげることができる.こ れを宿主に導入すると両端の配列が染色体上のそれぞれ の配列に相同な配列と組換えを起こし,挟まれた領域が 遺伝子と置換する形で欠失株が得られる(8) (図 2b)
.Replacement型の欠失はベクターの作製などの操
作が比較的容易であるが,欠失後にマーカー遺伝子が残 るため,欠失を繰り返し行えないという短所がある.こ れに対し,loop-out型の欠失はマーカー遺伝子が残らな いため,続けて欠失を行えるので染色体の最小化を目指 すには適した方法といえる.どちらの方法を用いても,生育に必須な遺伝子を含まなければ200 〜 470 kbの領 域を一度に欠失させることが可能である.
染色体最小化の試み
これまで麹菌を宿主とした有用タンパク質を生産する システムでは,麹菌固有のプロモーターと遺伝子の組み 合わせについてさまざまな検討が行われてきたが,宿主
図1■プロジェクトの概要
さまざまな産業利用に適した麹菌育 種の基礎となる汎用性宿主麹菌を開 発するために,染色体の最小化を試 みた.ターゲティングによる転写因 子遺伝子の破壊や染色体大領域欠失 技術により,遺伝子の機能解析を行 うとともに,宿主として必要な遺伝 子か不要な遺伝子かを判断し,不要 な遺伝子を削除することにより染色 体の最小化を図った.
の側からの検討はほとんど行われていなかった.大腸菌 や酵母などの単細胞微生物では,生育に必要な遺伝子を 残し不要な遺伝子を削除することにより,菌体内の余剰 エネルギーや物質を有用なタンパク質や物質の生産に振 り向けるという目的でミニマムゲノムファクトリーの取 り組みが行われてきたが(9)
,多細胞微生物である糸状菌
ではそのような取り組みは行われていなかった.筆者ら は染色体大領域欠失技術を応用すれば麹菌でも染色体の 最小化が可能であり,産業で利用しやすい宿主を開発で きるのではないかと考え,ゲノム解読が行われたRIB40株で染色体の最小化を試みることにした.
しかし,前述のように麹菌の全ゲノム配列は解読され たが,予測された全遺伝子のうち半分は既知のものとは 相同性の低い機能未知なものであった.このままではど の遺伝子が必要でどの遺伝子が不要かを判断することが できない.一つひとつの遺伝子の破壊や高発現により調 べる従来の方法では,全遺伝子を対象にするのが難し い.そこで,より効率的な遺伝子の機能解析の手段とし て,先に述べた染色体大領域欠失技術を用いて染色体の さまざまな位置で40 〜 300 kbの領域(この中には数十
遺伝子が含まれる)を欠失させた変異株を作製し,欠失 した遺伝子が生育に必須であるか,あるいは不要である かを調べた(10)
.また,このように複数の遺伝子を同時
に欠失することで初めて生育に影響が出ることもある.その場合には,その表現型の変化を調べ,そのメカニズ ムを解明することにより個々の遺伝子の機能解析が進む ことも期待できる.最終的に欠失可能な領域を組み合わ せて染色体を最小化することにより産業に有用な宿主の 開発を目指した.
全ゲノム解析が完了した や
などのゲノムと比較すると,二次代謝に関連するなどの 生育に必須ではないと思われる,麹菌 ( ) に特 異 的 な 遺 伝 子 が 染 色 体 上 に モ ザ イ ク 状 に 存 在 す る
(NSBs : non-syntenic blocks) こ と が 明 ら か に な っ た(11)
.とくに,7番染色体にNSBsが多く存在したの
で,始めに7番染色体を対象に大領域欠失試験を行っ た(10).まず,replacement法を用いて欠失できる領域の
確認を行った.7番染色体のほぼ全領域に対して個別に 大領域欠失試験を行った結果,7番染色体 (2.93 Mb) の 4分の1にあたる約760 kbの領域が欠失可能であること 図2■染色体大領域欠失技術の開発(a) Loop-out法 Step 1 : 欠失対象領域(遺伝子A 〜 Fを含む)に隣接する領域 (X) と相同なDNA断片と マーカーからなる欠失ベ クターを麹菌に導入する.Step 2 : 欠失ベクターが欠失対象領域に隣接する領域に組み込まれる.Step 3 : loop-out型の相同組換えにより,
マーカーとともに欠失対象領域が切り出されるので,5-FOA耐性株を選択する.(b) Replacement法 Step 1 : 遺伝子BからEは欠失 対象領域を示す.Step 2 : ベクターの両アームがそれぞれ欠失標的に隣接する相同領域と相同組換えを起こす.Step 3 : ベクターが染色体 に組み込まれ,欠失標的部位が切り出されて と置き換わるので,最小培地で生育可能になる.
