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2.1 顕著性マップ

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平 成 2 6 年 度   修 士 論 文 要 旨 情報工学領域    6625002  有田 里美

色および輝度勾配を用いたグラフカットによる画像セグメンテーション

1 序論

静止画像から重要度の高い領域を抽出(セグメン テーション)する画像前景抽出は,一般物体認識など の前処理として利用され,画像処理において重要な課 題の一つとなっている.近年,画像セグメンテーショ ン手法のなかでもグラフカットを用いて前景抽出を行 う手法[1]や,画像から得られた顕著性マップを二値 化することで前景抽出を行う手法[2]が注目されてい る.しかし,グラフカットを用いた手法では初期情報 をあらかじめ与えなければならないため,ユーザの負 担となることが課題である.また,顕著性マップを用 いた手法では輪郭に沿った物体の抽出が困難であり,

二値化処理が抽出結果に大きく影響を与える.

そこで,本論文では輝度,色相成分,輝度勾配,画 像空間中の距離から生成した顕著性マップをグラフ カットの初期情報として与える事で,高精度な画像セ グメンテーションの完全自動化を実現する.

2 提案手法

2.1 顕著性マップ

本手法では,前処理として原画像をSLIC(Simple Linear Iterative Clustering)法[3]を用いてスーパー ピクセルと呼ばれる知覚的に意味のある小領域に分割 する.SLIC法は原画像をLab表色系に変換し,色の 類似度と画素の位置関係に基づいてクラスタリングを 行うため,画像内の物体を考慮した領域分割が可能で ある.

原画像をSLIC法によりスーパーピクセルに分割し,

各スーパーピクセルについて輝度h(l),色差h(a),

h(b),勾配方向毎に対応する勾配強度を投票した重

み付き勾配方向h(g)の4つのヒストグラムを生成す る.ここで,labgはヒストグラムのビン数 である.次に,注目するスーパーピクセルと他のスー パーピクセルのヒストグラム間の類似度を求め,その 平均値をスーパーピクセルの顕著度とする.このヒス トグラムの類似度の平均値を輝度,色差,重み付き勾 配方向ヒストグラムについて求めたものをそれぞれ RlRaRbRgとして以下の式で結合し,これを注 目スーパーピクセルkの顕著度と定義する.

Rf(k) =Rl(k) + 0.5(Ra(k) +Rb(k)) +Rg(k) 3

(1)

s

t

ni

図1: グラフGの概念図

2.2 グラフカットによる画像セグメンテー ション

本手法では,グラフカット処理に基づいてセグメン テーションを行う.図1に示すのは提案するグラフの 概念図である.グラフGは画像Iのスーパーピクセ ルに対応したノード(ni)と,物体・背景を表現する ソース(s)とシンク(t)と呼ばれるターミナルから構 成される.加えて,隣接エッジ(n-link)と呼ばれる 隣接スーパーピクセルとの関係を表現するエッジと,

ターミナルエッジ(t-link)と呼ばれるソースおよび シンクとの関係を表現する2種類のエッジを作成する.

まず,隣接ターミナルの関係を表現するn-linkのコ ストとして,隣接ターミナル間の輝度,色,輝度勾配 の類似度を与える.次に,t-link(s, ni)に対して,前節 で求めた顕著度Rfを物体のコストとして与える.ま た,t-link(ni, t)に対して,画像の中心とスーパーピ クセルの重心間の距離を背景のコストとして与える.

画像空間での距離はスーパーピクセルkの重心の座 標を(xg, yg)としたとき,以下の式で定義される.

w(k) = xg

distmin(xg≤yg) (2) w(k) = yg

distmin(yg< xg) (3) ここで,distminは画像の中心から画像の端までの最 短距離を表し,縦H 画素,横W 画素の画像におい てH > W のときdistmin =W/2,H ≤W のとき distmin=H/2となる.しかし,w(k)をt-linkの背 景コストとして直接用いると,物体コストと背景コス トのスケール差が問題となるため,Rfの最大値と最 小値によりw(k)の正規化を行い,これを背景コスト Rbとする.

このように構築したグラフに対して,min-cut/max- flow algorithm[1]を用いてグラフカット処理を行う.