が確認された(図
3
a,表1
).
属糸状菌に共 通して存在する領域 (syntenic blocks : SBs) に対しても 欠失実験を行ったが,欠失株を取得できた領域は少な かった.次に, マーカーを再利用できるloop-out法を用 い,7番染色体の欠失可能な領域を同一菌株内で繰り返 し欠失させて,染色体最小株を取得した(もちろん,最 小化のゴールは不明なので,実質的にはどこまで効率的 に縮小できるかということなる)
.詳細は省略するが,
欠失操作を7回繰り返した結果,最終的に7番染色体の 約24% (705 kb) を欠失した変異株を取得した(図3b)
.
これらの部位が予想どおりに欠失されたがどうかはar- ray CGH解析およびパルスフィールドゲル電気泳動(図
4
)で確認した.同様な手法により8番染色体の最小化も行った.7番 染色体の最小化試験で,欠失できる領域がNSBsに集中 していることが示されたので,8番染色体についても NSBsにフォーカスして欠失株を作製した.Replace- ment法を用いて欠失できる領域を確認したところ,7 カ所(計1.6 Mb)が欠失可能であったが,欠失により 生育が明らかに悪くなった領域があったので,これを除 く5カ所を順次欠失させ,36%の1.2 Mbを縮小した8番 染色体が得られた.
図3■7番染色体の最小化
(a) Replacement型染色体大領域欠失法を用いて,7番染色体の全領域にわたり,欠失可能な領域がどのように分布しているか調べた.合 計12領域297遺伝子が欠失可能であった(表1).(b) 欠失可能な領域は12カ所あったが,隣接している領域もあったので,結局,loop-out 法による欠失操作を7回繰り返すことにより,麹菌7番染色体2.93 Mbの24% (705 kb)を欠失させることができた.
表1■7番染色体で欠失可能であった領域
Mutant 欠失領域1) 遺伝子数2) 欠失長 (kb)
Δ1 014‒058 44 150 Δ2 060‒077 17 45 Δ3 097‒104 7 16 Δ4 159‒204 45 100 Δ5 204‒232 28 65 Δ6 232‒261 29 70 Δ7 249‒285 36 90 Δ8 294‒317 23 50 Δ9 391‒408 18 40 Δ10 408‒419 11 25 Δ11 724‒755 31 75 Δ12 085‒102 24 40
Total 313 766
1) 麹菌ゲノムデータベースにおける遺伝子のID ; AO090011000215 の215のみで表した(12).
2) その領域に含まれる遺伝子の数.
複数の染色体を縮小した麹菌の作製
大規模欠失技術を用いた麹菌の染色体の縮小化は,こ れまで7番染色体,8番染色体について個別に行ってき た.最小ゲノムを持つ麹菌を作製するためには,これら 個別の株で大規模欠損した染色体を一つの株に集約する 技術を開発する必要がある.そのための方法として,た とえば7番染色体を最小化した株を親株とし,先の8番 染色体の縮小化の際に行ったのと同じ方法でこの株の8 番染色体を縮小していく方法が挙げられるが,繰り返し の操作が煩雑である.これに対し,それぞれの染色体を 縮小した株をそのまま利用できれば効率的である.ここ では細胞融合を用いた例を述べる(図
5
).それぞれの
株の縮小化した染色体に互いに異なるマーカー遺伝子
(図では と )を導入し,本来の染色体上にあ るマーカー遺伝子はいずれも破壊されている株を作製 し,これらをプロトプラスト融合させると,選択培地で は両方のマーカーを保持する融合株のみが生育できる.
ここで得られた融合株は培養を継続するとコロニーにセ クターを生じることから,一つの細胞内に両方の親株に 由来する核が混在するヘテロカリオンであることがわ かった.そこで,セクターを生じる前のコロニーから分 生子を回収し,選択培地にまき,コロニーを生育させ た.これを数度繰り返すと,安定な生育を示す株が得ら れたので,PCRやフローサイトメトリーで解析したと ころ,核が融合したヘテロ2倍体であった(図
6
b).縮
図4■パルスフィールドゲル電気泳 動による7番染色体多重欠失株の確 認(a) パルスフィールドゲル電気泳動 による染色体パターンの確認.DNA はGelRedで染色し,紫外線で可視化 した. 分裂酵母の染色体を分子量 マーカーとした.(b) 7番染色体のサ ザンブロットハイブリダイゼーショ ン.7番染色体上に存在する1.3 kbの 断片をプローブとした.最小化株で は7番染色体のサイズが小さくなっ たことがわかる.Lane 1 は酵母由来 分 子 量 マ ー カ ー,Lane 2 親 株 (
RIB40), Lane 3, 4 は7番染色 体欠失株.