(2)

3 評価実験

提案手法により求めた画像セグメンテーション結果 に対して評価を行う.評価には人手によって作成され た正解画像であるGT(Ground Truth)画像を用意 し,これと比較することでどの程度正しく物体を抽出 できているかを調べる.評価指標として,Precision

(適合率),Recall(再現率),F-measure(F値)の 3つを用いる.Precisionは物体としてラベル付けさ れた画素の中で,どれだけ正解画素が含まれているか を表す指標である.Recallは全ての画素の中で,どれ だけ正解画素が含まれているかを表す指標である.ま た,F-measureはPrecisionとRecallの調和平均であ り,総合的な評価値を表す.これらは以下の式により 定義される.

Precision = 物体とラベル付けされた中での正解画素数

物体とラベル付けされた画素数 (4) Recall =正解画素数

全画素数 (5)

Fmeasure = 2×Precision×Recall

Precision + Recall (6)

本実験では,実験画像1000枚と,それらに対して 作成されたGT画像[2]を用いる.また,提案手法の 前処理として用いたSLIC法のスーパーピクセル分割

数はk= 400,顕著性マップを生成する際に使用する

ヒストグラムのビン数についてはl = 20,a = 50,

b= 50,θ= 9とした.

t-linkの物体コストおよびn-linkの類似度の算出に 用いる特徴量を変更し,各特徴量の有効性を検証する.

実験に用いたのは全ての特徴量を結合した式(1)およ び輝度,色差,輝度勾配である.画像1000枚に対し て実験を行い,求めたPrecision,Recall,F-measure を表1に示す.また,全ての特徴量を用いた前景抽出 結果を図2に示す.ここで,n-linkのバランス変数λ はt-linkに対するn-linkの重みを決定する変数であ り,各特徴量で最も結果が良いものを実験的に求めた.

実験結果より,F-measureは特徴量を全て用いたも のが最も高くなったが,PrecisionとRecallは輝度を 特徴量として用いたものが一番優れていることが分 かる.これは,全ての特徴量を用いた顕著性マップで は各特徴量を単純に平均化しており,特定の特徴で顕 著物体を高精度に表現できていたとしても,平均化 によって顕著度が低くなったことが原因だと考えられ る.したがって,画像によって有効な特徴量の選択や 重み付けを行うことが今後の課題である.

4 結論

本論文では,色および輝度勾配を用いたグラフカッ トによる画像セグメンテーション法を提案した.輪郭

表 1: 実験画像1000枚に対する平均評価値 Precision Recall F-measure

全て 0.763 0.885 0.794

輝度 0.781 0.889 0.789

色差 0.738 0.875 0.758

輝度勾配 0.598 0.809 0.646

(a)原画像 (b) GT画像

(c)抽出結果[2] (d)抽出結果(提案手法)

図 2: 前景抽出結果

に沿った画像セグメンテーションの完全自動化を実現 するため,顕著性マップとグラフカットを組み合わせ た手法を提案した.前処理として原画像をスーパーピ クセルと呼ばれる知覚的に意味のある小領域に分割し,

物体領域に沿った顕著性マップの生成を実現した.ま た,顕著物体は画像の中央に位置するものと仮定し,

各スーパーピクセルに画像中央からの距離に基づいた 重みを与えた顕著性マップを生成した.さらに,グラ フカットの初期情報として生成した顕著性マップと各 スーパーピクセル間の類似度を与え,完全自動かつ高 精度なセグメンテーション結果が得られることを確認 した.

参考文献

[1] Y. Boykov and V. Kolmogorov: “An Experi- mental Comparison of Min-Cut/Max-Flow Al- gorithms for Energy Minimization in Vision,”

Proc.of PAMI, vol. 26, no. 9, pp. 1124-1137, 2004

[2] R. Achanta, S. Hemami, F. Estrada and S.

S¨usstrunk: “Frequency-tuned Salient Region De- tection,”IEEE International Conf. on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR 2009), pp.1597-1604,2009

[3] R. Achanta, A. Shaji, K. Smith, A. Lucchi, P.

Fua and S. S¨usstrunk: “SLIC Superpixels Com- pared to State-of-the-art Superpixel Methods,”

IEEE Trans. on Pattern Anal. and Machine In- telligence, Vol. 34, No. 11, pp.2274-2282,2012

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