図5■細胞融合法により7番,8番 染色体を同一株に保有させるための 戦略
1 〜 6番染色体は1本の線で示してい る.本来の 遺伝子は4番染色体 に,本来の 遺伝子は7番染色体 にある.
小化した7番,8番染色体のみを保有する半数体の融合 株を取得するために,種々の操作を行ったところ,ベノ ミル処理が有効であった(図6c)
.
これまでのところ7番,8番染色体の縮小化により,
タンパク質生産量が増える,あるいは生育速度が速くな るなどの産業レベルでの効果は得られていない.しか し,原因は不明であるがアミラーゼ活性の上昇や代謝産 物の減少が観察されている(10)
.また,7番染色体の欠失
過程では分生子を大量に形成する変異株が得られた(後 述).今後,さらに各種染色体の不要な領域の欠失を積
み重ねていくことで,より有用物質生産に特化した,あ るいは夾雑物質の生産が少ない有用な宿主が開発できる ものと期待している.染色体大領域欠失による遺伝子の機能解析
7番染色体を最小化するために,さまざまな領域を欠 失させて欠失可能かどうかを調べていったところ,Δ5 株(表1)と命名した欠失株が分生子を大量に形成する ことがわかった.この表現型は7番染色体を最小化した 株でも保持されていた.遺伝子機能の欠損により分生子 を作らなくなる変異株は多く知られていたが(5)
,逆に分
生子を多く作るようになる変異は珍しい.そこでこの表 現型の原因となる遺伝子を解明することにした.Δ5株 ではAO090011000204(麹菌ゲノムデータベースで個々 の遺伝子につけられたID番号(12))からAO090011000232 までの28個の遺伝子が欠失していたので,さらに狭い 図6■フローサイトメトリーを用いた親株および細胞融合株の核の倍数性の解析分生子を回収し,ヨウ化プロピジウムで染色した後,フローサイトメーターで測定した.野生株 (a) は多核であるので分生子1個当たり 1 〜4核のピークが観察されるのに対し,ヘテロ2倍体 (b) では2核と4核のピークが観察された.ヘテロ2倍体をベノミル処理して得られ た半数体 (c) では再び核数が1 〜4になった.横軸は分生子の蛍光強度(DNA量を反映),縦軸は分生子の頻度を示す.ピーク上の1 〜4 は分生子の核数を示す.
図7■ 遺伝子の破壊株と高発現 株
(a) 野生株,(b) 破壊株,(c) 高発現 株.上段はジャイアントコロニー,
下段は画線培養.
領域を欠失させた株の取得や遺伝子のクローニングなど の解析を行い,AO090011000215(以下215遺伝子)が 原因遺伝子であることをつきとめた(13) (図
7
b).215遺
伝子は basic Helix-Loop-Helix (bHLH) 型のDNA結合 領域をもつ転写因子をコードしていた.bHLH領域を持 つ転写因子は細菌からヒトまで生物界で幅広く存在し,形態形成や分化において重要な役割を果たしているが,
麹菌における研究はこれまで行われていなかった.さら に興味深いことに,215遺伝子を麹菌の 遺伝子の プロモーターを用いて強制発現させたところ,分生子の 形成が減少し,菌糸の塊である菌核を多く形成した(図 7c)
.そこで,この遺伝子を
(sclerotium regulator)と命名した(14)
.その後の解析で,
遺伝子はやはり 筆者らが新たに見いだしたbHLH型転写因子をコードす る 遺伝子と協調的に分生子形成と菌核形成を制御 していることがわかってきた(15).このような麹菌の生
存戦略に重要な役割を担う遺伝子の機能解析は,突然変 異などの従来法では困難であったと思われるが,染色体 欠失技術が未知遺伝子の機能を特定するための新しいア プローチとして有効であることを示している.おわりに
本研究は,これまで育種が困難であった実用麹菌に遺 伝子ターゲティングによる網羅的な遺伝子破壊や染色体 大領域欠失技術に代表される染色体工学という新しい育 種技術を提供することに成功した.これに加え,近年急
速に発展したオミクス解析技術により,麹菌のもつ潜在 的な機能が明らかにされていけば,これまでの技術では 得られなかった特性を備え,それぞれの産業に最適化し たオーダーメード麹菌を開発することも可能になると期 待される.
文献
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